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モテ期到来 その③
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✡✡✡✡✡
弓子の策略にまんまと嵌ってしまったオレは、仕方が無いので彼女に金曜日の夜に会社の同僚が会いたいと言っているので、伯母の店に来てもらえるやろかと電話を入れて恐る恐る確認を入れてみた。すると、彼女は嬉しそうに絶対行くと言って喜んでくれていた。オレは念のために誤解があっては困るので、その同僚が女性ということも彼女に伝えておいた。
✡✡
そして、金曜日。
仕事を終えて、オレがデスクで帰り支度をしていると、弓子がオレの所へ来てニヤニヤしながらオレの顔を覗き込んできた。
「約束。忘れてないよね?」
「大丈夫や! 今日は彼女にも来るように連絡してあるから、逃げたりせえへん」
「彼女にちゃんと話せたんや。藤田くんって、律儀なんやね」
オレが弓子と桜井のことを彼女に話したことを知って、弓子は少し不満そうな顔をして見せた。
フロアを出てエントランスへ行くと、弓子のお目付け役の桜井がオレと弓子を見つけて手を振っていた。
「弓子、本当に彼女に会うんやね? ほんまに後悔せん? やめるんやったら、今のうちやで!」
「大丈夫! 心の準備は出来てる。彼女に会えば少しは私も気持ちに整理がつくと思うから気にせんとついて来て!」
「おいおい。そういう会話はオレの知らんとこでしてほしいなぁー。何か責任感じてしまうんやけど?」
「藤田くんも気にせんといて! 大丈夫やから!」
駅へ向かって歩きながら、桜井に彼女に会うことに対しての気持ちを弓子が最終確認されているのを、横で聞いていたオレはちょっとした罪悪感を感じさせられていた。
「それで? どこで会うの? お酒が飲める所やんね?」
「ああ。オレの伯母が営んでる飲み屋があるから、そこへ行こうと思ってる。ええよな?」
「へぇ~! 藤田くんの伯母さんが飲み屋やってるんや!」
「それじゃ、遠慮なくご馳走になりましょか? フフフ♪」
行き先がオレの身内の飲み屋と知って、弓子も桜井もクスクスと笑いながら「今日は、遠慮せずに飲めそうやね」と恐ろしいことを口にして足取りを速めていた。
✡✡
「おかえりー!! せいちゃん、待ってたよ~♪」
オレが弓子と桜井を連れて店の戸を開けて入ると、伯母が満面の笑顔で迎えてくれていた。その様子を見ていた弓子と桜井が少し驚いて固まっていたら、比奈に上着を脱がされてさっさと座敷へ案内されて座らされていた。
「ユイちゃんはもう少ししたら来るらしいから、先に夜定食でも食べて待っててあげてくれる? 今日の夜定食は鶏モモ肉の豆乳鍋か豚バラと白菜のミルフィーユ鍋やねんけど。どっちがええかな?」
「なんか、名前だけでも美味しそう♪ 弓子が豆乳にして私が豚バラにしたら半分ずつ食べれるからそうしよ?」
「うんうん♪ それと生ビールも!!」
伯母に夜定食を勧められた2人は嬉しそうに頷きながら、お互い別々のメニューを頼んで生ビールも注文して座敷におるがんもとミケと相棒を見て目を細めていた。
そして、2人が夜定食を半分くらい平らげて生ビールを3杯飲み終えた頃になって、勢い良く店の戸を開けてユイが頬を真っ赤にして帰って来た。
「ただいまー!! 誠二さん! ごめんね! 遅くなってしもて」
「おかえりー!! ユイちゃん。そんなに慌てんでも、遅れるって言うてあるから大丈夫やで!」
入り口で息を切らしてハァハァ言ってる彼女の上着を預かりながら、伯母は温かいおしぼりで冷たくなったユイの頬を温めてニィッと笑っていた。
「え!? あの子が彼女? 藤田くんの? めっちゃ若い!」
「20歳くらい? まさか女子大生?」
「いやいや。ユイちゃんは高校3年生やで? 聞いてないの?」
「「そんなん聞いてない!!」」
オレの彼女が想像していた以上に若くて弓子と桜井が驚いていると、隣の座敷で飲んでいたこうちゃんがご丁寧に彼女が女子高生やと2人に暴露してくれていた。
「あ~あ。惨敗やわ……。こんなん勝てるわけないやん!」
「弓子……。ええやん! 今日は飲もう!!」
「うん!! 飲む!! 飲んで忘れるわ!!」
彼女が座敷に座って落ち着いた頃にはすでに、弓子も桜井もかなり酔いつぶれてしまっていたので、彼女は仕事で何か嫌なことでもあったのかとオレに2人のことを聞いてきたので、オレは社会に出ると色々あるんや。と、顔を少し引きつらせながら彼女の疑問に答えておいた。
弓子の策略にまんまと嵌ってしまったオレは、仕方が無いので彼女に金曜日の夜に会社の同僚が会いたいと言っているので、伯母の店に来てもらえるやろかと電話を入れて恐る恐る確認を入れてみた。すると、彼女は嬉しそうに絶対行くと言って喜んでくれていた。オレは念のために誤解があっては困るので、その同僚が女性ということも彼女に伝えておいた。
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そして、金曜日。
仕事を終えて、オレがデスクで帰り支度をしていると、弓子がオレの所へ来てニヤニヤしながらオレの顔を覗き込んできた。
「約束。忘れてないよね?」
「大丈夫や! 今日は彼女にも来るように連絡してあるから、逃げたりせえへん」
「彼女にちゃんと話せたんや。藤田くんって、律儀なんやね」
オレが弓子と桜井のことを彼女に話したことを知って、弓子は少し不満そうな顔をして見せた。
フロアを出てエントランスへ行くと、弓子のお目付け役の桜井がオレと弓子を見つけて手を振っていた。
「弓子、本当に彼女に会うんやね? ほんまに後悔せん? やめるんやったら、今のうちやで!」
「大丈夫! 心の準備は出来てる。彼女に会えば少しは私も気持ちに整理がつくと思うから気にせんとついて来て!」
「おいおい。そういう会話はオレの知らんとこでしてほしいなぁー。何か責任感じてしまうんやけど?」
「藤田くんも気にせんといて! 大丈夫やから!」
駅へ向かって歩きながら、桜井に彼女に会うことに対しての気持ちを弓子が最終確認されているのを、横で聞いていたオレはちょっとした罪悪感を感じさせられていた。
「それで? どこで会うの? お酒が飲める所やんね?」
「ああ。オレの伯母が営んでる飲み屋があるから、そこへ行こうと思ってる。ええよな?」
「へぇ~! 藤田くんの伯母さんが飲み屋やってるんや!」
「それじゃ、遠慮なくご馳走になりましょか? フフフ♪」
行き先がオレの身内の飲み屋と知って、弓子も桜井もクスクスと笑いながら「今日は、遠慮せずに飲めそうやね」と恐ろしいことを口にして足取りを速めていた。
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「おかえりー!! せいちゃん、待ってたよ~♪」
オレが弓子と桜井を連れて店の戸を開けて入ると、伯母が満面の笑顔で迎えてくれていた。その様子を見ていた弓子と桜井が少し驚いて固まっていたら、比奈に上着を脱がされてさっさと座敷へ案内されて座らされていた。
「ユイちゃんはもう少ししたら来るらしいから、先に夜定食でも食べて待っててあげてくれる? 今日の夜定食は鶏モモ肉の豆乳鍋か豚バラと白菜のミルフィーユ鍋やねんけど。どっちがええかな?」
「なんか、名前だけでも美味しそう♪ 弓子が豆乳にして私が豚バラにしたら半分ずつ食べれるからそうしよ?」
「うんうん♪ それと生ビールも!!」
伯母に夜定食を勧められた2人は嬉しそうに頷きながら、お互い別々のメニューを頼んで生ビールも注文して座敷におるがんもとミケと相棒を見て目を細めていた。
そして、2人が夜定食を半分くらい平らげて生ビールを3杯飲み終えた頃になって、勢い良く店の戸を開けてユイが頬を真っ赤にして帰って来た。
「ただいまー!! 誠二さん! ごめんね! 遅くなってしもて」
「おかえりー!! ユイちゃん。そんなに慌てんでも、遅れるって言うてあるから大丈夫やで!」
入り口で息を切らしてハァハァ言ってる彼女の上着を預かりながら、伯母は温かいおしぼりで冷たくなったユイの頬を温めてニィッと笑っていた。
「え!? あの子が彼女? 藤田くんの? めっちゃ若い!」
「20歳くらい? まさか女子大生?」
「いやいや。ユイちゃんは高校3年生やで? 聞いてないの?」
「「そんなん聞いてない!!」」
オレの彼女が想像していた以上に若くて弓子と桜井が驚いていると、隣の座敷で飲んでいたこうちゃんがご丁寧に彼女が女子高生やと2人に暴露してくれていた。
「あ~あ。惨敗やわ……。こんなん勝てるわけないやん!」
「弓子……。ええやん! 今日は飲もう!!」
「うん!! 飲む!! 飲んで忘れるわ!!」
彼女が座敷に座って落ち着いた頃にはすでに、弓子も桜井もかなり酔いつぶれてしまっていたので、彼女は仕事で何か嫌なことでもあったのかとオレに2人のことを聞いてきたので、オレは社会に出ると色々あるんや。と、顔を少し引きつらせながら彼女の疑問に答えておいた。
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