80 / 181
第二章 輝ける乙女
后妃2
しおりを挟む
武器と荷物を奪われたマリサは、ルーラやリオラと共に賊の本拠地と思われる場所に連行された。両手を後ろ手に縛られた格好で小突き回されながらの道行きは、決して楽しいものではない。ルーラは、マリサに下卑た嘲けりの言葉が投げられるたびに、眉を吊り上げている。が、彼女もマリサ同様、両手を縛られているので抵抗は出来ない。
「こんな上玉が自分からやってきてくれるとはな」
「今日はついてるぜ」
「おまえら、ちゃんと順番は守れよ」
マリサたちを陵辱する算段でもしているのか。彼らは愉快そうに会話をしていた。
「――ひ……。る、きあ」
ルーラがマリサに近づき、その耳元に囁く。
「私が連中をひきつけている間に、お逃げください」
盗賊たちはねぐらである洞窟にたどり着いてから、微妙に舞い上がっている。略奪した荷物や、女の分配方法を話しているのだろう。今であれば、彼らの隙をついて逃げることが出来る。そう、マリサ一人であれば。
「だめ」
彼女はあっさりと、ルーラの提案を却下した。
「ルキア」
青い瞳が咎めるように細められる。マリサは、小さくかぶりを振った。武器を奪われた今、下手に抵抗はしないほうが良い。賊には飛び道具もあるのだ。足などを傷つけられては、いざというときに逃亡も出来なくなってしまう。ここは好機を待てと、マリサはルーラに視線で訴える。
「ですが」
「大丈夫。そう簡単には殺されないから」
マリサは、僅かに微笑んだ。ルーラは彼女の豪胆さに、呆れ果てている様子である。
殺されることはない、けれども、それよりももっと酷い目に合わされる可能性はある。ことに、マリサは、並ならぬ美貌の主である。盗賊たちの気をひかぬわけがない。奴隷商人などに売却する前に、当然彼らは『味見』をするだろう。盗賊の頭、主だったものたち。そのすべての欲望を満たしてから、不要になれば売り飛ばされる。
聡明なマリサのことだ、それくらい気づかぬはずはない、と、ルーラも考えていたのであろうが。やはり、心配は心配らしい。それは、マリサが主君の正室だからだろうか。それとも。
――あれは、おまえに懸想している。
ディグルの言う理由に起因してのことなのか。
どちらにせよ、ルーラはマリサのこととなると、理性を失う。先程も、マリサに矢を向けられなければ、ルーラは確実に斬り込んでいっただろう。そう、そこにいたのがリオラだけであったなら。
「結構いい塒ね」
自身の思いを払うように、マリサは呟いた。
岩のくぼみに立てられた蝋燭の焔が、空間を神秘的に見せている。等間隔とは言わぬまでも、それなりの灯りが用意されているということは、この盗賊たちは、かなり生活水準が高いのかもしれない。
地図を頭に思い浮かべると、この辺りはアダルバードに近い辺境である。かつては神聖帝国の北の果てであった場所で、もう暫く行けば、それこそ『蛮族』と呼ばれる人々の居住する区域に入るはずであった。今はもう朽ちてその面影を残してもいないが、以前はこちらに蛮族と神聖帝国を隔てる壁があったはずである。その壁を目にすることも、今回の『視察』の目的のひとつであったが――思わぬところで、『蛮族』の成れの果てである盗賊に、出くわしたものだ。
彼らの容姿は、殆ど北方の僻地に住むといわれる、極端に色の薄い金髪と、うっすらと色のつく程度の灰色の瞳、雪焼けをしているのか浅黒くなった肌が特徴である。マリサたちを捕らえた盗賊は、頭目と思しき若い男だけが鮮やかな金髪で、他にアダルバードの特徴を持つ赤毛の男が二名、他はすべて雪の中に一滴黄昏の雫を混ぜたような、はかない色合いの髪をしている。洞窟の中で彼女らを迎えた男達も、殆どがそういった容貌であった。
「さて、先に我が主に、挨拶してもらおうか」
先頭を歩いていた『金髪』が、徐にマリサを振り返る。
「あるじ?」
ということは、この男が首領ではないのか。頭目は表には出ず、影で部下達を操って、自身は旨い汁を吸っている――いずこの世界も同じである。マリサは、軽く眉を寄せた。
盗賊たちは下卑てはいたが、上下関係ははっきりとしているらしい。頭目に次ぐ地位にあるらしき『金髪』の命令が下ると、めいめいが素早く持ち場へと帰る。後に残されたのは、マリサたちを拘束している赤毛の男二人と、『金髪』のみであった。『金髪』は、碧の目を細めてマリサを一瞥すると、軽く顎をしゃくった。前へ行けというのだろう。言葉に従い一歩踏み出す彼女に
「ルキア」
ルーラの鋭い制止の声が聞こえた。
「お前たちも、一緒に行くんだ」
金髪の言葉が終わらぬうちに、赤毛の一人がルーラを引き立てた。同じ鎖で繋がれていたリオラが、勢いで地面に倒れこむ。それを片手で立ち上がらせて
「ひ弱なお嬢さんだ」
別の赤毛の男が冷笑した。リオラは真っ赤になって震えている。彼女は今、王宮に仕える侍女として、人生最大の屈辱を味わっているのであろう。異国から嫁いできた王太子妃の我侭につき合わされたばかりに、このような目にあってしまったと、マリサを恨んでいるに違いない。
(だとしたら、お門違いよね)
リオラの横顔を一瞥し、マリサは、鼻を鳴らした。貴族の娘に生まれたからには、いや、人間として生まれたからには、常に覚悟をしていなければならない。これがたまたま盗賊に捕らえられたから、悠長に主君を恨んでいられるが、もしも国が滅びたとしたら? フィラティノアが蛮族の襲撃で滅び、彼らの手に落ちたのだとしたら。彼女は主君を恨むのだろうか。
マリサは、自ら進んで、頭目の部屋に足を踏み入れた。それまでの細長い通路とは異なる、開けた空間が彼女らを迎える。
「……っ」
眩しさに思わず目を細めたくなるほど、その部屋は明るかった。とはいえ、蝋燭の数が数本多いだけで、取り立てて特別な照明はない。けれども、今までの洞窟の暗さから比べると、まるで別世界である。
「おかえりー」
部屋の奥から場違いなまでに明るい声が聞こえ、マリサは、更に面食らった。盗賊の首領というからには、体格の良い大丈夫を想像していたのだが、それは見事に裏切られる。一同の前に現れたのは、若い男性――というよりも、まだ歳若い少年であった。
北方には珍しい艶やかな黒髪を持つ少年は、大きな目をくるくると動かして、マリサを見つめている。彼も黒髪の娘に興味を持ったのだろうか。自身とそう歳の変わらぬ少年を、マリサも無遠慮に見つめ返すと、彼はにっこりと笑い
「はじめまして、お嬢さんがた」
芝居がかった一礼を彼女らに向けたのである。それはまるで、貴公子が姫君にするのと同じ優雅なものであった。彼は、マリサらの姿を見て
「おや。後ろ手に縛り上げるとは無粋な人たちだねえ。ご挨拶が出来ないでしょうに」
ふっ、と肩をすくめる。ご挨拶、とは。当然手の甲への接吻のことだろう。
そこまで貴族趣味に走る盗賊もどうなのか。そもそも盗賊なるものは、貴族を嫌悪しているのではないか――マリサは、この不思議な少年をまじまじと見詰め
「え?」
思わず、驚きの声を上げそうになる。
蝋燭の灯りのせいかもしれない。
目の錯覚かもしれない。
だがしかし、いま、見えたような気がする。
「あなた、まさか」
蝋燭の淡い光に映える、瞳の色。炎の色を吸い取っただけかも知れぬが、それは赤く見えた。正確には、赤ではない。限りなく赤に近い紫。古代紫よりも更に赤みを帯びたその瞳は、神聖帝国の名残ではないのか。
(黒髪に、古代紫の瞳)
同じだ。自分と同じ色を持つ少年が、目の前にいる。マリサは、続く言葉を失い、呆然とその場に立ち尽くした。
「こんな上玉が自分からやってきてくれるとはな」
「今日はついてるぜ」
「おまえら、ちゃんと順番は守れよ」
マリサたちを陵辱する算段でもしているのか。彼らは愉快そうに会話をしていた。
「――ひ……。る、きあ」
ルーラがマリサに近づき、その耳元に囁く。
「私が連中をひきつけている間に、お逃げください」
盗賊たちはねぐらである洞窟にたどり着いてから、微妙に舞い上がっている。略奪した荷物や、女の分配方法を話しているのだろう。今であれば、彼らの隙をついて逃げることが出来る。そう、マリサ一人であれば。
「だめ」
彼女はあっさりと、ルーラの提案を却下した。
「ルキア」
青い瞳が咎めるように細められる。マリサは、小さくかぶりを振った。武器を奪われた今、下手に抵抗はしないほうが良い。賊には飛び道具もあるのだ。足などを傷つけられては、いざというときに逃亡も出来なくなってしまう。ここは好機を待てと、マリサはルーラに視線で訴える。
「ですが」
「大丈夫。そう簡単には殺されないから」
マリサは、僅かに微笑んだ。ルーラは彼女の豪胆さに、呆れ果てている様子である。
殺されることはない、けれども、それよりももっと酷い目に合わされる可能性はある。ことに、マリサは、並ならぬ美貌の主である。盗賊たちの気をひかぬわけがない。奴隷商人などに売却する前に、当然彼らは『味見』をするだろう。盗賊の頭、主だったものたち。そのすべての欲望を満たしてから、不要になれば売り飛ばされる。
聡明なマリサのことだ、それくらい気づかぬはずはない、と、ルーラも考えていたのであろうが。やはり、心配は心配らしい。それは、マリサが主君の正室だからだろうか。それとも。
――あれは、おまえに懸想している。
ディグルの言う理由に起因してのことなのか。
どちらにせよ、ルーラはマリサのこととなると、理性を失う。先程も、マリサに矢を向けられなければ、ルーラは確実に斬り込んでいっただろう。そう、そこにいたのがリオラだけであったなら。
「結構いい塒ね」
自身の思いを払うように、マリサは呟いた。
岩のくぼみに立てられた蝋燭の焔が、空間を神秘的に見せている。等間隔とは言わぬまでも、それなりの灯りが用意されているということは、この盗賊たちは、かなり生活水準が高いのかもしれない。
地図を頭に思い浮かべると、この辺りはアダルバードに近い辺境である。かつては神聖帝国の北の果てであった場所で、もう暫く行けば、それこそ『蛮族』と呼ばれる人々の居住する区域に入るはずであった。今はもう朽ちてその面影を残してもいないが、以前はこちらに蛮族と神聖帝国を隔てる壁があったはずである。その壁を目にすることも、今回の『視察』の目的のひとつであったが――思わぬところで、『蛮族』の成れの果てである盗賊に、出くわしたものだ。
彼らの容姿は、殆ど北方の僻地に住むといわれる、極端に色の薄い金髪と、うっすらと色のつく程度の灰色の瞳、雪焼けをしているのか浅黒くなった肌が特徴である。マリサたちを捕らえた盗賊は、頭目と思しき若い男だけが鮮やかな金髪で、他にアダルバードの特徴を持つ赤毛の男が二名、他はすべて雪の中に一滴黄昏の雫を混ぜたような、はかない色合いの髪をしている。洞窟の中で彼女らを迎えた男達も、殆どがそういった容貌であった。
「さて、先に我が主に、挨拶してもらおうか」
先頭を歩いていた『金髪』が、徐にマリサを振り返る。
「あるじ?」
ということは、この男が首領ではないのか。頭目は表には出ず、影で部下達を操って、自身は旨い汁を吸っている――いずこの世界も同じである。マリサは、軽く眉を寄せた。
盗賊たちは下卑てはいたが、上下関係ははっきりとしているらしい。頭目に次ぐ地位にあるらしき『金髪』の命令が下ると、めいめいが素早く持ち場へと帰る。後に残されたのは、マリサたちを拘束している赤毛の男二人と、『金髪』のみであった。『金髪』は、碧の目を細めてマリサを一瞥すると、軽く顎をしゃくった。前へ行けというのだろう。言葉に従い一歩踏み出す彼女に
「ルキア」
ルーラの鋭い制止の声が聞こえた。
「お前たちも、一緒に行くんだ」
金髪の言葉が終わらぬうちに、赤毛の一人がルーラを引き立てた。同じ鎖で繋がれていたリオラが、勢いで地面に倒れこむ。それを片手で立ち上がらせて
「ひ弱なお嬢さんだ」
別の赤毛の男が冷笑した。リオラは真っ赤になって震えている。彼女は今、王宮に仕える侍女として、人生最大の屈辱を味わっているのであろう。異国から嫁いできた王太子妃の我侭につき合わされたばかりに、このような目にあってしまったと、マリサを恨んでいるに違いない。
(だとしたら、お門違いよね)
リオラの横顔を一瞥し、マリサは、鼻を鳴らした。貴族の娘に生まれたからには、いや、人間として生まれたからには、常に覚悟をしていなければならない。これがたまたま盗賊に捕らえられたから、悠長に主君を恨んでいられるが、もしも国が滅びたとしたら? フィラティノアが蛮族の襲撃で滅び、彼らの手に落ちたのだとしたら。彼女は主君を恨むのだろうか。
マリサは、自ら進んで、頭目の部屋に足を踏み入れた。それまでの細長い通路とは異なる、開けた空間が彼女らを迎える。
「……っ」
眩しさに思わず目を細めたくなるほど、その部屋は明るかった。とはいえ、蝋燭の数が数本多いだけで、取り立てて特別な照明はない。けれども、今までの洞窟の暗さから比べると、まるで別世界である。
「おかえりー」
部屋の奥から場違いなまでに明るい声が聞こえ、マリサは、更に面食らった。盗賊の首領というからには、体格の良い大丈夫を想像していたのだが、それは見事に裏切られる。一同の前に現れたのは、若い男性――というよりも、まだ歳若い少年であった。
北方には珍しい艶やかな黒髪を持つ少年は、大きな目をくるくると動かして、マリサを見つめている。彼も黒髪の娘に興味を持ったのだろうか。自身とそう歳の変わらぬ少年を、マリサも無遠慮に見つめ返すと、彼はにっこりと笑い
「はじめまして、お嬢さんがた」
芝居がかった一礼を彼女らに向けたのである。それはまるで、貴公子が姫君にするのと同じ優雅なものであった。彼は、マリサらの姿を見て
「おや。後ろ手に縛り上げるとは無粋な人たちだねえ。ご挨拶が出来ないでしょうに」
ふっ、と肩をすくめる。ご挨拶、とは。当然手の甲への接吻のことだろう。
そこまで貴族趣味に走る盗賊もどうなのか。そもそも盗賊なるものは、貴族を嫌悪しているのではないか――マリサは、この不思議な少年をまじまじと見詰め
「え?」
思わず、驚きの声を上げそうになる。
蝋燭の灯りのせいかもしれない。
目の錯覚かもしれない。
だがしかし、いま、見えたような気がする。
「あなた、まさか」
蝋燭の淡い光に映える、瞳の色。炎の色を吸い取っただけかも知れぬが、それは赤く見えた。正確には、赤ではない。限りなく赤に近い紫。古代紫よりも更に赤みを帯びたその瞳は、神聖帝国の名残ではないのか。
(黒髪に、古代紫の瞳)
同じだ。自分と同じ色を持つ少年が、目の前にいる。マリサは、続く言葉を失い、呆然とその場に立ち尽くした。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説

10年ぶりに再会した幼馴染と、10年間一緒にいる幼馴染との青春ラブコメ
桜庭かなめ
恋愛
高校生の麻丘涼我には同い年の幼馴染の女の子が2人いる。1人は小学1年の5月末から涼我の隣の家に住み始め、約10年間ずっと一緒にいる穏やかで可愛らしい香川愛実。もう1人は幼稚園の年長組の1年間一緒にいて、卒園直後に引っ越してしまった明るく活発な桐山あおい。涼我は愛実ともあおいとも楽しい思い出をたくさん作ってきた。
あおいとの別れから10年。高校1年の春休みに、あおいが涼我の家の隣に引っ越してくる。涼我はあおいと10年ぶりの再会を果たす。あおいは昔の中性的な雰囲気から、清楚な美少女へと変わっていた。
3人で一緒に遊んだり、学校生活を送ったり、愛実とあおいが涼我のバイト先に来たり。春休みや新年度の日々を通じて、一度離れてしまったあおいとはもちろんのこと、ずっと一緒にいる愛実との距離も縮まっていく。
出会った早さか。それとも、一緒にいる長さか。両隣の家に住む幼馴染2人との温かくて甘いダブルヒロイン学園青春ラブコメディ!
※特別編4が完結しました!(2024.8.2)
※小説家になろう(N9714HQ)とカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録や感想をお待ちしております。

蔑ろにされた王妃と見限られた国王
奏千歌
恋愛
※最初に公開したプロット版はカクヨムで公開しています
国王陛下には愛する女性がいた。
彼女は陛下の初恋の相手で、陛下はずっと彼女を想い続けて、そして大切にしていた。
私は、そんな陛下と結婚した。
国と王家のために、私達は結婚しなければならなかったから、結婚すれば陛下も少しは変わるのではと期待していた。
でも結果は……私の理想を打ち砕くものだった。
そしてもう一つ。
私も陛下も知らないことがあった。
彼女のことを。彼女の正体を。

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。

もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

私はいけにえ
七辻ゆゆ
ファンタジー
「ねえ姉さん、どうせ生贄になって死ぬのに、どうしてご飯なんて食べるの? そんな良いものを食べたってどうせ無駄じゃない。ねえ、どうして食べてるの?」
ねっとりと息苦しくなるような声で妹が言う。
私はそうして、一緒に泣いてくれた妹がもう存在しないことを知ったのだ。
****リハビリに書いたのですがダークすぎる感じになってしまって、暗いのが好きな方いらっしゃったらどうぞ。

アルバートの屈辱
プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。
『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる