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3 親友とその弟
悪役令嬢は見る専です 24
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客間へ行くと、そこには豪華な客間に似つかわしくない二人の兵士がいた。全身を防具で固め腰には剣も帯刀している。見るからに魔石を届けに来ただけの人たちではない。
「こ、これは! ウェラベルグ女王陛下!」
先ほどまでソファーでくつろいでいた兵士の二人は、私が入ると同時に慌てて直立し、微動だもしない。間違いなく訓練された兵士の人たちだ。
「我々はいつでも大丈夫ですので、準備が出来次第、お呼びください」
どうも様子がおかしい。準備というのも魔石に返事を封じ込めることではないような気がする。
とりあえず、返事をするにしてもアルシュの言葉だけでは無理がある。まずは、彼らから話を聞かなくては。
「えっと……とりあえず、話を聞かせてもらってもいいかしら」
「話と言われましても……」
二人顔を見合わせて困惑している。どうやら、私に何を頼んでいるのかは知らないようだ。まあ、魔石にメッセージを残しているので内密な話なのは分かる。だが、あれでは流石に何も分からない。というか、録画を失敗したのなら別の魔石に記録したらいいのに……。
と、そこで、ことのあらましが何となく分かった。
「あぁ……。アルシュ、あの子、渡す魔石、間違えたのね……」
おそらく、録画を失敗してから新しい魔石で録画しなおしたのだろう。ただ、おそらく、その新しく録画した魔石とこの失敗した魔石を間違えて渡してしまったのだろう。今頃、間違えたことに気づいて慌てふためいていることだろう。
こうなっては仕方ない。一度、アルシュと連絡をとるべきだろう。ただ、私が女王になってからアルシュと連絡を取り合っていなかったので、電話の機能をする魔石は残念ながら魔力切れになっている。どうせ使者を送り出すんだったら、新しい連絡用の魔石も届けさせたらよかったのに。
そんなことを思いながら、新しい連絡用の魔石を準備しなければと考えていると、一人の兵士が何か思い出したようだ。
「そう言えば、都合がよければ失礼のないようお連れしてくださいと言われていましたが……」
来てほしいと言うことか。なるほど、だから兵士に届けさせたのか。私は一応女王。護衛なしでお迎えする訳にはいかないということだろう。
一度、連絡を取ってどういう状況なのかを聞いておきたいのだが、どうせお呼ばれしているのだから行って確かめたらいい。どうせ、用事なんてないんだし。
「じゃあ、行きましょうか。セバス、外出の準備して。あと、連絡用の魔石の準備も。それと、ベートさんにも声をかけておいてね」
「分かりました」
セバスも私の意図が全て分かったようだ。
「そう言うわけだから、もう少し待っていてちょうだい」
「了解いたしました!」
兵士の二人にもそう告げて、私は客間を出て外出の準備に取りかかった。
「こ、これは! ウェラベルグ女王陛下!」
先ほどまでソファーでくつろいでいた兵士の二人は、私が入ると同時に慌てて直立し、微動だもしない。間違いなく訓練された兵士の人たちだ。
「我々はいつでも大丈夫ですので、準備が出来次第、お呼びください」
どうも様子がおかしい。準備というのも魔石に返事を封じ込めることではないような気がする。
とりあえず、返事をするにしてもアルシュの言葉だけでは無理がある。まずは、彼らから話を聞かなくては。
「えっと……とりあえず、話を聞かせてもらってもいいかしら」
「話と言われましても……」
二人顔を見合わせて困惑している。どうやら、私に何を頼んでいるのかは知らないようだ。まあ、魔石にメッセージを残しているので内密な話なのは分かる。だが、あれでは流石に何も分からない。というか、録画を失敗したのなら別の魔石に記録したらいいのに……。
と、そこで、ことのあらましが何となく分かった。
「あぁ……。アルシュ、あの子、渡す魔石、間違えたのね……」
おそらく、録画を失敗してから新しい魔石で録画しなおしたのだろう。ただ、おそらく、その新しく録画した魔石とこの失敗した魔石を間違えて渡してしまったのだろう。今頃、間違えたことに気づいて慌てふためいていることだろう。
こうなっては仕方ない。一度、アルシュと連絡をとるべきだろう。ただ、私が女王になってからアルシュと連絡を取り合っていなかったので、電話の機能をする魔石は残念ながら魔力切れになっている。どうせ使者を送り出すんだったら、新しい連絡用の魔石も届けさせたらよかったのに。
そんなことを思いながら、新しい連絡用の魔石を準備しなければと考えていると、一人の兵士が何か思い出したようだ。
「そう言えば、都合がよければ失礼のないようお連れしてくださいと言われていましたが……」
来てほしいと言うことか。なるほど、だから兵士に届けさせたのか。私は一応女王。護衛なしでお迎えする訳にはいかないということだろう。
一度、連絡を取ってどういう状況なのかを聞いておきたいのだが、どうせお呼ばれしているのだから行って確かめたらいい。どうせ、用事なんてないんだし。
「じゃあ、行きましょうか。セバス、外出の準備して。あと、連絡用の魔石の準備も。それと、ベートさんにも声をかけておいてね」
「分かりました」
セバスも私の意図が全て分かったようだ。
「そう言うわけだから、もう少し待っていてちょうだい」
「了解いたしました!」
兵士の二人にもそう告げて、私は客間を出て外出の準備に取りかかった。
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