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2 boys loveを求めて……
悪役令嬢は見る専です 14
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いろいろ気になることは多いのだが、残念ながら男湯の外では声が聞こえるだけで中の様子を覗き見ることはできない。
「それより、お前のそれ、硬そうだな」
硬い……? いったい二人は何をしているんだ。お風呂場で硬くて驚かれるようなもの……。湯が硬いとはよく言われるが、セバスのと特定の人物を指すのであれば違うような……。お風呂場で……お風呂ということは、もちろん、二人は裸。まさか、硬くなるものって言うのは……。
「私のは新品ですから」
新品! つまり、セバスは童貞ということ!
ま、まさか、二人はこの時間にこの場所で裸の付き合い、いや、突き合いをしていたのか! だから、××しないと出られない部屋にも動じなかったのか。もしかして、こんなことが私には見えていないところで密かに行われているのだろうか。例えば、馬小屋とか、茂みの中とか、そんな場所で日々逢瀬を重ねていたのだろうか。
いやいや、流石に私の考えすぎだろう。××しないと出られない部屋の妄想に毒されすぎている。
そう思ってはいるものの、私の妄想は加速するばかりだ。
「俺のはもう使いすぎてクタクタだ」
使いすぎてクタクタ! 毎日そんなにやっているんだろうか。まさか、今日の午前中にもどこかで誰かとやっていたんだろうか。
「新品に目が行く気持ちは分かりますが、使い込まれたものの方が扱いやすくていいですよ」
セバス、新品なのに経験豊富なのか。いや、そもそも、女性経験がないのを童貞と呼ぶのなら男性同士の経験が多くても童貞と呼ぶのではないのか。
そうやって私が悩んでいる内も話は続いている。
「それより、口ばかり動かしてないで、ちゃんと手も動かしてくださいよ」
口ばかりじゃなく手も!
まあ、流石の私もそこまで頭のネジが外れた訳じゃない。話してばかりで作業の手が止まっているという意味だろう。ただ、裸で何をしているのか気になる。
「あんまり遅いと夕食に間に合わなくなりますよ」
「分かってるって」
そこから会話がなくなってしまった。
気になりすぎる。気になりすぎて、いつの間にか男湯の脱衣所にまで入っていた。
仮にエッチな行為をしていなくても、裸と裸で戯れているのだとしたら、それはそれでご褒美だ。
脱衣所と男湯を隔てるのは一枚の磨り硝子。つまり、中の様子は全く見えない。妄想が膨らむばかり。でも、男湯を覗くなんて……。いや、でも、ここは私の城。つまり、私の家。自分の家なんだからどこに入ろうと問題ないはず。それに私の使用人たちが、ちゃんと業務に勤しんでいるかどうか確認するのだって雇用主である私の役目!
「それより、お前のそれ、硬そうだな」
硬い……? いったい二人は何をしているんだ。お風呂場で硬くて驚かれるようなもの……。湯が硬いとはよく言われるが、セバスのと特定の人物を指すのであれば違うような……。お風呂場で……お風呂ということは、もちろん、二人は裸。まさか、硬くなるものって言うのは……。
「私のは新品ですから」
新品! つまり、セバスは童貞ということ!
ま、まさか、二人はこの時間にこの場所で裸の付き合い、いや、突き合いをしていたのか! だから、××しないと出られない部屋にも動じなかったのか。もしかして、こんなことが私には見えていないところで密かに行われているのだろうか。例えば、馬小屋とか、茂みの中とか、そんな場所で日々逢瀬を重ねていたのだろうか。
いやいや、流石に私の考えすぎだろう。××しないと出られない部屋の妄想に毒されすぎている。
そう思ってはいるものの、私の妄想は加速するばかりだ。
「俺のはもう使いすぎてクタクタだ」
使いすぎてクタクタ! 毎日そんなにやっているんだろうか。まさか、今日の午前中にもどこかで誰かとやっていたんだろうか。
「新品に目が行く気持ちは分かりますが、使い込まれたものの方が扱いやすくていいですよ」
セバス、新品なのに経験豊富なのか。いや、そもそも、女性経験がないのを童貞と呼ぶのなら男性同士の経験が多くても童貞と呼ぶのではないのか。
そうやって私が悩んでいる内も話は続いている。
「それより、口ばかり動かしてないで、ちゃんと手も動かしてくださいよ」
口ばかりじゃなく手も!
まあ、流石の私もそこまで頭のネジが外れた訳じゃない。話してばかりで作業の手が止まっているという意味だろう。ただ、裸で何をしているのか気になる。
「あんまり遅いと夕食に間に合わなくなりますよ」
「分かってるって」
そこから会話がなくなってしまった。
気になりすぎる。気になりすぎて、いつの間にか男湯の脱衣所にまで入っていた。
仮にエッチな行為をしていなくても、裸と裸で戯れているのだとしたら、それはそれでご褒美だ。
脱衣所と男湯を隔てるのは一枚の磨り硝子。つまり、中の様子は全く見えない。妄想が膨らむばかり。でも、男湯を覗くなんて……。いや、でも、ここは私の城。つまり、私の家。自分の家なんだからどこに入ろうと問題ないはず。それに私の使用人たちが、ちゃんと業務に勤しんでいるかどうか確認するのだって雇用主である私の役目!
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