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4 妖精の宝物庫
アルスター 31
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しばらく様子を見ていたが、デモ集団は徐々にボルテージを上げていっている。
「どのタイミングで行こうか……」
「そうね……もう少し待ってみましょう」
僕たち二人は、デモ集団に紛れ込んで侵入するチャンスを伺っていた。ただ、その明確なチャンスがやってこない。民衆の熱気は徐々に高まってきているが、何かを実行する様子はない。このまま熱が下がるのであれば、今、突入するべきなのだが、二人ともその判断が付かずに迷っていた。
「もう少し見張りを煽って注意を引きつけて欲しいんだけどな……」
このままでは、確実に見張りに見つかってしまう。だが、デモの首謀者にもっと騒ぎを大きくなんて言えないので、僕らは待つことしかできない。
そんなとき、見張りに動きがあった。
二人いる見張りのうち、一人がデモの中止を求めにきたのだ。
「見張りが一人になった。たぶん、あの一人も応援を呼んでいるはず。行くなら今しかない」
「了解。できるだけ急いで、それでいて静かに行動する」
エルフや障害物の影に隠れながら、王城へと近づき、門の側まで来た。あとはこの門を潜れば王城に辿りつけるのだが、その先には、もう一人の見張りが立っている。
「こいつさえ、どうにかなればな……」
最悪、この一人だけでも剣で殴って気絶させよう。
そう決意し、門を潜り、もう一人の見張りを気絶させ、そして城の中へと潜入する。そのイメージを反芻して、いざ、実行に向かおうとしたら、再び、デモ集団の方から一際大きな叫び声が聞こえた。
どうやら、デモの中止を呼びかけに行った見張りとデモ幹部が取っ組み合いの喧嘩になったらしい。
「おい! 喧嘩すんなって! 応援、至急お願いします」
喧嘩をしているところへ注意をし、その後、どこかへ見張りに増援を希望する旨の連絡をいれ、彼もデモ集団の方へと行ってしまった。
「今がチャンスよ、アルスター」
「言われなくても分かっているって!」
急いで門を潜り、城の中へと突き進んでいった。
「どのタイミングで行こうか……」
「そうね……もう少し待ってみましょう」
僕たち二人は、デモ集団に紛れ込んで侵入するチャンスを伺っていた。ただ、その明確なチャンスがやってこない。民衆の熱気は徐々に高まってきているが、何かを実行する様子はない。このまま熱が下がるのであれば、今、突入するべきなのだが、二人ともその判断が付かずに迷っていた。
「もう少し見張りを煽って注意を引きつけて欲しいんだけどな……」
このままでは、確実に見張りに見つかってしまう。だが、デモの首謀者にもっと騒ぎを大きくなんて言えないので、僕らは待つことしかできない。
そんなとき、見張りに動きがあった。
二人いる見張りのうち、一人がデモの中止を求めにきたのだ。
「見張りが一人になった。たぶん、あの一人も応援を呼んでいるはず。行くなら今しかない」
「了解。できるだけ急いで、それでいて静かに行動する」
エルフや障害物の影に隠れながら、王城へと近づき、門の側まで来た。あとはこの門を潜れば王城に辿りつけるのだが、その先には、もう一人の見張りが立っている。
「こいつさえ、どうにかなればな……」
最悪、この一人だけでも剣で殴って気絶させよう。
そう決意し、門を潜り、もう一人の見張りを気絶させ、そして城の中へと潜入する。そのイメージを反芻して、いざ、実行に向かおうとしたら、再び、デモ集団の方から一際大きな叫び声が聞こえた。
どうやら、デモの中止を呼びかけに行った見張りとデモ幹部が取っ組み合いの喧嘩になったらしい。
「おい! 喧嘩すんなって! 応援、至急お願いします」
喧嘩をしているところへ注意をし、その後、どこかへ見張りに増援を希望する旨の連絡をいれ、彼もデモ集団の方へと行ってしまった。
「今がチャンスよ、アルスター」
「言われなくても分かっているって!」
急いで門を潜り、城の中へと突き進んでいった。
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