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英華女学院の七不思議 22
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職員室ではなく、生徒指導室で平川先生に事情を話し、そのうち、警察も来た。警察が来たということは、青木先生たちもあれを本物の骸骨だと判断したらしい。私が見たものは、やはり恐怖に支配された幻覚ではなかった。ただ、それはいいことではない。人が死んでいたのだから。警察にもしつこく聞かれた。でも、私には何もやましいことはないので包み隠さず全てを話した。話したのだが、警察は納得してくれることはなく、話は次の日に持ち越された。
そう、金曜日の次の日。土曜日だ。
土曜日は原則授業がない。そして、私は部活動の顧問もしてないし、新任教師ということで寮長当番も回ってこない。つまり、土曜も日曜も私は休みなのだ。なのだが、土曜である今日も学校へと出勤していた。
「なんだか、面道ごとに足を突っ込んだ気がする……」
ただ、後悔はしていない。もし、私が関わっていなければ、雛ノ森さんが私と同じ目に遭っていた。そうならなかっただけでも、私が相談に乗った意味はあっただろう。
自分を正当化しつつ、学校へ向かっていると、この学校では珍しい男性が正門で警備員の人に捕まっていた。
変態だろうと思って無視したかったのだが、そういうわけにもいかなそうだ。
「おぉ、橋本先生いいところに。ちょっと説明してくれよ」
「江口さん……なんで警備員さんに捕まっているんですか」
江口洋介。この学校の関係者ではない。でも、無関係と言うわけではない。彼は、昨日、私の事情聴取をしに来た警察の方。今日も事情聴取に来たのだ。ただ、学校に入ろうとしたところを不審者と間違われて止められた残念な刑事さんというだけ。
「俺、そんな不審者に見えるのかな?」
無精髭に白髪の混じったくたびれた短髪。目つきもナイフのように尖っていて、着ている服もなんだか小汚い。そんな男性が女子校に入ろうとしていたら誰だって止める。もちろん、身分を明かせばその例に当たらない。
「江口さん、警察手帳を見せればいいじゃないですか」
「そうだった。いつもは部下と行動してるからすっかり忘れてた」
そういえば、昨日は二人で来ていたが、今日は一人のようだ。
「部下の人は今日一緒じゃないんですね」
「あぁ、知り合いの結婚式らしくてな。有給休暇だそうだ。いいよな、結婚。俺、まだ独身だよ……。橋本先生も気をつけた方がいいぞ。大人になってからの時間はすぐに進むから」
「は、はぁ……」
急に結婚の話をされても困る。
「それより、話なんだが……歩きながらでいいかな?」
「は、はい」
事情聴取を歩きながらでいいのかと思うが、警察の方がいいというのだからいいのだろう。
そう、金曜日の次の日。土曜日だ。
土曜日は原則授業がない。そして、私は部活動の顧問もしてないし、新任教師ということで寮長当番も回ってこない。つまり、土曜も日曜も私は休みなのだ。なのだが、土曜である今日も学校へと出勤していた。
「なんだか、面道ごとに足を突っ込んだ気がする……」
ただ、後悔はしていない。もし、私が関わっていなければ、雛ノ森さんが私と同じ目に遭っていた。そうならなかっただけでも、私が相談に乗った意味はあっただろう。
自分を正当化しつつ、学校へ向かっていると、この学校では珍しい男性が正門で警備員の人に捕まっていた。
変態だろうと思って無視したかったのだが、そういうわけにもいかなそうだ。
「おぉ、橋本先生いいところに。ちょっと説明してくれよ」
「江口さん……なんで警備員さんに捕まっているんですか」
江口洋介。この学校の関係者ではない。でも、無関係と言うわけではない。彼は、昨日、私の事情聴取をしに来た警察の方。今日も事情聴取に来たのだ。ただ、学校に入ろうとしたところを不審者と間違われて止められた残念な刑事さんというだけ。
「俺、そんな不審者に見えるのかな?」
無精髭に白髪の混じったくたびれた短髪。目つきもナイフのように尖っていて、着ている服もなんだか小汚い。そんな男性が女子校に入ろうとしていたら誰だって止める。もちろん、身分を明かせばその例に当たらない。
「江口さん、警察手帳を見せればいいじゃないですか」
「そうだった。いつもは部下と行動してるからすっかり忘れてた」
そういえば、昨日は二人で来ていたが、今日は一人のようだ。
「部下の人は今日一緒じゃないんですね」
「あぁ、知り合いの結婚式らしくてな。有給休暇だそうだ。いいよな、結婚。俺、まだ独身だよ……。橋本先生も気をつけた方がいいぞ。大人になってからの時間はすぐに進むから」
「は、はぁ……」
急に結婚の話をされても困る。
「それより、話なんだが……歩きながらでいいかな?」
「は、はい」
事情聴取を歩きながらでいいのかと思うが、警察の方がいいというのだからいいのだろう。
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