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悪夢の終わりと始まり
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・・・レムリック王国・・・
・・・謁見の間・・・
イシュル「フッ!王家もあっけない物だな」
イシュルは玉座に腰掛け笑う
目の前にはクリスタル状の浮遊物体に眠っているハルト、ロト、トトがいるのだ
イシュル「さぞ、いい夢を見ているのだろうな。羨ましい限りだ」
イシュルは指輪を見る
イシュル「くっ・・・まだいうことを聞かぬか・・・継承者は長き眠りについた。お前の主は俺だけになったはずだ。いい加減いうことを聞け・・・」
指輪は真っ黒なオーラを放ち続けている
イシュル「なぜだ・・・なぜいうことを聞かぬ・・・」
指輪は魔法が使えない状態になっていた
イシュル「まだ継承者がいるというのか・・・誰だ・・・一体誰なんだ・・・」
イシュルが頭を抱えていたその時
イシュル「!?な、なんだ!?」
ハルトの入っているクリスタルが眩い光を放ち砕け散った
イシュル「そんな・・・馬鹿な・・・」
イシュルのかけた魔法は永眠魔法
膨大な魔力を消費し相手を永遠の眠りへ誘う魔法
イシュルは指輪の魔力を使い三人に永眠魔法を使った
消費された魔力は莫大だ
それを破って目を覚ますことはあり得ないのだ
「永眠魔法を使ったんだね。気が付かなかったよ」
イシュル「お、お前は・・・」
「ん?」
イシュル「お前は一体なんなんだよ!!いくら痛めつけても牙を向けてきやがって!!一体なんなんだ!!」
「僕は・・・レムリック王国次期・・・いや、現国王ハルト・レムリックだ!」
イシュル「げ、現国王だと!?俺が国王だ!!」
「本当に国王ならなぜ魔王の指輪はそんな状態なんですか?」
イシュル「この指輪も頑固者ということだ。持ち主に似てな」
「そうですね。”持ち主”に似てしまったんでしょうね」
イシュル「・・・くっ!」
イシュルは失言に気が付いた
「あなたの言う通りです。その指輪はあなたの持ち物じゃない。僕、レムリックの持ち物だ」
イシュル「黙れ!!これは俺のだ!!この国は、いや、世界は俺のだ!!」
イシュルは魔法をハルトに放った
その魔法は闇そのものだった
「こんなに闇に染まって・・・」
結界で攻撃を防ぐ
イシュル「く・・・指輪め・・・」
指輪から放たれる闇魔法は暴走寸前だ
「このまま続けるとあなたの身が危険です。今ならまだ間に合います。指輪を」
イシュル「黙れ!!黙れ黙れ黙れ!!お前の指図は受けない!!俺は世界の王なのだ!!」
もう何を言ってもイシュルには無駄なのようだ
「っ・・・さすがに・・・」
魔王の指輪の力は計り知れない
暴走しそうになっているなら尚更
「お願い・・・ロト・・・トト・・・」
結界を張りながら二人が眠りクリスタルに手を向ける
「そんな幻想より現実の方がいいよ。確かに現実は残酷だよ。目を背けたくなることもたくさんある。でも、それから逃げたらダメなんだよ。受け入れ、未来へ進まないといけないんだ。だから、戻ってきて。僕を助けて。命令だ!!」
二人のクリスタルは光り輝き砕け散った
ロト「おりゃぁぁぁぁ!!!」
トト「くらえぇぇぇぇ!!!」
ロト、トトはイシュルへと武器を構え向かって行った
イシュル「なに!?お前たちも!?」
ロト「その指輪を返せ!!」
トト「それはハルト殿下のだろうが!!」
イシュル「たわけ!!お前たちが俺に勝てるわけないだろう!!」
大槌で二人を薙ぎ払う
それを防ぎハルトの隣に着地する
ロト「どうなってるんだ!?」
トト「指輪が真っ黒だよ・・・」
「もう限界なんだよ。暴走直前なんだよ」
イシュル「今度はあの世へと送ってやろう!三人仲良くな!!」
「これ以上魔法を使うな!!本当にただじゃすまなくなる!」
イシュル「俺はこれの所有者だ!!」
イシュルは魔法を使う
「守りよ!!」
両手を広げ魔法を防ぐ
「っ・・強い・・・このままだと・・・」
トト「う・・・苦しい・・・」
ロト「耐えろ!ここが正念場だ!」
イシュル「このまま闇に呑まれて消え去れ!!!」
魔法の威力が増していく
トト「兄さん・・・ハルト殿下・・・」
ロト「トト・・・耐えろ・・・」
二人の意識は朦朧とし始めた
「二人とも・・・」
二人が危ない
そう判断したハルト
「・・・一か八か・・・。くらえ!」
光を収束させ細いレーザーにして指輪目掛けて放った
光は指輪に当たった
イシュル「無駄だ!お前達はここで・・・っ!!!」
光が指輪に当たったことにより指輪はついに暴走した
イシュル「う!!!うわぁぁぁぁぁぁ!!!」
指輪から放たれる闇のオーラにイシュルは飲まれてしまった
ロト「一体・・・どうなってるんだ・・・」
トト「真っ黒な塊?」
イシュルを飲み込んだ闇は円形の闇になっていた
「暴走で制御できなくなった力がイシュリット国王を飲み込んだんだ」
トト「飲み込んだ?じゃあ彼は?」
「それはわからない・・・。もしかしたら死んでしまったかもしれないし・・・」
ロト「ふん!自業自得だ!それより・・・これからどうするんだ?」
「ひとまず指輪の回収をしないといけないんだけど・・・」
目の前には真っ黒な闇の球体がある
トト「回収って・・・無理じゃないかな?」
ロト「俺も同感だ。これは迂闊に近づけないだろう」
「だよね・・・。どうしよう」
指輪はレムリック王家の象徴。
それがないと王家を継ぐことができない
ロト「それは後で考えよう。今はこの国の解放だ」
トト「そうだね。レムリック王国の国民を探して安心させてあげよう?」
「・・・そうだね」
ハルトたちはその場を離れようとした
その時
???「フッフッフッフッ!!!」
どこからか不気味な笑い声が聞こえた
ロト「だ、誰だ!」
???「俺は・・・とうとう・・・」
「!!二人とも!避けて!!」
真っ黒な闇の球体から闇のレーザーが三人を襲う
二人はハルトの言葉で攻撃を避けた
ハルトは結界でなんとか防いだ
???「フハハハハハ!!このような力がまだあったとはな!!」
真っ黒な球体が消えたと思ったら中から・・・
ロト・トト「!?」
「・・・」
イシュル「フハハハハ!!」
中からはイシュルが現れた
だが、イシュルとはかけ離れた存在だった
無数の翼、鋭い牙と爪、真っ赤に輝く目・・・
”魔王”の名にふさわしい姿となって表れたのだった・・・
・・・謁見の間・・・
イシュル「フッ!王家もあっけない物だな」
イシュルは玉座に腰掛け笑う
目の前にはクリスタル状の浮遊物体に眠っているハルト、ロト、トトがいるのだ
イシュル「さぞ、いい夢を見ているのだろうな。羨ましい限りだ」
イシュルは指輪を見る
イシュル「くっ・・・まだいうことを聞かぬか・・・継承者は長き眠りについた。お前の主は俺だけになったはずだ。いい加減いうことを聞け・・・」
指輪は真っ黒なオーラを放ち続けている
イシュル「なぜだ・・・なぜいうことを聞かぬ・・・」
指輪は魔法が使えない状態になっていた
イシュル「まだ継承者がいるというのか・・・誰だ・・・一体誰なんだ・・・」
イシュルが頭を抱えていたその時
イシュル「!?な、なんだ!?」
ハルトの入っているクリスタルが眩い光を放ち砕け散った
イシュル「そんな・・・馬鹿な・・・」
イシュルのかけた魔法は永眠魔法
膨大な魔力を消費し相手を永遠の眠りへ誘う魔法
イシュルは指輪の魔力を使い三人に永眠魔法を使った
消費された魔力は莫大だ
それを破って目を覚ますことはあり得ないのだ
「永眠魔法を使ったんだね。気が付かなかったよ」
イシュル「お、お前は・・・」
「ん?」
イシュル「お前は一体なんなんだよ!!いくら痛めつけても牙を向けてきやがって!!一体なんなんだ!!」
「僕は・・・レムリック王国次期・・・いや、現国王ハルト・レムリックだ!」
イシュル「げ、現国王だと!?俺が国王だ!!」
「本当に国王ならなぜ魔王の指輪はそんな状態なんですか?」
イシュル「この指輪も頑固者ということだ。持ち主に似てな」
「そうですね。”持ち主”に似てしまったんでしょうね」
イシュル「・・・くっ!」
イシュルは失言に気が付いた
「あなたの言う通りです。その指輪はあなたの持ち物じゃない。僕、レムリックの持ち物だ」
イシュル「黙れ!!これは俺のだ!!この国は、いや、世界は俺のだ!!」
イシュルは魔法をハルトに放った
その魔法は闇そのものだった
「こんなに闇に染まって・・・」
結界で攻撃を防ぐ
イシュル「く・・・指輪め・・・」
指輪から放たれる闇魔法は暴走寸前だ
「このまま続けるとあなたの身が危険です。今ならまだ間に合います。指輪を」
イシュル「黙れ!!黙れ黙れ黙れ!!お前の指図は受けない!!俺は世界の王なのだ!!」
もう何を言ってもイシュルには無駄なのようだ
「っ・・・さすがに・・・」
魔王の指輪の力は計り知れない
暴走しそうになっているなら尚更
「お願い・・・ロト・・・トト・・・」
結界を張りながら二人が眠りクリスタルに手を向ける
「そんな幻想より現実の方がいいよ。確かに現実は残酷だよ。目を背けたくなることもたくさんある。でも、それから逃げたらダメなんだよ。受け入れ、未来へ進まないといけないんだ。だから、戻ってきて。僕を助けて。命令だ!!」
二人のクリスタルは光り輝き砕け散った
ロト「おりゃぁぁぁぁ!!!」
トト「くらえぇぇぇぇ!!!」
ロト、トトはイシュルへと武器を構え向かって行った
イシュル「なに!?お前たちも!?」
ロト「その指輪を返せ!!」
トト「それはハルト殿下のだろうが!!」
イシュル「たわけ!!お前たちが俺に勝てるわけないだろう!!」
大槌で二人を薙ぎ払う
それを防ぎハルトの隣に着地する
ロト「どうなってるんだ!?」
トト「指輪が真っ黒だよ・・・」
「もう限界なんだよ。暴走直前なんだよ」
イシュル「今度はあの世へと送ってやろう!三人仲良くな!!」
「これ以上魔法を使うな!!本当にただじゃすまなくなる!」
イシュル「俺はこれの所有者だ!!」
イシュルは魔法を使う
「守りよ!!」
両手を広げ魔法を防ぐ
「っ・・強い・・・このままだと・・・」
トト「う・・・苦しい・・・」
ロト「耐えろ!ここが正念場だ!」
イシュル「このまま闇に呑まれて消え去れ!!!」
魔法の威力が増していく
トト「兄さん・・・ハルト殿下・・・」
ロト「トト・・・耐えろ・・・」
二人の意識は朦朧とし始めた
「二人とも・・・」
二人が危ない
そう判断したハルト
「・・・一か八か・・・。くらえ!」
光を収束させ細いレーザーにして指輪目掛けて放った
光は指輪に当たった
イシュル「無駄だ!お前達はここで・・・っ!!!」
光が指輪に当たったことにより指輪はついに暴走した
イシュル「う!!!うわぁぁぁぁぁぁ!!!」
指輪から放たれる闇のオーラにイシュルは飲まれてしまった
ロト「一体・・・どうなってるんだ・・・」
トト「真っ黒な塊?」
イシュルを飲み込んだ闇は円形の闇になっていた
「暴走で制御できなくなった力がイシュリット国王を飲み込んだんだ」
トト「飲み込んだ?じゃあ彼は?」
「それはわからない・・・。もしかしたら死んでしまったかもしれないし・・・」
ロト「ふん!自業自得だ!それより・・・これからどうするんだ?」
「ひとまず指輪の回収をしないといけないんだけど・・・」
目の前には真っ黒な闇の球体がある
トト「回収って・・・無理じゃないかな?」
ロト「俺も同感だ。これは迂闊に近づけないだろう」
「だよね・・・。どうしよう」
指輪はレムリック王家の象徴。
それがないと王家を継ぐことができない
ロト「それは後で考えよう。今はこの国の解放だ」
トト「そうだね。レムリック王国の国民を探して安心させてあげよう?」
「・・・そうだね」
ハルトたちはその場を離れようとした
その時
???「フッフッフッフッ!!!」
どこからか不気味な笑い声が聞こえた
ロト「だ、誰だ!」
???「俺は・・・とうとう・・・」
「!!二人とも!避けて!!」
真っ黒な闇の球体から闇のレーザーが三人を襲う
二人はハルトの言葉で攻撃を避けた
ハルトは結界でなんとか防いだ
???「フハハハハハ!!このような力がまだあったとはな!!」
真っ黒な球体が消えたと思ったら中から・・・
ロト・トト「!?」
「・・・」
イシュル「フハハハハ!!」
中からはイシュルが現れた
だが、イシュルとはかけ離れた存在だった
無数の翼、鋭い牙と爪、真っ赤に輝く目・・・
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