オメガ殿下と大罪人

ジャム

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激化する戦火

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次の日

父上「兵を西に!」

伝令「陛下!南からも進軍してきました!」

父上「くっ!さすが宣戦布告してきただけのことはあるな・・・」

家臣「陛下!東にも!」

父上「わかっている!」

昨日より戦争が激しくなっている

「民は!?」

ロト「地下に避難しています!」

「何があっても敵を近づけないで!」

兵士「は!」

「・・・」

ロト「殿下・・・」

「大丈夫。扉を封印しないと・・・」

僕は地下への入り口に向かった
その時扉が開いた

「!?」

中から民が武器を持って出てきた

「何をしてるんですか!?」

民「私たちも戦います!」

「ダメです!危険すぎます!」

民「わしは昔は兵士でした。年寄りではありますが、まだ戦えます!」

「ダメです!」

民「自分たちの住む国を守るのは民の役目です!」

「それは違います。国を守るのは王族の役目です。みなさんは国にとって必要な存在なんです!」

民「ですが・・・」

「どうか・・・地下にいてください。みなさんのその想い。僕がすべて引き受けます」

そういい頭を下げた

民「で、ですが・・・」

ロト「・・・お前たちは戦いの邪魔になる。大人しく地下にいろ。そして戦いが終わるのを待っていろ」

民「!?」

民「な、なんじゃと!」

ロト「事実だ。これ以上お前たちに時間をかけてはいられない。早く地下に戻れ!」

そういうとロトは強引に民を地下に押し込んだ

ロト「ハルト!」

「・・・うん」

僕は扉に封印魔法を使った

「これで大丈夫・・・」

ロト「人望があるのも考え物ですね」

「・・・ごめんね」

ロト「???」

「わざと悪者になったんでしょう?」

ロト「俺は大罪人です。これぐらいどうってことないです」

「そうだね・・・でも、あんなことしてさらに嫌われるよ?」

ロト「もとから信頼なんてないですから。表を見てきます」

そういうとロトは歩いて行った

「・・・ごめん」

ロトはわざと嫌われるように言った
それはきっとみんなのことを思ってのことだろう
でも・・・

「それじゃ、ダメなんだよ・・・」

僕は民とロトに仲良くなってほしい・・・
それはまだまだ先になりそうだね・・・
その時

兵士「殿下!北に敵兵を確認しました!」

「!わかった!ロトにも伝えて!」

兵士「は!」

そして僕は謁見の間に向かった

「父上!」

父上「ハルトか!ちょうどよかった!」

「北からも!」

父上「ああ、聞いている。お前にも戦ってもらわないとならない・・・できるな?」

「・・・」

父上「敵のことは考えるな。ただの人形だと思え」

「・・・わかりました」

父上「迷いは命取りになる・・・迷うな!」

「・・・はい」

ロト「殿下!北門から敵兵が!」

父上「北門はお前に任せた」

「・・・はい。ロト、行くよ!」

父上「!?二人だけで行くつもりか!?」

「はい。北からの敵は僕とロトで何とかします」

父上「無茶だ!」

「大丈夫です・・・」

ジィヤ「では私も参りましょう」

「危険だよ?」

ジィヤ「これでもこの国の家臣。殿下の足手まといにはなりませぬ」

「・・・わかった」

そして僕たちは北門に向かった
そこには敵兵が整列していた

「・・・」

ジィヤ「殿下・・・」

「わかってる」

深呼吸をし

「我が名は『ハルト・レムリック』!このレムリック王国次期王位継承者!」

敵兵は僕の声に気づきこちらに武器を構える

ジィヤ「我はこの王国の家臣にして殿下の護衛。年寄りと甘く見ると後悔するぞ!」

ロト「我は殿下直属の護衛。『ロト・ブルルク』!その命惜しくないのであればかかってこい!」

敵兵「三人だけで来るとは・・・舐められたものだな!!」

「我らを甘く見るな!」

そういい僕は人差し指を構える
ジィヤは光の杖を出して構える
ロトは剣を構える

敵兵「多勢に無勢!!行くぞ!!!」

そういうと一斉に襲い掛かってきた

「ロト!」

ロト「了解!!」

そういうとロトは敵に突っ込んでいった

ロト「凍り付け!!!」

ロトは水で敵を濡らした後、氷で凍らせた
そして凍り付いた敵を切りつけていく

ジィヤ「雷よ!降り注げ!!」

ジィヤが杖を空に掲げると雷が敵に落ち敵が倒れる

「ジィヤは遠距離から攻撃を!」

ジィヤ「殿下は!?」

「僕だって戦える!」

僕は10本の光の剣を作り出した
そして光に乗り敵に突っ込む

敵兵「!?」

「レムリックの名を甘く見るな!!!」

そういい剣を操り敵を倒していく

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