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城下町へ
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僕は父上のいるであろう謁見の間に向かった
でも、父上はいなかった
「どこに行ったんだろう・・・」
中庭、広間、父上の寝室
思いつく場所はすべて探した
家臣や兵士に聞いてもわからないらしい
「う~ん・・・このままじゃ日が暮れちゃうよ・・・」
ジィヤ「殿下。このようなところでどうされましたか?」
「あ、ジィヤ!丁度いい所に!父上知らない?」
ジィヤ「陛下でしたら先ほど謁見の間にいらっしゃいましたが・・・?」
「また謁見の間に行かないといけないのか・・・」
そして僕は謁見の間に向かった
「父上!」
父上「ん?ハルトか?どうした?」
「城下町にいく許可をください!」
父上「今から行くのか?」
「はい!」
父上「・・・わかった。行ってきなさい」
「ありがとうございます!」
父上「ちゃんとした服装で行くのだぞ?」
「は~い!」
そういうと僕は自室に向かった
礼服に着替えて自室を出た
「ロトは着替えないの?」
ロト「これしか持っておりません」
「・・・まぁ、兵装だし問題はないか!じゃあ行こう!」
そういうと城門に向かった
城門兵「殿下!お出かけですか?」
「うん!父上の許可はもらってるよ!」
城門兵「・・・かしこまりました。お気をつけて」
そういうと城門が開いた
僕は門をくぐり城下町に向かった
城下町はとても広く迷子になりそうなほどだ
僕は何度も来てるから迷わないけどね!
少女「あ、殿下だ!」
「君はお花をくれた子だよね?あの時はありがとね!」
民「殿下!お体は大丈夫ですか?」
「はい!おかげさまでこの通り元気です!」
城下町に入って30秒で民に囲まれ動けなくなった
ロトは僕の近くで一生懸命、盾になってくれている
民「こいつ・・・殿下に近寄るでない!!」
とロトに気づいた民がロトを杖で叩く
その声に周りの民が次々とロトに気づき罵声を浴びせる
民「王族殺し!」
民「くず!」
ロトは表情を変えずにいる
聞こえないはずがない
だから耐えているのだと思う
「みんな、もう王族殺しのロトは昨日死にました!今は僕の護衛兵のロトです!だから、もう・・・」
民「騙されてはいけませんよ!殿下!隙を見て殿下のお命を奪うつもりなのかもしれませんよ!」
「そんなことはありません!」
民「殿下はとてもお優しい方・・・その殿下をたぶらかすなんて・・・」
「違うんです!」
民「殿下に手を出したらわしが黙っていないぞ!」
周りからは「そうだそうだ」と声が聞こえる
民に慕われるのは嬉しい・・・嬉しいけど・・・
「もうこれ以上はやめてください!」
そう叫ぶと周りは静かになった
「みなさんのお気持ちはとても嬉しいです。でも、これ以上はおやめください」
民「ですが・・・」
「ここに住むみなさんはとてもお優しい方ばかりです。それは僕にとってとても喜ばしく思います。なのでみなさんからそのような罵声は聞きたくありません・・・どうかもう・・・」
それをきいて民はみんな僕に頭を下げた
民「殿下・・・申し訳ありません・・・」
「いえ、わかっていただければいいんです」
そして事態は終息した
僕たちは城下町で有名な露店を回ってみた
「あ、これおいしそう!」
店主「はい!こちらはおすすめです!」
「じゃあ、二つください!」
店主「ありがとうございます!」
そしてお金を払って食べ物を受け取った
「はい!」
僕はロトに一つ手渡した
ロト「・・・私にですか?」
「うん!あげる!」
ロト「いえ、いただくわけにはまいりません」
「食べてよ!せっかく買ったんだから!」
そういい強引にロトに食べ物を渡し僕は自分の分を食べた
「おいしい!!ロト、これおいしいよ!」
ロト「・・・」
ロトは一口食べる
ロト「確かにおいしいですね」
「でしょ!」
ロト「!!」
ロトは驚いた顔をして僕の顔を見つめてくる
「どうしたの?」
ロトは慌てて目を逸らし
ロト「なんでもありません・・・」
「へんなの~」
僕とロトは食べ終わり次はアクセサリーが売っている露店に向かった
「どれも綺麗だね!」
店主「どれもおすすめですよ!」
「僕に合うやつってあるかな?」
店主「難しいですね・・・私のお店にある物では殿下に似合う物が・・・」
「では、こっちに合う物は?」
そういい僕はロトに手を向けた
店主「え?そうですね・・・これなんかお似合いだと思いますよ?白い毛並みにはいいと思いますが・・・」
「じゃあ、それとそれの青色ください!」
店主「ありがとうございます!」
「はい!」
ロト「・・・私に・・・ですか?」
「うん!つけてみてよ!」
ロトは耳に赤色のカフを付けた
「似合ってるじゃん!」
ロト「そうですか・・・?」
「うん!僕はどう?」
ロト「お似合いです」
「えへへ~これでお揃いだね!」
ロト「・・・」
ロトは耳に付けたカフを触っていた
相変わらず無表情だが心なしか嬉しそうに僕には見えた
そして色々と回って歩いていたらいつの間にか夕日が落ちていた
ロト「そろそろお帰りになりませんか?」
「そうだね・・・帰ろうか!」
と二人並んで歩いていた
(それにしてもロトは高いな・・・何センチあるんだろう・・・)
「ロトって何センチ?」
ロト「220センチですが・・・?」
(僕より60センチも高い・・・)
「すごいね!」
ロト「熊獣人の中でも高いほうですね」
「いいな~僕もそのぐらい欲しいな~」
ロト「これから成長期なんですから、きっと大きくなりますよ」
「220センチは無理だよ~」
なんて話をしながら歩いていた
「・・・」
ロト「・・・」
「ロト・・・おんぶして」
ロト「え・・・?」
「お・ん・ぶ!疲れた!」
ロト「かしこまりました」
ロトは僕をおんぶしてくれた
(モフモフ・・・いい匂い・・・)
疲れてはいないがなんとなく少しロトに甘えたくなった
そしてそのまま眠ってしまった・・・
でも、父上はいなかった
「どこに行ったんだろう・・・」
中庭、広間、父上の寝室
思いつく場所はすべて探した
家臣や兵士に聞いてもわからないらしい
「う~ん・・・このままじゃ日が暮れちゃうよ・・・」
ジィヤ「殿下。このようなところでどうされましたか?」
「あ、ジィヤ!丁度いい所に!父上知らない?」
ジィヤ「陛下でしたら先ほど謁見の間にいらっしゃいましたが・・・?」
「また謁見の間に行かないといけないのか・・・」
そして僕は謁見の間に向かった
「父上!」
父上「ん?ハルトか?どうした?」
「城下町にいく許可をください!」
父上「今から行くのか?」
「はい!」
父上「・・・わかった。行ってきなさい」
「ありがとうございます!」
父上「ちゃんとした服装で行くのだぞ?」
「は~い!」
そういうと僕は自室に向かった
礼服に着替えて自室を出た
「ロトは着替えないの?」
ロト「これしか持っておりません」
「・・・まぁ、兵装だし問題はないか!じゃあ行こう!」
そういうと城門に向かった
城門兵「殿下!お出かけですか?」
「うん!父上の許可はもらってるよ!」
城門兵「・・・かしこまりました。お気をつけて」
そういうと城門が開いた
僕は門をくぐり城下町に向かった
城下町はとても広く迷子になりそうなほどだ
僕は何度も来てるから迷わないけどね!
少女「あ、殿下だ!」
「君はお花をくれた子だよね?あの時はありがとね!」
民「殿下!お体は大丈夫ですか?」
「はい!おかげさまでこの通り元気です!」
城下町に入って30秒で民に囲まれ動けなくなった
ロトは僕の近くで一生懸命、盾になってくれている
民「こいつ・・・殿下に近寄るでない!!」
とロトに気づいた民がロトを杖で叩く
その声に周りの民が次々とロトに気づき罵声を浴びせる
民「王族殺し!」
民「くず!」
ロトは表情を変えずにいる
聞こえないはずがない
だから耐えているのだと思う
「みんな、もう王族殺しのロトは昨日死にました!今は僕の護衛兵のロトです!だから、もう・・・」
民「騙されてはいけませんよ!殿下!隙を見て殿下のお命を奪うつもりなのかもしれませんよ!」
「そんなことはありません!」
民「殿下はとてもお優しい方・・・その殿下をたぶらかすなんて・・・」
「違うんです!」
民「殿下に手を出したらわしが黙っていないぞ!」
周りからは「そうだそうだ」と声が聞こえる
民に慕われるのは嬉しい・・・嬉しいけど・・・
「もうこれ以上はやめてください!」
そう叫ぶと周りは静かになった
「みなさんのお気持ちはとても嬉しいです。でも、これ以上はおやめください」
民「ですが・・・」
「ここに住むみなさんはとてもお優しい方ばかりです。それは僕にとってとても喜ばしく思います。なのでみなさんからそのような罵声は聞きたくありません・・・どうかもう・・・」
それをきいて民はみんな僕に頭を下げた
民「殿下・・・申し訳ありません・・・」
「いえ、わかっていただければいいんです」
そして事態は終息した
僕たちは城下町で有名な露店を回ってみた
「あ、これおいしそう!」
店主「はい!こちらはおすすめです!」
「じゃあ、二つください!」
店主「ありがとうございます!」
そしてお金を払って食べ物を受け取った
「はい!」
僕はロトに一つ手渡した
ロト「・・・私にですか?」
「うん!あげる!」
ロト「いえ、いただくわけにはまいりません」
「食べてよ!せっかく買ったんだから!」
そういい強引にロトに食べ物を渡し僕は自分の分を食べた
「おいしい!!ロト、これおいしいよ!」
ロト「・・・」
ロトは一口食べる
ロト「確かにおいしいですね」
「でしょ!」
ロト「!!」
ロトは驚いた顔をして僕の顔を見つめてくる
「どうしたの?」
ロトは慌てて目を逸らし
ロト「なんでもありません・・・」
「へんなの~」
僕とロトは食べ終わり次はアクセサリーが売っている露店に向かった
「どれも綺麗だね!」
店主「どれもおすすめですよ!」
「僕に合うやつってあるかな?」
店主「難しいですね・・・私のお店にある物では殿下に似合う物が・・・」
「では、こっちに合う物は?」
そういい僕はロトに手を向けた
店主「え?そうですね・・・これなんかお似合いだと思いますよ?白い毛並みにはいいと思いますが・・・」
「じゃあ、それとそれの青色ください!」
店主「ありがとうございます!」
「はい!」
ロト「・・・私に・・・ですか?」
「うん!つけてみてよ!」
ロトは耳に赤色のカフを付けた
「似合ってるじゃん!」
ロト「そうですか・・・?」
「うん!僕はどう?」
ロト「お似合いです」
「えへへ~これでお揃いだね!」
ロト「・・・」
ロトは耳に付けたカフを触っていた
相変わらず無表情だが心なしか嬉しそうに僕には見えた
そして色々と回って歩いていたらいつの間にか夕日が落ちていた
ロト「そろそろお帰りになりませんか?」
「そうだね・・・帰ろうか!」
と二人並んで歩いていた
(それにしてもロトは高いな・・・何センチあるんだろう・・・)
「ロトって何センチ?」
ロト「220センチですが・・・?」
(僕より60センチも高い・・・)
「すごいね!」
ロト「熊獣人の中でも高いほうですね」
「いいな~僕もそのぐらい欲しいな~」
ロト「これから成長期なんですから、きっと大きくなりますよ」
「220センチは無理だよ~」
なんて話をしながら歩いていた
「・・・」
ロト「・・・」
「ロト・・・おんぶして」
ロト「え・・・?」
「お・ん・ぶ!疲れた!」
ロト「かしこまりました」
ロトは僕をおんぶしてくれた
(モフモフ・・・いい匂い・・・)
疲れてはいないがなんとなく少しロトに甘えたくなった
そしてそのまま眠ってしまった・・・
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