崩壊した世界を共に

ジャム

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門出

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???「お~い!!こっちこっち!」

「あ!ゼッタさんだ!」

少し離れた丘で手を振っているゼッタさんがいた
クルスさんはバイクをゼッタさんのいる丘に向けた

クルス「偶然だな」

ゼッタ「ああ!これからブレイクタウンに行くつもりなんだ!お前たちは?」

クルス「俺たちは・・・」

マナ「・・・」

ゼッタ「あんた・・・どこかで・・・」

ゼッタさんに護衛の人がゼッタさんに耳打ちする

ゼッタ「あ~指名手配書に載ってた人か!どうしてそんな奴を?賞金稼ぎでもしてるのか?」

「いえ、それが・・・」

僕はゼッタさんに説明した

ゼッタ「なるほど・・・」

クルス「まぁ自業自得なんだけどな」

ゼッタ「確かに・・・でも、どうするんだ?」

クルス「それで悩んでるんだよ・・・」

「見捨てることもできないですし・・・だからって引き取ってくれるところもないですし・・・」

クルス「う~ん・・・」

ゼッタ「・・・こいつは腕は立つのか?」

クルス「ん?」

ゼッタ「戦闘の腕だよ」

クルス「さぁな・・・演技はうまいがな」

ゼッタ「演技か~・・・それも必要・・・かもな」

クルス「で、どうなんだ?」

マナ「・・・人並には・・・」

ゼッタ「そうか。・・・じゃあ引き取ってやろうか?」

「え!?」

クルス「お前・・・人身売買も・・・」

ゼッタ「はぁ!?違う違う!丁度戦闘ができる人を求めてるところがあるんだよ!」

クルス「人身売買じゃないか・・・」

ゼッタ「金は取らねぇよ!あくまで紹介だ!」

クルス「・・・まぁどちらでもいいがな。で、どうするんだ?」

マナ「・・・」

クルス「お前の人生だ。お前が決めろ」

マナ「・・・場所は・・・?」

ゼッタ「ここからかなり北にある街だ。俺も滅多に行かない場所なんだ」

マナ「・・・」

ゼッタ「そこならあんたの指名手配もないだろうし、ちゃんと働けば生きてはいけるだろう」

マナ「・・・わかった・・・行くよ」

ゼッタ「そうか!ここからだと二週間かかるけど・・・いいか?」

マナ「構わない・・・生きていけるなら」

そういいマナさんはバイクを降りた

ゼッタ「じゃあ、二週間よろしくな!」

マナ「・・・」

マナさんは浮かない顔をしている

「マナさん・・・」

クルス「・・・やり直すチャンスだぞ」

マナ「・・・」

クルス「今まで悪いことをしてきたんだ。これがラストチャンスだと思ってやり直せ」

マナ「・・・そう・・・だな」

クルス「ああ。あと、言葉遣いも直してみたらどうだ?」

マナ「・・・」

クルス「そうすればいい出会いもあるかもしれない。今度はちゃんとした人とな」

マナ「・・・そう・・・かな?」

クルス「たぶんな」

そしてゼッタさんとマナさんは北に向かって歩き出した

マナ「・・・私!」

マナさんは振り向き叫んだ

マナ「私!やり直す!今までロクな人生を歩んでこなかった・・・こんな人生間違ってるって・・・でも!あなたたちに会って考えが変わった!まだ人生を諦めるには早いって。だから、頑張ってみる!私・・・やり直す!」

「・・・頑張ってください!きっとやり直せます!」

クルス「お前がどうなろうと俺には関係ない。でも・・・まぁ・・・頑張れ」

マナ「ええ!頑張るね!」

そして僕たちはゼッタさんたちが見えなくなるまで見送った

クルス「やっと厄介者が居なくなったな・・・」

「なんだかんだ言って気にしてたんだね!」

クルス「は、はぁ!?俺は早くいなくなってほしかっただけだ!」

「ふ~ん?」

クルス「か、帰るぞ!腹減った!」

そういいバイクのエンジンをかける
僕はクルスさんの後ろから抱きしめた

クルス「二輪に乗らないのか?」

「このままがいいな」

クルス「・・・そうか」

そしてそのまま家に向かった

ジェット「おかえりなさいませ!」

「ただいま!」

クルス「ああ。ただいま」

ジェット「おや?あの女性は?」

クルス「引き取り先が見つかったんだ」

ジェット「それはよかったですね!」

「うん!ジェット・・・お腹空いた~」

ジェット「もうお昼すぎですが・・・すぐにご用意いたしますね!」

僕たちは遅めのお昼ご飯を食べた

クルス「ふぅ・・・食った食った!」

「ご馳走様でした!」

ジェット「お粗末様でした!では、あとはやっておきますので、お休みください!」

そういいジェットは食器を片づける

「クルスさん?」

クルス「ん?」

「あの・・・お部屋にいかない?」

クルス「お?お誘いか?」

「ち、違うよ!ちょっと・・・甘えたいな・・・って・・・」

クルス「ハハハ。そうか!じゃあ行こうか!」

僕たちはお部屋に行き添い寝をした
暖かくて気持ちいい
安心するし、守られてるって思える

「愛してるよ」

クルス「俺も愛してるぞ」

「うん!」

そしてそのまま眠ってしまった・・・
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