恋は軍隊より強し!

ジャム

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寄り道

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夕方
僕たちは旅館を後にすることにした
元から一泊二日の予定だったからね

熊岡「ホントにいいのか・・・?」

寅野「ああ!」

「ですが・・・」

寅野「気にするなって!」

僕たちが料金を払おうとしたらそれを拒否・・・?された

寅野「料理も全部完食してくれたし、俺のせいで甘い一夜を過ごさせてやれなかったからな。気にしなくていいよ」

熊岡「甘い一夜って・・・」

寅野「ん?過ごすつもりはなかったのか?」

熊岡「それを言わせるな!」

寅野「アハハwだよなw」

「・・・また・・・」

寅野「ん?」

「また・・・来ていいですか?」

寅野「・・・」

熊岡「・・・」

寅野「もちろんだよ!ここは旅館。来る者拒まず、去る者追わず・・・いつでもお越しください!」

「!ありがとうございます!」

寅野「今度来るときはしっかり料金をいただくからな!」

熊岡「おう!」

寅野「次会う時、結婚の報告を待ってるよ!じゃあな!」

「ありがとうございました!」

熊岡「お世話になったな!」

寅野「またお越しください!」

そして僕たちは電車に乗った
色々あったけど、普通の旅行じゃ味わえない経験をしたな・・・
できればこんな経験はしたくないけど・・・

「次は喧嘩したくないですね」

熊岡「そうだな・・・今度は楽しい旅行を味わおうな?」

「はい!」

電車の窓から景色が見える
とても綺麗で自然豊かな景色が

「もう少し楽しみたかったな・・・」

熊岡「そうだな・・・」

少し物足りない感じだ
それはそうだ
喧嘩してるんだから・・・
旅行に来て・・・

熊岡「・・・!降りるぞ!」

「え?あ!ちょ!?」

次に停車した駅で僕は晴臣さんに引っ張られ下りた

「い、いきなりどうしたんですか?忘れ物でもしましたか?」

熊岡「いいから!な?」

そういい僕たちは駅を出た

「うわ~」

熊岡「すげぇ・・・」

駅を出ると山々が広がり夏だというのにすごく涼しかった
川のせせらぎも涼しさを際立たせているのだろう

熊岡「靴を脱げ!」

「え?」

熊岡「いいから!」

僕は靴を脱いだ

熊岡「靴下も!」

「わ、わかりました」

靴下も脱ぐと

「うわっ!」

晴臣さんに引っ張られ川に入った

「つ、冷たい!!」

あまりの冷たさに晴臣さんに抱き着き川から出た

熊岡「ハハハw冷たいな~」

「本当ですよ・・・冷たくてびっくりしました・・・」

そしてゆっくり足を川に入れる
冷たいが・・・気持ちいい・・・

「気持ちいいな・・・」

熊岡「ああ・・・最高だな」

岩に座り足湯ならぬ足水?を楽しんだ

「あ!見てください!魚!」

熊岡「お!ホントだ!うまそうだな!」

「まだ食べるんですか!?」

熊岡「いや・・・まだ食えない・・・」

朝食のダメージがまだ少しだけ残っている・・・

熊岡「こうやってのんびりするのもいいだろう?」

「そうですね!こういうのもいいですね・・・」

熊岡「・・・なぁ?」

「はい?」

熊岡「そろそろため口でいいだろう?」

「え・・・?」

熊岡「喧嘩の時はため口だったし」

「それは・・・感情の勢いというか・・・」

熊岡「それに恋人なのに敬語は変だろう?」

「そ、そうですか?」

熊岡「ああ。仕事の時は敬語で頼む。でも、プライベートではため口がいい。ダメか?」

「・・・」

確かに変・・・だよね

「わかりました!」

僕は深呼吸をし

「愛してるよ!晴臣さん!」

熊岡「ため口の最初の言葉でそれを言うのは卑怯だぞ!?」

「へへへw」

顔を真っ赤にする晴臣さん
そこもかっこいいし可愛いw

「これからもよろしくね!」

熊岡「おう!」

晴臣さんは嬉しそうに僕を抱きしめキスをしてくれた
僕もキスをする

「愛してるよ・・・晴臣さん」

熊岡「俺もだ・・・陽翔」

そして電車に乗り僕たちは家に向かった
基地に着くと奏汰が真っ先にお土産をねだってきたが・・・
買うのをすっかり忘れていた・・・
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