恋は軍隊より強し!

ジャム

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旅行計画

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何日か経ったある日・・・
僕は自室で読書をしていた
珍しく晴臣さんは一人で出かけて行った
付いて行こうとしたけど、止められたし・・・
だからこうして久しぶりに読書をしていた
謹慎中でやることないし

「・・・よし!終わりっと!いい話だったな~」

なかなか面白い内容だった
そして次の本に手を伸ばした時・・・

熊岡「旅行に行くぞ!!」

いきなり扉が開いたと思ったら晴臣さんが大きな声をあげた

「え?旅行?」

熊岡「ああ!」

「旅行って・・・旅に行くと書いて旅行・・・のことですか?」

熊岡「もちろんだ!」

そういい僕にたくさんのパンフレットを渡してきた

熊岡「どこがいい?」

「え・・・?決めてないんですか?」

熊岡「ああ!一緒に決めたいからな!」

「なるほど・・・えっと・・・熱海・・・草津・・・千葉・・・どれだけあるんですか・・・」

熊岡「旅行会社からおすすめされたやつ全部持ってきた!」

「旅行会社?」

熊岡「おう!」

「旅行会社に行ってたんですか?」

熊岡「折角の休みなんだ!一緒に旅行に行きたいからな!ホントはサプライズで旅行をプレゼントするつもりだったんだが・・・一人じゃ決められなくてな・・・」

「まぁ・・・サプライズにはなりましたけどね」

熊岡「そうか!ならよかった!で?どこに行きたい?」

「そうですね・・・」

僕と晴臣さんは並んで座りパンフレットを見た
どこも楽しそうでなかなか決められない
夕方になり・・・

熊岡「こことかもよさそうだぞ?」

「ここもいい感じですよ?」

熊岡「バルコニー付き露天風呂か~。いいな!」

全部この調子だ
眺めがいい、空気がよさそう、設備が充実している・・・
これじゃ決められるわけがない・・・

熊岡「はぁ~・・・陽翔と行きたいところが多すぎて決められない!!」

はめ息をつき床に寝っ転がる晴臣さん

「そうですね・・・」

熊岡「全部一つになってるところないかな・・・」

「そんなのあるわけ・・・ん?」

僕は机の下にある一枚のパンフレットを手に取る

「・・・あ!ここいいじゃないですか!設備も!バルコニー付きの露天風呂もあるし!自然に囲まれた場所ですよ!」

熊岡「ん?どれどれ・・・!!そこはダメだ!!」

そういい僕からパンフレットを奪い取った

「え?なんでですか?いい場所なのに・・・」

熊岡「え・・・いや・・・ここは・・・ほら!遠いからな!」

「え?そんなに遠くありませんでしたよ?」

熊岡「いや・・・ほら!古いし!床とか抜けそうだし!幽霊も出るかも!」

「床はさすがにw幽霊って・・・」

熊岡「とにかくここはダメだ!ここだけはダメだ!!」

頑なに拒む晴臣さん
僕は納得いかなかった

「なんでダメなんですか?」

熊岡「だから古いし・・・」

「でも、他のところも古い感じでしたよ?」

熊岡「それは・・・そうだが・・・」

「眺めもよさそうだし」

熊岡「あれはそう見えるように撮られてるんだ!実際はそんなにいい眺めじゃないぞ!」

「・・・」

この口ぶり・・・

「晴臣さん・・・ここを知ってますね?」

熊岡「し、知らない!行ったこともない!」

「じゃあなんで眺めなんて知ってるんですか?」

熊岡「それは・・・ほら!こういうのはよく見せようとするものだろう?だからだ!それよりこっちなんてどうだ?!海が見えてロマンチックだぞ?!」

「・・・いえ、これに行きましょう」

僕は晴臣さんが隠そうとするパンフレットを掴んだ

熊岡「ダ、ダメだ!ここだけは!!」

「ここじゃないなら行きません」

熊岡「そんな・・・」

何故ここまでムキになるのか・・・
すごく気になる
それにここはかなりよさそうだし

「どうしますか?」

熊岡「・・・わかった。ここにしよう・・・」

「やった!」

熊岡「その代わり!予約の名前はお前の名前で頼む!」

「え?それは構いませんが・・・なんでですか?」

熊岡「いいから!わかったな?」

「は、はい」

そして僕が電話をし予約をした

スタッフ『ご予約ありがとうございます!当日お会いできることを楽しみにしています!』

「はい!よろしくお願いいたします!」

終話すると・・・

熊岡「どうだった?」

「どうって?」

熊岡「誰が出た?」

「男性の声だったので・・・男性です。声的に若い感じがしましたが・・・」

熊岡「そ、そうか・・・」

「なにか問題でもありましたか?」

熊岡「いや!ない!いや~楽しみだな~」

そういい僕を抱きしめてくる

熊岡「早く準備をしよう!出発は明日なんだ!」

「・・・」

なにかを隠している
そんな気がする
でも・・・聞くに聞けない・・・
言いたくなさそうだし・・・
向こうに行けばわかる気がするし
そして僕たちは準備をして次に日に備えた・・・
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