38 / 74
行ってきます!
しおりを挟む
次の日
「忘れ物は・・・ないね!」
熊岡「こっちもないぞ」
僕たちは荷物をまとめていた
もう帰らないといけないし
父「もう帰るのか・・・」
「なに?w寂しいの?w」
父「・・・ああ・・・」
「・・・」
お父さんは寂しそうな顔をしていた
「・・・また来るからさ!」
父「ああ!待ってるよ!」
母「今度は奏汰くんも一緒にね?」
「うん!」
でも、帰るまでにはまだ時間がある
父「・・・もう少しだけ話そうか」
「ん?うん」
リビングに来て椅子にみんなで座った
母「陽翔が軍に・・・今も心配になるのよ・・・この間も基地が襲われたんでしょう?」
「うん・・・結局正体はわかってないんだけどね」
父「・・・それはもう少し待ってくれ。なかなか尻尾を出さないんだ」
熊岡「尻尾・・・?」
父「議員内でもいざこざがあるんだよ。もちろん人間を奴隷化しようとする議員も・・・」
母「酷いわ・・・人間も私たちと同じ生き物なのに・・・」
父「差別は人間獣人問わずある。でも、これは度が過ぎている。さすがに見過ごせない」
熊岡「そうですよね。あの裏切者・・・指揮官もあれ以来口を利きません・・・」
父「陽翔のアレが効果抜群だったのだろう」
母「アレ?」
「ちょっとお灸を・・・ね」
母「また変なことをしたんじゃないでしょうね?」
「そうじゃないよ?ただ医療処置をしただけだよ。法律には触れてない」
母「ならいいんだけど・・・」
父「母さんは心配しすぎだよ」
母「親なのだから当たり前じゃない!」
父「でも過保護すぎる」
母「そこは・・・反省してるわよ」
お母さんも反省してるんだ・・・
「お母さんが僕がオメガだって言ったせいで大変だったんだから」
母「そうなの?」
「オスしかいない環境であんなこと言ったら・・・どうなるかってわかるでしょう?」
母「・・・ごめんなさい」
「あの時は晴臣さんや5番隊の人達が助けてくれて事なきを得たけど・・・もし助けてもらってなかったら・・・」
そう考えると・・・ゾッとする
母「ごめんなさいね・・・もう少し考えて発言するべきだったわ・・・」
「まぁ・・・今ではみんなと仲良く過ごせてるし・・・結果オーライなんじゃない?」
父「相変わらず前向き思考だな」
「そうでもしないと生きていけないんだよ。オメガってだけで何かと煙たがれるし」
父「それを少しでも無くせるように俺は頑張ってるんだ」
熊岡「立派なことだと思います!」
父「フフ。ありがとう」
「でも、道のりは険しいね~」
父「まぁ、険しいぐらいがやりがいあるという物だ!」
「まぁね~」
母「あら!大変!もう時間がないわ!」
「ヤバッ!行きましょう!」
そしてバス停に来た
帰りは自然を見ながら帰りたいと晴臣さんが言ったのだ
母「今度またそっちに行っていいかしら?」
「構わないけど・・・」
父「では、今度は『衛生兵』の仕事を見せてもらおうかな」
「え・・・やっぱり来ないでくれる?」
父「いえいえwぜひ拝見させていただきますw」
「うへ~・・・」
しばらくするとバスが到着した
「じゃあね!」
父・母「行ってらっしゃい!」
二人は笑顔だった
「行ってきます!」
笑顔で返す
父「これからも陽翔をよろしく頼むね」
熊岡「はい!お任せください!」
母「陽翔!晴臣さんに迷惑かけるんじゃないわよ!」
「わかってるよ!」
そしてバスに乗り駅を目指した
熊岡「楽しかったな~」
「そうですか?僕は疲れました~」
熊岡「そう言ってるけど、嬉しそうだな?」
確かに・・・
今回はとても楽しかった
隠し事もなく話すことができた
「まぁ・・・今回はまぁまぁでしたよ?」
熊岡「そうかwよかったなw」
「はいw」
バスの窓には畑が広がっている
水田、田んぼ・・・と言うのかな?
熊岡「自然豊かでいいな~」
「そうですね~」
熊岡「子育てをするならこういうところがいいだろうな~」
「・・・」
子供は・・・正直産むつもりはない
晴臣さんには悪いけど
でも・・・
いつか・・・いつかは・・・晴臣さんの子供が欲しくなる時が来るかも・・・
そう思える時が来たら・・・
「・・・いいかもな~」
窓の外を見ながら囁く
オメガとして生まれたんだ
好きな人の子供を埋めるのは・・・幸せな事・・・だよね?
熊岡「まぁまだ先の事だろうけどな!」
「・・・」
晴臣さんは眩しい笑顔を僕に向けてくる
「・・・はい!」
僕も負けじと笑顔で返す
熊岡「可愛い笑顔するじゃねぇか!食っちまうぞ?」
「ほとんど食われてますけどね?」
熊岡「二日間は食えてないからな・・・帰ったら覚悟しておけよ?」
「うへ~」
そして僕たちのプチ旅行兼帰省は幕を閉じた・・・
「忘れ物は・・・ないね!」
熊岡「こっちもないぞ」
僕たちは荷物をまとめていた
もう帰らないといけないし
父「もう帰るのか・・・」
「なに?w寂しいの?w」
父「・・・ああ・・・」
「・・・」
お父さんは寂しそうな顔をしていた
「・・・また来るからさ!」
父「ああ!待ってるよ!」
母「今度は奏汰くんも一緒にね?」
「うん!」
でも、帰るまでにはまだ時間がある
父「・・・もう少しだけ話そうか」
「ん?うん」
リビングに来て椅子にみんなで座った
母「陽翔が軍に・・・今も心配になるのよ・・・この間も基地が襲われたんでしょう?」
「うん・・・結局正体はわかってないんだけどね」
父「・・・それはもう少し待ってくれ。なかなか尻尾を出さないんだ」
熊岡「尻尾・・・?」
父「議員内でもいざこざがあるんだよ。もちろん人間を奴隷化しようとする議員も・・・」
母「酷いわ・・・人間も私たちと同じ生き物なのに・・・」
父「差別は人間獣人問わずある。でも、これは度が過ぎている。さすがに見過ごせない」
熊岡「そうですよね。あの裏切者・・・指揮官もあれ以来口を利きません・・・」
父「陽翔のアレが効果抜群だったのだろう」
母「アレ?」
「ちょっとお灸を・・・ね」
母「また変なことをしたんじゃないでしょうね?」
「そうじゃないよ?ただ医療処置をしただけだよ。法律には触れてない」
母「ならいいんだけど・・・」
父「母さんは心配しすぎだよ」
母「親なのだから当たり前じゃない!」
父「でも過保護すぎる」
母「そこは・・・反省してるわよ」
お母さんも反省してるんだ・・・
「お母さんが僕がオメガだって言ったせいで大変だったんだから」
母「そうなの?」
「オスしかいない環境であんなこと言ったら・・・どうなるかってわかるでしょう?」
母「・・・ごめんなさい」
「あの時は晴臣さんや5番隊の人達が助けてくれて事なきを得たけど・・・もし助けてもらってなかったら・・・」
そう考えると・・・ゾッとする
母「ごめんなさいね・・・もう少し考えて発言するべきだったわ・・・」
「まぁ・・・今ではみんなと仲良く過ごせてるし・・・結果オーライなんじゃない?」
父「相変わらず前向き思考だな」
「そうでもしないと生きていけないんだよ。オメガってだけで何かと煙たがれるし」
父「それを少しでも無くせるように俺は頑張ってるんだ」
熊岡「立派なことだと思います!」
父「フフ。ありがとう」
「でも、道のりは険しいね~」
父「まぁ、険しいぐらいがやりがいあるという物だ!」
「まぁね~」
母「あら!大変!もう時間がないわ!」
「ヤバッ!行きましょう!」
そしてバス停に来た
帰りは自然を見ながら帰りたいと晴臣さんが言ったのだ
母「今度またそっちに行っていいかしら?」
「構わないけど・・・」
父「では、今度は『衛生兵』の仕事を見せてもらおうかな」
「え・・・やっぱり来ないでくれる?」
父「いえいえwぜひ拝見させていただきますw」
「うへ~・・・」
しばらくするとバスが到着した
「じゃあね!」
父・母「行ってらっしゃい!」
二人は笑顔だった
「行ってきます!」
笑顔で返す
父「これからも陽翔をよろしく頼むね」
熊岡「はい!お任せください!」
母「陽翔!晴臣さんに迷惑かけるんじゃないわよ!」
「わかってるよ!」
そしてバスに乗り駅を目指した
熊岡「楽しかったな~」
「そうですか?僕は疲れました~」
熊岡「そう言ってるけど、嬉しそうだな?」
確かに・・・
今回はとても楽しかった
隠し事もなく話すことができた
「まぁ・・・今回はまぁまぁでしたよ?」
熊岡「そうかwよかったなw」
「はいw」
バスの窓には畑が広がっている
水田、田んぼ・・・と言うのかな?
熊岡「自然豊かでいいな~」
「そうですね~」
熊岡「子育てをするならこういうところがいいだろうな~」
「・・・」
子供は・・・正直産むつもりはない
晴臣さんには悪いけど
でも・・・
いつか・・・いつかは・・・晴臣さんの子供が欲しくなる時が来るかも・・・
そう思える時が来たら・・・
「・・・いいかもな~」
窓の外を見ながら囁く
オメガとして生まれたんだ
好きな人の子供を埋めるのは・・・幸せな事・・・だよね?
熊岡「まぁまだ先の事だろうけどな!」
「・・・」
晴臣さんは眩しい笑顔を僕に向けてくる
「・・・はい!」
僕も負けじと笑顔で返す
熊岡「可愛い笑顔するじゃねぇか!食っちまうぞ?」
「ほとんど食われてますけどね?」
熊岡「二日間は食えてないからな・・・帰ったら覚悟しておけよ?」
「うへ~」
そして僕たちのプチ旅行兼帰省は幕を閉じた・・・
0
お気に入りに追加
62
あなたにおすすめの小説
完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!

エンシェントリリー
斯波良久@出来損ないΩの猫獣人発売中
BL
短期間で新しい古代魔術をいくつも発表しているオメガがいる。名はリリー。本名ではない。顔も第一性も年齢も本名も全て不明。分かっているのはオメガの保護施設に入っていることと、二年前に突然現れたことだけ。このリリーという名さえも今代のリリーが施設を出れば他のオメガに与えられる。そのため、リリーの中でも特に古代魔法を解き明かす天才である今代のリリーを『エンシェントリリー』と特別な名前で呼ぶようになった。

目覚ましに先輩の声を使ってたらバレた話
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
サッカー部の先輩・ハヤトの声が密かに大好きなミノル。
彼を誘い家に泊まってもらった翌朝、目覚ましが鳴った。
……あ。
音声アラームを先輩の声にしているのがバレた。
しかもボイスレコーダーでこっそり録音していたことも白状することに。
やばい、どうしよう。

消えない思い
樹木緑
BL
オメガバース:僕には忘れられない夏がある。彼が好きだった。ただ、ただ、彼が好きだった。
高校3年生 矢野浩二 α
高校3年生 佐々木裕也 α
高校1年生 赤城要 Ω
赤城要は運命の番である両親に憧れ、両親が出会った高校に入学します。
自分も両親の様に運命の番が欲しいと思っています。
そして高校の入学式で出会った矢野浩二に、淡い感情を抱き始めるようになります。
でもあるきっかけを基に、佐々木裕也と出会います。
彼こそが要の探し続けた運命の番だったのです。
そして3人の運命が絡み合って、それぞれが、それぞれの選択をしていくと言うお話です。

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
噛痕に思う
阿沙🌷
BL
αのイオに執着されているβのキバは最近、思うことがある。じゃれ合っているとイオが噛み付いてくるのだ。痛む傷跡にどことなく関係もギクシャクしてくる。そんななか、彼の悪癖の理由を知って――。
✿オメガバースもの掌編二本作。
(『ride』は2021年3月28日に追加します)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる