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行ってきます!
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次の日
「忘れ物は・・・ないね!」
熊岡「こっちもないぞ」
僕たちは荷物をまとめていた
もう帰らないといけないし
父「もう帰るのか・・・」
「なに?w寂しいの?w」
父「・・・ああ・・・」
「・・・」
お父さんは寂しそうな顔をしていた
「・・・また来るからさ!」
父「ああ!待ってるよ!」
母「今度は奏汰くんも一緒にね?」
「うん!」
でも、帰るまでにはまだ時間がある
父「・・・もう少しだけ話そうか」
「ん?うん」
リビングに来て椅子にみんなで座った
母「陽翔が軍に・・・今も心配になるのよ・・・この間も基地が襲われたんでしょう?」
「うん・・・結局正体はわかってないんだけどね」
父「・・・それはもう少し待ってくれ。なかなか尻尾を出さないんだ」
熊岡「尻尾・・・?」
父「議員内でもいざこざがあるんだよ。もちろん人間を奴隷化しようとする議員も・・・」
母「酷いわ・・・人間も私たちと同じ生き物なのに・・・」
父「差別は人間獣人問わずある。でも、これは度が過ぎている。さすがに見過ごせない」
熊岡「そうですよね。あの裏切者・・・指揮官もあれ以来口を利きません・・・」
父「陽翔のアレが効果抜群だったのだろう」
母「アレ?」
「ちょっとお灸を・・・ね」
母「また変なことをしたんじゃないでしょうね?」
「そうじゃないよ?ただ医療処置をしただけだよ。法律には触れてない」
母「ならいいんだけど・・・」
父「母さんは心配しすぎだよ」
母「親なのだから当たり前じゃない!」
父「でも過保護すぎる」
母「そこは・・・反省してるわよ」
お母さんも反省してるんだ・・・
「お母さんが僕がオメガだって言ったせいで大変だったんだから」
母「そうなの?」
「オスしかいない環境であんなこと言ったら・・・どうなるかってわかるでしょう?」
母「・・・ごめんなさい」
「あの時は晴臣さんや5番隊の人達が助けてくれて事なきを得たけど・・・もし助けてもらってなかったら・・・」
そう考えると・・・ゾッとする
母「ごめんなさいね・・・もう少し考えて発言するべきだったわ・・・」
「まぁ・・・今ではみんなと仲良く過ごせてるし・・・結果オーライなんじゃない?」
父「相変わらず前向き思考だな」
「そうでもしないと生きていけないんだよ。オメガってだけで何かと煙たがれるし」
父「それを少しでも無くせるように俺は頑張ってるんだ」
熊岡「立派なことだと思います!」
父「フフ。ありがとう」
「でも、道のりは険しいね~」
父「まぁ、険しいぐらいがやりがいあるという物だ!」
「まぁね~」
母「あら!大変!もう時間がないわ!」
「ヤバッ!行きましょう!」
そしてバス停に来た
帰りは自然を見ながら帰りたいと晴臣さんが言ったのだ
母「今度またそっちに行っていいかしら?」
「構わないけど・・・」
父「では、今度は『衛生兵』の仕事を見せてもらおうかな」
「え・・・やっぱり来ないでくれる?」
父「いえいえwぜひ拝見させていただきますw」
「うへ~・・・」
しばらくするとバスが到着した
「じゃあね!」
父・母「行ってらっしゃい!」
二人は笑顔だった
「行ってきます!」
笑顔で返す
父「これからも陽翔をよろしく頼むね」
熊岡「はい!お任せください!」
母「陽翔!晴臣さんに迷惑かけるんじゃないわよ!」
「わかってるよ!」
そしてバスに乗り駅を目指した
熊岡「楽しかったな~」
「そうですか?僕は疲れました~」
熊岡「そう言ってるけど、嬉しそうだな?」
確かに・・・
今回はとても楽しかった
隠し事もなく話すことができた
「まぁ・・・今回はまぁまぁでしたよ?」
熊岡「そうかwよかったなw」
「はいw」
バスの窓には畑が広がっている
水田、田んぼ・・・と言うのかな?
熊岡「自然豊かでいいな~」
「そうですね~」
熊岡「子育てをするならこういうところがいいだろうな~」
「・・・」
子供は・・・正直産むつもりはない
晴臣さんには悪いけど
でも・・・
いつか・・・いつかは・・・晴臣さんの子供が欲しくなる時が来るかも・・・
そう思える時が来たら・・・
「・・・いいかもな~」
窓の外を見ながら囁く
オメガとして生まれたんだ
好きな人の子供を埋めるのは・・・幸せな事・・・だよね?
熊岡「まぁまだ先の事だろうけどな!」
「・・・」
晴臣さんは眩しい笑顔を僕に向けてくる
「・・・はい!」
僕も負けじと笑顔で返す
熊岡「可愛い笑顔するじゃねぇか!食っちまうぞ?」
「ほとんど食われてますけどね?」
熊岡「二日間は食えてないからな・・・帰ったら覚悟しておけよ?」
「うへ~」
そして僕たちのプチ旅行兼帰省は幕を閉じた・・・
「忘れ物は・・・ないね!」
熊岡「こっちもないぞ」
僕たちは荷物をまとめていた
もう帰らないといけないし
父「もう帰るのか・・・」
「なに?w寂しいの?w」
父「・・・ああ・・・」
「・・・」
お父さんは寂しそうな顔をしていた
「・・・また来るからさ!」
父「ああ!待ってるよ!」
母「今度は奏汰くんも一緒にね?」
「うん!」
でも、帰るまでにはまだ時間がある
父「・・・もう少しだけ話そうか」
「ん?うん」
リビングに来て椅子にみんなで座った
母「陽翔が軍に・・・今も心配になるのよ・・・この間も基地が襲われたんでしょう?」
「うん・・・結局正体はわかってないんだけどね」
父「・・・それはもう少し待ってくれ。なかなか尻尾を出さないんだ」
熊岡「尻尾・・・?」
父「議員内でもいざこざがあるんだよ。もちろん人間を奴隷化しようとする議員も・・・」
母「酷いわ・・・人間も私たちと同じ生き物なのに・・・」
父「差別は人間獣人問わずある。でも、これは度が過ぎている。さすがに見過ごせない」
熊岡「そうですよね。あの裏切者・・・指揮官もあれ以来口を利きません・・・」
父「陽翔のアレが効果抜群だったのだろう」
母「アレ?」
「ちょっとお灸を・・・ね」
母「また変なことをしたんじゃないでしょうね?」
「そうじゃないよ?ただ医療処置をしただけだよ。法律には触れてない」
母「ならいいんだけど・・・」
父「母さんは心配しすぎだよ」
母「親なのだから当たり前じゃない!」
父「でも過保護すぎる」
母「そこは・・・反省してるわよ」
お母さんも反省してるんだ・・・
「お母さんが僕がオメガだって言ったせいで大変だったんだから」
母「そうなの?」
「オスしかいない環境であんなこと言ったら・・・どうなるかってわかるでしょう?」
母「・・・ごめんなさい」
「あの時は晴臣さんや5番隊の人達が助けてくれて事なきを得たけど・・・もし助けてもらってなかったら・・・」
そう考えると・・・ゾッとする
母「ごめんなさいね・・・もう少し考えて発言するべきだったわ・・・」
「まぁ・・・今ではみんなと仲良く過ごせてるし・・・結果オーライなんじゃない?」
父「相変わらず前向き思考だな」
「そうでもしないと生きていけないんだよ。オメガってだけで何かと煙たがれるし」
父「それを少しでも無くせるように俺は頑張ってるんだ」
熊岡「立派なことだと思います!」
父「フフ。ありがとう」
「でも、道のりは険しいね~」
父「まぁ、険しいぐらいがやりがいあるという物だ!」
「まぁね~」
母「あら!大変!もう時間がないわ!」
「ヤバッ!行きましょう!」
そしてバス停に来た
帰りは自然を見ながら帰りたいと晴臣さんが言ったのだ
母「今度またそっちに行っていいかしら?」
「構わないけど・・・」
父「では、今度は『衛生兵』の仕事を見せてもらおうかな」
「え・・・やっぱり来ないでくれる?」
父「いえいえwぜひ拝見させていただきますw」
「うへ~・・・」
しばらくするとバスが到着した
「じゃあね!」
父・母「行ってらっしゃい!」
二人は笑顔だった
「行ってきます!」
笑顔で返す
父「これからも陽翔をよろしく頼むね」
熊岡「はい!お任せください!」
母「陽翔!晴臣さんに迷惑かけるんじゃないわよ!」
「わかってるよ!」
そしてバスに乗り駅を目指した
熊岡「楽しかったな~」
「そうですか?僕は疲れました~」
熊岡「そう言ってるけど、嬉しそうだな?」
確かに・・・
今回はとても楽しかった
隠し事もなく話すことができた
「まぁ・・・今回はまぁまぁでしたよ?」
熊岡「そうかwよかったなw」
「はいw」
バスの窓には畑が広がっている
水田、田んぼ・・・と言うのかな?
熊岡「自然豊かでいいな~」
「そうですね~」
熊岡「子育てをするならこういうところがいいだろうな~」
「・・・」
子供は・・・正直産むつもりはない
晴臣さんには悪いけど
でも・・・
いつか・・・いつかは・・・晴臣さんの子供が欲しくなる時が来るかも・・・
そう思える時が来たら・・・
「・・・いいかもな~」
窓の外を見ながら囁く
オメガとして生まれたんだ
好きな人の子供を埋めるのは・・・幸せな事・・・だよね?
熊岡「まぁまだ先の事だろうけどな!」
「・・・」
晴臣さんは眩しい笑顔を僕に向けてくる
「・・・はい!」
僕も負けじと笑顔で返す
熊岡「可愛い笑顔するじゃねぇか!食っちまうぞ?」
「ほとんど食われてますけどね?」
熊岡「二日間は食えてないからな・・・帰ったら覚悟しておけよ?」
「うへ~」
そして僕たちのプチ旅行兼帰省は幕を閉じた・・・
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