恋は軍隊より強し!

ジャム

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敵に回してはいけない相手

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両親を見送り

熊岡「なんかスッキリした顔してるな?」

「はい!話せてよかったです!」

狼坂「納得してくれたんだな!」

「うん!」

豹入「でも、結局犯人はわからないまま・・・」

「・・・」

司令「それは全力で探すつもりだ。これは軍の評価にも関わってくるかもしれないし」

熊岡「俺も探す。俺の部下にここまでやったやつを必ず・・・」

熊岡隊長はめっちゃ怒っている

司令「君がそこまで怒るなんてね~w」

熊岡「茶かすのやめてください」

狼坂「でも、どうやって探しますか?」

豹入「市原くんのお母さんは相手はわからないと言っていた。それに電話があったのは今朝だと・・・」

司令「うむ。これは探すのが大変だな・・・」

熊岡「どんな手段を用いても必ず探し出してやる」

「・・・」

司令「まぁここで話すのもなんだし戻ろうか」

僕たち軍部室に戻った

豹入「当面の目的として犯人捜しはもちろんだが、市原くんの警護も必要だろうね」

司令「その方がいいだろう。一人にするには危険すぎる」

「・・・隊長」

熊岡「ん?なんだ?」

「5番隊の名前をお借りしてもいいですか?」

熊岡「え・・・?それは構わないが・・・何をするつもりなんだ?」

「それは全員が集まる機会に言います」

司令「なら今回の事件のことも含めて緊急招集をかけるとしよう」

「お願いします」

そして熊井司令は緊急招集をかけた
会議室には全部隊が勢ぞろいしていた

司令「え~今回。市原くんを巻き込んだ事件が軍内で起こった。それは由々しき事態であり今後犯人への処罰を検討している」

6番隊隊長「犯人は見つかったのですか?」

司令「それに関しては市原くんから言ってもらおう」

僕は前に出てマイクを握った

「開口一番失礼いたします!この中にいる犯人に言います。犯人がどこの誰で何人いるかは見当がついています。なので、こちらから行動する前に自首することをお勧めします」

2番隊隊長「自首だと?」

「僕はオメガです。でも、それと同時に衛生兵であり隠密精鋭部隊5番隊隊員です。言いたいことは・・・わかりますよね?」

1番隊隊長「なにが言いたい!」

「今までのことは全部『おふざけ』で済ませます。でも、ここからは先は『おふざけ』では済ませません。医療の技術を用いれば食事に細工することも可能です。それと隠密も得意なんですよ?」

周りがざわつき始めた

「もっと簡単に言えば・・・夜道と食事にお気を付けください・・・ということです。僕からは以上です」

そういいマイクを熊井司令に渡し席に座った

司令「とのことで今までの行動に関して心当たりのある者は潔く名乗り出ること。これより先は私も守り切ることはできない。以上!解散!」

そしてみんなが会議室を出て行く

豹入「市原くんは怖いな~」

狼坂「昔から発言がすごいんだよな・・・陽翔は」

「そう?僕は言ったら実行するよ?」

狼坂「それが余計に怖いんだよ・・・」

熊岡「しばらくは食堂の飯は食わないようにしよう・・・」

狼坂「それって隊長も心当たりがあるってことですか!?」

熊岡「違う。とばっちりで俺は死ぬつもりはないだけだ」

豹入「じゃあ、しばらくはお菓子だけの生活かな?w」

熊岡「それはそれで辛いな・・・」

「フフフwさて。結果はどうなるかな・・・」

結果次第では本当に行動しないといけないだろうな・・・
お昼になり食堂に向かうと・・・

狼坂「あれ?誰もいない?」

「珍しいね?」

僕たちは料理を取り席に座る

狼坂「まさか陽翔の脅しが効いたのか?」

「さぁ?」

脅しが効いたのか、全員が自首したのか・・・

熊岡「来てたのか」

豹入「これはすごいね~w」

狼坂「あれ?食堂の食事はしばらくは食べないって言ってませんでしたっけ?」

熊岡「食べないはずないだろう。菓子だけで腹は満たされない」

豹入「俺的にはお菓子を食べてもらった方が助かるんだけどねw」

そういい大盛りの食事を持ってきた

とても広い食堂に四人だけ・・・
異様な光景だな・・・

狼坂「なんか全員戦争に行ってるのに俺たちだけ残された気分・・・」

熊岡「例えがすごいな・・・」

豹入「フフフwせめて、休暇中の軍に例えてほしいね~」

「ちょっと効果が効きすぎたかな?」

豹入「それだけ心当たりのある奴らばかりだったってことだねwそれともとばっちりは御免かだねw」

熊岡「軍人が情けない」

狼坂「まぁ5番隊と医薬品をチラつかされたら怖いですよねw」

豹入「まぁね~。食べる物すべてに気を付けるっていうのも難しいだろうからね」

熊岡「それと夜は全員部屋に引き籠るかもな」

豹入「それは見物だね~w」

そして夜・・・
熊岡隊長の言った通り、出歩いている人が一人もいなかった

熊岡「こんな静かな夜、初めてなんだが・・・」

豹入「俺も・・・」

いつもはもっと活気があって騒がしいのに今日は誰もいないから静かだ
耳鳴りがするぐらい・・・

狼坂「なんか・・・怖くなってきた・・・」

「なんで奏汰が怖がるの?w」

狼坂「わからないよ・・・」

その時

兎獣人「!?」

兎獣人と出会った
兎獣人は頭を軽く下げるとそそくさと寮に入って行った

豹入「かなり効いてるね~w」

熊岡「あいつも市原に手を出していたのか?」

「いえ、見覚えがないですが・・・」

熊岡「そうか」

そして寮に入り廊下を歩いていると

獣人「!?」

みんなが僕を見ると慌てて頭を下げ部屋に入って行く

熊岡「すごいな・・・」

「ですねw」

ちょっとやりすぎたかな・・・?

熊岡「いい薬だな」

豹入「フフフw」

豹入副隊長はなぜか笑っている

豹入「まったくw熊岡はw」

今回といい家族を騙した時といい・・・
熊岡隊長と豹入副隊長には迷惑かけたな・・・

「あの・・・お二人とも・・・」

熊岡隊長と豹入副隊長は振り向いた

「今回のこともこの間のことも・・・その・・・色々ご迷惑をおかけしました」

豹入「いいんだよw気にしないでw」

熊岡「ああ。部下の尻ぬぐいは上官の役目だ」

「でも、お礼がしたいので・・・よかったら今度のお休みに出かけませんか?」

熊岡「!?」

豹入「今度の休み?」

「はい。お二人が嫌でなければ・・・」

熊岡「俺はいいけど・・・」

そういい熊岡隊長は豹入副隊長を見る

豹入「ん?フフフw俺はちょっと用事があるから気持ちだけもらっておくよw」

狼坂「じゃあ俺も行こうかな!」

豹入「狼坂くんは俺のお手伝いをお願いしようかなw」

狼坂「え?」

豹入「代わりに食事をおごるから!ね?w」

狼坂「わ、わかりました」

そして各部屋に入った・・・


・・・熊岡視点・・・
「・・・」

俺は今度の休みに着ていく服を洗濯するためにタンスから出していた

豹入「わざわざ目くばせしなくても・・・」

「すまん・・・」

豹入「圧がすごかったな~。『来るな!断れ!』ってw」

「そ、そこまで思ってなかったぞ!?」

豹入「フフフwまぁ楽しんできなよw」

「言われなくてもそのつもりだ」

休みは三日後
すごく楽しみだな・・・
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