出会ったのは喫茶店

ジャム

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本編

冬休み・先輩の風邪

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三日後・・・

獅子丸「ゴホッ!ゴホッ!」

僕は先輩の家にいた

「はい!先輩!あ~ん!」

獅子丸「あ~ん・・・薄い・・・」

「弱ってるんですからこれぐらいがいいんですよw」

僕は風邪が治って代わりに先輩が風邪を引いた
僕の風邪が移ったのもあるだろうけど、先輩も真冬の川に入ったことも原因の一つだろう

「今日は僕がしっかり看病しますね!」

獅子丸「早く治さないとな・・・」

「そんなに急がなくても大会とかないんですよね?」

獅子丸「もう少しでクリスマスだから・・・」

「クリスマス?」

獅子丸「ああ」

「???」

クリスマスって何だろう?

獅子丸「・・・恋人同士が過ごす特別な日だよw」

先輩は僕の反応で察してくれたみたい

「へ~そんな日があるんですね!」

って言うことは・・・僕と先輩が二人っきりで過ごす・・・日・・・ってこと・・・?

獅子丸「だから早く治さないと・・・ゴホッ!ゴホッ!」

「そうですねwでも、急いで治さずゆっくり治してください!」

獅子丸「いや!一日で治す!すぐ治す!」

そういうとベッドから出るとふらふらになりながら一階に下りていく

「あ、危ないですよ!?」

僕の静止も聞かずそのままお風呂場に向かった

獅子丸母「あれ?一輝?ちゃんと寝てないとダメだよ?」

獅子丸「母さん!ヒーター持ってきて!」

獅子丸母「え?なんで?」

獅子丸「いいから!」

先輩のお母さんはヒーターを持ってきた

獅子丸母「何に使うの?」

獅子丸「風邪を吹き飛ばす!」

そういうとお風呂場にヒーターをもって入った

獅子丸「いいか?なにがあっても開けるなよ!」

僕・獅子丸母「え?」

そして扉を閉めた

獅子丸母「あ~・・・またやるんだw」

「え・・・何を・・・ですか?」

獅子丸母「荒療治・・・かなw」

「荒療治???」

獅子丸母「父親の真似をしてるのwひとまずお茶でも飲もう?」

そういい僕たちはリビングに行きお茶を飲んでいた

獅子丸母「糸色くんはもう大丈夫なの?」

「はいwもうすっかり良くなりました!」

獅子丸母「それはよかった!」

「・・・すみません・・・先輩に移してしまって・・・」

獅子丸母「糸色くんのせいじゃないよw一輝が望んだ結果だよwでも・・・」

と先輩のお母さんは僕の頭を撫でた

獅子丸母「飛び込みは関心しないよ?」

「・・・すみません・・・」

獅子丸母「僕も・・・親とはうまくいってなかったんだよねw」

「そうなんですか?」

獅子丸母「うんw両親共世界を飛び回るお仕事をしてたからねw年に一度会えればよかった方だったんだw」

先輩のお母さんはお茶を飲みながらため息をつく

獅子丸母「本当・・・全然会わないせいで親が子供にする態度じゃなかったんだよね~w他人行儀ってやつだよw」

「そんなに会わなかったんですか?」

獅子丸母「うんwでも、あることがあって初めて父親の胸で泣いたんだ・・・あの時からかな・・・親との距離が縮んだのは」

「・・・」

獅子丸母「まぁ、糸色君の家庭事情は詳しくは聞いてないし、言いたくないないなら聞かない」

「・・・」

獅子丸母「でも、もし、どうしようもなく不安になったり、耐えられなくなったときは頼ってよ?僕たちはもう家族なんだから!」

「家族・・・ですか?」

獅子丸母「うん!将来は結婚するだろうし!ならもう家族だよ!」

「・・・」

僕は・・・嬉しかった
家族・・・
僕にとってはとても特別な存在・・・

獅子丸母「それにしても・・・」

「???」

獅子丸母「獅子丸家には「ハルト」が集まるよね~」

「そうなんですか?」

獅子丸母「うんwそれはもう驚くぐらい集まるよw親戚で集まったらきっと大変だよw」

「ちょっと・・・会ってみたいかも・・・」

獅子丸母「いつかは会えるよw糸色くんも獅子丸家の一員だからねw」

「はい!」

そして二時間後・・・

獅子丸「ふぃ~~~・・・あっつい~~~!」

汗だくの先輩がお風呂場からヒーターを抱えて出てきた

獅子丸母「そのまま出てきたらまた風邪をひくよ!ほら!さっさとシャワー浴びる!」

獅子丸「は~い!」

そしてヒーターを置くとシャワーを浴びに行った
シャワーを浴びた先輩はさっぱりしたような顔をして出てきた

獅子丸「母さん!体温計!」

獅子丸母「はいはいw」

そして・・・

獅子丸「・・・よし!俺の勝ちだ!」

なんと先輩の体温は下がっていた

「そんな方法で・・・」

獅子丸「風邪を引いたときは汗をかくのが一番だ!」

獅子丸母「あまりいい方法だとは思えないんだけどね・・・ほら!水分補給して安静にしてなさい」

獅子丸「は~い!」

この人はすごいな・・・
こんな方法で風邪を治すなんて・・・

「僕もそうすればよかったかな・・・?」

獅子丸「やめておけってwこれは俺だからできる技だ!」

獅子丸母「一輝もやっていい方法ではないと思うけどね・・・それより、夕飯はどうする?お粥にする?」

獅子丸「肉!肉を食って体力を回復する!」

獅子丸母「う~ん。まぁいいか!わかった!糸色くんも食べていくでしょう?」

「いいんですか?」

獅子丸母「うん!みんなで食べよう!」

「では、お言葉に甘えて!」

そして夜・・・
マスターが帰ってきた

マスター「あれ。一輝、もういいのか?」

獅子丸「ああ!汗をいっぱい出したから!」

マスター「あれをやったのか・・・」

獅子丸母「誰に似たんだか・・・」

マスター「俺じゃないぞ!?」

獅子丸母「誰もヒロちゃんに似たとは言ってないけど?w」

「・・・」

獅子丸「どうした?」

「いえ。仲がいいなって・・・」

獅子丸「仲が良すぎて困るけどな!」

僕はマスターと先輩のお母さんを見て羨ましく思った
自分の親もこうだったら・・・違う生き方ができたのかも・・・って

「・・・」

獅子丸「・・・俺と一緒に作ろうな!」

「え?」

獅子丸「毎日笑って暮らせる家庭を!」

そういい眩しい笑顔を向ける先輩
僕はその笑顔を見てつられて笑顔になる

「はい!」

そして僕は夕飯をご馳走になり寮に帰った
帰りは先輩が送ると言っていたがマスターにゲンコツを食らってしぶしぶ諦め、マスターに送ってもらうことになった

マスター「今日はすまなかったね。一輝の看病に付き合わせちゃって」

「いえ、僕が移してしまったのも原因なので・・・」

マスター「それはあいつの自業自得だよwだから気にしなくていいんだよw」

そういい頭を撫でてくる

マスター「・・・君も変わったね」

「そうですか?」

マスター「ああ。いい方向へ変わってきている」

「先輩のおかげです。先輩に会わなかったら・・・」

マスター「それだけじゃないよ。糸色くん自身が変わろうと努力したのが大きいと思うよ?」

「そんなに努力はしてないですよ」

マスター「今はそう思うかもしれないけど、そのうち、気が付くよw」

そして僕たちは寮に着いた

「ありがとうございました!」

マスター「おう!じゃあ、お休み!」

「おやすみなさい!」

そして僕は部屋に向かいそのまま眠った・・・
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