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本編
伝えたい思い
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白夜が消えてしまった・・・
「白夜・・・」
僕はどうしたらいいのかわからなかった
父『悠斗・・・』
母『うぅ・・・』
お父さんとお母さんはキッチンの椅子に座り泣いていた
「・・・」
僕は光に入った
そして・・・気が付いたら家の前に居た
「ここは・・・家だ・・・」
懐かしい・・・
僕は扉に手をかけた
「え!?」
僕の手は扉をすり抜けた
自分の手を見ると・・・
「???普通・・・だよね・・・」
僕の手は普通
じゃあ、この家が違うの?
そもそもなんでお父さんとお母さんがキッチンの椅子に座ってるって知ってるの?
僕は家の外にいるのに・・・
「・・・とにかく入ろう」
僕は家の中に入った
扉をすり抜けて・・・
「お父さん・・・お母さん・・・」
父『悠斗・・・一体どこに・・・』
母『どこにいるのよ・・・悠斗・・・』
「聞こえてないんだね・・・」
聞こえないことに少し驚くが、不思議と納得した
お父さんとお母さんの声に少し違和感を感じていた
透き通っている・・・というか・・・響いている・・・感じだ
大きなホールで話しているみたいな・・・
母『悠斗は私たちが嫌いなの?』
「違う・・・」
父『そう・・・なのかもしれないな・・・。もう確かめようがないが・・・』
「違うよ・・・好きだよ・・・好き・・・だよ・・・」
僕の涙は床に落ち光となり消えた
「ここに居て・・・ここじゃないところにいるんだね・・・」
僕は理解した
僕に迷いがあるからどっちにも行けない存在になってしまったんだ・・・
帰りたい・・・帰りたくない・・・
傍に居たい・・・傍に居たくない・・・
両親に会いたい・・・白夜と居たい・・・
相まみえない思いが僕の存在を曖昧にしているんだ・・・きっと
「僕は・・・どうしたいの?」
僕はどうしたいんだろう・・・
両親の元に帰りたい
白夜と居たい
両方とも僕には大切な思いだ
でも、どちらかを選ばなくてはならない
別世界の存在なんだから・・・
「・・・」
僕は自分の部屋に向かった
「なにも変わってないな~」
自室はなにも変わっていなかった
いや、少しだけ変わっている
「・・・誰かが動かしたのかな?」
置いてある物が移動している
きっとお母さんかお父さんが動かしたんだろう
別に見られて困る物はないからいいけど
「・・・」
机の上にはノートが何冊か置いてあった
予備で買っておいた白紙のノートだ
「とうとう使うことはなかったな・・・」
ノートに軽く触れた
その時ノートが動いた
「え?触れ・・・る?」
もう一度ノートに触れた
ノートのページを捲ることができた
「・・・」
物に触れることができる?
僕は周りの物に触れてみた
だが、触れることはできなかった
「なんで・・・ノートだけ?」
このノートになにかあるのかな?
ノートを捲ってみたが全部白紙だ
「・・・」
疑問に思うが今はそっとしておこう
今はどうやって両親に僕の想いを伝えるかだ
ちゃんと伝えたい
「・・・伝える・・・?。・・・そうだ!」
伝えるだけなんだ!
僕が両親に会いたかったのは伝えたかったからなんだ!
今の状態を・・・
今の幸せを・・・
「と、言うことは伝えることができれば・・・」
伝えることが出来れば僕は満足なんだ
それさえ出来れば十分なんだ
「・・・ノート・・・?」
ノートに触れることができるのには理由があるはず
なら・・・きっと・・・
「・・・やっぱり・・・」
僕はシャーペンに触れた
シャーペンを握りノートに思いを書いた
「・・・これでよし!」
僕は書いたノートを手に持った
「あとは・・・どうやって気づいてもらうか・・・」
ノートを持って部屋を出ようとした
しかし、ノートは扉をすり抜けることができず床に落ちた
「どうしよう・・・」
僕はあらゆる手を考えた
しかし、全部失敗した
「・・・もう!!」
僕はノートを机に叩きつけた
何とかしないと・・・
思いを伝えないと・・・
母『い、今の音は?』
「!?」
父『泥棒か?』
両親が二階に上がってくる
そして僕の部屋の扉が開いた
お父さんはバッドを持っていた
父『・・・だ、誰かいるのか!!』
「ノートを見て!!」
母『他のお部屋じゃない?』
父『そうかもな・・・』
「これ!ノートだよ!!」
いくら叫んでもお父さんとお母さんには聞こえない
「・・・!そうだ!」
僕はノートを机に叩きつけた
父・母『!?』
両親は気づいてくれた
父『今・・・ノートが・・・』
母『え、ええ・・・』
そして父がノートを開いた
父『!?これは!!』
「伝わった・・・よかった・・・」
あとは帰るだけ
僕の大切な存在の元へ
「神様・・・僕を白夜のいる世界に連れていってください!」
その時、僕は光に包まれた
あの時と同じ光だ
「お父さん・・・お母さん・・・ありがとう・・・」
僕の身体は光に溶けていく
「僕・・・二人の息子に生まれてよかったよ。本当にありがとう・・・大好きだよ!」
母『!?これ・・・悠斗の字・・・』
父『ああ・・・それも・・・書かれたばかりみたいだな・・・』
よかった・・・
ちゃんと伝えられて・・・
僕は目を閉じ白夜を思い浮かべた
そして・・・
「白夜・・・」
僕はどうしたらいいのかわからなかった
父『悠斗・・・』
母『うぅ・・・』
お父さんとお母さんはキッチンの椅子に座り泣いていた
「・・・」
僕は光に入った
そして・・・気が付いたら家の前に居た
「ここは・・・家だ・・・」
懐かしい・・・
僕は扉に手をかけた
「え!?」
僕の手は扉をすり抜けた
自分の手を見ると・・・
「???普通・・・だよね・・・」
僕の手は普通
じゃあ、この家が違うの?
そもそもなんでお父さんとお母さんがキッチンの椅子に座ってるって知ってるの?
僕は家の外にいるのに・・・
「・・・とにかく入ろう」
僕は家の中に入った
扉をすり抜けて・・・
「お父さん・・・お母さん・・・」
父『悠斗・・・一体どこに・・・』
母『どこにいるのよ・・・悠斗・・・』
「聞こえてないんだね・・・」
聞こえないことに少し驚くが、不思議と納得した
お父さんとお母さんの声に少し違和感を感じていた
透き通っている・・・というか・・・響いている・・・感じだ
大きなホールで話しているみたいな・・・
母『悠斗は私たちが嫌いなの?』
「違う・・・」
父『そう・・・なのかもしれないな・・・。もう確かめようがないが・・・』
「違うよ・・・好きだよ・・・好き・・・だよ・・・」
僕の涙は床に落ち光となり消えた
「ここに居て・・・ここじゃないところにいるんだね・・・」
僕は理解した
僕に迷いがあるからどっちにも行けない存在になってしまったんだ・・・
帰りたい・・・帰りたくない・・・
傍に居たい・・・傍に居たくない・・・
両親に会いたい・・・白夜と居たい・・・
相まみえない思いが僕の存在を曖昧にしているんだ・・・きっと
「僕は・・・どうしたいの?」
僕はどうしたいんだろう・・・
両親の元に帰りたい
白夜と居たい
両方とも僕には大切な思いだ
でも、どちらかを選ばなくてはならない
別世界の存在なんだから・・・
「・・・」
僕は自分の部屋に向かった
「なにも変わってないな~」
自室はなにも変わっていなかった
いや、少しだけ変わっている
「・・・誰かが動かしたのかな?」
置いてある物が移動している
きっとお母さんかお父さんが動かしたんだろう
別に見られて困る物はないからいいけど
「・・・」
机の上にはノートが何冊か置いてあった
予備で買っておいた白紙のノートだ
「とうとう使うことはなかったな・・・」
ノートに軽く触れた
その時ノートが動いた
「え?触れ・・・る?」
もう一度ノートに触れた
ノートのページを捲ることができた
「・・・」
物に触れることができる?
僕は周りの物に触れてみた
だが、触れることはできなかった
「なんで・・・ノートだけ?」
このノートになにかあるのかな?
ノートを捲ってみたが全部白紙だ
「・・・」
疑問に思うが今はそっとしておこう
今はどうやって両親に僕の想いを伝えるかだ
ちゃんと伝えたい
「・・・伝える・・・?。・・・そうだ!」
伝えるだけなんだ!
僕が両親に会いたかったのは伝えたかったからなんだ!
今の状態を・・・
今の幸せを・・・
「と、言うことは伝えることができれば・・・」
伝えることが出来れば僕は満足なんだ
それさえ出来れば十分なんだ
「・・・ノート・・・?」
ノートに触れることができるのには理由があるはず
なら・・・きっと・・・
「・・・やっぱり・・・」
僕はシャーペンに触れた
シャーペンを握りノートに思いを書いた
「・・・これでよし!」
僕は書いたノートを手に持った
「あとは・・・どうやって気づいてもらうか・・・」
ノートを持って部屋を出ようとした
しかし、ノートは扉をすり抜けることができず床に落ちた
「どうしよう・・・」
僕はあらゆる手を考えた
しかし、全部失敗した
「・・・もう!!」
僕はノートを机に叩きつけた
何とかしないと・・・
思いを伝えないと・・・
母『い、今の音は?』
「!?」
父『泥棒か?』
両親が二階に上がってくる
そして僕の部屋の扉が開いた
お父さんはバッドを持っていた
父『・・・だ、誰かいるのか!!』
「ノートを見て!!」
母『他のお部屋じゃない?』
父『そうかもな・・・』
「これ!ノートだよ!!」
いくら叫んでもお父さんとお母さんには聞こえない
「・・・!そうだ!」
僕はノートを机に叩きつけた
父・母『!?』
両親は気づいてくれた
父『今・・・ノートが・・・』
母『え、ええ・・・』
そして父がノートを開いた
父『!?これは!!』
「伝わった・・・よかった・・・」
あとは帰るだけ
僕の大切な存在の元へ
「神様・・・僕を白夜のいる世界に連れていってください!」
その時、僕は光に包まれた
あの時と同じ光だ
「お父さん・・・お母さん・・・ありがとう・・・」
僕の身体は光に溶けていく
「僕・・・二人の息子に生まれてよかったよ。本当にありがとう・・・大好きだよ!」
母『!?これ・・・悠斗の字・・・』
父『ああ・・・それも・・・書かれたばかりみたいだな・・・』
よかった・・・
ちゃんと伝えられて・・・
僕は目を閉じ白夜を思い浮かべた
そして・・・
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