100 / 113
第9夜 模擬試験(前編)
第5話 任務開始
しおりを挟む
空には紅い月が昇り、月明かりが示すように浮かび上がる道をそれぞれ走り抜ける。
地面には草花の目が芽吹き始めたばかりで、所々に薄い氷が張っていた。足を乗せる度にパキンっと、割れる音が鳴る。湿気た冷たい風が肌に突き刺さる。春の山は依然として冷蔵庫のような寒さで覆われていた。
緋鞠たちは木々の間を縫うように、迷いなく走った。琴音と翼が先導して、緋鞠と銀狼がそれを追いかける。もう二組の姿は見えなくなっていたが、別段不安もない。それぞれ別のルートがあるのだろう。
「俺たちはまず、まっすぐ鳥居を目指すこのルートを使う」
翼は唖雅沙がくれた青東山の詳しい地図の真ん中辺りを指差した。奥には複数の池が存在する湿地帯、そのもっと手前は隆起が少ない平原のような土地が広がっている。
翼が選んだのは、その間の最も木々が密集する森林区域だった。
「この手前の平原のほうが闘いやすいんじゃない?」
「平原は最も月鬼が出やすい区域だ。奴等は月明かりが満ちる時に現れる。まだ討伐に慣れていないのに、多勢に対応できるか?」
「確かに、まだ不安が残るね」
まだ一度もチームとして闘った経験がない。あまり無茶すべきではないか。
「それに」と、翼は言葉を続ける。
「花咲の能力を有効的に使うことを考えれば、森林区域が最も最適だ」
「え? 私ですか?」
きょとんっと琴音が驚いた顔をする。
「おまえの巫女としての力を使えば、索敵範囲が広がる。そうすれば効率的に討伐できるし、危険な戦闘は避けられる」
「全部討伐しないの!?」
今度は緋鞠が驚いた。もう目の前に現れた月鬼は片っ端から全て倒すつもりでいた。
翼は呆れたように首を振る。
「おまえ、まだまだド素人だろうが。星宮が階級は強くても酉の梅まで、とか言っていたが、自然発生した奴等の階級は不明。それ以上に強いやつらが出現する可能性だってある。そのときは闘わない」
「でも、月鬼って逃したら、また次の日も出てくるんでしょ?」
月鬼は紅い月が昇っている間だけ現れる。倒せずに月が沈み、夜が明ければ消えてしまうが、存在が消滅するわけではない。
また次に月が昇れば、再び現れる。しかも、消えた場所から現れるのではなく、違う場所に移動していることが多いのだ。その不意打ちで命を落とす隊員の事例だって少なくない。
「そういうときのために、二年のチームが監視役として見回りをしているらしい。だからそういったのは、その二年に任せるぞ」
「そう……?」
なんだかその言葉が意外で、気の抜けた声を出してしまった。緋鞠の呆けた顔をみて、翼はムッと顔をしかめる。
「なんだ、その顔」
「いや、翼のことだから俺がやる! って言いそうなのにって思ってたから。大雅も『翼は月鬼絶対狩るマンだから、途中でいなくなっても冷静に対処しろよ』って」
「余計なお世話だ! 大体なんだ絶対狩るマンって。だっさ!」
ぶつぶつと小声で、今日こそしめじのフルコースにしてやると聞こえた。
(え、なにそれ。ご褒美じゃないか!)
炊き込みご飯から汁物まで想像を膨らませてしまい、じゅるりとよだれがこぼれそうになる。思わずにやけそうになる頬を押さえると、何を勘違いしたのか銀狼が文句を言い始めた。
『本当に勝手にいなくなったりしないな? 人を誘っておきながら放置して、二人に怪我をさせたら……貴様の喉笛を掻き切ってやる!』
「ちょ、銀狼! 物騒なこと言わないで!」
「そうですよ! それに、自分の身は自分で責任を持ちますから!」
今すぐにでも飛び掛かろうとする銀狼を二人で抑えると、翼はため息を吐いた。
「さすがにおまえらを戦場のど真ん中に置いていったりしねぇよ。それに、俺だって仲間を死なせたくない。だから……」
翼が言葉を止める。その顔には引いたような、恐ろしいものを見たような表情に変わった。銀狼は不思議に思って視線の先を辿って振り返ると、キラキラと星が降ってきたように見えた。
要因は緋鞠と琴音の感激による表情の輝き。二人とも目をキラキラさせて翼を見ていた。
「聞いた? 仲間だってよ」
「ええ聞きました。仲間ですって」
「嬉しいね」
「嬉しいですね」
二人で手を取り合って、微笑みあっている。二人分のマイナスイオンが舞い始め、翼は自分が口した言葉がらしくないことに気づいた。
慌てて弁解を始める。
「あれだ、あれ。勢いというか、チームだから一応ということで、深い意味は」
「照れてますね」
「可愛いね」
「やめろ!!」
真っ赤になって抗議するが、二人はまったく聞かなかった。それどころか追ってくるのをくるくる二人で回りながら避ける始末。
最後には座布団を被り込んでふて寝する翼と、ショックで固まる銀狼、お花畑な二人を大雅が見つけて事態は収束した。
(あのときは嬉しかったな……じゃなくて! そう、森林区域を通って南へ下る)
話に聞いていたとおり、やはり木々が多く鬱蒼としていた。しかし、まだ春先であるため地面に近い木々の枝には葉が少なく、通行の障害になるほどではない。それに──。
ピタッと琴音が足を止めた。翼もそれに気づいて、少し前で止まる。
「……すみません、少しいいですか?」
二人は頷くと、琴音はすぐ近くの幹に耳を寄せる。走りながら植物の声を聞いていたら、気になる声が聞こえた。
意識を集中させると、心臓が波打つように小さな波動が伝わってくる。暗闇をハミングするみたいにだんだん近づいてきた。
木琴の上を転がるような、ポンポン跳ねるリズミカルな声。
『この先いるよ』
『近くにいるよ』
『こわいこわーい、ちっちゃな鬼さん!』
『力はよわーい! だけどいっぱーい!』
『どうか巫女さま、気をつけて!』
パチッと目を開いて、ごくりと生唾を飲んだ。緊張で高鳴る胸を落ち着かせるように、小さく息を吐いてから振り返る。
「この先、月鬼の群衆がいます」
「階級と数は?」
「小さくてたくさんとだけ。おそらく小鬼だと思うのですが……」
「わかった。なら、この先は」
「はい、私が先行するよ!」
緋鞠が元気よく手を挙げると、二人は頷いた。銀狼に肩から降りてもらって元の大きさに戻ってもらうと、緋鞠は封月に意識を集中させる。
「月姫」
封月が淡く光ると、手元に緋鞠の背丈ほどの筆が現れる。それと共に現れた月姫が、いつものきれいな十二単の姿で微笑んでいた。
『はーい♪ 今日はどうするの? このまま? それとも、別の武器に変身?』
「変身で」
『わかったわ。どんな姿にしてくれるの?』
緋鞠は迷いなく、手慣れた様子で空中に書いた。
『刀』
文字が赤く光って浮かび上がると、筆が姿を変える。大きさが二尺ほどの黒い日本刀が右手に収まった。
『わぁ、初めて刀になったけどいいわね! 頑張りましょうね』
「うん! それじゃあ試しに……」
軽く振って剣舞を軽く舞ってみる。程よい重さで手によく馴染んだ。ヒュッと空気を裂くように振り切り、静かに下ろした。
「よし、準備できたよ。行こうか」
二人と一匹は頷くと、再び走り出す。
手元の確かな重みに安心感を抱きながら、まっすぐ突き進んでいった。
地面には草花の目が芽吹き始めたばかりで、所々に薄い氷が張っていた。足を乗せる度にパキンっと、割れる音が鳴る。湿気た冷たい風が肌に突き刺さる。春の山は依然として冷蔵庫のような寒さで覆われていた。
緋鞠たちは木々の間を縫うように、迷いなく走った。琴音と翼が先導して、緋鞠と銀狼がそれを追いかける。もう二組の姿は見えなくなっていたが、別段不安もない。それぞれ別のルートがあるのだろう。
「俺たちはまず、まっすぐ鳥居を目指すこのルートを使う」
翼は唖雅沙がくれた青東山の詳しい地図の真ん中辺りを指差した。奥には複数の池が存在する湿地帯、そのもっと手前は隆起が少ない平原のような土地が広がっている。
翼が選んだのは、その間の最も木々が密集する森林区域だった。
「この手前の平原のほうが闘いやすいんじゃない?」
「平原は最も月鬼が出やすい区域だ。奴等は月明かりが満ちる時に現れる。まだ討伐に慣れていないのに、多勢に対応できるか?」
「確かに、まだ不安が残るね」
まだ一度もチームとして闘った経験がない。あまり無茶すべきではないか。
「それに」と、翼は言葉を続ける。
「花咲の能力を有効的に使うことを考えれば、森林区域が最も最適だ」
「え? 私ですか?」
きょとんっと琴音が驚いた顔をする。
「おまえの巫女としての力を使えば、索敵範囲が広がる。そうすれば効率的に討伐できるし、危険な戦闘は避けられる」
「全部討伐しないの!?」
今度は緋鞠が驚いた。もう目の前に現れた月鬼は片っ端から全て倒すつもりでいた。
翼は呆れたように首を振る。
「おまえ、まだまだド素人だろうが。星宮が階級は強くても酉の梅まで、とか言っていたが、自然発生した奴等の階級は不明。それ以上に強いやつらが出現する可能性だってある。そのときは闘わない」
「でも、月鬼って逃したら、また次の日も出てくるんでしょ?」
月鬼は紅い月が昇っている間だけ現れる。倒せずに月が沈み、夜が明ければ消えてしまうが、存在が消滅するわけではない。
また次に月が昇れば、再び現れる。しかも、消えた場所から現れるのではなく、違う場所に移動していることが多いのだ。その不意打ちで命を落とす隊員の事例だって少なくない。
「そういうときのために、二年のチームが監視役として見回りをしているらしい。だからそういったのは、その二年に任せるぞ」
「そう……?」
なんだかその言葉が意外で、気の抜けた声を出してしまった。緋鞠の呆けた顔をみて、翼はムッと顔をしかめる。
「なんだ、その顔」
「いや、翼のことだから俺がやる! って言いそうなのにって思ってたから。大雅も『翼は月鬼絶対狩るマンだから、途中でいなくなっても冷静に対処しろよ』って」
「余計なお世話だ! 大体なんだ絶対狩るマンって。だっさ!」
ぶつぶつと小声で、今日こそしめじのフルコースにしてやると聞こえた。
(え、なにそれ。ご褒美じゃないか!)
炊き込みご飯から汁物まで想像を膨らませてしまい、じゅるりとよだれがこぼれそうになる。思わずにやけそうになる頬を押さえると、何を勘違いしたのか銀狼が文句を言い始めた。
『本当に勝手にいなくなったりしないな? 人を誘っておきながら放置して、二人に怪我をさせたら……貴様の喉笛を掻き切ってやる!』
「ちょ、銀狼! 物騒なこと言わないで!」
「そうですよ! それに、自分の身は自分で責任を持ちますから!」
今すぐにでも飛び掛かろうとする銀狼を二人で抑えると、翼はため息を吐いた。
「さすがにおまえらを戦場のど真ん中に置いていったりしねぇよ。それに、俺だって仲間を死なせたくない。だから……」
翼が言葉を止める。その顔には引いたような、恐ろしいものを見たような表情に変わった。銀狼は不思議に思って視線の先を辿って振り返ると、キラキラと星が降ってきたように見えた。
要因は緋鞠と琴音の感激による表情の輝き。二人とも目をキラキラさせて翼を見ていた。
「聞いた? 仲間だってよ」
「ええ聞きました。仲間ですって」
「嬉しいね」
「嬉しいですね」
二人で手を取り合って、微笑みあっている。二人分のマイナスイオンが舞い始め、翼は自分が口した言葉がらしくないことに気づいた。
慌てて弁解を始める。
「あれだ、あれ。勢いというか、チームだから一応ということで、深い意味は」
「照れてますね」
「可愛いね」
「やめろ!!」
真っ赤になって抗議するが、二人はまったく聞かなかった。それどころか追ってくるのをくるくる二人で回りながら避ける始末。
最後には座布団を被り込んでふて寝する翼と、ショックで固まる銀狼、お花畑な二人を大雅が見つけて事態は収束した。
(あのときは嬉しかったな……じゃなくて! そう、森林区域を通って南へ下る)
話に聞いていたとおり、やはり木々が多く鬱蒼としていた。しかし、まだ春先であるため地面に近い木々の枝には葉が少なく、通行の障害になるほどではない。それに──。
ピタッと琴音が足を止めた。翼もそれに気づいて、少し前で止まる。
「……すみません、少しいいですか?」
二人は頷くと、琴音はすぐ近くの幹に耳を寄せる。走りながら植物の声を聞いていたら、気になる声が聞こえた。
意識を集中させると、心臓が波打つように小さな波動が伝わってくる。暗闇をハミングするみたいにだんだん近づいてきた。
木琴の上を転がるような、ポンポン跳ねるリズミカルな声。
『この先いるよ』
『近くにいるよ』
『こわいこわーい、ちっちゃな鬼さん!』
『力はよわーい! だけどいっぱーい!』
『どうか巫女さま、気をつけて!』
パチッと目を開いて、ごくりと生唾を飲んだ。緊張で高鳴る胸を落ち着かせるように、小さく息を吐いてから振り返る。
「この先、月鬼の群衆がいます」
「階級と数は?」
「小さくてたくさんとだけ。おそらく小鬼だと思うのですが……」
「わかった。なら、この先は」
「はい、私が先行するよ!」
緋鞠が元気よく手を挙げると、二人は頷いた。銀狼に肩から降りてもらって元の大きさに戻ってもらうと、緋鞠は封月に意識を集中させる。
「月姫」
封月が淡く光ると、手元に緋鞠の背丈ほどの筆が現れる。それと共に現れた月姫が、いつものきれいな十二単の姿で微笑んでいた。
『はーい♪ 今日はどうするの? このまま? それとも、別の武器に変身?』
「変身で」
『わかったわ。どんな姿にしてくれるの?』
緋鞠は迷いなく、手慣れた様子で空中に書いた。
『刀』
文字が赤く光って浮かび上がると、筆が姿を変える。大きさが二尺ほどの黒い日本刀が右手に収まった。
『わぁ、初めて刀になったけどいいわね! 頑張りましょうね』
「うん! それじゃあ試しに……」
軽く振って剣舞を軽く舞ってみる。程よい重さで手によく馴染んだ。ヒュッと空気を裂くように振り切り、静かに下ろした。
「よし、準備できたよ。行こうか」
二人と一匹は頷くと、再び走り出す。
手元の確かな重みに安心感を抱きながら、まっすぐ突き進んでいった。
0
お気に入りに追加
37
あなたにおすすめの小説
僕が美少女になったせいで幼馴染が百合に目覚めた
楠富 つかさ
恋愛
ある朝、目覚めたら女の子になっていた主人公と主人公に恋をしていたが、女の子になって主人公を見て百合に目覚めたヒロインのドタバタした日常。
この作品はハーメルン様でも掲載しています。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
青い祈り
速水静香
キャラ文芸
私は、真っ白な部屋で目覚めた。
自分が誰なのか、なぜここにいるのか、まるで何も思い出せない。
ただ、鏡に映る青い髪の少女――。
それが私だということだけは確かな事実だった。
もしも北欧神話のワルキューレが、男子高校生の担任の先生になったら。
歩く、歩く。
キャラ文芸
神話の神々と共存している現代日本。
高校に進学した室井浩二の担任教師となったのは、北欧神話における伝説の存在、ワルキューレだった。
生徒からばるきりーさんと呼ばれる彼女は神話的非日常を起こしまくり、浩二を大騒動に巻き込んでいた。
そんな中、浩二に邪神の手が伸びてきて、オーディンの愛槍グングニルにまつわる事件が起こり始める。
幾度も命の危機に瀕した彼を救う中で、ばるきりーさんは教師の使命に目覚め、最高の教師を目指すようになる。
ワルキューレとして、なにより浩二の教師として。必ず彼を守ってみせる!
これは新米教師ばるきりーさんの、神話的教師物語。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
幼馴染と話し合って恋人になってみた→夫婦になってみた
久野真一
青春
最近の俺はちょっとした悩みを抱えている。クラスメート曰く、
幼馴染である百合(ゆり)と仲が良すぎるせいで付き合ってるか気になるらしい。
堀川百合(ほりかわゆり)。美人で成績優秀、運動完璧だけど朝が弱くてゲーム好きな天才肌の女の子。
猫みたいに気まぐれだけど優しい一面もあるそんな女の子。
百合とはゲームや面白いことが好きなところが馬が合って仲の良い関係を続けている。
そんな百合は今年は隣のクラス。俺と付き合ってるのかよく勘ぐられるらしい。
男女が仲良くしてるからすぐ付き合ってるだの何だの勘ぐってくるのは困る。
とはいえ。百合は異性としても魅力的なわけで付き合ってみたいという気持ちもある。
そんなことを悩んでいたある日の下校途中。百合から
「修二は私と恋人になりたい?」
なんて聞かれた。考えた末の言葉らしい。
百合としても満更じゃないのなら恋人になるのを躊躇する理由もない。
「なれたらいいと思ってる」
少し曖昧な返事とともに恋人になった俺たち。
食べさせあいをしたり、キスやその先もしてみたり。
恋人になった後は今までよりもっと楽しい毎日。
そんな俺達は大学に入る時に籍を入れて学生夫婦としての生活も開始。
夜一緒に寝たり、一緒に大学の講義を受けたり、新婚旅行に行ったりと
新婚生活も満喫中。
これは俺と百合が恋人としてイチャイチャしたり、
新婚生活を楽しんだりする、甘くてほのぼのとする日常のお話。
イラストアーカイヴ
花閂
キャラ文芸
小説内で使用したイラストだったり未使用イラストだったり。
オリジナルイラストのアーカイバ。
連載中の小説『ベスティエン』『マインハール』『ゾルダーテン』のイラストをアーカイブしていきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる