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第1夜 陰陽師
第2話 シロ
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「仁くんは狼は好き?」
「は? 狼なんてとっくの昔に絶滅してるじゃん」
「ところがどっこい! 開けてびっくり! 銀狼は、狼なんだよ!」
じゃじゃーん! と得意気に胸を張った緋鞠が、銀狼に手のひらを向けた。
「はあ? 何言ってるんだよ。ただの大きな犬だろ」
仁の言葉の何が気に入らなかったのか、銀狼は小さく唸り声を上げた。
緋鞠はふふん、と得意気に鼻を鳴らす。
「それじゃあ、もし銀狼が小さくなったり、見えなくなったりしたら、狼だって信じる?」
「小さくなったり見えなくなったりって……それ狼とかと関係ある? まあ、いいや。それが出来たらあんたが陰陽師? ってのも信じてやるし、なんなら昼メシ代も俺がおごってやるよ!」
「できるもんならな!」と挑発すれば、少女の紅い瞳がきらーんと輝いた。
「よし乗った! さあ、銀狼! 小型犬サイズに変化!」
どうせできやしないと、銀狼に目を向けた仁は口をあんぐりと開けた。
さっきまで銀狼のいた場所に、ポメラニアンサイズの毛玉がいる。毛玉はむすりとした表情のまま、玄関の引き戸を前足でがらりと開けた。
仁が見つめる先で、毛玉は玄関を静かに閉めると元いた位置に戻った。
──うん、きっと下駄箱の陰とかに隠れてもらったとか、そういうのだ。うん、見間違い見間違い。そうに決まってる。
「……うーん。やっぱ、目の前から消すほうが、難易度は高いかな」
ごしごしと瞳をこする仁の様子を見た緋鞠が、手を振って銀狼を元のサイズに戻す。
「今度は、霊体化!」
絶対に見逃すまいと、仁は瞬きをせずにじっと見つめる。
今度は銀狼の姿が、空気に溶けてしまったように消えた。
「はああああ!?」
銀郎がいた場所で、手をばたつかせても触れられない。あんなに大きな犬が煙のように消えてしまった。
「なんで!? いない!? なんで!?」
「ふっふーん」
うろたえる仁の様子に、緋鞠はドヤ顔を見せた。
「からくりを教えてあげる」
──この世には、普通の人には見えない世界が、幾重にも重なって存在しており、そこには様々な住人がいる。
「私たち、生きている人間が住む世界は、此岸って呼ばれているんだよ。反対に死者たちが生きる世界を彼岸って呼ぶんだ」
「へー」
そして、此岸と彼岸の間には、人々の想像と願いの果てに生まれた奇怪な力を持つ妖怪が生きる狭間がある。
通常、彼岸と狭間にいる者の姿は、普通の人間には見ることも感じることもできない。
しかし、ある能力が人よりも優れた人間たちには視認することができる。
「それを霊力って呼ぶんだよ」
「ふーん」
霊力は、霊力を扱える素質を持つ人間だけでなく、妖怪たちも持っていて、血液のように身体中を巡っている。
一定以上の強さがないと扱えないものの、上手く扱えれば、様々な呪術と呼ばれる奇跡を起こすことが出来る。
「霊力の扱いに長けていて、人々の命を様々な世界の住人から守るのが“陰陽師"と呼ばれる人たちなんだ」
「ほーん」
──やっぱり胡散くさいなぁ、と思いながら、緋鞠の言葉に頷いた。
「銀狼は、元は狼の幽霊だったんだけど、今は妖怪なんだよ。私と契約をしているから、此岸にいることもできるし、狭間に姿を隠すことも出来るんだ」
んなわけあるかと一蹴したいが、銀狼が小さくなったり消えてしまったのを、この目でしっかり見てしまったので、信じるしか……ない?
気が付くと、緋鞠が瞳をきらきらさせながら、仁を見つめている。
「よっし、信じたね! それじゃあ、お昼は仁くんのおごりってことで、よろしく!!」
緋鞠は厨房へと顔を出し、仁の祖母ミネに追加注文を始めた。予算という制限がなくなったせいか、遠慮なく食べたいものを上げていく。
その量はとんでもなく、食堂の冷蔵庫からおよそ三日分の食材すべてが、ほっそりした彼女の胃袋に収納されたのだった。
「ご馳走さまでした! はあ~美味しかった~」
「俺の、小遣い……」
すっかり空になった財布を振りつつ、仁は泣き崩れた。
緋鞠は満足げに茶をすすり、その隣ではガツガツとドックフードをむさぼる狼がいる。
「口に合ったようでよかったわ。はい、これ食後のおやつ。わんちゃんもたくさん食べてね」
「ありがとうございます!」
「わふ!」
茶菓子のどら焼きをミネから受け取った緋鞠は、美味しそうに頬張り始めた。緋鞠の底なしの胃袋に、仁はただただ震えるしかない。
「おばあさん、銀狼のご飯まですみません。こんなにたくさん食べさせてもらっちゃって、いいんですか?」
銀狼に出されたドックフードは、電子広告などでよく見かける栄養バランスを考えられた高級品だった。
「いいのよ。だって、あの子は……」
「──あいつは帰ってくる!!」
「っ!?」
突然大声を出した仁に、緋鞠は身をすくませる。
「……仁くん?」
仁が、ぐっと何かを堪えるように、その場に立ち上がった。
「でもね、仁。シロはもう……」
「ばあちゃんが諦めても、俺は……俺は、絶対諦めないからな!」
「仁! どこに行くの!?」
ミネの制止も聞かず、仁が家を飛び出していった。
「……お嬢さん、ごめんなさいね」
「いえ……あの“シロ”というのは、飼われていた犬ですか?」
「よく、わかったわね」
そういうと、仁の祖母は驚いたようにを緋鞠を見た。
「ドックフードがあったし、玄関の横に犬小屋があったので」
玄関の横に、年季の入った犬小屋と空の水桶が置いてあった。犬小屋には大きな子供の字で、“シロ”と書いてあった。
「……三日ほど前から、急に姿が見えなくなってしまったの。賢くて、放し飼いにしても安全な子でね。いつもふらっとどこかに出かけていっては、その日のうちに必ず戻って来たのよ」
「そうなんですか」
寂し気に語るミネの姿に、緋鞠の胸が痛む。
「だから、もう諦めて仁には死んだって言ったの。動物って死期を悟ると、飼い主の前から姿を消すものでしょう? だから……」
「それは違います」
緋鞠はミネの言葉を遮った。
「それは、私たち人間が勝手に作り出した作り話です。いなくなった理由は本人にしかわからない。だけど、残された自分たちには、落ち度がなかったと思いたいから。何かしら理由をつけないと苦しいから」
どうしていなくなったのか。本人に確かめたいのに、出来ない。
「それに、なんで死んだところも見てないのに、死んだなんて言うんですか? シロちゃんは、帰り道がわからなくなっただけかもしれないのに。それに、言葉には言霊といって力があるんです。それが本当になったら、どうするんですか? 軽々しく死んだ、なんていわな……」
次々とあふれ出る緋鞠の言葉を遮るように、銀狼が大きく吠えた。
「あ……! 」
はっとしてミネをうかがうと、驚きと悲しみが混ざったような表情をしていた。
「あ、の……私……」
またやってしまった。
ミネが仁を悲しむ姿が見たくなくて、嘘をついたのはわかっている。
なのに、すっかり頭に血が昇って、緋鞠の事情も知らない相手にきつく当たってしまった。
──兄さん……。
唇を噛んで俯くと、緋鞠の頭を温かい手が撫でた。
「……そうね。道に迷っただけかもしれないわね。まだ三日だものね」
「おばあさん……」
緋鞠が顔を上げると、やさしげな瞳と目が合った。緋鞠が仁の気持ちを思いやって、言ってくれたのだと思ったのだろう。
「どうも年をとると駄目ねぇ。行動するよりも、諦めることのほうが多くなって」
ミネは弱々しく微笑むと、空になった湯呑み茶わんを盆に乗せ、厨房へと消えていった。
「は? 狼なんてとっくの昔に絶滅してるじゃん」
「ところがどっこい! 開けてびっくり! 銀狼は、狼なんだよ!」
じゃじゃーん! と得意気に胸を張った緋鞠が、銀狼に手のひらを向けた。
「はあ? 何言ってるんだよ。ただの大きな犬だろ」
仁の言葉の何が気に入らなかったのか、銀狼は小さく唸り声を上げた。
緋鞠はふふん、と得意気に鼻を鳴らす。
「それじゃあ、もし銀狼が小さくなったり、見えなくなったりしたら、狼だって信じる?」
「小さくなったり見えなくなったりって……それ狼とかと関係ある? まあ、いいや。それが出来たらあんたが陰陽師? ってのも信じてやるし、なんなら昼メシ代も俺がおごってやるよ!」
「できるもんならな!」と挑発すれば、少女の紅い瞳がきらーんと輝いた。
「よし乗った! さあ、銀狼! 小型犬サイズに変化!」
どうせできやしないと、銀狼に目を向けた仁は口をあんぐりと開けた。
さっきまで銀狼のいた場所に、ポメラニアンサイズの毛玉がいる。毛玉はむすりとした表情のまま、玄関の引き戸を前足でがらりと開けた。
仁が見つめる先で、毛玉は玄関を静かに閉めると元いた位置に戻った。
──うん、きっと下駄箱の陰とかに隠れてもらったとか、そういうのだ。うん、見間違い見間違い。そうに決まってる。
「……うーん。やっぱ、目の前から消すほうが、難易度は高いかな」
ごしごしと瞳をこする仁の様子を見た緋鞠が、手を振って銀狼を元のサイズに戻す。
「今度は、霊体化!」
絶対に見逃すまいと、仁は瞬きをせずにじっと見つめる。
今度は銀狼の姿が、空気に溶けてしまったように消えた。
「はああああ!?」
銀郎がいた場所で、手をばたつかせても触れられない。あんなに大きな犬が煙のように消えてしまった。
「なんで!? いない!? なんで!?」
「ふっふーん」
うろたえる仁の様子に、緋鞠はドヤ顔を見せた。
「からくりを教えてあげる」
──この世には、普通の人には見えない世界が、幾重にも重なって存在しており、そこには様々な住人がいる。
「私たち、生きている人間が住む世界は、此岸って呼ばれているんだよ。反対に死者たちが生きる世界を彼岸って呼ぶんだ」
「へー」
そして、此岸と彼岸の間には、人々の想像と願いの果てに生まれた奇怪な力を持つ妖怪が生きる狭間がある。
通常、彼岸と狭間にいる者の姿は、普通の人間には見ることも感じることもできない。
しかし、ある能力が人よりも優れた人間たちには視認することができる。
「それを霊力って呼ぶんだよ」
「ふーん」
霊力は、霊力を扱える素質を持つ人間だけでなく、妖怪たちも持っていて、血液のように身体中を巡っている。
一定以上の強さがないと扱えないものの、上手く扱えれば、様々な呪術と呼ばれる奇跡を起こすことが出来る。
「霊力の扱いに長けていて、人々の命を様々な世界の住人から守るのが“陰陽師"と呼ばれる人たちなんだ」
「ほーん」
──やっぱり胡散くさいなぁ、と思いながら、緋鞠の言葉に頷いた。
「銀狼は、元は狼の幽霊だったんだけど、今は妖怪なんだよ。私と契約をしているから、此岸にいることもできるし、狭間に姿を隠すことも出来るんだ」
んなわけあるかと一蹴したいが、銀狼が小さくなったり消えてしまったのを、この目でしっかり見てしまったので、信じるしか……ない?
気が付くと、緋鞠が瞳をきらきらさせながら、仁を見つめている。
「よっし、信じたね! それじゃあ、お昼は仁くんのおごりってことで、よろしく!!」
緋鞠は厨房へと顔を出し、仁の祖母ミネに追加注文を始めた。予算という制限がなくなったせいか、遠慮なく食べたいものを上げていく。
その量はとんでもなく、食堂の冷蔵庫からおよそ三日分の食材すべてが、ほっそりした彼女の胃袋に収納されたのだった。
「ご馳走さまでした! はあ~美味しかった~」
「俺の、小遣い……」
すっかり空になった財布を振りつつ、仁は泣き崩れた。
緋鞠は満足げに茶をすすり、その隣ではガツガツとドックフードをむさぼる狼がいる。
「口に合ったようでよかったわ。はい、これ食後のおやつ。わんちゃんもたくさん食べてね」
「ありがとうございます!」
「わふ!」
茶菓子のどら焼きをミネから受け取った緋鞠は、美味しそうに頬張り始めた。緋鞠の底なしの胃袋に、仁はただただ震えるしかない。
「おばあさん、銀狼のご飯まですみません。こんなにたくさん食べさせてもらっちゃって、いいんですか?」
銀狼に出されたドックフードは、電子広告などでよく見かける栄養バランスを考えられた高級品だった。
「いいのよ。だって、あの子は……」
「──あいつは帰ってくる!!」
「っ!?」
突然大声を出した仁に、緋鞠は身をすくませる。
「……仁くん?」
仁が、ぐっと何かを堪えるように、その場に立ち上がった。
「でもね、仁。シロはもう……」
「ばあちゃんが諦めても、俺は……俺は、絶対諦めないからな!」
「仁! どこに行くの!?」
ミネの制止も聞かず、仁が家を飛び出していった。
「……お嬢さん、ごめんなさいね」
「いえ……あの“シロ”というのは、飼われていた犬ですか?」
「よく、わかったわね」
そういうと、仁の祖母は驚いたようにを緋鞠を見た。
「ドックフードがあったし、玄関の横に犬小屋があったので」
玄関の横に、年季の入った犬小屋と空の水桶が置いてあった。犬小屋には大きな子供の字で、“シロ”と書いてあった。
「……三日ほど前から、急に姿が見えなくなってしまったの。賢くて、放し飼いにしても安全な子でね。いつもふらっとどこかに出かけていっては、その日のうちに必ず戻って来たのよ」
「そうなんですか」
寂し気に語るミネの姿に、緋鞠の胸が痛む。
「だから、もう諦めて仁には死んだって言ったの。動物って死期を悟ると、飼い主の前から姿を消すものでしょう? だから……」
「それは違います」
緋鞠はミネの言葉を遮った。
「それは、私たち人間が勝手に作り出した作り話です。いなくなった理由は本人にしかわからない。だけど、残された自分たちには、落ち度がなかったと思いたいから。何かしら理由をつけないと苦しいから」
どうしていなくなったのか。本人に確かめたいのに、出来ない。
「それに、なんで死んだところも見てないのに、死んだなんて言うんですか? シロちゃんは、帰り道がわからなくなっただけかもしれないのに。それに、言葉には言霊といって力があるんです。それが本当になったら、どうするんですか? 軽々しく死んだ、なんていわな……」
次々とあふれ出る緋鞠の言葉を遮るように、銀狼が大きく吠えた。
「あ……! 」
はっとしてミネをうかがうと、驚きと悲しみが混ざったような表情をしていた。
「あ、の……私……」
またやってしまった。
ミネが仁を悲しむ姿が見たくなくて、嘘をついたのはわかっている。
なのに、すっかり頭に血が昇って、緋鞠の事情も知らない相手にきつく当たってしまった。
──兄さん……。
唇を噛んで俯くと、緋鞠の頭を温かい手が撫でた。
「……そうね。道に迷っただけかもしれないわね。まだ三日だものね」
「おばあさん……」
緋鞠が顔を上げると、やさしげな瞳と目が合った。緋鞠が仁の気持ちを思いやって、言ってくれたのだと思ったのだろう。
「どうも年をとると駄目ねぇ。行動するよりも、諦めることのほうが多くなって」
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