戦場の歌姫と呼ばれた少女、一旦無能になってみることにしました。

影猫

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第六話

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会議に丁度いい具合に時間を潰せた。会議室に入っても誰もいない...私が一番のようだ。面倒だし、これから来るであろう幹部でまだ紹介していない者を紹介しよう。
「俺がいちば...って無能いんのかよ。はーあ、急いだ意味無。」
扉を蹴破る勢いできた彼はレーヴェ。オレンジがかった茶髪で前髪は一部かきあげており、瞳はトパーズ。赤いニット帽に豚のヘアピンがトレードマークで横の縞模様の服にオーバーオールを着ている。第二近距離部隊の隊長をしていて、とにかく人気が欲しい不人気人である。能力は煽り犬で相手を煽って怒らせることにより力を向上させることができる。それ以外にも犬の能力を使えるんだとか。
「レヴェさん何してんすか。」
「無能なんて数えなくていいんですよ~!全く~。」
最初に話した方がベルヴァ。落ち着いた茶髪にアメジストの瞳。紫に白いラインが入ったゴーグル付きのヘルメットを被り、フードにファーが付いた紫のジャンパーに黒いライダーパンツといった服装。特殊作戦部隊という言わばなんでも屋のような部隊の隊長をしている。能力は毒。毒を操り、毒耐性もあるらしい。
次に話した方がフョードル。ふわふわとはねた薄い水色の髪にシトリンの瞳をしていて瓶底メガネをかけている。白いシャツに水色のサスペンダー付きズボンを履いていて、ロケットペンダントのようなものを着けている。変装と騙すのが得意。潜入部隊の隊長で能力は洗脳だそうだ。
それにしても無能も数えて頂きたいのだが。仕方ないのだろうか...2人の次はレンともう一人、エレンだ。茶髪で左の横髪を肩まで伸ばしており、糸目で中々瞳は見えないがその色はエメラルド。彼の祖国に近い、赤い小さな帽子と緑の軍服を着ている。能力は心眼で相手の心を読めるため、外交官を務めている。彼もまた何を考えているかわからない人物なので要注意である。
「今度また街に食べに行こうぜ~。」
「おぉいいな。」
「その時はぜひ私も行きたいですね。」
次に来たのは順にゼラフ、ワイアット、アルフィー。
ワイアットは黒に近い茶髪にピンクトルマリンの瞳。名前の影響か一般男性より少し小さめの背丈である。そんな彼の服装はイレーネの服をオレンジ色に変えたようなものを着ている。情報管理室兼司令室の室長兼第二遠距離部隊の隊長もしている。が、遠距離の方はほとんど副隊長に任せている。能力は鬼化で身体能力の強化の他刀を扱ったり呪いを付与したりなどこれまたいろいろできるそう。
アルフィーはクリーム色の髪をセルゲイより長く伸ばして七三分けにしている。瞳はアンダリュサイトで服は白いシャツに茶色のセーターと緑のネクタイ、焦げ茶色のズボンを履いている。基本落ち着いた人で皆からよく遊ばれている。軍の参謀で図書室に住み着いている。能力は兵器操作と全然落ち着いた能力ではない。
「はぁ...2人は遅刻か。」
そう言って入ってきたのは相変わらず苦労人のセルゲイ。
「「セーフ!」」
「セーフじゃねぇわ!!」
セルゲイの鋭いツッコミが入った。ちなみに遅れてきたのはルーチェとシャグランである。
会議室にはいないが医務室からイレーネは参加し、もう一人武器調達などの目的で旅に出ている幹部がいる。それがレーヴ。暗めの茶髪にスキャポライトの瞳、灰色のコートと紫のストールが特徴だ。能力は武器創造だ。
さてこれで揃える幹部は全て揃った。残すは諸悪の根源、総統のみである。
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