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15話 生徒会に呼び出されました
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本校舎まで歩いていると、この学校の生徒は他の学校同様結構多様性のあるものだと思う。
魔法を使いこなしながら遊んでいて注意されているもの、学校の景色をデッサンしているもの、サークルのメンバーを求めてビラを配っているものなど多様性という意味では他の学校とも変わらなさそうだ。
「さてと、ここが本校舎。生徒会役員室と職員室とその他いっぱいの部屋」
セイナ先生はそう言うと本校舎の扉を開けた。僕は少し緊張したが、セイナ先生は生徒会役員室の場所を教えると、すぐに職員室に向かってしまった。
生徒会役員室は二階にあり、半分ほどがそれにあてられている。
僕はいかにも重厚そうな木の扉の前に立って深呼吸すると、扉を開けた。
「失礼します。言語学科一年のシュンと申します」
僕は部屋を見渡すと、一人の女性がこちらに気づく。白いリボンに緑色の線、どうやらあちらも言語学科の生徒のようだ。
「あなたがシュンくんね。私は言語学科三年のクレミア。生徒会役員の書記を務めさせていただいています」
クレミアはそう言って少し頭を下げると、再び僕に話しかけてきた。
「うん、まあ言語学科の生徒なんだから私がお出迎えしなきゃいけないんだけど、今回は私が呼んだんじゃなくて生徒会長に呼ばれたのだからわりと大問題かもしれないわね」
一瞬僕は恐怖につつまれる。確か、前に高校を退学させられた時は実感はわかないのに恐怖だけが来たから。偉い人に呼ばれて本当に一言だけ「君はここには残れない」と言われた。またそうなるんじゃないかと思って。
「クレミアです。シュンさんが来たので連れて入ってもよろしいですか?」
「どうぞ」
ドア越しに聞こえてきたのは男性の声だった。とても落ち着いた、通る声。
クレミアがドアを開けると、やはり男性が生徒会長の席に座っていた。ネクタイは白で、紫色の線がある。見れば分かるだろう。魔法学科の生徒だ。
彼は濃いブルーの目で僕を見る。なにか、考えていることでも見透かそうというのかというくらいに。
「上流貴族二位本家十五代目トリオス公の弟、すでに生徒会の中ではその事実は渡っている」
入学二日目でですか。情報網というかなんかもうスピード早すぎでしょ。
「生徒会としては外に漏らす気はない、ということが正直なところだ。君がそれを話して回っているのなら別として」
当然そのような事実はございません。ユナに話すのは仕方のないことです。
「それと同時に学問は皆平等だ。君だけ優遇する気も勿論ない」
当然そのような事も考えておりません。いや、すでに色々とアドバンテージをもらっているような気もしなくはないが。
「それは確認程度として、本題はここからだ。君は……」
__________本当に魔力がないのか?
魔法を使いこなしながら遊んでいて注意されているもの、学校の景色をデッサンしているもの、サークルのメンバーを求めてビラを配っているものなど多様性という意味では他の学校とも変わらなさそうだ。
「さてと、ここが本校舎。生徒会役員室と職員室とその他いっぱいの部屋」
セイナ先生はそう言うと本校舎の扉を開けた。僕は少し緊張したが、セイナ先生は生徒会役員室の場所を教えると、すぐに職員室に向かってしまった。
生徒会役員室は二階にあり、半分ほどがそれにあてられている。
僕はいかにも重厚そうな木の扉の前に立って深呼吸すると、扉を開けた。
「失礼します。言語学科一年のシュンと申します」
僕は部屋を見渡すと、一人の女性がこちらに気づく。白いリボンに緑色の線、どうやらあちらも言語学科の生徒のようだ。
「あなたがシュンくんね。私は言語学科三年のクレミア。生徒会役員の書記を務めさせていただいています」
クレミアはそう言って少し頭を下げると、再び僕に話しかけてきた。
「うん、まあ言語学科の生徒なんだから私がお出迎えしなきゃいけないんだけど、今回は私が呼んだんじゃなくて生徒会長に呼ばれたのだからわりと大問題かもしれないわね」
一瞬僕は恐怖につつまれる。確か、前に高校を退学させられた時は実感はわかないのに恐怖だけが来たから。偉い人に呼ばれて本当に一言だけ「君はここには残れない」と言われた。またそうなるんじゃないかと思って。
「クレミアです。シュンさんが来たので連れて入ってもよろしいですか?」
「どうぞ」
ドア越しに聞こえてきたのは男性の声だった。とても落ち着いた、通る声。
クレミアがドアを開けると、やはり男性が生徒会長の席に座っていた。ネクタイは白で、紫色の線がある。見れば分かるだろう。魔法学科の生徒だ。
彼は濃いブルーの目で僕を見る。なにか、考えていることでも見透かそうというのかというくらいに。
「上流貴族二位本家十五代目トリオス公の弟、すでに生徒会の中ではその事実は渡っている」
入学二日目でですか。情報網というかなんかもうスピード早すぎでしょ。
「生徒会としては外に漏らす気はない、ということが正直なところだ。君がそれを話して回っているのなら別として」
当然そのような事実はございません。ユナに話すのは仕方のないことです。
「それと同時に学問は皆平等だ。君だけ優遇する気も勿論ない」
当然そのような事も考えておりません。いや、すでに色々とアドバンテージをもらっているような気もしなくはないが。
「それは確認程度として、本題はここからだ。君は……」
__________本当に魔力がないのか?
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