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私、もう疲れましたは。
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ねぇちょっとそこのお兄さん
どうか私を殺してくださいませんか
死ぬ勇気も無いものですから
どうか私の人生を
惨めな被害者で終はらせてくださいませんか
お勉強もつらくて仕方がないのですは
何のためになるかも分からず
ただただ入れて吐くだけの毎日に
もう飽き飽きしてしまいましたは
お仕事ももうやる気が無いのですは
お金を貰えるとは言いますけれど
それだけではもう耐えられないのですから
次から次へとあれこれと
人やモノに振り回されて
それが人生と言いますけれど
もう我慢ならんのですから
家族も考えたくないのですは
お世話になった父母皆んなに
申し訳が立ちませんから
全部私が悪いのですから
まともに育たぬ子を憐れんで
先立つ不孝をどうかどうかお許しくだされ
お金もどんどんなくなるのですは
私があれこれ悩むあいだに
溶けて無くなるものですから
せっかく貯めに貯めたものまで
生きるほどに減っていくのでしたら
それをやめるのが楽ではないでしょうか
楽しいことも分からないのですは
今まで楽しいと思ってた物事
趣味としてきたもの全て
虚ろにしか見えなくなりましたは
手をつけようと励んでみても
無意味にばかり感じてしまって
何もできなくなりますから
私、もう疲れましたは
私は今までたった一人で
世界と拮抗してきましたけれど
もうそれも限界ですから
ひとりぼっちは寂しいですから
もう抗うのは終はりにして
はやく幕引きした方が
身のためだと思いませんか
ああああそんなそんなそんな
どうかどうかお兄さん
私を見捨てないでいただけませんか
あなたがそうしてくれませんでしたら
もう他には誰もおりません
この憐れな私一人
また一人残そうというのですか
どうかどうかこの通りですから
去るのはやめてもらえませんか
ああああなんということでしょう
また誰もいなくなって
また私だけになりました
これからも私はただ一人
世界の真ん中にぽつりと立って
瞳を濡らして待つのですね
ああああお兄さんお兄さん
あなたをお恨み申し上げます
あなたの手にある小さな刃で
そっと貫いてくれたなら
今ごろ私は綺麗な顔で
努めて横たはることができましたのに
あなたの勇気が無かったせいで
私は明日もここに立つのです
ずっとずっとここに一人で
ただただ立ち続けているのです
また誰かが迷いこんでくるまで
何もできずに立っているのです
もう私疲れましたは
次にやってくるお兄さんは
私を殺してくださいますか
せめて殺すと言はなくとも
座らせはしてくださいますでしょうか
どうかどうかお兄さん
なるべく早めに来てくださいね
足が痺れてしまいますから
それではいつかいつの日か
お会いするのをお待ちしております
どうか私を殺してくださいませんか
死ぬ勇気も無いものですから
どうか私の人生を
惨めな被害者で終はらせてくださいませんか
お勉強もつらくて仕方がないのですは
何のためになるかも分からず
ただただ入れて吐くだけの毎日に
もう飽き飽きしてしまいましたは
お仕事ももうやる気が無いのですは
お金を貰えるとは言いますけれど
それだけではもう耐えられないのですから
次から次へとあれこれと
人やモノに振り回されて
それが人生と言いますけれど
もう我慢ならんのですから
家族も考えたくないのですは
お世話になった父母皆んなに
申し訳が立ちませんから
全部私が悪いのですから
まともに育たぬ子を憐れんで
先立つ不孝をどうかどうかお許しくだされ
お金もどんどんなくなるのですは
私があれこれ悩むあいだに
溶けて無くなるものですから
せっかく貯めに貯めたものまで
生きるほどに減っていくのでしたら
それをやめるのが楽ではないでしょうか
楽しいことも分からないのですは
今まで楽しいと思ってた物事
趣味としてきたもの全て
虚ろにしか見えなくなりましたは
手をつけようと励んでみても
無意味にばかり感じてしまって
何もできなくなりますから
私、もう疲れましたは
私は今までたった一人で
世界と拮抗してきましたけれど
もうそれも限界ですから
ひとりぼっちは寂しいですから
もう抗うのは終はりにして
はやく幕引きした方が
身のためだと思いませんか
ああああそんなそんなそんな
どうかどうかお兄さん
私を見捨てないでいただけませんか
あなたがそうしてくれませんでしたら
もう他には誰もおりません
この憐れな私一人
また一人残そうというのですか
どうかどうかこの通りですから
去るのはやめてもらえませんか
ああああなんということでしょう
また誰もいなくなって
また私だけになりました
これからも私はただ一人
世界の真ん中にぽつりと立って
瞳を濡らして待つのですね
ああああお兄さんお兄さん
あなたをお恨み申し上げます
あなたの手にある小さな刃で
そっと貫いてくれたなら
今ごろ私は綺麗な顔で
努めて横たはることができましたのに
あなたの勇気が無かったせいで
私は明日もここに立つのです
ずっとずっとここに一人で
ただただ立ち続けているのです
また誰かが迷いこんでくるまで
何もできずに立っているのです
もう私疲れましたは
次にやってくるお兄さんは
私を殺してくださいますか
せめて殺すと言はなくとも
座らせはしてくださいますでしょうか
どうかどうかお兄さん
なるべく早めに来てくださいね
足が痺れてしまいますから
それではいつかいつの日か
お会いするのをお待ちしております
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