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第二章
第24話 親友
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2人が倒れてから30分程が経過した。相変わらず炎は燃えており、アグネロもヒマレも気を失ったまま動かない。すると、どこからか車のエンジン音が聞こえてきた。その音は次第に近くなり、倉庫の前で止まった。
ボディは黒くピカピカに輝いていて、8人は乗れそうな程の大きなワゴンだ。ただ1つだけ普通の車と違う点がある。それは、タイヤが全て水で出来ているところだ。水がタイヤの形を保ち、付いている不思議な車だ。
そして、右側の運転席から、1人の男が降りてきた。見た目は20歳前後の、爽やかな青年だ。青年は、鼻先まで届く前髪を後ろにかきあげた。毛色は濃い青色に、瞳も同じ色の輝きだ。そして、ダブルボタンの青いジャケットに、青いスラックス、言わば、全身青色のブルーマンである。
「あれ、可愛い天使が落ちてる。嫁にもらっとこうか。よいしょっと!こんな可愛い子が悪者な訳ないしな」
ブルーマンは倉庫の出入口付近で倒れていたヒマレを抱きかかえると車の後部座席に優しく寝かせてあげた。
「いやしかし、この炎はやっぱりアグだね。派手に燃やしたねぇ。おーいアグー」
恐らくアグネロの事をアグと呼ぶブルーマンは、元々知り合いの様である。
「とりあえず鎮火すっか」
そう言うとブルーマンは、スーツの内ポケットに入っていたヘアピンの様なものを左手に持ち、右の掌に傷を付けた。どこかで見た光景と似ている。
「血ニ選バレシモ天ノサダメ、コノ世ニ受ケタ魂ハ聖ナル水デ心洗エヤ」
なんとブルーマンは、アグネロ同様ロイヤルブラッドだった。傷付けた右手を燃えさかる炎の方へ向けるとアグネロの呪文に似ている言葉を唱えた。
「血水濤!」
右手から滴る赤色の血が透明な水に変わり、ダムが放流されたかの如く勢い良く放水され、ものの数秒で炎を鎮火させた。圧巻の技である。
「アグ見っけ!」
炎が消えた後、倒れているアグネロを発見したブルーマンはすぐに駆け寄り抱き上げると、自分の車の後部座席のヒマレの隣りへとシートを倒して寝かせた。そして、自らは運転席に乗り込み、エンジンをかけるとゆっくりとアクセルを踏み、車を発進させた。どこの誰だか分からないが、見事な救出劇であった。
「僕も久しぶりに力を使ったから疲れたな」
ブルーマンはそう言うと、エアコンのスイッチの横にあるBと書いてあるスイッチを押した。それが何かは分からない。
それから走り続けること10分、アグネロが目を覚ました。ヒマレはまだ目を瞑ったままである。
「あれ、俺勝ったのか」
「おっ、起きたかいアグ。久しぶりだね、何かと戦った後みたいだったけど、辺りにはそのかわい子ちゃんしか居なかったよ」
「イバラ!やっぱり来てくれたんだな!助けてくれてありがとう、ヒマレのことまで」
ブルーマンの名前はイバラというらしい。やはり2人は知り合いであり、アグネロの発言から、イバラが来てくれると信じていた様子である。そして、アグネロの大声により、ヒマレも目を覚ました。
「アグネロッ!」
「はいっ、アグネロです!」
「良かった……」
アグネロを助けたい気持ちでいっぱいいっぱいだったヒマレは、隣に居るアグネロの笑顔を見て安堵した。
「ヒマレ、運転してくれてるのは俺の友達のイバラってんだ。俺達を助けてくれたみたいだ」
「イバラさん、助けて頂き本当にありがとうございます。私はヒマレです」
「いえいえ、よろしくねヒマレちゃん」
ヒマレに感謝の気持ちを述べられたイバラは、一瞬だけ後ろを振り向き、笑顔で返事をした。とても爽やかなスマイルだ。
「てかまじで久しぶりだなイバラ」
「そうだね、何年ぶりかね」
「おいヒマレ、俺の知り合いのロイヤルってこいつの事だ。これでロイヤルが3人揃ったな」
「へぇー!イバラさんもロイヤルなんですね」
「おっ!ヒマレちゃんもロイヤルなのかい」
ヒマレとイバラは互いにロイヤルブラッドであることに驚いた。
「俺とイバラはさ、ガキの頃からめちゃくちゃ仲良くてすっげー遊んだのよ!イバラに会えてなんかめちゃくちゃ元気になってきたっての」
久しぶりの再会に、テンションが上がるアグネロ少年。アグネロとイバラはかなり親密な関係であることが見てとれる。
「ありがとうアグ、でも元気になったのには理由があるのさ。この車はちょっと特殊でね、運転するのには血法の力を使うんだ。車が前に進めてるのもアクセルから僕の力が吸い取られてエンジンとなっているんだ」
「すっげぇなお前、んでんで」
「吸い取られた力は少しだけ貯めておく事が出来て、ここのスイッチを押すと蓄えた力がマイナスイオンに変換され車内に放出される。すると、我々ロイヤルの血中濃度を回復させてくれるんだ。まさに愛だ」
ドヤ顔で語るイバラ。とても凄いことを言っているが、後半の癖強い対応が少しキショい。
「それで私も体が楽なのね。助かりました、ありがとうございます」
「よく分かんないけど、すっげぇな!」
アホネロ(笑)
「あくまでも血中の回復だけだから、傷が治るとかそういうことはないんだけどね。ロイヤルにしか効果が無いから使用頻度はあまりなかったけど、役に立って良かったよ」
「イバラさんは、年齢はおいくつなんですか?2人はとても親しい関係だと思うんですが、アグネロより大人っぽく見えるので。急に踏み入ったこと聞いて申し訳ないですが」
「僕は、20歳だよ。いきなり年齢を聞くなんて、もしかして……愛!」
年齢を聞かれたイバラは、また余計な一言を挟んだ。口調は爽やかではあるが、やっぱり少々キザなところがあるようだ。
「20歳ですか、それじゃあ私の2つ上ですね。助けに来てくれて、本当にありがとうございます」
ヒマレは、イバラの面倒くさい部分はガン無視しながら楽しそうに会話していた。
「とんでもない。あっ、イバラって呼び捨てで呼んでもいいからね。敬語なんて恥ずかしいから、あまり気にせずに」
「じゃあ、イバラ!ありがとう」
「イバラだなんて、そんな夫婦みたいな呼び方……まさに、愛!」
「愛じゃないわ!え、2人はそんな昔から知り合いだったの?」
ヒマレは、想像以上に癖の強いイバラに、すぐに敬意がなくなった。そして、鋭いツッコミは、誰に対しても健在のようだ。
「ガーゴーガーゴー」
アグネロは疲れているのか大きなイビキをかき、夢の世界へダイブしていた。さっきまでテンションマックスだったのに。面白い生き物だ。
「ごめんごめん。僕らはね、昔からよく遊んでたよ。お互いの父親が王だから、会う機会が多くてね。初めてアグと会ったのは、僕が9歳でアグが6歳の時だったかな。仲は良かったけど、その分かなり喧嘩もしたよ。負けなかったけど」
そう語るイバラは、懐かしさに浸り、どこか幼い少年のような表情を浮かべていた。
「へぇ、そうなのね。喧嘩するほど、仲が良いっていうのは、本当みたいね。 2人はその頃から血の力を使えたの?」
「もちろん、使えたよ。バロンドーム家の血法は炎に対して、僕らナイテッド家の血法は水。炎と水は、完全なる上下関係だから、アグは僕に勝てなかったんだ。まっ、血法無しのタイマン張った時も負けなかったけどね、さすがに3つも歳上だし」
イバラの一族は、ナイテッドという家系のようで、水の血法を使うようだ。
「へぇ、イバラは水の技が使えるんだ! 見てみたいかも」
「見てみたいなんて、そんな大胆な発言……まさに愛!」
「じゃないわ!」
ヒマレは、イバラの性格を大分攻略し、食い気味でツッコミを入れることに成功した。
「それにしてもどうして助けに来れたの?もしかしてアグネロの花火みたいな技を見て?それだったら、かなり凄いと思うんだけど」
「その通りさ、花火を見て親友の緊急事態を悟ったよ。あれは10年ぐらい前かな。アグとアグの父が、僕の家に遊びに来た時のことさ」
ヒマレの投げかけに、イバラは10年前の思い出をしんみりと語り出した。
ボディは黒くピカピカに輝いていて、8人は乗れそうな程の大きなワゴンだ。ただ1つだけ普通の車と違う点がある。それは、タイヤが全て水で出来ているところだ。水がタイヤの形を保ち、付いている不思議な車だ。
そして、右側の運転席から、1人の男が降りてきた。見た目は20歳前後の、爽やかな青年だ。青年は、鼻先まで届く前髪を後ろにかきあげた。毛色は濃い青色に、瞳も同じ色の輝きだ。そして、ダブルボタンの青いジャケットに、青いスラックス、言わば、全身青色のブルーマンである。
「あれ、可愛い天使が落ちてる。嫁にもらっとこうか。よいしょっと!こんな可愛い子が悪者な訳ないしな」
ブルーマンは倉庫の出入口付近で倒れていたヒマレを抱きかかえると車の後部座席に優しく寝かせてあげた。
「いやしかし、この炎はやっぱりアグだね。派手に燃やしたねぇ。おーいアグー」
恐らくアグネロの事をアグと呼ぶブルーマンは、元々知り合いの様である。
「とりあえず鎮火すっか」
そう言うとブルーマンは、スーツの内ポケットに入っていたヘアピンの様なものを左手に持ち、右の掌に傷を付けた。どこかで見た光景と似ている。
「血ニ選バレシモ天ノサダメ、コノ世ニ受ケタ魂ハ聖ナル水デ心洗エヤ」
なんとブルーマンは、アグネロ同様ロイヤルブラッドだった。傷付けた右手を燃えさかる炎の方へ向けるとアグネロの呪文に似ている言葉を唱えた。
「血水濤!」
右手から滴る赤色の血が透明な水に変わり、ダムが放流されたかの如く勢い良く放水され、ものの数秒で炎を鎮火させた。圧巻の技である。
「アグ見っけ!」
炎が消えた後、倒れているアグネロを発見したブルーマンはすぐに駆け寄り抱き上げると、自分の車の後部座席のヒマレの隣りへとシートを倒して寝かせた。そして、自らは運転席に乗り込み、エンジンをかけるとゆっくりとアクセルを踏み、車を発進させた。どこの誰だか分からないが、見事な救出劇であった。
「僕も久しぶりに力を使ったから疲れたな」
ブルーマンはそう言うと、エアコンのスイッチの横にあるBと書いてあるスイッチを押した。それが何かは分からない。
それから走り続けること10分、アグネロが目を覚ました。ヒマレはまだ目を瞑ったままである。
「あれ、俺勝ったのか」
「おっ、起きたかいアグ。久しぶりだね、何かと戦った後みたいだったけど、辺りにはそのかわい子ちゃんしか居なかったよ」
「イバラ!やっぱり来てくれたんだな!助けてくれてありがとう、ヒマレのことまで」
ブルーマンの名前はイバラというらしい。やはり2人は知り合いであり、アグネロの発言から、イバラが来てくれると信じていた様子である。そして、アグネロの大声により、ヒマレも目を覚ました。
「アグネロッ!」
「はいっ、アグネロです!」
「良かった……」
アグネロを助けたい気持ちでいっぱいいっぱいだったヒマレは、隣に居るアグネロの笑顔を見て安堵した。
「ヒマレ、運転してくれてるのは俺の友達のイバラってんだ。俺達を助けてくれたみたいだ」
「イバラさん、助けて頂き本当にありがとうございます。私はヒマレです」
「いえいえ、よろしくねヒマレちゃん」
ヒマレに感謝の気持ちを述べられたイバラは、一瞬だけ後ろを振り向き、笑顔で返事をした。とても爽やかなスマイルだ。
「てかまじで久しぶりだなイバラ」
「そうだね、何年ぶりかね」
「おいヒマレ、俺の知り合いのロイヤルってこいつの事だ。これでロイヤルが3人揃ったな」
「へぇー!イバラさんもロイヤルなんですね」
「おっ!ヒマレちゃんもロイヤルなのかい」
ヒマレとイバラは互いにロイヤルブラッドであることに驚いた。
「俺とイバラはさ、ガキの頃からめちゃくちゃ仲良くてすっげー遊んだのよ!イバラに会えてなんかめちゃくちゃ元気になってきたっての」
久しぶりの再会に、テンションが上がるアグネロ少年。アグネロとイバラはかなり親密な関係であることが見てとれる。
「ありがとうアグ、でも元気になったのには理由があるのさ。この車はちょっと特殊でね、運転するのには血法の力を使うんだ。車が前に進めてるのもアクセルから僕の力が吸い取られてエンジンとなっているんだ」
「すっげぇなお前、んでんで」
「吸い取られた力は少しだけ貯めておく事が出来て、ここのスイッチを押すと蓄えた力がマイナスイオンに変換され車内に放出される。すると、我々ロイヤルの血中濃度を回復させてくれるんだ。まさに愛だ」
ドヤ顔で語るイバラ。とても凄いことを言っているが、後半の癖強い対応が少しキショい。
「それで私も体が楽なのね。助かりました、ありがとうございます」
「よく分かんないけど、すっげぇな!」
アホネロ(笑)
「あくまでも血中の回復だけだから、傷が治るとかそういうことはないんだけどね。ロイヤルにしか効果が無いから使用頻度はあまりなかったけど、役に立って良かったよ」
「イバラさんは、年齢はおいくつなんですか?2人はとても親しい関係だと思うんですが、アグネロより大人っぽく見えるので。急に踏み入ったこと聞いて申し訳ないですが」
「僕は、20歳だよ。いきなり年齢を聞くなんて、もしかして……愛!」
年齢を聞かれたイバラは、また余計な一言を挟んだ。口調は爽やかではあるが、やっぱり少々キザなところがあるようだ。
「20歳ですか、それじゃあ私の2つ上ですね。助けに来てくれて、本当にありがとうございます」
ヒマレは、イバラの面倒くさい部分はガン無視しながら楽しそうに会話していた。
「とんでもない。あっ、イバラって呼び捨てで呼んでもいいからね。敬語なんて恥ずかしいから、あまり気にせずに」
「じゃあ、イバラ!ありがとう」
「イバラだなんて、そんな夫婦みたいな呼び方……まさに、愛!」
「愛じゃないわ!え、2人はそんな昔から知り合いだったの?」
ヒマレは、想像以上に癖の強いイバラに、すぐに敬意がなくなった。そして、鋭いツッコミは、誰に対しても健在のようだ。
「ガーゴーガーゴー」
アグネロは疲れているのか大きなイビキをかき、夢の世界へダイブしていた。さっきまでテンションマックスだったのに。面白い生き物だ。
「ごめんごめん。僕らはね、昔からよく遊んでたよ。お互いの父親が王だから、会う機会が多くてね。初めてアグと会ったのは、僕が9歳でアグが6歳の時だったかな。仲は良かったけど、その分かなり喧嘩もしたよ。負けなかったけど」
そう語るイバラは、懐かしさに浸り、どこか幼い少年のような表情を浮かべていた。
「へぇ、そうなのね。喧嘩するほど、仲が良いっていうのは、本当みたいね。 2人はその頃から血の力を使えたの?」
「もちろん、使えたよ。バロンドーム家の血法は炎に対して、僕らナイテッド家の血法は水。炎と水は、完全なる上下関係だから、アグは僕に勝てなかったんだ。まっ、血法無しのタイマン張った時も負けなかったけどね、さすがに3つも歳上だし」
イバラの一族は、ナイテッドという家系のようで、水の血法を使うようだ。
「へぇ、イバラは水の技が使えるんだ! 見てみたいかも」
「見てみたいなんて、そんな大胆な発言……まさに愛!」
「じゃないわ!」
ヒマレは、イバラの性格を大分攻略し、食い気味でツッコミを入れることに成功した。
「それにしてもどうして助けに来れたの?もしかしてアグネロの花火みたいな技を見て?それだったら、かなり凄いと思うんだけど」
「その通りさ、花火を見て親友の緊急事態を悟ったよ。あれは10年ぐらい前かな。アグとアグの父が、僕の家に遊びに来た時のことさ」
ヒマレの投げかけに、イバラは10年前の思い出をしんみりと語り出した。
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