47 / 61
私と司令官さまのすれ違い
弟からの告白②
しおりを挟む
私と司令官さまの始まりは、あの日、母親に啖呵を切って向かった面接からだと思っていた。
でも違った。
司令官さまとの始まりは、もっともっと前だったのだ。私が知らない間に、いつの間にか始まっていたのだ。
そして、司令官さまは、私が公園で振られた女だと知っていて採用したのだ。えっと……何で?
それに、司令官さまは、私と毎日顔を会わしていたのに何でそれを一言も言っくれなかったんだろう。
都合が悪かった?それとも、知っている前提で私と接していた?
もし後者なら、私は司令官さまに対して腹を立てている場合じゃない。怒りの矛先は、目の前にいる───コイツだ。
「──……ねぇ…そんな大事なこと、なんで今まで黙ってたのよっ!?」
しばらく呆然としていた私だったけれど、椅子を蹴倒して怒鳴りつければ、弟はひっくり返りそうな程、驚いた。
「ええええっ俺に怒んなよっ。だって、あの時、デートに行く直前だったんだぜ!?なのに、姉ちゃん押し付けられて、俺だって迷惑だったんだよっ」
恋は正義的な発言に、脳天をかち割ってやろうかと本気で思う。
「姉を荷物扱いするなっ。っていうか………あんた……司令官さまが私を運んでくれたこと、いつ知った?」
「リアルタイムで。俺が玄関扉あけたし」
「ちょっと、表に出ろっ」
顎で裏口を示せば、弟は首を光速で横に振った。ちなみに私の目には、もう早すぎて、髪だけが、ふわふわ浮いている状態だ。その姿はまさに新種のキノコ。
さすが我が弟。無意識のうちに笑いを取ってくれる。
「っていうか、司令官さん、姉ちゃんに何で言わなかったんだろうなぁ」
引き続き光速で首を振りながら、淡々とそんなことを言われてしまったら状況を忘れ、私は更に笑いのツボを刺激されてしまう。
「し、知っていること前提で接していたんじゃないの?……ふはっ。あんた、もうそれ、やめて。私の腹筋が痛いわ。……っぷ、は、ははっ」
「別に姉ちゃん笑わすためにやった訳じゃねえけど……まぁ、良いや。でも、さ、カッコ良かったよなぁー。姉ちゃんを運んだ司令官さん」
「え?……どんな風に?」
これまた状況を忘れ、そんなくだらないことを聞いてしまった私を、どうか責めないで欲しい。
色々抜きにして、やっぱり妙齢の女の子としては、やっぱり気になるところ。
「マジで、ザ・紳士って感じだったなぁ。姉ちゃんお姫様だっこして、自分の上着で包んであげてさぁ。俺、姉ちゃん押し付けられて、面倒くさかったから、適当に床に転がそうとしたら、司令官さま、超慌てて姉ちゃんのこともう一度お姫様だっこして部屋に運んでくれたんだよ。でさ、今日会えたら、どうしたらそんなカッコ良くなるか教えて欲しかったんだよなぁ」
弟は、さらりとすごいことを言ってのけたけれど……気絶した姉を床に転がして放置しようとした弟と、勝手に私の部屋に侵入した司令官さまと、私はどっちに気持ちを置けば良いのだろう。
どちらも刺激が強すぎて、私の心はアップアップ状態だ。
けれど、そんな私を無視して弟は言葉を続ける。
「ああっ、それに、この前うちに来た時だって、姉ちゃんが薬草園にいるって言ったら血相変えて、こんな夕暮れに危ないって言って追いかけてったよ?」
「はぁ?……ちょ、え?だって、薬草園って家の中じゃん」
思わず素に戻ってツッコミを入れれば、弟はいつの間にか自分の分だけお茶を淹れて勝手に飲み始めている。
そして、カップに口をつけたまま、うんうんと頷く。
「だろ?そう言っても、司令官さん聞かねえんだもん。それまで、すんげえクールに母ちゃんと小難しい話してたのに、急に顔色変えて、家飛び出してさ、俺、慌てて薬草園こっちですって案内したよ」
「…………嘘」
「嘘じゃねえよ。なんなら母ちゃんに聞いてみな」
「………やだ」
見方を変えれば、全部の景色が変わっていく。
あの日、私がマイ薬草園で泣いている時に現れた司令官さまは、とっても普通だった。
泣いている私を見ても、深く追求することはしないで、わざと馬鹿馬鹿しい空気にしてくれた。
私が不貞腐れても、支離滅裂なことを言っても、帰ると言ったのになかなか立ち上がらなかったことにも絶対に怒らなかった。嫌な顔一つしなかった。
私はあの時、そういう優しさがあることを、初めて知った。
そしてもう一つわかりたくはないけれど、わかってしまった事実がある。
結局、私はイケメンに振られたというトラウマのせいで、司令官さまのことを必要以上に委縮して、警戒して、向き合うことを放棄して、お礼の一つも言えないままの現実があるということ。
おまけにイケメンくそ馬鹿ジジイっと罵ってしまった事実も忘れてはいない。もちろんそう言ってしまったのには、そこそこの理由があるけれど。
……でも、それを踏まえて、帰ってから、ちゃんと司令官さまと向き合おうか。
いや、もう遅い。今更、ちゃんと向き合って話したところで、司令官さまにとったら迷惑なだけだろう。
そう。私はいつだってどんくさい。大事なものほど気付かず、見逃してしまうのだ。
西の空は、かつてのように綺麗な夕暮れ。でも私の心は曇天の空模様。
今にも雨が降り出しそうな気持を抱え、とぼとぼと裏庭に出てノラのところに向かえば、邪魔すんなよ感満載のノラの不機嫌な視線にお出迎えされた。
でも、ウィルさんは、そんな視線を私に向けなかった。代わりにとっても寂しそうな顔をした。
「え?もう、帰るんですか?」
「……はい。もう用事は終わってしまいました」
そう言って、種の入った紙袋を見せる。
そうすれば、更にウィルさんは、しょんぼりとしてしまい、まるで今生の別れを惜しむかのように、ノラに熱い抱擁を交わして馬車へと向かう。
ウィルさんは私の前任の司令官さまの秘書だったけれど、文系の匂いは皆無で、どこからどう見ても肉体派。施設にいる軍人さんの中でも一際大きい。
そんな人がしょんぼり肩を落とす姿は、どうにもこうにも、いたたまれない。
ただ、一応気を利かせて、あれからお茶を3杯飲んで時間を潰したことは伝えて良いのだろうか。
……いや、やめておこう。その代わり少しでもウィルさんに元気になって欲しくて、私はぺこりと頭を下げてこう言った。
「ウィルさん、良かったら、またノラに会いに来てください」
「本当ですか?嬉しいなぁ。じゃあ、今度はノラちゃんの好物持っていきたいですね。何が好きなんですか?」
「んーと……キャベツですかね」
「あ、意外。果物が好きそうですけど。じゃあ今度はキャベツ丸ごと持って会いに行きますね」
「是非是非、お待ちしています」
───……そんなささやかな約束は、いつでも叶えられると思っていた。けれど、そうはいかなかった。
宿舎に戻った途端、私は施設の警備兵の皆さんに取り囲まれてしまったから。
でも違った。
司令官さまとの始まりは、もっともっと前だったのだ。私が知らない間に、いつの間にか始まっていたのだ。
そして、司令官さまは、私が公園で振られた女だと知っていて採用したのだ。えっと……何で?
それに、司令官さまは、私と毎日顔を会わしていたのに何でそれを一言も言っくれなかったんだろう。
都合が悪かった?それとも、知っている前提で私と接していた?
もし後者なら、私は司令官さまに対して腹を立てている場合じゃない。怒りの矛先は、目の前にいる───コイツだ。
「──……ねぇ…そんな大事なこと、なんで今まで黙ってたのよっ!?」
しばらく呆然としていた私だったけれど、椅子を蹴倒して怒鳴りつければ、弟はひっくり返りそうな程、驚いた。
「ええええっ俺に怒んなよっ。だって、あの時、デートに行く直前だったんだぜ!?なのに、姉ちゃん押し付けられて、俺だって迷惑だったんだよっ」
恋は正義的な発言に、脳天をかち割ってやろうかと本気で思う。
「姉を荷物扱いするなっ。っていうか………あんた……司令官さまが私を運んでくれたこと、いつ知った?」
「リアルタイムで。俺が玄関扉あけたし」
「ちょっと、表に出ろっ」
顎で裏口を示せば、弟は首を光速で横に振った。ちなみに私の目には、もう早すぎて、髪だけが、ふわふわ浮いている状態だ。その姿はまさに新種のキノコ。
さすが我が弟。無意識のうちに笑いを取ってくれる。
「っていうか、司令官さん、姉ちゃんに何で言わなかったんだろうなぁ」
引き続き光速で首を振りながら、淡々とそんなことを言われてしまったら状況を忘れ、私は更に笑いのツボを刺激されてしまう。
「し、知っていること前提で接していたんじゃないの?……ふはっ。あんた、もうそれ、やめて。私の腹筋が痛いわ。……っぷ、は、ははっ」
「別に姉ちゃん笑わすためにやった訳じゃねえけど……まぁ、良いや。でも、さ、カッコ良かったよなぁー。姉ちゃんを運んだ司令官さん」
「え?……どんな風に?」
これまた状況を忘れ、そんなくだらないことを聞いてしまった私を、どうか責めないで欲しい。
色々抜きにして、やっぱり妙齢の女の子としては、やっぱり気になるところ。
「マジで、ザ・紳士って感じだったなぁ。姉ちゃんお姫様だっこして、自分の上着で包んであげてさぁ。俺、姉ちゃん押し付けられて、面倒くさかったから、適当に床に転がそうとしたら、司令官さま、超慌てて姉ちゃんのこともう一度お姫様だっこして部屋に運んでくれたんだよ。でさ、今日会えたら、どうしたらそんなカッコ良くなるか教えて欲しかったんだよなぁ」
弟は、さらりとすごいことを言ってのけたけれど……気絶した姉を床に転がして放置しようとした弟と、勝手に私の部屋に侵入した司令官さまと、私はどっちに気持ちを置けば良いのだろう。
どちらも刺激が強すぎて、私の心はアップアップ状態だ。
けれど、そんな私を無視して弟は言葉を続ける。
「ああっ、それに、この前うちに来た時だって、姉ちゃんが薬草園にいるって言ったら血相変えて、こんな夕暮れに危ないって言って追いかけてったよ?」
「はぁ?……ちょ、え?だって、薬草園って家の中じゃん」
思わず素に戻ってツッコミを入れれば、弟はいつの間にか自分の分だけお茶を淹れて勝手に飲み始めている。
そして、カップに口をつけたまま、うんうんと頷く。
「だろ?そう言っても、司令官さん聞かねえんだもん。それまで、すんげえクールに母ちゃんと小難しい話してたのに、急に顔色変えて、家飛び出してさ、俺、慌てて薬草園こっちですって案内したよ」
「…………嘘」
「嘘じゃねえよ。なんなら母ちゃんに聞いてみな」
「………やだ」
見方を変えれば、全部の景色が変わっていく。
あの日、私がマイ薬草園で泣いている時に現れた司令官さまは、とっても普通だった。
泣いている私を見ても、深く追求することはしないで、わざと馬鹿馬鹿しい空気にしてくれた。
私が不貞腐れても、支離滅裂なことを言っても、帰ると言ったのになかなか立ち上がらなかったことにも絶対に怒らなかった。嫌な顔一つしなかった。
私はあの時、そういう優しさがあることを、初めて知った。
そしてもう一つわかりたくはないけれど、わかってしまった事実がある。
結局、私はイケメンに振られたというトラウマのせいで、司令官さまのことを必要以上に委縮して、警戒して、向き合うことを放棄して、お礼の一つも言えないままの現実があるということ。
おまけにイケメンくそ馬鹿ジジイっと罵ってしまった事実も忘れてはいない。もちろんそう言ってしまったのには、そこそこの理由があるけれど。
……でも、それを踏まえて、帰ってから、ちゃんと司令官さまと向き合おうか。
いや、もう遅い。今更、ちゃんと向き合って話したところで、司令官さまにとったら迷惑なだけだろう。
そう。私はいつだってどんくさい。大事なものほど気付かず、見逃してしまうのだ。
西の空は、かつてのように綺麗な夕暮れ。でも私の心は曇天の空模様。
今にも雨が降り出しそうな気持を抱え、とぼとぼと裏庭に出てノラのところに向かえば、邪魔すんなよ感満載のノラの不機嫌な視線にお出迎えされた。
でも、ウィルさんは、そんな視線を私に向けなかった。代わりにとっても寂しそうな顔をした。
「え?もう、帰るんですか?」
「……はい。もう用事は終わってしまいました」
そう言って、種の入った紙袋を見せる。
そうすれば、更にウィルさんは、しょんぼりとしてしまい、まるで今生の別れを惜しむかのように、ノラに熱い抱擁を交わして馬車へと向かう。
ウィルさんは私の前任の司令官さまの秘書だったけれど、文系の匂いは皆無で、どこからどう見ても肉体派。施設にいる軍人さんの中でも一際大きい。
そんな人がしょんぼり肩を落とす姿は、どうにもこうにも、いたたまれない。
ただ、一応気を利かせて、あれからお茶を3杯飲んで時間を潰したことは伝えて良いのだろうか。
……いや、やめておこう。その代わり少しでもウィルさんに元気になって欲しくて、私はぺこりと頭を下げてこう言った。
「ウィルさん、良かったら、またノラに会いに来てください」
「本当ですか?嬉しいなぁ。じゃあ、今度はノラちゃんの好物持っていきたいですね。何が好きなんですか?」
「んーと……キャベツですかね」
「あ、意外。果物が好きそうですけど。じゃあ今度はキャベツ丸ごと持って会いに行きますね」
「是非是非、お待ちしています」
───……そんなささやかな約束は、いつでも叶えられると思っていた。けれど、そうはいかなかった。
宿舎に戻った途端、私は施設の警備兵の皆さんに取り囲まれてしまったから。
0
お気に入りに追加
2,137
あなたにおすすめの小説
離縁してくださいと言ったら、大騒ぎになったのですが?
ネコ
恋愛
子爵令嬢レイラは北の領主グレアムと政略結婚をするも、彼が愛しているのは幼い頃から世話してきた従姉妹らしい。夫婦生活らしい交流すらなく、仕事と家事を押し付けられるばかり。ある日、従姉妹とグレアムの微妙な関係を目撃し、全てを諦める。
お飾り公爵夫人の憂鬱
初瀬 叶
恋愛
空は澄み渡った雲1つない快晴。まるで今の私の心のようだわ。空を見上げた私はそう思った。
私の名前はステラ。ステラ・オーネット。夫の名前はディーン・オーネット……いえ、夫だった?と言った方が良いのかしら?だって、その夫だった人はたった今、私の足元に埋葬されようとしているのだから。
やっと!やっと私は自由よ!叫び出したい気分をグッと堪え、私は沈痛な面持ちで、黒い棺を見つめた。
そう自由……自由になるはずだったのに……
※ 中世ヨーロッパ風ですが、私の頭の中の架空の異世界のお話です
※相変わらずのゆるふわ設定です。細かい事は気にしないよ!という読者の方向けかもしれません
※直接的な描写はありませんが、性的な表現が出てくる可能性があります
愛しき冷血宰相へ別れの挨拶を
川上桃園
恋愛
「どうかもう私のことはお忘れください。閣下の幸せを、遠くから見守っております」
とある国で、宰相閣下が結婚するという新聞記事が出た。
これを見た地方官吏のコーデリアは突如、王都へ旅立った。亡き兄の友人であり、年上の想い人でもある「彼」に別れを告げるために。
だが目当ての宰相邸では使用人に追い返されて途方に暮れる。そこに出くわしたのは、彼と結婚するという噂の美しき令嬢の姿だった――。
これは、冷血宰相と呼ばれた彼の結婚を巡る、恋のから騒ぎ。最後はハッピーエンドで終わるめでたしめでたしのお話です。
完結まで執筆済み、毎日更新
もう少しだけお付き合いください
第22回書き出し祭り参加作品
2025.1.26 女性向けホトラン1位ありがとうございます
好きな人の好きな人
ぽぽ
恋愛
"私には10年以上思い続ける初恋相手がいる。"
初恋相手に対しての執着と愛の重さは日々増していくばかりで、彼の1番近くにいれるの自分が当たり前だった。
恋人関係がなくても、隣にいれるだけで幸せ……。
そう思っていたのに、初恋相手に恋人兼婚約者がいたなんて聞いてません。
年下男子に追いかけられて極甘求婚されています
あさの紅茶
恋愛
◆結婚破棄され憂さ晴らしのために京都一人旅へ出かけた大野なぎさ(25)
「どいつもこいつもイチャイチャしやがって!ムカつくわー!お前ら全員幸せになりやがれ!」
◆年下幼なじみで今は京都の大学にいる富田潤(20)
「京都案内しようか?今どこ?」
再会した幼なじみである潤は実は子どもの頃からなぎさのことが好きで、このチャンスを逃すまいと猛アプローチをかける。
「俺はもう子供じゃない。俺についてきて、なぎ」
「そんなこと言って、後悔しても知らないよ?」
兄にいらないと言われたので勝手に幸せになります
毒島醜女
恋愛
モラハラ兄に追い出された先で待っていたのは、甘く幸せな生活でした。
侯爵令嬢ライラ・コーデルは、実家が平民出の聖女ミミを養子に迎えてから実の兄デイヴィッドから冷遇されていた。
家でも学園でも、デビュタントでも、兄はいつもミミを最優先する。
友人である王太子たちと一緒にミミを持ち上げてはライラを貶めている始末だ。
「ミミみたいな可愛い妹が欲しかった」
挙句の果てには兄が婚約を破棄した辺境伯家の元へ代わりに嫁がされることになった。
ベミリオン辺境伯の一家はそんなライラを温かく迎えてくれた。
「あなたの笑顔は、どんな宝石や星よりも綺麗に輝いています!」
兄の元婚約者の弟、ヒューゴは不器用ながらも優しい愛情をライラに与え、甘いお菓子で癒してくれた。
ライラは次第に笑顔を取り戻し、ベミリオン家で幸せになっていく。
王都で聖女が起こした騒動も知らずに……
人質姫と忘れんぼ王子
雪野 結莉
恋愛
何故か、同じ親から生まれた姉妹のはずなのに、第二王女の私は冷遇され、第一王女のお姉様ばかりが可愛がられる。
やりたいことすらやらせてもらえず、諦めた人生を送っていたが、戦争に負けてお金の為に私は売られることとなった。
お姉様は悠々と今まで通りの生活を送るのに…。
初めて投稿します。
書きたいシーンがあり、そのために書き始めました。
初めての投稿のため、何度も改稿するかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。
小説家になろう様にも掲載しております。
読んでくださった方が、表紙を作ってくださいました。
新○文庫風に作ったそうです。
気に入っています(╹◡╹)
五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる