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国民的アイドル!?いえいえ、ゆるキャラ大臣です。
15.窓越しの告白
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いきなり国家事業の責を肩に乗せられ青ざめる私に、おばさんがとりあえずの提案を出してくれた。
「ひとまず、お家に帰りましょう」
おばさんの言葉に、全員が頷いた。
確かに、教科書もないここでは事業に取り組むこともできない。けれど、おじさんは一度は頷いたけど、すぐに首を横に振った。
「すまないが、隆と水樹ちゃんだけ先に帰っててくれ。あと母さんは悪いけど、今後のことで話を詰めないといけないから、ここに残ってもらえるか?」
おじさんの言葉に、おばさんは途端に不機嫌になる。
「そういうことは、早く言ってちょうだい。まったく、唐揚げ後で食べると思って出しっぱなしなのよ。困ったわ、もうすぐに悪くなっちゃう季節なのに……」
「おばさん、大丈夫。私が冷蔵庫に入れとくよっ」
私は、すかさず口を挟む。
西崎家の夕飯事情で政務に滞りができるのは、ちょっといただけない。それぐらいは、喜んで引き受けよう。
「あら、助かるわ。水樹ちゃん」
機嫌を直してくれたおばちゃんに、ほっと息を付く。ちなみにおじさんは、私よりもほっとしていた。
そして、その成り行きを見守っていた隆兄ちゃんは、静かに席を立つ。
「そんじゃ、帰るか」
「うん、そうだね……って、うわぁ、何するの!?」
素直に頷いた私を、隆兄ちゃんはひょいと抱き上げた。そして、片腕で私を抱えつつダイエットスリッパを反対の手で器用に脱がした。
「母さん、これ受け取って。じゃ、俺らは帰るわ」
「はい、あるがとう。気を付けて帰りなさいね」
そう言って、おばさんは当然のように隆兄ちゃんからダイエットスリッパを受け取った。そして、おもむろにビーズ装飾のキレイなハイヒールを脱いで、そのスリッパを履いた。
なるほど、おばさんの美しさは日々の鍛錬の積み重ねだったんだ。美人は一日にしてならず……覚えておこう。
そして私は、隆兄ちゃんに抱えられたまま、西崎家の庭の池に帰還した。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
さて西崎家に戻ってきてから、私はおじさんの唐揚げを無事に冷蔵庫に収納した後、どうやって部屋に戻るか、隆兄ちゃんとちょっと揉めた。
けれど結局、行きと同じように隆兄ちゃんに抱えられて部屋に戻ることになりました。
「ねぇ、隆兄ちゃん、他の人じゃ駄目だったの?」
自分の部屋に戻って一息ついた私は、窓越しに隆兄ちゃんに問いかけた。
私の質問に隆兄ちゃんは、あからさまにむっとした表情になる。
「なんだよ、そんなにやりたくないのか?」
「……そうじゃないけど……」
そこまで言って口をつぐんでしまう。
だって、隆兄ちゃんの歴代の彼女はあのオリヴィエよりとはいえないけれど、私より全員綺麗な人だった。
西崎家の危機なら私がいの一番に力になりたいけど、才色兼備の国民的アイドルということなら、絶対に歴代の彼女のほうが相応しい。
うじうじと悩む私に、隆兄ちゃんはあからさまな溜息をついた後、こう言った。
「お前が良かったんだよ」
……不覚にもちょっとドキッとしてしまった。
いや、わかってるわかってる。あれだよアレ。【お前が一番頼みやすい】的なやつなんだよね。過去何度も早とちりをして、その度に奈落の底に突き落とされてきたのだ。そろそろ私だって学習するというものだ。ドキッとしたけれど、それ以上の期待はしないでおく。
「まぁ、私も西崎家の約に立ちたかったから、選んでもらえて嬉しい。ただ、国民的アイドルになるのは難しいから、ゆるキャラ大臣目指して頑張るよ」
「……ふーん」
私の言葉に、隆兄ちゃんは気のない返事を返す。それがちょっと意味深の返事に聞こえて、そわそわと落ち着かない気持ちになる。けれど───
「あ、そうそう」
隆兄ちゃんは、何か思い出したようで、ぽんと手を打った。
「言い忘れてたけど、どうしてオリヴィエがあんなにフロイラに固執してたかって言いうとな」
「うん?」
どうせ、自分のプライドの為とか権力が欲しいとかそういう類のものだろう。別に知らなくても良いので、適当に返事をする。が、隆兄ちゃんの次の言葉に仰天した。
「フロイラって一応、王子の花嫁候補になるらしいぞ」
……ぱ…………ぱ……………ぱーどぅん?
隆兄ちゃんの言葉を理解するのに、たっぷり30秒はかかったと思う。そして、理解したと同時に絶叫していた。
「嘘でしょ!?」
なんで早く言ってくれないの!?と、窓枠を乗り越える勢いで叫ぶ。隆兄ちゃんは、ご近所迷惑だろと、正論をぶっこむがそんなことはどうでもいい。苦情が来たら、その時は素直に謝るよ。ちゃんと菓子折り持参でいくよ。いやいやそうじゃなくて!!
「私と隆兄ちゃん、結婚するってこと!?」
「まぁ、そうなるな。───……水樹、これ以上乗り出したら落ちるぞ」
隆兄ちゃんに言われてはっとなる。
いつの間にか私は、窓枠に片足をかけて身を乗り出していた。危ない危ない。ちょっとでもバランスを崩したら、本当に二階から落下するところだった。
「もうそのまま、こっちに飛び移れよ」
隆兄ちゃんは、からかうように両手を広げて、ほらほらと煽って来る。誰が行くもんか。絶対に落ちる。それにもし仮に、隆兄ちゃんの部屋に飛び移れたとしても、帰る時はどうしろというのだ。間違いなく落ちる。私の運動神経を舐めないでほしい。
「私、部屋に戻るとき、一人で戻れないよ」
不貞腐れて、口を尖らせる私に、隆兄ちゃんは広げていた両手を下ろして、急に真顔になってこう言った。
「じゃ、そのまま、俺の部屋で寝ればいいじゃん」
再び、ぱーどぅん??
目をぱちくりさせるが、隆兄ちゃんは真顔でこちらを無言で見つめている。
そして窓越しの幼なじみが、異性だということに改めて気付く。隆兄ちゃんは本当はそこそこカッコいいんじゃなくて、かなりカッコいい。
そんなイケメンに真顔でそんなことを言われてしまったら、平凡の枠から一ミリもはみ出せない私は、取り繕う余裕なんてあるわけない。
「な、なん、あ……な、な、な、何言ってるの、隆兄ちゃん!」
どもりまくりの赤面しまくりで私は自分でも恥ずかしいくらい動揺してしまう。が、隆兄ちゃんは、ニヤリと口の端を持ち上げて意地悪い笑みを浮かべた。
「そうしたら、朝からガッツリ勉強を見てやれるしな」
「……………そーですねー」
隆兄ちゃんのその言葉で、瞬間冷却された私は一気に疲れが押し寄せてきた。
「……もう、寝る」
「ああ、おやすみ。また明日な」
「はーい」
窓を閉めて施錠をすると、のろのろとカーテンを閉める。
電気を消してベットに潜り込んで、布団の隙間から隆兄ちゃんの部屋を見る。隆兄ちゃんの部屋の灯りはまだついている。
【フロイラって一応、王子の花嫁候補になるらしいぞ】
カーテン越しの仄かな灯りを眺めていると、隆兄ちゃんのさっきの言葉が蘇る。
───あ、しまった。あの時、隆兄ちゃんの気持ちを聞けば良かった。いや、やっぱり聞きたくない。【仕方がない】とか言われたらやっぱりショックだもん。
「ひとまず、お家に帰りましょう」
おばさんの言葉に、全員が頷いた。
確かに、教科書もないここでは事業に取り組むこともできない。けれど、おじさんは一度は頷いたけど、すぐに首を横に振った。
「すまないが、隆と水樹ちゃんだけ先に帰っててくれ。あと母さんは悪いけど、今後のことで話を詰めないといけないから、ここに残ってもらえるか?」
おじさんの言葉に、おばさんは途端に不機嫌になる。
「そういうことは、早く言ってちょうだい。まったく、唐揚げ後で食べると思って出しっぱなしなのよ。困ったわ、もうすぐに悪くなっちゃう季節なのに……」
「おばさん、大丈夫。私が冷蔵庫に入れとくよっ」
私は、すかさず口を挟む。
西崎家の夕飯事情で政務に滞りができるのは、ちょっといただけない。それぐらいは、喜んで引き受けよう。
「あら、助かるわ。水樹ちゃん」
機嫌を直してくれたおばちゃんに、ほっと息を付く。ちなみにおじさんは、私よりもほっとしていた。
そして、その成り行きを見守っていた隆兄ちゃんは、静かに席を立つ。
「そんじゃ、帰るか」
「うん、そうだね……って、うわぁ、何するの!?」
素直に頷いた私を、隆兄ちゃんはひょいと抱き上げた。そして、片腕で私を抱えつつダイエットスリッパを反対の手で器用に脱がした。
「母さん、これ受け取って。じゃ、俺らは帰るわ」
「はい、あるがとう。気を付けて帰りなさいね」
そう言って、おばさんは当然のように隆兄ちゃんからダイエットスリッパを受け取った。そして、おもむろにビーズ装飾のキレイなハイヒールを脱いで、そのスリッパを履いた。
なるほど、おばさんの美しさは日々の鍛錬の積み重ねだったんだ。美人は一日にしてならず……覚えておこう。
そして私は、隆兄ちゃんに抱えられたまま、西崎家の庭の池に帰還した。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
さて西崎家に戻ってきてから、私はおじさんの唐揚げを無事に冷蔵庫に収納した後、どうやって部屋に戻るか、隆兄ちゃんとちょっと揉めた。
けれど結局、行きと同じように隆兄ちゃんに抱えられて部屋に戻ることになりました。
「ねぇ、隆兄ちゃん、他の人じゃ駄目だったの?」
自分の部屋に戻って一息ついた私は、窓越しに隆兄ちゃんに問いかけた。
私の質問に隆兄ちゃんは、あからさまにむっとした表情になる。
「なんだよ、そんなにやりたくないのか?」
「……そうじゃないけど……」
そこまで言って口をつぐんでしまう。
だって、隆兄ちゃんの歴代の彼女はあのオリヴィエよりとはいえないけれど、私より全員綺麗な人だった。
西崎家の危機なら私がいの一番に力になりたいけど、才色兼備の国民的アイドルということなら、絶対に歴代の彼女のほうが相応しい。
うじうじと悩む私に、隆兄ちゃんはあからさまな溜息をついた後、こう言った。
「お前が良かったんだよ」
……不覚にもちょっとドキッとしてしまった。
いや、わかってるわかってる。あれだよアレ。【お前が一番頼みやすい】的なやつなんだよね。過去何度も早とちりをして、その度に奈落の底に突き落とされてきたのだ。そろそろ私だって学習するというものだ。ドキッとしたけれど、それ以上の期待はしないでおく。
「まぁ、私も西崎家の約に立ちたかったから、選んでもらえて嬉しい。ただ、国民的アイドルになるのは難しいから、ゆるキャラ大臣目指して頑張るよ」
「……ふーん」
私の言葉に、隆兄ちゃんは気のない返事を返す。それがちょっと意味深の返事に聞こえて、そわそわと落ち着かない気持ちになる。けれど───
「あ、そうそう」
隆兄ちゃんは、何か思い出したようで、ぽんと手を打った。
「言い忘れてたけど、どうしてオリヴィエがあんなにフロイラに固執してたかって言いうとな」
「うん?」
どうせ、自分のプライドの為とか権力が欲しいとかそういう類のものだろう。別に知らなくても良いので、適当に返事をする。が、隆兄ちゃんの次の言葉に仰天した。
「フロイラって一応、王子の花嫁候補になるらしいぞ」
……ぱ…………ぱ……………ぱーどぅん?
隆兄ちゃんの言葉を理解するのに、たっぷり30秒はかかったと思う。そして、理解したと同時に絶叫していた。
「嘘でしょ!?」
なんで早く言ってくれないの!?と、窓枠を乗り越える勢いで叫ぶ。隆兄ちゃんは、ご近所迷惑だろと、正論をぶっこむがそんなことはどうでもいい。苦情が来たら、その時は素直に謝るよ。ちゃんと菓子折り持参でいくよ。いやいやそうじゃなくて!!
「私と隆兄ちゃん、結婚するってこと!?」
「まぁ、そうなるな。───……水樹、これ以上乗り出したら落ちるぞ」
隆兄ちゃんに言われてはっとなる。
いつの間にか私は、窓枠に片足をかけて身を乗り出していた。危ない危ない。ちょっとでもバランスを崩したら、本当に二階から落下するところだった。
「もうそのまま、こっちに飛び移れよ」
隆兄ちゃんは、からかうように両手を広げて、ほらほらと煽って来る。誰が行くもんか。絶対に落ちる。それにもし仮に、隆兄ちゃんの部屋に飛び移れたとしても、帰る時はどうしろというのだ。間違いなく落ちる。私の運動神経を舐めないでほしい。
「私、部屋に戻るとき、一人で戻れないよ」
不貞腐れて、口を尖らせる私に、隆兄ちゃんは広げていた両手を下ろして、急に真顔になってこう言った。
「じゃ、そのまま、俺の部屋で寝ればいいじゃん」
再び、ぱーどぅん??
目をぱちくりさせるが、隆兄ちゃんは真顔でこちらを無言で見つめている。
そして窓越しの幼なじみが、異性だということに改めて気付く。隆兄ちゃんは本当はそこそこカッコいいんじゃなくて、かなりカッコいい。
そんなイケメンに真顔でそんなことを言われてしまったら、平凡の枠から一ミリもはみ出せない私は、取り繕う余裕なんてあるわけない。
「な、なん、あ……な、な、な、何言ってるの、隆兄ちゃん!」
どもりまくりの赤面しまくりで私は自分でも恥ずかしいくらい動揺してしまう。が、隆兄ちゃんは、ニヤリと口の端を持ち上げて意地悪い笑みを浮かべた。
「そうしたら、朝からガッツリ勉強を見てやれるしな」
「……………そーですねー」
隆兄ちゃんのその言葉で、瞬間冷却された私は一気に疲れが押し寄せてきた。
「……もう、寝る」
「ああ、おやすみ。また明日な」
「はーい」
窓を閉めて施錠をすると、のろのろとカーテンを閉める。
電気を消してベットに潜り込んで、布団の隙間から隆兄ちゃんの部屋を見る。隆兄ちゃんの部屋の灯りはまだついている。
【フロイラって一応、王子の花嫁候補になるらしいぞ】
カーテン越しの仄かな灯りを眺めていると、隆兄ちゃんのさっきの言葉が蘇る。
───あ、しまった。あの時、隆兄ちゃんの気持ちを聞けば良かった。いや、やっぱり聞きたくない。【仕方がない】とか言われたらやっぱりショックだもん。
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