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最低最悪の再会
♪昨晩の上書き③
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レイディックにそう問われれば、昨日の出来事が色濃く思い出され、思わず身を固くしてしまう。
そして『聞かないで』その一言すら口に出せないままでいれば、これも肯定となってしまい────。
「そっか……辛かったね。でも、心配しないで。僕が全部、掻き出してあげる」
レイディックが遣る瀬無い顔を見せたのは一瞬だった。
すぐに、有り得ない提案を口にしたかと思えば、にこっと無邪気な笑みを私に向けた。
「なっ、レイディック、何を言って…………」
その言葉と表情があまりにも掛け離れたもので、私は頭が真っ白になってしまった。そして混乱を極めた私は、自分でも信じられないことを口にしてしまう。
「自分でやるわ。だから………」
「え?アスティア、僕の目の前でそんなことするのかな?」
「…………っ」
絶対にここから動かないという意思を示すかのように、レイディックは私の膝を強く掴む。けれど、すぐに手を緩め、そこを軽く叩いた。
「アスティア、僕の前でそんな強がりを言うのは、いい加減やめて欲しいな。それに君の指じゃ奥まで届かないよ。さっ力を抜いて」
そう言って、レイディックはそっと私の秘部に指を沈める。そしてすぐに、くちゅっという卑猥な音が、バスルームに響いた。
「アスティア、痛くしないから…………もう少し力を抜いて」
「や…………あっ、んっ、…………そんなこと、できな……んんっ」
レイディックの指は昨晩の残滓を掻き出そうとしているのか、私の中をひっかくようして動く。
けれど、内側をこすられるその感覚は、私にとって甘美なものだった。そして知らず知らずのうちに、私は彼の指を締め付けてしまう。
「うーん、1本だとちょっとやりにくいな。…………アスティア、もう1本増やすね」
そっとレイディックが指を引き抜けば、ぬるっとしたものが私の内側から溢れ出す。それは、今まさに私のそこから生まれた雫だった。
─────私、こんな時なのに、レイディックの指で感じている。
そう気付いてしまえば、たまらく恥ずかしい。必死に彼がしていることは、そういうことじゃないと言い聞かせても、身体は小刻みに震え彼の指を嬉々として受け入れてしまう。そんな自分が恨めしい。
「痛い?…………良かった。痛みは無いようだね」
レイディックから指が2本埋まったと同時に、気遣う声が聞こえてきた。けれど、彼は私の潤う秘部を見て、勝手に結論付けてしまった。
レイディックの眼に、私はどう映っているのだろう。
今は、それだけが不安だった。
淫らな女と思われても仕方がない。けれど、あなただから。レイディックだからこそなのだと、伝えたくなる自分がいる。
でも、与えられる刺激が強すぎて、私はそれを言葉にできず、ただただ必死に声を漏らさないようにすることしかできない。
「ねえ、アスティア、ここ、気持ち良い?」
不意にレイディックからそんな問いが飛んできた。その声は、今までとは違う甘い響きを持つものだった。
「え?や…………、レイ、そんなこと聞かないで…………」
喘ぐようにそう答えれば、レイディックはうっとりと目を細めた。
「素直じゃないね。アスティア。でも、君のここは、気持ち良いって言ってるよ」
くすりと笑った彼は煽るようにそう言って、もう1本、指を私の中に埋め込んだ。
破瓜の痛みを残すそこは、彼の指をこんなにたくさん受け入れて痛むはずなのに、蕩けるような感覚しかもたらさない。
もう、どうかしている、私…………。こんな甘い声をあげるなんて、自分じゃないみたいだ。
そして、純潔を失った昨日の今日だというのに、また、昨晩のあの無理矢理押し上げられる感覚が迫ってきている。
「ああ、中が吸い付いてきてるね…………イキそう?」
くちゅくちゅと淫猥な音に交じって、レイディックはまるで私の心を読んだかのように、そう囁いた。
そして指の動きを一層強めながら、彼はおもむろに膝立ちとなる。次いで目線が同じとなった私に、意味ありげな笑みを浮かべ、顔を近づける。
「アスティア、このまま達して良いよ…………僕が手伝ってあげるから」
私の耳に落としたその言葉は、まるで悪魔のような囁きだった。
ぞわりとした悪寒が背中を這う、けれど、抗うことなどもうできない。ここまで上り詰めてしまっては手遅れだ。
「ああっ、レイ…………もう、私…………だっ、だめぇ」
津波のような快感に、ぐらぐらと身体が揺れて咄嗟に彼の首に腕をまわす。
男性にしては少し長い髪が、私の肘をさらりと掃くように撫でる。くせのない、さらさらのした金髪。けれど、その手触りはわずかに過去のあの人の面影を残していていた。
こんな穢れたことをしている私は、もう純粋にあなたを好きでいた頃には戻れない。
そんなふうに、わずかに残った理性が、悪魔のささやきを必死に拒もうとしている。けれど───。
「さぁ、僕を見ながら、………アスティア、イッて」
いっそ残酷なほど優しくレイディックの声音は、私を絶頂へと導いていく。
「あ……ん、い……いやぁ、あああっ」
レイディックの首にしがみついたまま、私は身体を仰け反らせた。
けれど、彼はこちらを見ろと言わんばかりに、片手で顎を掴んだ。そして強引に目線を合わせる。
「悪い子だね、アスティア。僕をちゃんと…………見て」
私を見るレイディックの眼の色が変わった。
澄んだ青空のような色は、今は雄の欲情を湛えている。そして私は、その眼差しを受けながら、あられもない声を上げ、達してしまった。
そして『聞かないで』その一言すら口に出せないままでいれば、これも肯定となってしまい────。
「そっか……辛かったね。でも、心配しないで。僕が全部、掻き出してあげる」
レイディックが遣る瀬無い顔を見せたのは一瞬だった。
すぐに、有り得ない提案を口にしたかと思えば、にこっと無邪気な笑みを私に向けた。
「なっ、レイディック、何を言って…………」
その言葉と表情があまりにも掛け離れたもので、私は頭が真っ白になってしまった。そして混乱を極めた私は、自分でも信じられないことを口にしてしまう。
「自分でやるわ。だから………」
「え?アスティア、僕の目の前でそんなことするのかな?」
「…………っ」
絶対にここから動かないという意思を示すかのように、レイディックは私の膝を強く掴む。けれど、すぐに手を緩め、そこを軽く叩いた。
「アスティア、僕の前でそんな強がりを言うのは、いい加減やめて欲しいな。それに君の指じゃ奥まで届かないよ。さっ力を抜いて」
そう言って、レイディックはそっと私の秘部に指を沈める。そしてすぐに、くちゅっという卑猥な音が、バスルームに響いた。
「アスティア、痛くしないから…………もう少し力を抜いて」
「や…………あっ、んっ、…………そんなこと、できな……んんっ」
レイディックの指は昨晩の残滓を掻き出そうとしているのか、私の中をひっかくようして動く。
けれど、内側をこすられるその感覚は、私にとって甘美なものだった。そして知らず知らずのうちに、私は彼の指を締め付けてしまう。
「うーん、1本だとちょっとやりにくいな。…………アスティア、もう1本増やすね」
そっとレイディックが指を引き抜けば、ぬるっとしたものが私の内側から溢れ出す。それは、今まさに私のそこから生まれた雫だった。
─────私、こんな時なのに、レイディックの指で感じている。
そう気付いてしまえば、たまらく恥ずかしい。必死に彼がしていることは、そういうことじゃないと言い聞かせても、身体は小刻みに震え彼の指を嬉々として受け入れてしまう。そんな自分が恨めしい。
「痛い?…………良かった。痛みは無いようだね」
レイディックから指が2本埋まったと同時に、気遣う声が聞こえてきた。けれど、彼は私の潤う秘部を見て、勝手に結論付けてしまった。
レイディックの眼に、私はどう映っているのだろう。
今は、それだけが不安だった。
淫らな女と思われても仕方がない。けれど、あなただから。レイディックだからこそなのだと、伝えたくなる自分がいる。
でも、与えられる刺激が強すぎて、私はそれを言葉にできず、ただただ必死に声を漏らさないようにすることしかできない。
「ねえ、アスティア、ここ、気持ち良い?」
不意にレイディックからそんな問いが飛んできた。その声は、今までとは違う甘い響きを持つものだった。
「え?や…………、レイ、そんなこと聞かないで…………」
喘ぐようにそう答えれば、レイディックはうっとりと目を細めた。
「素直じゃないね。アスティア。でも、君のここは、気持ち良いって言ってるよ」
くすりと笑った彼は煽るようにそう言って、もう1本、指を私の中に埋め込んだ。
破瓜の痛みを残すそこは、彼の指をこんなにたくさん受け入れて痛むはずなのに、蕩けるような感覚しかもたらさない。
もう、どうかしている、私…………。こんな甘い声をあげるなんて、自分じゃないみたいだ。
そして、純潔を失った昨日の今日だというのに、また、昨晩のあの無理矢理押し上げられる感覚が迫ってきている。
「ああ、中が吸い付いてきてるね…………イキそう?」
くちゅくちゅと淫猥な音に交じって、レイディックはまるで私の心を読んだかのように、そう囁いた。
そして指の動きを一層強めながら、彼はおもむろに膝立ちとなる。次いで目線が同じとなった私に、意味ありげな笑みを浮かべ、顔を近づける。
「アスティア、このまま達して良いよ…………僕が手伝ってあげるから」
私の耳に落としたその言葉は、まるで悪魔のような囁きだった。
ぞわりとした悪寒が背中を這う、けれど、抗うことなどもうできない。ここまで上り詰めてしまっては手遅れだ。
「ああっ、レイ…………もう、私…………だっ、だめぇ」
津波のような快感に、ぐらぐらと身体が揺れて咄嗟に彼の首に腕をまわす。
男性にしては少し長い髪が、私の肘をさらりと掃くように撫でる。くせのない、さらさらのした金髪。けれど、その手触りはわずかに過去のあの人の面影を残していていた。
こんな穢れたことをしている私は、もう純粋にあなたを好きでいた頃には戻れない。
そんなふうに、わずかに残った理性が、悪魔のささやきを必死に拒もうとしている。けれど───。
「さぁ、僕を見ながら、………アスティア、イッて」
いっそ残酷なほど優しくレイディックの声音は、私を絶頂へと導いていく。
「あ……ん、い……いやぁ、あああっ」
レイディックの首にしがみついたまま、私は身体を仰け反らせた。
けれど、彼はこちらを見ろと言わんばかりに、片手で顎を掴んだ。そして強引に目線を合わせる。
「悪い子だね、アスティア。僕をちゃんと…………見て」
私を見るレイディックの眼の色が変わった。
澄んだ青空のような色は、今は雄の欲情を湛えている。そして私は、その眼差しを受けながら、あられもない声を上げ、達してしまった。
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