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1.走っていられれば
1ー①
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モラトリアム、ということばをこのあいだ授業で聞いた。先生はそのことばを猶予期間と訳し、お前らのことがうらやましいなあ、と大げさな身振りで言ってみせた。
「大人になるための準備期間として、お前たちは社会から許されて高校生をやれてるんだ」
窓の外はどんよりと曇っていた。教室のなかは蒸し暑くて、蛍光灯がついているのにもかかわらず薄暗い。公共の場所ではエアコンが入るようになった季節に、こんな環境のなかで、「許されている」と実感することは難しかった。
「たくさん勉強して、たくさん友達と遊べよ。そのための猶予なんだ。ひととの出会いが、自分を作る糧になる」
授業の内容からは脱線したその話題を、黒板から目をそむけながらひどく冷めた頭で聞いていた。ひととの出会い、自分の糧。大げさで途方もない話だった。自分とは無縁に感じるその世界に身を置かなければいけない、高校生という存在である自分をうらめしく思う。
深呼吸をして、首筋にまとわりつく髪を振り払うように頭を揺らす。授業のことなんて、これからの時間は考える必要がない。空を見あげると、厚い雲が空をおおっていた。風はまだ吹いていないから、雨が降るまでにはもうすこし時間があるはずだ。
その場で屈伸をして靴紐を結びなおす。ひざに手をついたままうつむいて、ゆっくりと呼吸をした。余計なことは考えない。そう自分に言い聞かせて、顔をあげる。すっと鋭く息を吸って、ぐっと左足を踏み出した。それと同時に右足を後ろに蹴りあげれば、身体は勝手に前へと進んでいく。湿気の多い風を切って、俺は走りだした。
この街はやはり米どころらしく、どこにいっても田んぼが広がっている。この高校の周囲も、ご多聞に漏れず青々とした稲で囲まれていた。ゴールデンウイークに終わった田植えから一ヶ月ほどしか経っていないのに、稲はもうびっしりと田んぼを埋め尽くしている。生まれてからずっと見ているのに、植物の育つスピードにはまだ慣れない。
校門を起点にして、田んぼのあるグラウンドのほうにまわり、学校の敷地に沿って住宅街を抜け、また校門前に戻ってくるのがいつものランニングルートだった。水気のある空気を全身で感じながら、息があがらないくらいのペースで走りつづける。
何時間走ったか、何周まわったか、そういうものに興味はなかった。ただ、確実に汗がTシャツを濡らすくらいの距離は走っていた。
校門前で立ちどまって、おおきく息をする。そうして嗅いだ風のにおいが、もうすぐ雨が降ると告げていた。肩で息をしながら、唇に痛みを感じてとっさに口を開ける。知らず知らずのうちに唇を噛んでいたらしい。
そうしているうちに、汗で湿った頬に雨粒を感じた。
「くそ」
下校しようとする生徒が何人か周囲にいるのは知っていた。それでも、声をあげて悪態をつかずにはいられなかった。梅雨入りの報はまだ入ってきてはいないのに、天気は確実に安定感を失っていきつつあった。
「明、雨降ってきたぞ」
部室棟のほうから、武本が声をかけてくる。グラウンドで練習しているやつらも、雨の気配を感じて部活を切りあげたらしい。軽く手をあげて応えてから、西の空を見た。黒い雲が空一面に広がってこっちへ向かってくる。俺の心のなかみたいだな、と思ってから、そんな詩的な表現を想像した自分がおかしくなった。
ぽつりぽつりと、制服姿の生徒が校舎から出てくる。そのなかに、見慣れた長身の姿があった。一歩一歩を確かめるように歩くシュウの背中。そこに、声をかけるつもりはなかった。
ほかの部活の連中も、ぞろぞろと部室へと流れこんでいく。コンクリートで建てられた部室棟は、雨空のなかでより冷たく、より暗く沈んで見えた。
この場所を、好ましい場所だと思ったことは一度もない。ただ物置として、更衣室として必要だから使っているだけだ。
「お前、グラウンドにくる気ないか」
部室に入って着替えていると、山村部長に声をかけられた。短距離を専門にやっている、うちの部のエースだ。ちらりと部長のほうに目を向けて、ふっとそらす。これだから、部室は苦手なのだ。
ワイシャツのボタンを閉めながら、先輩のことばが脳のまんなかに届くまでじっと待つ。ゆっくりと一呼吸置いてからでないと、衝動的になにを言ってしまうかわからなかった。
「いいんです、俺、走っていられれば」
ネクタイを結び終わってから目をあげて答える。動作をしながら話したのでは失礼になるだろうと思っての行動だったけれど、山村先輩は俺のゆっくりとした動きにじれったさを覚えたらしい。次に発した声は、すこし尖って聞こえた。
「俺はお前と走りたいだけだよ」
険があるように感じたからか、それが本心ではないと思ったからか、胸の奥にあるささくれが鋭く痛んだ。先輩の本音なんて、わかるはずもないのに。
「どうせもうすぐ引退じゃないですか」
口に出した瞬間に、部室内の空気が凍った。となりにいる武本も表情を硬くする。その冷たさを感じとって、まずい、と本能が告げる。先輩は来週、北信越大会に出場することになっていた。先輩はエースには違いない。ないけれど、その記録はインターハイに勝ちあがることなど到底できないタイムだと言うほかなかった。だから先輩の部活参加は来週で終わると、部員みんなが知っている。
「剣持」
先輩は、苛立ちを抑えた声で俺の名前を呼んだ。それを無視してリュックとセカンドバッグを背負う。
部室のドアまで歩いて、傘を手にした瞬間、謝れ、ともうひとりの自分が言った。でも、振り向くことはできなかった。うちから湧き出る自分の声も無視してドアを開ける。部室に入ったときにはまだ小雨だったのに、いつのまにか雨は本降りになっていた。部室棟の二階の外廊下が、まだらになって濡れている。
「おつかれさまでした」
後ろを見ずにそれだけ言って、俺はドアを静かに閉めた。携帯を開いて時間を確認する。雨が降ったから今日はバスで帰らなくてはいけない。次のバスまではまだすこし時間があったけれど、ここにいては部員の誰かが出てくるだろう。一度ドアのほうを睨んでから、ビニール傘を開いて階段を降りた。
雨のなかでバスを待っているのは憂鬱だった。そんなに強い雨ではないのにスニーカーはあっというまに濡れるし、傘を持つ手もだるくなってくる。なによりさっき先輩に放ったことばが、腹のなかでチクチクと嫌な音を立てて胃を刺激していた。
バスを待つおなじ制服を着た生徒がたくさんいるなかで悪態をつく勇気が、今度は湧いてこなかった。おなじバスに乗る部員はいないはずだけれど、後ろを通るやつがいるかもしれない。うつむいて目を強くつむる。雨粒がビニール傘を叩く音にいらいらした。こんなに居心地が悪いのも、先輩にあんなことを言ってしまったのも、すべて雨のせいだ。
バス待ちの列の空気がさっと変わった。振り向くと、雨でかすんだ景色の向こうからバスがやってくるのが見える。これに乗ってさえいれば、あとは家まで一直線だ。この場所から逃げることができる。
そこで、はっと気づいた。自分がここから「逃げよう」としていることに。
バスの扉が開いて、続々と列を飲みこんでいく。目の前の女の子から一歩遅れて、俺はステップに足をかけた。
「大人になるための準備期間として、お前たちは社会から許されて高校生をやれてるんだ」
窓の外はどんよりと曇っていた。教室のなかは蒸し暑くて、蛍光灯がついているのにもかかわらず薄暗い。公共の場所ではエアコンが入るようになった季節に、こんな環境のなかで、「許されている」と実感することは難しかった。
「たくさん勉強して、たくさん友達と遊べよ。そのための猶予なんだ。ひととの出会いが、自分を作る糧になる」
授業の内容からは脱線したその話題を、黒板から目をそむけながらひどく冷めた頭で聞いていた。ひととの出会い、自分の糧。大げさで途方もない話だった。自分とは無縁に感じるその世界に身を置かなければいけない、高校生という存在である自分をうらめしく思う。
深呼吸をして、首筋にまとわりつく髪を振り払うように頭を揺らす。授業のことなんて、これからの時間は考える必要がない。空を見あげると、厚い雲が空をおおっていた。風はまだ吹いていないから、雨が降るまでにはもうすこし時間があるはずだ。
その場で屈伸をして靴紐を結びなおす。ひざに手をついたままうつむいて、ゆっくりと呼吸をした。余計なことは考えない。そう自分に言い聞かせて、顔をあげる。すっと鋭く息を吸って、ぐっと左足を踏み出した。それと同時に右足を後ろに蹴りあげれば、身体は勝手に前へと進んでいく。湿気の多い風を切って、俺は走りだした。
この街はやはり米どころらしく、どこにいっても田んぼが広がっている。この高校の周囲も、ご多聞に漏れず青々とした稲で囲まれていた。ゴールデンウイークに終わった田植えから一ヶ月ほどしか経っていないのに、稲はもうびっしりと田んぼを埋め尽くしている。生まれてからずっと見ているのに、植物の育つスピードにはまだ慣れない。
校門を起点にして、田んぼのあるグラウンドのほうにまわり、学校の敷地に沿って住宅街を抜け、また校門前に戻ってくるのがいつものランニングルートだった。水気のある空気を全身で感じながら、息があがらないくらいのペースで走りつづける。
何時間走ったか、何周まわったか、そういうものに興味はなかった。ただ、確実に汗がTシャツを濡らすくらいの距離は走っていた。
校門前で立ちどまって、おおきく息をする。そうして嗅いだ風のにおいが、もうすぐ雨が降ると告げていた。肩で息をしながら、唇に痛みを感じてとっさに口を開ける。知らず知らずのうちに唇を噛んでいたらしい。
そうしているうちに、汗で湿った頬に雨粒を感じた。
「くそ」
下校しようとする生徒が何人か周囲にいるのは知っていた。それでも、声をあげて悪態をつかずにはいられなかった。梅雨入りの報はまだ入ってきてはいないのに、天気は確実に安定感を失っていきつつあった。
「明、雨降ってきたぞ」
部室棟のほうから、武本が声をかけてくる。グラウンドで練習しているやつらも、雨の気配を感じて部活を切りあげたらしい。軽く手をあげて応えてから、西の空を見た。黒い雲が空一面に広がってこっちへ向かってくる。俺の心のなかみたいだな、と思ってから、そんな詩的な表現を想像した自分がおかしくなった。
ぽつりぽつりと、制服姿の生徒が校舎から出てくる。そのなかに、見慣れた長身の姿があった。一歩一歩を確かめるように歩くシュウの背中。そこに、声をかけるつもりはなかった。
ほかの部活の連中も、ぞろぞろと部室へと流れこんでいく。コンクリートで建てられた部室棟は、雨空のなかでより冷たく、より暗く沈んで見えた。
この場所を、好ましい場所だと思ったことは一度もない。ただ物置として、更衣室として必要だから使っているだけだ。
「お前、グラウンドにくる気ないか」
部室に入って着替えていると、山村部長に声をかけられた。短距離を専門にやっている、うちの部のエースだ。ちらりと部長のほうに目を向けて、ふっとそらす。これだから、部室は苦手なのだ。
ワイシャツのボタンを閉めながら、先輩のことばが脳のまんなかに届くまでじっと待つ。ゆっくりと一呼吸置いてからでないと、衝動的になにを言ってしまうかわからなかった。
「いいんです、俺、走っていられれば」
ネクタイを結び終わってから目をあげて答える。動作をしながら話したのでは失礼になるだろうと思っての行動だったけれど、山村先輩は俺のゆっくりとした動きにじれったさを覚えたらしい。次に発した声は、すこし尖って聞こえた。
「俺はお前と走りたいだけだよ」
険があるように感じたからか、それが本心ではないと思ったからか、胸の奥にあるささくれが鋭く痛んだ。先輩の本音なんて、わかるはずもないのに。
「どうせもうすぐ引退じゃないですか」
口に出した瞬間に、部室内の空気が凍った。となりにいる武本も表情を硬くする。その冷たさを感じとって、まずい、と本能が告げる。先輩は来週、北信越大会に出場することになっていた。先輩はエースには違いない。ないけれど、その記録はインターハイに勝ちあがることなど到底できないタイムだと言うほかなかった。だから先輩の部活参加は来週で終わると、部員みんなが知っている。
「剣持」
先輩は、苛立ちを抑えた声で俺の名前を呼んだ。それを無視してリュックとセカンドバッグを背負う。
部室のドアまで歩いて、傘を手にした瞬間、謝れ、ともうひとりの自分が言った。でも、振り向くことはできなかった。うちから湧き出る自分の声も無視してドアを開ける。部室に入ったときにはまだ小雨だったのに、いつのまにか雨は本降りになっていた。部室棟の二階の外廊下が、まだらになって濡れている。
「おつかれさまでした」
後ろを見ずにそれだけ言って、俺はドアを静かに閉めた。携帯を開いて時間を確認する。雨が降ったから今日はバスで帰らなくてはいけない。次のバスまではまだすこし時間があったけれど、ここにいては部員の誰かが出てくるだろう。一度ドアのほうを睨んでから、ビニール傘を開いて階段を降りた。
雨のなかでバスを待っているのは憂鬱だった。そんなに強い雨ではないのにスニーカーはあっというまに濡れるし、傘を持つ手もだるくなってくる。なによりさっき先輩に放ったことばが、腹のなかでチクチクと嫌な音を立てて胃を刺激していた。
バスを待つおなじ制服を着た生徒がたくさんいるなかで悪態をつく勇気が、今度は湧いてこなかった。おなじバスに乗る部員はいないはずだけれど、後ろを通るやつがいるかもしれない。うつむいて目を強くつむる。雨粒がビニール傘を叩く音にいらいらした。こんなに居心地が悪いのも、先輩にあんなことを言ってしまったのも、すべて雨のせいだ。
バス待ちの列の空気がさっと変わった。振り向くと、雨でかすんだ景色の向こうからバスがやってくるのが見える。これに乗ってさえいれば、あとは家まで一直線だ。この場所から逃げることができる。
そこで、はっと気づいた。自分がここから「逃げよう」としていることに。
バスの扉が開いて、続々と列を飲みこんでいく。目の前の女の子から一歩遅れて、俺はステップに足をかけた。
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