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欧州女形演芸場ものがたり -l'Okama -・2

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どういうこっちゃろ。

これが、マリアリーゼ陛下の申された「男に戻りたい奴は男に戻す」という主旨の発言に対する、わたくしマリー・テレーズ・シャルロット・ド・フランスの感想でございます。

しかし、わたくしの妹たるマリー・ソフィー・エレーヌ・ベアトリクス・ド・フランスの反応たるや。

(殿方がいらっしゃいませんと、おなごはやる気がなくなるものではございませんでしょうか。ねえさま、女中たちがオスカーをはじめとする宮殿の衛兵たちをどのように見ておるか…ごぞんじでございましょ?)

ああ、そうなのです。

運転の練習を兼ねてわたくしフラメンシア、目下のところヴァンセンヌ娯楽館へと向かっておりますけどね。

実はわたくしたちフランス王家の4人兄弟姉妹の専属護衛役たるオスカー、同じくるまに乗ってないことにご注意頂きたいのです。

Oscar François de Jarjayes オスカー hundred thousand Suction(Limited million) 十万卒(限定百万卒) Slut Visual. 痴女外観 Saints Chevaliers, Antenne régionale française, Bureau d'administration de l'Europe du Sud 南欧行政局フランス広域支部・聖女騎士団 Red Rosy knights, Imperial of Temptress. 赤薔薇騎士団 Archevêque de l'église Notre-Dame de Versailles,  Imperial of Temptress. ベルサイユ聖母教会大司教

で、この昇格に関してですが、実のところはこの人物に対する、罰姦聖母教会での扱いに関して色々と紛糾していた影響を受けているのですよ…。

Charlotte d'Albret シャルロット・ダルブレ hundred thousand Suction(Limited million) 十万卒(限定百万卒) Saints Chevaliers, Antenne régionale française, Bureau d'administration de l'Europe du Sud 南欧行政局フランス広域支部・聖女騎士団 Red Rosy knights, Imperial of Temptress. 赤薔薇騎士団 Archevêque de cathédrale notre-dame,  Imperial of Temptress. パリ・ノートルダム聖母教会大司教

つまり、スペインからお越しだったクララ・デ・ヴァロワ王女やカタリナ・ド・ヴァロイス王女の本国帰還を受けてシャルロット・ダルブレ様がノートルダムの大司教に就任された件に絡んでおるのです。

このシャルロット大司教、実のところは罰姦聖母教会教皇のカエサル1世猊下こと、ヴァレンティーノ公チェーザレ・ボルジア公爵の奥様です。

しかし、このお二人の間の娘御にして罰姦教皇庁のルイーサ・ボルジア副教皇猊下曰く。

(うちの母親にフランス最高峰の聖母教会の長は、ちょっとやめた方が…)

と、教会人事について当方にも内々の打診を入れておられたのです。

(とは言えど、いつまでもノートルダムをイスパニア任せにもしとうないのですよ…かと言ってフラメンシアをあそこの長にすると、今度はフランス国内の聖母教会網の整備事業にかかりっきりになってしまいますし…)

(では、こんな案はどうでしょ。ストラスブールからも、オスカー司教についての人事推挙、来ておりましたし。あとはテレーズ殿下とフラメンシア殿下がお気に召すかだけだと思いますよ)

と、ルイーサ猊下からコンセイユアドバイスをもろうた結果なのです。

つまり、フランス王たる者を認証する聖母教会、ベルサイユの中にあるんだからそこをフランス王国の聖母教会の最高峰に位置付ければ、ノートルダムやマドレーヌにサクレクレールといったパリ市内の聖母教会拠点寺院群をベルサイユ聖母教会の下に座する地位としても問題はないだろうというのが、ルイーサ猊下からの助言でした。

で、フランス王国の政治経済体制立て直し最優先ということで、そっちで決定した教会位階は教皇庁で追認してあげるから位付けの申請をはよ送って下さいとまで言われましては。

そう…今やオスカー、フランス国内の聖母教会の最高峰である場所の長なのです。

そして、こうした予備人事が発令されておる理由ですけどね。

シャルロット大司教ともども、オスカーを枢機卿座へ任じるための事前準備なのです。

しかして、そのオスカー、私たちがヴァンセンヌ娯楽館へ赴いておる間、何をしておるのか。

で、フラメンシアと私たちや、マリーセンセイたち痴女皇国関係者がベルサイユ移築と前後して、大きくナタを振るった一件と大いに関係があることなのですけどね。

(そーいえばヴェルサイユの用人や、アントワネット妃の取り巻き連中ってあらかた逃げたか解雇にされたんだっけ…)

(ポリニャック伯爵夫人はウィーンに逃げてるわね、真っ先に…)

(ゲメネ夫人もボヘミアにいるって聞いたけどさ…)

(ノアイユ侯爵夫人はアメリカに亡命してるわよ、うちの母親が王妃位の時に既に…)

ええ、スタール夫人…タレーランとも愛人関係にあった人物もそうなのですが、うちの母親の取り巻きだった連中で目ざといというか、目端の利益に聡かったり、あるいは機転の利く人物は軒並み、ベルサイユどころかパリを逃げ出していたりするのです。

しかし、そういう連中を逃すほど、痴女皇国は甘くありません。

今、名前が挙がった方々、サド男爵やバタイユ男爵の変態小説をスイスから痛烈に批判していたスタール夫人も含めて、もはやフランス王国の中傷誹謗や暴露話を撒き散らせる状態にないそうですよ…。

(ま、ポリニャック伯爵夫人なんて、うちの母親に浪費癖を植えつけただけじゃなくて、同性愛の噂まで立てさせてたって調べでバレたからね…)

(あれは逆効果になったみたいだけど、アントワネット妃が夫人をますます頼るか、それとも距離を置くかを計るための計略に利用したようね…)

で、うちの母親の語学教育を兼ねた初期の侍女を務めていたカンパン夫人については、現在、ノートルダム修道院勤務とさせて頂きました。

つまり、尼僧や女官候補の教育者として任命されております。

Jeanne-Louise-Henriette Campan アンリエット・カンパン thousand Suction(Limited Ten thousand) 千人卒(限定万卒) Saints Chevaliers, Antenne régionale française, Bureau d'administration de l'Europe du Sud 南欧行政局フランス広域支部・聖女騎士団 Pink Rosy knights, Imperial of Temptress. 桃薔薇騎士団 évêque de l'éducation, Abbaye Notre-Dame, Paris,  Imperial of Temptress. パリ・ノートルダム修道院教育司教

で。

もうお一方、うちの母親への忠誠が認められた人物で、首が繋がったというか、地位を得ている人物がおります。

通称・ランバル夫人という方でして、ベルサイユの女中頭である王妃家政機関総監に任じられた経歴があります。

Marie-Thérèse-Louise de Savoie-Carignan, Princesse de Lamballe,マリー・ルイーズ・ランバル  thousand Suction(Limited Ten thousand) 千人卒(限定万卒) Saints Chevaliers, Antenne régionale française, Bureau d'administration de l'Europe du Sud 南欧行政局フランス広域支部・聖女騎士団 Blue Rosy knights, Imperial of Temptress. 青薔薇騎士団 Dame surintendante générale, Antenne Française District de Paris Surintendante Départementale, Imperial of Temptress. フランス支部パリ地区女官監督室長

(実際にはランバル公が結婚早々に死亡したので未亡人って言っていい人なのよね…)

で、このランバル夫人。

そんな経緯がありますので、現在は 独 身 です。

そして、ノートルダムの地下の苗床云々以前に、痴女皇国の女官になっています。

つまり、精気の受け渡しを必要とするお方です。

(でさぁ…男はベルサイユで働いてなかったわけ…?)

と、フラメンシアが言いよるのですが。

(いたけどランバル夫人や、他の取り巻きの管轄下だったわけよ…正直言っちゃうと、下級の用人は2ヶ月くらいで入れ替えてたとか、本当にそれなりの発言が出来る地位に上がるのはまず、女になっちゃうのよね…)

で、英国流の男の侍従や執事とやらを想像しておられる方や、召使いとしての男をご想像の方へ。

ベルサイユについてですけど、男はいても地位が低いか、男のための仕事…例えば馬丁や庭師など、それ専門の雇用の枠組みにされていたのです。

ええ、女の園というか、日本の皆様に申し上げますと、オオオクのような状況に近かったのです。

更には、屋根裏部屋みたいなものですけど、とりあえず3階部分が存在する区画がございまして、そこに宮廷詰めの貴族子女を住まわせておったのですよ。

しかし、痴女皇国の手が入った後ではこれらの仕事、大きく整理されたのです。

まず、パリ市内中心部へは儀礼用を除いて馬の出入りが禁じられました。

これは、馬の糞尿で道路が汚されることを回避するためです。

で、シトロエンがまさにそうですが、馬車に代わる馬なし馬車を製造する工場で作られた代物や、あるいはプジョーなる縫い機の作り手が売り出したケッターマシンによって、パリの道を行き交う何がしかの光景が大きく変わっておるのです。

そして、パリ市民の住まいも変わっております。

(住む場所によって税金が変わるって、あからさまに住まいを構える場所を決めさせてるようなもんよね…)

(田野瀬部長によればですな、住民税とかいう考え方だそうですわ。所帯持ちはせせこましい街中に無理からに住むのではなく、少し離れたところで静かに子育てしてくれというのがこちらの言い分ですねん。で、環状道路の外に住んでくれたら一軒家にかかる税は安くするよという風になさったそうでしてな)

(いわゆる貧民街をヴァンセンヌかサン・ドニの近所に絞り込むって言ってたわね。それと、宮殿街の北の一角は官庁街とするとか…)

などと心話で話をしつつも、その当のヴァンセンヌの森の西側から森の中に作られた道に入って行く、わたくしたちを乗せたシトロエン。

(へっどらいとはつけといてくださいな…)

ええ、ヴァンセンヌの森の中、許可状を掲げたくるま以外は入れぬように、森の道の入り口に検問が作られたのです。

そして、昼間からお楽しみの雰囲気が漂っておりますが。

(なんや、偽女種と女の気配しかしまへんで…)

(マルハレータ殿下、それ、わざとそうしたみたいですよ…娯楽館の差配で…)

(ここへ来ておるのは女たちが圧倒的に多いはずなのですよね…)

ええそうです。

フランス国内の農村からパリに来た人余りの男たちや、痴女皇国の他の土地から回ってきた者たちのうち、男は職人や商人の下働きなどで食いつなぐことになるのですが…官庁募集の臨時雇の仕事にすらあぶれた者はもちろんのこと、学業や仕事見習いでを割ってしまったものの、故郷に戻れぬ立場のれんちゅう。

そうした、食い詰め者で従来ならば乞食サンザブリになるしかなかった者たちは娯楽館に近いヴァンセンヌ城を接収したヴァンセンヌ修道院と、横手の陸軍駐屯地を改装した偽女種専用の住宅に居住することとされたのです…。

で、ここで午前中の課業があらかた終わって手が空いたとおぼしき、ランバル夫人の女官監督室を遠隔で覗いてみましょう。

(ああっオスカー様お許しをっ)

(いやその、許すの許さないのじゃなくてですな夫人…夫人の精気収集のためにも、偽女種の下男頭をわざわざ専属として配置しておるのですから、彼をもっと寵愛して差し上げて頂きたいのです…さぁ下男頭や、遠慮はいらぬ、監督様にもっと逸物を馳走しておあげなさい…)
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