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アルトのアメリカ大冒険 - Route 69 - 6.8
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Bonjour mesdames et messieurs.
(皆様ごきげんよう)
Je m'appelle Marie Thérèse Charlotte de Francise.
(不肖わたくし、マリー・テレーズ・シャルロッテ・ド・フランスと申します)
Le Royaume de France est censé être dans une extrême tourmente en raison des décès successifs de mes parents.
(私の生まれたフランス王国、父母の相次ぐ崩御によって治世が危ぶまれておりました)
Pourtant, la France peine à se stabiliser grâce au soutien que nous recevons des parents de sang de la famille royale Valois, qui sont des parents éloignés de la famille royale des Bourbons.
(しかし、うっとおしい親戚や喧嘩相手の姪の差し伸べた手によって、かろうじて戦乱や混乱に巻き込まれてはいない状態です)
Quoi qu'il en soit, j'aimerais donner naissance au prochain roi de la famille royale des Bourbons, mais ma nièce ennuyeuse n'approuvera pas.
(で、私としては産むなり我が兄弟姉妹の中から選ぶなり、とにかく家中から次期フランス王を即位させたいのですが、ウザい姪が許そうとしないのです)
Non seulement cela, mais ma lointaine tante, issue de la famille royale française, essaie de faire de la France un territoire espagnol chaque fois qu'elle en a l'occasion. Même si elle est désormais reine d’Espagne, est-ce acceptable ?
(そればかりか、その姪の母親であるエリザベート叔母様までもが、フランス王家の生まれの癖に、我が王国をスペインの領地にしてやろうと虎視眈々、とうてい許せない目でわが国を見ておるのです)
「…あのさぁテレーズ…いくらあんたがフランス王家の王位継承権1位から3位の間だったとしてもよ、フランス語で変なことを誰かにまくしたてて事実を捻じ曲げてんじゃないわよっ」
ええ、その、うっとうしい姪であるフラメンシア・バタイユ・ド・ヴァロワ。
とりあえずこの女の姉にクララ王女とカタリナ王女がおられるのも存じておりますが、そもそも、こやつの実母は現在のスペイン女王のイザベル叔母様。
で、叔母様と変態小説家の間にこしらえた庶子で、しかもその出自的に色々問題がありまくりそうな問題児なのにも関わらず、このフラメンシアめを次期スペイン女王に推挙しようとしているのが痴女皇国本国の皇帝であり、罰姦聖母教会聖母であるマリアヴェッラ陛下。
https://novel18.syosetu.com/n0112gz/351/
「なんで私かっていうとね…スペインの財政を一番に改善できそうなタマということで選ばれたのよ…ほら、うちの国、痴女皇国経由で多額の借款を受けてるし…」
つまり、借金を返せる女と見られたがために、フラメンシアめをイスパニアの女王にしろと言われておるようなのです。
そして、この庶子王女のフラメンシアですが、なんと本当に次のイスパニア女王としての教育を受けたり、経験を積まされておる有様なのです。
これ、フラメンシアめが言う「返済女王」に仕立てられるための教育だと考えると、確かに合点がいく話ではあるのです。
しかし、実の父親たるや、変態貴族の悪名も高いドナシアン・サドに師事したあげく、サド男爵以上の変態小説や戯曲に映画原作までも書き下ろした、これまた変態貴族たるジョルジュ・バタイユという男ですよ?
Marie Thérèse Charlotte de Francise テレーズ Thousand Suction (Limited Ten thousand) . 千人卒(限定万卒)Slut Visual. 痴女外観 Red Rosy knights. 赤薔薇騎士団 France branch, European Headquarters, Imperial of Temptress. 痴女皇国欧州地区本部フランス支部
Flamencia Bataille de Valois フラメンシア Hundred thousand Suction (Limited million) 十万卒(限定百万) Slut Visual. 痴女外観 Purple Rosy knights. (Black Rosy Knights)紫薔薇騎士団 South-Euro Branch, Imperial of Temptress. 痴女皇国南欧支部 Asesor administrativo de la familia real borbónica フランス支部行政顧問
「あたしの生まれはどうでもええやん…あの父親に、私の父となってくれと頼んだ覚えはあらへんわいっ」
そう、このフラメンシアが一番、気にしているのが出自。
フランス人の女王様が、変態貴族であろうとフランス人ならば構わんとばかりに精を受けて孕んで産んだ子だというのを、ものすごく気にしております。
しかも、そのバタイユ男爵、未だもってフランスでは愛人の尼僧シモーヌ・エドワルダやサド男爵夫人であったルネ夫人などの数名とともに、大規模な性犯罪の実行犯だったり、はたまた背徳的なエロ小説を世間に撒き散らした騒乱の罪などによって指名手配犯扱いです。
ええ、フラメンシアめは、わざとそういう悪人扱いの人間の精を使って産まれた疑惑すら存在する女。
こんなの、間違ってもフランスの女王にしてしまうと、世間からは何を言われるか、たまったものではないでしょう。
いえ、実際に父母が存命の時にもやんわりとではありますが、苦情を申しております。
このバタイユ男爵、周囲の悪党にそそのかされた結果、悪事の片棒を担ぐ羽目になった人物だというのは当人を知っておりますので存じてますけどね。
それでも、無知は罪という考えに基づきますと、悪党の部類にされてしまうでしょう。
で、なにゆえにそんな人物とまぐわってまで、イザベル陛下の娘御、純血のフランス人として生まれることを画策されたのでしょうか。
祖国への当てつけや嫌がらせ以外にも理由、ありそうなのですが。
「もちろん、フランス王国を自分の娘…つまり私に治めさせるために決まってるじゃない…」
ええ…なんという、とんでもない話であるのか。
私は、つくづく…マリー=アントワネット=ジョゼフ=ジャンヌ・ド・アプスブール=ロレーヌという婚姻後のくそ長い本名で知られる実母を恨みたくなりました。
この母親…フランス・ブルボン王家に嫁いだ王妃であるマリー・アントワネットという名前で皆様にもよく知られておる人物だと思うのですが、我が母でもあるこの王妃、こともあろうに父も公認していた愛人がおりました件もご存じでしょうか。
その、愛人…ハンス・アクスル・フォン・フェルセンという軍人貴族が祖国に帰国した後で立場が悪くなりましてね。
そして、父も諸々あって体調を崩し、崩御したのです。
更には、別の諸々があって、最終的には我が母とフェルセン伯爵、それぞれが別の日に死亡したことになっております。
しかし、我が母とフェルセン伯爵、そしてフェルセン伯爵の実の妹であるソフィーという未亡人の3人、なんと痴女皇国の手によって金田の地に逃れ、密かに暮らしておるのです。
https://novel18.syosetu.com/n0112gz/360/
しかも、現地の聖母教会を取り仕切る立場ですから、股ぐらに逸物をくわえこみ、尻を振る毎日。
いわゆる、おめこ三昧とか申す暮らしをしてやがるのです。
祖国、ほっぽって。
で、その契機をフラメンシアの実母たるイザベル陛下が逃すはずがありません。
事実、フラメンシアをフランスの暫定女王として認めさせようと奔走しておられましたから。
しかし、ここに物言いがついたのです。
まず、皆様の世界と違いまして、ストラスブール界隈を治めているロレーヌ公国という国、健在です。
更には、ブルゴーニュの辺りの領主であった突進公シャルルからすると孫娘となる方も、ストラスブールに身を寄せ痴女皇国の幹部となっておられます。
この…マリアンヌ・ド・ロレーヌという方と、ブリュンヒルダ・アウストラシアと申される御仁。
お二人は、私らを忘れてはおらぬかとばかりにフランス内政への関与の権利は我らにもありと主張なさったのです。
更には、連邦世界とかいう、国家転覆者たちによって父や母が処刑されてしまった末路を辿った世界のフランス共和国なる国からお越しの方々も、フランスの統治に嘴を突っ込み始められたのです。
で、このテレーズも、あることを思いつきましてね。
ちょっと、加勢をお願いしたのですよ。
(我がフランスは元来、農地として開梱された土地あまた。その土地の収穫を確保するためにも、百姓を増やしたいのは山々なのです…なのですが、女体化の雨が降ったのに加えて、国難が押し寄せること、あまた。ここは一つ、例え偽女種に頼ろうとも国内での罰姦聖母教会経営の荘園を増やし、収穫を確保したく存じます…)
(ベラ子陛下。このテレーズ殿下の着想、どうなさいますの…)
(当初の構想ではフランスを売春王国として、欧州の男たちを集め子種を搾り取り、卵をパリ地下の苗床に送り込む計画。すなわち、少しでも優秀な男を苗床から生み出すための策であったはずですわ…ゆえに、フラメンシア殿下が適任であるとイザベル南欧行政支局長は強硬に主張しておられるかと)
(しかし、我ら中仏支部はもちろん、メーテヒルデ支部長のドイツ支部にもフランスへの経営参画の話に参加する権利があるはずですわ…強姦作戦他で、以前からフランスへの工作を熱心に進めておった立場にも関わらず、ここでスペインに獲物をかっさらわれるのも腹立たしい話でしてよ…)
で、中仏のマリアンヌ支部長とブリュンヒルダ…ブリュントレーネ副支部長にお願いしましてね。
ええ、アルザス・ロレーヌの領有権を主張するお二人、このテレーズや兄弟姉妹の後見人となって頂ければ、フランス東部の統治をお願いできるでしょうとも。
この裏には、ちょっとした思惑があります。
肝心のパリからイスパニア国境までのフランス国土の大部分をフランス支部として私が貰えたならば、南欧行政支局の管理下に置かれても文句は言いませんよ、という話でもあるのです。
つまり、フランス国内に痴女皇国の支部が合計2つ、できることになります。
そして、私がフランスの王位に即位させて貰えるならば、中仏支部…アルザス・ロレーヌを南欧行政支局の傘下支部になって頂くことを認めさせます、とも。
で、私の出したフランス分割と産業再興案、とりあえず内務局に送られることになりました。
(で、最終的にマリアちゃん…マリアリーゼ上皇陛下の裁定を申し渡します。フランスは目下、フラメンシア殿下やクララ殿下にカタリナ殿下といったヴァロワ家組と、そしてテレーズ殿下とソフィー殿下のブルボン家組が合同統治し、マリーちゃんやイザベルさんにルクレツィアさんはそれを隣接国として支援するということになっていますね)
(ええ、マダム・マサミのお話に間違いはありませんわ…)
(しかし、実態としてはマリーちゃんとフラメンシアちゃんの間でフランスはわしのもんやと、オルリー宮殿といわずエリゼ宮といわずベルサイユと言わず、毎日火花を散らしていると言う話も聞こえてます…ですので、痴女皇国本国としてもどうしようかと考えあぐねている状態なのです)
ほんまでしょうか。
本当に悩む話であれば、最悪は関係者がエリゼー宮なり痴女宮に呼びつけられていそうなのですが。
(で、痴女皇国としても、テレーズ殿下の案に近い形でフランスの再建を考えております。しかし、この計画にはパリを交通と売春の拠点として整備するために必要な人物の存在が不可欠なのです。つまり、パリの統治を任せられる者すなわちフランス支部長に相応しいであろう、というのがマリアちゃんの考えです)
で、売春と申されましたが、実のところはパリに開店している紅唇だの狂い馬だのと言ったキャバレークラブなる、演し物酒場や、あるいはオペラ・ガルニエといった富裕層向けに女遊びができる施設の管理となるのは明白でしょう。
(確かに、あれらの助平店、歌劇場の個室利用も含めて欧州各地の貴人富豪にパリを訪れさせて女に耽溺させるのが目的とはお伺いしましたが…)
(で、フラメンシアちゃん…あれにはもういっこ目的があってね…パリの貴族向けのガラスや宝石に彫金職人や仕立て人、あるいは料理人といった富裕層向けのお仕事をしている人たちの技術維持や雇用確保も視野に入れている話なのよ…)
つまり、パリを訪れて散財する向きのための産業も振興させて欲しいのだそうです。
うぬぬ。
ただ、ですねぇ。
これはフランスに一長の利があるのです。
っちゅうのもスペイン王国、その手の人材があまり存在しないと聞いておりますから。
裁縫や仕立てにしても、彫金細工やガラス細工、宝石の切り出しや研磨にしても、道具は必要なのです。
そして、それらの道具をこしらえる材料も含めて、ものが集まりやすく金も払えたパリに職人が集まるのは道理というもの。
そして、我がフランスにはそんな手間のかかる細かい作業に邁進してくれる人材を供給できるだけの背景が存在したのです…。
(そもそもフランスは国土の大半で畑を作れる地形でしょ、で、人口の大多数はお百姓さんなのよね…つまり、農家の次男坊や三男坊だったり、あるいは百姓仕事が嫌でパリに行って名を挙げるって感じで、パリを目指す人も多かったのよ…そうした移住者が仕事を覚えるために必死にならざるを得なかったのよ…)
(皆様ごきげんよう)
Je m'appelle Marie Thérèse Charlotte de Francise.
(不肖わたくし、マリー・テレーズ・シャルロッテ・ド・フランスと申します)
Le Royaume de France est censé être dans une extrême tourmente en raison des décès successifs de mes parents.
(私の生まれたフランス王国、父母の相次ぐ崩御によって治世が危ぶまれておりました)
Pourtant, la France peine à se stabiliser grâce au soutien que nous recevons des parents de sang de la famille royale Valois, qui sont des parents éloignés de la famille royale des Bourbons.
(しかし、うっとおしい親戚や喧嘩相手の姪の差し伸べた手によって、かろうじて戦乱や混乱に巻き込まれてはいない状態です)
Quoi qu'il en soit, j'aimerais donner naissance au prochain roi de la famille royale des Bourbons, mais ma nièce ennuyeuse n'approuvera pas.
(で、私としては産むなり我が兄弟姉妹の中から選ぶなり、とにかく家中から次期フランス王を即位させたいのですが、ウザい姪が許そうとしないのです)
Non seulement cela, mais ma lointaine tante, issue de la famille royale française, essaie de faire de la France un territoire espagnol chaque fois qu'elle en a l'occasion. Même si elle est désormais reine d’Espagne, est-ce acceptable ?
(そればかりか、その姪の母親であるエリザベート叔母様までもが、フランス王家の生まれの癖に、我が王国をスペインの領地にしてやろうと虎視眈々、とうてい許せない目でわが国を見ておるのです)
「…あのさぁテレーズ…いくらあんたがフランス王家の王位継承権1位から3位の間だったとしてもよ、フランス語で変なことを誰かにまくしたてて事実を捻じ曲げてんじゃないわよっ」
ええ、その、うっとうしい姪であるフラメンシア・バタイユ・ド・ヴァロワ。
とりあえずこの女の姉にクララ王女とカタリナ王女がおられるのも存じておりますが、そもそも、こやつの実母は現在のスペイン女王のイザベル叔母様。
で、叔母様と変態小説家の間にこしらえた庶子で、しかもその出自的に色々問題がありまくりそうな問題児なのにも関わらず、このフラメンシアめを次期スペイン女王に推挙しようとしているのが痴女皇国本国の皇帝であり、罰姦聖母教会聖母であるマリアヴェッラ陛下。
https://novel18.syosetu.com/n0112gz/351/
「なんで私かっていうとね…スペインの財政を一番に改善できそうなタマということで選ばれたのよ…ほら、うちの国、痴女皇国経由で多額の借款を受けてるし…」
つまり、借金を返せる女と見られたがために、フラメンシアめをイスパニアの女王にしろと言われておるようなのです。
そして、この庶子王女のフラメンシアですが、なんと本当に次のイスパニア女王としての教育を受けたり、経験を積まされておる有様なのです。
これ、フラメンシアめが言う「返済女王」に仕立てられるための教育だと考えると、確かに合点がいく話ではあるのです。
しかし、実の父親たるや、変態貴族の悪名も高いドナシアン・サドに師事したあげく、サド男爵以上の変態小説や戯曲に映画原作までも書き下ろした、これまた変態貴族たるジョルジュ・バタイユという男ですよ?
Marie Thérèse Charlotte de Francise テレーズ Thousand Suction (Limited Ten thousand) . 千人卒(限定万卒)Slut Visual. 痴女外観 Red Rosy knights. 赤薔薇騎士団 France branch, European Headquarters, Imperial of Temptress. 痴女皇国欧州地区本部フランス支部
Flamencia Bataille de Valois フラメンシア Hundred thousand Suction (Limited million) 十万卒(限定百万) Slut Visual. 痴女外観 Purple Rosy knights. (Black Rosy Knights)紫薔薇騎士団 South-Euro Branch, Imperial of Temptress. 痴女皇国南欧支部 Asesor administrativo de la familia real borbónica フランス支部行政顧問
「あたしの生まれはどうでもええやん…あの父親に、私の父となってくれと頼んだ覚えはあらへんわいっ」
そう、このフラメンシアが一番、気にしているのが出自。
フランス人の女王様が、変態貴族であろうとフランス人ならば構わんとばかりに精を受けて孕んで産んだ子だというのを、ものすごく気にしております。
しかも、そのバタイユ男爵、未だもってフランスでは愛人の尼僧シモーヌ・エドワルダやサド男爵夫人であったルネ夫人などの数名とともに、大規模な性犯罪の実行犯だったり、はたまた背徳的なエロ小説を世間に撒き散らした騒乱の罪などによって指名手配犯扱いです。
ええ、フラメンシアめは、わざとそういう悪人扱いの人間の精を使って産まれた疑惑すら存在する女。
こんなの、間違ってもフランスの女王にしてしまうと、世間からは何を言われるか、たまったものではないでしょう。
いえ、実際に父母が存命の時にもやんわりとではありますが、苦情を申しております。
このバタイユ男爵、周囲の悪党にそそのかされた結果、悪事の片棒を担ぐ羽目になった人物だというのは当人を知っておりますので存じてますけどね。
それでも、無知は罪という考えに基づきますと、悪党の部類にされてしまうでしょう。
で、なにゆえにそんな人物とまぐわってまで、イザベル陛下の娘御、純血のフランス人として生まれることを画策されたのでしょうか。
祖国への当てつけや嫌がらせ以外にも理由、ありそうなのですが。
「もちろん、フランス王国を自分の娘…つまり私に治めさせるために決まってるじゃない…」
ええ…なんという、とんでもない話であるのか。
私は、つくづく…マリー=アントワネット=ジョゼフ=ジャンヌ・ド・アプスブール=ロレーヌという婚姻後のくそ長い本名で知られる実母を恨みたくなりました。
この母親…フランス・ブルボン王家に嫁いだ王妃であるマリー・アントワネットという名前で皆様にもよく知られておる人物だと思うのですが、我が母でもあるこの王妃、こともあろうに父も公認していた愛人がおりました件もご存じでしょうか。
その、愛人…ハンス・アクスル・フォン・フェルセンという軍人貴族が祖国に帰国した後で立場が悪くなりましてね。
そして、父も諸々あって体調を崩し、崩御したのです。
更には、別の諸々があって、最終的には我が母とフェルセン伯爵、それぞれが別の日に死亡したことになっております。
しかし、我が母とフェルセン伯爵、そしてフェルセン伯爵の実の妹であるソフィーという未亡人の3人、なんと痴女皇国の手によって金田の地に逃れ、密かに暮らしておるのです。
https://novel18.syosetu.com/n0112gz/360/
しかも、現地の聖母教会を取り仕切る立場ですから、股ぐらに逸物をくわえこみ、尻を振る毎日。
いわゆる、おめこ三昧とか申す暮らしをしてやがるのです。
祖国、ほっぽって。
で、その契機をフラメンシアの実母たるイザベル陛下が逃すはずがありません。
事実、フラメンシアをフランスの暫定女王として認めさせようと奔走しておられましたから。
しかし、ここに物言いがついたのです。
まず、皆様の世界と違いまして、ストラスブール界隈を治めているロレーヌ公国という国、健在です。
更には、ブルゴーニュの辺りの領主であった突進公シャルルからすると孫娘となる方も、ストラスブールに身を寄せ痴女皇国の幹部となっておられます。
この…マリアンヌ・ド・ロレーヌという方と、ブリュンヒルダ・アウストラシアと申される御仁。
お二人は、私らを忘れてはおらぬかとばかりにフランス内政への関与の権利は我らにもありと主張なさったのです。
更には、連邦世界とかいう、国家転覆者たちによって父や母が処刑されてしまった末路を辿った世界のフランス共和国なる国からお越しの方々も、フランスの統治に嘴を突っ込み始められたのです。
で、このテレーズも、あることを思いつきましてね。
ちょっと、加勢をお願いしたのですよ。
(我がフランスは元来、農地として開梱された土地あまた。その土地の収穫を確保するためにも、百姓を増やしたいのは山々なのです…なのですが、女体化の雨が降ったのに加えて、国難が押し寄せること、あまた。ここは一つ、例え偽女種に頼ろうとも国内での罰姦聖母教会経営の荘園を増やし、収穫を確保したく存じます…)
(ベラ子陛下。このテレーズ殿下の着想、どうなさいますの…)
(当初の構想ではフランスを売春王国として、欧州の男たちを集め子種を搾り取り、卵をパリ地下の苗床に送り込む計画。すなわち、少しでも優秀な男を苗床から生み出すための策であったはずですわ…ゆえに、フラメンシア殿下が適任であるとイザベル南欧行政支局長は強硬に主張しておられるかと)
(しかし、我ら中仏支部はもちろん、メーテヒルデ支部長のドイツ支部にもフランスへの経営参画の話に参加する権利があるはずですわ…強姦作戦他で、以前からフランスへの工作を熱心に進めておった立場にも関わらず、ここでスペインに獲物をかっさらわれるのも腹立たしい話でしてよ…)
で、中仏のマリアンヌ支部長とブリュンヒルダ…ブリュントレーネ副支部長にお願いしましてね。
ええ、アルザス・ロレーヌの領有権を主張するお二人、このテレーズや兄弟姉妹の後見人となって頂ければ、フランス東部の統治をお願いできるでしょうとも。
この裏には、ちょっとした思惑があります。
肝心のパリからイスパニア国境までのフランス国土の大部分をフランス支部として私が貰えたならば、南欧行政支局の管理下に置かれても文句は言いませんよ、という話でもあるのです。
つまり、フランス国内に痴女皇国の支部が合計2つ、できることになります。
そして、私がフランスの王位に即位させて貰えるならば、中仏支部…アルザス・ロレーヌを南欧行政支局の傘下支部になって頂くことを認めさせます、とも。
で、私の出したフランス分割と産業再興案、とりあえず内務局に送られることになりました。
(で、最終的にマリアちゃん…マリアリーゼ上皇陛下の裁定を申し渡します。フランスは目下、フラメンシア殿下やクララ殿下にカタリナ殿下といったヴァロワ家組と、そしてテレーズ殿下とソフィー殿下のブルボン家組が合同統治し、マリーちゃんやイザベルさんにルクレツィアさんはそれを隣接国として支援するということになっていますね)
(ええ、マダム・マサミのお話に間違いはありませんわ…)
(しかし、実態としてはマリーちゃんとフラメンシアちゃんの間でフランスはわしのもんやと、オルリー宮殿といわずエリゼ宮といわずベルサイユと言わず、毎日火花を散らしていると言う話も聞こえてます…ですので、痴女皇国本国としてもどうしようかと考えあぐねている状態なのです)
ほんまでしょうか。
本当に悩む話であれば、最悪は関係者がエリゼー宮なり痴女宮に呼びつけられていそうなのですが。
(で、痴女皇国としても、テレーズ殿下の案に近い形でフランスの再建を考えております。しかし、この計画にはパリを交通と売春の拠点として整備するために必要な人物の存在が不可欠なのです。つまり、パリの統治を任せられる者すなわちフランス支部長に相応しいであろう、というのがマリアちゃんの考えです)
で、売春と申されましたが、実のところはパリに開店している紅唇だの狂い馬だのと言ったキャバレークラブなる、演し物酒場や、あるいはオペラ・ガルニエといった富裕層向けに女遊びができる施設の管理となるのは明白でしょう。
(確かに、あれらの助平店、歌劇場の個室利用も含めて欧州各地の貴人富豪にパリを訪れさせて女に耽溺させるのが目的とはお伺いしましたが…)
(で、フラメンシアちゃん…あれにはもういっこ目的があってね…パリの貴族向けのガラスや宝石に彫金職人や仕立て人、あるいは料理人といった富裕層向けのお仕事をしている人たちの技術維持や雇用確保も視野に入れている話なのよ…)
つまり、パリを訪れて散財する向きのための産業も振興させて欲しいのだそうです。
うぬぬ。
ただ、ですねぇ。
これはフランスに一長の利があるのです。
っちゅうのもスペイン王国、その手の人材があまり存在しないと聞いておりますから。
裁縫や仕立てにしても、彫金細工やガラス細工、宝石の切り出しや研磨にしても、道具は必要なのです。
そして、それらの道具をこしらえる材料も含めて、ものが集まりやすく金も払えたパリに職人が集まるのは道理というもの。
そして、我がフランスにはそんな手間のかかる細かい作業に邁進してくれる人材を供給できるだけの背景が存在したのです…。
(そもそもフランスは国土の大半で畑を作れる地形でしょ、で、人口の大多数はお百姓さんなのよね…つまり、農家の次男坊や三男坊だったり、あるいは百姓仕事が嫌でパリに行って名を挙げるって感じで、パリを目指す人も多かったのよ…そうした移住者が仕事を覚えるために必死にならざるを得なかったのよ…)
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