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アルトのアメリカ大冒険 - Route 69 -6.1

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でまぁ、話し手を交代させて頂きましたわたくし、室見理恵。

今回のソルトレークシティ聖母教会訪問、実は結構重要なことを決めるそうなのです。

と申しますのも、フランシスカさんが北米大陸を統治するかどうか。

あるいは、メキシコの後見支部であるスペイン系と、フランス系英国系の各系統拠点で北米を分割して統治するのか。

いずれにせよ、フランシスカさんの北米への関与はその程度の差こそあれ決まってはいるのです。

それと、メキシコから人を送り込む場合には、なるべくであればと要望されている事があります。

それは、他ならぬ苗床の設置。

この苗床を置けば、飛躍的に人口増減の管理が容易になるのは南米行政局…そしてフランシスカさんの管轄である中米行政局で一定以上の成果が出ております。

しかし、その代償に…それなりの人口増減が発生するのです。

具体的には、苗床の餌が必要となります。

現地では、主に尼僧や神官として配置している女官を頻繁に妊娠させる必要があるのです。

そして、女官の寿命も…千人卒以上であっても、苗床を設置した場所では縮む傾向もあると観測されております。

(百万卒以上の支部長職同等で、ようやくという感じですかねぇ…)

これは、女官に課せられた「後継を産むと寿命が飛躍的に縮まる」件にも影響を及ぼすからでもあります。

苗床から生み出される男女を優秀な存在にするために、幹部も受精卵を提供しますので…。

「確かに、労働魔族を使えば色々と捗りますが…」

そう、南米や中米と同様の、特殊な統治区域となってしまうのが苗床設置地域の欠点なのです。

このため、現在ではアルゼンチンチンと尻出国の大部分に関しては敢えて通常の非・苗床型…仮に苗床を置いても女官の管理用のみに使うという、コンスタンチノープルやモスクワ、そしてマドリードやパリでも行われつつある欧州方式と呼ばれる苗床設置形態に留まっているのです。

(農業魔族の方が効率が良いとされる地域では投入していますけど、影響区域とは厳密に切り離すようにしておりますからね…)

つまり、わたくし室見が来ているのは、その辺の取り決めのために呼ばれておるのもあるのです。

このソルトレークシティ、ひいては北米地域に苗床を置くか、置かないかでその後が全く変わるのです…。

更には、金田。

シベリアと同じく、金田の地では南米同様の林業魔族運用、早くから決定しておりました。

むしろ、入れないと開発できないとまで言われております。

ですので、金田は確実に隔離地域となるのが判明しております。

(アントワネット妃殿下の存在を秘匿するにも都合が良いということで…)

ええ、あの王妃様は今、金田のどこかで愛人と…その愛人役の方の妹さんとご一緒に、ひっそりとお暮らしになっているとか。
https://novel18.syosetu.com/n0112gz/360/

ただ、魔族運用地域ということで、延命処置があったとしても卒級昇格がないと長期の存命は難しく、せいぜいがところの通常人類の等倍から2倍に留まるそうです、寿命。

(これ、あえてそうしているとかお聞きしましたけど…)

(リュネ族や魔族の遺伝子が混ざれば一般的な痴女種女官と遜色なくなるそうですけどね、今度は苗床への依存度が上がるんですよ…)

そんな問題を孕みながらも、苗床運用を継続または運用地拡大すら計画している理由。

使い勝手が良いからです。

ですが、苗床を運用した場合はその設置場所の聖母教会、統治する町や村を含めて姦淫乱交が日常化します。

それはもう、事情を知らなければ地獄絵図にすら見える有様で。

(連邦世界から送られてくる犯罪者や処分者の処理が終わった後がまた、頭痛の種だそうですけどねぇ…)

(流石に直接投入はちょっとまずいとなって、グァンタナモとアトスとボロブドゥール経由は継続でしたっけ)

(一部の矯正困難者については直接、預かっています。もっとも行き先は限定されますけどね…有り体に申し上げますと、メキシコシティかティノチティトランで処理する事も多いんですよ…)

そう、メキシコシティにも苗床、あるんですよね…。

でまぁ、今後のソルトレークシティ…そして北米大陸の統治方針を定める重要な要素として、苗床の設置だけではなく、住民構成をどうするかも議題となってはいるのです。

何せ、北米大陸の原住民である、通称・嘘つかない族。

連邦世界では、いわゆるインディアンとかネイティブと言われている方々です。

しかし、この方々、これまた連邦世界と同様に数十数百の部族に分かれております。

そしてその幾つかは、連邦世界同様に大変に好戦的であったとか。

そんなわけで、淫化帝国や明日輝帝国、更には魔屋王国同様に女体化だの何だので、こちらの統治に向いた状態になってもらおうとしております。

具体的には、意識改革を図って痴女皇国と聖母教会を受け入れてもらう。

そして、狩猟型略奪型の生活様式が主流な部族は、農業型定着型の生活に馴染んで頂こう。

言うこと聞かないなら、神罰に見えるようなこともさせてもらうまで。

いえ、女体化以上に効いた事があったのです。

例の、女体化の雨。

ただ単に、人を若い女に変えるだけじゃないのですよ。

あれ、女官種化する効果があるのです。

ですから、降らせる雨の種類によっては、一定数を偽女種に変えたり、あるいは雨を浴びたり、鬼細胞強化型の長期生存性駄洒落菌に汚染された地下水や井戸水などを飲んだ者全員、女でなく偽女種にしてしまうことも可能なのだそうです。

要は、聖母教会や慈母寺で、ベラちゃん像のちんぽからぶっかけられる聖水と同じ効果のある水が、雨として降ってくるのです。

(東方聖母教会はあたしの像じゃなくて、ジーナかーさまの像ですよ…)

(実の親子なんだし聖母認定出てるから同じようなものよっ。身長もちんぽ長も同じでしょうがっ)

(ううっ、パイセンは後でおしおきするのです…)

(べらこへいか、いくらなんでもそれはりえさんにかわいそうですよ…)

(そうですよーアルトさんもっと言ったってくださいー)

(たしかに今のはつげんでべらこへいかがりえさんをいじめるのはよろしくないとおもうのです…にだいめさま、どうでしょう)

(アルトリーゼ、あなたは一応は私と同格でしょうに…まぁ、女官の賞罰に関して私が意見を求められた態にするとしますと、確かにマリアヴェッラ…これで室見様を折檻するの、いくら暴君べらこちゃんが売りの貴女でもちょっと、おいたが過ぎるかも知れませんわね…)

(えええええ…)

(あなたもいい加減、二代目皇帝になってそれなりの年月が経過しておるのですから、暴虐や懲罰にしても周囲を納得させる理由を付けた上で暴行なさい…)

で、この二代目様の発言にベラちゃんが涙目になってる理由。

聖院金衣銀衣家族会という組織が、二代目様の後ろ盾だからです。

この組織、言うなればベラちゃんはまだしも、まりり…痴女皇国開祖にして当代の聖院金衣をベラちゃんと二人で分担して任じられている立場でもあるマリアリーゼ上皇のご先祖様の集団です。

この方々は、現在は二代目様…ベルナルディーゼ厚労局長と同様、義体を貰っているデルフィリーゼ財務局長や、その娘さんであるクレーゼ通商局長以外は痴女宮地下24階の墓所の結晶生命体回路に意識を移した、いわば身体のない状態なのです。

(パイセン、おばちゃんを忘れていますよ…初代様はあたしの中です…)

ああ、そうね…ベラちゃんのお目付け役だったわね…初代様…。

で、初代様も二代目様も、実のところはベラちゃん以上の、とんでもない暴君。

しかし、その暴君の程度も見直そうということで、今伝えられている聖院規範を実質的に改訂整備したのが三代目聖院金衣のラマンリーゼ様。

(私も四代目か三代目か、ちょっと色々とあった立場ですからね…)

(ほんとうは三代目がルミアリーゼさまでしたか)

(そうそう、で、銀衣皇統の後継が出来ないという事で、ルミアリーゼに銀衣になって貰った事があったのですよ…ですからベルナルディーゼ母様以降、双子で産むのはなるべく避けろという話になっておったかと)

1. テルナリーゼ
2. ベルナルディーゼ(+看視皇統マイアレーゼ・銀衣皇統アリエーゼ)
3.ルミアリーゼ     ↓銀衣皇統分岐
4.ラマンリーゼ
----
(中略)
----
18.アデルリーゼ
19.デルフィリーゼ    19.アルトリーネ
20.クレーゼ・アレーゼ (↑シェヘラザード)
21.マリアリーゼ     21.アルト←後に金衣将軍
22.スザンヌ+マリアンヌ←アレーゼ金衣認定で代順位変化
23.マリアヴェッラ←アレーゼ金衣認定で代順位変化

この辺の聖院金衣系譜、色々と揉める話が山のようにあるそうですが、とにかく現在はラマンリーゼ様も義体を与えられて外事局長となって痴女宮を中心に活動される立場だそうです。

(職務の性質上、私はあまり痴女宮におりませんからね…戻りました際には室見局長にもよろしく。あ…ベルナルディーゼ母様、あまり室見様を独り占めなさいませぬように…)

(うるさい娘ですわね…やはりルミアリーゼを外事局に)

(ルミアリーゼ姉様が拳の決着を好まれるとお知りなのは母様でしょうに…)

こほん。

で、実質的にラマンリーゼ様を3代目として計上することもあるくらい、ルミアリーゼ様の金衣任期は短かかったらしいのです。

その、金衣同士のごったごたはともかく、一つ…いえ、二つほど、今の会話でわかる事があります。

まず、家族会という組織、まりりやベラちゃんであってもその意向の完全な無視は困難だということ。

これは、まりりからも聞かされています。

それと、私…厳密に言えば、私の身体に二代目様や三代目様が執着しておられる理由。

単に、おめこの締まりだけではないのです。

ええ。誓わせてください。

で、完全な暴君として皇帝が振る舞うと危ない。

これは、まりりが建国したものの、ジーナさんが呼ばれてまで懲罰と再粛清の嵐が吹き荒れた結果、従来の聖院の制度もある程度は残して国を運営せーやとなった痴女皇国の建国時の顛末でもお分かりでしょう。

専制君主になり過ぎると、かつての痴女島…聖院島と呼ばれた時代の痴女島に封じられた初代様どころで済まない天罰めいた何かが働くらしいのです。

(そのやりすぎ防止に、運命選定種も関係があるんだよ…スクルドさんが実体化してるのも、その辺があってね…)

(で、室見理恵…あんたの寿命延長についてだけどね、マリアリーゼに感謝しときなさいよ…あんたが聖院金衣との性交渉役になってるのも処置の一環だからね…)

で、スクルドさんのこの一言。

これが何を意味するか、お分かりでしょうか。
https://x.com/725578cc/status/1838511433421914300
https://x.com/725578cc/status/1838512000264982881

わたくし室見、本来ならば大学在学中に悪い男に引っかかって騙される…それも金銭に関わる部類の騙され方をされたりと、とにかく散々な運命の分岐が存在する女だったようなのです。

そう、闇堕ちマリアの方で、私の分体があわやスカウトマンに引っ張って行かれかけた、あの件。
https://novel18.syosetu.com/n0112gz/192/

あの件と似た出来事が私の身に降りかかった結果として、男の方が目的を果たしてしまうような運命が待ち構えていたそうなのです。

で、家族会の皆様の合意を得た上で、まりりが取った処置。

私を痴女皇国で預かる。

聖院ではなく、痴女皇国というのがミソだったそうです。

痴女皇国であれば、私の存在は重宝されると。

いえ…実際、それなりに重宝されておりますね…。

そして、二代目様が暇を見つけては厚労局に私を引っ張り込む件ですが、実は二代目様に渡されている義体の維持のためなのだそうです。

いえ、そればかりではありません。

なんとこの室見理恵、痴女皇国皇族とされる方々にとっては、私とおめこすることが義体維持または寿命に影響が出るように設定されておるそうなのです…。

(これさぁ、たのにも設定しようかと思ったんだけど、さすがにたのはな…)

(たのにそれやらせたら、あの子泣くわよ…)

ええ、現在は痴女皇国における古巣とも言うべき財務局に戻って財務部長をやっている田野瀬麻里子ですが、私とまりりの高校時代の同級生であり、その時からの付き合いの友人です。

ベラちゃんが田野瀬先輩ではなくたのきちと呼んでいる理由は、一時期、この田野瀬麻里子を愛人にしていた件に由来するのですが、実のところたのは助平であって助平でなし。

誰彼なしの乱交とでも言うべき痴女皇国のちんぽとおめこの関係には、いささかに不向きな部類ではあるのです。

これはまぁ、痴女皇国に来た当時、なかなかちんぽが生えなかった…つまり千人卒以上への昇格が叶わなかった一件にも絡んでおります。

更には、たのを巡ってベラちゃんと初代様の間でバトルが発生しかけていた件にも関わるのです、現在のたのの役職や立ち位置。

で、わたくし室見に話を戻しますと、現在は主に二代目様の勤務査定役となっておるそうです。

私のちんぽと、そしておめこで。

性器で勤務査定とか、どんな国なのか。

しかし、まりりに言わせると、義体によって聖院金衣の能力を制限されてはいるそうですが、古代神種族直系の血筋の二代目様とおめこするだけでも本当は大変なことになってしまうのだとも。

(有り体に言うと、初代様と雅美さんが子作りし合った結果と似たような結果になるんだよ。ペルセポネとアフロディーテ…神話神種族を召喚したも同じことになっただろ。あれに近いことが起きてしまうんだわ…)

そして、不肖この室見、何気に八百比丘尼国の八百萬神種族が主催する通称:十月会議と親睦会。

たの同様、本来なら出席対象にされておるそうです。

ここに呼ばれるということは、神種族に準拠した存在と認められたことであり、存在を害しようと考えた者は祟られるのが基本であるとも言われました。

(そればかりではありませんわよ…わたくしと室見様の性交、わざわざと厚労局事務室のわたくしの席で行って補助役に女官を呼んでおる理由、きちんと存在しますでしょう?…ほほほほほ)
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