アルトリーネさんのいけない修行の日々

すずめのおやど

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-Tango Argentina- ラテンの紅い情熱の花・6

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なんですかそれ、と言いかけましたが、百聞は一見に如かずでしょう。

で、我々は撮影のためのロケということで、くだんのマンサナレス川の河原の状況を見てみることにします。

案内はヴィータと、そしてイスパニア河原者頭、そしてマドリード愛隣会館の長を務めるアマヤ司教…と申し上げたいところですが。

Amaya アマヤ Ten Thousand Suction 一万卒 Slut Visual. 痴女外観 Holy Order knights, Imperial of Temptress. 聖隷騎士団 South-Euro Branch, Imperial of Temptress. 痴女皇国南欧支部 Madrid Instalaciones que brindan caridad a los vecinos マドリード愛染隣保会館長 Presidente de la Asociación Nacional Gitana de España 南欧地区河原者会会長

マドリード愛隣会館前で我々はサシア、という猫絨毯国の血を引くらしい女性を紹介されます。

Sasha サシア Ten Suction.十人卒 Pure famale Visual. 女性外観 Holy Order knights, Imperial of Temptress. 聖隷騎士団 South-Euro Branch, Imperial of Temptress. 痴女皇国南欧支部 Persona cualificada para el confort del baile exótico. 異国舞踊慰安婦資格者

「元来なれば不肖このアマヤが皆様の案内を務めるべきでございますが、こちらのサシアに案内をさせましょう。なぜならば…」

で、アマヤ館長の申されるには…館長は舞踊の心得に疎いのもありますが、もっと重要なことがあります。

アマヤ館長が来ると皆が萎縮して、河原女たちが普段やってるようなえげつない客引きだの、その後のことをやってくれない可能性があるそうです。

「河原には河原なりの掟がございますし、それ以前にこの地に合うた暮らし向きをしてもらわねば、おひねりも頂けませんから…それに、昔はみかじめや花代を取ったの取られたのとございますので、なるべくならば上役が行かぬ方がよいという、恥ずかしながらの事情もございます…」

では、この愛隣会館で何をしとるかと申しますと、第一には河原者の聖環登録、すなわち身分保証。

そして、食事や日用品購入など。

これ、私も驚いたのですが、マドリード市内…マンサナレス川の東側のお店によっては、河原者お断りというお店もあるそうなのです。

(座って食べる店などに限っておりますけどね…)

もっとも、単純に河原者を差別しているのではなく、いわゆるドレスコードに類するものがあって、河原者の稼ぎではなかなか入れてくれる服装を整えられないという実態があるそうです。

逆に、河原者御用達を謳う屋台もあって、庶民には「河原や黒んぼがうまいうまいって並んでるんなら一つ食ってみるか」という売り出し方をしているところもあるようです。

つまり、このマドリードでは、肌の色だけで単純に差別されているわけではないのです。

そして、河原者ならば河原者らしい生き方をしてもよい。

ただ…黒人浮浪者には浮浪者でいられる期間が限定されているというお話があったと思いますが、あれの河原者版のような掟が存在します。

マドリードにいられるのは、半年の間。

それを過ぎれば、別の聖母教会の管轄地に赴かねばなりません。

もっとも、河原女たちには尼僧…もっと言えば、聖隷騎士団所属芸能慰安婦の資格が与えられております。

つまり、彼女たちの身元を聖母教会が保証するのみならず、いざとなれば衣食住を支援したり、あるいは臨時の精気抜き応援要員として受け入れることも可能。

「実際、イスパニア各地の聖母教会を回って踊りながら暮らしてる者は少なくありません…」

そう、この掟こそが、河原女の身請け…嫁や妾にという男からの申し出を直接に出来ない理由でもあるのです。

彼女たち河原女は、芸能慰安婦であるからこそ今の地位を保障された立場。

それが家庭に納まってしまえば、ある意味ではお気楽な流れ者の踊り子生活が出来なくなるのです。

「それにですねぇ、男ってのはたいがい、うちらが拒んだって、ある程度までは追いかけてくるんですよ」

この、自信に満ちたサシアの発言に同意するのはヴィータ。

「いい、ホセ…あの不妊村の人たちみたいな素直なやつばかりじゃないんよ…お貴族さまやお金もちってのはね、たとえばあたいとあんたがいい仲だとするじゃない、そうすると、そんなに百姓が夢中になるような女なら、一つおれも夢中になってやろうかなんて考えて、あたいを囲いに来たりすんだよ…あたいがアルゼンチンチン行きを承知したのもさ、そのへんがめんどうになったってのもあんだよ…」

ええ、河原女には河原女の事情がある。

そして、彼女たちに夢中になる男が一定数はいるようなのです。

その、河原女たちが編み出したとされるフラメンコやタンゴ。

痴女皇国世界では半ば、私が持ち込んだようなものですが、これらの踊りの連邦世界での歴史…それもフラメンコの由来は正真正銘、イスパニアン・ジプシー発祥なのです。

この、踊りの起源である河原踊りの本場の話を聞きつけ、ヴィータと付き人のホセを伴って河原売春の人気の地であるというマンサナレス河川敷公園に向かうジョルジュ・バタイユ男爵と養女イプルディア。

そして、手引き役の河原女サシアの案内で、件の公園を覗き見ようとする筋書きで、撮影が再開されます。

で、このマンサナレス河川敷公園。

青姦禁止地域です。

「な、な、なんでやの…こんなホモのハッテンに名所になりそうな…いやもとい、痴女皇国のルールやったら青姦しまくりの場所にするはずの公園やで?」

ええ、もんのすっごく残念そうな顔のジーナ閣下ですが、聖院世界に青姦の概念を定着させたほどに青姦大好きでおばはんちょっとはとしかんがえろというのはこのフランシスカとて、よく知るところなのです。

そして、同じく過激装束以外を見たことがないとまで言われる、ジーナ閣下の実娘にして痴女皇国二代目皇帝かつ二代目聖母のマリアヴェッラ陛下。

んで、ジーナ閣下も聖院世界&痴女皇国世界では初代聖母。

かつ、痴女皇国世界では東方聖母教会聖母です。

その、「青姦と露出と変態行為がなんだかんだ言って大好きである」二人の聖母母娘をもってしても、この青姦禁止の掟は曲げられない。

いえ、河原者たちが食い詰めないように保護するためには必須の掟である。

アウグスティーナ団長は、そう申されます。

「本当は、私かイザベル陛下の権限で姦淫行為はできますよ。しかし、その許可を出すにしても、ここで起きていることをご覧になってからの方がよろしいかと」

「あー、なんかわかる。要はアレや、この河川敷公園はジプシーの子らの踊りを見て、気に入ったらおひねり追加とかいう感じでおめこさしてくれるような場所やっちゅうことかいな」

「ご明察でございます、さすがは聖母様…今、聖母様が見抜かれました通りでして、ここは河原女たちの芸を保護するとともに、彼女らの稼ぎのために確保した場所なのでございます…」

「なるほどな…ベラ子、そんな理由で青姦禁止やいうことは、うちらはこの河川敷ではおとなしく、起きてることを見学するに留めざるを得ないやろ…」

(お前、うちが何か言わんかったら、クリスここに呼んで始める気いやったやろが)

ええ、ジーナ閣下の釘刺しには建前の音声と、本音の心話がありました…。

そう、このマンサナレス河川敷公園、河原を含む川幅自体は結構、広いのです。

連邦世界では河原を護岸工事で廃止した上で、両岸を公園にしてしまっておりますが、ここでは堤防から内側を割と自然のままにしておるとか。

で、我々はその、青姦禁止地域北端にあるデボー聖堂やサン・アントニオ教会を目指して、マンサナレス河川敷公園を北上することに。

  \
 マン\ ○サン・アントニオ教会(東方・罰姦合同教会)         
 サナレス\ ⬜︎デボー聖堂(東方聖母教会・暗黒大陸地区本部出張所)   
 河川敷公園\↓カンポ・デル・モーロ庭園 ↓サルスエラ宮殿北端
       ----------------

「あの彼方のエジプト風庭園と建物がデボー聖堂でして、暗黒大陸地区本部の事務所となっております。そしてその北側のサン・アントニオ教会が暗黒大陸からの出稼ぎ労働奴隷志願者、分けてもカサ・デ・カンポ公園内で野宿しておる浮浪者たちの生活の面倒を見ておる慈善窓口なのです…」

「ここの黒人さんら、連邦世界の奴隷とちごて、自発的に来てるらしいな」

「言わば出稼ぎ労働者。そして、無理からに慣れぬ労働で心身を壊すよりはと、精気を頂く野宿者の暮らしも認めておるのです…」

「で、ご飯はサン・アントニオ教会に並べば食べさせてもらえるし、教会は教会で炊き出しや購買、その他黒人さんらの面倒を見るための雇用の口も作れると」

「かーさま、マドリードだから出来るようなものですよ…ここの年間降水量、東京や大阪の半分です…」

「まぁ、そうでなかったら河原の踊り子さんでもそうやけど、女官か思うくらいの露出度高め生活はでけへんわのぅ」

などと会話しておられる聖母親子ですが、その遥か前方を行くのは踊り子姿のサシアに連れられたヴィータとホセ、そして少し離れた後ろをついていくジョルジュ少年(見た目は)とイプルディア。

その5人が、映画の撮影対象です。

で…実のところは、堤防の上からでも、既に何組もの姦淫真っ最中の光景が目に入っております。

ここでの姦淫売春は、24時間、可能。

しかし、女たちを買うおひねりの設定相場が高めということもあって、利用者はかなりの富裕客に限られているようなのです。

その金額、なんと5万イスパニアン・ペセタ。

(クラブジュネス淋の森店の2階席料同額なので、高いのか安いのか)

(ベラ子…5万ペソ言うたら南洋ルピーと同価値やから、淋の森の売春相場の10倍やろ…海老原さんとこの吉原の高級ソープランド1回分の総額に匹敵するやんけ…同じ吉原でも比丘尼国の吉原で太夫を買うよりは安いやろけどよ…)

つまり、日本円に直せば10マンエン。

1回買われたら、日没まではその男に買われっきりになるのですけどね。

ただ、その1回で、1ヶ月の河原暮らしには充分な金額のおひねりが手に入るのです。

言い換えれば、5万南洋ルピー…淋の森や痴女宮の相場の10倍に値する内容のことを、日没までの半日程度で客に与えることが出来ないと、次の指名などはないようなもの。

下手をするとマドリード愛隣会館に「なんだあの踊り子は、あんな女を河原に置いておくなど河原芸者の名折れではないのか」などと苦情が入ったりするそうなのです…何せ、そんな額のおひねりをポンと出せるお金持ちですから、地位も収入も、それ相応。

で、そんな「金払いはいいんだけどその金に見合った何かができない」河原女や、あるいは不幸にもお大尽にあたれずにその日は食いあぶれた河原女、夜になると強姦公園に行って黒人の乞食少年たちを相手に超・格安で股を開いたり、あるいは強姦公園での相場で売春したりしておるのです。

(金回りのいい河原女なら、逆に黒んぼの子を買って夜中じゅうおめこしてますけどね…)

そして、あまりに稼ぎの悪い河原女は愛隣会館で芸の再修練を言い渡されたり、このマンサナレス河川敷公園からは強制退去となるそうです…。

(うう、指名を取れないと個室を与えてもらえない箱ヘルスやソープランドのおねーちゃんの話を聞いておるような切実さを感じるんやけど…)

(かーさま、比丘尼国でも河原芸人の世界は割と厳しくて、客がつかないとお前は品川宿あたりで夜鷹たちんぼやぁっとやられておるそうです…)

(いや、最近は内藤新宿のあたりも開発されておるから、あの辺らしいぞ。なんでも狛劇場とかいう、狛犬がイメージキャラクターの歌舞伎劇場ができて、その前あたりとか内藤奉行所分署の前あたりまでが夜になると立ちんぼがずらっと)

(内藤新宿二丁目で家光さんと信綱さんが少年を買っていたとかいう話も聞きましたね…この時代から二丁目をほもの腐ってる町にするなんて…)

(あと、家出女を救うてやるとかいうて、実際には女衒やヒモに渡して上前を跳ねるやり手婆の集団がおるとか。何やら桃色の荷車で炊き出しもして問題になっておりますわ…)

(おまつさん、それ、幕府とか大奥に援助費たかってへんか…変なところに金が流れる前に、取り締まった方がええ気がするで…)

(あたしもそれ、危険な気がします。幕府への謀反を企てる連中に金が流れている可能性も)

聖母様方、比丘尼国の偽女種事情とか売春事情も理解できますが、ここは一つ、まずはこの河川敷の出来事について。

で、ここでは河川敷自体が女人禁制なのです。

私も、それを聞かされて驚いたのなんの。

なんせ、聖院第二公用語…和製英語で言うところのデートスポットとかモゲロエリアとしても好適にしか見えんのです。

しかし、サン・アントニオ教会の前にかかるレイナ・ビクトリア橋から、愛隣会館そばのセゴビア橋までの数百メートルの間、堤防の上はまだしも河原に女が降りるのは厳しく禁じられておるそうです。

つまり、河原女の商売の場所を守らんがために、女人禁制になっているのですね…。

(ただねぇ…ここんところは変態も増えたでしょ…で、東側の岸に限るんだけどさ…金持ちなら、花代相当を払えば女連れ込んでおめこできるんだよね…んで、踊り子におめこしてるところを見られたり、あるいは今のうちらみたいに堤の上から見下ろしてる連中に覗き見られるって寸法なんですよ…)

ええ、まさにそういうことしてるのがおります。

しかも。

ここの踊り子、紫薔薇騎士団員身分の人間も混ざってるそうです。

で、そういう踊り子がショバ代の徴収役兼・密かな警務役。

そして、女を連れ込んでやってる男が偽女種か、はたまた尻穴開発済みなら、男を犯して精気を補充してやるそうです…もちろん、女官姦淫監視えろどうがねたあつめシステムによる録画対象ですよ。

(スペインが今や南洋やらメキシコを差し置いて姦淫帝国とか言われている理由を知った気がします)

(ベラ子、サド侯爵記念文学館とか狂った建物造った時点で悟るべきやぞ…)

(で、実際に金持ちに買われてる女があいつと、それとあいつ…うん、俺の女になれ囲われろって攻撃受けてる真っ最中ですね)

ええ…彼女たちの踊りも堤防の上から望めましたが、確かに一見の価値はあるでしょう。

アラブ系やインド系の古代衣装を想起させる姿に、浅黒い肌。

しかし、痴女皇国女官の証でもあるエロ水着の日焼け跡は何故か、きっちりついております。

(焼けてないと聖母教会のタンニングマシンに突っ込まれてたりしますね…)

(皮膚ガンに縁のない女官ならではやな…)

そして、特認を得て、その富商らしき男と踊り子がおめこしている近くに降りていく、ジョルジュとイプルディア。

いつの間にか婦人騎士団制服姿になったアウグスティーナ団長が、近くで見守っておられます。

で、配役としてはこの河原での現役の踊り手であるサシアと、経験者であるというヴィータの二人が踊ってみせるのを、ジョルジュとホセが観賞するという流れで。

素足になったサシアと、往年の踊り子姿への瞬間更衣を許されたヴィータの二人が、れず風味に踊るのを見せられます。

で、イプルディアですが…この女の動きを封じておかないと、撮影の邪魔になるのは一目瞭然。

つまり、実際にこの河川敷で踊った後はどういう風に男を誘うのか、二人が実演するのです。

で、ホセの相方のヴィータはまだ良いとして、河原女の心得のないイプルディアにジョルジュを任せる訳にはまいりません。

そこで。

「ええと、王賓庭園のけんがくにこられたっちゅう偉いおかたがたはどちらさまでしょうか…あたいはアントニオ教会からの使いのものでして、ふだんは北の森で客を取ってるワイゼラともうします…」
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