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惨奴侯爵の妻 - Renee Pelagie de Sade - ・2

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痴女皇国南欧支部長かつスペイン王国女王・イザベル陛下の怒りの叫びに頭を抱える私と、マリー支部長。

ええ、困り果てているらしき嘆きの感情が心話でも伝わって参ります。

(あの話と同じことが出来るとか思いくさったアレマンドどいつやろうが押し寄せて来とるのです!おまけに、女を犯すの責めるのという要求ばかりで…)

いやその、イザベル陛下…我々が変態を誘引する小説、執筆させてる訳じゃないんですってば。

わたくしたちストラスブールの者は、あくまでもこの変態作家二人を執筆に邁進させるべく、缶詰の場所と執筆に全力を傾けられるであろう環境、提供しているだけ。

元・旦那様の直接の管理、奥様方のお仕事なのです。

(別れてるんですよ法的には!)

(シルヴィアさん…うちの元・亭主とバタイユ様のちんぽに負けてる姿を見なければ私は同意しました…)

(ルネ様こそジョルジュだけでなくドナスィヤン様に負けておられたでしょ…確かに二人が偽女種化したが最後ですね、フランス男のちんぽの大きさに加えて、硬さも角度もフランス人離れする状態になるのはわかりますよ、わかりますがね…)

(二人とも…そういうことをしているからには、痴女皇国の分類だと専属侍従持ち扱いです…IFFステータスに離婚が反映されているか確認なさい…)

で、実際、このお二方の身分が校長なら校長、教会長なら教会長ではなく「待遇」となっておる理由。

Renee Pelagie de Sade ルネ Ten thousand Suction(Limited Hundred thousand ) 万卒(限定十万) Slut Visual. 痴女外観 Red Rosy knights, Imperial of Temptress. 赤薔薇騎士団 Duchy of Lorraine Branch.中欧支部 Une religieuse ordonnée évêque, Cathédrale Notre-Dame-de-Strasbourg ストラスブール・ノートルダム大聖堂罰姦聖母教会付司教待遇

Sylvia Maklès Bataille シルヴィア Ten thousand Suction(Limited Hundred thousand ) 万卒(限定十万) Slut Visual. 痴女外観 Red Rosy knights, Imperial of Temptress. 赤薔薇騎士団 Duchy of Lorraine Branch.中欧支部 Traitement du directeur du Grand Séminaire de Strasbourg. ストラスブール大神学校司教待遇

更に、司祭より上の尼僧役位で基本的には万卒女官が就任するはずの司教になっているのも、万卒女官の執務報償金を支給するためでしてね…ええ、バタイユ卿とサド卿を奉仕偽女種かつ修道助祭にしているのも、奥様方の監視下に置くのと、衣食住を保障しお小遣を支給して差し上げるためなのです。

旦那の暮らしの面倒を見させるための生活費を含めた報酬を与えるための口実だからです。

まぁともかく、ですね。

(まったく…バーデン=バーデンからストラスブール経由で半日でバルセロナやマドリードに来れるあの、高速れっしゃもよいことずくめではございませんわね…)

(確かにドイツやこちらでは、南仏南欧の海浜はもちろん、マドリード観光に向かう道筋となると喧伝しておりますわね…)

この、イザベル陛下とマリーさんの会話ですがね。

つまり、今、このストラスブールからマドリードまで鉄の道ですと乗り換えなしか、1回でマドリードに行けるのですよ。

夜行列車ならば1晩のうちに着けますし。

更には、この高速れっしゃとやら。

実は、パリにもその道が延ばされております。

と申しますのも、この時点では通称:フランス病作戦と言われている性病を流行させるフランス攻略作戦、一応は成功裡に終了したからです。

そして、変貌を余儀なくされているパリを捨てる者が、我がストラスブールにも押し寄せ居宅や職を求める有様なのです。

で、このフランス病作戦とやら、一体全体何をやったのか。

それは、ポルトガルや連邦世界のメキシコに対して行った女体化雨を降らせる作戦の性病版とも言えるものでした。

はい、マリーさん、どういう事が起きたか、説明を頂ければ。

「一言で申し上げますと、男のあれが力を失うのですわよ…不能になってしまうのですわっ」

そう、今までのこの手の、目に見えぬ何かで人を病に導く作戦では、女に変えるか、はたまた男の逸物を無闇にみなぎらせる方向のものばかりでした。

しかし、今回のフランスに使われた麦角菌ばっかくきんなる、人に幻覚を見せる物質を生み出すしろもの、麦に感染するのです。

(厳密に言えば駄洒落菌に感染した麦角菌変種だな)

そして、病に冒された麦を使って作られたパンを食するとですね、珍々が天を向こうとする力、失われてしまうのです。

(厳密に言うと女に恐怖して幻滅する幻覚を見るんだよな…ちんぽが勃起する機能そのものを奪うわけじゃなくて、女を勃起対象に見えなくしてしまうんだよ)

この、一見すると痴女皇国の方針と相反するしろもの。

実は、聖母教会の尼僧か、あるいは痴女皇国の女官化された女を相手するならば、この病は治せるのです。

(尼僧も含めて、痴女種女官だけが正常な女に見える幻覚作用を受けるってわけよ…)

(確か、打算抜きに男が欲しいという女官の思考に、駄洒落菌変種が反応するのよね…)

つまり、普通の女を見ても醜く見えるばかりか、その本音を垣間見てしまうような幻覚に囚われてしまうのです。

で、フランスだけでなく、フランス産の小麦を買っていた他の国でも同じように、男の男たる力を失わせる病が問題となりました。

しかし、その病については罰姦教皇庁の組織する科学委員会によって研究がなされており、ある種の目に見えぬ微小な生物に冒された麦から作った何かしらを食すると男からみなぎりを奪い、女が魅力的に見えなくなるという研究成果が発表されたのです。

ですが、その病の理屈がわかったところで、病の源である麦を治さないことには被害者、続出となりますよね。

(痴女皇国の技術なら麦を無害化するのも、有害な疫病を無くすのも思うがまま…ただ、フランス王国側にも痴女皇国にこれ以上屈服できるかと反発する勢力があるのですわよね…)

(聞けば、ロベスピエールなる駆け出しの法服者と、ナポレオンなる陸軍士官が軸となって帯剣貴族や法服貴族を煽り、王権に圧力をかけておるとか…)

ともかく、サド侯爵もバタイユ卿もその、不能の病に感染してしまったのです…。

しかし、バタイユ卿はある時ある晩、ヴァンセンヌの森の近くで女と出会いました。

その瞬間、卿はいまだ忘れられぬ衝撃と、今までに感じたこともない激しい勃起の衝動に身を襲われたそうです。

(エドワルダと名乗ったその卑猥な装いの女、実は聖母教会の尼だと己の身元を明かしたのです…そして、私に数々の変態行為を教えたのです…)

で、同様に不能の病に襲われていたサド卿を誘ったバタイユ伯ですが、そのエドワルダなる尼、二人を相手する代償にとんでもない事を要求したそうです。

で、夜毎通ってくる二人に対する報酬として、自分が経験させたり語った話を文筆すれば報酬の代わりにすると持ちかけ、更には版元すら紹介する始末。

更には、異常な変態行為に未だかつてない漲りを見せたのみならず、より一層の快楽に溺れる事が出来るぞとばかりに、偽女種に変えられた二人の末梢貴族に、エドワルダの示した代価を支払う以外の道はありませんでした。

そして、版元からは「本が売れた場合、執筆・出版契約に基づいた印税を支払わせて頂きます」と言われただけでなく、物入りであろうと支度金までも握らされては二人がやる気を起こさないわけがなかったのです…ええ、元来の変態かつ好色な本質を存分に曝け出し、偏執的な変態性癖と欲望がダダ漏れに漏れた話を書き上げたのですよ…。

そして、二人の若返りや夜毎の外出を怪しんだ奥様方がヴァンセンヌの森にそれぞれの亭主の後を追いかけたところ、エドワルダの仲間と称する尼僧たちに捕縛され、偽女種と化した夫たちの逸物の餌食となった女たちとの痴態を見せつけられたのです。

(更には、偽女種に犯される始末…)

(こればかりは猛抗議せざるを得ません。ですが…)

(ええ奥様、偽女種に犯されたが最後、若返りの代償に偽女種はもちろん尼僧様や女官様の慰み者になっておかねば、命が尽き果てると聞かされましては…)

(教会や神学校の男性とオメコとやらを致しても寿命の削られを止める薬になるとは聞かされましたが…)

そう、奥様方も偽女種のちんぽに、負けに負けたのです。

実際に、日に何枚を書けばお前の逸物を慰めてやるぞとか言って、名目上は元・亭主たちを印字機たいぷらいたーに向かわせておりますし。

(関係ないのですがストラスブール、住民にはフランス系の他にドイツ系も少なからずなのですよね)

(それでマリーちゃんがキーボードにAZERTY配置ふらんすごきーぼーどだけじゃなくてQWERTZ配列どいつごきーぼーどを要求してたのか…)

(あの連中ですと、ばーちゃるキーボードでは打ち慣れてませんからね…たいぷらいたーと称して渡しておりますが、実際にはぱそこんを支給しております、雅美さんの言いつけ通りに…)

それはそれとして。

なぜ、スペインにアレマンドイツからわざわざと変態が押し寄せておるのか。

それは、スペイン国技の闘牛、それも姦淫闘牛の存在が欧州各地に知れてしまったからなのです。

そして、闘牛場に行けば姦淫の機会、あまた。

活版印刷こそ痴女皇国の強力な支援を得て、欧州各地に広まりこそしましたが、エロ本自販機のような未来の高度な技術に支えられた大量の出版、これまた聖母教会(=痴女皇国)の支援なくしては販路もなかなかに開けないのが実情でした。

しかし、イザベラ=バード様の各国漫遊の旅行記が各国語版で出版されたのを皮切りに、今までは高級な装丁で僅かの部数しか作られなかった本、一度に何千部か、下手をすると一万冊以上が一気に市場に撒かれる技術が解禁されたのですよ。

そして、バード様の旅行記同様、俗人に広く行き渡ることを企図した娯楽目的の出版物が英国・スペイン・イタリア・ドイツなどで多数出版されたのです。

更には、新聞のみならず週刊誌や月刊誌なる、定期的に売り出される刊行物も。

バタイユ伯とサド卿の書いた変態小説は、そうした月刊誌…大人の遊び場について書かれていたり、果ては南洋の姦淫競牛や淫化属地のマンコラの乱れた夜や女裂振珍めきしこの淫乱格闘技観戦はもちろん、痴女島本島の淋の森やクラブジュネスの存在にまで触れた風俗雑誌や風俗情報新聞に掲載されたのです。

ええ、目玉にこだわり、スペインに逃げても目玉や卵を多用した涜神かみをもおそれぬ行為の限りを尽くしたロード・オーシュつまり排泄伯爵というノムドプリムペンネームで刊行されたバタイユ伯の小説ですが、痴女皇国世界で出たものは連邦世界の同名の話と違って、姦淫闘牛を観戦している場面が出てくるのです。

もちろん、その小説の主人公の男性と、同行する変態淫乱少女のシモーヌが姦淫闘牛に興奮し、闘牛場の便所で牛の目玉に対して変態行為を繰り広げるシーンも余さず、ばっちりと書かれております。

で、その目玉の話では、姦淫闘牛の試合のみならず、闘牛場の場内外でのお楽しみや、更にはイビサ島の乱痴気騒ぎだの、マヨルカのパルマ大聖堂に参詣した際の艶話までが「痴女皇国版」として挿入され、さながらスペインが変態行為の楽園であるかのような印象、読む者に与える内容とされましてね…。

(ポルトガルもそうであるかのような喧伝はちょっと…)

(お言葉ですがジョアン4世陛下。ボンバル摂政殿下の本国はまだしも、尻出国の方はどうなのですか)

(イザベル陛下。恐れながら申し上げますが、尻出国は尻を出して暮らしとるくらいですぞ。私も妻も息子もですな、その、排泄神か何か知りませぬが変態伯爵の書かれた話を拝読しましたがな、正直尻出国で発禁にしようか、かなり迷っとるのですがな)

(ジョアン陛下。そちらでの件の書物の発禁扱いはそちらの管轄としてもですね、お宅さまの疎開先の尻出帝国で起きとる件についてはですね、淫化の方から話が来ておりますよ。ええ…満女薄まなうす絶頂都市いきとすで繰り広げられている淫行の噂がっ)

(陛下。あれは淫化帝国の管轄ですぞ…)

満女薄まなうすは尻出国でしょうに…後見支部を外されたとは申せ、淫化とは球根詐欺国や海賊共和国を経由したお付き合いが存在しますのでね…マルハレータ殿下も、なんであんなもんを撒いたのか)

(イザベル陛下。あれ、ワイの趣味の真逆ですがな…正直、ワイも田中局長…メフラウ・マサミの悪口になるんで言いとうないんですけどな、あの変態小説、人の思考の闇も知らしめておけっちゅう指示がありますねんわ…)

(ぬぬぬぬぬ)

(ぬぬぬぬぬ)

(あのー皆様、田中ですけどね、あたしばっかり悪者にしないでくださいね。あれは一応、フランス病作戦と一連の付帯行動に関するオブザーバー役のサン=ジェルマン伯爵の指示でもありますんで)

(マダム・タナカ…冤罪だよ…ジョルジュ・バタイユとマルキ・ド・サドを同じ時代に顕現させるって注文つけたのはマリアリーゼだぜ…)

(こらおっさん。打ち合わせの議事録を公表するぞ…それよりよ、あんた、嫌がってた癖に必要だからってアレハンドロ・ディ・カリオストロを出現させただろ…今、パリでえっらい騒ぎになってんだぞ…)
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