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惨奴侯爵の妻 - Renee Pelagie de Sade - ・1
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皆様、わたくしの事を覚えておいででしょうか。
出家名・ブリュントレーネかつ、本名はブリュンヒルダ・アウストラシアと申します。
Brüntliene (Brunhilda Austrasia)ブリュントレーネ Hundred thousand Suction(Limited million) 十万卒(限定百万) Slut Visual. 痴女外観 Red Rosy knights, Imperial of Temptress. 赤薔薇騎士団 Duchy of Lorraine Branch.中欧支部
で、わたくしは元々、純粋なフランス人ではない存在です。
「いやー、マドモアゼル・ブリュントレーネはご自身の出自をもっとちゃんとお調べ頂いた方が…」
「お言葉ですがマリー支部長。私はシャルル・ド・ヴァロイスの孫娘であるかどうかを隠しといたほーがいいらしいのですよ…」
で、上司たるマリアンヌ・ド・ロレーヌ公女殿下。
フランス王国アルザス・ロレーヌ自治県知事であり、副知事の私と共同でフランス王国の東部を統治する立場…というのは表向きでして、実態としては痴女皇国中仏支部長と副支部長。
そして、私が痴女皇国に囚われて豚身分になっていた頃からの顔見知りですよ。
で、マリーさんは長年の付き合いですが、一言で言うと、口の立つアルト閣下…アルトさんに近い人であるというのが、痴女皇国でマリーさんを知る人が口を揃える評価です。
要するに「アルトさんのようだ」と言われるほどに手が早いのです。
「もしかして、ブリュントレーネさん…豚身分の時のこと、まだ根に持って…」
「読心すればお分かりでしょう。あれ、根に持つかどうかは別にして、忘れるような事ではありませんよ…」
ええ、私も過去には、マリーさんと一悶着ふた悶着、あるにはあった立場。
しかし、今や机を並べて執務しとるような関係なのです…実家の場所が近いだけなのにぃっ。
で、私たちのいる場所。
ストラスブール大聖堂の隣の、ロアン宮という宮殿です。
実は、ロアン宮と広場を挟んですぐ北側にストラスブール・ノートルダム大聖堂と、そして聖院学院神学部・ストラスブール分校がございます。
https://x.com/725578cc/status/1808438980914126961
で、現在はこの聖院学院の分校長待遇尼僧として、シルヴィア・バタイユ(Sylvia Bataille)なる元・女優が配属されております。
Sylvia Maklès Bataille シルヴィア Ten thousand Suction(Limited Hundred thousand ) 万卒(限定十万) Slut Visual. 痴女外観 Red Rosy knights, Imperial of Temptress. 赤薔薇騎士団 Duchy of Lorraine Branch.中欧支部
何でやねん、と思われた方。
ちゃんと理由、後でご説明させて頂きますからね。
それとですね。
我らがロアン宮のど正面に見えるストラスブール・ノートルダム大聖堂の教会長司教待遇とされている御仁。
ルネ・ペラージュ・ド・サド(Renee Pelagie de Sade)…この方は元、侯爵夫人でした。
Renee Pelagie de Sade ルネ Ten thousand Suction(Limited Hundred thousand ) 万卒(限定十万) Slut Visual. 痴女外観 Red Rosy knights, Imperial of Temptress. 赤薔薇騎士団 Duchy of Lorraine Branch.中欧支部
で、この二人の夫、現在はバスチーユ監獄から誘拐、いえもとい移送され、ストラスブール刑務所兼懲罰・奉仕偽女種教育学校に収監されておる建前です。
https://x.com/725578cc/status/1808443469695996341
実はこの二人の貴婦人の亭主たち、両方ともに文筆家でもあり、痴女皇国世界では友誼を結ぶ仲でありました。
しかし、二人とも揃って、フランス王国に目をつけられるような発禁ものの小説を執筆した結果、お尋ね者となったのですっ。
では、何を書きくさりやがったのか。
いえ…厳密に言えば、この発禁小説、痴女皇国が噛んでおりました。
もっと具体的に言いますと、マルハレータ殿下と、内務局広報部出版課が…。
つまり、フランス王国をがったがたに揺するために、変態趣味者を探して変態小説を書かせたというのが実態だったりするんですよ…。
では、まずは美貌の元女優たるシルヴィア・バタイユ夫人。
元・亭主について説明、どうぞ。
「ううううう…私、ノートルダム・ストラスブール大聖堂副教会長兼・聖院学院ノートルダム分校長と同じ待遇とされましたシルヴィアと申します…元々はパリ・オペラ座他に出演しておった歌劇女優でございましたが…その、伯爵夫人になったのも束の間、夫が発禁小説を書いて投獄されたのですっ」
で、その元・旦那。
そこにおります。
思想家でもあり、貧乏ながら法服貴族でもあったジョルジュ・バタイユさん。
奥様の嘆きを理解しておられますか。
「いやその、コンシェルジュリーやバスチーユの暮らしから救い出されたのはまだしも、若返りはともかく、この女まがいの体は何とかして頂けぬものかと」
「あなた。あなたを私の性奴隷名目でストラスブールの偽女種寮ではなく神学校の教務員扱いにさせて頂いておる上に、このロアン宮に居室を与えて貰っているのは誰とどなたとどなたの尽力かと」
ええ、おこです。
シルヴィア司教、怒ってます。
しかし、もっと怒っとる方がおるのです。
はい、ルネ夫人…いえ、元夫人と申し上げるべきか。
「ええ、腐れ亭主との離縁話が進まず困っていた際に、痴女皇国の強姦作戦に遭遇して拉致された名目で離婚が成ったのはともかくといたしまして…ドナスィヤン。なんで別れたあなたの面倒を私がぁっ」
ええ、ルネ司教、ジョスリンが強姦作戦の餌食にしたのです。
厳密に言えば、ドナスィヤン・サド侯爵の妻であったルネ夫人の窮状を知ったジョスリン、黒薔薇を指揮してパリから亭主もろとも拉致してしまったのです。
で、この侯爵の身柄引受と執筆環境の維持については、痴女皇国の紫薔薇騎士団長であり、内務局長の田中雅美さんの意向がつよーく働いております。
(そりゃ、バタイユがこの時代にいるのも驚いたけどさ、サド侯爵が生きてるなら変態エロ小説を書かせるべきだって思うわよ…フランスの人が誇りに思うかはともかく、両名とも変態性癖に満ち満ちたエロ小説を書いて物議を醸してるのよね、連邦世界では…)
(雅美さんやあたしやベラ子やたのきちの先輩がさ、ルネさんをネタに戯曲を書いたのも触れておくべきでしょ…)
(ええ、あのボディビル・ガチホモ作家先生、佐渡侯爵夫人という戯曲でもヒットを飛ばしているのよ…しかもね…連邦世界の日本で発禁裁判になった、くだんの佐渡侯爵の変態凌辱ドS性癖小説の翻訳をした文筆家で文壇ではわりかし有名だった先生もね、あたしたちの母校たる、どこぞ大学の出身なの…)
(ちなみにバタイユの眼球譚を翻訳した人、りええの大学の先輩なんだよな…)
(あたしとは学部がちゃうわい…)
で、ルネ夫人…いえ、ルネ司教。
ご主人の監督をやらされております。
実はルネ夫人、サド家の名誉回復のために奔走した結果、心労で倒れかけておったところ、パリ市内の貴族夫人や子女を攫っては犯す場所となっていた鹿の園なる、フランス遊撃騎兵隊…いえ、奇兵隊と申し上げるべき部隊の司令部に連れ込まれ、治療名目で痴女種化されました。
そして、ジョスリンの助言もあって、亭主のドナスィヤン・サド侯爵の救出と引き換えに聖母教会入りを承諾したのです…。
(元々はルイ15世の後宮だったそうだがね…痴女皇国がフランス王家や政府向けの売春施設として徴発したのだよ…更に、連邦世界と違って超高級娼婦を管理するための政治組織として、Escadron volant…遊撃騎兵隊の復活を口添えした方がいらしてね)
(あれは我が母たるカトリーヌが創設したエスピオネール組織…フランス王家と利害を一にする口固き貴婦人を募り、調略や謀略に走らせたのですよ…)
そう、この遊撃騎兵隊、スペイン女王イザベル陛下…エリザヴェート・デ・ヴァロイス(ヴァロワ)陛下の実の御母堂であるカトリーヌ・ド・メディシス王妃が設立した諜報工作機関だったのです…。
で、その手はなんと遠く英国のネルソン提督にも及んでおりまして、提督の愛妾だというのが公然の秘密になっているエマ・ライオン…エマ・ハミルトン嬢をそそのかし、提督やエマ嬢の夫であったナポリ駐在公使ウィリアム・ハミルトン氏を巻き込んで淫猥かつ破廉恥な私生活に溺れさせるべく、裏で糸を引いていたのはこの組織だったそうです…。
(うちもそれ知った時は愕然としたで…なんぼ連邦世界と歴史が違うからいうても、これ、フランスと英国が史実通りに戦争してたらネルソン艦隊、負けとったかもわからんな…)
そう、エマ・ハミルトン嬢を巡っては、ジーナ様も骨を折られた立場。
https://novel18.syosetu.com/n5728gy/62/
(今はエマさん、ウィリアムさんが死亡したこともあって英国支部の管轄下に置いてもろてるわ。確か英国国教会司祭で紫薔薇騎士団の管轄やないかな…博子さん、エマさんどないしてるん)
(えーと、山下ですがジーナさんお久しぶりですね…エマ・ライオンさんは…サリアーン、エマさんどうしてたっけ)
(Hello, Sir geena…えーと閣下、エマ・ライオン司祭はネルソン提督の愛人兼・監督役としてロンドン常駐ですね。もっとも、実際には従軍尼僧名目で提督に同行して延命措置やら何やらを施す役目でもあります…一種の秘書ですが)
ええ、紫薔薇騎士団・欧州分団長のサリアン嬢と、同じく紫薔薇騎士団で内務局広報部・欧州分室長のマドモアゼル・ヤマシタに教えて頂いた通りなのですよ。
Ema Lion Nelson エマ・ウィリアムズ Thousand Suction 千人卒 Slut Visual. 痴女外観 Purple Rosy knights, Imperial of Temptress. 紫薔薇騎士団 Military Chaplain Nun HMNB Portsmouth, Westminster Abbey, UK Chapter, Imperial of Temptress. 英国支部・英国国教聖母教会ウェストミンスター寺院付従軍尼僧・ポーツマス王立海軍基地派遣
「しかしドナスィヤン、あなたはムッシュ・バタイユ同様に名目上は奉仕偽女種として私に仕える立場ではありますから、頑張って変態小説を書くのですよっ。私としては反対も反対なのですがね、痴女皇国の利益となるならば致し方なし。それに、フローレシェーネ支部長がご自身の所有するお城を貸してまで執筆取材をさせて頂けたのですからねぇっ」
ええ、南独支部長であり、我がストラスブールからライン川を挟んで反対側を統治するフローレシェーネ公女殿下。
その本拠地たる温泉街のバーデン=バーデンを見下ろすホーエンバーデン城を1ヶ月ほど貸して頂いたのです。
理由は、ドナスィヤン・サド侯爵がバタイユ氏との共著となる変態小説を書くため、お城で体験取材がしたいと申したからなのです。
そして今、フランスの周辺のエロ本自動販売機のみならず、聖母教会の周辺に捨ててあったり、はたまた日曜の安息日礼拝もといおめこの際に配られておる連載小説の続きを書け書けと、半ば缶詰状態にされているのですよ。
で、その連載小説の表題。
“ソドム百二十日あるいは淫蕩学校”と申しまして、悪徳の限りを尽くして汚れた財を蓄えた4人の地位ある男が、遣り手婆によって集められた女たちと共にドイツの城に冬籠りし、姦淫と暴虐と殺戮に耽るという、極めて物騒かつろくでもない内容なのです。
(ちなみにロクでもない内容なのは連邦世界の史実通りよ…)
(田中局長。あんなの出していいんですか…)
(フローレシェーネさんの本拠地のドイツでは受けるのよ…突き抜けた変態が多いからね…)
(というかフロイライン・ブリュントレーネ…舞台はドイツでも書いてるのはフランツォーゼでしょうに…それに、ヘル・バタイユの方のお話に至ってはフランスからスペインへと舞台が移った話じゃないですか!)
ええ、フローレシェーネ支部長からは、速攻で苦情が入りましたよ。
しかもムッシュ・バタイユのその「眼球譚」なる変態エロ小説、変態行為の末に幼馴染が自殺したことで揉めてフランスにいられなくなった少年少女、英国の変態紳士貴族の手引きでスベインに逃れて姦淫闘牛を見て興奮して変態性交の限りを尽くす内容なんですけどぉっ。
(あれスペインで発禁にしましたわよ!)
(イザベルさん…しかし、闇市場で出回っているだけでなく、エロ映画化されて、聖環持ちなら映画版を見れることも言っておかないと…)
(田中局長、いえ、マダム・マサミ…ほんまにあれ読んだり見て、姦淫闘牛の見物に来るフランス人が増えたのは結構なのですがね、あれ、男も女も虐待するシーンだらけでしょ…マドリードでもバルセロナでも、よその国から来た変態の狼藉で困っておるのですよ?)
出家名・ブリュントレーネかつ、本名はブリュンヒルダ・アウストラシアと申します。
Brüntliene (Brunhilda Austrasia)ブリュントレーネ Hundred thousand Suction(Limited million) 十万卒(限定百万) Slut Visual. 痴女外観 Red Rosy knights, Imperial of Temptress. 赤薔薇騎士団 Duchy of Lorraine Branch.中欧支部
で、わたくしは元々、純粋なフランス人ではない存在です。
「いやー、マドモアゼル・ブリュントレーネはご自身の出自をもっとちゃんとお調べ頂いた方が…」
「お言葉ですがマリー支部長。私はシャルル・ド・ヴァロイスの孫娘であるかどうかを隠しといたほーがいいらしいのですよ…」
で、上司たるマリアンヌ・ド・ロレーヌ公女殿下。
フランス王国アルザス・ロレーヌ自治県知事であり、副知事の私と共同でフランス王国の東部を統治する立場…というのは表向きでして、実態としては痴女皇国中仏支部長と副支部長。
そして、私が痴女皇国に囚われて豚身分になっていた頃からの顔見知りですよ。
で、マリーさんは長年の付き合いですが、一言で言うと、口の立つアルト閣下…アルトさんに近い人であるというのが、痴女皇国でマリーさんを知る人が口を揃える評価です。
要するに「アルトさんのようだ」と言われるほどに手が早いのです。
「もしかして、ブリュントレーネさん…豚身分の時のこと、まだ根に持って…」
「読心すればお分かりでしょう。あれ、根に持つかどうかは別にして、忘れるような事ではありませんよ…」
ええ、私も過去には、マリーさんと一悶着ふた悶着、あるにはあった立場。
しかし、今や机を並べて執務しとるような関係なのです…実家の場所が近いだけなのにぃっ。
で、私たちのいる場所。
ストラスブール大聖堂の隣の、ロアン宮という宮殿です。
実は、ロアン宮と広場を挟んですぐ北側にストラスブール・ノートルダム大聖堂と、そして聖院学院神学部・ストラスブール分校がございます。
https://x.com/725578cc/status/1808438980914126961
で、現在はこの聖院学院の分校長待遇尼僧として、シルヴィア・バタイユ(Sylvia Bataille)なる元・女優が配属されております。
Sylvia Maklès Bataille シルヴィア Ten thousand Suction(Limited Hundred thousand ) 万卒(限定十万) Slut Visual. 痴女外観 Red Rosy knights, Imperial of Temptress. 赤薔薇騎士団 Duchy of Lorraine Branch.中欧支部
何でやねん、と思われた方。
ちゃんと理由、後でご説明させて頂きますからね。
それとですね。
我らがロアン宮のど正面に見えるストラスブール・ノートルダム大聖堂の教会長司教待遇とされている御仁。
ルネ・ペラージュ・ド・サド(Renee Pelagie de Sade)…この方は元、侯爵夫人でした。
Renee Pelagie de Sade ルネ Ten thousand Suction(Limited Hundred thousand ) 万卒(限定十万) Slut Visual. 痴女外観 Red Rosy knights, Imperial of Temptress. 赤薔薇騎士団 Duchy of Lorraine Branch.中欧支部
で、この二人の夫、現在はバスチーユ監獄から誘拐、いえもとい移送され、ストラスブール刑務所兼懲罰・奉仕偽女種教育学校に収監されておる建前です。
https://x.com/725578cc/status/1808443469695996341
実はこの二人の貴婦人の亭主たち、両方ともに文筆家でもあり、痴女皇国世界では友誼を結ぶ仲でありました。
しかし、二人とも揃って、フランス王国に目をつけられるような発禁ものの小説を執筆した結果、お尋ね者となったのですっ。
では、何を書きくさりやがったのか。
いえ…厳密に言えば、この発禁小説、痴女皇国が噛んでおりました。
もっと具体的に言いますと、マルハレータ殿下と、内務局広報部出版課が…。
つまり、フランス王国をがったがたに揺するために、変態趣味者を探して変態小説を書かせたというのが実態だったりするんですよ…。
では、まずは美貌の元女優たるシルヴィア・バタイユ夫人。
元・亭主について説明、どうぞ。
「ううううう…私、ノートルダム・ストラスブール大聖堂副教会長兼・聖院学院ノートルダム分校長と同じ待遇とされましたシルヴィアと申します…元々はパリ・オペラ座他に出演しておった歌劇女優でございましたが…その、伯爵夫人になったのも束の間、夫が発禁小説を書いて投獄されたのですっ」
で、その元・旦那。
そこにおります。
思想家でもあり、貧乏ながら法服貴族でもあったジョルジュ・バタイユさん。
奥様の嘆きを理解しておられますか。
「いやその、コンシェルジュリーやバスチーユの暮らしから救い出されたのはまだしも、若返りはともかく、この女まがいの体は何とかして頂けぬものかと」
「あなた。あなたを私の性奴隷名目でストラスブールの偽女種寮ではなく神学校の教務員扱いにさせて頂いておる上に、このロアン宮に居室を与えて貰っているのは誰とどなたとどなたの尽力かと」
ええ、おこです。
シルヴィア司教、怒ってます。
しかし、もっと怒っとる方がおるのです。
はい、ルネ夫人…いえ、元夫人と申し上げるべきか。
「ええ、腐れ亭主との離縁話が進まず困っていた際に、痴女皇国の強姦作戦に遭遇して拉致された名目で離婚が成ったのはともかくといたしまして…ドナスィヤン。なんで別れたあなたの面倒を私がぁっ」
ええ、ルネ司教、ジョスリンが強姦作戦の餌食にしたのです。
厳密に言えば、ドナスィヤン・サド侯爵の妻であったルネ夫人の窮状を知ったジョスリン、黒薔薇を指揮してパリから亭主もろとも拉致してしまったのです。
で、この侯爵の身柄引受と執筆環境の維持については、痴女皇国の紫薔薇騎士団長であり、内務局長の田中雅美さんの意向がつよーく働いております。
(そりゃ、バタイユがこの時代にいるのも驚いたけどさ、サド侯爵が生きてるなら変態エロ小説を書かせるべきだって思うわよ…フランスの人が誇りに思うかはともかく、両名とも変態性癖に満ち満ちたエロ小説を書いて物議を醸してるのよね、連邦世界では…)
(雅美さんやあたしやベラ子やたのきちの先輩がさ、ルネさんをネタに戯曲を書いたのも触れておくべきでしょ…)
(ええ、あのボディビル・ガチホモ作家先生、佐渡侯爵夫人という戯曲でもヒットを飛ばしているのよ…しかもね…連邦世界の日本で発禁裁判になった、くだんの佐渡侯爵の変態凌辱ドS性癖小説の翻訳をした文筆家で文壇ではわりかし有名だった先生もね、あたしたちの母校たる、どこぞ大学の出身なの…)
(ちなみにバタイユの眼球譚を翻訳した人、りええの大学の先輩なんだよな…)
(あたしとは学部がちゃうわい…)
で、ルネ夫人…いえ、ルネ司教。
ご主人の監督をやらされております。
実はルネ夫人、サド家の名誉回復のために奔走した結果、心労で倒れかけておったところ、パリ市内の貴族夫人や子女を攫っては犯す場所となっていた鹿の園なる、フランス遊撃騎兵隊…いえ、奇兵隊と申し上げるべき部隊の司令部に連れ込まれ、治療名目で痴女種化されました。
そして、ジョスリンの助言もあって、亭主のドナスィヤン・サド侯爵の救出と引き換えに聖母教会入りを承諾したのです…。
(元々はルイ15世の後宮だったそうだがね…痴女皇国がフランス王家や政府向けの売春施設として徴発したのだよ…更に、連邦世界と違って超高級娼婦を管理するための政治組織として、Escadron volant…遊撃騎兵隊の復活を口添えした方がいらしてね)
(あれは我が母たるカトリーヌが創設したエスピオネール組織…フランス王家と利害を一にする口固き貴婦人を募り、調略や謀略に走らせたのですよ…)
そう、この遊撃騎兵隊、スペイン女王イザベル陛下…エリザヴェート・デ・ヴァロイス(ヴァロワ)陛下の実の御母堂であるカトリーヌ・ド・メディシス王妃が設立した諜報工作機関だったのです…。
で、その手はなんと遠く英国のネルソン提督にも及んでおりまして、提督の愛妾だというのが公然の秘密になっているエマ・ライオン…エマ・ハミルトン嬢をそそのかし、提督やエマ嬢の夫であったナポリ駐在公使ウィリアム・ハミルトン氏を巻き込んで淫猥かつ破廉恥な私生活に溺れさせるべく、裏で糸を引いていたのはこの組織だったそうです…。
(うちもそれ知った時は愕然としたで…なんぼ連邦世界と歴史が違うからいうても、これ、フランスと英国が史実通りに戦争してたらネルソン艦隊、負けとったかもわからんな…)
そう、エマ・ハミルトン嬢を巡っては、ジーナ様も骨を折られた立場。
https://novel18.syosetu.com/n5728gy/62/
(今はエマさん、ウィリアムさんが死亡したこともあって英国支部の管轄下に置いてもろてるわ。確か英国国教会司祭で紫薔薇騎士団の管轄やないかな…博子さん、エマさんどないしてるん)
(えーと、山下ですがジーナさんお久しぶりですね…エマ・ライオンさんは…サリアーン、エマさんどうしてたっけ)
(Hello, Sir geena…えーと閣下、エマ・ライオン司祭はネルソン提督の愛人兼・監督役としてロンドン常駐ですね。もっとも、実際には従軍尼僧名目で提督に同行して延命措置やら何やらを施す役目でもあります…一種の秘書ですが)
ええ、紫薔薇騎士団・欧州分団長のサリアン嬢と、同じく紫薔薇騎士団で内務局広報部・欧州分室長のマドモアゼル・ヤマシタに教えて頂いた通りなのですよ。
Ema Lion Nelson エマ・ウィリアムズ Thousand Suction 千人卒 Slut Visual. 痴女外観 Purple Rosy knights, Imperial of Temptress. 紫薔薇騎士団 Military Chaplain Nun HMNB Portsmouth, Westminster Abbey, UK Chapter, Imperial of Temptress. 英国支部・英国国教聖母教会ウェストミンスター寺院付従軍尼僧・ポーツマス王立海軍基地派遣
「しかしドナスィヤン、あなたはムッシュ・バタイユ同様に名目上は奉仕偽女種として私に仕える立場ではありますから、頑張って変態小説を書くのですよっ。私としては反対も反対なのですがね、痴女皇国の利益となるならば致し方なし。それに、フローレシェーネ支部長がご自身の所有するお城を貸してまで執筆取材をさせて頂けたのですからねぇっ」
ええ、南独支部長であり、我がストラスブールからライン川を挟んで反対側を統治するフローレシェーネ公女殿下。
その本拠地たる温泉街のバーデン=バーデンを見下ろすホーエンバーデン城を1ヶ月ほど貸して頂いたのです。
理由は、ドナスィヤン・サド侯爵がバタイユ氏との共著となる変態小説を書くため、お城で体験取材がしたいと申したからなのです。
そして今、フランスの周辺のエロ本自動販売機のみならず、聖母教会の周辺に捨ててあったり、はたまた日曜の安息日礼拝もといおめこの際に配られておる連載小説の続きを書け書けと、半ば缶詰状態にされているのですよ。
で、その連載小説の表題。
“ソドム百二十日あるいは淫蕩学校”と申しまして、悪徳の限りを尽くして汚れた財を蓄えた4人の地位ある男が、遣り手婆によって集められた女たちと共にドイツの城に冬籠りし、姦淫と暴虐と殺戮に耽るという、極めて物騒かつろくでもない内容なのです。
(ちなみにロクでもない内容なのは連邦世界の史実通りよ…)
(田中局長。あんなの出していいんですか…)
(フローレシェーネさんの本拠地のドイツでは受けるのよ…突き抜けた変態が多いからね…)
(というかフロイライン・ブリュントレーネ…舞台はドイツでも書いてるのはフランツォーゼでしょうに…それに、ヘル・バタイユの方のお話に至ってはフランスからスペインへと舞台が移った話じゃないですか!)
ええ、フローレシェーネ支部長からは、速攻で苦情が入りましたよ。
しかもムッシュ・バタイユのその「眼球譚」なる変態エロ小説、変態行為の末に幼馴染が自殺したことで揉めてフランスにいられなくなった少年少女、英国の変態紳士貴族の手引きでスベインに逃れて姦淫闘牛を見て興奮して変態性交の限りを尽くす内容なんですけどぉっ。
(あれスペインで発禁にしましたわよ!)
(イザベルさん…しかし、闇市場で出回っているだけでなく、エロ映画化されて、聖環持ちなら映画版を見れることも言っておかないと…)
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