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フライデーの生涯と奇しくも驚くべき冒険・10.82

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つまりなんですか。

いざ、よそのどこかに移りすむとかいう話になったとしても、もんくをいわせないため。

痴女こうこくのよめ…マリアリーゼはそない、もうしよるのです。

しかし、あたくしとしてはですね。

たすかろうという気がないひと、たすけなくてもよいのでは。

これは「救いを求める者のみを助くるべし」という聖院規範にもかかわるはなし。

つまり、きせきの押しうり、ほんとうはだめなのです。

だいたい、あたくしたちがいれば、おいしゃさまのひつようは…なくなるのです。

いえ、まったく必要がなくなるのではないのですよ。

なぜならば、おいしゃさまにかからなくともよいからだになるかわりに、あたくしたちのために働いてもらうのが、おいしゃさまいらずのからだにするじょうけんとなるからです。

ですが、あたくしたちのためにはたらけるからだになる…すなわち、女官や…今ではおかま偽女種にかえてしまうとまずいばあいがあるのです。

たとえば、べらこへいかのおじさんである、どくもりおにいさんのチェーザレさん。

このかた、おとこのままです。

ぜったいにぜったいに、おかまにしてはいけないひとなのです。

あと、くりすさまもそうですね。

おかまになれるからだを自分でじっけんのためにためすことはあっても、きほんはおとこのこのまま。

(父さんに男の体のまま女装させてる奴がいるって言っといてくれ…)

(あれはべらこへいかのしゅみでしょう…へいかはよめのいもうとさんなのですから、いいたいことがあれば、よめがちょくせつしかるべきです…)

いえ、クリスさまのじょそうはにあわなくもありませんよ。

ですから、ほんにんがなっとくしてるならしかたな…。

(アルトさん。訂正を。僕はベラちゃんがいそいそと化粧道具や下着だけでなく、男の娘用の服装まで買い揃えたり、あげく僕の足の形に合わせたパンプスやらブーツやらサンダルやらを揃える姿を見るとね、文句を言えなくなるんだ…僕は彼女の心境を考えると、やめてくれって言い切れないんだよ…)

(くりすさま。そういうときはじーなさまにいわせるべきです)

(確かにそれ、前は有効だったんだけどさ、最近はね、ジーナさんまでもがね…僕を着せ替えドールのような目で見るんだ…)

(痴女きゅうにもどったら、べらこへいかにおねがいしてみましょう。せめて週にいっかいとか、おんなのこにされるのはまいにちじゃだめですって…)

(できれば永遠にやめたいんだけど…)

そうですね…おとこのひとのなかには、女のかっこうをするのをしんそこ、いやがるひとがいますよね。

たとえば、今のっている、フランシスカさんのもちもののくるま。

このうしろにつまれているあまさんたち…このひとたちはもともと、おとこでした。

しかし、おんなのからだに変わるあめをあびたことで、わかいおんなにされてしまいました。

そればかりか、聖母きょうかいのあまさんにされたのです。

で、あたくしからしても、もともとはこかいんという人をだめにするおくすりをうってぼろもうけするだけでなく、わるいことの限りをつくしていたれんちゅうにしかみえません。

じっさい、こいつらはけいむしょおくりになっていたそうですから。

しかし、このわるども、わるのみちに入るだけあって、ひとよりもあれしたいこれしたいという欲望がつよいのです。

もしもこいつらのまえであたくしがかよわい女のふりをすれば、こいつらはよろこんでとびついてくるでしょう。

そればかりか、人をだめにするおくすりをあたえて、おくすりがほしければいうことを聞けとかいうのもまちがいはないでしょう。

ただ…わるものの考えというものは、あるところまではこのメキシコでひつようだった。

フランシスカさんはそう、いわれるのです。

りゆうは、女とおめこさせるため。

ですので、こいつらのひとりがたんとうしていた貧民くつというばしょにおしこまれているわかいおとこのこやおかまたちに、もっとはたらいたり、あるいはおかまばいしゅんにはげんだらこんなにいい女をあいてさせてやるぞとか、いろいろと悪だくみをさせていたようなのです、あえて。

しかし、それもていど問題。

いつまでもわるに、わるざんまいをさせておれば、そのわるの下につくものがみな、わるいことをするのが正しいというかんがえにとりつかれてしまうでしょう。

わかりますね、よめ。

痴女こうこくのあたくしやダリアに、ちじょ皇国をきずいたさいしょのころにやらせていたことをおもいだすのですよ。

(アルトが辛辣だ…)

(黒マリ…そりゃアルトだもの…ある意味で融通の利かない子よ…)

(白よめ。なにをばらしとるのですか。あたくしもそれなりにかんがえられるのですよ)

まぁ、あたくしたちどうしのもめごとはちょっと、おいときましょう。

フランシスカさん、いいですか。

いまから、あなたとエマネちゃんにちょっとだけ、さーびすをしてあげましょう。

じかんは、1じかん。

そして、ビエルネくんのためになることをやってあげます。

あたくしだって、ひとだすけをするのがならわしの、聖院女官なのですよ。

で、なにをするのか。

あたくしもじつは、おに作戦の時におに細胞をもらっております。

そして、おに細胞のでどころは、プラウファーネさんだけではないのです。

そのあともげどう外道ちゃんや、おかみさまからもいただいたものがあります。

その、びくに国の鬼さんたちのじゅんせい鬼さいぼうというべきものを、ビエルネくんにつかってみるのです。

ふっふん。

この、おに細胞。

びくに国のゆらいとなった、八百ねんを生きたおねえさんがいたとおりで、ふつうのにんげんにおどろくべき長さのじゅみょうを与えます。

しかし、ものごとには何かしら、かわりになることが必要。

おにのちからと長寿をえるかわりに、おににちかくなるのです。

げどうちゃんやえりこちゃんといった、びくに国に関係があるちじょ皇国のかんけいしゃ、そろいもそろって、すけべいです。

そう…じゅみょうをえるためにと、ひんぱんに女とおめこするたいしつになってしまうのです。

まぁ、これはかえって、ビエルネくんにはうってつけでしょう。

ようは、いままでのおかま…奉仕おかまやちょうばつ偽女種、女官のからだをきほんにしていました。

そして、じょかんの力をえたからといって、おめこしすぎるとからだをこわしてしまうのです。

ですが、おにの力と、ちんぽのはえた痴女種のからだをくみあわせた指導おかま。

そのほんらいの力をひきだすと、おめこしほうだい。

(後継を残すための性交をやりすぎるとアウトだって言っとくのよ…)

あい、白よめ。

ただ、女とみるとちんぽをたてるのもやりすぎになりますので、おに細胞におかされる程度をひかえめにしておく必要はあります。

それができるどうぐのひとつが、あたくしがいつももっている刀の、こがらすまる小烏丸こと、リトルクロウ。

そんなわけで、あたくしはフランシスカさんがいったさきの教会に、リトルクロウこみであたくしのほんたいをおくりこみます。

ええ、うしろの3人をしばくか、おせっきょうするくらいなら、分け身でじゅうぶんでしょう。

でまぁ、くるまからおりたあたくしたち。

もともとおとこだった二人のあまさんと、おんなのあまさんひとり。

あたくしがからだをあやつって、イシュタムさんとオスティララさんについていかせます。

よるでもわかるほど、たいそうりっぱな教会ですけど、この地下には淫化やリュネと同じようなどうくつがあって、そこにちのいけが作られておるそうです。

まぁ、あたくしはリュネにもいんかにもいったことがありますから、なえどこというものがどんなものかはしっておりますよ。

とりあえずは、あおじろいすがたのフランシスカさんの分け身にごあいさつをして、3人のあまさんたちをじゆうにしてあげます。

で、なぜここにつれてこられたかをオスティララさんとイシュタムさんにせつめいしてもらいますけどね。

あたくしは、めんどうがきらいです。

「みなさん。あたくしはよけいないいわけとか聞きたくありませんし、ほんらいは聞かなくともあなたがたをもんどう無用でこのなえどこに、ぼっちゃんとほうりこんでもいいと言われております」

「アルトリーゼ閣下は痴女皇国。そして聖院の将軍かつ上皇陛下の皇配にあらせられます…」

「この場にアルト閣下がこうすると決めた際に、止められる者はおりません…」

まぁまぁ。

「しかし、みなさん。いいたいことはやまほどあると思いますから、あたくしからていあんをしましょう。みなさんのいいわけを聞かないかわりに、みなさんのこんごを選ばせてさしあげます…」

えええええっと、どよめくあまさんたち。

「まず、かるてるとかいうのなかまだった、もともと男のひと、おふたかた。あなたたちは男にもどりたいか、もどりたくないかをおききしましょう。そして、おとこにもどりたいばあい、おとこのこにもどるか、それとも大人のおとことなりたいか。それによって、あなたたちをどうするか、あたくしのはらがかわります…」

(アルト閣下の差配だけどね、女のままでいたいなら、苗床で再生をかけます…)

(しかし、それはあんたたちの記憶や意識を奪う話になるのよ…)

(ええええええ…)

(確かに、女だけどちんぽが生えた体、便利は便利なんだけど…)

(問題はちんぽを突っ込まれることも必要になるんだよな…)

ええ、わがままいうてますね。

「ですが、ほんらいならばあたくしやほかのかたのように、女であってもちんぽがはえたばあい、その力にふさわしいふるまいとおしごとをしてもらうことになるのです。ですから、おめこをいやがったり、あまつさえ、じぶんの自由になる女をすきにしてしまうとか、わるいことをしてはいけないのです…」

「つまり、ちんぽを取り上げます」

「苗床送りってのは、女官からやり直せってことなのよ…」

「で、それが嫌ならば、男になることね」

この、みなさんのおせっきょうに、げっそりとした顔をする3人。

あ、もともとおんなのひとは女のままでもかまいませんよ。

ただ、ちんぽはとりあげます。

で、男になったばあい。

「アルト閣下、少年の体を希望した場合、どうなさいますか、こいつら」

「やはり、侍従役か懲罰偽女種または労働者としてスラム送り」

「それがいいんじゃないかって思いますけどねぇ」

「ほほほほほ、それではあまりにもせっしょうでしょう。ですから、おとなの男にもどしてさしあげることも選ばせたのです…おとなのおとこであれば、痴女宮または聖院本宮の罪人寮に入って、大人のおとこのしごとをすることができますよ」

ええ、いまや聖院にもりんのもりはもちろん、クラブジュネスができています。

ですから、痴女宮の罪人としてはたらくのと、たいぐうはかわらないのです。

「まぁ、きめかねているならば、とりあえずおためしなのです」

ええ、あたくしは気のみじかいふりをします。

で、さんにんとも、なえどこにぼんぼんとほうりこみますよ。

ただ、2人はおとこのからだにもどすとして、もともと女のひとは女のままでおねがいしますね。

あんぎゃあとかぎええええとかさけんでおぼれてますけど、なえどこをちゃんとこんとろーるしてくれたら、おぼれないのもわかってます。

で、しばらくすると、おとこになってもどってきたふたりと、ちんぽをとりあげられた女ひとり。

なえどこの池からぽぽいっと、うでの聖環以外はすっぱだかでほうりだされてきます。

「とりあえず3人とも、聖院おくりにします。そのうえでやっぱりどうするか、いっかげつくらいはたらいてからきめればよいでしょう。サリーちゃんしほちゃんシェリーちゃん、こいつらをダリアとマリーちゃんにひきわたすのです…」

ええ、何かぎゃあぎゃあというまえに、白よめと、聖院のえまこちゃんににたのんで聖院におくってもらいました。

「な、なんちゅう強引な…」

「さすがアルト閣下と申し上げるべきか…」

(うだうだやっとるのはじかんのむだなのです…で、もうひとつ、かいけつすることがありますから、あたくしは本体のほうにいったいかしますよ…)
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