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女子プロの星☆アステ皇帝(かいざあ)・1
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さて、舞台は変わって対人地雷国。
元・ラテン系お天気お姉さんの私ことフランシスカ。
元・ラテン系特殊部隊員のオノリナ、そしてオノリナの実弟の6919号とともに、旧・シェムリアップ国際空港ではなく、ものすごくアンコール・トムに近い位置に作られたアンコール・トム臨時飛行場に向かっております。
で、この国に起きた出来事や、なぜマンコール・ワットやチンコール・ワットが改装または新築されたかについてのあらまし、アルト閣下の枠でカーティカ管長がお話しになられたそうです。
https://novel18.syosetu.com/n5728gy/258/
というか、色々ひどくないですか。
それにヘロインはもちろん、阿片の原料になる芥子の花って、完全な違法作物じゃないですか。
「それ故に品種改良がなされ、全てのケシは珍芥子化されたのです…で、うちの実家は南北民兵国の騒乱を嫌って地雷国に逃れ、メコン川の河口付近に開かれた不能変なる町に居を構えました」
またもや、ひどそうな名前の町です。
しかし、オーキディアーネさんの説明は続きます。
「で、この不能変で、あへあへんとにこちんちんを含んだ阿片煙草を出す店を始めたのです。なんでも昔、鬼がこの辺りでも暴れたとかで、人を鬼に変えないようにする薬を撒いた余波でちんぽが役立たなくなってしまった云々の苦情が殺到したとか」
はぁ…。
「ならばと、不能変に来れば不能が治るとかいう触れ込みで、痴女皇国の提携を得て流行らせたのがその、阿片であり、疲労淫だったのです…」
このお話に、頭を抱える南米出身者の私とオノリナ、そして偽女種状態に戻るかどうかを悩んでおる様子の6919号。
ですが、考えてみれば南米では効果淫の効果を最大限に活用するため、効果茶はもちろん、初期のコカ・コーラも真っ青の効果淫成分を多量に含んだ炭酸飲料の淫化コーラを広めております。
とどめに、尻出国から送られてくるガラナ原料までをも使用して、尻出国向けの強炭酸刺激性の雁良男、北アメリカや欧州他向けの…ちんぽフル勃起効果以外は我々連邦世界出身者にも馴染まれる味の効果コーラまでもを淫化で製造するありさま。
こうまでしてちんぽを勃起させようとするのが国是の国家です。
煙草すら、ニコチンチンという成分を含んだ植物に変質させてしまう国です。
むろん、灸場はもちろんのこと、比丘尼国や南洋王国でもこの煙草、絶賛栽培中。
痴女皇国世界で葉巻やパイプを嗜むのはもちろん、紙巻き煙草ですら、男と痴女種、そして偽女種には致命的なのです。
いえ…女の状態でも危険です。
肉豆が勃起したり、着用者の発情を検出した淫蟲下着が過剰反応を示し始めるのです…。
ええ、初期研修を受けていた際の私は思いました。
ほんまにこの国、一体なんなんと。
(男の性欲を煽っておめこに邁進させることに国の体制を全振りしてますから…)
ええ、マリアヴェッラ陛下ですら、時に「皇帝を降りたい、マリアンヌちゃんかスザンヌちゃんに第三代痴女皇国皇帝を押し付けたい」という安楽志向の思念が漏れ流れて来るのです。
(あたしとスザンヌが嫌と拒否する以前にさ、あたしらも既にその、おめこに男を邁進させる国家体制にがっちりがっつり組み込まれてるのを忘れないことよベラちゃん…)
(そうですわよベラちゃん…あたしたちも何度、ほんらいのちゅうがくせいの姿からおとなに変わってちんぽをふるったことか…)
聞けば、マリアンヌ様やスザンヌ様、小学生の頃から既に大人化して、必要があれば女を犯しているそうです。
そればかりか、自分達に歯向かった同級生や先輩を無理からに成長させた上で強姦するとか、平然と行っていた光景を見せられたひには、もはや言葉もなく。
まぁ、それはともかく、アンコール・トムです。
到着が日没後でしたから、上空からは全貌を普通には見ることが叶いませんでしたが、とにかく巨大な建物であるというのは理解できました。
------------------------------------
アンコール・トム↓(一辺3km)
-- □□□□
| | ↑東池
西池 --
□□□□ □チンコール・ワット
======= □マンコール・ワット
↑臨時飛行場
------------------------------------
で、臨時飛行場とやらに降り立った私たちは、お迎えに来て頂いたカーティカ様の運転する車で、アンコール・トム寺院へと向かうことになりました。
石造の城壁や門は現代同様の街路灯に照らされておりまして、これが中世時代のアジアなのかという思いもしきり。
色気だけで売っていたような印象を与える私ですが、それなりの教育を施されていたこともありますし…何より、アステカやマヤの遺跡もそれほど縁が遠い場所ではなかった故国です。
文明、というものに思いを馳せるくらいの知性は、一応は持ち合わせておるつもりです…。
(マヤのピラミッドも大したものだと思いましたけど、ここの彫刻類、ものすごく複雑ですね…)
オノリナも、感動したような様子です。
例え、その建造については、搾取や労働の結果であったとしても、こうした古代の巨大建築物は人を圧倒するもの。
痴女宮の石造の巨大ダムなんて、普通はあの大きさを石で支えるなんて到底無理だと私には思えましたが、実際に1,000年を耐えているそうですし…。
南門と呼ばれているらしい城門の守衛による誰何をカーティカ管長の顔で通り、我々はアンコール・トム内に入ります。
連邦世界のアンコール・トムは城内が長く放置されていたこともあって緑の森に還りかけていたようですが、この時代では王や、王に近しい高位の身分の者たちの邸宅がこの城塞内に散在していた模様。
そして東西南北の門から伸びる中央道路が交わる地点にアンコール・トム寺院。
で、その寺院の北側に小ぢんまりとした王居宮殿が存在すると教えられます。
で、実の所、時間も遅いし、いいんじゃないかと思ったんですが、地雷国王の謁見を賜る話となります。
というか、王宮正面で我々を出迎えて下さいました。
ただ、ですねぇ…橙騎士団という南洋慈母宗の寺院騎士の女性に護衛された国王様。
6919号の少年状態と年齢が変わらなげなのですが…。
つまり、見た目通りに少年。
半裸の装いは暑い地域としても、何かこう、すらっとした肉食系の肢体です。
(なんかお米が主食の民族とちょっと違う印象)
(欧州の血も入っておられるのでしょうか)
で、その…少年偏愛者が反応しそうな…そして、偽女種にしたら見栄えがしそうな少年王の挨拶のお言葉ですけど。
「マリアヴェッラ陛下、今般は多忙な折の来訪を喜びたいが…時刻も時刻であるし、正式な歓待の式典は明日とさせて頂きたい…その代わりと言ってはすまぬが、心ばかりの宴を用意させて頂きたい…」
ああ、マリアヴェッラ陛下とは顔馴染みなのですね。
(チェイチェッタ1世…史実通りなら20歳で死亡、在位期間も11年の少年王よ…)
田中局長からの入れ知恵が入ります。
何やらマリアヴェッラ陛下が、スケアクロウを操縦してまで、ここにお越しになった理由の半分くらいが判明した気もしますが、どうも陛下ってば、アジア人の少年も好物なのですかね。
うちの6919号もマヤの血が入ってるんですけど…どうでしょ。
(成人してからの姿を知ってますし…何より沖縄で逮捕された時の身元引受人を務めてますからね…)
ああ、そうですね…あれの醜態をご存知ですものね…。
で、さぁさぁとマリアヴェッラ陛下の手を取ってエスコートする王様ですが、いえいえ本当ならあたしが護衛させてもらう立場なのにとか言ってますよ。
つまり、このチェイチェッタ一世陛下とかいう王様、痴女皇国の庇護下にあるようです。
そして、今現在は特定の王妃と婚姻を結ばずに、マンコール・ワットからより抜きの尼僧を1ヶ月交代で派遣されている身の上なのも理解できます。
なお、妾妃ポジシオンは…ああ、やっぱり。
カーティカ管長がお勤めでした。
しかし、管長は密かに申されます。
(なんといっても陛下はまだ即位なすって3年ほどしか経過しておりません。泰拳仏象国の勢力に担がれて半ば無理矢理に王位に就かれたような御仁なのです…それに、私もマドゥラ、ひいては南洋慈母寺の立場がありますから、今の時点では陛下の後見役を勤めるしかないのです…)
ううむ、お気の毒な。
そういえば、カーティカ管長はこのままずっと地雷国に赴任するのではなく、確か3年だかの期間を区切っての出張であるとお伺いしましたね。
(いや、それはワイがメフラウ・オリューレとアニサに掛け合えばなんとでもなる話ですわ。マドゥラはカーティカの娘のスピカに任せても大丈夫やし、むしろこのアンコール地域、インドシナ地区の慈母寺を統括する存在にする構想もおますしな…)
(いえそのあのその)
(ボロブドゥールの本院はあんたの同期のヌールがおるやん…まぁよっぽどボロブドゥールの姦官でええのんがおるんやったら話は別やけどな…)
などと、密かにマルハレータ殿下からも冷やかされておられる模様。
(しかし、フランス極東学院のスタッフを呼んで来ればよかったな…)
と、歓待の宴とやらの料理を頂きながら申される、ジョスリーヌ分団長。
(連邦世界の歴史では、我が共和国、良かれ悪かれインドシナに深く食い込んでいたのだ。何を隠そう、このアンコール・ワットの保全と復元について真っ先に着手したのが、我が共和国によってサイゴンに開闢されたフランス極東学院というアジア各地域の研究機関なのだ)
(このカンボジアもそうなのですが、インドシナ半島の相当部を植民地としたカエル女の国は、政治経済軍事の多岐に亘って影響を及ぼしたのです…現在のベトナムでフランスパンを食べていたり、ベトナムコーヒーをカフェオレ風に飲むのはその辺の影響があるのですよ)
ベラ子陛下からもその辺、心話で教えて頂きます。
で、出された料理は煮物が多いのが特徴の様子。
基本はスープカレーのようなソムローなる鍋に米飯が添えられ、これにヤシの実の中に入れられた淡水魚または鶏肉の蒸し煮ですとか、チュナンという鍋物。そして米麺のクイティウなる汁麺が最後に出される流れです。
(この時代の地雷国はあまり唐辛子が普及しておらず、タイのグリーンカレーから唐辛子を抜いたようなクルーンというインドネシア由来のスパイスペーストや、プラホックという発酵させた魚のペーストですとか、あとベトナムやタイ同様に魚醤を使うのが主な味付けのようですね。メキシコや中米の方にはちょっと馴染みが薄いかも知れません)
と、この辺の料理を食べ慣れている印象のマリアヴェッラ陛下。
(もう少し時代が変わると、中華料理の影響が顕著になってくるようだが…)
あ、ちょっと料理の件で。
タコスやガンボはまだしも、ジャンバラヤはアメリカ合衆国の料理ですよ。
うちじゃないですよ。
(メキシコ料理についてはナッソーの中米行政局附属料理研究室の扱いとなります…白薔薇三銃士の中井ティアラちゃんのお父さんの義文さん以下、あの辺の料理を研究するスタッフによって各地に向いたレシピや作例を教える料理教室が開かれておりますよ…)
あ、それ私、初耳でした。
というか、ちゃんとその辺に対処しておられるんですね…。
(そしてお気付きですか…この時代の料理、実は大半が、そのまま出すと現代人の口に合わないのです…ですので痴女宮だけでなく、移転者が多い地域では各支部の料理について連邦世界からこっそり内緒で調味料を輸入してでも味を合わせていたりするのです…)
あー、そう言えばチンボテでも現代ペルー料理とか出してましたね、唐辛子も使ってたし…。
まぁ、その辺の苦労、今後は明日輝でもすることになるのでしょう…。
----
で。
気になるのがこのアンコール慈母寺群の精気管理。
ここではボロブドゥール本院とはまた違った体制を組まざるを得なかったようなのですが、それはかかって国王陛下の存在であると教えられます。
(これがボロブドゥールであれば、カルノ君やベテハリ君はオリューレさんやアニサちゃんの伴侶であり従者なのですが、ここ地雷国では少年国王を慈母寺が支える形にしております)
(へーか。南洋王国も同じですよ…あくまでも国王はカルノであって、アニサとベテハリ、そして二人の息子のカルノを祭り上げるための寺と王室なんですから…)
(と、実際には南洋の女王と言われている年増園のオリューレさんが申しております)
(マルハレータ。ちょっとはりせんを振るってもらえないかしら)
(いくらメフラウの頼みでも、ワイでも命は惜しいのです…)
(それはともかくですね、国王陛下は名目としては南洋慈母寺に行政を委ねて隠居した建前となっております。つまり、例の対人地雷戦争の責任を取ったようなものですが、実際には内外の勢力から国王陛下を守るため。南洋王国同様に、この地雷国にも王様がいてもらわないと慈母寺を建立した理由づけとして強いものがないのですよね…)
ふむふむ。
それはそうと、泰拳仏象国もブッダのお国であったはず。そちらはどうなるのでしょうか。
(宗派が違います。ただ、若い男性、特に少年僧侶を研修で受け入れるにはやぶさかにあらず。そんな訳で一種の外交使節を兼ねた学生僧侶を派遣してもらうことで、向こうの大臣の山田長政さんが仏象国王に話をつけてくださいました)
というのも、私が何を気にしておりますのかと申しますに、若い男性、特に少年の調達についてです。
男性から得られる精気の中で、特に質も量も優れているのがこの、精通直後から18歳程度までの少年期のものであり、痴女皇国で隙あらば男を少年化する理由もまさにこれだと教わっているからです。
偽女種に変える理由も同様で、一番「女に見られるのを嫌がる=女か男か不明な身体状態」の年齢を狙って偽女種にしておるのですよ。
そして、淫化の神殿はまだしも、聖母教会で少年を資源化することにあの手この手を尽くしておるのは私が既に淫化、それも少年の溜まり場であることを故意に設定したチンボテでの勤務で経験したばかりです。
そして、今後は明日輝や魔屋の地において、少年…それも可能なら美少年を養殖する体制を考えなくてはならない。
私はそう、思っております。
ですので、国王陛下の性生活への興味もさりながら、このアンコール・トム他に常駐する橙騎士団の騎士や、慈母寺の尼僧にとっては絶対に必要な男…それも、少年の調達についてもしっかりとお聞きしておきたいのです。
あと、6919号が偽女種に戻るかどうかを決めさせるためにも、ここかボロブドゥールでの尼僧の生活は参考になると思うのです。
(しかし、フランシスカさんも思い切った構想を考えるものですよねぇ…魔屋を女戦士主体の国として、明日輝を侵略して偽女種と女神官の国にしてしまうとか…)
元・ラテン系お天気お姉さんの私ことフランシスカ。
元・ラテン系特殊部隊員のオノリナ、そしてオノリナの実弟の6919号とともに、旧・シェムリアップ国際空港ではなく、ものすごくアンコール・トムに近い位置に作られたアンコール・トム臨時飛行場に向かっております。
で、この国に起きた出来事や、なぜマンコール・ワットやチンコール・ワットが改装または新築されたかについてのあらまし、アルト閣下の枠でカーティカ管長がお話しになられたそうです。
https://novel18.syosetu.com/n5728gy/258/
というか、色々ひどくないですか。
それにヘロインはもちろん、阿片の原料になる芥子の花って、完全な違法作物じゃないですか。
「それ故に品種改良がなされ、全てのケシは珍芥子化されたのです…で、うちの実家は南北民兵国の騒乱を嫌って地雷国に逃れ、メコン川の河口付近に開かれた不能変なる町に居を構えました」
またもや、ひどそうな名前の町です。
しかし、オーキディアーネさんの説明は続きます。
「で、この不能変で、あへあへんとにこちんちんを含んだ阿片煙草を出す店を始めたのです。なんでも昔、鬼がこの辺りでも暴れたとかで、人を鬼に変えないようにする薬を撒いた余波でちんぽが役立たなくなってしまった云々の苦情が殺到したとか」
はぁ…。
「ならばと、不能変に来れば不能が治るとかいう触れ込みで、痴女皇国の提携を得て流行らせたのがその、阿片であり、疲労淫だったのです…」
このお話に、頭を抱える南米出身者の私とオノリナ、そして偽女種状態に戻るかどうかを悩んでおる様子の6919号。
ですが、考えてみれば南米では効果淫の効果を最大限に活用するため、効果茶はもちろん、初期のコカ・コーラも真っ青の効果淫成分を多量に含んだ炭酸飲料の淫化コーラを広めております。
とどめに、尻出国から送られてくるガラナ原料までをも使用して、尻出国向けの強炭酸刺激性の雁良男、北アメリカや欧州他向けの…ちんぽフル勃起効果以外は我々連邦世界出身者にも馴染まれる味の効果コーラまでもを淫化で製造するありさま。
こうまでしてちんぽを勃起させようとするのが国是の国家です。
煙草すら、ニコチンチンという成分を含んだ植物に変質させてしまう国です。
むろん、灸場はもちろんのこと、比丘尼国や南洋王国でもこの煙草、絶賛栽培中。
痴女皇国世界で葉巻やパイプを嗜むのはもちろん、紙巻き煙草ですら、男と痴女種、そして偽女種には致命的なのです。
いえ…女の状態でも危険です。
肉豆が勃起したり、着用者の発情を検出した淫蟲下着が過剰反応を示し始めるのです…。
ええ、初期研修を受けていた際の私は思いました。
ほんまにこの国、一体なんなんと。
(男の性欲を煽っておめこに邁進させることに国の体制を全振りしてますから…)
ええ、マリアヴェッラ陛下ですら、時に「皇帝を降りたい、マリアンヌちゃんかスザンヌちゃんに第三代痴女皇国皇帝を押し付けたい」という安楽志向の思念が漏れ流れて来るのです。
(あたしとスザンヌが嫌と拒否する以前にさ、あたしらも既にその、おめこに男を邁進させる国家体制にがっちりがっつり組み込まれてるのを忘れないことよベラちゃん…)
(そうですわよベラちゃん…あたしたちも何度、ほんらいのちゅうがくせいの姿からおとなに変わってちんぽをふるったことか…)
聞けば、マリアンヌ様やスザンヌ様、小学生の頃から既に大人化して、必要があれば女を犯しているそうです。
そればかりか、自分達に歯向かった同級生や先輩を無理からに成長させた上で強姦するとか、平然と行っていた光景を見せられたひには、もはや言葉もなく。
まぁ、それはともかく、アンコール・トムです。
到着が日没後でしたから、上空からは全貌を普通には見ることが叶いませんでしたが、とにかく巨大な建物であるというのは理解できました。
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アンコール・トム↓(一辺3km)
-- □□□□
| | ↑東池
西池 --
□□□□ □チンコール・ワット
======= □マンコール・ワット
↑臨時飛行場
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で、臨時飛行場とやらに降り立った私たちは、お迎えに来て頂いたカーティカ様の運転する車で、アンコール・トム寺院へと向かうことになりました。
石造の城壁や門は現代同様の街路灯に照らされておりまして、これが中世時代のアジアなのかという思いもしきり。
色気だけで売っていたような印象を与える私ですが、それなりの教育を施されていたこともありますし…何より、アステカやマヤの遺跡もそれほど縁が遠い場所ではなかった故国です。
文明、というものに思いを馳せるくらいの知性は、一応は持ち合わせておるつもりです…。
(マヤのピラミッドも大したものだと思いましたけど、ここの彫刻類、ものすごく複雑ですね…)
オノリナも、感動したような様子です。
例え、その建造については、搾取や労働の結果であったとしても、こうした古代の巨大建築物は人を圧倒するもの。
痴女宮の石造の巨大ダムなんて、普通はあの大きさを石で支えるなんて到底無理だと私には思えましたが、実際に1,000年を耐えているそうですし…。
南門と呼ばれているらしい城門の守衛による誰何をカーティカ管長の顔で通り、我々はアンコール・トム内に入ります。
連邦世界のアンコール・トムは城内が長く放置されていたこともあって緑の森に還りかけていたようですが、この時代では王や、王に近しい高位の身分の者たちの邸宅がこの城塞内に散在していた模様。
そして東西南北の門から伸びる中央道路が交わる地点にアンコール・トム寺院。
で、その寺院の北側に小ぢんまりとした王居宮殿が存在すると教えられます。
で、実の所、時間も遅いし、いいんじゃないかと思ったんですが、地雷国王の謁見を賜る話となります。
というか、王宮正面で我々を出迎えて下さいました。
ただ、ですねぇ…橙騎士団という南洋慈母宗の寺院騎士の女性に護衛された国王様。
6919号の少年状態と年齢が変わらなげなのですが…。
つまり、見た目通りに少年。
半裸の装いは暑い地域としても、何かこう、すらっとした肉食系の肢体です。
(なんかお米が主食の民族とちょっと違う印象)
(欧州の血も入っておられるのでしょうか)
で、その…少年偏愛者が反応しそうな…そして、偽女種にしたら見栄えがしそうな少年王の挨拶のお言葉ですけど。
「マリアヴェッラ陛下、今般は多忙な折の来訪を喜びたいが…時刻も時刻であるし、正式な歓待の式典は明日とさせて頂きたい…その代わりと言ってはすまぬが、心ばかりの宴を用意させて頂きたい…」
ああ、マリアヴェッラ陛下とは顔馴染みなのですね。
(チェイチェッタ1世…史実通りなら20歳で死亡、在位期間も11年の少年王よ…)
田中局長からの入れ知恵が入ります。
何やらマリアヴェッラ陛下が、スケアクロウを操縦してまで、ここにお越しになった理由の半分くらいが判明した気もしますが、どうも陛下ってば、アジア人の少年も好物なのですかね。
うちの6919号もマヤの血が入ってるんですけど…どうでしょ。
(成人してからの姿を知ってますし…何より沖縄で逮捕された時の身元引受人を務めてますからね…)
ああ、そうですね…あれの醜態をご存知ですものね…。
で、さぁさぁとマリアヴェッラ陛下の手を取ってエスコートする王様ですが、いえいえ本当ならあたしが護衛させてもらう立場なのにとか言ってますよ。
つまり、このチェイチェッタ一世陛下とかいう王様、痴女皇国の庇護下にあるようです。
そして、今現在は特定の王妃と婚姻を結ばずに、マンコール・ワットからより抜きの尼僧を1ヶ月交代で派遣されている身の上なのも理解できます。
なお、妾妃ポジシオンは…ああ、やっぱり。
カーティカ管長がお勤めでした。
しかし、管長は密かに申されます。
(なんといっても陛下はまだ即位なすって3年ほどしか経過しておりません。泰拳仏象国の勢力に担がれて半ば無理矢理に王位に就かれたような御仁なのです…それに、私もマドゥラ、ひいては南洋慈母寺の立場がありますから、今の時点では陛下の後見役を勤めるしかないのです…)
ううむ、お気の毒な。
そういえば、カーティカ管長はこのままずっと地雷国に赴任するのではなく、確か3年だかの期間を区切っての出張であるとお伺いしましたね。
(いや、それはワイがメフラウ・オリューレとアニサに掛け合えばなんとでもなる話ですわ。マドゥラはカーティカの娘のスピカに任せても大丈夫やし、むしろこのアンコール地域、インドシナ地区の慈母寺を統括する存在にする構想もおますしな…)
(いえそのあのその)
(ボロブドゥールの本院はあんたの同期のヌールがおるやん…まぁよっぽどボロブドゥールの姦官でええのんがおるんやったら話は別やけどな…)
などと、密かにマルハレータ殿下からも冷やかされておられる模様。
(しかし、フランス極東学院のスタッフを呼んで来ればよかったな…)
と、歓待の宴とやらの料理を頂きながら申される、ジョスリーヌ分団長。
(連邦世界の歴史では、我が共和国、良かれ悪かれインドシナに深く食い込んでいたのだ。何を隠そう、このアンコール・ワットの保全と復元について真っ先に着手したのが、我が共和国によってサイゴンに開闢されたフランス極東学院というアジア各地域の研究機関なのだ)
(このカンボジアもそうなのですが、インドシナ半島の相当部を植民地としたカエル女の国は、政治経済軍事の多岐に亘って影響を及ぼしたのです…現在のベトナムでフランスパンを食べていたり、ベトナムコーヒーをカフェオレ風に飲むのはその辺の影響があるのですよ)
ベラ子陛下からもその辺、心話で教えて頂きます。
で、出された料理は煮物が多いのが特徴の様子。
基本はスープカレーのようなソムローなる鍋に米飯が添えられ、これにヤシの実の中に入れられた淡水魚または鶏肉の蒸し煮ですとか、チュナンという鍋物。そして米麺のクイティウなる汁麺が最後に出される流れです。
(この時代の地雷国はあまり唐辛子が普及しておらず、タイのグリーンカレーから唐辛子を抜いたようなクルーンというインドネシア由来のスパイスペーストや、プラホックという発酵させた魚のペーストですとか、あとベトナムやタイ同様に魚醤を使うのが主な味付けのようですね。メキシコや中米の方にはちょっと馴染みが薄いかも知れません)
と、この辺の料理を食べ慣れている印象のマリアヴェッラ陛下。
(もう少し時代が変わると、中華料理の影響が顕著になってくるようだが…)
あ、ちょっと料理の件で。
タコスやガンボはまだしも、ジャンバラヤはアメリカ合衆国の料理ですよ。
うちじゃないですよ。
(メキシコ料理についてはナッソーの中米行政局附属料理研究室の扱いとなります…白薔薇三銃士の中井ティアラちゃんのお父さんの義文さん以下、あの辺の料理を研究するスタッフによって各地に向いたレシピや作例を教える料理教室が開かれておりますよ…)
あ、それ私、初耳でした。
というか、ちゃんとその辺に対処しておられるんですね…。
(そしてお気付きですか…この時代の料理、実は大半が、そのまま出すと現代人の口に合わないのです…ですので痴女宮だけでなく、移転者が多い地域では各支部の料理について連邦世界からこっそり内緒で調味料を輸入してでも味を合わせていたりするのです…)
あー、そう言えばチンボテでも現代ペルー料理とか出してましたね、唐辛子も使ってたし…。
まぁ、その辺の苦労、今後は明日輝でもすることになるのでしょう…。
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で。
気になるのがこのアンコール慈母寺群の精気管理。
ここではボロブドゥール本院とはまた違った体制を組まざるを得なかったようなのですが、それはかかって国王陛下の存在であると教えられます。
(これがボロブドゥールであれば、カルノ君やベテハリ君はオリューレさんやアニサちゃんの伴侶であり従者なのですが、ここ地雷国では少年国王を慈母寺が支える形にしております)
(へーか。南洋王国も同じですよ…あくまでも国王はカルノであって、アニサとベテハリ、そして二人の息子のカルノを祭り上げるための寺と王室なんですから…)
(と、実際には南洋の女王と言われている年増園のオリューレさんが申しております)
(マルハレータ。ちょっとはりせんを振るってもらえないかしら)
(いくらメフラウの頼みでも、ワイでも命は惜しいのです…)
(それはともかくですね、国王陛下は名目としては南洋慈母寺に行政を委ねて隠居した建前となっております。つまり、例の対人地雷戦争の責任を取ったようなものですが、実際には内外の勢力から国王陛下を守るため。南洋王国同様に、この地雷国にも王様がいてもらわないと慈母寺を建立した理由づけとして強いものがないのですよね…)
ふむふむ。
それはそうと、泰拳仏象国もブッダのお国であったはず。そちらはどうなるのでしょうか。
(宗派が違います。ただ、若い男性、特に少年僧侶を研修で受け入れるにはやぶさかにあらず。そんな訳で一種の外交使節を兼ねた学生僧侶を派遣してもらうことで、向こうの大臣の山田長政さんが仏象国王に話をつけてくださいました)
というのも、私が何を気にしておりますのかと申しますに、若い男性、特に少年の調達についてです。
男性から得られる精気の中で、特に質も量も優れているのがこの、精通直後から18歳程度までの少年期のものであり、痴女皇国で隙あらば男を少年化する理由もまさにこれだと教わっているからです。
偽女種に変える理由も同様で、一番「女に見られるのを嫌がる=女か男か不明な身体状態」の年齢を狙って偽女種にしておるのですよ。
そして、淫化の神殿はまだしも、聖母教会で少年を資源化することにあの手この手を尽くしておるのは私が既に淫化、それも少年の溜まり場であることを故意に設定したチンボテでの勤務で経験したばかりです。
そして、今後は明日輝や魔屋の地において、少年…それも可能なら美少年を養殖する体制を考えなくてはならない。
私はそう、思っております。
ですので、国王陛下の性生活への興味もさりながら、このアンコール・トム他に常駐する橙騎士団の騎士や、慈母寺の尼僧にとっては絶対に必要な男…それも、少年の調達についてもしっかりとお聞きしておきたいのです。
あと、6919号が偽女種に戻るかどうかを決めさせるためにも、ここかボロブドゥールでの尼僧の生活は参考になると思うのです。
(しかし、フランシスカさんも思い切った構想を考えるものですよねぇ…魔屋を女戦士主体の国として、明日輝を侵略して偽女種と女神官の国にしてしまうとか…)
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「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
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