アルトリーネさんのいけない修行の日々

すずめのおやど

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がんばれペアーズ・おねショタ布教軍創設ものがたり・10.7

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しくしくさめざめと泣く、不肖の妹メマーラ。

流石にその姿を見て「よかったやないか、おかげでちんぽも生えたやろ」とか、追い討ちをかけるのは可哀想な気もします。
https://novel18.syosetu.com/n0112gz/245/

ええ、このイリヤとて人の心を完全喪失した訳ではありません。

むしろ立場的には、目の前の愚妹みたいなのをいかにしてクシ皇子のような優良物件とやらに振り向かせるかを思案する立場。

ええ。

私にフユキがいなきゃ引き取ってましたよ、クシ皇子。

その生前の不幸不遇な扱われ方といい、現状の姿といい。

なんでも淫化の言葉…ケチュア語でクシとは幸福とか幸運を意味するそうではないですか。

せめてその名前に相応しい人生を提供してあげたいのですよ、私の力の及ぶ範囲であれば。

救いは本人が生前のことを記憶していないくらいですか。

いえ…もしもメマーラがゴネてゴテ倒した場合、本当に面倒を見て差し上げるつもりではあります。

しかし、できればメマーラの牽引役になって欲しいのです、クシ皇子には。

それにですねぇ…メマーラには「なぜクシ皇子のような優良かつ王族や王家の出といわれる少年を伴侶侍従とせよ」と言われておるのか、まずこれを理解してもらいませんと。

あのな、メマーラ。

まず、あんたに任される地域の広さ、聞いとんのか。

そこだけでリュネの何倍あると思っとんねん。

(10倍じゃ効かないわよ…ふふふ、それにねぇ…あんたが頷かないならエマネの出番なのよぉ…なぜリュネ王家の出身者を行かせるのか、考えてもみなさいよ…)

などと、色々と吹き込んでおります。

(失礼な姉様ですねっ。いくら私でも淫化の皇子と組まされて派遣される理由くらいはぁっ)

(それがわかってんならウジウジグダグダ言ってたり娘婿寝取ろうとか画策してんじゃないわよっ)

ぶっちゃけメマーラ、クシ皇子ではなくクシー王子の方を狙っとります。

しかしな、あんた…王女たるエマネに譲れや、ここは。

私がそういう理由。

申し上げるまでもなく、エマネはメマーラの娘。

つまり、リュネ王家の血筋を引くクシー王子にエマネをくっつけた方がリュネ王家の存続には都合ええやないかぁっ。

メマーラが未亡人になってもうたもんは同情の余地ありとしてもやな、そもそもその前にエマネこさえとるやろがおのれはぁっ。

そのおのれがクシー王子と子供こしらえてみい。

王家存続の内紛、淫化に持ち込む気かおんどれはぁっ。

ええなっ。クシー王子はエマネに譲るんや。

譲らんと聖剣で全身の毛ぇを焼くぞっ。

(ひぃいいいいいっ)

ええ、リュネ時代の戦士階級からしても、私はメマーラの上位階級者。

まして、この淫化では申し上げるまでもなく。

二人きりなら遠慮なく、手を出しております。

(私が暴力を振るうかどで請願しても無駄です。オリューレ様とヒルダ様からは勅許おゆるしを貰っていますからねっ)

ええ、痛めつけるにしても苗床に漬けるか痴女種能力で再生可能な程度にして欲しいとは言われておりますが、そもそも超・越権行為が許されている黒薔薇関係者2名からの許可です。

(それに私が「メマーラをちょっとばかししばき回していいですか」ってお聞きした時点で、お二人ならそれぞれの長にお話をなさっておられますよね…)

(それはもう、私は厚労局長…二代目様直結と思って頂ければ)

(というより、私に相談なさってる時点で、ジョスリーヌ分団長とペルセ団長に筒抜けですよ…)

で、暴力に訴えてでもこんなんしてる理由。

最低でもリュネ王族の外観のメマーラまたはエマネのどちらか…または私かロッテが行かないとまずいのですよ…不倫垢ふりあかまたは離魔りま

なぜ、淫化帝国発祥の湖と、それに連なる街である不能ぷーの不倫垢ふりあかはまだしも、今も開発工事真っ最中の新しい街である離魔に、果たして淫化の重要な人物を派遣する必要があるのか。

まず、この離魔なる都市。

前淫化時代の建造物でもあった巨大な三角塔ピラミッド…パチャカマック神殿なる建築物を新しい離魔の街の行政神殿を兼ねた象徴となるべく、離魔市内の北側に移築しておりまして。
https://x.com/725578cc/status/1729325138745937975?s=20
https://x.com/725578cc/status/1729334391623799095?s=20

更には、きっちりと太陽処女の館も移築され、太陽処女ではなく太陽乙女仕様にされているそうです…。
https://x.com/725578cc/status/1729335838658699623?s=20

で、なぜにかような巨大な神殿を置く必要があるのか。

そして、メマーラもエマネもリュネ王家の者。

(実はそのパチャカマック神殿以外にも、神聖なる象徴…聖象ワカはリマ市内にもう2つあるのだけど…)

(あれ、使えます?)

なんでも、この時代にはまだ未開発の離魔南側に二つの大型神殿が存在するそうです。

ただ…淫化帝国成立以前の工法で作られた神殿だそうですから…。

(ワカ・プクヤーナもワカ・ワジャマルカも水濡れ厳禁な日干しレンガで作られてるのよ…。作り直しかコーティング作業確定ね…)

(チンボテの北の遺跡と同じですか…)

(離魔の降水量、リマと一緒でね…雨期でもまともな雨が降らないのよ…霧のようなものに覆われるのが関の山なの…)

この、マサミさんとの会話でお分かりでしょうか、離魔の事情。

数字で表すと、ここも大概雨が降らない部類であるという挿入器具くすこ市で、だいたい年間降水量700ミリである、そう言えば読者様は理解すると申されます。

(ついでに言うとこの降水量、日本のおおよその都市の年間降水量の半分から三分の一程度。うどんでも、あのうどんでもクスコより多い年間1,000ミリ超えなのよ…)

うどんとは何なのでしょう。

(雨の少なさではベラちゃんの出身国…イタリアとどっこいどっこいなのだけどね、そのイタリアよりも麺類に食生活を依存している日本の地方があるのよ…効果のような、いえ、効果以上の中毒性があってね…とある企業なんてそのうどんの中毒者が小説投稿サイト部門の責任者で、お話の中にうどんを出さないと書籍化してくれないとか恐ろしい噂が流れていたの…)

そんな麻薬みたいな食べ物を食べていて、よく民の生活の秩序が保てますね。

(何せうどんを茹でる水を確保するために隣の県に戦争を仕掛けて、ダムの利水権を確保したくらいなの…うどんの茹で水を確保するためには県民挙げて近隣に攻め込むので有名なの…嘘だと思うなら紺碧騎士団団長の瀬戸凛せとりんちゃん、あの子に聞いて…)

(改易騒動を起こした生駒家に代わって松平家が治めて親藩化したくらいにね…うどん中毒患者の領民を統率してうどんを作らせる必要があったのですわ…うどんを切らせたら一揆起こされるし、茹で水切らしたら切らしたで水一揆するから言うて、瀬戸組うちや村上水軍にも揉めたら鎮圧の支援を要請されますねやき…)

はぁ、水戦争はリュネ世界でも全くなくはありませんでしたが、そんなにひどい争いにはなってませんでしたよ…。

しかし、離魔はそのクスコを更に下回る年間20ミリ以下。しかもまともな雨ではなく、大気が恐ろしく湿る際に起きる霧が地表の事物を濡らす程度でしかない量の推計だそうですから、その年の状況によってはほとんど濡れていないということもあり得るそうです。

で、痴女皇国の保有技術であれば簡単に雨を降らせることは可能だそうです。

ただ…あまり多量の雨を降らせると溶けて崩れるんですよ…その、日干し煉瓦れんがとやらを用いた建築物…。

ですので、ゆーらしあ大陸に存在するような地下水道設備を建設して住民のための生活用水を確保しようとなっております。
https://x.com/725578cc/status/1729278341570793799?s=20
https://x.com/725578cc/status/1729409847828082724?s=20

(リマク川の水だけじゃぜんっぜん足らないのが分かってるからね…)

(なぜこの土地一体、海沿いに人が住まないのかと思っておりましたが…そもそも川以外に水がないのですね…しかもその川が枯れ川になる可能性すらあると申されては…)

しかし、逆に言うならば、例え砂漠の中と言おうとも、痴女皇国と淫化の立場では、そこまでしてでも開発すべき街なのです、離魔。

そして離魔の沖の島も、その姿を大きくいじられたとか。

(この島が香港島や日本の長崎に存在した出島のような機能を持つのよ…淫化以外から来た人や物はこの人工島の港に降ろすようにする予定なの。こうして魔毒の影響をなるべく淫化の外に出さないようにしながら、人や物の往来はきっちり増やして行くための試みをしようってわけ)

これ、租界そかいとかいうものだそうです。

いわば、魔大陸にリュネが飛び地の出先領土を少しだけ設けるようなものですよ、と教えられます。

そして、レオノール様がこの淫化の地に呼ばれて教育を担当しておられる理由、この離魔での租界設立のためでもあったそうです。

で、離魔に学校を作る理由。

単に淫化の神殿に詰める神官を養成する学舎を作るだけではなく、他の地域から船などで来た痴女皇国関係者や商人などとも協調協働可能な人材を育成するためでもあると、オリューレ様からは聞かされております。

お分かりでしょうか。

なぜ、離魔に淫化の重要な人物を常駐させるのか、も。

淫化以外の痴女皇国関係者、それも要人の来訪に対応するためなのです。

魔毒の影響性から、ある程度の鎖国状態を保たねばならない現状の淫化の地で、効果淫の輸出だけではなく他の地から来た荷や人を受け入れる貿易港として…そして、山中の挿入器具くすこ市まで来ずとも重要な商談や会談が行えるようにするためであると。

私でもそれくらいは理解したぞ、メマーラ。

あんたかエマネでないと離魔の長がつとまらん理由、かかってこれなんや。

ここの勤務が嫌やいうんやったら、もういっこ、外界と開けてはおる土地、あるからな。

そう、暗死あんです山脈の東、尼尊あまぞんなる緑の壁が始まる川沿いの貿易都市たる絶頂都市いきとすです。

この絶頂都市、名前でお分かりの通り、既に尻出国方面の聖母教会が進出して売春事業を含めて管理しております。

しかし、もともとは淫化の領地であり、淫化由来の人々も決して少なくはないので、淫化側主導で統治して欲しいと尻出国側からは言われております。

理由は、効果淫。

今はもはや魔毒の影響を受けている効果の葉から魔毒除去を行なって尻出国に供給するためには、淫化側の技術者がぜひにも必要なのだそうです。

(魔毒自体は魔毒粒子が引き起こす毒性作用が問題だってわかってるんだけどね…有用性もあるからね…)

(淫化側でも木材やアマゾン由来のお肉や魚など、こちらが欲しがるものがたやすく手に入るからと、あそこを貿易のために統治してもらう方がいいと言われてるんですよねぇ…正直なところ木材だけじゃなくて木炭が手に入りますから、私たちとしても絶頂都市を自領化するに依存はないのですけど、人材が人材がぁっ)

それに、絶頂都市からまともに進めば尻出国の密林だけでなく、暗死あんですの山々が立ちはだかるのです。

まともに進めば1ヶ月近くはかかるでしょう…。

(しかし飛べば最高速度なら1時間ちょい、抑えて飛んでも2時間ですからねぇ…)

(そーなのよねー、そりゃマリアちゃんがリュネの人たちの羽根に注目するわけよ…)

お分かりでしょうか。マリアリーゼ陛下のみならず、痴女皇国の要職者がこぞって淫化に注目する理由。

(確かにあたしたちには飛行機の技術があるけど、誰でも彼でも乗って飛ばせる代物でないのよ…お値段も連邦世界で買えばかなりの値札が付くし、燃料はどうにかするとしても整備費用や人材確保の問題がこれまた立ち塞がってくるしね…)

(連邦世界の尻出国なんかどうしてたんですか)

(それこそ飛行機で行くのが手っ取り早い場所が結構多いのよ。ただ、オンボロでも飛ばすから事故もそれなりなの…)

そうそう、この魔素または魔毒なる物質について。

(そうね、ロリコン仮面の世界のとか、えうれかとか練豚のお話の中に出てくるっていうと読者の皆さんの理解が進むかも知れないわね)

と、何やら理解不能な説明をなさるマサミさん。

(つまり、あの板で空中の波に乗るお話みたいに空を飛べる助けになってるんだけど、濃度が高いと有害。そしてこっちの世界の魔毒は地面から噴き出るんじゃなくて魔毒苔が放出する放射性変異体粒子を含んだ胞子だって思って頂けるとありがたいわね)だそうです。

お分かり頂けましたか、皆様。

私は…さっぱりです。

しかし、この魔毒と私たちの魔法…特に飛行能力は密接な関係があります。

私たちは長年の経験で、リュネ世界の西方三国並びに国境のリュネ領内と、同じリュネ領内でも魔族大陸に隣接した地域とでは飛行の難易度、ものすごく違っているのを知っております。

具体的には、西方三国では飛べないか、飛べても私や四天王クラスの強力な戦士に限られるのです。

逆に、魔族大陸に行って実際に経験しましたけど、あそこではリュネ以上の速度と機動力で飛べます。

(そりゃ、魔毒苔の密度が全く違うから当たり前だろ…私たちだって西方三国を平定するには追加の魔毒苔の胞子を撒かないとならなかったんだから…)

でもロッテ、あんたとか強い方の兵隊魔族が飛んだら勝手に撒き散らされるじゃない。

何をさも、苦心惨憺くしんさんたんして働いたかのようにぃっ。

(あのな…ただ飛ぶだけでも大変だったんだぞ!)

ええ、ロッテが目に涙しております。

(ジーナ様が言ってたがな、ふぉーくらんどふんそうのときのいぎりすのばるかんばくげきき並みの空中補給体制やな、と…何人もの魔毒補給用の兵隊魔族を引き連れて行く必要があったんだからな…全く、あの聖母様の助言がなかったら更に時間がかかっていたんだから…)

まぁ要するに、ロッテの引き連れた兵隊魔族と、リュネ側で残っていた戦士が西方領内を飛ぶことで魔毒苔の密度を上げていたのですよ。

ただ、それにしても最初は魔毒が薄いリュネ奥地から西方三国にかけて侵攻しなくてはなりません。

そして、高速で飛んでる最中に魔力切れすれば息切れどころか即、墜落。

で、聖母様曰くの空中給油とやらもかくやで、随伴して飛んでいる兵隊魔族から魔毒を補給してもらいながら飛んでいたとは、実際に協力したレヴェンネの弁。

(しかも空中で触手を使って補給とか、ロッテ殿…あんな卑猥な補給法でなくて、その、もう少し普通に…)

(それなら魔族の口、吸うことになるぞ…さすがにそなたたちも遠慮するだろ…)

(辛抱の末にゼニの花は咲くとか言われても、さすがに強い方の兵隊魔族相手なら遠慮はしますね…)

そしてロッテが明かしてくれましたけど、魔毒を一度に過剰に摂取すると、いくら耐性のついた魔族の身体でも魔毒酔いのような中毒症状とやらが起きるそうです。

(まぁ、お前たちも知ってるだろうけど、私たちも魔毒抜きの方法をいくつか持ってるんだし、それにあの時はもう痴女種化してたからさ…)

ええ、ロッテたちの身に溜まった過剰な余剰魔毒、地面に降りては手頃な西方の女を犯して移していたのです。

(どうせリュネの奴隷にするか半魔族化するって言われたからこそ出来た方法だよな…)

ロッテも正直、嫌がる女を無理からに犯すのは好まなかったようですけどね。

(で、渡されたのが効果淫を分泌する例の下着。あれの効果が恐ろしい効き目なのがよくわかったよ…泣き叫んで抵抗するから魔毒で麻痺させて下着を履かせて犯したんだけどな、私の逸物の虜になるまで痴女皇国の単位だと1分、かからなかったんじゃないかな)

その映像、後で見せてもらいましたけど、確かにロッテが言う通りで凄まじい威力なのがよくわかる代物でした。

西方三国の言葉、リュネの言葉の方言のようなものなのですが、その西方語で魔族の逸物に汚され辱められている私をもっと突いて下さいとか、魔物の子を孕むのは嫌とか言いながら尻を激しく振って足をロッテの尻に絡めておる始末。

だいしゅきほーるどとか、かにばさみっくすとか申す…孕み子種をぶち撒けられんがための尻の動きなのは明らかでしたから。

(正直、この効果こかの効果を魔毒と組み合わせておれば、お前たちの完全支配すら可能だったかも知れん。私としては好まぬ話だが…)

そう、ついていったリュネの女戦士もちんぽ持ちでしたから、もののついでに懲罰かたがた西方の女を片端から犯していたのですよ。

(レヴェンネ…リュネに盾つかないとか誓わせるのはまだしも、レヴェンネ様の性奴隷になると誓いますとか言わせてたでしょ…)

(あれは痴女皇国の方々がそう言わせるように仕向けろと…)

(嘘おっしゃいっ!喜んでやってたでしょうがぁっ)

この件は正直、リュネの軍規に思いっきり抵触するのですよねぇ…。

同盟国だったのを裏切って攻め込んで来たのはともかく、建前では戦士服を着ての破廉恥行為、誰が相手であろうと処罰対象だったのですから。

(実際には上官の裁量次第ですし、それに何より魔毒抜きの必要があるからってあんな掟は有名無実だったの、イリヤ様がよくご存じじゃないですか…)

(あなたのあのケツの動きは明らかに喜んで強姦していた動きです!)

ええ、この掟は上官が部下をシメるために存在していたようなものなのです。

ともあれ、メマーラの更生よりは効率の良さそうな事も試みてはおるのです、私ら。

その方法とは、クシ皇子の説得と帰順。

実は、クシー王子からクシ皇子を分離処理する際、クシ皇子はクシー王子を兄として認識するように仕込まれておったようなのです。

で、エマネとクシー王子の仲は悪くないどころか、それなりに王族としての義務感を持って連携してくれている模様。

あとはメマーラさえ何とかなれば、なのです。

それと問題人物、その2。

ええ、レオノール様。

このお方が色々と困った性癖持ちで、かつ本心がねたみ深い部類であったのを知ったからには。

ただ、自分の実力や地位を理解してはいる部類ですね。

淫化で権力を与えられるまでは辛抱しておられたようですし。

そして、レオノール様にはちょっとした任務が与えられています。

それは、離魔の俗人学校開設準備。

これには、離魔の町を開く理由の一つ…淫化北部の俗人の都としての機能を持たせたいという痴女皇国側の意向があります。

先ほども申しましたが、海岸部から効果の木が生え出す辺りまでの高さの土地は俗人の治める俗地とし、魔毒苔を大量に繁殖させないようにするのが私どもの方針。

それがために、痴女皇国世界の明日輝あすてか魔屋まやはまだしも淫化で使っておる魔毒苔、効果の木が生い茂る高さか、もしくはそれ以上の高地でなくば繁殖しないような制限種に順次入れ替え植え替えられておるのです。

(しかしイリヤ、これは我ら魔族がお前たちを支配する事を禁じていたのに相通じるものがあるようだが…なぜ痴女皇国は単純に人を奴隷とせず、知性を与えようとするのか)

(かつて、あんたたちが自分で言ってたじゃない。苗床の餌のため有用なのは人でなくてはならないって…人以外の獣では駄目だと…)

(人の男の精気が最も有用であるとマリアリーゼ陛下も仰せであったな…即ち、それが制限というものだろう。魔族だけであるとか、痴女種だけである世界は好もしくないのだとのお話であるが…)

(であるからこそ、この淫化の地でも男を育てる学校、お作りになられるのですよ、ロッテ…)

ええ、これ、マサミさんがお越しになってまで我々淫化幹部に対して行われた研修でも、叩き込まれた事項です。

なぜ、痴女種が男の精気を必要とするようにされたのか。

これは、マリアリーゼ陛下からきっぱりと申し渡されております。

(簡単さ。単一性…もっとはっきり言うと女だけの国を作らせねぇためだよ。なんであたしの実父…クリス・ワーズワースを聖母教会の聖父として崇め奉ってるのかって件もさ、単にあたしやマリアンヌの父親ってだけじゃないんだよね…)
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