アルトリーネさんのいけない修行の日々

すずめのおやど

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番外編:淫化帝国姫騎士ものがたり・5

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え…と、痴女種化してしまうと、魔法とか使えるんでしょうか。

「結論から言うと、使える。そもそも外道ちゃんの鬼細胞を移植してる時点で、安倍晴明あべのせいめい辺りに繋がってる日本古来の陰陽師の呪術能力も移植されてるんだよ。ただ、呪術能力それ自体は移植できるけど、あたしと家族会で使用禁止にしてるだけだ」

えええええっ。

「もっと言うと初代様由来の能力の中に、魔法の類似品はあるんだけどな。だから女官は全員、本当は魔法の類を使えなくはないんだけど、昔の初代様とおかみ様ののやらかしのせいで、魔法の部類は痴女皇国世界と聖院世界ではごく一部の例外…比丘尼国の神道関係者と金衣や銀衣系譜者を除いて厳しく使用を禁止してるんだ…だから、何らかの魔法技術を導入すれば使わせることもできるし、禁止制限を解けば一般女官でも使わせられなくはないよ」

それ、初耳ですよ、マリア様…。

「ま、ガッチガチに規制してる理由だけどな…そんだけ初代様とおかみ様のやらかしがえげつなかったって事だよ。それにそもそも、金衣銀衣の行使能力を含めた痴女種能力があるんだから、今更魔法なんてあんま必要ねぇだろ。むしろ神種族由来の能力持ちの女官に魔術の使用まで解放したら、暴走された時に収拾つかなくなるって事だよ…ま、話を戻すと、この方々がうちらの世界に足を踏み入れない限りは、妙な能力制限をかけなくていいだろ?」

なるほど、ならば問題はなさそうです…。

「んじゃイリヤさん、ちょっとその剣使ってみてよ。んで、アスタロッテさんも何か適当な魔法っての、試してみてくれるかな。身体復元がうまくいってるか試したい」

「は、はぁ…では」

で、イリヤさんがマリア様に預けていた剣を受け取ると、鞘から抜いて構えられます。

ぼ、と剣の刀身に走る炎。

「大丈夫そうです。アスタロッテ、貴女も魔剣を持っているはず…」

「ああ、ちょっと待ってくれ…よし」

見れば、剣聖様と同じような…色違いの剣をいつの間にか手にしておられます。

「これは剣聖の聖剣と対を為す魔剣。して…抜けば対の作用を為す筈なのだが…」

こちらは構えると、刀身の周囲に白い冷気めいた霧が広がりますが。

え。

猛然と広がる冷気。

なんか周りの気温がガンガン下がってるみたいなのですけど!

「アスタロッテ!剣をお仕舞いなさい!苗床にまで害を為してしまいます!」

対抗して、聖剣から炎を出して下さる剣聖様。

…ええ、魔法の危険性がよく理解できました。

全く…魔法はあかん、とマリア様が言われた尻からそれを実証するような事をやらかされてますがぁっ。

「わわわわわ、と、止める止める!ちょっと待ってくれ!」

ええ、慌てまくりながら剣を鞘に収めようと四苦八苦している、悪魔風味のお姉さんをジト目で眺める剣聖様の姿がそこに。

「アスタロッテ…やり過ぎないように…貴女、しばらく魔剣を手にしていなかったでしょう…私を追いかけた先で魔法が使えたら大変なことになっていたわよ…」

肩で息をしているアスタロッテさんですが、その肩が震えています。

「ううう、仕方ないではないか…普段は兵種任せだし、出陣しようにも魔王様に止められるんだ…」

どうやらこの魔剣とかいう剣、魔法の力を増幅する機能があるようですけど、力加減が難しいのでしょうか。

「魔剣も聖剣も、持ち手を選びます。ただ…アスタロッテが魔剣を制御し損ねた事でもわかります通り、能力の行使には修練を要するのです…そもそもリュネ王国の王宮蔵書にある魔術指南書、そのことごとくが魔王城の図書館所蔵の書物の写本のはずなのですが…」

ちょっと聞けばめちゃくちゃな話ですが、どうやら敵であるはずの魔王のお城にある魔法の教科書が人の世界にも渡っていて、人族の側でもそれを使って魔法の使い方を覚えているようですね。

そして、なぜ魔法の使い方を知り抜いているはずの魔族のえらいさんが魔剣を使いこなすどころか、あたふたしているのか。

剣聖様のみならず、皆から飛ぶ冷たい視線に耐え切れなかったのでしょう。

悔しさみなぎる表情で言われるアスタロッテさんの言葉。

「私なら何も魔剣を使わずとも、お前たちに遅れを取らないのはお前も知ってるだろ…」

ええ、信じて上げたいのですけど、さっきのあれを見るとどうも疑わしくなります。

それとアスタロッテさん。

自尊心を傷つけられているのはわかりますが、更なる魔法の実証は避けて頂きたいところではあります。

しかし、なぜにマリア様はこの方々を痴女種に。

「その答えだけどな…おいアルト、あたしはおばさまと一緒に行きたいところがある。アスタロッテさん…あんたたちのその魔導書図書館ってのか、この上の城の書物を拝見させて頂きたいんだけどさ、案内役を付けて欲しいんだよ」

「では私が同行…」

「あ、あなたはアルトの指示に従って、この魔王様の制御能力を持って欲しいんだよ、魔王でも魔皇でも魔帝でも何でもいいから名乗れるようにな…」

と、さらっととんでもない事を申されてますけど。

「ふむ…では、ソロモン…マリアリーゼ様とアレーゼ様を図書館にご案内して差し上げろ」

「御意」

後方に控えていた、アスタロッテさんに似た人が進み出ます。

「なるほど…これがあるから魔王の城を吹き飛ばさなかったのか、マリア」

「ええ。収蔵品も含めてこの城の全ては保存しておく必要がありましたからね」

(ヤスニ様…イリヤ、あれだけ戦っていたのに…この人たちのやり方はともかく、なぜイリヤは仇を取ろうとしないの?)

(魔王城の図書館の件でもそうなのですが、実は人族の百姓や鍛治に布織り…生きるための多種多様な知識の源はこの魔王城の収蔵図書、そしてアスタロッテ達魔族四天王が守っている知恵の泉が授けたものなのです…それに当代の魔王の行為はともかく、今のアスタロッテの行動態度は我々への補償を含んでの事でしょう)

(それに、この血の池をつぶすとまずいとかって言ってたよね…)

小声で剣聖様と冬樹くんが話してる内容でもお分かりの通り、どうやらこの世界の維持には魔族の存在が欠かせないようです。

即ち、マリア様とアレーゼ様の魔王城訪問も、その詳細を調べるためでしょう。

(あらかたの調べはついてる。ただ…この世界での魔族と人の関わり、魔族側からの視点を確認したくてね。この世界がなぜ、こんな人工世界になったのか…それを推進した何かの意図によっては、これからのアドバイスの内容も変わるからな…)

で、マリア様から後を引き継いだアルトさんですけど。

「で、よめからのたのみです…みなさんにちんぽをもってもらったりゆう…それは、このきしょくわるい池をのためになるものにかえていくこころみのひとつなのです…」

何やら、神々しい事を申しておられるアルトさん。

そして、その服装が変わります。

拝見したこともある…なかばアルトさん専用白金衣としての感もある、穴開きばんぴれらとかいう衣装ですね。

「この血のいけは、なんぜんまんものひとびとのいしきをすっているようですね。さながら痴女種がいしきやきおくを共有しているかのよう…しかし…あたくしたちとちがうところがあります。それは…あすたろってさん…あなたがよくごぞんじでしょう…」

「うむ…魔族は今や、この苗床から生まれ苗床に還る存在だ…イリヤたち人族のように、生殖で増えないのだ…」

(なんでそうしなかったかについては、簡単ですわ。魔族も人族も、増え過ぎないように常に必要な個体数…人数だけをこの人工世界に配置するためなのは明らかですな。そして魔族が人の体を必要とする理由も同じですねん…人口調節いう意味があったんですわ…)

エマニエル部長からの通信が入りました。

「しかし、それではのちのちにこまるでしょう…とくに、まほうをつかうのとひきかえに、ひとのじゅみょうがみじかい…さんじゅうねんからよんじゅうねん生きればおんのじでは、わたくしどもの世界のひとびとよりもさらにみじかい年月しか生きることができないのです…いわば、ひととしてつかいものになったとたんにしぬのとおなじこと、あまりにむごいはなしにおもえるのです…」

このアルトさんのご感想、私には全くもって正論ではないかと。

では、人を使い捨てるに近い事をしている灸場やアトスはどうなのかとも思いますが、あれは人としての教育を施すのにふさわしいかどうか選別していますし、潤沢に資源を使えて土地も広い痴女皇国世界だからこそ成立し得ている話ではないかとも考えられます。

(これも、この人工世界ゆえの措置ですやろ…地表からせいぜい2千メートルくらいまでの深さの天然地盤では、保持できる地下資源にも限りがあります。その限りある資源を無駄遣いさせないためにも、この世界の人々は魔法で資源を補う暮らしをしとったんですわ…誰がそうさせていたかは別ですけどな…)

「なんということだ…と言いたいが、俯瞰で世界を見た今は納得するしかないな…」

「アスタロッテはこの事実を知っていたのですか?貴方は確かに人からすれば驚異の長寿者であることはリュネにも伝わっていましたが…」

驚きの表情を浮かべる剣聖様。

「私が生まれた時に世界は既にこうだったのだ。そして私とて、苗床と図書館に残された書物から得た知識が全て…いや、自らが歩き見聞したことも含めるならば、ある種の制限や抑制が働いているのは感じていたが…」

そう…魔王が代替わりする際に苗床で再生する事を鑑みますと、逆にアスタロッテさんたちが世界のことわりを教える、教育役であり乳母の立場だったようです。

つまり、今、このルーン語世界としますが、こちらで1番の博識な人物はアスタロッテさんになってしまうのです…。

「で、まおうさまも今はちじょ種にちかいからだになっていただいております。そのまおうさまにいうことをきかせるためにはただひとつ。もはやなにをすればよいか、おわかりですね、あすたろってさん…」

「あ、アルトリーゼ殿、それはまさか…」

「もちろん、わたくしどものあいだで、ゆうことをきかない女官をしばくときとおなじなのです…そして、まほうをつかうせいでたまる毒があるならば、そのどくをけすのでなく、どくにたえるからだになるのも一つのほうほうなのです…」

で、アルトさんに駆け寄ると、耳元でぼそぼそと何かを小声で申されてますけど。

(いやその、主旨はわかるのだが、私は少なくとも一千周期以上、女としてすら生殖行為の部類をした事がないのだ…ましてや逸物でいきなり魔王様を犯すのは無理にも程があるのだが…)

(ぐふふふふふ、ならばあたくしがみほんをおみせしましょう…といってもちょくせつ、まおうを犯すわけではありませんよ…)

言うなりアルトさん、聖環をアスタロッテさんの左手首に装着しておしまいになりますがっ。

「ふほほほほほ、あたくしがあなたのからだをそうじゅうしてさしあげます。これでしょたいけんだからと、怯えたりなやまれることはありませんでしょう…」

そう…聖環による制御機能でアスタロッテさんを乗っ取られておしまいに。

…えーと、この場に居合わせた全員が沈黙…いえ、興味津々で…その、始まった行為を注視しておられます。

普通ならこんなに視線が集まっては勃起したものも萎えてしまうと思うのですけど、そこはそれアルトさんですからね…操ってるの…。

「ふほほほほほ、女官ならばままのみせやジュネスでおどるとかほんばんショーをするようなもの。これしきができなくてどうするかなのですっ」

「あ、アルトさん…アスタロッテさんは女官じゃありませんけど…」

「べらこへいか。そんなことにこだわっておるばあいですかっ、これもひとだすけなのです…まおうさまをふくめてみなさまにいきのびてもらうため…それにはべらこへいかも協力いただきますよっ」

え。

(アルトさんはこうと決めたら割と強引ですからね…それに、姉とアレーゼおばさまははっきり言ってこのためにわざと席を外したのです…)

えええええっ。

で、頑張って玉座らしきに座らされている魔王様にちんぽを突っ込んでお尻を振らされているアスタロッテさんはともかく、その魔王様の体から触手が伸びて来てるんですが!

「ふっふふふふ…このしょくしゅがのびていることじたいがあたくしのせいぎょがきいているあかし…みなさまもまおうさまけいゆで、なえどこにようぶんをあたえるおてつだいをしてもらいますよ…」

ぎゃあああああ…何本もこちらに伸ばされて来た触手ですが、その先端は歯のない口のようです…。

そして、アルトさんご自身も含めて、皆のちんぽにその触手が食らいついて来てますよ!

「いやああああ!…ってアルトさん!何かしましたね!」

「あたくしだけでべらこへいかをおさえるのはむりですよ…ですので初代さまにきょうりょくをおねがいしました」

ええ、本来ならアルトさんとベラ子陛下はとんでもない次元で同格の強さのはずです。

しかし、そのベラ子陛下のラスプーチンちんが触手の先端に吸われて、さながら黒TENGAに突っ込まれたかのようにされています。

で…私も身体の自由、利かないじゃないですか!私の精液なんて必要あるんですか!

「あるからぬくのです…それに、ひとさまにいうだけでなく、あたくしもこのきしょくわるいしょくしゅをうけいれておるのです…」

その割に腰が動いてる気がします。

それに、白金衣の力だと思いますけど、アルトさんは自分自身のちんぽを触手にフェラチオさせていますけどね。

あ…魔王の口に突っ込んでるし!

で、魔族の方もこの暴虐暴挙を止めない理由。

アルトさんが感じてる快感、ベラ子陛下の淫気撒き散らしと同じで、この場に居合わせた他全員に共有されているからです。

つまり、触手でフェラチオされてる方々はもちろん、童貞?を捨てている最中のアスタロッテさんすら、この快楽にどっぷり使って溺れることを余儀なくされているのですよ…。

(なんでこんな事を…あっだめいく出る出る出るっ!)

(うぐぐ…痴女種の細胞で苗床を侵食する意図はわかるんですけど、あたしの精液なんて汎用型精子ですら駄洒落菌の温床ですよ…ああっクライマ!)

ええ、この触手、舌状の内部器官もあるせいで、とっても気持ちが良いのですよ…更には、先ほどアルトさんが一旦溶けた苗床から養分を吸収してるためでしょうか…魔王様も貪るように腰を使いながら、アルトさんの精液を残さず吸い取る始末です。

「ほほほほほ、これでまおうさまはもはやあすたろってさんのしもべじょうたいなのです…けんせいのひともあすたろってさんがあたらしい魔王になったこと、みとめていただけますね…」
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