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柑橘島の甘い恋 -oranje eiland- 10

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ぼぉっぼぉっと汽笛を鳴らしながらウィレムスタッドの港に入港してくる、お船。

夕方にはまだ早い時間ですが、オトロバンダ側の大型船桟橋に接岸すると、乗客を降ろす階段がいくつか取付けられます。

そして、ぞろぞろ降りて来る男たちは、エマ女王橋を渡るとアムステルダム砦を目指します。

目的地はフォート教会、または元・湯田屋寺院。

フォート教会に立ち寄る人は対象ではない方々で聖環入金処理を行う人です。

一方、湯田屋寺院に行く人は、ベネズエラから来られた労働査証者。

寺院内で受付を済ませると、このプンダ地区内にある寮舎のどこの何階何号室かを訪ねるように聖環に表示が現れるのです。

一方、同じ労働者でも、リフ要塞の方に来られる方々…。

灸場きゅうばのハバナに存在するような大型の路面電車なるものに乗って行かれます。

この路面電車は、お客が満員になると次々と出て行きます。

どうやら、ローズヴェルト通りなる道を進んで島の北側に向かうようですが、果たして彼らは一体どこを目指すのでしょうか。

ええ…種を明かすと、この男たちはこのキュラソー島から海を挟んで対岸、ベネズエラの快感王農場で働く労働者なのです。

この快感王農場はバナナや絶林檎農場を兼ねているのですが、連邦世界の労働者や…そしてお読みの皆様のうち、お仕事をなさっている方々からすると少々奇妙な労働をしています。

この快感王農場、2日働いては1日休めるのです…こんな風に。

21月     22火    23水
6:00~12:00 6:00~12:00 公休日
24木     25金    26土
6:00~12:00 6:00~12:00 公休日
27日     28月    29火
6:00~12:00 6:00~12:00 公休日

例えば、仮に今日が25日の金曜日だったとしましょう。

では、なぜ働いている日なのに船に乗ってこのキュラソーに来るのか。

そう…午前中の労働を終えた者は昼食後に船着き場に来るか、さもなくば乗船してから船内で軽食を摂っているのです。

そしてこのお船自体は毎日、航行しているそうです。

(つまり、ベネズエラにある快感王農場はいくつかあるけど、その全てが日曜なら日曜に休んでへんねん。同じ農場の中で班を分けていたり、農場群または地域ごとに1日ずつ休みをずらしておるという理屈や…)

このマルハレータ殿のお話で、ご理解頂けますでしょうか。

そして男ばかりを乗せる男船だけではありません。

快感王の農場では、快感王の実カカオポッドの中の快感王果肉カカオパルプごと、快感王の種を取り出して発酵棚に並べる作業が絶対に発生します。

更には、発酵させたあとの快感王の種…快感王豆を天日干しするか、乾燥装置を使って乾かす乾燥工程が存在します。

これも天然の日光で干した方が味が良いらしく、専用の乾燥幕の上に、なるべく均等に種を並べる必要があります。

これらの作業、収穫した快感王の実をなるべく早く割る必要がある上に、あまり体力を使いませんが手先の細かい作業でもありますから女性も従事しているのです。

で、男船があるからには、女船も存在します。

この女船はアルバ島へ向かうのです。

更に、ベネズエラ沿岸は結構海岸線が長いので、ベネズエラ東部の労働者は、農場最寄りの港に来る船でボネール島へ行くことになります。

そして…キュラソーやボネールから遠い農場の男のみならず女たちはどうするのか。

なんと、発酵と乾燥工程を終えた快感王豆の輸出船の乗客となるのです。

この快感王豆、グァンタナモに持って行かれて現地でチョコレート化するか、さもなくば欧州行の貨物船に積み替えられて運ばれますが、ベネズエラのマラカイボに集約された分の豆の輸送船が、なぜかマラカイボ界隈で働く労働者を乗せてアルバ島で降ろすのです。

(で、アルバで降りた客は、今度はマラカイボに向かう船に乗って戻るっちゅう寸法や)

(ベネズエラ東部から偽穴までの快感王農園のうち、いくつかはナッソー行きの快感王他の輸送船に乗り込むのですよね、同じように…)

(そっちはラウシュミの管轄やな。まぁ、マラカイボ発着便と同じでくるーず船に近いほてるしっぷっちゅうやつやけどな)

(貨物積載区画以外は本当に宮殿のようなのですよねぇ、あのお船)

(そら船内でお楽しみしてもらうためやからな…)

そう、もうお分かりでしょう…。

これらの船は、快感王農園の労働者を乗せて我がキュラソー他、売春施設が備わる島に向かうか、または船内で売春させているのです…。

これが、マルハレータ殿が企画した、キュラソーの売春施設他の見直しを含む、カリブ海の広域精気収受カイゼン計画の、一番に肝心かなめの骨子部分なのです。

(これがためにウィレムスタッドもクラレンデイクもオラニエスタッドも街を作り替えたんや…どやティアラ、ハバナが性交都市ならうちは売春都市、いやさ売春島やっ)

(自慢になるかそんなもん!)

(ふふふふふ、これがワイの秘策や…あの時、砂糖の生産量も精気授受量も現在の倍にしたる言うたやろが…)

(確かに倍とか3倍とか凄い数字出てるのは認めるわよ…たださぁ、マルハ…あんた、人の心とかないの?)

(あるから2日労働1日休みというウェークシークレスろうどうさいくるにしたったんやないかっ)

(なってないなってない休暇になってない休んでないっ)

(それはニホンジンの考えやっ。彼らは休暇をエンジョイしとるフェニーテンのやっ)

…まぁ、言い合ってる主君とセニョリータ・ナカイはほっときましょう。

(そりゃ、あんたが高速旅客船や大型貨客船を欲しがる訳よね…砂糖きびの搬入や製品搬出用の貨物船で女を買いに行かせるか、売春船を走らせるなんて、さすがに普通は思いつかんわよ…)

(しかも将来のリゾート地の開発とセットやで。今走らせてるクルーズ船型は、客を運ぶだけのんやない…女を運ぶ船もあるんや…うははははは)

これも説明、せにゃならんのですか。

(ゼニの花はこういうところに咲くんやで…)

(はいはい、で、砂糖きび農場によっては逆に売春船兼・粗糖または糖蜜積出船が来てお楽しみをさせて頂けるのですよね…)

(島に女常駐させても数のバランスの問題があるし、飽きるっちゅう反応も返ってたからな…緊急時には聖母教会または常駐の労働監督女官で対応できるし、司祭も普段の精気授受の負担が少なくなるっちゅうこっちゃ)

そうです…そちら様の世界でリゾート地となっているであろう島、そして昔は製糖工場が存在した島々は、ことごとく聖母教会と砂糖工場の配置や配属尼僧数を見直されたのです…。

(あと製糖作業の機械化単純化を推進してるんも言うてくれや…なるべく短時間労働にとどめて、あとは釣りや遊びを楽しんでくれるなり、労働者で終わりたくないやつは勉強に励んでもええようにしたんやから…特に船乗りになるのは島から出る一番手っ取り早い手段となるやろ…)

(ああ、いつかアレーゼ様が言われた、労働者で終わらせないようにする救済手段ですね…)

(せや。これが連邦世界の奴隷制度とは一番違うとこやろ…少なくともオメコしまくれるし、余暇活用や学習の道も与えてやってんねんから…むしろ、密林の中で快感王豆やバナナを高いところからもいでくることさえ除けば、労働者をしてるのがええと思いかねんくらいやな…)

(それで一定期間を経過したら懲罰偽女種化する、遅延型偽女種身体を採用したんですか…)

(そゆこと。しかもポルトガル偽女種事件を参考に、カリブを離れたら男に戻るゆう仕掛けをつけてもろたからな…この極楽な労働条件は無期限やない、いつかはカリブの地を離れて働いてもらわなあかんのや…それ故に男は全員未成年から雇用開始にしたのや…)

(同じカリブで働く方法はないのですか)

(農地管理や行政に回る方法がある。女官採用試験を受けてもらう必要、あるけどな…)

(つまり男であることをやめると…)

(漁船や一般船員についてはこの限りやないぞ…)

しかし、本当にろくでもない事を考えたものです。

私はため息をつくと、壁にかかった写真を眺めました。

そこには、マクシミリアン殿下、いえと、私とサリムの娘たるラウシュミを中心に、青い装甲車なるくるま…あの、海の上を走るには走れるくるまを背景に、皆で記念撮影をした際の光景が写っております。

あの日、アムステルダム砦の中と、フォート教会で執り行われた二人の結婚式。

そしてマクシミリアン殿下の、オラニエ朝・球根詐欺国王承認式典が同時に行われたのです。

(ちなみにワイはマルガリータ様…メフラウが父親役で二代目様が出産された方に、南洋王国暫定王位を譲位してるからな…)

で。

マクシミリアン陛下はその後、を伴って球根詐欺本国に一旦は帰還し、マイレーネ欧州本部長臨席の下で正式な戴冠式を執り行いました…。

が、球根詐欺国自体はウィレミーナ殿下が引き続き統治なさるそうです…中独支部の監視下で…。

(メーテヒルデ支部長にしばきまわされとる毎日らしい。まぁちょっとは懲りれ)

(やかましいですわよお姉様!)

(お黙りウィレミーナ…ほら、鉄道誘致申請書と付帯資料、さっさと仕上げなさい!)

では、マクシミリアン陛下はいずこに。

(ナッソーや。そんなに娘婿の様子が気になるか…少年やし、しかもウィレミの腹から出たとは言えど南洋王カルノの子やぞ…食うてもええけどラウシュミの許可は取れよ…)

(まぁ、娘婿ですから…)

そう、サリムとの娘、ラウシュミは球根詐欺国の少年王の妃になったばかりか、カリブの球根詐欺領の総督として、海賊共和国はもとより英国やフランスといった他国からも実質的に島を巻き上げたに等しい統治区域の長…実質的にはカリブの女王として君臨しておるのです…。

(その代わり灸場からバハマまでは海賊共和国直轄とさせて頂きました。そして私はともかくマクシミリアンはカリブの王となるということで、船乗りの知識も付けて貰いたいとして海賊共和国に預けているのです。幸いにも向こうには歳がさほど離れてはいないエンリケ航海王子もいらっしゃいますから)

(ラウシュミ…人質って言わない?…それ)

(それ以前にナッソーの風光明媚な土地の開発、私とマルハレータ叔母様が請け負っておるのです。今やナッソーは船乗りのための娯楽の地として絶賛整備中。ナカイ料理長もさぞや腕の振るい甲斐があるようです)

(まぁ見とき。ナッソーを先に整備して差し上げたら、セントマールテンの開発もうちらの主導で進めていい話になるしな…でやティアラ、これが政治とゆうものやっ)

(うるせぇっコンク貝突っ込むぞ!)

(ヨシフミさんの家と海賊酒場の改築資材提供してふいんきホンドレットトゥーエンタハプロセントマシマシにしたったんはどこの誰や思っとるんじゃあっ)

(素直に120%って言えよ…しかしこの客船というか売春女官配達船、いつまでやる気だよ…)

(定住人口次第やな…砂糖工場にしても、工業化が進めばいずれは産地も含めて集約する必要も出てくるやろ。その辺を臨機応変にしたいがために、聖母教会に任せっぱやない精気授受の方法を編み出したんや…ついでに言うとくと、暗黒大陸本部のガーナでも当初はこの方法でやるからな…)

本当に全くもって、恐ろしい限りの話ではあります。

更にはこの売春船はもちろん、キュラソーとボネールでは配置女官、妊娠禁止していないのです…。

(孕んだら速攻でグァンタナモ行きの措置はしてくれてるやろな…)

そうです。そして、妊娠女官はグァンタナモに行って出産処理を受けた後、北米や南米各地の聖母教会に転勤することになるのです…。

(ほれほれ、キュラソーとボネールの売春婦は聖院学院分校生徒であり、尼僧修練士扱いやとも言うとかんと…)

更には、売春船の乗組員も基本はそうなのです。ただ…痴女宮からの送り込み女官も乗り込んでいたり、逆に出産後に本宮に戻る…それも淋の森営業許可などを満たしたベテランとして昇進扱いを受けて戻ることもあるそうです。

つまり、一生をキュラソーで過ごすとか、一生を売春船に乗り組む暮らしではないのですよ…。

そして女を買う男たちも、少年状態にレイニシアリセットされてから労働についています。

更には、一定期間を経ると懲罰偽女種化してしまうのですが、他職種への転職が叶わずに偽女種になった場合でもアルバ島、それからディアブル島での勤務は可能だそうです…。

そうなのです…ディアブル島を含めたロワイアル諸島、あそこまで懲罰偽女種を輸送して処分するのも大変だとなりまして、彼の地も売春島とされたのです…そしてロワイアル島が女官、ディアブル島は偽女種を買う場所とされたのです…。

(もっとも勤労女官や勤労男はオメコ代、さっ引かれてるけどな。基本は痴女宮罪人寮を更に推し進めて南洋王国でやっとる無給労働に近いねん…)

(そして勤務成績性格行状学業等に優秀な者は、キュラソーであれば東地区の売春館を利用できると…)

ええ、プンダ地区にある3階建て…今度、4階建ても作るそうです…の色とりどりの館、あれは聖院学院女生徒の寮や、一般売春女官寮を兼ねているのです…。

すなわち、成績優秀な労働罪人扱いの男性は「女の部屋を訪ねる」事になるのですよ…今がまさにその最中なのですが。

では、一般の罪人はどうなるのかというと、あの路面電車で運ばれた先に答えがあります。

あの先の再開発途中の市街の外れで降ろされた男たちは、その付近に立つ受け付け所で女を充てがわれるのです。

すると、女は男を伴って、市街の北側に広がるオレンジ畑やレモン畑に向かいます。

そう…チンポネックス効果を出すためにも、一晩、星空の下、畑のそこかしこでオメコをするのですよ…。

ですから夜のオレンジ畑やレモン畑はとんでもない見世物です。

もう、そこかしこで可搬式の寝台…姦淫台を使用して喘ぎ声が聞こえようが姦淫中を目撃されようが、お構いなしにやっていますから。

(もちろん、東側の女の家を訪ねた後で電車に乗って北に回るのは可能や…観光のアシでもあるし、何よりその先の地元民居住区から畑や造船所やオレンジ加工工場への通勤のアシでもあるからな…電車)

そう、東側で女を充てがわれた男でも、望めば街中を含めて夜は青姦が出来るのです。

歩行者専用の道路の真ん中で股を開いてチンポを受け入れている狂った光景、東側では見れるのですよ…。

(ふははははは、ハバナのショタ街の公園朝っぱらからオメコには負けるけどなっ)

(やかましい!朝っぱらからジョクジャカルタの宮殿の東でナニさせてんのか言ってみろっ)

(オメコに決まっとるやないか!それにカランバカもティアラ、お前噛んでなかったか…)

(あそこはジニアの管轄だろ…文句はジニアに言えよ…)

(あのー。頭がいかれていると言えばボネールも大概かと…)

(何言うてんのレオノール…茸島と大して変わらんやないか…あんた本宮研修時代にきっちりあそこ行ったん記録残っとるぞ…)

えー、そんな記録が残っていたとは…。

しかし、それにしてもキュラソーも大概ですが、男性客と女性客が混在してるんですよ?ボネールの現場…。

(そらしゃあないがな…航海所要時間の問題で偽穴方面の連中はボネールかロワイアル使わせるしかしゃあないねんから、勢いボネールとロワイアルは全性癖全性別対応するしかないやん…)

(ロワイアルは偽女種を所望する場合、悪魔ディアブル島と分かれておるではないですか…ボネールは混在しているのですよ…それとシニョーラ・ナカイ…主君を庇うわけではないのですが、今やグァンタナモにハバナはもとよりに、あのナッソーにまでエロ本自販機が設置されたとか…)

(レオノール司教…あれは私が置いた訳じゃないんです…独身罪人や少年など、売れる需要があると見込まれた場所には勝手に設置されているそうですから…重ねて申し上げますけど、私が置いた訳じゃないんです…)

(それはそうと、シニョーラの本って買えますの?)

(あたしが犯してたり黒薔薇入団儀式の時のデータで製本させましょう)

(ベラ子陛下、請願しますよ…それと灸場の単独上陸禁止だけでなく、バハマにも同じ厳令の施行がお望みでしょうか…)

(無理に上陸すればいい。アルトさんの思考をあたしも真似るべき時が来たようです)

(なんでそこであたくしを例にだすのですか!)

で。

例のエロ本自販機ですが、実は快感王農園の従業員宿舎管理棟裏に、きっちり存在するのです…。

つまり、偽穴からエクアドルにかけての快感王産地、既に何十台もの自販機が稼働中のようです…。

そしてあれ。

あれ。

アレ。

このキュラソーに置く理由ってあるんですか、マリアリーゼ陛下。

今、キュラソーの人口で性別比率を見ると痴女種が圧倒的な状況なのです。その次が偽女種。

まぁ、これは一人卒女官種相当の一般女性枠も痴女種に該当しますから仕方ないとしても、純粋な男性って、聖院学院の男子生徒含めて五百人もいないんですよ?

(西街区の偽女種寮と聖母教会裏手には置いてるぞ。あと、旅客船待合室に)

(なんでそんなところに…聖母教会や偽女種の寮はまだわかりますが…)

(フェリーの乗船待合所の売店のエロ本ってさ、トラックの運ちゃんとかが買っていくんだよ…?)

そういう職業の人はこのカリブにいるのでしょうか。

(つまりや、信じられへんやろけど、あれだけオメコさせたにも関わらずやな…助平な男なら帰りに買って行くんや…これは男の習い性なのや…)

(レオノールさん。端的に言う。あそこの自販機、帰りの船が出る時間帯に最低10冊は売れてるんだ)

これをお読みの男性の方、本当なのでしょうか。

本当だとすれば、男性にも業が深い人がいるという話である。

私にはそう思えます。

そして農園にエロ本自販機って、置く必要があるのでしょうか。

いわゆる、せんずりをされては肝心の売春に行かない者が出るのでは。

(ふふふふふっ、あの自販機は集中管理しているから、設置場所によって陳列本が変わるのは知ってるよな…)

ええ、確かそういう機能もあったかと。

(つまり、農園や偽女種寮だと女をイかせる実際のおめこの際に活きるハウツー系のものを置いてるんだよ)

(レオノール…これは労働者の皆様や偽女種の助修士修練士が真面目に女とオメコさせるための策略の一つや…例の擬似売春料金バック制度、知っとるやろ…)

ああ、知った時には頭を抱えたあれですね…。

で、この労働者売春、建前では無料です。

しかし実際には南洋行政局の内部経理同様、きっちりと労働者には作業報償金が支払われ、その中から売春料金が天引きされているのです。

では、なんでバック制度とかになっているのか。

それは、労働者の皆様が珈琲淫やニコチンチン、即ちコーヒーやタバコ、果てはエロ本を買うおこづかいの支給のためです。

快感王農場の労働者は、全て事情があって罪人の立場になっている事情罪人または労働罪人として扱われているのが、痴女皇国の人事管理や給与管理の仕掛けの中での待遇です。

(犯罪を犯してはいないんやけど、労働者を管理するなら罪人扱いの方が都合ええからという例のアレやな)

そして、このバック制度は自動算定なのです。

なんと、こうした休日売春で相手をした女官がどれだけ性的に満足したか、罪人のみならず女官側でも精気放出を記録されるのです。

そして精気授受流動成績が優秀であれば、女官からのおひねりという名目で、陰で徴収されている売春料金の一部、きゃっしゅばっくとかいう理屈で返金されるのです。

そう…罪人扱いされている労働者からすれば、女を鳴かせれば鳴かせるほど、おこづかいがもらえるのです…。

だから、労働者の皆様は割と本気でオメコしてます。

そして女船に乗った女性労働者でも事情は同じ。

アルバ島で充てがわれる偽女種を盛らせ派手に射精させればさせるほど、報償が頂けるのですよ…。

(で、潮の吹かせ方とか、淫蟲下着の反応向上法とかのおめこテクニックノウハウ本めいた内容の物を増やしているんだよ。普通のエロ本としても使えなくないけど、一番の違いは射精シーンの画像を載せていないものが圧倒的なんだ、労働者住宅で売ってるエロ本…)

(つまり、オカズにならんけど、実際にキュラソーやったらキュラソーに来て露出青姦スポットはここがええでとか、こうして女を口説いて責めるとか、おひねりバックがもらえそうなハウトゥーブーケン、ハウツー本になってるんや…)

な、な、なんという内容なのですか。

思わずサリムに命じて買って来てもらおうかと思いましたが、よく考えてみればサリムは今、アルバ島に行っているのです…。

あ、これもご説明しておきましょう。

アルバ島ならアルバ島、ボネールならボネールへ、修練士尼僧や偽女種を出勤させるための船便が別途存在します。

これが、いつぞやにマリア様が申しておられた「連邦世界に発注したお船」が必要な理由なのです。
https://novel18.syosetu.com/n5728gy/213/

で、普通ならば農園側では本日の乗船希望者名簿をキュラソーの私どもに通告してきます。

(この休暇はある意味で労働同様に「強制」に限りなく近く、寮の清掃を名目に寮生を追い出してしまいますから少なくとも翌日に休暇を取るものは自動的に乗船することになるのです…)

で、普通ならば絶対確実に正確な売春希望者の数…すなわち、必要な女官や偽女種の数は割り出せているのです。

しかし、ここにキュラソーはまだしも、アルバとボネールの地元住民の売春需要が加わります。

更には、売春船に乗り込む女官の数が足らんとか、よそから支援を要請された場合。

そういう場合、臨時で修練女官や修道院職員尼僧など、とにかく手空きで派遣可能な女官を送り込むための臨時の高速船を出発させますが、この高速船、操船担当はサリムが請け負うことが多いのですよ…。

すなわち、女が足らないとか、あるいは偽女種が足らないとなった場合、サリムは該当する島や地域に女や偽女種を追加で配達する仕事もあるのです…。

(これを果たして海の男と言うべきなのか。私は正直言ってサリムの仕事、船乗りとして褒めるべきか悩んでいるのです)

(頑張ってくれとしか言いようがない。そのために、わざわざイン○キャット社にトリマラン型高速船を発注したり、大○分ホーバーフェリー仕様の大型ホバークラフトや暴淫具929…ジェットフォイルの中古を買ったんだぞ…)

しかも場合によっては、海賊共和国が保有するメロウ型高速浮上艇なる、水面すぐ上をものすごい速さで飛んでいく船…あれの大型版すら使うのです。

(実際には推進制御機を制限してるから音速は出ないが音速デリヘル、しかも海上版だ。世界初、いや宇宙発なのは間違いない)

すぱこぉおおおおおおおおおおん。

勢いのよい打撃音、私の脳にまで響いて来ました。

それに、なぜ宇宙初ではなく宇宙発なのでしょうか。

(いてて…風俗広告の手法だよ…もし万一にも先にやってるところがあったら嘘だとか誇大広告になるだろ、だから初じゃなくて敢えて誤植の発にしておくんだよ…)

(風俗業とやらも大変なのですね…)

(うちらは国を挙げて売春業を生業にしてるんだぞ…)

(その売春のためにとんでもない値段の大型船、しかもこの世界にはまだまだ存在しないような新鋭船豪華船などを就航させているのは本末転倒、儲かっているのかが気になります)

(折に触れてその話が出てるけど、ぶっちゃけ大赤字。ただ、女官の食料たる精気を価値として換算すると話は全く変わって大黒字だ)

ま、まぁ…そのハウツー本とやらは後で買いに行っても良いでしょう。

それに、マリアリーゼ陛下のお話ではキュラソーでも、エロ本自販機が置かれた地域によって品揃えを変えているはず。

聖環かぱそこんで検索してから、実際に販売機の前に立って買う方が良い気もします。

いえ…聖母教会司教たるこの私がエロ本を買うとか、良いのかという気もします。

そこで…私は一計を案じました。

実はこの後で精気授受成績が芳しくない子の激励をする必要があり、私の副官役の司祭、ベルティーネはその準備のために離席しています。

そして…男女の修練士生徒から1名ずつ、週間精気授受成績が最下位に甘んじる結果となった子がその激励対象なのですよ…。

そう、要はその男子にエロ本を買って貰えば良いのです。

あのエロ本自販機、購買意志を示した聖環装着者が接近すると性別と性癖データベースの傾向データや購買履歴からおすすめを出して来るので、男の子が行けば自動的にハウツー本とやらを陳列表示するはずなのです。

え…成績の悪い子にエロ本を買わせる懲罰になるんじゃないか…ですって?

いえいえ、そんなことはありません。

それにヤキソバパンカッテコイとかいう部類のいじめでもありません。

ちゃんと、購入代金は私が持ってあげますよ。

うふふふふふ、マドゥラ島のスメネプでは、頬を赤らめながらはぁはぁしつつエロ本を選ぶ男児を密かに観察していたこの私レオノール、助平な何かを見て発情する少年を眺めて悦に入る眼福の尊さも知っております。

更には慈母寺の境内に隠したエロ本を見ながらチンポを取り出してシコっていたとか、色々と目撃していますのでね。

ええ、マルハレータ殿下はちゃんと、私にご褒美を下さったのです。

快感王畑の少年労働者はもちろん、この西側街区の修練士少年寮。

更には、労働少年の中でいけないほもの道に足を踏み入れたり、女装や変態性癖に目覚めた者は、要教育者としてこちら…このオトロバンダ修道院に連絡が来ます。

そして、そういう子はの後で助修士として聖母教会で預かり、聖院学院への入学処理をしてしまうことがほとんどなのです。

そして、このわたくしレオノールは聖院学院神学部分校を預かる立場でもあるのです。

ええ、面談は親密に。

サリムが船長稼業で家を空けている間の無聊ぶりょうを慰める手段はきっちり用意されていました…。

正直言えば慈母寺本院横の聖院学院仏教部も美味しそうですけど、こういう場所で少年たちの性癖に身近に触れる楽しみ、私はスメネプ赴任時に病みつきになった部類なのです。

従って、この程度の管理員数で私は充分に楽しめるのです…。

ただ「しょたとものかい」なる痴女皇国幹部による愛好趣味集団の存在もマルハレータ殿下からは知らされておりますので、この方々の目にかなう施設にしておかないと、いずれは監査対象となり、あらぬ疑義嫌疑をかけられるぞと注意も受けております。

ええ…司教の立場でも更なる精進は必要なようです。

そして、アルバ島、ここは必ず私とサリムの楽園にしようと思っておりますよ。

いえ、アルバやこのキュラソーだけでなく、カリブをしょたの楽園にして、幹部の皆様のお楽しみの場にするのも私の使命…または天職のような気がするのです。

ああ、聖母様、罪深く卑しい私をお許し下さい。

しかし、二代目聖母のベラ子陛下が茸島の貴賓別荘で聖父様といたしておることくらいは、偽女種売春島として整備しているアルバ島で実現させたいもの。

この卑しい少年偏愛の性癖傾向、どうせ矯正不能ならば逆に全力で趣味に邁進しろと言わんばかりのこの地の特情を理解しつつ、開発に邁進すべきでしょう。

そして、趣味や芸は人を助けるという教例に自らの行いを捧げるのです。

見ていて下さい殿下、きっと私はこの地にショタ踊り食い偽女種食べ放題の楽園、築いてみせますから!

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まるは「あのなレオノール、普通のオメコの場所や要員も作れよ…」

てあら「まさかこの人がここまで趣味に爆進する方とは…」

まるは「せやから本国の橙騎士団から引き抜いたお目付けも付けて行状監視させとるんやないか…」

さりむ「ちなみに僕は何もないのか。いえ…それがその…」

まるは「レオノール、これはしゃあないで。海事部の伝統やそうやからな…」

なであ「船乗りは船の上では家族なのです」

りん「つまり、前に乳上とかシェヘラザード様やイザベル陛下が船に乗った際のあれがあるっちゅうわけですわ」

れおの「言われましたよねぇ、お互いに浮気に思うな、仕事としてオメコしまくることになるって…」

さりむ「ごめん、レオノールせんせぇ…」

れおの「いいのですサリム。それよりもマドゥラの海の男として逞しい少年や偽女種の姿を映像に記録してもらうのですよ」

まるは「エロ本自販機のネタ以前に、ショタ愛好家友の会向けのワイロ作成やな…」

れおの「ちなみに私の側での司教としての行為はサリムにも明らかにしていますよ。むしろ私の痴態を見てサリムが興奮してシコっているのを見せて欲しいくらいなのです。あんな大型船ですから、絶頂時の精液処理役は手配がつくはず…」

まるは「変態行為を要求しとる…」

てあら「指導しないと…」

べらこ「必要なし。このせんずり行為の一部始終の記録も女官には美味しいごちそうなのです…」

てあら(忘れてたわ、痴女皇国ではその内容にもよるけど変態行為は推奨される場合すらあるのよ…)

まるは「なもんで、大人の男を食うのにケツが重いレオノールも、ショタの巣ならその行状は問題とならんのやわ…」

べらこ「ちなみに覚えておいででしょうか。あのリンジーさんも今、この路線を爆進虫です…」

あにさ「南洋慈母宗だとそもそも大人の男、僧侶はもちろん職員としても基本、在籍しないしね…」

れおの「聖母教会でも、もはや罰姦本拠の一部だけですよ、男性の正規職員雇用…」

あにさ「ただし、聖母教会でも慈母宗同様に要職に男子または偽女種を最低、1名は入れることになりますよ。これは慈母寺でいうとベテハリがそれに該当します。ですから偽女種の部門は絶対に必要なんですよ」

れおの「つまり、指導偽女種なら少年形態を取れるのですよ…ふふふ」

まるは「というわけで、実際にこの後でレオノールが何をするか、具体的な話は闇堕ちマリアで書かれましてん…いいね、ブックマークなどご支援を頂ければテンション爆上げとか天の声の奴は言うてますが、その辺は適度によしなに…」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/604155813/114622046/episode/7446850

れおの「それと私、ヤパンのイケジリオオハシに派遣されて向こうの学校授業の見学とかあるという話が」

まるは「ああ、それ一種の新婚旅行みたいなもんや。トウキョウ見物しておいでっちゅう意味やから」

れおの「それが、少し深刻な事も起きているようなのです…」

あんぬ「と言う訳で、次の更新はおそらくこちらの続きとなるようですよ」
https://ncode.syosetu.com/n6615gx/158/

他全員「では、引き続きシリーズ各編年齢枠でよろしくお願いいたします…」
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