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番外編・吉原よいとこ一度はおいで 9
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でまぁ。
欲望の源を撒き散らして倒れ伏している人々を横目に、平然と立ち上がる黒薔薇騎士団員たるワルトヒルディーネ、そして他の所属ではあるものの経験者故に黒薔薇騎士扱いのディードリアーネと私、ジョスリーヌ・メルラン。
(ふふふ、流石はマダム・オマツ…制限されてはいるが、元来は万卒以上のスタテュ持ちだな…ワルトがこうも苦戦するとは)
(これは逆に、鍛えれば黒薔薇入りさせても文句は出ないでしょう…痴女皇国への忠誠心は試されるでしょうから、乳上やプロフェソー・マリー同様に赤薔薇枠となるでしょうが)
(ま、楽しめたようで何より…ディード、君はどうだった)
(は…こちらは楽なものですよ。懲罰女官化するだけでしたから。ま、堕天使の方々が見つけたが最後、色々吹き込むのはまず間違いないでしょう…それより、団長の方がお楽しみだったのでは?)
(冷やかしてくれるな…ジェネラール・イエミツならばまだしもこんな小僧っ子、本当の餓鬼じゃないか…私に考えがなくば、元来はこういう子供を嬉々として相手すると思うか?)
(まぁ、団長の合理主義精神をご存知ならば、特にありえん光景だとは思いますね)
(しかし、さすがは団長…色々恐ろしいことを考えつかれるもので)
(人聞きの悪いことを言ってくれるな。全ては偶然だよ、偶然)
(とりあえず参りましょう。アニサとマルハレータ、そしてベテハリとカルノが待っています…)
(ああ、無理を言う話だからな…)
で、車両通過も可能なゲートの向こうからダンケ号を回してもらいまして、ぐったりしている面々を後部座席に乗せて行きます。
ですが、運転席の窓が降りた瞬間に言われる科白。
「ほんっとーに無理を言われたものだわ、ジョスリン…」
ええ。
ワカバマークとやらが貼られたダンケ号の運転席にいるのは、南洋行政局長となったオリューレ女史…夜中に叩き起こされたかの如き不機嫌の絶頂にある女性が、そこに。
オランダとアーリア系アジア人の混血だというのがバラされてしまったオリューレ南洋行政局長様、折角の美貌が台無しですよ。
いえ、マダム・オリューレと呼ぶべきか。
(混血も既婚もジョスリンと同じでしょう? ついでにお互い、本当はOBHNな年齢というのも…)
うぐぐ、流石は百戦錬磨の女官管理室長経験者、なかなかに言い返されますね。
(伊達に長年やって来てないわよ…流石に南洋王国全土となると、私だけじゃ辛いけど…)
ですが…さりげなく、ダンケ号の運転席からくだんの運転者を引きずり出して無理矢理に交代しているディードリアーネについては見なかった方向で。
(いいじゃない、ちょっとくらい!)
(ダメ!このダンケ号、まだ新車のはずなのに何で既にあちこち傷だらけなの?)
…黙っとこうと思ったんですがね…ええ、パリ市内の運送屋が使ってるイベコとかルノーのバンまではひどくありませんけど、少なくとも車体の四隅や横の一部にすり傷がちょこちょこと…。
で、とりあえずゲートの向こうに連れて行って貰います。
ゲートを抜けたところは、ダンケ号他が何台か駐車している地下の駐車場のようです。
そして、隅に若葉マークを貼られた小さな車がいますが、これがどうやら元来、オリューレ局長に下賜されたもののようです…。
(1年はこれで我慢しろって…ううううう)
(後で時間があれば小官が見てあげましょう、運転…)
ええ、私の経歴をご存知の方ならお分かりでしょうが、ある程度の大型車…特に装甲バスだの国家憲兵隊が使っている型の装甲車だのはもちろん、軍用車両も操縦できますから…。
「でねジョスリン…とりあえず本式の得度式にするの? 略式でいいならこのジョクジャ宮殿で出来るけど…」
「その口調ではジョクジャ宮殿で行いたいようですね。理由は」
「私も中僧正位持ちだから出来なくはないのよ、儀礼的には…それに、夜道を走るのもめんどくさいし…30分ほどあれば到着するけどね、ボロブドゥール」
「ふむ、ご自身が面倒というより、ボロブドゥールでは色々と手を煩わせる人物が増えると、こうですか」
(ワルトが罰姦向け懲罰偽女種の種を仕込んでいて、小官他の聖環から出せる懲罰起動キューでいつでも身体変化処置が行えるのは内緒で…)
(全く、悪党なところも変わってないわねぇ…)
と、そこに聞き慣れない心話が届きます。
(ノナ・ジョスリヌ…ようこそ南洋島へ…南洋慈母宗本院宗主のアニサです…娘さんにはお世話になっています…)
(いやいや、アンヌマリーについてはよくして頂いたようで、娘の方こそ助けてもらっていたみたいですね、パルドン)
(で、得度式のついでのボロブドゥールの見学をご希望であれば、ジョクジャ宮殿地下駐車場のゲートとやらを通れば夜道を走らずとも、こちらにお越し頂けるはずですよ。臨時の夜間開催なので人数は本式の得度式のようには行きませんが、その分をご来客で賄うのであれば…)
で、再び動き出す車は、再度ゲートに向けて入っていくと、すぐさま別の駐車場に出ます。
そこには、出迎えに来た人物が数名。
(今日はボロブドゥールで就寝の日でしたから…)と、オリューレ局長と会話する心話が。
(私とカルノ、そしてアニサとベテハリは月の内半分ずつ、ジョクジャ宮殿またはこのボロブドゥール寺院の私室を交互に使うようにしているのです…)
なんでそんな面倒な事を。
「朝の勤行、私がいない時には略式にさせてるのよ…ボロブドゥールでも同じよ…アニサとベテハリがいない時は簡易版なの…」
で、その理由、馴染みの二人から心話で教えて貰うことに。
(姦官はもちろん、懲罰偽女種の浪費防止です…あのエロ儀式、やるたんびに懲罰偽女種や懲罰女官に該当する連中の残り寿命をガリガリ削るか、新規の懲罰対象を何名も製造すんのよ…)
(で、今回は頭痛がするんだけど、この儀式をする前から既に懲罰偽女種に既に更新されているのよね…しかも、よりによってその子が得度式の対象でしょ? これはもう絶対に内緒にして欲しいのだけど…性交に耽り過ぎるかどうかが亀地獄島やこのボロブドゥールでの処刑選別の際の生存条件にもなっているんだから…)
ふむ。過剰な性交に耽るかどうかが、懲罰偽女種の寿命と密接に関連しているというのは聞きましたが。
あ、現在はスランガン島…亀地獄島では茸島由来の懲罰偽女種、そして南洋島由来の懲罰偽女種はこのボロブドゥールで処理しているそうですね。
で、懲罰偽女種というのは通常ですと毎週月曜日にその処分がかかるそうです。
ですので、その間ははっきり言えば毎朝の食事の支給くらいで管理が済むのだとはワルトから聞きました。
あ、趣味的に収監罪人のチンポを使ったりアナルを使う看守もおりますし、頭の回る収監者は看守に身を差し出して奉仕をするようですけどね。
(亀地獄島も悪魔島も、1週間毎に罪人が総入れ替えされてしまいますから、生活の知恵とか処世術とやらは一切、次の罪人には引き継がれない筈です。ただ、ごく稀に慈悲の心を取り戻した罪人が後々の収監者のために看守への奉仕を欠かすな等々の教訓を遺言の代わりに残すことがあります。ま、そうした殊勝な罪人はまず確実に生き残って指導偽女種となり本土への帰還を果たすのですけどね)
(木や石に教訓を彫って残すほどの知恵と意思があるなら、それは改心だな。同じミッサージを残すにしても恨みつらみを残すよりは遥かに進歩的だろう)
(そうした文言は、敢えて消したり撤去せずに自然のままにしておりますかと)
(まぁ、聡い者はそもそも、マドモアゼル・リンジーの警告文で察するだろうけどな)
で、正直なところ深夜の来訪、この南洋王国管内ではかなり迷惑な部類の行為らしいのです。
いや本当、申し訳ないと出迎えた人員の最高職者には謝罪しておきます。
「何せ、今回の施工者はまだしも、立会人の中に日中は多忙を極める者もおりますので…」
「ですがジョスリーヌ団長、私やベテハリのみならず、オリューレ局長と我が子カルノを頂点とする南洋王国とて、痴女皇国麾下。ましてや、お聞きしました得度の内容が八百比丘尼国の未来に大きく影響を与えるとあらば、ベラ子陛下の勅命…そして何より、人の救済という南洋慈母宗元来の教義に背くのもよろしくはない話でしょう」
屋上の礼拝施設らしきパスタ女に似たブッダ像の前で、おごそかに宣言する少女。
その着衣、およそ少女が身につけるものには程遠いスリングショット水着で、股間の三角形は極小。
色こそオレンジ色…東南アジア圏の仏僧が着用する僧衣で、彼らを聖列する専用色だという程度の知識があった私ですが、その色を採用するにはあまりにも淫猥極まりない代物でしょう。
胸部に至っても、羽織ったマントめいた上衣で隠されているようで、その実全く隠されてはおりません。クォーターカップブラジャーめいた胸布は「乳を下支えするだけ」の代物なのです。
更にはその上衣にしても開襟ジャケットの半袖部分だけのような、着衣ですよというだけの代物で、着ていない方が却ってマシに思える透け具合です。
そして…歩み寄ったオリューレ局長のチンポを咥えたその少女ですが、先程のワルト同様、みるみる内にその体格が立派な成人女性…それも、かなり卑猥な体つきに変化します。
どうやらこの少女の衣装は、身体が成人状態になった今の着用状態こそ、元来の意図通りの姿のようです。
無論、痴女皇国の衣装としては当然だと思えてしまう私自身が全力で毒されているとは思うのですが、この状態でチンポを装備していようとしていまいと「全く脱がずとも性交に支障がない」ように配慮されたものであるのは言うまでもないでしょう…。
「さて…改めまして、南陽慈母寺本院住職を務めておりますアニサと、夫で小僧頭のベテハリを紹介させて頂きます」
ええ、そうです。
もはや申し上げるまでもないでしょう。
タイのパッポンやら南米のボアチですとか、はたまた頭のイカれた金持ち専用リゾート地でなくば実際に着用した女性を見ることが叶わない部類の水着めいたこの衣装を着用した女性こそが、南洋慈母宗なる仏教宗派を率いる最高位の存在なのです。
今のアニサはチンポを生やしていない完全女性形態ですが、チンポを突っ込む側にも突っ込まれる側にも回れる衣装かつ「私はオメコするのが役職です」と無言で主張するにも程がある痴女皇国の制服そのものを宗教団体の長に与えるこの国、しかも冷静になって考えてみると誰も突っ込みを入れないこの国について、改めて恐怖と頭痛しか覚えません…。
(なーにを今更…騎士衣装が多かったデルフィリーゼ様はまだしも、クレーゼ様の衣装なんてもっとエグかったのよ…聖院知ってる女官は今や少数派になりつつあるけど…世間の非常識たる聖院の常識だと、高位職者ほど露出度が上がるってあの不文律の通りなのよ…アニサの格好…)
(付け加えておくとディードリアーネも私も、南洋王国の公式行事で着る典礼衣装だとあれに近いわよ…)
ええ、ディードリアーネとオリューレ両名の僧衣、アニサからすれば多少ましな程度に上衣の面積が増やされたものです…。
「そして、今般ご依頼がございましたイイ・タカシゲ様並びにトクガワ・タケチヨ様の得度につきましては南洋慈母宗元来の得度と聖院学院南洋仏教部卒業措置からいささかに外れた内容を所望されたということで、私共が通常、このボロブドゥールにて行っております得度式典の内容から大きく異なります儀式に及びますこと、予めお断り申し上げます…オリューレ中僧正、ディードリアーネ中僧正」
「は、先程のアニサ大僧正の話にある通り、今宵行う得度については元来の南洋慈母宗の作法、そして僧階昇進とはいささかにかけ離れたる内容である事を承知の上で行われる件につき、当得度式の見届人として同席致します、ディードリアーネ中僧正」
「は、オリューレ中僧正に同じく、当得度式の見届人として同席を致しますこと、宣誓申し上げます」
「そして、我が主君であり大僧都位を授かりし南洋王国王スカルノ1世が、この得度式の見届け人兼補助役姦官として、カルノの父たる小僧頭ベテハリの下に付きまする事、お認めを」
「我が子スカルノ1世はこれよりその父かつ大律師小僧頭ベテハリの下につき、得度式典滞りなく進むるための補助人夫となるべし、異議はありますか」
「スカルノ一世、そして母様と父様の子の名に賭けまして異議はありません」
と、側から見れば大変に神聖かつ厳粛な儀式が進行しておるかのような光景を私は見ています。
ですがね、アニサ嬢の背後に屹立しているチンポまでが等身大のパスタ女の像。
それも、小便小僧ならぬ小便ブッダ像というべきそれを見るだけで、正直なところ鉄面皮と言われたことも少なくないこの私ですらね、ええ。
(いや、この儀式ですけど月に一回はやってますけどね、関係者一同心の中では笑いがね、ええ)
(…アニサ…僕もベラ子陛下に言うには言ったんだよ? この慈母カンノン像だけでもコカンなしのものにしましょうよって…)
(ベラ子陛下自身がこれを撤去したがってるのも言うべきよ、ベテハリ…)
(この仏像、ほんとに考えたのは誰よ…いや、私も聖母教会の聖母像を知ってるだけにね、尚更ね…)
(私も着任時にこれを見た瞬間に疑問が出まして、リモニエディーネと二人で、聖院学院本校…そして文教局に問い合わせましたよ…何を言われたと思います?)
(ハリティリーネ福祉部長兼仏教部顧問と、玄奘教育部長兼仏教部顧問からの心話は口を揃えて「我々は南洋慈母宗の一切に関与していない」と言うけんもほろろなお返事だったんですよ…)
(端的に言うと初代様のベラ子陛下への嫌がらせだそうです、聖母像と慈母観音像の仕様。で、それに乗ったマリア様がね、ええ)
(オリューレ、我々は根気よく請願を続けカイゼンを求めるべきなのよ…例え百年かかろうが、ね…)
(アニサはまだしも。僕もカルノもそこまで生きてない気が)
(カルノとベテハリの延命は私を筆頭に南洋王国所属の女官と尼僧が全員で署名して嘆願状を出しております。そして、同様に慈母観世音菩薩像のカイゼン要請請願書もっ)
(最初は私もオリューレも、茸島に島流しにされた経緯があるからさ、それはもうこの像を見る度に不敬を承知でげっらげら笑ってたのよ…だけどさ、私もオリューレも、事あるごとにここボロブドゥールに来て仏事に参列したり、あるいはジョクジャ宮殿でやる宮中行事の時に引っ張り出される観音像を背後に置いてあれこれやるのよ?…ジョスリーヌ団長、肩を震わせているお気持ちはわかりますけどね、一ヶ月で良いから橙騎士団長、交代願えませんか)
(ディード…貴官は私がこの手の堅苦しいようでパスタ女を貶す祭事で、吹き出さずに勤め上げられると思うのか…?)
(幸い、ペルセポネーゼ団長からもですね)
(あれはあんまりですよ…高等行政官として派遣される事も多い黒薔薇騎士として、無闇に痴女皇国や皇帝への忠誠を試すようなもん、雅美母様のあのお墓より更に爆笑されるようなもんを置かれても困る。せめて黒薔薇騎士の査定に不敬罪として記録するのだけはやめてって言いましたからね、アフロディーネと二人で厚労局に押しかけて…)
(おかげで、あの像を見て笑っても不敬にはならない沙汰を厚労局長…二代目様が出して頂いたんですよね…ありがとうございます…)
(っていうか二代目様自体があれ見て大爆笑してましたから)
(ただ、聖母教会や慈母寺の儀式としてはちゃんとやってくれと…あと、ルルドには流石にまともな像を置かせるからとも)
(そーなのよ、宮仕えの辛さでね、儀式の形だけはちゃんとやらないと報償金査定に影響出されるのよ、特に盆正月の賞与に!)
(心話ではどんだけ笑ってもいいけど、見た目は厳粛に式典進めろって…かえって高等技術よそれ…)
お分かり頂けたでしょうか。
このパスタ女の像を笑っても不敬になりませんが、私には不快な事にパスタ女も被害者の扱いになるのを…。
(参考までに一応お聞きしておくか。ジェネラール、あんな仕掛けを仕込んだ貴君の像だの、ムッシュ・イエヤスをブレローのように戯画化した場合、ビクニ国ではどうなるのか)
(余であれば所領資産没収の上一族郎党打首獄門の沙汰と致した上、大手門前に関りし者の首を並べようかとは思いまする。ですがな…ゆるきゃらだの何だのが後世で作られとるという話、こちらにも届いておるのですよ。ほれ、彦根のあの猫とか)
(はぁ…)
(しかも、まりや様のあの蟹衣装だの安康服の姿、世に広まっとるでしょう…特に安康服なんて、完璧に祖父の名前に触れるではありませぬか…よって狸なら祖父本人次第ですな…祖父に不都合な話を撒かれぬならば、出来の可愛いい狸であれば存外に認めそうやも)
要は悪印象を世間に撒くのでなくば、認める度量を示す君主もおると。
(祖父自身はあの肥満体を逆に利用しておりましたな。あのなりで農夫の舞を舞って笑いを誘い、味方につけた話もございまする。逆に、金柑頭や猿やらと申されて即座に激怒しておるようでは、人の上に立とうともいずれ心は離れるやも知れませぬな…)
ふむ。
で、このジェネラール、私が密かに注目している件があります。
正直、本能で私を避けておるのです。
そして…恐るべきことに、私の意図を見抜いていたのですよ…。
(余の師匠達は悉く権謀術数を尽くして戦国の世を渡って参り申した将器にございます。ただ…それでもおなごに引っかかった親を何とすべきか…それとですな、お忍びで吉原に通う時に人相見とやらが日本堤に座っておりました事があった際、戯れに余の人相を見させたのですよ)
(ほう。占い師で)
(左様。その人相見は易者も出来るようでしたが、筮竹を振る事すらせず、切り捨て御免の法度に触れるやも知れずと申しましてな…供に信綱を従えておりましたので、無礼これを咎めずの証人とさせ、口を開かせましたるに…余は早逝の相あり、なるべく早くに世嗣を成し隠居を勧むとの見立てを申しよったのですよ、人相見)
(で、後日まりや様にその話をお聞かせしたところ、血相を変えられましてな。奥にて水野南北とかいう骨相の大家と引き合わされましたところ、その骨相見に見立てや正しかりとの鑑定を出しよるのですよ、その水野とやらも。ま、余の治世の男ではないようで、その人相見はもしや儂の師匠やも知れぬとか笑っておりましたけどな)
ふむ…マリアリーゼ陛下、未来の人間を連れてきた可能性がありますね…。
(で…余は正直、男の世嗣は早う欲しいとは思うてございまする。じょすりぬ様ならば男児を無理からに産む産ますわざ、お知りやも知れませぬが…)
(ま、ジェネラールのご希望は叶える方向で。小官はそうした問題解決のために派遣されておる面もありますからね…ですから、この後一度は私とbaiser…ファックをして頂きますよ…)
ええ、ジェネラールはジェネラールで要望があったのですよ。
ですから、さっきアニサが得度式対象の名前として、タカシゲだけでなくジェネラールの未成年名を告げていたのです。
で、このためにもタカシゲの遺伝子を貰っておく必要があったのです。
それに…タカシゲとジェネラールの望みを一度に叶えられますし…。
さて、得度式は続いております。
まずはタカシゲの偽女種化。
元来なら。アニサが言う通りで、学業功績を元に僧侶の証として性別転換処理を行うのが南洋慈母宗での偽女種の定義です。
ですが、ここでは学業成績が一定未満であれば偽女種を継続させられる罰姦聖母教会系の偽女種にしておく必要があるという判断の元、既に先程のエドのジンジャの地下でタカシゲには偽女種転換の準備工事を進めております。
本当は犯罪懲罰偽女種とすべきなのでしょうが、女への憎悪を事更に強化しなくとも良いと言う事で…ええ、タカシゲはなまじ、夜毎の出歩きが祟ってまずは女というもの、オメコする対象であるという考えが絶対前提にあります。
そして極端な話、タカシゲは容易に女に股を開かせるための方策方便をビクニ国政府が採用して制度化したのに、乗っかろうとしているだけなのです。
更にはこの時代のビクニ国の武士、それもある程度の階級以上の…フランスで言えば政府省庁勤務の幹部公務員程度には地位給与を出されている身分の役人、と言うべき存在の子供です。
即ち、男尊女卑の思考がまだまだ一般的な時代の典型的な思考例。
で、女も地位維持のために出産、特に男児の出産を推奨されているのがビクニ国の一般的な結婚や出産に対する価値観であり、女を産むのは男を孕もうとする性交のついでに産まれてきたようなものと思われる節すらあります。
そして悪い事に、エドで人質として育ったがためにエドの風俗事情を見聞して知識を持っている部類。
つまり、売春という職業を知っている…女が金で股を開いたり、挙句文字通り買われる事がある事例を知っておるのですよ…加えてジェネラール他と、ホモっています。
ええ、自分が小役人の息子…それも母親やメカケが地味なのに、先輩かつ上位職者が高級な女を充てがわれているにも関わらず男色をやっているのです。
ただ…これは悪い方に作用していると私は思っていますが、いわゆるマサミ=サン物件なのです、タカシゲ。
成長して大人になればどうかは分かりませんが、少なくとも今の段階であればカゲマとして相手してくれる女がいるのです。
夜毎のカゲマに偽装した外出の結果、女たちに捕まってオメコの相手となることで、自分の少年としての価値を把握しているんですよ…。
ですから、自分の元来の所属する地位階級よりも高級な女に股を開かせる方策として、おぼろげに偽女種になる事を考えたようです。
それに、今までの話で偽女種や僧侶への待遇をやたら気にしていたのは、その企みが失敗した際の事を自分なりに考えていたというべきでしょう。
ただ…個人的な見解ですが、バクフやオテラにとって、こういう好色な小僧がよりによって偽女種を集めた学校の試験開校生徒第一号だというのはちょっと問題、あるのではないでしょうか。
で、問題を解消するためにも…ワルトがタカシゲを偽女種化するためのダジャレ菌変種を起動するキューを出している間、サクっとジェネラールの遺伝子を抜き取ると同時に、ジェネラールに別の遺伝子と…指導偽女種の変質用ダジャレ菌入り鬼細胞を注入します。
つまり、ジェネラールの尻穴を密かに頂いたのです。
ですが、皆の目はタカシゲの尻を掘るワルトに釘付け。
更には、アマンディーネとリモニエディーネが南洋王国の犯罪者最終処分場管理研修に来ていたのを良いことに、儀式の余興として参加させていますよ。
ま、私が事更に何かしなくとも、この最中に慈母宗幹部が性交を始めるのが通例らしいので…カルノは実質的な夫人たるオリューレに挿入していますし、更にベテハリはアニサと始めています。
で、アマンディーネとリモニエディーネの頭は、立っているディードの前後にあります。
Almondiene アマンディーネ million Suction (Limited Ten million) 百万卒 (Limited Ten million ) Slut Visual. 痴女外観 Black Rosy knights, Imperial of Temptress. 黒薔薇騎士団 Pendeta kecil,Borobudur Candi Cimu. South ocean administrative bureau. Imperial of Temptress. 南洋行政局ボロブドゥール寺院小僧正
Limoniedhiene リモニエディーネ million Suction (Limited Ten million) 百万卒 (Limited Ten million ) Slut Visual. 痴女外観 Black Rosy knights, Imperial of Temptress. 黒薔薇騎士団Pendeta kecil,Borobudur Candi Cimu. South ocean administrative bureau. Imperial of Temptress. 南洋行政局ボロブドゥール寺院小僧正
まぁ、黒薔薇の後輩として、先輩への接遇を学ぶのは良い事でしょう。
で、半ば朦朧としている風だったマダム・オマツの覚醒のために、ディードにはマダム・オマツについてもらうようにします。
(では…ジェネラール、よろしいですね…皆、偽女種化と細胞書き換えの起動キュー、ジェネラールとタカシゲに送るぞ…)
ジェネラール・イエミツの頷きに、聖環を懲罰モードで操作する私です。
ま、もともと指導偽女種をベースに比丘尼国巫女種仕様のアレンジが入っているらしいジェネラールの場合は、遺伝情報の変更だけで済むようですが…。
そして…タカシゲの身体変更を確認したアニサが、姦淫台の上でぐったりしているタカシゲに、例のパスタ女の噴水から採った水をヒシャクでかけます。
で、タカシゲの体を検分する「ふり」をしています。
「で…イイ・タカシゲの出家と得度の最終処置ですが、ビクニ国では元来、仏教僧侶はその入門と修行に当たって俗世の名前を捨てると伺いました。南洋慈母宗にその改名制度はありませんが、ビクニ国に戻す人物であり、貴国の風習を遵守したく思います。タカシゲの出家名について、何か案はありませんか」
このアニサの問いかけに、答えたのはジェネラール・イエミツ。
「では余から隆滋の僧名の案、出させて頂こう。余の名と隆滋の名より1文字ずつを取り、滋光というのは如何か」
「宜しい御名に思えまする…」ディードからの精気注入で回復しつつあるマダム・オマツが答えられます。
「では只今より、イイ・タカシゲにはジコウ法師の名を与えようと思いますが…その前に、トクガワ・イエミツ殿、タカシゲにそのお顔をお見せ下さいませ」
で…タカシゲが姦淫台から身を起こすのを助けるジェネラールですが、その顔を見たタカシゲが驚きのあまりに口をぱくぱくしていますよ。
「まぁ、それは驚くであろうな」はっはっはと笑うジェネラール…いえ、その姿はさっきまでのタカシゲと全く同じです。
「でな、隆滋…じょすりぬ様はな、そちが好色の道を歩みたいという願いを叶えて下さったのである。ほれ、じょすりぬ様と約束、したじゃろ? じょすりぬ様の言いつけに従うたら褒美を考えてやると…その褒美がこれじゃ」
鏡の代わりにと、私が聖環を使って二人が並んだ姿の映像を見せてやります。
…そう、二人の身体が完全に入れ替わってしまったかのような光景がそこにあるのです…。
「で、ジェネラール…このタカシゲはジェネラールのカゲムシャとなるのですね?」と、わざとらしく言って差し上げます。
「左様。隆滋、今よりそなたは徳川家三代将軍、家光じゃ。正にそちは余の側室や側女中を抱き放題の立場となったのじゃ…」
「えええええ、上様、それはあまりに過ぎたるお沙汰…」
「安心せい。余のおつむの中身、そちには既に渡されておる。それに政策の主なところは信綱や宗矩が決めよるわ。更には世継ぎの件も余が何とかしてやるから、心おきなく城中で余のふりをしといてくれ」
「ふふふ…タカシゲ、お前には女を好き放題させてやると言ったろ。その答えがこれだ。そして…これはジェネラールの望みでもあるのだ。ジェネラールがイイ・タカシゲとなって僧侶の学校を出るなら、優秀な成績を修めるのは確実だろう。だが、それはイイ・タカシゲの成績となるんだ…つまりタカシゲ、お前の母親や父親の名誉は保たれ、ジェネラールはジェネラールの地位を離れ好き放題出来るというスンポウだ。もっとも、ジェネラール自身はマダム・オマツの元に身を寄せてジボシュウの布教に力を貸すそうだがな」
「その通り。今よりこの井伊隆滋は出家し滋光を名乗るのじゃ」と、自分自身を指差して申されるジェネラール…いえ偽女種僧侶候補学生、ジコウ様。
「で…余、いやさ俺は本当のところ、牢人徳田滋光とでも名乗りたいんだが、それは皆に止められるだろうから、とりあえず滋光法師となるよう、日枝慈母寺にて芳春院様の元で、穢多の偽女種かつ出家を望む者達と並んで修行を致す。りんど、そしてお美代。この入れ替わりを知る者はこの場におる者だけじゃ。それはわかるな…」
(余と共に学べば、余が穢多に教え授くる事もあろう…努力の結果が叶わず路傍の石になるのと、そもそも努力する機会もなく野に埋もれるは結果が同じでも、人の道としては大違いなのじゃ…)
そう、ジェネラールは自分の地位を捨ててでも、賎民階級の教育にも関わろうとしているのです…気楽に好き勝手に生きたいと言いながらも、結局は世の繁栄に助力しようという精神には敬意を表すべきでしょう。
ええ、この私でも、そういう人間が痴女皇国、そして私自身の地位や利益を侵害しないのならば、少しは手を貸すのですよ…。
「リンド、貴官なら聖院と痴女宮に同一人物がいて入れ替わったりしているのを知っているはずだ。それと似たような事をしただけだ。で、お前なら遺伝子特徴などを調べても、もはやイイ・タカシゲではなくトクガワ・イエミツの情報しか出て来ない水準で、痴女種が人類の外観を変更可能なのを知ってるだろ…」
「そしてお美代、お前もこの事実を知る者であろうが、迂闊にばらしたところで気が触れているとしか思えぬであろう。何せこの腕輪の人別帳機能でも、もはや隆滋は徳川家光であるとしか答えぬのだ…」
(実際には影武者扱いになっているのが分かるのですがね、それが見れるのは比丘尼国朝廷並びに痴女皇国の幹部だけですよ)
(ふふふ、あとはお美代次第…)
「でなお美代。お主は公方家光、つまりさっきまでの余に取り入りお家の寺の再興を図る事、考えておったようだが、その願いはともかく、お主も若返って父の側女中になった頃と変わらぬ有様であろう。この公方家光を支え、将軍家の暮らしに慣れさせる件、曲がりなりにも先代公方たる我が父秀忠に仕えたお主が適任であろう…幸いにして、お主も表立っては大奥幽閉の身、身分を隠し、くのいちとして公方に付き添うても却って不思議ではあるまい」
(つまり、女にうぶな隆滋をたらし込むのも決して不可能ではないという事じゃ…公方の務めはまだしも、江戸城内の決まり事が面倒臭いの、お美代、お前がよう知っておろう…そんな状況で隆滋は誰を頼る?)
(恐らくは上様、いえ滋光様のお見立て通り、わたくしを頼られる事になりまするかと…)
(それが分かっておるならば隆滋、いやさ家光公を盛り立てるのじゃ…ただ、世継ぎについては既に、正妻の孝子が孕んでおる故、そなたは余計な事をしてはならぬぞ…あと、これは隆滋にも言うておく。じょすりぬ殿…)
「承知。タカシゲ、いやジェネラール。君の身体は我々としても特殊な設定状態ではあるが、男にもなれる。ただなぁ…偽女種状態での性交、1日3回を限度にしてくれ…それは絶対の厳守事項だ。リンド、これはオミヨにも他のハレム所属女性にも守らせてくれ」
「あ…あぁ、分かりました。ゲネラール、ジョスリーヌ団長の言いつけは必ず守って下さい…」
その時、このボロブドゥール寺院の北側…池もいくつかあって、昼間ならゴルフ場にも見えそうな庭園の辺りに火柱が吹き上がりました。
ええ、痴女皇国女官である程度の経歴を積んだ者ならば、それが何かを察する事が可能な部類です。
幸いというか、あらかじめ予測されていたのでしょう。
火柱は周囲に延焼する事なく、瞬く間に消えてしまいます。
そして、すぐさま出火現場に到着したらしいディードの部下の騎士から心話が入ります。
(対象者の聖環、回収しました…珍しいですね、夜中になどとは…)
(たまさか起きて事に励もうとしたのだな…)
ま、この炎の正体について、今はあれこれと教える事はないでしょう…特に、タカシゲ…いえ、ジェネラール・イエミツのカゲムシャには。
そして、リンドにはオリューレ女史が厳しい顔で言い聞かせています。
(今、隆滋さん…いえ、将軍さまに下手に教えても逆効果でしょう…リンド、時至ればこの方に教えて差し上げなさい…恐らく、お美代さんでは今の炎が何を意味するかを理解できていませんから…)
欲望の源を撒き散らして倒れ伏している人々を横目に、平然と立ち上がる黒薔薇騎士団員たるワルトヒルディーネ、そして他の所属ではあるものの経験者故に黒薔薇騎士扱いのディードリアーネと私、ジョスリーヌ・メルラン。
(ふふふ、流石はマダム・オマツ…制限されてはいるが、元来は万卒以上のスタテュ持ちだな…ワルトがこうも苦戦するとは)
(これは逆に、鍛えれば黒薔薇入りさせても文句は出ないでしょう…痴女皇国への忠誠心は試されるでしょうから、乳上やプロフェソー・マリー同様に赤薔薇枠となるでしょうが)
(ま、楽しめたようで何より…ディード、君はどうだった)
(は…こちらは楽なものですよ。懲罰女官化するだけでしたから。ま、堕天使の方々が見つけたが最後、色々吹き込むのはまず間違いないでしょう…それより、団長の方がお楽しみだったのでは?)
(冷やかしてくれるな…ジェネラール・イエミツならばまだしもこんな小僧っ子、本当の餓鬼じゃないか…私に考えがなくば、元来はこういう子供を嬉々として相手すると思うか?)
(まぁ、団長の合理主義精神をご存知ならば、特にありえん光景だとは思いますね)
(しかし、さすがは団長…色々恐ろしいことを考えつかれるもので)
(人聞きの悪いことを言ってくれるな。全ては偶然だよ、偶然)
(とりあえず参りましょう。アニサとマルハレータ、そしてベテハリとカルノが待っています…)
(ああ、無理を言う話だからな…)
で、車両通過も可能なゲートの向こうからダンケ号を回してもらいまして、ぐったりしている面々を後部座席に乗せて行きます。
ですが、運転席の窓が降りた瞬間に言われる科白。
「ほんっとーに無理を言われたものだわ、ジョスリン…」
ええ。
ワカバマークとやらが貼られたダンケ号の運転席にいるのは、南洋行政局長となったオリューレ女史…夜中に叩き起こされたかの如き不機嫌の絶頂にある女性が、そこに。
オランダとアーリア系アジア人の混血だというのがバラされてしまったオリューレ南洋行政局長様、折角の美貌が台無しですよ。
いえ、マダム・オリューレと呼ぶべきか。
(混血も既婚もジョスリンと同じでしょう? ついでにお互い、本当はOBHNな年齢というのも…)
うぐぐ、流石は百戦錬磨の女官管理室長経験者、なかなかに言い返されますね。
(伊達に長年やって来てないわよ…流石に南洋王国全土となると、私だけじゃ辛いけど…)
ですが…さりげなく、ダンケ号の運転席からくだんの運転者を引きずり出して無理矢理に交代しているディードリアーネについては見なかった方向で。
(いいじゃない、ちょっとくらい!)
(ダメ!このダンケ号、まだ新車のはずなのに何で既にあちこち傷だらけなの?)
…黙っとこうと思ったんですがね…ええ、パリ市内の運送屋が使ってるイベコとかルノーのバンまではひどくありませんけど、少なくとも車体の四隅や横の一部にすり傷がちょこちょこと…。
で、とりあえずゲートの向こうに連れて行って貰います。
ゲートを抜けたところは、ダンケ号他が何台か駐車している地下の駐車場のようです。
そして、隅に若葉マークを貼られた小さな車がいますが、これがどうやら元来、オリューレ局長に下賜されたもののようです…。
(1年はこれで我慢しろって…ううううう)
(後で時間があれば小官が見てあげましょう、運転…)
ええ、私の経歴をご存知の方ならお分かりでしょうが、ある程度の大型車…特に装甲バスだの国家憲兵隊が使っている型の装甲車だのはもちろん、軍用車両も操縦できますから…。
「でねジョスリン…とりあえず本式の得度式にするの? 略式でいいならこのジョクジャ宮殿で出来るけど…」
「その口調ではジョクジャ宮殿で行いたいようですね。理由は」
「私も中僧正位持ちだから出来なくはないのよ、儀礼的には…それに、夜道を走るのもめんどくさいし…30分ほどあれば到着するけどね、ボロブドゥール」
「ふむ、ご自身が面倒というより、ボロブドゥールでは色々と手を煩わせる人物が増えると、こうですか」
(ワルトが罰姦向け懲罰偽女種の種を仕込んでいて、小官他の聖環から出せる懲罰起動キューでいつでも身体変化処置が行えるのは内緒で…)
(全く、悪党なところも変わってないわねぇ…)
と、そこに聞き慣れない心話が届きます。
(ノナ・ジョスリヌ…ようこそ南洋島へ…南洋慈母宗本院宗主のアニサです…娘さんにはお世話になっています…)
(いやいや、アンヌマリーについてはよくして頂いたようで、娘の方こそ助けてもらっていたみたいですね、パルドン)
(で、得度式のついでのボロブドゥールの見学をご希望であれば、ジョクジャ宮殿地下駐車場のゲートとやらを通れば夜道を走らずとも、こちらにお越し頂けるはずですよ。臨時の夜間開催なので人数は本式の得度式のようには行きませんが、その分をご来客で賄うのであれば…)
で、再び動き出す車は、再度ゲートに向けて入っていくと、すぐさま別の駐車場に出ます。
そこには、出迎えに来た人物が数名。
(今日はボロブドゥールで就寝の日でしたから…)と、オリューレ局長と会話する心話が。
(私とカルノ、そしてアニサとベテハリは月の内半分ずつ、ジョクジャ宮殿またはこのボロブドゥール寺院の私室を交互に使うようにしているのです…)
なんでそんな面倒な事を。
「朝の勤行、私がいない時には略式にさせてるのよ…ボロブドゥールでも同じよ…アニサとベテハリがいない時は簡易版なの…」
で、その理由、馴染みの二人から心話で教えて貰うことに。
(姦官はもちろん、懲罰偽女種の浪費防止です…あのエロ儀式、やるたんびに懲罰偽女種や懲罰女官に該当する連中の残り寿命をガリガリ削るか、新規の懲罰対象を何名も製造すんのよ…)
(で、今回は頭痛がするんだけど、この儀式をする前から既に懲罰偽女種に既に更新されているのよね…しかも、よりによってその子が得度式の対象でしょ? これはもう絶対に内緒にして欲しいのだけど…性交に耽り過ぎるかどうかが亀地獄島やこのボロブドゥールでの処刑選別の際の生存条件にもなっているんだから…)
ふむ。過剰な性交に耽るかどうかが、懲罰偽女種の寿命と密接に関連しているというのは聞きましたが。
あ、現在はスランガン島…亀地獄島では茸島由来の懲罰偽女種、そして南洋島由来の懲罰偽女種はこのボロブドゥールで処理しているそうですね。
で、懲罰偽女種というのは通常ですと毎週月曜日にその処分がかかるそうです。
ですので、その間ははっきり言えば毎朝の食事の支給くらいで管理が済むのだとはワルトから聞きました。
あ、趣味的に収監罪人のチンポを使ったりアナルを使う看守もおりますし、頭の回る収監者は看守に身を差し出して奉仕をするようですけどね。
(亀地獄島も悪魔島も、1週間毎に罪人が総入れ替えされてしまいますから、生活の知恵とか処世術とやらは一切、次の罪人には引き継がれない筈です。ただ、ごく稀に慈悲の心を取り戻した罪人が後々の収監者のために看守への奉仕を欠かすな等々の教訓を遺言の代わりに残すことがあります。ま、そうした殊勝な罪人はまず確実に生き残って指導偽女種となり本土への帰還を果たすのですけどね)
(木や石に教訓を彫って残すほどの知恵と意思があるなら、それは改心だな。同じミッサージを残すにしても恨みつらみを残すよりは遥かに進歩的だろう)
(そうした文言は、敢えて消したり撤去せずに自然のままにしておりますかと)
(まぁ、聡い者はそもそも、マドモアゼル・リンジーの警告文で察するだろうけどな)
で、正直なところ深夜の来訪、この南洋王国管内ではかなり迷惑な部類の行為らしいのです。
いや本当、申し訳ないと出迎えた人員の最高職者には謝罪しておきます。
「何せ、今回の施工者はまだしも、立会人の中に日中は多忙を極める者もおりますので…」
「ですがジョスリーヌ団長、私やベテハリのみならず、オリューレ局長と我が子カルノを頂点とする南洋王国とて、痴女皇国麾下。ましてや、お聞きしました得度の内容が八百比丘尼国の未来に大きく影響を与えるとあらば、ベラ子陛下の勅命…そして何より、人の救済という南洋慈母宗元来の教義に背くのもよろしくはない話でしょう」
屋上の礼拝施設らしきパスタ女に似たブッダ像の前で、おごそかに宣言する少女。
その着衣、およそ少女が身につけるものには程遠いスリングショット水着で、股間の三角形は極小。
色こそオレンジ色…東南アジア圏の仏僧が着用する僧衣で、彼らを聖列する専用色だという程度の知識があった私ですが、その色を採用するにはあまりにも淫猥極まりない代物でしょう。
胸部に至っても、羽織ったマントめいた上衣で隠されているようで、その実全く隠されてはおりません。クォーターカップブラジャーめいた胸布は「乳を下支えするだけ」の代物なのです。
更にはその上衣にしても開襟ジャケットの半袖部分だけのような、着衣ですよというだけの代物で、着ていない方が却ってマシに思える透け具合です。
そして…歩み寄ったオリューレ局長のチンポを咥えたその少女ですが、先程のワルト同様、みるみる内にその体格が立派な成人女性…それも、かなり卑猥な体つきに変化します。
どうやらこの少女の衣装は、身体が成人状態になった今の着用状態こそ、元来の意図通りの姿のようです。
無論、痴女皇国の衣装としては当然だと思えてしまう私自身が全力で毒されているとは思うのですが、この状態でチンポを装備していようとしていまいと「全く脱がずとも性交に支障がない」ように配慮されたものであるのは言うまでもないでしょう…。
「さて…改めまして、南陽慈母寺本院住職を務めておりますアニサと、夫で小僧頭のベテハリを紹介させて頂きます」
ええ、そうです。
もはや申し上げるまでもないでしょう。
タイのパッポンやら南米のボアチですとか、はたまた頭のイカれた金持ち専用リゾート地でなくば実際に着用した女性を見ることが叶わない部類の水着めいたこの衣装を着用した女性こそが、南洋慈母宗なる仏教宗派を率いる最高位の存在なのです。
今のアニサはチンポを生やしていない完全女性形態ですが、チンポを突っ込む側にも突っ込まれる側にも回れる衣装かつ「私はオメコするのが役職です」と無言で主張するにも程がある痴女皇国の制服そのものを宗教団体の長に与えるこの国、しかも冷静になって考えてみると誰も突っ込みを入れないこの国について、改めて恐怖と頭痛しか覚えません…。
(なーにを今更…騎士衣装が多かったデルフィリーゼ様はまだしも、クレーゼ様の衣装なんてもっとエグかったのよ…聖院知ってる女官は今や少数派になりつつあるけど…世間の非常識たる聖院の常識だと、高位職者ほど露出度が上がるってあの不文律の通りなのよ…アニサの格好…)
(付け加えておくとディードリアーネも私も、南洋王国の公式行事で着る典礼衣装だとあれに近いわよ…)
ええ、ディードリアーネとオリューレ両名の僧衣、アニサからすれば多少ましな程度に上衣の面積が増やされたものです…。
「そして、今般ご依頼がございましたイイ・タカシゲ様並びにトクガワ・タケチヨ様の得度につきましては南洋慈母宗元来の得度と聖院学院南洋仏教部卒業措置からいささかに外れた内容を所望されたということで、私共が通常、このボロブドゥールにて行っております得度式典の内容から大きく異なります儀式に及びますこと、予めお断り申し上げます…オリューレ中僧正、ディードリアーネ中僧正」
「は、先程のアニサ大僧正の話にある通り、今宵行う得度については元来の南洋慈母宗の作法、そして僧階昇進とはいささかにかけ離れたる内容である事を承知の上で行われる件につき、当得度式の見届人として同席致します、ディードリアーネ中僧正」
「は、オリューレ中僧正に同じく、当得度式の見届人として同席を致しますこと、宣誓申し上げます」
「そして、我が主君であり大僧都位を授かりし南洋王国王スカルノ1世が、この得度式の見届け人兼補助役姦官として、カルノの父たる小僧頭ベテハリの下に付きまする事、お認めを」
「我が子スカルノ1世はこれよりその父かつ大律師小僧頭ベテハリの下につき、得度式典滞りなく進むるための補助人夫となるべし、異議はありますか」
「スカルノ一世、そして母様と父様の子の名に賭けまして異議はありません」
と、側から見れば大変に神聖かつ厳粛な儀式が進行しておるかのような光景を私は見ています。
ですがね、アニサ嬢の背後に屹立しているチンポまでが等身大のパスタ女の像。
それも、小便小僧ならぬ小便ブッダ像というべきそれを見るだけで、正直なところ鉄面皮と言われたことも少なくないこの私ですらね、ええ。
(いや、この儀式ですけど月に一回はやってますけどね、関係者一同心の中では笑いがね、ええ)
(…アニサ…僕もベラ子陛下に言うには言ったんだよ? この慈母カンノン像だけでもコカンなしのものにしましょうよって…)
(ベラ子陛下自身がこれを撤去したがってるのも言うべきよ、ベテハリ…)
(この仏像、ほんとに考えたのは誰よ…いや、私も聖母教会の聖母像を知ってるだけにね、尚更ね…)
(私も着任時にこれを見た瞬間に疑問が出まして、リモニエディーネと二人で、聖院学院本校…そして文教局に問い合わせましたよ…何を言われたと思います?)
(ハリティリーネ福祉部長兼仏教部顧問と、玄奘教育部長兼仏教部顧問からの心話は口を揃えて「我々は南洋慈母宗の一切に関与していない」と言うけんもほろろなお返事だったんですよ…)
(端的に言うと初代様のベラ子陛下への嫌がらせだそうです、聖母像と慈母観音像の仕様。で、それに乗ったマリア様がね、ええ)
(オリューレ、我々は根気よく請願を続けカイゼンを求めるべきなのよ…例え百年かかろうが、ね…)
(アニサはまだしも。僕もカルノもそこまで生きてない気が)
(カルノとベテハリの延命は私を筆頭に南洋王国所属の女官と尼僧が全員で署名して嘆願状を出しております。そして、同様に慈母観世音菩薩像のカイゼン要請請願書もっ)
(最初は私もオリューレも、茸島に島流しにされた経緯があるからさ、それはもうこの像を見る度に不敬を承知でげっらげら笑ってたのよ…だけどさ、私もオリューレも、事あるごとにここボロブドゥールに来て仏事に参列したり、あるいはジョクジャ宮殿でやる宮中行事の時に引っ張り出される観音像を背後に置いてあれこれやるのよ?…ジョスリーヌ団長、肩を震わせているお気持ちはわかりますけどね、一ヶ月で良いから橙騎士団長、交代願えませんか)
(ディード…貴官は私がこの手の堅苦しいようでパスタ女を貶す祭事で、吹き出さずに勤め上げられると思うのか…?)
(幸い、ペルセポネーゼ団長からもですね)
(あれはあんまりですよ…高等行政官として派遣される事も多い黒薔薇騎士として、無闇に痴女皇国や皇帝への忠誠を試すようなもん、雅美母様のあのお墓より更に爆笑されるようなもんを置かれても困る。せめて黒薔薇騎士の査定に不敬罪として記録するのだけはやめてって言いましたからね、アフロディーネと二人で厚労局に押しかけて…)
(おかげで、あの像を見て笑っても不敬にはならない沙汰を厚労局長…二代目様が出して頂いたんですよね…ありがとうございます…)
(っていうか二代目様自体があれ見て大爆笑してましたから)
(ただ、聖母教会や慈母寺の儀式としてはちゃんとやってくれと…あと、ルルドには流石にまともな像を置かせるからとも)
(そーなのよ、宮仕えの辛さでね、儀式の形だけはちゃんとやらないと報償金査定に影響出されるのよ、特に盆正月の賞与に!)
(心話ではどんだけ笑ってもいいけど、見た目は厳粛に式典進めろって…かえって高等技術よそれ…)
お分かり頂けたでしょうか。
このパスタ女の像を笑っても不敬になりませんが、私には不快な事にパスタ女も被害者の扱いになるのを…。
(参考までに一応お聞きしておくか。ジェネラール、あんな仕掛けを仕込んだ貴君の像だの、ムッシュ・イエヤスをブレローのように戯画化した場合、ビクニ国ではどうなるのか)
(余であれば所領資産没収の上一族郎党打首獄門の沙汰と致した上、大手門前に関りし者の首を並べようかとは思いまする。ですがな…ゆるきゃらだの何だのが後世で作られとるという話、こちらにも届いておるのですよ。ほれ、彦根のあの猫とか)
(はぁ…)
(しかも、まりや様のあの蟹衣装だの安康服の姿、世に広まっとるでしょう…特に安康服なんて、完璧に祖父の名前に触れるではありませぬか…よって狸なら祖父本人次第ですな…祖父に不都合な話を撒かれぬならば、出来の可愛いい狸であれば存外に認めそうやも)
要は悪印象を世間に撒くのでなくば、認める度量を示す君主もおると。
(祖父自身はあの肥満体を逆に利用しておりましたな。あのなりで農夫の舞を舞って笑いを誘い、味方につけた話もございまする。逆に、金柑頭や猿やらと申されて即座に激怒しておるようでは、人の上に立とうともいずれ心は離れるやも知れませぬな…)
ふむ。
で、このジェネラール、私が密かに注目している件があります。
正直、本能で私を避けておるのです。
そして…恐るべきことに、私の意図を見抜いていたのですよ…。
(余の師匠達は悉く権謀術数を尽くして戦国の世を渡って参り申した将器にございます。ただ…それでもおなごに引っかかった親を何とすべきか…それとですな、お忍びで吉原に通う時に人相見とやらが日本堤に座っておりました事があった際、戯れに余の人相を見させたのですよ)
(ほう。占い師で)
(左様。その人相見は易者も出来るようでしたが、筮竹を振る事すらせず、切り捨て御免の法度に触れるやも知れずと申しましてな…供に信綱を従えておりましたので、無礼これを咎めずの証人とさせ、口を開かせましたるに…余は早逝の相あり、なるべく早くに世嗣を成し隠居を勧むとの見立てを申しよったのですよ、人相見)
(で、後日まりや様にその話をお聞かせしたところ、血相を変えられましてな。奥にて水野南北とかいう骨相の大家と引き合わされましたところ、その骨相見に見立てや正しかりとの鑑定を出しよるのですよ、その水野とやらも。ま、余の治世の男ではないようで、その人相見はもしや儂の師匠やも知れぬとか笑っておりましたけどな)
ふむ…マリアリーゼ陛下、未来の人間を連れてきた可能性がありますね…。
(で…余は正直、男の世嗣は早う欲しいとは思うてございまする。じょすりぬ様ならば男児を無理からに産む産ますわざ、お知りやも知れませぬが…)
(ま、ジェネラールのご希望は叶える方向で。小官はそうした問題解決のために派遣されておる面もありますからね…ですから、この後一度は私とbaiser…ファックをして頂きますよ…)
ええ、ジェネラールはジェネラールで要望があったのですよ。
ですから、さっきアニサが得度式対象の名前として、タカシゲだけでなくジェネラールの未成年名を告げていたのです。
で、このためにもタカシゲの遺伝子を貰っておく必要があったのです。
それに…タカシゲとジェネラールの望みを一度に叶えられますし…。
さて、得度式は続いております。
まずはタカシゲの偽女種化。
元来なら。アニサが言う通りで、学業功績を元に僧侶の証として性別転換処理を行うのが南洋慈母宗での偽女種の定義です。
ですが、ここでは学業成績が一定未満であれば偽女種を継続させられる罰姦聖母教会系の偽女種にしておく必要があるという判断の元、既に先程のエドのジンジャの地下でタカシゲには偽女種転換の準備工事を進めております。
本当は犯罪懲罰偽女種とすべきなのでしょうが、女への憎悪を事更に強化しなくとも良いと言う事で…ええ、タカシゲはなまじ、夜毎の出歩きが祟ってまずは女というもの、オメコする対象であるという考えが絶対前提にあります。
そして極端な話、タカシゲは容易に女に股を開かせるための方策方便をビクニ国政府が採用して制度化したのに、乗っかろうとしているだけなのです。
更にはこの時代のビクニ国の武士、それもある程度の階級以上の…フランスで言えば政府省庁勤務の幹部公務員程度には地位給与を出されている身分の役人、と言うべき存在の子供です。
即ち、男尊女卑の思考がまだまだ一般的な時代の典型的な思考例。
で、女も地位維持のために出産、特に男児の出産を推奨されているのがビクニ国の一般的な結婚や出産に対する価値観であり、女を産むのは男を孕もうとする性交のついでに産まれてきたようなものと思われる節すらあります。
そして悪い事に、エドで人質として育ったがためにエドの風俗事情を見聞して知識を持っている部類。
つまり、売春という職業を知っている…女が金で股を開いたり、挙句文字通り買われる事がある事例を知っておるのですよ…加えてジェネラール他と、ホモっています。
ええ、自分が小役人の息子…それも母親やメカケが地味なのに、先輩かつ上位職者が高級な女を充てがわれているにも関わらず男色をやっているのです。
ただ…これは悪い方に作用していると私は思っていますが、いわゆるマサミ=サン物件なのです、タカシゲ。
成長して大人になればどうかは分かりませんが、少なくとも今の段階であればカゲマとして相手してくれる女がいるのです。
夜毎のカゲマに偽装した外出の結果、女たちに捕まってオメコの相手となることで、自分の少年としての価値を把握しているんですよ…。
ですから、自分の元来の所属する地位階級よりも高級な女に股を開かせる方策として、おぼろげに偽女種になる事を考えたようです。
それに、今までの話で偽女種や僧侶への待遇をやたら気にしていたのは、その企みが失敗した際の事を自分なりに考えていたというべきでしょう。
ただ…個人的な見解ですが、バクフやオテラにとって、こういう好色な小僧がよりによって偽女種を集めた学校の試験開校生徒第一号だというのはちょっと問題、あるのではないでしょうか。
で、問題を解消するためにも…ワルトがタカシゲを偽女種化するためのダジャレ菌変種を起動するキューを出している間、サクっとジェネラールの遺伝子を抜き取ると同時に、ジェネラールに別の遺伝子と…指導偽女種の変質用ダジャレ菌入り鬼細胞を注入します。
つまり、ジェネラールの尻穴を密かに頂いたのです。
ですが、皆の目はタカシゲの尻を掘るワルトに釘付け。
更には、アマンディーネとリモニエディーネが南洋王国の犯罪者最終処分場管理研修に来ていたのを良いことに、儀式の余興として参加させていますよ。
ま、私が事更に何かしなくとも、この最中に慈母宗幹部が性交を始めるのが通例らしいので…カルノは実質的な夫人たるオリューレに挿入していますし、更にベテハリはアニサと始めています。
で、アマンディーネとリモニエディーネの頭は、立っているディードの前後にあります。
Almondiene アマンディーネ million Suction (Limited Ten million) 百万卒 (Limited Ten million ) Slut Visual. 痴女外観 Black Rosy knights, Imperial of Temptress. 黒薔薇騎士団 Pendeta kecil,Borobudur Candi Cimu. South ocean administrative bureau. Imperial of Temptress. 南洋行政局ボロブドゥール寺院小僧正
Limoniedhiene リモニエディーネ million Suction (Limited Ten million) 百万卒 (Limited Ten million ) Slut Visual. 痴女外観 Black Rosy knights, Imperial of Temptress. 黒薔薇騎士団Pendeta kecil,Borobudur Candi Cimu. South ocean administrative bureau. Imperial of Temptress. 南洋行政局ボロブドゥール寺院小僧正
まぁ、黒薔薇の後輩として、先輩への接遇を学ぶのは良い事でしょう。
で、半ば朦朧としている風だったマダム・オマツの覚醒のために、ディードにはマダム・オマツについてもらうようにします。
(では…ジェネラール、よろしいですね…皆、偽女種化と細胞書き換えの起動キュー、ジェネラールとタカシゲに送るぞ…)
ジェネラール・イエミツの頷きに、聖環を懲罰モードで操作する私です。
ま、もともと指導偽女種をベースに比丘尼国巫女種仕様のアレンジが入っているらしいジェネラールの場合は、遺伝情報の変更だけで済むようですが…。
そして…タカシゲの身体変更を確認したアニサが、姦淫台の上でぐったりしているタカシゲに、例のパスタ女の噴水から採った水をヒシャクでかけます。
で、タカシゲの体を検分する「ふり」をしています。
「で…イイ・タカシゲの出家と得度の最終処置ですが、ビクニ国では元来、仏教僧侶はその入門と修行に当たって俗世の名前を捨てると伺いました。南洋慈母宗にその改名制度はありませんが、ビクニ国に戻す人物であり、貴国の風習を遵守したく思います。タカシゲの出家名について、何か案はありませんか」
このアニサの問いかけに、答えたのはジェネラール・イエミツ。
「では余から隆滋の僧名の案、出させて頂こう。余の名と隆滋の名より1文字ずつを取り、滋光というのは如何か」
「宜しい御名に思えまする…」ディードからの精気注入で回復しつつあるマダム・オマツが答えられます。
「では只今より、イイ・タカシゲにはジコウ法師の名を与えようと思いますが…その前に、トクガワ・イエミツ殿、タカシゲにそのお顔をお見せ下さいませ」
で…タカシゲが姦淫台から身を起こすのを助けるジェネラールですが、その顔を見たタカシゲが驚きのあまりに口をぱくぱくしていますよ。
「まぁ、それは驚くであろうな」はっはっはと笑うジェネラール…いえ、その姿はさっきまでのタカシゲと全く同じです。
「でな、隆滋…じょすりぬ様はな、そちが好色の道を歩みたいという願いを叶えて下さったのである。ほれ、じょすりぬ様と約束、したじゃろ? じょすりぬ様の言いつけに従うたら褒美を考えてやると…その褒美がこれじゃ」
鏡の代わりにと、私が聖環を使って二人が並んだ姿の映像を見せてやります。
…そう、二人の身体が完全に入れ替わってしまったかのような光景がそこにあるのです…。
「で、ジェネラール…このタカシゲはジェネラールのカゲムシャとなるのですね?」と、わざとらしく言って差し上げます。
「左様。隆滋、今よりそなたは徳川家三代将軍、家光じゃ。正にそちは余の側室や側女中を抱き放題の立場となったのじゃ…」
「えええええ、上様、それはあまりに過ぎたるお沙汰…」
「安心せい。余のおつむの中身、そちには既に渡されておる。それに政策の主なところは信綱や宗矩が決めよるわ。更には世継ぎの件も余が何とかしてやるから、心おきなく城中で余のふりをしといてくれ」
「ふふふ…タカシゲ、お前には女を好き放題させてやると言ったろ。その答えがこれだ。そして…これはジェネラールの望みでもあるのだ。ジェネラールがイイ・タカシゲとなって僧侶の学校を出るなら、優秀な成績を修めるのは確実だろう。だが、それはイイ・タカシゲの成績となるんだ…つまりタカシゲ、お前の母親や父親の名誉は保たれ、ジェネラールはジェネラールの地位を離れ好き放題出来るというスンポウだ。もっとも、ジェネラール自身はマダム・オマツの元に身を寄せてジボシュウの布教に力を貸すそうだがな」
「その通り。今よりこの井伊隆滋は出家し滋光を名乗るのじゃ」と、自分自身を指差して申されるジェネラール…いえ偽女種僧侶候補学生、ジコウ様。
「で…余、いやさ俺は本当のところ、牢人徳田滋光とでも名乗りたいんだが、それは皆に止められるだろうから、とりあえず滋光法師となるよう、日枝慈母寺にて芳春院様の元で、穢多の偽女種かつ出家を望む者達と並んで修行を致す。りんど、そしてお美代。この入れ替わりを知る者はこの場におる者だけじゃ。それはわかるな…」
(余と共に学べば、余が穢多に教え授くる事もあろう…努力の結果が叶わず路傍の石になるのと、そもそも努力する機会もなく野に埋もれるは結果が同じでも、人の道としては大違いなのじゃ…)
そう、ジェネラールは自分の地位を捨ててでも、賎民階級の教育にも関わろうとしているのです…気楽に好き勝手に生きたいと言いながらも、結局は世の繁栄に助力しようという精神には敬意を表すべきでしょう。
ええ、この私でも、そういう人間が痴女皇国、そして私自身の地位や利益を侵害しないのならば、少しは手を貸すのですよ…。
「リンド、貴官なら聖院と痴女宮に同一人物がいて入れ替わったりしているのを知っているはずだ。それと似たような事をしただけだ。で、お前なら遺伝子特徴などを調べても、もはやイイ・タカシゲではなくトクガワ・イエミツの情報しか出て来ない水準で、痴女種が人類の外観を変更可能なのを知ってるだろ…」
「そしてお美代、お前もこの事実を知る者であろうが、迂闊にばらしたところで気が触れているとしか思えぬであろう。何せこの腕輪の人別帳機能でも、もはや隆滋は徳川家光であるとしか答えぬのだ…」
(実際には影武者扱いになっているのが分かるのですがね、それが見れるのは比丘尼国朝廷並びに痴女皇国の幹部だけですよ)
(ふふふ、あとはお美代次第…)
「でなお美代。お主は公方家光、つまりさっきまでの余に取り入りお家の寺の再興を図る事、考えておったようだが、その願いはともかく、お主も若返って父の側女中になった頃と変わらぬ有様であろう。この公方家光を支え、将軍家の暮らしに慣れさせる件、曲がりなりにも先代公方たる我が父秀忠に仕えたお主が適任であろう…幸いにして、お主も表立っては大奥幽閉の身、身分を隠し、くのいちとして公方に付き添うても却って不思議ではあるまい」
(つまり、女にうぶな隆滋をたらし込むのも決して不可能ではないという事じゃ…公方の務めはまだしも、江戸城内の決まり事が面倒臭いの、お美代、お前がよう知っておろう…そんな状況で隆滋は誰を頼る?)
(恐らくは上様、いえ滋光様のお見立て通り、わたくしを頼られる事になりまするかと…)
(それが分かっておるならば隆滋、いやさ家光公を盛り立てるのじゃ…ただ、世継ぎについては既に、正妻の孝子が孕んでおる故、そなたは余計な事をしてはならぬぞ…あと、これは隆滋にも言うておく。じょすりぬ殿…)
「承知。タカシゲ、いやジェネラール。君の身体は我々としても特殊な設定状態ではあるが、男にもなれる。ただなぁ…偽女種状態での性交、1日3回を限度にしてくれ…それは絶対の厳守事項だ。リンド、これはオミヨにも他のハレム所属女性にも守らせてくれ」
「あ…あぁ、分かりました。ゲネラール、ジョスリーヌ団長の言いつけは必ず守って下さい…」
その時、このボロブドゥール寺院の北側…池もいくつかあって、昼間ならゴルフ場にも見えそうな庭園の辺りに火柱が吹き上がりました。
ええ、痴女皇国女官である程度の経歴を積んだ者ならば、それが何かを察する事が可能な部類です。
幸いというか、あらかじめ予測されていたのでしょう。
火柱は周囲に延焼する事なく、瞬く間に消えてしまいます。
そして、すぐさま出火現場に到着したらしいディードの部下の騎士から心話が入ります。
(対象者の聖環、回収しました…珍しいですね、夜中になどとは…)
(たまさか起きて事に励もうとしたのだな…)
ま、この炎の正体について、今はあれこれと教える事はないでしょう…特に、タカシゲ…いえ、ジェネラール・イエミツのカゲムシャには。
そして、リンドにはオリューレ女史が厳しい顔で言い聞かせています。
(今、隆滋さん…いえ、将軍さまに下手に教えても逆効果でしょう…リンド、時至ればこの方に教えて差し上げなさい…恐らく、お美代さんでは今の炎が何を意味するかを理解できていませんから…)
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