151 / 353
悪霊の盆踊り? 赤道祭りだワッショイ・12
しおりを挟む
皆様チャオ、マリアヴェッラです。
今回で茸島編、何とか終わりにするそうですよ。
そうですけどね。
…いきなり、盆踊りの会場からとかって、どうなんですか。
事ここに至るまでの経緯の説明とか、必要なんじゃないでしょうか。
それにアンヌマリーちゃん。
一応、黒薔薇騎士団入団資格と申しますか、後宮居住資格を獲得しました。
Anne-Marie de Lorraine アンヌマリー Ten thousand Suction(Limited Million Suction, Limited Orge mode)一万卒(限定鬼化能力者) Slut Visual. 痴女外観 White Rosy knights, Imperial of Temptress. 白薔薇騎士団 Executive candidate, Holy temple Academy, Imperial of Temptress. 痴女皇国聖院学院幹部候補生
ただし、幹部候補課程の間は出力制限がかかる事になりました。
しょっちゅうオリューレさんやディードリアーネさんと喧嘩されても困ると思ったのですが。
(役に立っているかいないかと言われましたら、他の二人共々有能であると回答させて頂きます。彼女たち含めて今期の10名、10月には所定通り卒業させて問題ないとディードリアーネも考査票を出しておりますかと)
で、卒業後は赤薔薇所属か白薔薇所属で行くか、はたまた黒薔薇見習いにしてしまうかで揉めたんですが…それ以前に本人がですね、黒薔薇認定儀式でですね。
(あ、あんな恐ろしいものですとは…確かに陛下が覚悟しなさいとお告げになられました理由、よく理解させて頂きました…母は二人とも「意地でも耐えなければ二度と帰ってくるな。黒薔薇昇格認定を受けなくば絶対にストラスブール、いえ欧州の土は踏ませない」などと無茶を申しておりましたけど…)
ええ。あれは二度とされたくない、ごめんこうむるという表情です。
うん、あたしも出来ればやりたくないです。
次からは雅美さんかダリアさんかペルセポネーゼちゃんに振ろうと思いますっ。
っていうか、マリー先生。
そんなにスパルタ教育を施したいのであればですよ、ジョスリンにやらせたら良かったのでは。
お忘れかも知れませんが、あのカエル女は一時期ですが黒薔薇騎士団長の地位にありましたので、やろうと思えばあの試練の儀式、出来ないはずはないのです。
(ジョスリンが拒否いたしました。確かに陛下…あたくしの心境としましては、ジョスリンにあれをさせるのはいささか不憫ですわ…)
(さすがに自分の娘相手にあれは…出来れば避けさせて欲しいのですが)
ええー。あんたなら出来ると思ったのにっ。ジョスリンのいくじなしっ。
(意気地があるかどうかはともかく、アンヌマリーの育児に直接的に関わっていないのは間違ってはおりませんね)
さよか。
それはともかく、アンヌマリーちゃん。
この盆踊りの儀式の冒頭の重要な任務を務めるお役目です。
そのためにも一時的に黒薔薇騎士団員同等の状態にまで強化したようなものです。
とは申せ、内心、結構緊張している模様。
万一のErroreに備えて、リトルクロウを提げたアルトさんが密かに待機中。
更には、あたしも…ええ、ういきょうの枯れ束を用意しています。
で、盆踊り会場。
こないだデンパサールに来た際に、物々交換をやった広場にしました。
そして、盆踊りと来れば普通は、中央に備え付けるものはやぐらですよね。
ですが、痴女島よりはマシとは申せ、熱帯性気候の茸島。常設しているわけにもいきません。
更には、解体や分解組み立ての手間というものもあるでしょう。組んでバラして、更には楽器やら何やらを持ち出して置いてなどなどしていては手間のかかる話です。
そこで、我々が知恵と資材をご提供。
やぐら製作の材料としては高級すぎる気もしましたが、船舶用高級建材のリグナムバイタと…ええ、絶林檎を使用しました。
ニス状の防水コーティングも施されておりまして、五十年から百年は保ちそうな立派なものです。
更に、移動可能なように車輪も取り付けてあります。
普段は雨に濡れないよう、小屋にでも隠してもらい、必要に応じて引き出すのと…象や牛に牽引させるためのロープも用意。
つまり、一種の山車としても使えるようにしました。
で、連邦世界のバリ島に似合うような装飾と塗装も罪人工場木工場の有志の皆様が頑張って施工。
木琴や太鼓は普段から積んでおけば良いでしょう。
これを鳴らしながら会場に向かい、鎮座させた後で行列の群衆をそのまま踊りの輪にすればどうよというのを姉が族長様方、村の皆様に提案。
そして痴女種能力で踊りの振り付けやら何やらをお教えしまして、突貫工事と付け焼き刃ながらも、それなりに祭りめいた流れの儀式を予行演習3回くらいで出来るようになりまして。
(いや、巫女さんめいた女の子に歌わせるとか色々と案はあったんだよ…)
(バーチャルアイドルみたいな感じでねぇ…)
と、いかにも残念そうな感じで姉と雅美さんが申しておりますがね。
あのねぇ。
この時代にアイドル女子とか作ってどうするんですか。
それ以前に、この南洋王国に、歌や音楽を作れる文明や文化を受け入れるだけの教育水準になるように、住民に文字や知識を浸透させる方が先じゃないですか…。
今、この人たちにそういう巫女さん文化を教えて理解させるだけでも大変だと思いますよ。
(それ以前に、仏教文化の残滓みたいな感じの民族風習でしょ…だから巫女さんという概念を定着させる事が必要だってわかってさ、今回は見送ったのよ…)
それはそうでしょう。
巨大な蛾でも住んでて、その蛾と更新するための美人姉妹とかいるようなら話は別ですよ。
しかし、茸島にそんなもん棲息してるわけがないでしょう。
(それ以前に、あんなサイズの蛾になるような幼虫、地球の重力であそこまで進化して育つかどうかをまず考えろよ…)
(ベラちゃん、その昭和的思考…誰からもらったのよ…連邦世界ってさ、昭和から更に200年程度は進んでんのよ…)
ようわかりません。
とりあえず思いついたことを言うてみただけですっ。
まぁともかく、村からその広場まで敷き詰められたご立派な石畳の道。
茸島の北からの街道にも繋げられていまして、この幽霊騒ぎを契機に車で直接にデンパサールの集落内に乗り入れられるようにさせて頂く承諾を得られた結果のたまもの。
更には近日中にエマちゃんが港を作り、オセアン型やアメリゴ型…連邦世界のイタリア海軍練習帆船だったアメリゴ・ヴェスプッチから型を取りまして、ディーゼル機関の代わりに生体発電機とヘリカル水流推進機を搭載したものです…はもちろん、テンプレス級の接岸もゆくゆくは可能なように準備しておくとも聞かされました。
(茸島南部からの農産品積み出し用。お米はもちろん、ゴムや椰子やコーヒー豆の出荷ならデンパサールから荷役した方が楽でしょ。現時点では街道経由で北側から積み出すから、車を使っても港まで持ち込むのに半日から一日はかかる話になってるじゃん…)とは、パイセンの弁。
要は産地からなるべく近い港を開きたいわけですね。
確かに茸島は連邦世界のバリ島とほぼ同じ大きさです。
そして愛媛県に匹敵する面積を持つだけではなく、痴女島より可耕地が広く、適度な水量の川も多数。
国土局としても、痴女宮で消費する農産物生産拠点として開発を進めたいとの意見ももらっています。
で…これだけ聞けば、それなりに意味も意義もある立派な開発事業ですよね。
ですが。
(やはり日本米の食事が欲しい。そしてお餅や寿司用のお米がないと実現不可能な料理があるってね、請願が来てんのよ…比丘尼国か、いっそ連邦世界の日本から輸入したら済む話でしょって言ってんだけどさ…)
はぁ。
確かに、ジーナ母様やねーさんなど、あんたらそもそも何人なのよと言いたくなる人ですら、育った環境のせいで日本食にうるさい人間もいますよ。
そして、たのきちやパイセンのような純粋な日本人ならば、あのロンググレイン…タイ米に代表される長細いお米にぶつくさ言うのもわからなくはありません。
一方で、あの系統のお米に馴染んでいるのがインド系のハリティリーネさん。そして玄奘さんの中の人。
更には中東やアフリカでも米食地域があるらしく、アルトさんと…フランス生まれですけど、ダリアさんからもロンググレインのインディカ種で別にええやんという話が。
あと、他ならぬこのマリアヴェッラもイタリア食文化圏の人間です。
つまり、純粋な日本米をリゾットやらに使うと、あれ? ちょっと違うかなと思う部類。
(ベラ子…イタリア在来種は日本米に近い品種だ…食感の差は調理法によるところもデカいからな…)
(あとアフリカのお米もタイ米とはまた違うのよ…)
ぐぬぬぬぬ。
どないせえと言うのですかっ。
(まぁ、あたしも考えたんだけど…まず、純粋な日本米を赤道帯域で栽培するのは不可能だ。これは覚えておいてくれ。理由は、摂氏35度だったかな…高い気温下では花粉をちゃんと受粉してくれないんだ。つまり、実をつけない受粉障害ってのが起きる。だからこの辺の原生亜種たるジャバニカ種を栽培させて痴女島に持ち込むか、さもなきゃアフリカ種かインディカ種を輸入するのが手っ取り早いんだよ)
えええええ。まさか、そんな制限があったとは…。
(とりあえずファインテックの遺伝子制御部に持ち込んで対策種が出来ないかは調べてる。ただ、何分にも発芽させては高温環境下で試すフィードバックの繰り返しだからな…それと、野生稲の特性…例えば、株の葉をわざと成育の途中まで広げる開張って育ち方する奴もいるんだ。これは他の雑草が生えないように日光を遮断する意地悪な行為だけど、豊作傾向に育つから栽培品種でもこうなるように遺伝子操作をした場合がある。クリス父さんによれば、野生種の遺伝子を解析する事でこうした品種改良の余地はまだまだあるらしいからな)
まぁ…その辺はねーさんやおじさま、そしてファインテックの研究担当の方にお任せしましょう。
ただ…炊いたご飯が人気なのはねーさんも分ってると思いますから、なるべく早期の供給体制構築はお願いしますよっ。
でないと、お米の件で文句言ってる人、片端からあたしがちんぽで黙らせなくてはならないくらい突き上げられてんですからねっ。
(お前の食生活に関わるからって首突っ込むからだよ…そういうのは内務の雅美さんか、通産局のクレーゼ母様に振れよ…特に母様は金衣やってたんだから、この界隈の食料や植生事情は知ってんだしさ…)
ああ、そうでしたね…わかりました、おばさまと雅美さんに一任します…ただ、お米の芯をわざと残していない、柔らかすぎる炊き方のリゾットを今度出されたら、あたしは暴れようと思います…。
(おめーはナポリタンやたらこスパ出されて暴れるイタ公かよ…それより盆踊りの儀式の見届けをちゃんとやれ…)
へいへい。
で、特設会場では木琴の美しい音が鳴り響く中、日本の盆踊りとはまた違う印象のスローダンスの輪が。
(今回はまだ楽器製造技術まで教えてないから、バリ島様式のガムランに近い演奏が出来るようにシンプルな木琴と太鼓と銅鑼を用意したのよ。で、同じセットを欲しい場合、デンパサールかシンガラジャの慈母寺または警務部に頼んでくれって内容の木簡をいくつか作って主要な集落に撒いてもらうから)
なるほど。
で、既にお伝えの通り、あたしたちは八方手を尽くして楽器の手配や作曲に踊りの振り付けにと苦労して形にした「バリ風盆踊り」の風習を広めようとしております。
更には、既に会場の片隅に連れて来てはおりますが、幽霊さんと妖怪さんに与えていた人工血液製剤の製造費用ですとか、果ては警備部を兼ねた慈母寺の建設資材手配等々、それなりのお金と労力を費やしております。
その金額、たのきちの試算によれば余裕で億どころか10億超え。
いかに茸島を我々が支配して、そこから得られる諸々を300年は享受可能と言っても、それなりの投資金額です。
で、これだけのお金または有価値資源を投下した我々痴女皇国への見返りはあるのか、雅美さんに聞いてみましょう。
何せ、これから作るお寺の建設だけでも、様々な出費がかかる話。
更には楽器演奏を含めた盆踊り風習を広める件でも、地元の方々に演奏はもちろん、楽器ややぐらの保守工作技術やら何やらの教育を要するのが判明しています。
(もちろん、島内の主要な場所に慈母寺の建立を許可してもらうのが前提よ。今後、幽霊騒ぎがあった場合も騎士を兼ねた尼僧が素早く対応出来るからと触れ込むの。で、寄進として頂くものを頂くって寸法よ。それに女官を投入すれば、そこから売春の風習を広めるまではあっという間なの、欧州作戦で実証出来たからね…)
ふふふふふ、なるほど。
幽霊騒ぎについては今回の退治で完全な収束を見るわけではないと伝えると伺っていますし、この政策は妥当なところでしょう。
そして…。
(最初はあまり売春に力を入れる気はないわよ。政策案レポートにも書いたけどさ、島の労働人口を増やすのと、地元出身の尼僧候補を育てさせるのが計画の主眼ね。つまり女官要員を育成させるわけよ…)
まだ足らないんですか、女官。
この半年で何千人育成したんですか、いや本当。
(ベラちゃん、この界隈の連邦世界での人口増加実態を考えてご覧なさいよ…東南アジアは基本、稲作をさぼりさえしなければ食べ物には困らないのよ。連邦世界で言われた食料不足だって、増えすぎて問題になったから騒がれただけよ)
あー、バングラディシュとかフィリピンが一時期、それに悩んだようですね。あと山地でポピー栽培の闇経済頼りだった地域。
(で、痴女皇国世界や聖院世界も今後は人口増加が問題になるって、あたしがいつぞやの月例会議で発言したでしょ。あれの根拠は…ただでも疾病関係は聖院時代からを含めて対策されて来た上にさ、食料事情やら産時の惨事をカイゼンしていくわけでしょ。バリ島ほどあちこちにお寺を作る必要はないにしても、近い体制を築く必要性はあるわよ。まして南洋王国全てを実質的に手に入れておくなら、ね…)
そう言えば、あたしもそうですけど、そこはかとなく駄洒落菌本来の症状が時々出ますね。
おじさまにお願いして改良種の調整をしてもらうとしましょう。
何せ、あたし自身が今や一種の駄洒落菌散布装置でもあります。
接触した相手への感染や、どの変種を感染させるかについては制御できるとしても、駄洒落菌本来の症状は…止められないんですよねぇ。
ほら、駄洒落宗を広めて欲しいというお願いがありますし、駄洒落菌はもともとお経の代わりにウザいくらいの駄洒落を唱えることで争う気をなくし闘争本能や欲望を抑えた生き方をしようよ、という宗派です。
その宗派の教えを否定するのは言論封殺だと姉も言ってますし「そんなに簡単に悟りの道に達するなら、なかなかいいじゃない。難しい教えや厳しい修行なしに人が解脱できるなら協力してあげて下さいよ」とパンチさんも賞賛しています。
ただ…問題は、殴りたくなるくらいに駄洒落を言われるのですよ。駄洒落菌原種に感染して本格的に発症すると…。
で、あたしたちが考えたのは駄洒落の代わりに精気授受を行なって悟りの道を開こうというものです。
姉に言わせると密教宗派の一つに、性交を取り入れた儀式を行なって奇跡を顕現する事を祈願する宗派もありますし、性交を司るインドの神様を祀ることでご利益を得る秘術を伝えるお寺も日本に存在するそうですね。
ただ、こうした流儀や流派は連邦世界では、邪流とされました。
理由は言うまでもなく、秘密にいやらしい事や奇抜な事をして現生利益を得ようとするのは、仏教の他宗派からは邪道に思われるからでしょう。
あたしだってその、立川流とか歓喜天のお作法とか聞いたら、うーん、それはちょっとと思います。
で、慈母寺で祭る慈母観音と慈母宗の教えですけどね。
皆様、怒らないでくださいね。
お察し頂けるとは思いますけど、あたし、これ考えるのに加わってませんからね。
…では、その教義の概要を箇条書きでお読みください。
・ガンガンおめこしていいよ。
・ただ、やりまくると子供もいっぱい出来てしまうし女の人の負担になるよね。
・だから慈母寺に来て尼さんに寄進しておめこしてね。
・そして仏の使いの尼さんとおめこしたら無病息災で頑丈な身体になるよ。
・女の人も尼さんとおめこしたら美しく若くなれるよ。
・ただ、男とやりまくらないとすぐおばあさんになるからね。
・何なら慈母寺にアルバイトに来ておめこしてもいいよ。
・複数の男性や複数の女性とおめこしていろんな人と仲良くしようね。
・人に優しく尽くす事を覚えようね。
・そうすれば若く美しいままで人生のほとんどを過ごせるようになるよ。
…いかがでしょうか。
仮に皆様の世界にこんな宗教があったとしたら、入信なさいますか。
そしてですね。
誰よ、こんなの考えたの。
(ベラ子。姉妹の対話が必要だと思うか)
どうしたもんでしょうか、この姉。
聖院の参詣者向け教範まんまやないですか、こんなもん。
…姉をとっちめるのはちょっと待ちましょう。
銅鑼が鳴らされ、音楽が止まります。
上半身は裸なれど、それなりの盛装に身を飾った族長さんがあたしが座ってる前にやってきます。
そして、あたしの前で一礼。
更には、あたしが座ってる前にしつらえられた祭壇の上に置かれた炭壺にですね、同じ祭壇の上に置かれた箱の中に入れられた削った香木をひとつまみ。
で、炭の上に振りかけてから両手であたしを拝みます。
元来はこの踊り、奉納楽として仏様の前でやる事になっています。
そのために、慈母観音像または、観音画を慈母寺で保管しておき、祭壇に飾ってその前で踊ると。
そして、死者が怨霊や妖怪にならないように鎮魂の祈りを捧げる事と定めました。
更には聖院では元来、西暦めいた暦を教えていました。
(あの年間210日のバリ暦を採用してあげたかったんだけど、痴女皇国世界だとさ、ヒンドゥー文明の影響が連邦世界ほど強くなかったのよ…)
でまぁ、聖院時代に西暦めいた聖陰暦に基づいたカレンダー…算出には天文観測が必要になりますから…を木版や金属板で配っていたようです。
で、これを広めるには紙…と言いたくなりますけど、製紙技術の未熟な当地では大きく民衆に伝える事はできません。
そこで、族長の家に今日は何日明日は何日という掲示を掲げたり、明日の催しを一種の掲示板で皆に伝えるとかやっていたようです。
そうなんですよ、今回は文字に紙にと、こうした文明を支える物品や文明的・文化的な教育を支援することも含んでます。
暦というものがなぜ必要なのかとか、市場を開いたり聖院または痴女皇国との物々交換の日のオラリオを管理する必要性とか色々ですね、教える必要があったわけですよ。
しかし、痴女皇国建国前後に南洋王国の後継問題があったとか、跡を継いだ王子様がアホボンだったとかいう姉の談話もある通り、一時的に国が乱れた事があったようです。
更には痴女皇国建国に伴う、周辺から果ては欧州・アフリカへの軍事作戦行動。
こうした影響を受けて、一時的に文明程度が後退した地域もあるとは聞かされます。
しかし…そんなにすぐに文明が後退するものなのでしょうか。
たかだか10年未満、中央集権国家の支配が薄らいだだけですよ。
(ベラちゃん…ジャカルタからここまでの距離を考えるのよ…しかもジャカルタからバニュワンギまでは船か徒歩か水牛くらいしか移動手段がないでしょ、バニュワンギからはすぐ向こうに茸島が見えてるから、よほど荒れてなければ、小舟でも海峡を渡れてしまうんだけど…)
ああ、そうですね。茸島もバリ島同様、南洋島の東の端とを隔てる海峡の幅、一番狭いところで2キロもありません。
下手すると、泳いで渡れますね。
ただ、バニュワンギという街からジャカルタまでは、東海道よりも更に長い距離となるそうです。
歩けば2週間以上、確実。
そんな状況では、実際に会っての会話すら大変でしょう。
(この辺りは冊封支配が一般的だったみたいよ。連邦世界のインドネシアの歴史とは少し違うと思うけど、鬼汗国がジャカルタに攻めて来るまでは、税というより貢ぎ物を求める支配体制だったのね。で、遊牧民だった鬼汗国が食料やらを税として納めさせるシステムを作っちゃったと…)
鬼汗国、なかなかにいらんことしますね。
(で、八代目金衣が帰れとやったのですよ。しかしながら、鬼汗国は当初は平和的に来たために侵略とはみなせず、気づいた時には税制を敷いて軍隊を駐留させたので八代目が怒って追い返すも、その税制度を引き続き採用しなくてはならないほどに南洋島の経済が疲労していたのです)
これは二代目様の解説ですね。
(重税を課した鬼汗国のせいで、焼畑農業を進めたり、田の土を疲弊させるほどに稲を植えたりなどありましてね…マリアヴェッラにわかりやすく申しますと、二毛作とか三毛作とあなた方が申している農法ですわ)
でも、そんな事になったら、普通は税を赦免するのでは。
(それがね、この辺りも編笠民兵国同様、元来はあまり働かないでしょう。特に男…)
あああああ!…ね、熱帯地方あるあるのアレですか…。
(しかし、ここは働いてもらわねば困ると、敢えて税制を維持。稲の実りが悪いところへ食べ物を回すためにも、敢えて現物の形で税を徴収したのです。その習わしが今にも残っているというところでしょうかね。ただし…貴女もお分かりの通り、南洋王国は割と広い国。そして、いくつもの島で成り立っていますから、兵をやり官吏を遣わして税を取り立てるにも大変でしょう)
でしょうね。
(ですので、その遠さによって最初は貢物を変えさせていたのです。かさばるお米や芋を長々と都まで運ぶも不便。なので、茸島からは貴重な香木だの珍しい果実や実、石…即ち宝石などを捧げさせていたようです)
ああ、なるほど。かさばらずに値打ちもあるものを貢がせていたと。
(ただ、南洋王国の都が揺らぐと、返礼として下賜していた暦だの紙だの木板だのと言った記録用の文房具の支給もままならずと言ったことが起きていたようです。それと、文字教育ですね。これも茸島の地元だけでは賄えず、南洋王国から文官を遣わしていたと)
はぁ…なるほど、一時期の大英帝国ほどではないと思いますけど、知識面で間接的に支配をしようとしたとも受け取れます。
(聖院当時は聖院規範に従って、人が請願せねば積極的に助けてはならないとありましたからねぇ…)
なんでもそんな規則、作られたんでしょ。
(マリアヴェッラ。物を与えるのと、文字や知恵を授けるのは意味合いが全く違いましてよ。あなたがたはもはや聖院規範のうち、これを盛大に破っておられますけど…)
えええええ。
(だってそうでしょう。あたくし達が文字を授けてご覧なさい。それは、要らぬ知識を与えかねません。進み過ぎた知恵を授ければ、資源の浪費どころか、いくさに使いかねない話でもありますわよね)
うーむ、しかし、教えるところは教えないと、いつまで経っても進歩しない人というのもいるのでは。
(もちろんそうです。ですので、あたくしも今ではこの「みだりに人を教え導くにあらず。知恵は災いの元ともなり、人に教えるにも良し悪しを再考せよ」というところは、痴女皇国になって人を積極的に従えるのならば緩めても良いとは思っておりますわ)
た、確かに…。せめて簡単な計算とか、カレンダリオくらいは発明して欲しいかも知れません。
それと、日時計とかで構いませんから、時計。
こうした「記録文化」や「科学知識」も場合によっては人を進化させる反面、争いの道具にするところもあるから慎重にやれという話だったのでしょう。
ですがねぇ。
盆踊りというのであれば、元来はお盆にする話です。
そして、今回の盆踊りは、まさに痴女皇国が幽霊討伐を助けて島の治安を回復するだけではなく、幽霊や妖怪がおばけになった理由を教えて「慈母寺の言うことを聞いて死んだ人を慰めればお化けは出なくなるよ」という話に持っていって慈母寺を各地に広め、茸島の間接支配を強めるために行う物です。
つまり。
死者を弔う儀式を行う時期を知る必要性…お盆に先祖の魂を慰めることで、不慮の死を遂げた女性の霊にも効き目があるからというのを理解してくれるだけの知性を、原住民の皆様に求めなくてはなりません。
ただ、慈母寺の尼僧となるのは聖院女官であり、奇跡を起こせる存在というのが一応はちゃんと伝わっているようです。
そして…その奇跡を、白薔薇騎士団制服に身を包んだアンヌマリーちゃんが、皆の目の前で起こす事になりました。
盆踊りに先立って、比丘尼国からお借りした黒漆剣という日本刀を使って破邪の儀式を行っています。
その式上で、幽霊さんと妖怪さんには「普通の女官種になってもらってから」安楽死して頂き、その死骸は自己発火燃焼することで処理されています。
本当ならズバズババッサリと切り捨てれば一番わかりやすいのですけど、それではあまりに不憫。
で、宗教儀式めいた形で捕獲したと見せかけた幽霊さん…実際に暴れそうな妖怪さんは外道ちゃんの血の効果でおとなしくさせました…が成仏を希望されたので、我々がその希望を叶える形で聖炎の儀を取り行っています。
そして、儀式の終わりを告げる形で、参加者はあたしに焼香してお礼の祈りを捧げて帰宅される流れに。
でね。
この踊りの最中に、絶林檎成分…エロカロイドを撒いています。
お香の煙に乗せて。
ええ、絶林檎は毒林檎同様、燃やすと毒ガスを発生させます。
毒林檎なら純粋な毒ガスですけど、絶林檎であれば…。
だって、お祭りの時に「出来ちゃう」のは日本ではありがちだともお聞きしましたから。
そして、民衆の皆様を集落に送る騎士たち。
この後は集落に潜んでリモートドレインの形で、ギシギシアンアンされている皆様の精気をしっかり徴収してくる予定です。
で、相手のいない独身の方には…その騎士たちが、罪人寮の要領で相手をします。
女性だって、逃しません。
千人卒をきっちり、何名か行かせてますよ。
数百名の部落です。
確実に、性交可能な年齢の人には何らかの性行為を実施。
その中には、ベテハリ君も混ぜています。
目ぼしい女に種を付けて良いと、アンヌマリーちゃんが言い含めています。
更には、アニサちゃんを随行させています。
そう…この夜に、妊娠させたいならさせろともアンヌマリーちゃんは言ってますよ。
この機会を逃せば、アニサちゃんは女官化されてしまいますから。
で、生まれた子供は我々が女官として育てようと思いますけど、アニサちゃんが茸島行政支局勤務を願うなら、今回は頷いてあげようと思います。
そして、行政支局付きの雑用係に雇用したベテハリ君と一緒に暮らしたいなら、用務員住宅を用意するからとも。
そうです。ベテハリ君は引き続き、売春少年ならぬホスト少年として、最低でも茸島には置いておきたい逸材であるとのオリューレさんの強い希望がありました。
で、同じく、ベテハリ君を買っているアンヌマリーちゃんも、アニサちゃんを側に置いておくことで夫婦で痴女皇国に尽くしてくれるなら勤務に励んでくれるんじゃないだろうかと考えましてね。
その結果がどう出るかはわかりません。
しかし。
今、ベテハリ君とアニサちゃんは、こっそりと水場のある小屋…いつの間にか誰かが用意したようですね(棒読み)で、種付けおめこの真っ最中。
茸島女官用エロ制服を与えられたアニサちゃん、実のところは治療時に百人卒未満で痴女種化されていましたよね、前編で…。
ですが、これだと妊娠は難しいので、敢えて一人卒状態にして、更には一時還俗。
ベテハリ君同様、ほぼ完全な人間としての性交となります。
(ただ…恐らく、痴女種女官が生まれますね…)
ええ。盆踊りの儀式が全て終わり、族長をディードリアーネさんが送った後、会場に残されたのはオリューレさんとアンヌマリーちゃんと、あたし。
「それでもいいじゃないですか。子供は有効に活用するのが聖院学院でしょう。茸島分校でも変わらないはずですよ?」
「ですわね…ところでアンヌマリー。何をなさってらっしゃいますの、陛下に…」
「ああ、構いませんよオリューレさん。それより、貴女も何かをしたいのでは?」
そうですねぇ。
暗くて普通ならよくわかりませんけど、久しぶりの青薔薇服…それも珍しい事に、オリューレさんにはレアスタイルな青薔薇騎士団服です。
ビキニスタイルなんですよ、今のそれ。
で、オリューレさんも百万卒級の幹部痴女種ですから、今はリミッターを解除した百万卒のアンヌマリーちゃんと同格。
そして、あたしが座る椅子の前に跪いて動く、金髪の見事な頭。
(申し訳ありません、ベテハリとアニサの性交を遠隔で眺めておりますと…)
うふ。
あたしたちの視覚や聴力では、激しい汁音や嬌声はもちろん、繰り広げられる痴態が丸見えです。
(は、激しいですね…さすがこの辺りの住民、腰は動くのですよ…特に女は)
言いながら、アンヌマリーちゃんのお尻を持ち上げて挿入するオリューレさん。
(ふう…悪いのですけど、貴女の穴を使いますよ…)
「あらオリューレさん、精気授受なら公務でしょう、あたしがお尻を貸しましょうか?」と言ってあげます。
「い、いえ…今は陛下にお悪いかと…せっかくアンヌマリーに咥えさせているのに…」
構いません。ただし、この後…二人で犯しますからね。
それにオリューレさん、黒薔薇資格欲しい病、まだ治ってないでしょ。
もしかすると大丈夫かも知れませんよ、今度は。
(ああっそんな意地悪をっ…どうせ焦らすのでしょう?)
バレてーら。
ちなみにあたし、広場に人がいなくなってから紐仕様の白金衣に衣装チェンジしてますよ。
ええ、簡単に昇格させまへんで。
したかったらあたしを満足させなはれ。
(陛下が鬼に思えます。いえ、このところ、私を肉便器に使うのに楽しみを覚えて頂けているようですけど)
そうなんですよ。大人モードのアンヌマリーちゃんを犯しながら、瞳さんとゼアラさんに性交指導してるのが最近のあたしのお部屋の光景。
言っときますけど、クリスおじさまとのお勤めもちゃんとこなしてますからね。
まぁ、今日は久々にオリューレさんにご飯を与えるついでに泣かせておきましょうか。
何せ、茸島支配のためにはオリューレさんの力が必要です。
それとねぇ。
妊娠は難しいと思いますけど、先日の仲直りの意味もあるんですよ。オリューレさんとアルトさんの。
「げ、アルト…なんでここに?」
「べらこ陛下に呼ばれておりました。オリューレ、あたくしも気分が乗りませんが、痴女皇国の幹部どうし、仲が悪いままでもよろしくはないでしょう。それに…今後は茸島だけでなく、南洋王国の慈母寺に女官を配するはなしでしょう。あれ…騎士けんむ6きゅう以上の女官という指定ですよ…」
「ああ…聖母教会と同じよね…」
「つまり、よい女官をまわしてもらえるようにするには、警務局とのれんけいも必要。べらこ陛下の采配に感謝なさいませ」
と、オリューレさんにお尻を向けるアルトさん。
つまりは、オリューレさんは身体でアルトさんにごますりしなさい。
そして、あたしはアンヌマリーちゃんを存分に犯せるように、アルトさんが気を利かせたと思って頂ければ、ここにアルトさんが現れた理由がお察しになれますかと。
ええ、呼んだのはあたしですが、儀式終了後にも残っておりましょうかと言ってくれたのはアルトさんです。
助平ですが、こういうところの気は利く女。
いいですねオリューレさん。いがみ合ってないで、ちゃんとアルトさんのお尻を楽しむのですよ。
(は、はい…アルトだめ動き激しい!あ、いくいくいくいくいくううううう!)
(ふふふふふ、たわいもない。では今度はオリューレに、たっぷりとあたくしが精気をほきゅうしてさしあげます)
そして、心話では響く絶叫。
いえ、オリューレさん、気持ち良さそうですよ。
そして、あたしのお尻に放ったアンヌマリーちゃん、まだちょっと早漏気味ですね。
いいですね、女というものはこうして犯して泣かせるのですよ。
ベテハリ君なんて、今、二回目の絞られタイムじゃないですか。
(あひいいいいい!こんな場所では見られます!)
(見られて喜ぶ変態なのは知っています。ほら、オリューレさんにエリート幹部候補の牝顔を見せてあげるのです。貴女の教育のおかげで陛下の寵愛を得られた肉便器になった顔をですね)
ええ、この先は闇堕ちマリア枠になりそうな描写なので割愛させてください。
けれど、これくらいやっておかないと、もはやうちの幹部女官と来たらねぇ…。
(陛下のご趣味という気も…あああっアルトだめ!出し入れきつい!)
うっさい。なんだかんだ言ってアルトさんのちんぽ、堪能してるじゃないですか。
それに、あたしの趣味とは聞き捨てならない発言ですよ。
茸島勤務延長、もう10年。
(またそういうはらすめんとをされましても!)
ええ、幹部の皆さん。
不用意な発言で人の気分を害することも、時としてあると思いますから注意願います。
あと、茸島保養所の利用時に、オリューレさんの空腹状態…精気の蓄積状況には気を配ってあげてくださいね。
何せ、これからは茸島でも数百名の女官が最終的には活動する予定です。
その精気授受の頂点たる、茸島の女王の精気タンクが空では困ると思うのです、オリューレさんと、そしてディードリアーネさんの部下全員。
(陛下…それ、保養所利用者が片端から私を犯すということでは…)
いいじゃないですか。親睦ですよ、親睦。
それに茸島に拠点移設の話もあるんだし、頑張って幹部としてお勤めしましょうよ。
(鬼!悪魔!ベラ子陛下!)
ええ、痴女皇国の安定経営のためには、鬼でもワニでも何でもなります。
ですから、これは貴女を重用しようとするあたしの愛情と思って欲しいんです。
ほら、アルトさんなんて痴女皇国草創期のノリでオリューレさんのお尻まで掘ってるじゃないですか。
この楽しみも理解できるように修行です、修行。
(私を責めて喜んでるでしょう!)
うん。
責め応えあるから。
(うぬぬ…アンヌマリー、オリューレさんに負けてはなりません…)
(そうですよマリー。何でしたらアンヌマリーには正真正銘の黒薔薇の技を教育)
(ジョスリン。あなた、娘とは気が向かないのでは?)
(いえいえマリー、ロレーヌ公国と支部発展のためですよ)
(嘘おっしゃい、痴女宮に帰還したいゴマスリでしょうに!)
(ぎゃああああああ!)
えーと、ストラスブールのstupido genitore2名、ほっといっていいよね。
(ええ。あの両親は対抗意識が強いのも困りもの。しかし…いざとなればオリューレ様の代わりが可能なように自らを鍛えておくのもやぶさかではありません。あっ陛下、Acmeします!)
(ふふふふふ、将来有望な発言ですね…)
うん、こうして有能な部下を育成するのも皇帝の責務。
(っていうかマリアヴェッラ陛下。いえベラちゃん。何のために私を妾にしたの!)
(瞳様、とりあえず我々も性技と身体を鍛えましょう…それに、我々は昨日、陛下と)
(あああんっゼアラさんそれをバラしてはダメです! あんっついでにそこもダメ!)
ゼアラさんはまだしも瞳さん。
あたしの留守中にあんたら、何やっとん。
いえ、やってもいいのですよ。
瞳さんはあたし好みになるように特訓中。
ですが、あたしが構ってないように聞こえる言い草は我慢なりません。
あんたら、明日、おじさまとあたしがやってるの見学だけの罰ね。
(まぁ、べらこ陛下も大変ですよねぇ…聖院もいまはたいがいな夜ですけど…)
はい。聖院側の実態も、機会があればお教えしましょう。
向こうはまだ、ジーナ母様がいてますからカオスにはなっていませんけどね。
そして、幽霊さんと妖怪さん。
今度はちゃんとした人生を歩めるように、この一帯は痴女皇国が責任を持って整備しておきますから、心置きなく生まれ変わってください。
もしかしたら、ベテハリ君とアニサちゃんの子供として生まれるかも知れませんけど、それもまた、運命。
次は、前よりは幸せにしてみせられると思いますよ。
だから、生まれ変わったら頑張って生きてね。
これが、あたしに出来るせめてもの親切です。
(なんだかんだもうしあげて、べらこ陛下は聖院げんそくにちゅうじつですからねぇ)
(助平なのも忠実でしてよ、アルトリーゼ)
うっさいおばちゃん。
あんたがちゃんと色々してなかったツケでもあるんですよ。
これからの南洋王国統治の道のりを考えるだに、頭が痛くはあります。
ですから、せめて今だけの快楽に耽らせて欲しいのです。
…明日もちゃんと働きますから!
今回で茸島編、何とか終わりにするそうですよ。
そうですけどね。
…いきなり、盆踊りの会場からとかって、どうなんですか。
事ここに至るまでの経緯の説明とか、必要なんじゃないでしょうか。
それにアンヌマリーちゃん。
一応、黒薔薇騎士団入団資格と申しますか、後宮居住資格を獲得しました。
Anne-Marie de Lorraine アンヌマリー Ten thousand Suction(Limited Million Suction, Limited Orge mode)一万卒(限定鬼化能力者) Slut Visual. 痴女外観 White Rosy knights, Imperial of Temptress. 白薔薇騎士団 Executive candidate, Holy temple Academy, Imperial of Temptress. 痴女皇国聖院学院幹部候補生
ただし、幹部候補課程の間は出力制限がかかる事になりました。
しょっちゅうオリューレさんやディードリアーネさんと喧嘩されても困ると思ったのですが。
(役に立っているかいないかと言われましたら、他の二人共々有能であると回答させて頂きます。彼女たち含めて今期の10名、10月には所定通り卒業させて問題ないとディードリアーネも考査票を出しておりますかと)
で、卒業後は赤薔薇所属か白薔薇所属で行くか、はたまた黒薔薇見習いにしてしまうかで揉めたんですが…それ以前に本人がですね、黒薔薇認定儀式でですね。
(あ、あんな恐ろしいものですとは…確かに陛下が覚悟しなさいとお告げになられました理由、よく理解させて頂きました…母は二人とも「意地でも耐えなければ二度と帰ってくるな。黒薔薇昇格認定を受けなくば絶対にストラスブール、いえ欧州の土は踏ませない」などと無茶を申しておりましたけど…)
ええ。あれは二度とされたくない、ごめんこうむるという表情です。
うん、あたしも出来ればやりたくないです。
次からは雅美さんかダリアさんかペルセポネーゼちゃんに振ろうと思いますっ。
っていうか、マリー先生。
そんなにスパルタ教育を施したいのであればですよ、ジョスリンにやらせたら良かったのでは。
お忘れかも知れませんが、あのカエル女は一時期ですが黒薔薇騎士団長の地位にありましたので、やろうと思えばあの試練の儀式、出来ないはずはないのです。
(ジョスリンが拒否いたしました。確かに陛下…あたくしの心境としましては、ジョスリンにあれをさせるのはいささか不憫ですわ…)
(さすがに自分の娘相手にあれは…出来れば避けさせて欲しいのですが)
ええー。あんたなら出来ると思ったのにっ。ジョスリンのいくじなしっ。
(意気地があるかどうかはともかく、アンヌマリーの育児に直接的に関わっていないのは間違ってはおりませんね)
さよか。
それはともかく、アンヌマリーちゃん。
この盆踊りの儀式の冒頭の重要な任務を務めるお役目です。
そのためにも一時的に黒薔薇騎士団員同等の状態にまで強化したようなものです。
とは申せ、内心、結構緊張している模様。
万一のErroreに備えて、リトルクロウを提げたアルトさんが密かに待機中。
更には、あたしも…ええ、ういきょうの枯れ束を用意しています。
で、盆踊り会場。
こないだデンパサールに来た際に、物々交換をやった広場にしました。
そして、盆踊りと来れば普通は、中央に備え付けるものはやぐらですよね。
ですが、痴女島よりはマシとは申せ、熱帯性気候の茸島。常設しているわけにもいきません。
更には、解体や分解組み立ての手間というものもあるでしょう。組んでバラして、更には楽器やら何やらを持ち出して置いてなどなどしていては手間のかかる話です。
そこで、我々が知恵と資材をご提供。
やぐら製作の材料としては高級すぎる気もしましたが、船舶用高級建材のリグナムバイタと…ええ、絶林檎を使用しました。
ニス状の防水コーティングも施されておりまして、五十年から百年は保ちそうな立派なものです。
更に、移動可能なように車輪も取り付けてあります。
普段は雨に濡れないよう、小屋にでも隠してもらい、必要に応じて引き出すのと…象や牛に牽引させるためのロープも用意。
つまり、一種の山車としても使えるようにしました。
で、連邦世界のバリ島に似合うような装飾と塗装も罪人工場木工場の有志の皆様が頑張って施工。
木琴や太鼓は普段から積んでおけば良いでしょう。
これを鳴らしながら会場に向かい、鎮座させた後で行列の群衆をそのまま踊りの輪にすればどうよというのを姉が族長様方、村の皆様に提案。
そして痴女種能力で踊りの振り付けやら何やらをお教えしまして、突貫工事と付け焼き刃ながらも、それなりに祭りめいた流れの儀式を予行演習3回くらいで出来るようになりまして。
(いや、巫女さんめいた女の子に歌わせるとか色々と案はあったんだよ…)
(バーチャルアイドルみたいな感じでねぇ…)
と、いかにも残念そうな感じで姉と雅美さんが申しておりますがね。
あのねぇ。
この時代にアイドル女子とか作ってどうするんですか。
それ以前に、この南洋王国に、歌や音楽を作れる文明や文化を受け入れるだけの教育水準になるように、住民に文字や知識を浸透させる方が先じゃないですか…。
今、この人たちにそういう巫女さん文化を教えて理解させるだけでも大変だと思いますよ。
(それ以前に、仏教文化の残滓みたいな感じの民族風習でしょ…だから巫女さんという概念を定着させる事が必要だってわかってさ、今回は見送ったのよ…)
それはそうでしょう。
巨大な蛾でも住んでて、その蛾と更新するための美人姉妹とかいるようなら話は別ですよ。
しかし、茸島にそんなもん棲息してるわけがないでしょう。
(それ以前に、あんなサイズの蛾になるような幼虫、地球の重力であそこまで進化して育つかどうかをまず考えろよ…)
(ベラちゃん、その昭和的思考…誰からもらったのよ…連邦世界ってさ、昭和から更に200年程度は進んでんのよ…)
ようわかりません。
とりあえず思いついたことを言うてみただけですっ。
まぁともかく、村からその広場まで敷き詰められたご立派な石畳の道。
茸島の北からの街道にも繋げられていまして、この幽霊騒ぎを契機に車で直接にデンパサールの集落内に乗り入れられるようにさせて頂く承諾を得られた結果のたまもの。
更には近日中にエマちゃんが港を作り、オセアン型やアメリゴ型…連邦世界のイタリア海軍練習帆船だったアメリゴ・ヴェスプッチから型を取りまして、ディーゼル機関の代わりに生体発電機とヘリカル水流推進機を搭載したものです…はもちろん、テンプレス級の接岸もゆくゆくは可能なように準備しておくとも聞かされました。
(茸島南部からの農産品積み出し用。お米はもちろん、ゴムや椰子やコーヒー豆の出荷ならデンパサールから荷役した方が楽でしょ。現時点では街道経由で北側から積み出すから、車を使っても港まで持ち込むのに半日から一日はかかる話になってるじゃん…)とは、パイセンの弁。
要は産地からなるべく近い港を開きたいわけですね。
確かに茸島は連邦世界のバリ島とほぼ同じ大きさです。
そして愛媛県に匹敵する面積を持つだけではなく、痴女島より可耕地が広く、適度な水量の川も多数。
国土局としても、痴女宮で消費する農産物生産拠点として開発を進めたいとの意見ももらっています。
で…これだけ聞けば、それなりに意味も意義もある立派な開発事業ですよね。
ですが。
(やはり日本米の食事が欲しい。そしてお餅や寿司用のお米がないと実現不可能な料理があるってね、請願が来てんのよ…比丘尼国か、いっそ連邦世界の日本から輸入したら済む話でしょって言ってんだけどさ…)
はぁ。
確かに、ジーナ母様やねーさんなど、あんたらそもそも何人なのよと言いたくなる人ですら、育った環境のせいで日本食にうるさい人間もいますよ。
そして、たのきちやパイセンのような純粋な日本人ならば、あのロンググレイン…タイ米に代表される長細いお米にぶつくさ言うのもわからなくはありません。
一方で、あの系統のお米に馴染んでいるのがインド系のハリティリーネさん。そして玄奘さんの中の人。
更には中東やアフリカでも米食地域があるらしく、アルトさんと…フランス生まれですけど、ダリアさんからもロンググレインのインディカ種で別にええやんという話が。
あと、他ならぬこのマリアヴェッラもイタリア食文化圏の人間です。
つまり、純粋な日本米をリゾットやらに使うと、あれ? ちょっと違うかなと思う部類。
(ベラ子…イタリア在来種は日本米に近い品種だ…食感の差は調理法によるところもデカいからな…)
(あとアフリカのお米もタイ米とはまた違うのよ…)
ぐぬぬぬぬ。
どないせえと言うのですかっ。
(まぁ、あたしも考えたんだけど…まず、純粋な日本米を赤道帯域で栽培するのは不可能だ。これは覚えておいてくれ。理由は、摂氏35度だったかな…高い気温下では花粉をちゃんと受粉してくれないんだ。つまり、実をつけない受粉障害ってのが起きる。だからこの辺の原生亜種たるジャバニカ種を栽培させて痴女島に持ち込むか、さもなきゃアフリカ種かインディカ種を輸入するのが手っ取り早いんだよ)
えええええ。まさか、そんな制限があったとは…。
(とりあえずファインテックの遺伝子制御部に持ち込んで対策種が出来ないかは調べてる。ただ、何分にも発芽させては高温環境下で試すフィードバックの繰り返しだからな…それと、野生稲の特性…例えば、株の葉をわざと成育の途中まで広げる開張って育ち方する奴もいるんだ。これは他の雑草が生えないように日光を遮断する意地悪な行為だけど、豊作傾向に育つから栽培品種でもこうなるように遺伝子操作をした場合がある。クリス父さんによれば、野生種の遺伝子を解析する事でこうした品種改良の余地はまだまだあるらしいからな)
まぁ…その辺はねーさんやおじさま、そしてファインテックの研究担当の方にお任せしましょう。
ただ…炊いたご飯が人気なのはねーさんも分ってると思いますから、なるべく早期の供給体制構築はお願いしますよっ。
でないと、お米の件で文句言ってる人、片端からあたしがちんぽで黙らせなくてはならないくらい突き上げられてんですからねっ。
(お前の食生活に関わるからって首突っ込むからだよ…そういうのは内務の雅美さんか、通産局のクレーゼ母様に振れよ…特に母様は金衣やってたんだから、この界隈の食料や植生事情は知ってんだしさ…)
ああ、そうでしたね…わかりました、おばさまと雅美さんに一任します…ただ、お米の芯をわざと残していない、柔らかすぎる炊き方のリゾットを今度出されたら、あたしは暴れようと思います…。
(おめーはナポリタンやたらこスパ出されて暴れるイタ公かよ…それより盆踊りの儀式の見届けをちゃんとやれ…)
へいへい。
で、特設会場では木琴の美しい音が鳴り響く中、日本の盆踊りとはまた違う印象のスローダンスの輪が。
(今回はまだ楽器製造技術まで教えてないから、バリ島様式のガムランに近い演奏が出来るようにシンプルな木琴と太鼓と銅鑼を用意したのよ。で、同じセットを欲しい場合、デンパサールかシンガラジャの慈母寺または警務部に頼んでくれって内容の木簡をいくつか作って主要な集落に撒いてもらうから)
なるほど。
で、既にお伝えの通り、あたしたちは八方手を尽くして楽器の手配や作曲に踊りの振り付けにと苦労して形にした「バリ風盆踊り」の風習を広めようとしております。
更には、既に会場の片隅に連れて来てはおりますが、幽霊さんと妖怪さんに与えていた人工血液製剤の製造費用ですとか、果ては警備部を兼ねた慈母寺の建設資材手配等々、それなりのお金と労力を費やしております。
その金額、たのきちの試算によれば余裕で億どころか10億超え。
いかに茸島を我々が支配して、そこから得られる諸々を300年は享受可能と言っても、それなりの投資金額です。
で、これだけのお金または有価値資源を投下した我々痴女皇国への見返りはあるのか、雅美さんに聞いてみましょう。
何せ、これから作るお寺の建設だけでも、様々な出費がかかる話。
更には楽器演奏を含めた盆踊り風習を広める件でも、地元の方々に演奏はもちろん、楽器ややぐらの保守工作技術やら何やらの教育を要するのが判明しています。
(もちろん、島内の主要な場所に慈母寺の建立を許可してもらうのが前提よ。今後、幽霊騒ぎがあった場合も騎士を兼ねた尼僧が素早く対応出来るからと触れ込むの。で、寄進として頂くものを頂くって寸法よ。それに女官を投入すれば、そこから売春の風習を広めるまではあっという間なの、欧州作戦で実証出来たからね…)
ふふふふふ、なるほど。
幽霊騒ぎについては今回の退治で完全な収束を見るわけではないと伝えると伺っていますし、この政策は妥当なところでしょう。
そして…。
(最初はあまり売春に力を入れる気はないわよ。政策案レポートにも書いたけどさ、島の労働人口を増やすのと、地元出身の尼僧候補を育てさせるのが計画の主眼ね。つまり女官要員を育成させるわけよ…)
まだ足らないんですか、女官。
この半年で何千人育成したんですか、いや本当。
(ベラちゃん、この界隈の連邦世界での人口増加実態を考えてご覧なさいよ…東南アジアは基本、稲作をさぼりさえしなければ食べ物には困らないのよ。連邦世界で言われた食料不足だって、増えすぎて問題になったから騒がれただけよ)
あー、バングラディシュとかフィリピンが一時期、それに悩んだようですね。あと山地でポピー栽培の闇経済頼りだった地域。
(で、痴女皇国世界や聖院世界も今後は人口増加が問題になるって、あたしがいつぞやの月例会議で発言したでしょ。あれの根拠は…ただでも疾病関係は聖院時代からを含めて対策されて来た上にさ、食料事情やら産時の惨事をカイゼンしていくわけでしょ。バリ島ほどあちこちにお寺を作る必要はないにしても、近い体制を築く必要性はあるわよ。まして南洋王国全てを実質的に手に入れておくなら、ね…)
そう言えば、あたしもそうですけど、そこはかとなく駄洒落菌本来の症状が時々出ますね。
おじさまにお願いして改良種の調整をしてもらうとしましょう。
何せ、あたし自身が今や一種の駄洒落菌散布装置でもあります。
接触した相手への感染や、どの変種を感染させるかについては制御できるとしても、駄洒落菌本来の症状は…止められないんですよねぇ。
ほら、駄洒落宗を広めて欲しいというお願いがありますし、駄洒落菌はもともとお経の代わりにウザいくらいの駄洒落を唱えることで争う気をなくし闘争本能や欲望を抑えた生き方をしようよ、という宗派です。
その宗派の教えを否定するのは言論封殺だと姉も言ってますし「そんなに簡単に悟りの道に達するなら、なかなかいいじゃない。難しい教えや厳しい修行なしに人が解脱できるなら協力してあげて下さいよ」とパンチさんも賞賛しています。
ただ…問題は、殴りたくなるくらいに駄洒落を言われるのですよ。駄洒落菌原種に感染して本格的に発症すると…。
で、あたしたちが考えたのは駄洒落の代わりに精気授受を行なって悟りの道を開こうというものです。
姉に言わせると密教宗派の一つに、性交を取り入れた儀式を行なって奇跡を顕現する事を祈願する宗派もありますし、性交を司るインドの神様を祀ることでご利益を得る秘術を伝えるお寺も日本に存在するそうですね。
ただ、こうした流儀や流派は連邦世界では、邪流とされました。
理由は言うまでもなく、秘密にいやらしい事や奇抜な事をして現生利益を得ようとするのは、仏教の他宗派からは邪道に思われるからでしょう。
あたしだってその、立川流とか歓喜天のお作法とか聞いたら、うーん、それはちょっとと思います。
で、慈母寺で祭る慈母観音と慈母宗の教えですけどね。
皆様、怒らないでくださいね。
お察し頂けるとは思いますけど、あたし、これ考えるのに加わってませんからね。
…では、その教義の概要を箇条書きでお読みください。
・ガンガンおめこしていいよ。
・ただ、やりまくると子供もいっぱい出来てしまうし女の人の負担になるよね。
・だから慈母寺に来て尼さんに寄進しておめこしてね。
・そして仏の使いの尼さんとおめこしたら無病息災で頑丈な身体になるよ。
・女の人も尼さんとおめこしたら美しく若くなれるよ。
・ただ、男とやりまくらないとすぐおばあさんになるからね。
・何なら慈母寺にアルバイトに来ておめこしてもいいよ。
・複数の男性や複数の女性とおめこしていろんな人と仲良くしようね。
・人に優しく尽くす事を覚えようね。
・そうすれば若く美しいままで人生のほとんどを過ごせるようになるよ。
…いかがでしょうか。
仮に皆様の世界にこんな宗教があったとしたら、入信なさいますか。
そしてですね。
誰よ、こんなの考えたの。
(ベラ子。姉妹の対話が必要だと思うか)
どうしたもんでしょうか、この姉。
聖院の参詣者向け教範まんまやないですか、こんなもん。
…姉をとっちめるのはちょっと待ちましょう。
銅鑼が鳴らされ、音楽が止まります。
上半身は裸なれど、それなりの盛装に身を飾った族長さんがあたしが座ってる前にやってきます。
そして、あたしの前で一礼。
更には、あたしが座ってる前にしつらえられた祭壇の上に置かれた炭壺にですね、同じ祭壇の上に置かれた箱の中に入れられた削った香木をひとつまみ。
で、炭の上に振りかけてから両手であたしを拝みます。
元来はこの踊り、奉納楽として仏様の前でやる事になっています。
そのために、慈母観音像または、観音画を慈母寺で保管しておき、祭壇に飾ってその前で踊ると。
そして、死者が怨霊や妖怪にならないように鎮魂の祈りを捧げる事と定めました。
更には聖院では元来、西暦めいた暦を教えていました。
(あの年間210日のバリ暦を採用してあげたかったんだけど、痴女皇国世界だとさ、ヒンドゥー文明の影響が連邦世界ほど強くなかったのよ…)
でまぁ、聖院時代に西暦めいた聖陰暦に基づいたカレンダー…算出には天文観測が必要になりますから…を木版や金属板で配っていたようです。
で、これを広めるには紙…と言いたくなりますけど、製紙技術の未熟な当地では大きく民衆に伝える事はできません。
そこで、族長の家に今日は何日明日は何日という掲示を掲げたり、明日の催しを一種の掲示板で皆に伝えるとかやっていたようです。
そうなんですよ、今回は文字に紙にと、こうした文明を支える物品や文明的・文化的な教育を支援することも含んでます。
暦というものがなぜ必要なのかとか、市場を開いたり聖院または痴女皇国との物々交換の日のオラリオを管理する必要性とか色々ですね、教える必要があったわけですよ。
しかし、痴女皇国建国前後に南洋王国の後継問題があったとか、跡を継いだ王子様がアホボンだったとかいう姉の談話もある通り、一時的に国が乱れた事があったようです。
更には痴女皇国建国に伴う、周辺から果ては欧州・アフリカへの軍事作戦行動。
こうした影響を受けて、一時的に文明程度が後退した地域もあるとは聞かされます。
しかし…そんなにすぐに文明が後退するものなのでしょうか。
たかだか10年未満、中央集権国家の支配が薄らいだだけですよ。
(ベラちゃん…ジャカルタからここまでの距離を考えるのよ…しかもジャカルタからバニュワンギまでは船か徒歩か水牛くらいしか移動手段がないでしょ、バニュワンギからはすぐ向こうに茸島が見えてるから、よほど荒れてなければ、小舟でも海峡を渡れてしまうんだけど…)
ああ、そうですね。茸島もバリ島同様、南洋島の東の端とを隔てる海峡の幅、一番狭いところで2キロもありません。
下手すると、泳いで渡れますね。
ただ、バニュワンギという街からジャカルタまでは、東海道よりも更に長い距離となるそうです。
歩けば2週間以上、確実。
そんな状況では、実際に会っての会話すら大変でしょう。
(この辺りは冊封支配が一般的だったみたいよ。連邦世界のインドネシアの歴史とは少し違うと思うけど、鬼汗国がジャカルタに攻めて来るまでは、税というより貢ぎ物を求める支配体制だったのね。で、遊牧民だった鬼汗国が食料やらを税として納めさせるシステムを作っちゃったと…)
鬼汗国、なかなかにいらんことしますね。
(で、八代目金衣が帰れとやったのですよ。しかしながら、鬼汗国は当初は平和的に来たために侵略とはみなせず、気づいた時には税制を敷いて軍隊を駐留させたので八代目が怒って追い返すも、その税制度を引き続き採用しなくてはならないほどに南洋島の経済が疲労していたのです)
これは二代目様の解説ですね。
(重税を課した鬼汗国のせいで、焼畑農業を進めたり、田の土を疲弊させるほどに稲を植えたりなどありましてね…マリアヴェッラにわかりやすく申しますと、二毛作とか三毛作とあなた方が申している農法ですわ)
でも、そんな事になったら、普通は税を赦免するのでは。
(それがね、この辺りも編笠民兵国同様、元来はあまり働かないでしょう。特に男…)
あああああ!…ね、熱帯地方あるあるのアレですか…。
(しかし、ここは働いてもらわねば困ると、敢えて税制を維持。稲の実りが悪いところへ食べ物を回すためにも、敢えて現物の形で税を徴収したのです。その習わしが今にも残っているというところでしょうかね。ただし…貴女もお分かりの通り、南洋王国は割と広い国。そして、いくつもの島で成り立っていますから、兵をやり官吏を遣わして税を取り立てるにも大変でしょう)
でしょうね。
(ですので、その遠さによって最初は貢物を変えさせていたのです。かさばるお米や芋を長々と都まで運ぶも不便。なので、茸島からは貴重な香木だの珍しい果実や実、石…即ち宝石などを捧げさせていたようです)
ああ、なるほど。かさばらずに値打ちもあるものを貢がせていたと。
(ただ、南洋王国の都が揺らぐと、返礼として下賜していた暦だの紙だの木板だのと言った記録用の文房具の支給もままならずと言ったことが起きていたようです。それと、文字教育ですね。これも茸島の地元だけでは賄えず、南洋王国から文官を遣わしていたと)
はぁ…なるほど、一時期の大英帝国ほどではないと思いますけど、知識面で間接的に支配をしようとしたとも受け取れます。
(聖院当時は聖院規範に従って、人が請願せねば積極的に助けてはならないとありましたからねぇ…)
なんでもそんな規則、作られたんでしょ。
(マリアヴェッラ。物を与えるのと、文字や知恵を授けるのは意味合いが全く違いましてよ。あなたがたはもはや聖院規範のうち、これを盛大に破っておられますけど…)
えええええ。
(だってそうでしょう。あたくし達が文字を授けてご覧なさい。それは、要らぬ知識を与えかねません。進み過ぎた知恵を授ければ、資源の浪費どころか、いくさに使いかねない話でもありますわよね)
うーむ、しかし、教えるところは教えないと、いつまで経っても進歩しない人というのもいるのでは。
(もちろんそうです。ですので、あたくしも今ではこの「みだりに人を教え導くにあらず。知恵は災いの元ともなり、人に教えるにも良し悪しを再考せよ」というところは、痴女皇国になって人を積極的に従えるのならば緩めても良いとは思っておりますわ)
た、確かに…。せめて簡単な計算とか、カレンダリオくらいは発明して欲しいかも知れません。
それと、日時計とかで構いませんから、時計。
こうした「記録文化」や「科学知識」も場合によっては人を進化させる反面、争いの道具にするところもあるから慎重にやれという話だったのでしょう。
ですがねぇ。
盆踊りというのであれば、元来はお盆にする話です。
そして、今回の盆踊りは、まさに痴女皇国が幽霊討伐を助けて島の治安を回復するだけではなく、幽霊や妖怪がおばけになった理由を教えて「慈母寺の言うことを聞いて死んだ人を慰めればお化けは出なくなるよ」という話に持っていって慈母寺を各地に広め、茸島の間接支配を強めるために行う物です。
つまり。
死者を弔う儀式を行う時期を知る必要性…お盆に先祖の魂を慰めることで、不慮の死を遂げた女性の霊にも効き目があるからというのを理解してくれるだけの知性を、原住民の皆様に求めなくてはなりません。
ただ、慈母寺の尼僧となるのは聖院女官であり、奇跡を起こせる存在というのが一応はちゃんと伝わっているようです。
そして…その奇跡を、白薔薇騎士団制服に身を包んだアンヌマリーちゃんが、皆の目の前で起こす事になりました。
盆踊りに先立って、比丘尼国からお借りした黒漆剣という日本刀を使って破邪の儀式を行っています。
その式上で、幽霊さんと妖怪さんには「普通の女官種になってもらってから」安楽死して頂き、その死骸は自己発火燃焼することで処理されています。
本当ならズバズババッサリと切り捨てれば一番わかりやすいのですけど、それではあまりに不憫。
で、宗教儀式めいた形で捕獲したと見せかけた幽霊さん…実際に暴れそうな妖怪さんは外道ちゃんの血の効果でおとなしくさせました…が成仏を希望されたので、我々がその希望を叶える形で聖炎の儀を取り行っています。
そして、儀式の終わりを告げる形で、参加者はあたしに焼香してお礼の祈りを捧げて帰宅される流れに。
でね。
この踊りの最中に、絶林檎成分…エロカロイドを撒いています。
お香の煙に乗せて。
ええ、絶林檎は毒林檎同様、燃やすと毒ガスを発生させます。
毒林檎なら純粋な毒ガスですけど、絶林檎であれば…。
だって、お祭りの時に「出来ちゃう」のは日本ではありがちだともお聞きしましたから。
そして、民衆の皆様を集落に送る騎士たち。
この後は集落に潜んでリモートドレインの形で、ギシギシアンアンされている皆様の精気をしっかり徴収してくる予定です。
で、相手のいない独身の方には…その騎士たちが、罪人寮の要領で相手をします。
女性だって、逃しません。
千人卒をきっちり、何名か行かせてますよ。
数百名の部落です。
確実に、性交可能な年齢の人には何らかの性行為を実施。
その中には、ベテハリ君も混ぜています。
目ぼしい女に種を付けて良いと、アンヌマリーちゃんが言い含めています。
更には、アニサちゃんを随行させています。
そう…この夜に、妊娠させたいならさせろともアンヌマリーちゃんは言ってますよ。
この機会を逃せば、アニサちゃんは女官化されてしまいますから。
で、生まれた子供は我々が女官として育てようと思いますけど、アニサちゃんが茸島行政支局勤務を願うなら、今回は頷いてあげようと思います。
そして、行政支局付きの雑用係に雇用したベテハリ君と一緒に暮らしたいなら、用務員住宅を用意するからとも。
そうです。ベテハリ君は引き続き、売春少年ならぬホスト少年として、最低でも茸島には置いておきたい逸材であるとのオリューレさんの強い希望がありました。
で、同じく、ベテハリ君を買っているアンヌマリーちゃんも、アニサちゃんを側に置いておくことで夫婦で痴女皇国に尽くしてくれるなら勤務に励んでくれるんじゃないだろうかと考えましてね。
その結果がどう出るかはわかりません。
しかし。
今、ベテハリ君とアニサちゃんは、こっそりと水場のある小屋…いつの間にか誰かが用意したようですね(棒読み)で、種付けおめこの真っ最中。
茸島女官用エロ制服を与えられたアニサちゃん、実のところは治療時に百人卒未満で痴女種化されていましたよね、前編で…。
ですが、これだと妊娠は難しいので、敢えて一人卒状態にして、更には一時還俗。
ベテハリ君同様、ほぼ完全な人間としての性交となります。
(ただ…恐らく、痴女種女官が生まれますね…)
ええ。盆踊りの儀式が全て終わり、族長をディードリアーネさんが送った後、会場に残されたのはオリューレさんとアンヌマリーちゃんと、あたし。
「それでもいいじゃないですか。子供は有効に活用するのが聖院学院でしょう。茸島分校でも変わらないはずですよ?」
「ですわね…ところでアンヌマリー。何をなさってらっしゃいますの、陛下に…」
「ああ、構いませんよオリューレさん。それより、貴女も何かをしたいのでは?」
そうですねぇ。
暗くて普通ならよくわかりませんけど、久しぶりの青薔薇服…それも珍しい事に、オリューレさんにはレアスタイルな青薔薇騎士団服です。
ビキニスタイルなんですよ、今のそれ。
で、オリューレさんも百万卒級の幹部痴女種ですから、今はリミッターを解除した百万卒のアンヌマリーちゃんと同格。
そして、あたしが座る椅子の前に跪いて動く、金髪の見事な頭。
(申し訳ありません、ベテハリとアニサの性交を遠隔で眺めておりますと…)
うふ。
あたしたちの視覚や聴力では、激しい汁音や嬌声はもちろん、繰り広げられる痴態が丸見えです。
(は、激しいですね…さすがこの辺りの住民、腰は動くのですよ…特に女は)
言いながら、アンヌマリーちゃんのお尻を持ち上げて挿入するオリューレさん。
(ふう…悪いのですけど、貴女の穴を使いますよ…)
「あらオリューレさん、精気授受なら公務でしょう、あたしがお尻を貸しましょうか?」と言ってあげます。
「い、いえ…今は陛下にお悪いかと…せっかくアンヌマリーに咥えさせているのに…」
構いません。ただし、この後…二人で犯しますからね。
それにオリューレさん、黒薔薇資格欲しい病、まだ治ってないでしょ。
もしかすると大丈夫かも知れませんよ、今度は。
(ああっそんな意地悪をっ…どうせ焦らすのでしょう?)
バレてーら。
ちなみにあたし、広場に人がいなくなってから紐仕様の白金衣に衣装チェンジしてますよ。
ええ、簡単に昇格させまへんで。
したかったらあたしを満足させなはれ。
(陛下が鬼に思えます。いえ、このところ、私を肉便器に使うのに楽しみを覚えて頂けているようですけど)
そうなんですよ。大人モードのアンヌマリーちゃんを犯しながら、瞳さんとゼアラさんに性交指導してるのが最近のあたしのお部屋の光景。
言っときますけど、クリスおじさまとのお勤めもちゃんとこなしてますからね。
まぁ、今日は久々にオリューレさんにご飯を与えるついでに泣かせておきましょうか。
何せ、茸島支配のためにはオリューレさんの力が必要です。
それとねぇ。
妊娠は難しいと思いますけど、先日の仲直りの意味もあるんですよ。オリューレさんとアルトさんの。
「げ、アルト…なんでここに?」
「べらこ陛下に呼ばれておりました。オリューレ、あたくしも気分が乗りませんが、痴女皇国の幹部どうし、仲が悪いままでもよろしくはないでしょう。それに…今後は茸島だけでなく、南洋王国の慈母寺に女官を配するはなしでしょう。あれ…騎士けんむ6きゅう以上の女官という指定ですよ…」
「ああ…聖母教会と同じよね…」
「つまり、よい女官をまわしてもらえるようにするには、警務局とのれんけいも必要。べらこ陛下の采配に感謝なさいませ」
と、オリューレさんにお尻を向けるアルトさん。
つまりは、オリューレさんは身体でアルトさんにごますりしなさい。
そして、あたしはアンヌマリーちゃんを存分に犯せるように、アルトさんが気を利かせたと思って頂ければ、ここにアルトさんが現れた理由がお察しになれますかと。
ええ、呼んだのはあたしですが、儀式終了後にも残っておりましょうかと言ってくれたのはアルトさんです。
助平ですが、こういうところの気は利く女。
いいですねオリューレさん。いがみ合ってないで、ちゃんとアルトさんのお尻を楽しむのですよ。
(は、はい…アルトだめ動き激しい!あ、いくいくいくいくいくううううう!)
(ふふふふふ、たわいもない。では今度はオリューレに、たっぷりとあたくしが精気をほきゅうしてさしあげます)
そして、心話では響く絶叫。
いえ、オリューレさん、気持ち良さそうですよ。
そして、あたしのお尻に放ったアンヌマリーちゃん、まだちょっと早漏気味ですね。
いいですね、女というものはこうして犯して泣かせるのですよ。
ベテハリ君なんて、今、二回目の絞られタイムじゃないですか。
(あひいいいいい!こんな場所では見られます!)
(見られて喜ぶ変態なのは知っています。ほら、オリューレさんにエリート幹部候補の牝顔を見せてあげるのです。貴女の教育のおかげで陛下の寵愛を得られた肉便器になった顔をですね)
ええ、この先は闇堕ちマリア枠になりそうな描写なので割愛させてください。
けれど、これくらいやっておかないと、もはやうちの幹部女官と来たらねぇ…。
(陛下のご趣味という気も…あああっアルトだめ!出し入れきつい!)
うっさい。なんだかんだ言ってアルトさんのちんぽ、堪能してるじゃないですか。
それに、あたしの趣味とは聞き捨てならない発言ですよ。
茸島勤務延長、もう10年。
(またそういうはらすめんとをされましても!)
ええ、幹部の皆さん。
不用意な発言で人の気分を害することも、時としてあると思いますから注意願います。
あと、茸島保養所の利用時に、オリューレさんの空腹状態…精気の蓄積状況には気を配ってあげてくださいね。
何せ、これからは茸島でも数百名の女官が最終的には活動する予定です。
その精気授受の頂点たる、茸島の女王の精気タンクが空では困ると思うのです、オリューレさんと、そしてディードリアーネさんの部下全員。
(陛下…それ、保養所利用者が片端から私を犯すということでは…)
いいじゃないですか。親睦ですよ、親睦。
それに茸島に拠点移設の話もあるんだし、頑張って幹部としてお勤めしましょうよ。
(鬼!悪魔!ベラ子陛下!)
ええ、痴女皇国の安定経営のためには、鬼でもワニでも何でもなります。
ですから、これは貴女を重用しようとするあたしの愛情と思って欲しいんです。
ほら、アルトさんなんて痴女皇国草創期のノリでオリューレさんのお尻まで掘ってるじゃないですか。
この楽しみも理解できるように修行です、修行。
(私を責めて喜んでるでしょう!)
うん。
責め応えあるから。
(うぬぬ…アンヌマリー、オリューレさんに負けてはなりません…)
(そうですよマリー。何でしたらアンヌマリーには正真正銘の黒薔薇の技を教育)
(ジョスリン。あなた、娘とは気が向かないのでは?)
(いえいえマリー、ロレーヌ公国と支部発展のためですよ)
(嘘おっしゃい、痴女宮に帰還したいゴマスリでしょうに!)
(ぎゃああああああ!)
えーと、ストラスブールのstupido genitore2名、ほっといっていいよね。
(ええ。あの両親は対抗意識が強いのも困りもの。しかし…いざとなればオリューレ様の代わりが可能なように自らを鍛えておくのもやぶさかではありません。あっ陛下、Acmeします!)
(ふふふふふ、将来有望な発言ですね…)
うん、こうして有能な部下を育成するのも皇帝の責務。
(っていうかマリアヴェッラ陛下。いえベラちゃん。何のために私を妾にしたの!)
(瞳様、とりあえず我々も性技と身体を鍛えましょう…それに、我々は昨日、陛下と)
(あああんっゼアラさんそれをバラしてはダメです! あんっついでにそこもダメ!)
ゼアラさんはまだしも瞳さん。
あたしの留守中にあんたら、何やっとん。
いえ、やってもいいのですよ。
瞳さんはあたし好みになるように特訓中。
ですが、あたしが構ってないように聞こえる言い草は我慢なりません。
あんたら、明日、おじさまとあたしがやってるの見学だけの罰ね。
(まぁ、べらこ陛下も大変ですよねぇ…聖院もいまはたいがいな夜ですけど…)
はい。聖院側の実態も、機会があればお教えしましょう。
向こうはまだ、ジーナ母様がいてますからカオスにはなっていませんけどね。
そして、幽霊さんと妖怪さん。
今度はちゃんとした人生を歩めるように、この一帯は痴女皇国が責任を持って整備しておきますから、心置きなく生まれ変わってください。
もしかしたら、ベテハリ君とアニサちゃんの子供として生まれるかも知れませんけど、それもまた、運命。
次は、前よりは幸せにしてみせられると思いますよ。
だから、生まれ変わったら頑張って生きてね。
これが、あたしに出来るせめてもの親切です。
(なんだかんだもうしあげて、べらこ陛下は聖院げんそくにちゅうじつですからねぇ)
(助平なのも忠実でしてよ、アルトリーゼ)
うっさいおばちゃん。
あんたがちゃんと色々してなかったツケでもあるんですよ。
これからの南洋王国統治の道のりを考えるだに、頭が痛くはあります。
ですから、せめて今だけの快楽に耽らせて欲しいのです。
…明日もちゃんと働きますから!
0
お気に入りに追加
26
あなたにおすすめの小説
どうぞ二人の愛を貫いてください。悪役令嬢の私は一抜けしますね。
kana
恋愛
私の目の前でブルブルと震えている、愛らく庇護欲をそそる令嬢の名前を呼んだ瞬間、頭の中でパチパチと火花が散ったかと思えば、突然前世の記憶が流れ込んできた。
前世で読んだ小説の登場人物に転生しちゃっていることに気付いたメイジェーン。
やばい!やばい!やばい!
確かに私の婚約者である王太子と親しすぎる男爵令嬢に物申したところで問題にはならないだろう。
だが!小説の中で悪役令嬢である私はここのままで行くと断罪されてしまう。
前世の記憶を思い出したことで冷静になると、私の努力も認めない、見向きもしない、笑顔も見せない、そして不貞を犯す⋯⋯そんな婚約者なら要らないよね!
うんうん!
要らない!要らない!
さっさと婚約解消して2人を応援するよ!
だから私に遠慮なく愛を貫いてくださいね。
※気を付けているのですが誤字脱字が多いです。長い目で見守ってください。
ご期待に沿えず、誠に申し訳ございません
野村にれ
恋愛
人としての限界に達していたヨルレアンは、
婚約者であるエルドール第二王子殿下に理不尽とも思える注意を受け、
話の流れから婚約を解消という話にまでなった。
ヨルレアンは自分の立場のために頑張っていたが、
絶対に婚約を解消しようと拳を上げる。
私のバラ色ではない人生
野村にれ
恋愛
ララシャ・ロアンスラー公爵令嬢は、クロンデール王国の王太子殿下の婚約者だった。
だが、隣国であるピデム王国の第二王子に見初められて、婚約が解消になってしまった。
そして、後任にされたのが妹であるソアリス・ロアンスラーである。
ソアリスは王太子妃になりたくもなければ、王太子妃にも相応しくないと自負していた。
だが、ロアンスラー公爵家としても責任を取らなければならず、
既に高位貴族の令嬢たちは婚約者がいたり、結婚している。
ソアリスは不本意ながらも嫁ぐことになってしまう。
【全話まとめ】意味が分かると怖い話【解説付き】
松本うみ(意味怖ちゃん)
ホラー
1分で楽しめる短めの意味が分かると怖い話をたくさん作って投稿しているよ。
ヒントや補足的な役割として解説も用意しているけど、自分で想像しながら読むのがおすすめだよ。
中にはホラー寄りのものとクイズ寄りのものがあるから、お好みのお話を探してね。
あなたたちのことなんて知らない
gacchi
恋愛
母親と旅をしていたニナは精霊の愛し子だということが知られ、精霊教会に捕まってしまった。母親を人質にされ、この国にとどまることを国王に強要される。仕方なく侯爵家の養女ニネットとなったが、精霊の愛し子だとは知らない義母と義妹、そして婚約者の第三王子カミーユには愛人の子だと思われて嫌われていた。だが、ニネットに虐げられたと嘘をついた義妹のおかげで婚約は解消される。それでも精霊の愛し子を利用したい国王はニネットに新しい婚約者候補を用意した。そこで出会ったのは、ニネットの本当の姿が見える公爵令息ルシアンだった。
【完結】幼馴染に婚約破棄されたので、別の人と結婚することにしました
鹿乃目めの
恋愛
セヴィリエ伯爵令嬢クララは、幼馴染であるノランサス伯爵子息アランと婚約していたが、アランの女遊びに悩まされてきた。
ある日、アランの浮気相手から「アランは私と結婚したいと言っている」と言われ、アランからの手紙を渡される。そこには婚約を破棄すると書かれていた。
失意のクララは、国一番の変わり者と言われているドラヴァレン辺境伯ロイドからの求婚を受けることにした。
主人公が本当の愛を手に入れる話。
独自設定のファンタジーです。実際の歴史や常識とは異なります。
さくっと読める短編です。
※完結しました。ありがとうございました。
閲覧・いいね・お気に入り・感想などありがとうございます。
(次作執筆に集中するため、現在感想の受付は停止しております。感想を下さった方々、ありがとうございました)
死を回避したい悪役令嬢は、ヒロインを破滅へと導く
miniko
恋愛
お茶会の参加中に魔獣に襲われたオフィーリアは前世を思い出し、自分が乙女ゲームの2番手悪役令嬢に転生してしまった事を悟った。
ゲームの結末によっては、断罪されて火あぶりの刑に処されてしまうかもしれない立場のキャラクターだ。
断罪を回避したい彼女は、攻略対象者である公爵令息との縁談を丁重に断ったのだが、何故か婚約する代わりに彼と友人になるはめに。
ゲームのキャラとは距離を取りたいのに、メインの悪役令嬢にも妙に懐かれてしまう。
更に、ヒロインや王子はなにかと因縁をつけてきて……。
平和的に悪役の座を降りたかっただけなのに、どうやらそれは無理みたいだ。
しかし、オフィーリアが人助けと自分の断罪回避の為に行っていた地道な根回しは、徐々に実を結び始める。
それがヒロインにとってのハッピーエンドを阻む結果になったとしても、仕方の無い事だよね?
だって本来、悪役って主役を邪魔するものでしょう?
※主人公以外の視点が入る事があります。主人公視点は一人称、他者視点は三人称で書いています。
※連載開始早々、タイトル変更しました。(なかなかピンと来ないので、また変わるかも……)
※感想欄は、ネタバレ有り/無しの分類を一切おこなっておりません。ご了承下さい。
聖女なので公爵子息と結婚しました。でも彼には好きな人がいるそうです。
MIRICO
恋愛
癒しの力を持つ聖女、エヴリーヌ。彼女は聖女の嫁ぎ制度により、公爵子息であるカリス・ヴォルテールに嫁ぐことになった。しかしカリスは、ブラシェーロ公爵子息に嫁ぐ聖女、アティを愛していたのだ。
カリスはエヴリーヌに二年後の離婚を願う。王の命令で結婚することになったが、愛する人がいるためエヴリーヌを幸せにできないからだ。
勝手に決められた結婚なのに、二年で離婚!?
アティを愛していても、他の公爵子息の妻となったアティと結婚するわけにもいかない。離婚した後は独身のまま、後継者も親戚の子に渡すことを辞さない。そんなカリスの切実な純情の前に、エヴリーヌは二年後の離婚を承諾した。
なんてやつ。そうは思ったけれど、カリスは心優しく、二年後の離婚が決まってもエヴリーヌを蔑ろにしない、誠実な男だった。
やめて、優しくしないで。私が好きになっちゃうから!!
ブックマーク・いいね・ご感想等、ありがとうございます。誤字もお知らせくださりありがとうございます。修正します。ご感想お返事ネタバレになりそうなので控えさせていただきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる