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夏の仮装肝試し祭り!・9

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しかし、山道にあたしの大切な乱暴ルギーニを乗り出すのは正直、気が引ける話ではあります。

これが痴女島なら酷道1号線バイパスも出来まして、島の北側への移動もずいぶんとマシになりましたけど、茸島ではどうなんでしょうか。

「えーとですね、金玉高原と武羅玉湖を経由する街道を整備して頂きまして、ダンケ号がすれ違える程度の道幅と、普通に走れる程度の勾配で茸島南部までは行けるようになっております。ただ、現時点では現地住民との無用な軋轢を防ぐ観点から、デンパサールの集落から少し離れた場所で整備を止めて頂いておりますね。茸島住民からの農産物買付や交易のための広場がありまして、そこまでは車で行けます」

と、連邦世界とは違う地名など知らぬと言いたげに、オリューレさんが即答なさいます。

(正直おめことかちんぽとかキンタマと言えなどと羞恥心を煽る話をされましても、今でもあまり躊躇せずに口に出てしまうのですよ。さすがに長年、聖院第二公用語を使っておりますと「普段、女の口からさらっと出てはまずい単語」である認識には至りますけどね)

まぁともかく、車に関する措置です。

確かに、車のようなものを誰彼なしに見せては、茸島住民の文明文化程度を考えますと無用に恐れられるのはもちろん、敵視される事も予想すべきなのでしょう。

室見理恵パイセンが言っていた、列車めがけて石やら泥を投げつける程度の民度は予想すべきかも知れません。

「ま、我々でしたらそうした攻撃意思を実行に移される前に動けなくしてしまえますから実害はありませんが」

ディードリアーネさんは警備の立場ですから、ことさら住民感情に配慮して欲しいのですが…。

「有り体に申し上げまして、まず私どもが彼らより遥かに強い事から教えなくてはならない状況でしたから。幸い、聖院時代の騎士や女官制服を用意していましたので、聖院や門前町と取引のある者とは対話が出来ております。今は着ているものが変わったのと,島の北にある我々の拠点を増やしたから人も増えた。ついてはこちらに頻繁に来る事もあるだろうと伝えております」

あーなるほど、初代様が言われていた昔からの農産物他の取り引きのコネですね。

しかし、茸島を統治する南洋王国の代官なり行政官なり、はたまた地元の豪族や貴族のような存在はいないのでしょうか。

「代官と水利組合スバックの長がそれですね。水田への利水調整をする農民組織が形成されていますよ」

聞けば山から流れてくる小川にせきをこしらえて、そこの水門を開け閉めする役目の組織があるそうです。

そして一度に全部の田んぼ…山を切り開いた棚田たなだが多いんです、茸島…に水を張る水量を貯めるのは難しいため、耕作時期をずらす調整をしているのもその水利組合であるとオリューレさんから聞かされます。

で…痴女皇国としては茸島から買い付けているお米が…そうですね、今の比率では比丘尼国3割、泰拳仏象国や編笠民兵国他の東南アジア諸国4割、残り3割を痴女島と茸島でまかなう方向で調整しています。

もともとパン食地域の出身者も少なくないため、お米自体の消費量はそれほど多くありませんが…まぁ人口4~5千人の村が必要とするお米が賄えればよい量ですね、痴女皇国で必要なのは。

そして茸島側でも、自分たちで食べるためだけではなく、南洋王国の他の島から買い付けられる分も作っている事や、農業用つまり水田を耕したり荷車を曳かせるために飼っている牛さんは、他の島から買い付けに来る形で輸出しているような話もオリューレさんからお聞きします。

つまり、他地域に輸出するだけのお米を作れる農業が茸島の主な収入源であると。

付随して牛豚鶏を飼ったり釣りを含む漁業を営む者も若干はいますが、米作が主な産業のようですね。

「デンパサールには痴女皇国皇帝と大臣…重臣が幽霊騒ぎの話を聞いて視察に来ると通知しております。陳情があるならばあらかじめまとめておいてくれと、付近に設けた警備部を通じて連絡しておりますよ」と、手回し根回しの内容もお聞きします。

そんな訳で車に乗り込む面子を決めた結果。

1号車(盗まれ2号)

オリューレ まさみ●
ゼアラ   ゆうれい

2号車(乱暴ルギーニ)

すくるど べらこ●
ひとみ  アルト

で、●は運転する人です。

あたしが先頭で走ろうかとも提案したのですが、雅美さんに却下されました…。

「車の価値を考えると盗まれ2号の方が圧倒的に安いからね。まぁ、盗まれ2号も普通の勤め人じゃ絶対に手が出ないお値段なんだけど…」

車体サイズ自体は両車ともに長さ5m幅2m程度ですが、3列目の座席がある分、盗まれ2号の方が少し長いです。幅はあたしの乱暴ルギーニの方が心持ち広めですけどね。

そんな訳で今から出発して、お昼前にはデンパサールに着くスケジュールで走らせて行くそうです。

雅美さんもこの道は初めてのようですが、沿線に仕掛けたセンサーやカメラで道路状況や地元民の利用者を監視しているから、見通しの悪いカーブの先に牛が歩いているなんて事は避けられるようです。

それに、痴女種の視力と知覚力ならかなりの先から障害物を検知できますので大丈夫でしょう。

(ナビデータは茸島用にしてますよって、推奨速度値とか道路図は普通に画面やヘッドアップディスプレイに出まっせ)と、エマちゃんからもクァンタムリンクによる連絡が入ります。

「飛ばさないでよっ」とスクルド先生が言いますけどね、にゅるにゅるしてるドイツの山道みたいにサーキットとして閉鎖された道じゃないんですから…。

それに前は国土局の所属車両なのに、なぜか国土局長パイセンが運転できない盗まれ2号です。

あたしも国土局のお仕事などで何度か走らせていますから知ってますけど、盗まれ2号はあたしの乱暴ルギーニほどではありませんが、出力もあってかなり速い車です。

ただ、それは高速道路や整備された幹線道路に限った話。

くねくね曲がる山道、それも痴女島の酷道1号線や2号線のような上り下りがある道ではブレーキの使い過ぎに要注意です。

何せ重さが2.5t近い重量級四駆です。2t超えしてるあたしの車よりも更に重いんですよ?

幸いにも雅美さんの運転、広報局や内務時代から先代盗まれ号をパイセンの代わりに運転していたこともあって、慣れた手つきです。

カーブではパドルシフトをうまく使ってシフトダウン、荷重を前輪にかけて前側が重くアンダーステアの出やすい盗まれ2号を、ほとんど横Gをかけずに曲げて行かれます。カーブ手前のブレーキランプも点灯は最小限か、下手するとエンジンブレーキだけで減速して曲がっておられますね。

(でねぇベラちゃん…実はこの盗まれ2号、ジーナちゃんの飛行機と同じでさ、軽油で動くのよ…)

えええええ。

それ、レで始まる高級ブランド扱いの車ですよね? 本家の監獄社ブランドなら盗まれ号にディーゼルがあるのは知ってましたし、実際に盗まれ1号はディーゼルモデルでしたけど。

(痴女皇国で使うならってさ、海外仕様の右ハンドル仕様ディーゼル版をベースに日本仕様の内装とか色々組み付けたらしいのよ…いわばあたしたち用のワンオフスペシャルモデルね)

で、馬力とトルク値を調べてもらいます。

盗まれ2号が280馬力、66.0kgf/mで、あたしの乱暴ルギーニがエンジン700馬力アシストモーター100馬力、トルク合算値が100.0kgf/m、エンジン単体だと85.0kgf/mですね。

ただ、山道を進む盗まれ2号を後ろから見てるとよくわかりますが、エンジンがあまり唸っていない回転域でもトルクがすごいせいか、とにかくエンジンが回っていたら速度が落ちない印象です。

(トラックと同じで回して馬力出すエンジンじゃないからね。それよりベラちゃんのはモーターアシストがないと、あたしの後ろだと苦しいんじゃない? 何なら前譲るから先に走る?)

(いえ、瞳さんやスクルドさんを乗せてますし、飛ばさないように行きますよ。コンフォートモードにして大人しい動きにしてますしね)

(オッケー。どうしてもキツい場合は言ってねー)

そーなんですよねー。うちの方はブン回すタイプのエンジンなのですよ…。

ちなみに両車ともに通常時のトルク配分は前40:後ろ60パーセントで、状況に応じて前後の車輪にかかる力を制御されますよ。

そして、この数字でお分かりの通り…カーブに入って行く際のハンドルはかなり自然に切れます。

逆に、母様のランドローバー、あれだとかなり前でブレーキ踏んでえいやっと曲げて行かないと、ちゃんと曲がってくれないんですよねぇ。

「まぁ、これならなんとか我慢出来るわね」と、あたしの左に座っているスクルド先生が感想を言われますが。

そして不機嫌なのは瞳さん。

どうもやはり、あたしの隣に座りたかったようです。

ですから、せめてあたしの運転が見える左後ろに座ってもらったんですけど。

「帰りは伊藤瞳が前に座ってもいいんじゃない? 行きだけは障害物監視のために私が前に座らせてもらったけどさぁ」

そう、この配置は一応の安全措置のためなのです。

「ひとみさんひとみさん、いまからおしごとですからね。べらこへいかもしかたなくこの順番ですわるように決めたのですよ…」と、瞳さんをなだめるアルトさん。

「ほらほら、てれびでもみて」

…あ、ちょっと待ってアルトさん…確か前の席の背もたれの後ろについてるエンターティメントシステム…あたしの聖環に繋いでるはず…。

「ちょ、ちょっと陛下! クリスさんとの絡みが映ってます!」顔を真っ赤にして慌てる瞳さんですけど…。

「ぎゃああああ!アルトさんそのモニタ消して消して消してーっ!」

「け、けしかたがわかりません…えーと」

「あああああ今度は私とのが映ってる映ってる!」

「マリアヴェッラ…事故なのはわかるけど何見せてんのよ。ちょっとこっちでも見れるようにできないの?」

無茶言わんといて。

前の席のモニタにそんなもん写されたら、運転してるあたしの気が散るっちゅうねん。

「ふっ、この画面のこれを触ればいいのね!」

え。スクルド先生何をおおおおお!

で、ですね。あたしの車、皆様の世界にある乱暴ルギーニと大体同じです、運転席周り。

つまり、運転席正面のメーター代わりの大きめの液晶パネルと、そのすぐ左横に2つが縦に並んだ液晶画面兼・主にエアコンのタッチ式操作パネルが存在します。

そして、メーターの横にあって通常はナビ画面になってる上側の横長大型液晶モニタ。

ここに今、瞳さんの処女を奪った時の映像が再生されております。

そして、どうやって操作を覚えたのか、スクルド先生はその上側液晶モニタをタッチして、マルチメディア再生画面を呼び出しやがったんですよ…。

「ベラ子陛下。せめて音声のボリュームを…」消え入りそうな声で瞳さんがリクエストされますけど。

「それ以前に再生を止めてと言ってくれないんですか!」ええ、こっちは山道走行中。あまり横に手を伸ばしたくないのです。

幸いな事にこの乱暴ルギーニ、他の同社の車同様にあたしの正面の液晶表示をハンドル部のマルチファンクションスイッチで切り替えて、メーター内にナビ画面を出すことも出来ますので運転に直接の支障はありません。それに通常時はあたし、正面のメーターにナビ画面を出す癖があったのも幸いしました。

「でさぁ伊藤瞳…ちょっと改めて聞きたいんだけどさぁ…マリアヴェッラのどこがいいわけ?」

何ですかスクルド先生、こんな時に。

それ以前にこの猥褻映像を止める操作が出来るなら止めてくださいよっ。

(サレルフィールが喜んでるのはともかく、伊藤瞳が内心興奮してるわよ…あんたには都合いいんじゃないの…イタリア人でも、これくらい空気読みなさいよ)うっさいわいっ。

ええ、せめて音声は…小さくしてくださいよっ。

(そりゃねぇ、奴隷とか家畜になります宣言させたり肉便器にするって誓わせてる訳だからねぇ…私がこんなもん撮影されて後で見せられても、そりゃ嫌だわよ)

「まぁ…確かに過激で危険な誓いを強要されているのは事実だと思うんですけど、その前に陛下が裏切られたような状況を複数回経験してるのもあると思うんですよね、部屋付きの女官にきついプレイをするようになった経緯もお聞きしましたし」と、今度は毅然とあたしの擁護に回る瞳さん。

その気遣いに、あたしは内心涙しました。

ええ、あたしが女官にスパルタ対応やSM傾向の強い対応をするようになった理由を説明はしましたけど、ちゃんと理解してくれていたのが嬉しかったのです。

「それに、いくら家畜や豚扱いすると言っても、それはベラ子陛下が思い通りのプレイをしたいからと認識しています。違いますか陛下」

「え、ええ…確かにあたしは、自分自身の側に置く者は家畜であったとしても美しくなくてはならないと言い切りました。そして美しい女だからこそ、あたしが汚す価値があるとも…」

「そして実際に私に化粧をしたり飾って下さったではないですか。言ってみれば陛下のお部屋にいる間は忠実な家畜かつ陛下専用の生アダルト動画モデルをしろという要望だと私は認識しています。で、そこまでする人間でないと信じられなくなってしまったと…」

(確かにさなえさんとか美咲さんとか、きょねんからこちら、べらこ陛下にからむ女性についてはこまった人が多かったですからねぇ。へいかでなくても人を信じるのがならわしのひとにとって、たにんに寄せる信頼をうらぎられることがなんども続いたら、それはにんげん不信にもなるでしょう)と、アルトさんも頷いてくれます。

「言ってみれば、べらこ陛下がえすえむにはしるのは、ふえた女官がわれもわれもと出世をあせって陛下にかわいがってもらうことで出世をはやめたい、そんなみえみえのしたごころがうっおとしかったからでしょう」

「ですです。アルトさんが言う通りです」

「したがって、陛下のおへやでいっしょにくらすならば、ことさら陛下につくす人であってほしい。こう、陛下ごじしんがおかんがえになるのもむりのないおはなしになると思うのです。ひとみさん、そのおかくごは」

なんという思いもかけぬ援軍。

ああ、アルトさん。

真剣にありがとうございます。

「ですよねぇ…私も、反社作戦の関係者のうち数名については高木企画へ出向していた際に存じ上げていますから、なぜあの方々が陛下の頭痛の種になったかはよく理解しているつもりです」

「むーん…」と、スクルド先生が隣で唸る気配が。

で、口を開く先生。

「確かにマリアヴェッラを絶対権力者として痴女皇国に君臨させたい周囲の意見、分からなくはないわね。ただ…暴君にはしないように周囲は図ること。そしてマリアヴェッラ自身も自戒を怠らない事が前提条件になるわよ」

あー…ねーさんも言ってましたね。あたしたちはやりたい放題出来るようで、必ず何らかの監察や監査を受ける立場だって…。

「まぁ、この茸島の南側の訪問が終わって北側のあんたたちの拠点に帰る頃には夜になるのよね。その時にマリアヴェッラと伊藤瞳の関係成立について承認を出してあげましょう。私が承認をすると、自動的にウルドとヴェルザンディ…そしてラケシス達も認証せざるを得ないわ」

ふむふむ。

「ただし条件。認証式…あんたらで言う結婚式とか言うの、身内だけで済ませましょう。アグネス・ワーズワースを経由してクリス・ワーズワースに声を掛けておいたから。衣装もマリアヴェッラが予め手配してるでしょう。あれを茸島のあんた達の保養所に持ち込めば良いでしょう」

えええ…あれですか。

なんでスクルド先生があれを作らせてるのかを知ってんのか。

(マリアヴェッラ…あんたさぁ、私が一体全体何を司ってんのかを少し考えてみなさい…こないだあんた達の結婚後の未来の姿を見せたでしょ…じゃあ、着ていた服とかどうしたのよって話になりはしない?)

あーそうか、先生は未来を知る立場でしたね…。

(とにかく、伊藤瞳を家畜ペットにしたいのは分かったから、私の目の前でどういう風にするかを見せて貰うわ。所轄が違うとか担当が違うとか色々言われるのは分かってるんだけど、司祭役をやってあげます)

スクルド先生の言い回しがややこしいのですが、端的に言うとスクルド先生が承認の女神様になってお前らの結婚式を挙げてやると言われてるのです。そう瞳さんに教えてあげます。

(ええええええ!神様の承認を得たという事は…)

で、ここで瞳さんの服に言及しておきます。

このお話でよく出てくる、いわゆる「とね服」の内務局仕様の青色ベースカラーの変態的なスリット入りロングスカートと、専用上着を組み合わせたものです。

で、そのスカート部がテントを張ったように盛り上がっておるのですが。

んで、瞳さんのバイタルモニタをしてみましょう。

…この欲しがりさんめが。仕方ありません。これからお仕事だというのに。

確かにスクルド先生の裏書き付きで結婚してよしという話は聞かされましたが、公式的には聖院金衣扱いとなるあたしは配偶者を取るわけにはいかないのです。従って愛妾枠ですよ。

(え、隣のアルトさんは…)

(ああ、あたくしとよめマリアリーゼこづくりができないのです。これはないしょですよ)

ま、この話はアルトさんと姉がどういう理由でくっついて良しとなって、夫婦状態を認められているのか…その理由を今は話せないのですよね。

で、何となく悟った気配がする瞳さんですが、よしよししておきましょう。

瞳さんの股間の瞳さんを。

(へーいーかー…やめてやめてやめてください…あんっこれ効くんですよ?)

(マリアヴェッラ…どさくさに紛れて何で私の下着の変な仕掛けまで起動してんのよ…誤操作とは言わせないわよ…)

いえ。

認めて頂いたお礼ですよ、ほんの細やかな。

(それはお礼になってません!)

(伊藤瞳…考え直すなら今のうちよ…この女の性格は既によく知ってるでしょ?)

(いえ。制御方法はマリアさんに習ってます。あまり暴走するようならあたしに言えと、真っ黒なバリカンを持ちながら)

あんの腐れ姉、何を瞳さん相手に、要らぬ知恵をつけているのか…。

(っていうかベラ子陛下。私もその未来とかいう光景、一緒に見てるじゃないですか。で、マリアさんが「そーかそーか、確かあれがあったから黒グッズ化しとくよ」って言ってましたからね)

うぐぎぎぎぎ。

ええ、瞳さんを性奴隷にしたいというあたしの願望や欲望を完全に遂行させはせんぞという圧力です。

そうとしか思えません。

せっかく、スペインを皮切りにストラスブールやバーデン=バーデンでを積んだというのに。

ムカつくので姉の下着を細工しておきます。

(こらこらこらこら、そんなに丸坊主にされたいのかよ…でさぁ、瞳さんには解決策があるようだぞ?)

へ。

何をいきなり言うのですか。

(ベラ子陛下。陛下の精気授受のお相手を特定した方が当面は良くありませんか。それにせっかく、離宮が存在する訳ですから、例えばですねぇ…秘書課の私か黒薔薇騎士団の方に精気を貢上して頂く方向で。それと、陛下が今までは教育役を務めて来られた訳ですけど、その甲斐あって幹部の方も増えてきてるじゃないですか。なら、要らぬ精気授受を部屋付きの女官に要求して無闇に恐れられるよりは、離宮の方々を活用しておく方が現状では良いのではないでしょうか)

ぬぬ、瞳さんって結構、色々と考える方なのですか。

(田中内務局長。一応は今後、私の上司になられる立場として、私の案を検討頂きたいのですが)

(瞳さん…実はね、もともと黒薔薇騎士団って、痴女宮内の精気回収も任務だったのよ。そして、当時を覚えている子ばかりだからオーバーワークにならないように業務を与えさえすれば、やってはくれます)

(では、離宮を活用可能だと…)

(ただねぇ…ベラちゃんの記憶でわかると思うけど、黒薔薇は入団儀式も含めて厳しい生活を送っているのよ…つまり、ベラちゃん以上の凌辱暴行を女官に強要する可能性があるのね)どうやら雅美さん、黒薔薇騎士団がどんな事をする集団かを瞳さんに見せているようですね。

(むろん、彼女たちは今はエリート騎士だという自覚を持っています。ただ…皇帝直轄の親衛隊でもあると認識して欲しいの。本当なら瞳さんも、黒薔薇騎士団へ入団する正規の試練を受ける必要があったのを聞いているわよね)

(はい、大変に厳しい上に、私が精神破綻する可能性があるからこそ他の方法で昇格できるよう計らうと聞かされています。今私が受けている研修も、何とかして黒薔薇騎士団に入らずに全力の陛下を受け止める力を持つためでもあると)

(ま、瞳さんの着想自体は悪くはない話だわ。だからこそ提案しましょう。瞳さんがベラちゃんの寵愛を一身に受けたいのなら、瞳さん自身がベラちゃんに向けて貢上される精気を代わりに受け止めて渡す事。または、受け止める集団を瞳さんが組織してもいいんじゃないかな)
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