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ザ・レイプウーマン 炸裂!ヨコ8ムゲンダイ・11

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おおー、という声が上がります。

いきなり新宮殿…バーデン=バーデン辺境伯の邸宅から道を挟んで反対の森に出現した娯楽館の姿に皆があっけにとられていますね。

「ったくもう…この施工くらいねーさんがやって下さいよ…ベラ子母様にやれと無理は申しませんけど…」

で、エマちゃん。

例のピンクの羽根を出しています。

なぜか。

バーデン=バーデンの市街地に上下水道を引かされるわ、公衆浴場の整備を言い渡されるわ。

更にとどめに、ストラスブール近郊に、ライン川の対岸に出るための河底トンネルを2本も掘らされたからです。

ただ、このトンネルは現状、1本しか使わないそうです。

残り1本は鉄道規格で掘られており、ストラスブールとの間に線路を敷いた際に覆いを取る模様。

…つまり、下手をするとこことストラスブールの間、ヨーロッパで真っ先に鉄道を作る可能性があるそうです…。

で。

地図をご覧頂くとよくお分かりになるかと存じますがね。

ストラスブールって本当に、街のすぐ側をライン川が流れてます。

そしてこの時代だとバーデン=バーデン辺境伯領とロレーヌ公国の国境になってるそうです。

そこに河底トンネルを掘り抜くということは、当然のようにストラスブールの街外れに出口ができるということです。

ロレーヌ公国側が何を勝手にするのかと怒り狂う案件でしょう、普通ならば。

しかし、ストラスブール上空で起きた爆発に続いて、上空に飛来したテンプレス2世。

そして本気モードのエマちゃんが一瞬でライン川と、ストラスブール市街の運河を避けてトンネルを掘った上にですね。

投影でマリー先生が「この工事は聖母教会の施工によるものであり、既に対岸のバーデン=バーデン辺境伯領は聖母教会と痴女皇国が管理している。この河底隧道もロレーヌ公国との物流往来を期待して掘削したものである。我が父シャルル4世は文句を言いたいと思うが、娘のマリアンヌに物申したいならバーデン=バーデンに来い」とか煽っていました。

もっともマリー先生は転送でお父様のところに送ってもらい、たった1人で居城に殴り込みをかけて城内の全員をドレインして動けなくした上でお父様と相対。

そしてナンシーからも遠く見えた例の火球の正体と今後の計画…つまりストラスブール占領を教えた上で、あたくしの申し出にウィと言わない場合はお父様と言えど容赦しませんわよと啖呵を切って帰って来たそうです。

で、そのマリー先生。

「あー、仕事の後の一杯は格別ですわねー」と銀色の500mlロング缶を空けておられます。

ちょっと待ってそれビールじゃなくて人間やめるストロングなお酒…。

「テンプレス2世の自動売店コーナーにございましたわよ」

え。

エマちゃんっ。

あんたまさかこれ常飲…。

「いや、うちも最近肉体労働者してますよって。煙草も宇賀神さんにお金渡してハイライト買うてもらってますんで」と煙草を見せながら言う(一応)我が娘。

…そもそも、今の軍艦内部って禁煙じゃなかったのかしら…。

とりあえずいつものド○タ姿に戻っているエマちゃんです。

さて、ここはバーデン=バーデン娯楽館内、ウェイティングサロン。後世では喫煙室のように使われるお部屋です。

お貴族様のお屋敷ではこのように来客を待たせておくお部屋があるそうです。…あー、母様のお屋敷とかお城にもありますね、そんな感じのお部屋。

「で、何でまたテンプレス2世なんか持って来たのよ…」と聞いてみます。

「まず忘れもんですね。ベラ子かーさま。ボ○ゴ、ねーさんがスケアクロウに積み込むの忘れてたんすよ。で、娯楽館の駐車場…というか馬車置き場の前の空き地に置いときました」と、ダンケ号と同じ形ですけど葉っぱというか羽根マークが入った電子キーをあたしに寄越してきます。

「それと、炊き出し用の野外炊具トレーラー。レイプ号はともかく、元・国土局のダンケ号にはトーヒッチつけてますから、連結したら走れまっせ」

とまぁ、炊き出し作業他の前線基地として持って来たようです。

そして、バーデン=バーデン辺境伯領内の街道の整備状況や各集落・町や村の居住状況など、無人偵察機と衛星からの映像などを駆使して炊き出し作戦の指揮を取る模様。

「この時代のドイツなら荷馬車の利用が考慮された街道が多いので、ダンケ号が走れない道の方が少ないと思いますわ。特に中ラインから下ラインだと、難所と言える道はあまりないでしょう。ただ…少なくともストラスブールへ至る道については、できればスイスの本部にあるボロボが行き違いできる程度には拡幅しておきたいっすね」

「あとは領地巡幸ですね」

「えーとな、エマ子。すまねぇんだが、ベラ子とフローレシェーネが一緒に町や村を回る間、上空にテンプレス2世を滞空させとくことはできるか。ちょっと炊き出し作戦を変更しよう。炊事設備が足らねぇ分はパンを配りたい。厨房のパン焼き設備、稼働可能か?」

「また無理難題を…まぁ、フル稼働させておけばロールパンくらいでいいなら毎時5,000個は焼けますけどね。ライ麦パンなら発酵に時間かかりますけど、普通のパンやったら短時間で用意できますし」

あーそうか、航空母艦として運用する時の乗員数を考えて、厨房も食堂も大きめですね、テンプレス2世。

「この時代の人間に何も教えずにMRE与えてもちゃんと食えないだろうってのは、いけにえ作戦の時の事例持ち出すまでもねぇからな。一応、ドイツ陸軍のレーション持って来てるけど…かーさん、あのライ麦パンっていうかビスケットっちゅーか、あれ食わせるのかよ…」

「マリ公。それが問題なんじゃ。あれはレーションキットに付属するペースト類や缶詰の中身を塗るか載せて食う方がええんや…」

「あと、可能であれば缶詰類は温める方がええですね。シチュー系も多いんで…」

「素直にスープかシチュー作って食わせる方がいいよな…」

「あとですねぇ、根本的な問題、一つ忘れてはりまへんか」と皆をジト目で見るエマちゃん。

何でしょうか。

「雪」

ああああああああああ。

「そもそも除雪どないしてやるつもりでしたん…とりあえずTAPPSと組み合わせて使う除雪ブロアは用意してますよ。それか今カリバーンとアーミングコンテナがテンプレス2世に積まれてますよって、MIDIに仕立てて歩かせます?」

ああ、エマちゃんのジト目が痛いです。

確かにこの雪では、車を動かすには苦労します。

「いや、黒薔薇の連中を先行させて放熱処理で行こう。それとベラ子。おめーと母様に頼みたいんだけど」

「やな予感がします」

やな予感の通りでした。

しばくで。

(これはさすがにベラ子にはきついやろ…)

(かーさまでもしんどいのでは…)

どどどどど。

ある程度の除雪を済ませてあるならダンケ号のタイヤを変えるだけでよいらしいので、大雑把な除雪に駆り出された代物とは。

バンシーです。

ええ、ドゥブルヴェもそうですが、垂直離着陸や機動飛行の際にエンジンノズルを下に向けられる機能があります。

これを利用して、街道沿いに低速で飛ばして行く話になりまして…。

オラトリオで道をなぞる案も出ましたが、威力がありすぎるという事であえなく却下。

そんなわけで不安定な状態の低速低空飛行を余儀なくされております。

(除雪用のバケットローダー使える人まだまだ少ないっすからね。それに女官種モードで放熱してもらう方がよっぽど早いっしょ)

あー、それでアルトさんとか手すきの十万卒以上を片端から動員したんかい…。

(エマ子ー、溶かすんやったら中途半端に水分残さすなよー。後で凍結してもっとタチわるなるぞー)と、別の道の除雪をドゥブルヴェでやってる母様が申します。

確かにそうですね…。


そして炊き出し用の炊事車を連結したダンケ号の巡幸について行く事になりまして。

(なるほど…冬場だしおうちにこもってたらやることやりたくなりますね…)

(まぁ農閑期やしな。農業以外でも除雪に要する手間と労力を考えると籠ってる方が得策やろ、この辺やったら)

(雪がパウダースノー系なのがまだ救いですね…日本の本州のようなベタ雪系だともっと困ってましたよ)

さて、巡幸のアシ。

この時代の街道ですから道は狭め。

あたしの乱暴ルギーニはもちろん、国土局の盗まれ号ではちょっと困るかも知れません。

という訳で、雅美さんの車を借りました。

「狭いのですが」

「なんであんたが乗ってくるっ」

「ですから陛下がもう少し椅子を前に出して頂けますと」

「うるさいっ主役はフローレシェーネさんですっ」

ええ。後席にカエル女を押し込んでいます。

助手席にはフローレシェーネさん。

差し当たってバーデン・バーデンの町中でやっている炊き出しに顔を出しておきます。

新しい辺境伯の姿に町衆の皆様が度肝を抜かれていますが、同時に食事の効果が出ているようで、密かに発情している男性が結構いますね…。

普通ならここで精気を抜き取りたいところです。

しかし、この発情状態を維持して帰宅頂き、奥様なり誰かに種付けして欲しいのも事実。

どうしましょう。

(未婚者は心理誘導して物陰に連れて行ってやるかドレインしちまえって指示出してくれ。それがために追加の千人卒や百人卒女官を随伴させてるんだ、手加減抜きにやっても問題ねぇけどな)

了解。

一方で、年齢の女性をどうするか。

これこそ黒薔薇や紫薔薇の出番です。

はいカエル女、仕事よっ。

食事が行き渡り三々五々帰宅していく人々のうち、目をつけた女性に密かにマーカーサインを出しておいて衛星またはドローン追跡。

そしてジョスリンが手際よく犯して一人卒女官種要素を含めた改良人類に変えていきます。

なにせあっという間…1分くらいで作業が終わってしまうのです。

絶頂状態で失神して寝床に倒れ伏している女性を後に、次々と回らせます。

このでは男児を妊娠しやすくしているようです。

そして若返る代わりに、例の寿命が縮まるわ急速老化する女官種の性質を持たせるそうで…。

この時代は一般の民衆の価値観としては女性も労働力、炊事洗濯と結構力仕事をしていたりするようですね。

ですから体力を強化されているなら歓迎されるでしょう。ご主人や交際男性をお尻に敷くのはまあ、問題が顕在化してから対策しましょう。

とりあえずは性交と男性優先での出産を促進させ、人口を増やすのが目的。

そして神聖ローマ帝国領内では聖母信仰を流行させる。

若返りについても聖母教会の炊き出しの食事の効果による、聖母の奇跡とでもしておけばよいというのが姉の指示です。

で、貞操観念についても、聖母教会のシスターや娯楽館の女性に聖母への感謝を捧げ精気を献上するという考えを駄洒落菌改良品種と聖母教会司祭の訓話説示によってカイゼン…。

ええ、聖母教会の臨時司祭のルイーザさんが心話を使って言ってる内容ですが…。

この能力は聖母様の奇跡で授かる事が出来た。領民の皆様には順次この聖母様の奇跡に預かれるようにしていくが、男も女も聖母への最大の供物は性交時の絶頂の気であり、妻や女は男が娯楽館に行くのを咎めてはならない。

そして、喜捨の工面がつかぬものは聖母教会の女修道僧に精気を捧げよとか言ってます。

つまり女官の肉体に耽溺して身代を潰させる行為、貴族はまだしも庶民の方々には本末転倒なので、精気を喜捨させるようです。

なるほど、それで聖母教会と娯楽館を共通施設化したんですね。

確かに貧しい方でも漲らせてる精気を献上するならば精気は精気。

修道尼僧に扮した娯楽館女官が吸えば、きっちり痴女皇国の資源になります。

(中世の免罪符やら諸々の喜捨の代わりに精気をよこせって事だな、うん)

そして平民や庶民と言われている方々にはこの考えを駄洒落菌変種に感染させて広めるのを今後の基本にするようです。

更にはバーデン=バーデンの近隣の貴族領に住む住民にも、辺境伯領では聖母教会に参じて聖母を崇めれば若返り力もみなぎると噂が流れれば、自然に湯治を兼ねて人が来るだろうし、聖母教会を誘致する方向も出てくるだろう。

なんてことを姉が申しますけどねぇ。

他領を治める貴族が嫌がったらどうするんですか。

(その為に他の貴族の屋敷やら城に黒薔薇や紫薔薇を侵入させて家族や侍女を犯させるんだよ…そして駄洒落菌によって思想改造するのさ。それとベラ子。勘違いするなよ)

え。

(今回、散布する駄洒落菌については人類を完全に洗脳しねぇようにしたぞ。あくまでも人が本来持ってる男好き女好きの性欲の傾向を加速度的に強めたり、はたまた人に何かしてもらったらお礼をしようという礼節や恩返しの意志を増強するだけだ。更には和姦を促すようにもしてる。でないとレイプ魔を量産しちまうだろ…)

まぁ確かに。

それに、人の発想や思想を必要以上に妨げて人類の発展を阻害しないのなら文句は出ないとは思いますよ。

(姉妹女官二人を使って駄洒落菌感染実験したからな…、今、マリーにつけて早速実習に入ってるよ)

無茶させないでくださいよ…。


そして炊き出しは順次領内で実施する運びになったという事で、一旦は拠点にしている辺境伯邸宅前の娯楽館の辺りに戻ります。

「ふぅ…疲れました」

「あたしの癒しを求めるのは結構ですけど、あたしもパワーダウンして犯す作業に加担してたんですからね…」

あとこの強姦作業、何気に難しい指示が来ていました。

痴女種のちんぽにしか負けない女を量産するな。あくまでちんぽに負ける女を作ること。

これも重要事項だというのはあたしも理解できます。

そもそも人口増加を目論んで性交に邁進させるのが目的です。

それが痴女種に突っ込まれることだけに狂ってもらっては困りますよね。

あくまでも男性を含めたちんぽに負けてもらわないと困るのですっ。

…だからジョスリン、その辺考えてちゃんと手加減はしてるんでしょうねっ。

嘘ついたら智秋記念牧場に連行して馬や豚さんの相手ですよっ。

(それは奇抜かつ斬新な拷問方法ですね。ぜひ陛下に対して実施してみたい衝動に駆られましたが」

ええいうっさい、この変態ドSがっ。

「あのー、マリアヴェッラ陛下。ジョスリーヌ団長はそういう趣味を満たす方でないと満足できないのでしょうか…」

「ああ、このカエル女の性癖がねじ曲がっているだけです。深く考えないでください。あと矯正指導を行う人物が今回来ていますから、その人物…マリー先生に預けます」

ふほほほほほ。

一瞬でどよーんとした顔になって黙り込むジョスリン。

よほどマリー先生が苦手なようですねぇっ。

(い、いや苦手という訳ではないのですが…その…いわゆるタイイクカイケイという方ですから)

ええ。わかってます。

マリーさんは脳筋傾向の極めて強い人物、特に籠絡してからは体育会のノリです。

聖院のダリアさんからも聞いてますから。

そんな訳で拠点に到着した後はマリー先生にカエル女を引き渡してしまいます。

いえねジョスリン、あなたが邪魔って訳じゃないんですよ?

元辺境伯の旦那様をお飾りとして支えてもらう諸々は奥様のルイーザさんにお任せするとして、ルイーザさんやアタランデさんにディートリンデさんから今後吸い上げるのは、新・辺境伯たるフローレシェーネさんの役目です。

そして領土統治も。

ですので、痴女皇国への忠誠を変わらぬものとしてもらう必要があります。

有り体に申し上げますと、仕事にやる気を持って欲しい。

で、やる気を持たせるためにどうするか。

まず、信頼のおける部下を揃えてあげよう。

これは目下、黒薔薇をほぼ総動員するまでに至っています。

紫薔薇も多数を呼び寄せています。

一例を挙げますと、カトマンズを根城にしていて中原龍皇国西部からネパール、そしてチベットやインド北部の情報収集を担当するロメルレーニャさんまでもが、期間限定で欧州に呼ばれているくらいです。

そして強姦作戦遂行のかたわら、辺境伯領内の兵士の配備状況やら勤務実態、給与(報酬)などの条件もチェック。

ぶっちゃけ即応可能な軍隊の駐屯地をいくつか整備して専従兵士を制度化する、いわば戦国時代の大名のようなことをする模様。

更にはローマの教皇庁から、臨時に丸太騎士団の選抜部隊を派遣してもらい、行政体制が整うまでは常駐してもらい、自領内の安定化に協力頂くそうです。

こうした行政面でのテコ入れ、叔父に加えて姉とマリーさん、そしてジョスリンの担当で行くそうです。

で、マリーさんが仕込んだアタランデさんにディートリンデさん、そして聖母教会司祭として任命されたルイーザさんが女官教育を担当。

まぁ、当初は女官が10人もいれば充分に回るだろうとの計算が出ております。

春になって街道通行が可能となれば、バーデン=バーデンに来る湯治客への対応が必然的に発生することになりますので、増員の必要に迫られる可能性もあるようですが。

「つまり、女官を活用して男性の騎士や行政官の不忠を監視すると…」

「ええ。更には今回の強姦作戦によって、辺境伯領内の女性で性交可能な年齢の方のみならず、未成年者についても聖母信仰や聖母教会、更には女領主への忠誠を刷り込んでいます。この時代に女性領主というだけでそもそも珍しい部類ではあるでしょうから、実利的な政策さえ打ち出しておけば女性の支持は大きいと思いますよ」

「しかし、この時代はまだまだ力によって物事を決める価値観に支配されています。即ち、女は子を産む為に男に犯される生き物であり、かつ純粋な人であれば男の力にそうそう勝てないという事実に基づく男側の認識ですね」

「それを打ち破るのが女官種であり痴女種です。…が、根本的に人の女性には子供を作ってもらう必要がありますので、女官が女性の庇護者であるという風に認識させて行くのがよいでしょう」

「聞いた話では比丘尼国の黒火山芋侍国さつま、外から見れば男尊女卑ですが女が実権を握り機嫌を取っておるとか」

「…あそこは特殊です。ですが統治の参考には出来るでしょう…」なんであそこの事知ってんですか…ああ、聖院時代に学習したのですね。

彼の国は確かに男が強いのですが、あれ、裏があるんです。

侍階級が増え過ぎたために直接的暴力的な口減らしを行うべく、一種のスパルタ状態を構築してるんですよねぇ。ですから強い男でないと生き残って結婚させてくれません。

そして女っ気を過剰に嫌う傾向があって、女装した美少年で代用する変わった風習が存在するのも聞いております。

イタリア人の男性の普通の反応めいた事をしようものなら「女にうつつを抜かす軟弱者」とかいう傾向がありますが、その、女が絡まないとなかなか本気を出さない傾向のある地の人間の血を引くあたしとしては「どっちもどっちやなぁ」としか思えませんっ。

まぁ意識改革に目覚めて女性の地位向上とかやるにしても、われわれ聖院の女官の系譜に連なる痴女種と女官種の存在を教えて行ってからでしょう。

それに、あまり男性に萎縮されても困ります。

何といっても精気授受の効率を上げるためには、射精時の快感を最大限度にして差し上げる必要がありますから。

「例えばですね…」

で、お呼びしたアタランデさんとディートリンデさんの前に立ってみます。

マリー先生から頼まれましたので…研修の成果について査定して欲しいと!

あのねぇマリーさん、あたしを男役のように認識しておられますね?

確かにうちの片方の母も、珍珍装備する前からペニバン突っ込みたくなる癖の持ち主でしたけどねぇ。

しかし、あたしの制服は反応しております。

既に出されてます、ぴーたーのーす。

で、仕方ないのでディートリンデさん。フローレシェーネさんへ研修成果を披露するように。

ふむふむ。

まぁ、ぴーたーのーすもいい加減大きいのですが、なかなかにお上手になりました。

何が上手かは汁音でお察し下さい。

口からだらだら、よだれ垂れてますし。

この演出も「本気でちんぽが欲しいです」という目線と併用して行えというマリー先生指導の成果です。

で、皇帝職務としてついつい精気下賜手順短縮版…つまり、このまま口にぶちまけるというのをしようかと思ったのですが。

(陛下。アタランデとディートリンデ、百人卒への昇格…しておく方がはかどりません事? 痴女種化しておけば確実にフローレシェーネ伯爵への忠誠を誓わざるを得ません。それどころか辺境伯領の統治に積極的になる可能性がありますわよ。なにせフローレシェーネ伯爵がドイツを取れば、必然的に彼女たちの地位も上がるのですし)

(その絵に描いたお菓子を餌にするのはどうなのでしょうか…うちの国、他の貴族領出身の女官も結構いてますよ…)

(それならば女官同士の実力で査定すればよいのです。メーテヒルデさんと堤防で戦って勝った方がドイツの覇権を握るとか、いくらでも手がありましてよ…それと陛下、その生意気な顔をそろそろ汚したい気分ではございませんか? 陛下の寵愛を得るにはまず便器としてのお務めを果たせと申しつけておりますが)

ううううう。

マリーさんじゃないんだからっ。雅美さんでも母様でもないんだからっ。

あたしは女官の口をオナホやトイレ代わりに…精気授受時間短縮のために多用してますね、最近。

(それが半ば趣味になってるのも存じております。ジョスリンがぼやいておりますけど、あの方は少々手荒に扱っても大丈夫…ごほん。昇格処理のためにも遠慮なくやっておいた方がいいと思いますわよ。どのみち陛下のお身体では疑似精液とかになりますでしょ?)

まぁそうですけど。

という訳でアタランデさん。

恨むならマリーさんを恨んでください。

あたしを恨まれても困ります。

ロッコ・シフレディという昔のイタリアの男優さんですが、口にどばっとぶちまける出し方が元来のスタイルだった人がいるんですけど、この方を見習って発射します。

その瞬間の、アタランデさんの心底嫌そうな顔。

これですこれ、このカメムシを口に入れたかのような心の底からおぇっとなってる顔。

この顔と、この次の一瞬の行為こそが人の本性を表すのです。

これは雅美さんに教えられました。

(またベラちゃんがあたしをヨゴレ扱いする…うん、心底嫌な人は嫌だし苦手は多いと思うわよ、口内発射。ベラちゃんのは人を妊娠させる遺伝子情報を含んでないだけで、成分的には本物の精子と変わんなかったよね。だったら空気に触れさせて、あの嫌な匂いを出させてもいいと思うわよ。あれもいい加減、拷問になると思うから)

などと女かまきりが煽ってきますよ…。

うん、精液って、大気に触れると酸化して特有の臭いを出すんですよねぇ。

おまけに強いアルカリ性ですから、皮膚を浸食しますし。

ええ。雅美さんはあたしに顔射を決めろ、と言いたいのです。

それも口を開けさせ舌を伸ばさせ。

そして即座に口に突っ込んで掃除させろ。

更にはそのまま、いつぞやもお話しした男性性器が射精後に起こす生理反応同様に、おトイレに行ってやるべきことをそのまま女官の口に出してしまえ。

そして、普通の女性なら、口の中に射精されるよりもっと心底嫌な行為だと思うんです。

ですが、これをする方がより大量かつ高純度の精気が移動しているのが判明したのです。

そして女官同士ならば無害に近いものになります。

ま、人間の尿でも女官なら無害化してしまいますけどね。

(それとこれ、ジョスリンはもちろんマリアちゃんもジーナちゃんも合意してるけど、今後は千人卒から更に上を目指す場合、将来は皇帝陛下の性欲に応えられるように修行するのも昇格査定に入るってことにするわよ)

えええええ。

(つまり、皇帝より下位下級の女官は全て皇帝から肉便器扱いされる可能性がある。そして変態性交を経験しておかないと、より高品質の精気を搾り取れる色街旅館勤務者や淋番資格者の指導ができないじゃないの。加えて、今後の欧州やロシアを攻略するなら変態行為も可能にしとく方が色々はかどるわよ?)

事もなげに言う女郎蜘蛛ですが、雅美さんの言い分にも確かに一理あります。

あたしが手加減せずに楽しめる相手、現状では限られております。

そういう意味では無意味な被害者犠牲者を減らすことにも繋がる雅美さんの指示指導、理には適ってるんですよねぇ。

そしてさっきアタランデさんが見せた苦悶と苦痛の表情。

心底嫌なんですけど、これも自分のため。

嫌なことでもしなきゃいけないことがある。

そう言う事を教育するためでもあると、元・修学宮の名目責任者たる雅美さんはおっしゃいます。

(まぁ、痴女皇国の絶対強者はベラちゃんだって教え込むのに都合いいのもあるんだけどね。実際に次の瞬間に快感で死にそうになってるでしょ。この還元精気の奔流に耐えないと幹部なんてとてもとてもっていうの、身体で覚えてもらわないとね!)と恐ろしいことを。

確かに、反社作戦が契機で「人生舐めてる」のが来た場合に身体で世間の厳しさを教え込む女官教育制度が脚光を浴びたとも言えるでしょう。

なまじの苦痛系SM行為より効果があるのに着目されているのですよ、あたしとの性交。

マリアヴェッラ陛下とは普通に性交するだけで命がけの苦痛と快楽を伴う。

だから直訴まがいの直接性交を排除することにもなるよと。

で、もう一つ、試練があるんですよねぇ、あたしと性交する場合。

うん、ぴーたーのーすでも充分に凶器です。

アタランデさん、死ぬ死ぬとか言ってますから。

重ねて言いますけど手加減、してますよ。

そりゃもう世間をナメたお嬢様、侍の本懐じゃありませんが、ナメられたら殺す、いえ犯す。

この姿勢と態度にあたしも異存はありません。

それに何と申しますか、この姉妹は本当にギャン泣きさせた方が身のためになると思います。

フローレシェーネさんもあたしの姿勢を理解していますから、同じようにディートリンデさんを扱っています。

泣き叫びながらも必死です。なにせこの過程を経ておかないと痴女皇国での出世の基本条件たる千人卒昇格どころか、百人卒への昇格すらおぼつかないのですから。

(決してあなた方に辛く当たっているわけではないのです。今後の痴女皇国の欧州戦略において、千人卒級女官を大量に必要としているのは事実なんですけど、かと言って誰でも彼でも高級軍人のような扱いにしてしまうと後々困るのです。単に戦争に勝つだけではなく、戦後にそこを統治する必要があるんですよ? ですから、お二方には人に嫌がる事を強要しないのと、それから苦労をする習慣をつけて欲しいんです)

(は、はい…ですが苦痛は苦痛ですけど、もはや普通の男では満足できない身体になった気も…ああっ陛下のその剛刀に屈服いたします!負けまするぅうううう!)
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