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痴女宮人事秘話・中米避暑地物語
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皆様、唐突ですが愚痴らせて下さい。
アルトさんのお話なのにアルトさんが出ない。
こんなことが許されるものでしょうか。
いくらベラちゃんが皇帝でもえこひいきが過ぎるのでは。
確かにベラちゃん美人ですよ。
しかし美醜で言うならアルトさん負けてないでしょう。
「理恵ちゃん…誰に言うとるんや…」
えーと、エロおばちゃん。
貴女はジョスリーヌさん相手してくださいっ。
それに何ですかここ。
毒林檎畑って、いくらあたしたちが痴女種でも、積極的に足を踏み入れたくないにもほどがある場所ですよ?
そんな危険な場所で、一体全体何をしているのか説明しましょう。
仮にも痴女皇国国土局長たるこの室見、ナッソー開発状況視察ということで、市街地を取り巻くように植えられた毒林檎畑を見て回っております。
この毒林檎の木、さんざん触れられている気もしますが、とりあえず物騒にもほどがある危険植物です。そしてナッソーの場合は、まりり…痴女皇国上皇にしてあたしの高校時代の同級生のマリアリーゼの父たるクリスさんに依頼して、弱毒種を開発して市街地の周りに植えさせています。
更に弱毒種の外縁に、あえて遺伝子操作をしていない元来の強毒種を植林して外敵の侵入を防がせております。言わばお城や砦の城壁代わりですね。
この毒林檎、なにせ樹液が猛毒です。
木を触らずとも木の下にいるだけで、一種の毒ガスを浴びたように皮膚が焼けただれて死に至りかねない凶悪な毒性を誇る猛毒植物です。
もちろん、燃やしたら燃やしたで有毒ガスを発生させますから、風向きに注意しないと織田信長のような人が軍を率いて攻めた場合、味方にも被害甚大だそうです。
むろんリンゴに見える果実も猛毒でして、免疫を獲得したイグアナ種のトカゲ以外は口にしようともしません。
以前ここを訪れたベラちゃんママンのルクレツィアさんがうっかりこれを食べて地獄の苦しみを味わったそうですが、あの人痴女種化してますよ。それも千万卒ですよ。
何でこんなもん、わざわざ植林栽培するのか。
この木、実は樹液が乾燥するまで乾かして製材処理したら非常に強靭な木材になるというので、木造船の構造材に適しているそうなんですよ。
ですので、毒耐性のある痴女種や鬼種化した作業員の手によって管理伐採製材の工程をクリアしさえすれば、造船資材や木造建材として引く手あまたの高級木材なのです。
そして弱毒種と書きましたが、実のところインポタケや効果淫、そして珈琲淫に続く、食用可能な精力増強シリーズとして品種改良を進めている最中らしいのです…。
あのさぁ、まりり。
インドから東南アジアにかけて繁殖させてるチンポピーってケシの花、あるよね。
あれも大概だと思うんだけど。
人口制御しつつ増やす必要もあるのはわかるけどさ。
麻薬代替の高価値植物を栽培させて農家の人を助ける事業だってのもわかるよ。それ自体は悪くないよ。
でもさ、薬品原料ならまだしもさ、精力剤になる生物、量産しすぎるのもどうかな。
あと、品種名、お願いだからたのに相談して決めてよ。
毎回毎回月間痴女宮でセクハラ生物名を入力してる記者役とか、校正や編集の元締めの博子さん泣いてるよ。
ジーナさんも雅美さんも広報経験者なんだし、この件で誰か請願したら命名幇助責任、言われるんじゃないかな。
そんな嫌味を言いましたところ。
絶林檎と名付けられたそのマンチニール変種の実で作ったアップルシードル、無理やり飲まされました。
しかも阿片タバコならぬ絶倫タバコを吸わされたジーナさんと視察に行けとか。
おのれ、まりり。
この恨み晴らさでおくべきかっ。
(アルトさんほったらかしてカリブで遊んでるよ。ナッソーに殴りに来ない?)
「ぎゃああああ!やめろアルト!お前の土産もあるから!痛い痛い痛い!」
まりりに痛いとか、痛覚あんのかな。
いえ、まりりを泣かすのに用いたものですが。
オルカのじょーい君って、覚えておられますか。
かつて連邦世界で捕まって宇宙戦闘兵器の制御装置に使うために脳を摘出されかけていたところ、まりりに拾われて一族郎党でこっちに来た子だそうです。
で、今回はサメ食べ放題サメ祭りだという事でサメの名所カリブでサメパーティーを開催してよしと許可が出たので呼ばれています。
何せサメというのは割と増える部類らしいので、適度に捕獲しないとシャークネードで上手な状態に陥りがち。
ただ、フカヒレだけは残してくれと言われているそうでして、そこで彼らと元・海賊の漁師たちが考えたサメ捕獲作戦。
多少残酷ですが、あえて自らを仲間に噛んでもらって傷のついた状態で、サメのいそうな場所を泳ぎます。
そして血の匂いで連中を誘い込むのが丸い湾状の入江。小笠原なんかでもサメが入り込んでる事がある地形ですね。
そうして血の匂いを嗅ぎつけて寄って来た獲物をみんなしてそんな入江に追い込み、サメが泳げなくなる程度に水を抜いてもらって弱らせます…サメってエラが単純構造なので泳いでないと窒息死するんです…。
ですので、可能なら女官が来てサメをドレイン。
で、フカヒレを頂いた後のサメはじょーい君たちがおいしく頂くそうです。
むろん、じょーい君たちは人魚族細胞で長寿化強化されていますので、ちょっとくらいの傷ならすぐ治ります。
そしてこの狩りの要領で、必要に応じてサメを集めて欲しいというナッソー側からの要望でサメをおびき寄せる事があるそうです。
むろん、海賊裁判のためです。うそついたらサメやで。
そして割と広い生簀めいた入江に入り込む習性をつけさせ、自然にサメが何匹か泳いでいる場所も作ったようです。
まぁ、今回は上手に出そうな大型のホオジロザメが何匹か、エサくれないかな泳いでるアホはいないかなと遊弋していました。
そしてまりりに豚の血をぶっかけ、入江に投下したのはアルトさんです。
ペルシャ湾にサメ、いたんですか。
「あたまがTのじになっているへんなのがいちばん凶暴でした。あと1めーとるくらいですか。ちいさめですがやたらかみつくのがおりました。で、あたくしにたてつくやつをいかだにしばりつけ、きずついたさかなをなわでしばっていかだにひかせてうみににおしだすのです」
それ…死ぬのでは…。
「もちろん、たいへんに怒られました。しかしそいつがあたくしにちんぽでいたずらをしようとしたのをおんなのこたちがしょうげんしてくれまして。で、サレルフィールがおこるのも一理ある。しかしこのぶんではおとこばかりの船に乗せるとなにをするかわからん。おまえはあまさん以外やるなと言い渡されたのですっ」
「解説してないで助けろ!痛い痛い!」
セーラー服をボロボロにされたまりりがいかっていますが、これはお互い様でしょう。どうもサメにかじられないように身体を超硬化させて防いでいたようですが、水中でそんなんしたら沈むでしょ…。
なお、この刑罰に賛同協賛したベラちゃんと雅美さんが例の反社罪人4人を連れて来て見せています。
貴女たちは命拾いしたのだ。
反社作戦の主力からこのアルトリーゼを外したのが我々の慈悲である。
己の嫁役を躊躇なくサメの入江に投げ入れる悪魔のような残忍将軍が作戦主力であれば、君たちは今ごろどうなっていたかわかるな。
特に、痴女種化された際に面識がある元・男性組はアルトさんが本当にヤバいと分かったようです。
この女は本当に無警告でやる。
しかも情け容赦がない。
そして死なばもろとも。
毒林檎の樹液を洗い流す意味で、あたしはジーナさんを抱きしめ、アルトさんに入江に突き落としてもらいました。
ジーナさんだけ足首におもりつけて。
血を流さなければサメは寄り付きません。動いたら知りませんが。何よりジーナさん、擬似身体だし人間の血を流すのですか?
「ひとがこないからとどくりんごのはやしであおかんとかむちゃすぎます」
「さすがにその発想はあたしにもなかった」
「理恵さんを毒林檎の樹液で苦しめながら犯すつもりだったようですね…」
とりあえず今回はまりりとジーナさんがギルティ。
判事・初代様(ベラちゃん経由)と海賊女王。
陪審員、アンとメアリーとアレーゼさん。
「アレーゼさん、公平な採決になってへん気がする…」
「おばさま!サメはやりすぎです!」
「売女にマリア。確かにお前たちが普通の人間なら、サメに食べさせるなぞ残忍極まる刑罰だろう。海賊が普通の人間に対してこれをしたら私は怒る。しかしお前たちなら…ヤマトコオリヤマの金魚のイケスに人を入れるとか、ダイビングで魚とたわむれるのとあまり変わらないんじゃないか?」
ええ、恨みがましくサメの歯形をつけている擬似身体を見せて不公平だと訴える2人、逆に叱られています。
まぁとりあえず午前中にあれこれを済ませて罪人やら労働者をナッソー側に引き渡します。
…えーとね。痴女島とナッソーってだいたいマイナス12時間の時差、ありますからね。向こうを昼に発って転送で同じ時間軸に復帰すると、こちらはまだ早朝なのですよ…。ですから到着後に色々してると向こうが起きてくる感じです。
そして取り卸されたプレハブ宿舎やら水道設備やらの組み立てに呼ばれたカシウスとロンギヌスが指示された場所にちゃっちゃと飯場を組み上げている向こうでは、女海賊に案内されている罪人4名。
まずは海賊酒場で修行や!という話になったらしく、中井さんなんか料理できるんだから頑張れば売春免除とか言われて涙目です。
(俺、この数年…ほとんど厨房に入ってないんだ…)
自業自得やっ。
うちの貴賓食堂の料理人、毎日やらされとるぞっ(ジーナ語)。
とりあえず香辛料とか卵も手に入るんだし、醤油とかもあるからジャンバラヤだのポークビーンズだのアメリカンorメキシカン系で行けばとアドバイスしときます。
料理のレシピ知りたかったら支部施設に行くか、まりりが機能限定で検索できるようにいじった聖環使いなさい。
一応あたしは女官長代行、まだ外れていませんし。
警務局長のアルトさんからも指導してくれって話をもらってるから。
あたしが見放す話だけは流れて来ないように頑張れ。
日中は海水浴とか釣りとかしていいから。
ハバナの他にナッソーでもテキーラとかラム酒作らせてるし、冷蔵庫やワインセラーなんかもあるよ。
近代的な調理はある程度出来るようにしてくれてるよ。火は流石にマキだけど着火剤とかあるからね。
海賊支配時代に既にある程度の設備は整っていましたが、娯楽や慰安施設は絶対にいると地元の有志の協力をつのり、海賊酒場の勤務経験者などが女海賊の指導のもとでやっている連れ出し酒場です。
近々ケイシーちゃんあたりが指導に来てジュネスのナッソー店としてボアチ…ブラジルが特に有名な南米あるあるの連れ出しダンスホールみたいな感じにするそうですけどね。
「あたし運動神経ないんです…」
「あたしもないけどジュネスで踊らされたわよっ」
速攻で美咲さんに言い返します。
ええ、嫌ですけど踊りました。
そしてその時は爆笑されました。
…笑ったジーナさんは、淋の森で絶滅したはずのナの字が這ってる現場に引きずって行きました。
速攻でまりりを呼んでこうがいびる君に食べさせていましたが、やはり生きた植物を持ち込むと付着している可能性があるようです。
あと、単に這ってるとこ見せただけなのに親を殺すような目で見ないで下さいね。
頭の上に載せるとかパンツの中に入れようともしてないのに。あたしだって苦手なんですよ? あれ。
「まぁ、何をしようと働かせるのがわかったなら明日からキリキリ頑張るのよ。苦手だって言っても一度はやらされるから。やってから文句垂れないとマリアちゃんは基本、聞く耳持たないからね」雅美さんも厳しく言い渡します。
リゾート風味なすけべい水着姿でなければ、説得力当社比三千倍なのですが。
そうです。
吉村美咲さんって、やる前から文句を言うのです。
そしてこの子に辛抱強くやらせようとしている理由。
元・男の3人と連帯責任になるようにしているからです。
加えて中井さん。
何でこの子、こんなに甘やかしてたんですか。あなたの当時の立場ならもう少しマシな女の子捕まえられなかったんですかぁっ。
(いやー、石灘から何人か紹介されたうち、いちばんマシなのがこいつだったんですよ…石灘ってクラブ関係の仕事してたんで、身体はいいけど顔がなぁって系統の女に価値を感じるのが困りもんでして…)
ふむふむ。仲間内の価値観の違いがあったのか…。
(これはアドバイスですよ。ハバナに買い付けに行くとか、今後はお船に乗る機会もあるでしょう。ただ…小型の帆船が多いし、万一の海難事故を考えると水泳を覚える必要性はありますよね。痴女種なら精気が切れない間は死にはしませんが、海底を延々歩いて来る地獄が嫌なら泳げ、となります。つまり水泳をさせる事で忍耐と男受けする体型を与えるのですっ)
(な、なるほど…)
(幸い、中井さんは多少泳げるようですね。何ならアルトさんは元・海女さんだから美咲さんをしごいてもらいましょうか?)
(とてもそうは見えませんが…)
(あの人の実家、バーレーンに近いイラク沿岸の真珠漁師一族の族長ですよ。色々あって領主と揉めたのを聖院が介入しまして、現在はご実家の一族、八百比丘尼国の鳥羽…三重県で真珠養殖をやって頂いています。で、妹さんは地域を治める海賊大名の九鬼氏に嫁がれたので…)
「だからナディアもぼうりょく女だからかいぞくのおかしらにほれられたのです!くきのもりたかさんに聞いてみればわかりますよ? あの子がどれだけあばれたか!」
…知ってます。
聖院でも痴女皇国でも、あの放火魔のおじさんですら手を焼いた長島一向一揆、騎馬半月刀部隊を率いてしばき倒して一撃鎮圧したとか…。
いくらこの世界に鉄砲をわざと普及させてなかったとしても、あまりに無双してませんか。
(多分あの子は鬼さいぼう、きいていたとおもうのです…れんぽう世界はともかく、こちらではくきかいぞくは鬼のしそんですからね…)
まぁ、そんなこんなで。
俺たちがこんなの着るのかと泣きながらエロ水着で泳がされる豚扱いの元・男子3名と、どっちかっちゅーと細身であんまし筋肉ついてなさげな黒豚扱いの1名、アルトさんの鬼特訓でしごかれています。
ところで我々が遊泳特訓に使っている場所。
ナッソーの町の北側にあるパラダイスアイランドという小島です。
ここはナッソーの町の反対側になっていまして、連邦世界だと2本の橋でニュープロビデンス島…ナッソーがある島と繋がっていますが、痴女皇国世界の時代にそんなもん、ありません。
そしてこの島や他の珊瑚礁の存在、ナッソーの港に対して天然の防波堤のようになっています。
そしてこの島を視察している理由。
リゾート地にできへんかな。
ニュープロビデンス島にもケーブルビーチを始めとする美しい砂浜、あるのです。
あるのですが、さっき申し上げました例の毒林檎栽培。
この毒林檎、砂浜と普通の土壌の境目とか、あるいはマングローブ林の水辺に生える習性があります。
ですので毒林檎畑、もともとよく生えていた砂浜の防砂林を兼ねて作られている事が多いのです。すなわち、人間がええ場所やと思う辺り、毒林檎にとっても生育に良い場所なのですよ。
そんなわけで金属や強化セルロース複合材を普及させるまでは毒林檎の栽培を優先させざるを得ません。
ただ、今後、鉄道敷設や船舶の動力化を押し進めてまいりますと、資本家と言われる富裕市民がこの世界の統治階級に台頭してくるであろうと我々も予想しております。
そうなった暁にはこのバハマで海賊の子孫が外貨を稼ぐためにも、あらかじめ毒林檎があまり必要にならなくなった後の事も考えて、欧米富裕層を泊らせる別荘だのホテルだのカジノだのを建設する立地を求めた場合の計画を立てておこう。
決して助平水着を着てダリアといちゃいちゃしたいためではないのです(迫真)。
しかし、今。
お邪魔虫とは申しません。
反社作戦だのヲカマ退治だの、果ては年末年始から今に至る混乱の痴女宮にあって相応の功労実績を残して黒薔薇騎士団のトップに登り詰めたお方がですね。
あたしもSMプレイとか色々教わりましたしお世話になりました方ですけどねっ。
…だからジーナさんに突っ込んで下さいって!
「コメンダトーレ・ダリアをジーナ閣下に取られましたので…」
ちなみにジョスリーヌさん、妙な対抗意識をお持ちな方のようで、エロ水着の日焼け跡、きっちり体についてます。ハイレグTバックビキニのやつ。これのブラやクロッチ部の布面積をさらに半分くらいにしたような感じですかね。
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で、助けを呼びます。
「これこれジーナちゃん、ダリアちゃんは理恵ちゃんに返したげなさいよ…」
「そうですよかーさま。はい、ジョスリーヌさんはこっちへっ」
ええ、ベラちゃんと雅美さんに来てもらいました。
(しかしジョスリーヌさん、幹部や皇族を手当たり次第という気がしますが、よもや政府に何か吹き込まれてるとか)
(いやーそのーまぁー)
(えーと、可能な限り縁戚関係を持つか子供作って来い、ね)
(っていうか聖女作る必要が示唆されていたんじゃなかったのですか)
(つまりこの中ではベラちゃんかジーナちゃんを孕ませるか、あるいは孕ませてもらうのが最優先になるわよねぇ)
(ええーなんでそれをー)
(そりゃ次期情報部長で神種族眷属認定貰ってますし。おまけにエマちゃんボディ…これで4体目だっけ)
(えーと、かーさまとクリスおじさま、初代様が今はいないけどエマちゃん由来は…ああ、おかみ様と崇徳上皇陛下と阿波内侍さんもですよ。ただ、機能完全版はかーさまと初代様と…雅美さんのもM-IKLA22準拠体になってますね)
(ベラちゃんはマリアちゃん由来だったわよね、M-IKLA21系統)
(前から思ってたんですけど、そのMIDI準拠体って何なのですか…)
(その前に今後の人事の話がありますっ。えーっと、ジョスリーヌさんはペルセポネーゼが黒薔薇の団長ができるまでに成長したら、あたしの後釜として情報部長になってもらいます。この時までには、おそらく初代様が復活すると思うので、博子さんの広報ともども内務局所管になるわね。んでジーナちゃんは今、皇帝室長とか色々兼務押し付けられてて死にそうだけど、まず皇帝室長だけの単任務に戻すようにします)
(これは何かあると、うちがスケアクロウのメインパイロットとして動けるようにという初代様の配慮らしいのである。まぁ今回がまさにそれやねんけどな)
(では雅美さんはいずこにっ)
(えーとね、初代様の復活が間に合えば警務局長。アルトさんを将軍として動けるように空けておく必要があるのね)
(間に合わない場合はどーなるのでしょーか。わるいよかん)
(そんなに悪い話じゃないわよ。ジーナちゃんかあたしが内務局長するから。ただ、内務局長ってさー、昔の日本で言うと内務大臣か内閣官房長官クラスなのよねー。つまり痴女皇国の政策立案実行に関わるわけよ)
(そんなポジションにつけるには危険な人事という気がするのです、女かまきりもエロおばちゃんもっ)
(お黙りこのエロホトトギスっ…というのは置いといて、いささか真面目な話をするわよ。現段階で戦争してでも平定させたいのはまずフランス。続いて神聖ローマ帝国…そろそろオーストリア・ハンガリー二重帝国になりそうな気がするけど、それをされると乳上だけじゃ抑えが効かなくなるから。それまでに何らかの手を打ってドイツ・オーストリア帝国程度に留まって欲しいわけね)
(ふむふむ。軍事行動の可能性があるからジョスリーヌさんとか黒薔薇絡みの人事が優先されているのとも方向性は合致しますね)
(そしてこれが頭痛の種よぉ…いい、理恵ちゃん…この時代に早々とシベリア鉄道作る話にもなりかねないからよく聞いてね。今ノヴゴロドに英国と海蛮国が物流貿易センターを無理くり作ってるでしょ)
(ああ、美男公がいる…)
(あれはっきり言うと北方帝国に喧嘩売るためだから。一連の動きは最終的にロシアを痴女皇国の影響下に置くためよ。恐らく100年以上の長丁場仕事になるけど、何が何でも共産主義政権はロシアに作らせない。これマリアちゃんと家族会、そしてその上からの要請という名の指示だからね…あと、マリアちゃんが言ってくるけど、今回スケアクロウで来てもらってる理由。バハマの帰りはエチオピア経由で連邦地球の月にあるルナテックス・インダストリーズに行くから。招待状ってのが来てるみたいなのよ)
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りええ「ちなみにこの話は闇落ちマリアの↓と繋がっていますよ」
https://novel18.syosetu.com/n0112gz/95/
みさき「あたしはどうなるのぉおおお」
まさみ「どうもこうもならないわよ。自分の道は自分で開きなさいっ」
りええ「雅美さんも痴女宮来た時に苦労した部類だから…」
まさみ「理恵ちゃんみたいなエリートコース…でもないよね」
マリア「ただ、りええが後進の道を開いたのも事実である。ゆっきーやおキヌちゃんなど、痴女皇国派遣を学生のうちから承諾してくれた人の方が教育はスムーズに行くのがわかったしな」
たのの「あたしが来た時もりええがいたから話が更にスムーズでした」
まさみ「ちなみに吉村。理恵ちゃんとかたのちゃん…田野瀬さんはあたしの高校の後輩よ。たのちゃんに至っては大学も後輩なんだよね」
マリア「そして雅美さんはあたしの高校の先輩でもあるのだ…」
みさき「お受験がみんなであたしをいじめるっ」
べらこ「と言うより、あたし雅美さんの後輩ですよ。しかも今絶賛通学中」
みさき「えええええそんなあああ」
べらこ「ちなみに運転免許はイタリアで取った国際免許を書き換えてるから無免許じゃないわよ」
マリア「そしてるっきーが母親なので自動的にボルジア家家系に繋がるのである。つまりガチの貴族だっ」
べらこ「あたしは直接の血縁じゃないんですが、マリアねーさんは英国貴族血統に入るのです。お父様がクリスおじさま、つまりワーズワース大公直系…」
マリア「だからプレップ行けとかナインズ入れとかうるさかったんだよ…」
べらこ「美咲さんと違うのは痴女皇国作っちゃった事ですねっ。往生際が悪すぎますっ」
マリア「ベラ子。おめーもナインズ候補なの…忘れてんなよ…お前が皇帝をキリキリ務めないとマリアンヌやスザンヌと同じ立場に立たされるんだぞ…」
まさみ「吉村…ガチのお嬢様やると、それはそれで大変だからね? あんたの親みたいに甘くないわよっ」
みさき「ふぇえええん!」
おかみ「ところで甚右衛門の嫁さん、誰かおらへんか」
みさき「それ誰ですか」
おかみ「なんやこいつは…よしわらの色里のもとじめやけど、いまでいうおとこの娘みたいなやつやぞ」
マリア「あー、庄司甚内くんか…」
おかみ「あと大名のあとつぎのよめさんのくちもあるぞ。これまたびせいねんいうやつや」
べらこ「わるいよかんがします」
おかみ「島津豊久言うねんけどな」
他全員「…妖怪首おいてけやないですか!」
アルトさんのお話なのにアルトさんが出ない。
こんなことが許されるものでしょうか。
いくらベラちゃんが皇帝でもえこひいきが過ぎるのでは。
確かにベラちゃん美人ですよ。
しかし美醜で言うならアルトさん負けてないでしょう。
「理恵ちゃん…誰に言うとるんや…」
えーと、エロおばちゃん。
貴女はジョスリーヌさん相手してくださいっ。
それに何ですかここ。
毒林檎畑って、いくらあたしたちが痴女種でも、積極的に足を踏み入れたくないにもほどがある場所ですよ?
そんな危険な場所で、一体全体何をしているのか説明しましょう。
仮にも痴女皇国国土局長たるこの室見、ナッソー開発状況視察ということで、市街地を取り巻くように植えられた毒林檎畑を見て回っております。
この毒林檎の木、さんざん触れられている気もしますが、とりあえず物騒にもほどがある危険植物です。そしてナッソーの場合は、まりり…痴女皇国上皇にしてあたしの高校時代の同級生のマリアリーゼの父たるクリスさんに依頼して、弱毒種を開発して市街地の周りに植えさせています。
更に弱毒種の外縁に、あえて遺伝子操作をしていない元来の強毒種を植林して外敵の侵入を防がせております。言わばお城や砦の城壁代わりですね。
この毒林檎、なにせ樹液が猛毒です。
木を触らずとも木の下にいるだけで、一種の毒ガスを浴びたように皮膚が焼けただれて死に至りかねない凶悪な毒性を誇る猛毒植物です。
もちろん、燃やしたら燃やしたで有毒ガスを発生させますから、風向きに注意しないと織田信長のような人が軍を率いて攻めた場合、味方にも被害甚大だそうです。
むろんリンゴに見える果実も猛毒でして、免疫を獲得したイグアナ種のトカゲ以外は口にしようともしません。
以前ここを訪れたベラちゃんママンのルクレツィアさんがうっかりこれを食べて地獄の苦しみを味わったそうですが、あの人痴女種化してますよ。それも千万卒ですよ。
何でこんなもん、わざわざ植林栽培するのか。
この木、実は樹液が乾燥するまで乾かして製材処理したら非常に強靭な木材になるというので、木造船の構造材に適しているそうなんですよ。
ですので、毒耐性のある痴女種や鬼種化した作業員の手によって管理伐採製材の工程をクリアしさえすれば、造船資材や木造建材として引く手あまたの高級木材なのです。
そして弱毒種と書きましたが、実のところインポタケや効果淫、そして珈琲淫に続く、食用可能な精力増強シリーズとして品種改良を進めている最中らしいのです…。
あのさぁ、まりり。
インドから東南アジアにかけて繁殖させてるチンポピーってケシの花、あるよね。
あれも大概だと思うんだけど。
人口制御しつつ増やす必要もあるのはわかるけどさ。
麻薬代替の高価値植物を栽培させて農家の人を助ける事業だってのもわかるよ。それ自体は悪くないよ。
でもさ、薬品原料ならまだしもさ、精力剤になる生物、量産しすぎるのもどうかな。
あと、品種名、お願いだからたのに相談して決めてよ。
毎回毎回月間痴女宮でセクハラ生物名を入力してる記者役とか、校正や編集の元締めの博子さん泣いてるよ。
ジーナさんも雅美さんも広報経験者なんだし、この件で誰か請願したら命名幇助責任、言われるんじゃないかな。
そんな嫌味を言いましたところ。
絶林檎と名付けられたそのマンチニール変種の実で作ったアップルシードル、無理やり飲まされました。
しかも阿片タバコならぬ絶倫タバコを吸わされたジーナさんと視察に行けとか。
おのれ、まりり。
この恨み晴らさでおくべきかっ。
(アルトさんほったらかしてカリブで遊んでるよ。ナッソーに殴りに来ない?)
「ぎゃああああ!やめろアルト!お前の土産もあるから!痛い痛い痛い!」
まりりに痛いとか、痛覚あんのかな。
いえ、まりりを泣かすのに用いたものですが。
オルカのじょーい君って、覚えておられますか。
かつて連邦世界で捕まって宇宙戦闘兵器の制御装置に使うために脳を摘出されかけていたところ、まりりに拾われて一族郎党でこっちに来た子だそうです。
で、今回はサメ食べ放題サメ祭りだという事でサメの名所カリブでサメパーティーを開催してよしと許可が出たので呼ばれています。
何せサメというのは割と増える部類らしいので、適度に捕獲しないとシャークネードで上手な状態に陥りがち。
ただ、フカヒレだけは残してくれと言われているそうでして、そこで彼らと元・海賊の漁師たちが考えたサメ捕獲作戦。
多少残酷ですが、あえて自らを仲間に噛んでもらって傷のついた状態で、サメのいそうな場所を泳ぎます。
そして血の匂いで連中を誘い込むのが丸い湾状の入江。小笠原なんかでもサメが入り込んでる事がある地形ですね。
そうして血の匂いを嗅ぎつけて寄って来た獲物をみんなしてそんな入江に追い込み、サメが泳げなくなる程度に水を抜いてもらって弱らせます…サメってエラが単純構造なので泳いでないと窒息死するんです…。
ですので、可能なら女官が来てサメをドレイン。
で、フカヒレを頂いた後のサメはじょーい君たちがおいしく頂くそうです。
むろん、じょーい君たちは人魚族細胞で長寿化強化されていますので、ちょっとくらいの傷ならすぐ治ります。
そしてこの狩りの要領で、必要に応じてサメを集めて欲しいというナッソー側からの要望でサメをおびき寄せる事があるそうです。
むろん、海賊裁判のためです。うそついたらサメやで。
そして割と広い生簀めいた入江に入り込む習性をつけさせ、自然にサメが何匹か泳いでいる場所も作ったようです。
まぁ、今回は上手に出そうな大型のホオジロザメが何匹か、エサくれないかな泳いでるアホはいないかなと遊弋していました。
そしてまりりに豚の血をぶっかけ、入江に投下したのはアルトさんです。
ペルシャ湾にサメ、いたんですか。
「あたまがTのじになっているへんなのがいちばん凶暴でした。あと1めーとるくらいですか。ちいさめですがやたらかみつくのがおりました。で、あたくしにたてつくやつをいかだにしばりつけ、きずついたさかなをなわでしばっていかだにひかせてうみににおしだすのです」
それ…死ぬのでは…。
「もちろん、たいへんに怒られました。しかしそいつがあたくしにちんぽでいたずらをしようとしたのをおんなのこたちがしょうげんしてくれまして。で、サレルフィールがおこるのも一理ある。しかしこのぶんではおとこばかりの船に乗せるとなにをするかわからん。おまえはあまさん以外やるなと言い渡されたのですっ」
「解説してないで助けろ!痛い痛い!」
セーラー服をボロボロにされたまりりがいかっていますが、これはお互い様でしょう。どうもサメにかじられないように身体を超硬化させて防いでいたようですが、水中でそんなんしたら沈むでしょ…。
なお、この刑罰に賛同協賛したベラちゃんと雅美さんが例の反社罪人4人を連れて来て見せています。
貴女たちは命拾いしたのだ。
反社作戦の主力からこのアルトリーゼを外したのが我々の慈悲である。
己の嫁役を躊躇なくサメの入江に投げ入れる悪魔のような残忍将軍が作戦主力であれば、君たちは今ごろどうなっていたかわかるな。
特に、痴女種化された際に面識がある元・男性組はアルトさんが本当にヤバいと分かったようです。
この女は本当に無警告でやる。
しかも情け容赦がない。
そして死なばもろとも。
毒林檎の樹液を洗い流す意味で、あたしはジーナさんを抱きしめ、アルトさんに入江に突き落としてもらいました。
ジーナさんだけ足首におもりつけて。
血を流さなければサメは寄り付きません。動いたら知りませんが。何よりジーナさん、擬似身体だし人間の血を流すのですか?
「ひとがこないからとどくりんごのはやしであおかんとかむちゃすぎます」
「さすがにその発想はあたしにもなかった」
「理恵さんを毒林檎の樹液で苦しめながら犯すつもりだったようですね…」
とりあえず今回はまりりとジーナさんがギルティ。
判事・初代様(ベラちゃん経由)と海賊女王。
陪審員、アンとメアリーとアレーゼさん。
「アレーゼさん、公平な採決になってへん気がする…」
「おばさま!サメはやりすぎです!」
「売女にマリア。確かにお前たちが普通の人間なら、サメに食べさせるなぞ残忍極まる刑罰だろう。海賊が普通の人間に対してこれをしたら私は怒る。しかしお前たちなら…ヤマトコオリヤマの金魚のイケスに人を入れるとか、ダイビングで魚とたわむれるのとあまり変わらないんじゃないか?」
ええ、恨みがましくサメの歯形をつけている擬似身体を見せて不公平だと訴える2人、逆に叱られています。
まぁとりあえず午前中にあれこれを済ませて罪人やら労働者をナッソー側に引き渡します。
…えーとね。痴女島とナッソーってだいたいマイナス12時間の時差、ありますからね。向こうを昼に発って転送で同じ時間軸に復帰すると、こちらはまだ早朝なのですよ…。ですから到着後に色々してると向こうが起きてくる感じです。
そして取り卸されたプレハブ宿舎やら水道設備やらの組み立てに呼ばれたカシウスとロンギヌスが指示された場所にちゃっちゃと飯場を組み上げている向こうでは、女海賊に案内されている罪人4名。
まずは海賊酒場で修行や!という話になったらしく、中井さんなんか料理できるんだから頑張れば売春免除とか言われて涙目です。
(俺、この数年…ほとんど厨房に入ってないんだ…)
自業自得やっ。
うちの貴賓食堂の料理人、毎日やらされとるぞっ(ジーナ語)。
とりあえず香辛料とか卵も手に入るんだし、醤油とかもあるからジャンバラヤだのポークビーンズだのアメリカンorメキシカン系で行けばとアドバイスしときます。
料理のレシピ知りたかったら支部施設に行くか、まりりが機能限定で検索できるようにいじった聖環使いなさい。
一応あたしは女官長代行、まだ外れていませんし。
警務局長のアルトさんからも指導してくれって話をもらってるから。
あたしが見放す話だけは流れて来ないように頑張れ。
日中は海水浴とか釣りとかしていいから。
ハバナの他にナッソーでもテキーラとかラム酒作らせてるし、冷蔵庫やワインセラーなんかもあるよ。
近代的な調理はある程度出来るようにしてくれてるよ。火は流石にマキだけど着火剤とかあるからね。
海賊支配時代に既にある程度の設備は整っていましたが、娯楽や慰安施設は絶対にいると地元の有志の協力をつのり、海賊酒場の勤務経験者などが女海賊の指導のもとでやっている連れ出し酒場です。
近々ケイシーちゃんあたりが指導に来てジュネスのナッソー店としてボアチ…ブラジルが特に有名な南米あるあるの連れ出しダンスホールみたいな感じにするそうですけどね。
「あたし運動神経ないんです…」
「あたしもないけどジュネスで踊らされたわよっ」
速攻で美咲さんに言い返します。
ええ、嫌ですけど踊りました。
そしてその時は爆笑されました。
…笑ったジーナさんは、淋の森で絶滅したはずのナの字が這ってる現場に引きずって行きました。
速攻でまりりを呼んでこうがいびる君に食べさせていましたが、やはり生きた植物を持ち込むと付着している可能性があるようです。
あと、単に這ってるとこ見せただけなのに親を殺すような目で見ないで下さいね。
頭の上に載せるとかパンツの中に入れようともしてないのに。あたしだって苦手なんですよ? あれ。
「まぁ、何をしようと働かせるのがわかったなら明日からキリキリ頑張るのよ。苦手だって言っても一度はやらされるから。やってから文句垂れないとマリアちゃんは基本、聞く耳持たないからね」雅美さんも厳しく言い渡します。
リゾート風味なすけべい水着姿でなければ、説得力当社比三千倍なのですが。
そうです。
吉村美咲さんって、やる前から文句を言うのです。
そしてこの子に辛抱強くやらせようとしている理由。
元・男の3人と連帯責任になるようにしているからです。
加えて中井さん。
何でこの子、こんなに甘やかしてたんですか。あなたの当時の立場ならもう少しマシな女の子捕まえられなかったんですかぁっ。
(いやー、石灘から何人か紹介されたうち、いちばんマシなのがこいつだったんですよ…石灘ってクラブ関係の仕事してたんで、身体はいいけど顔がなぁって系統の女に価値を感じるのが困りもんでして…)
ふむふむ。仲間内の価値観の違いがあったのか…。
(これはアドバイスですよ。ハバナに買い付けに行くとか、今後はお船に乗る機会もあるでしょう。ただ…小型の帆船が多いし、万一の海難事故を考えると水泳を覚える必要性はありますよね。痴女種なら精気が切れない間は死にはしませんが、海底を延々歩いて来る地獄が嫌なら泳げ、となります。つまり水泳をさせる事で忍耐と男受けする体型を与えるのですっ)
(な、なるほど…)
(幸い、中井さんは多少泳げるようですね。何ならアルトさんは元・海女さんだから美咲さんをしごいてもらいましょうか?)
(とてもそうは見えませんが…)
(あの人の実家、バーレーンに近いイラク沿岸の真珠漁師一族の族長ですよ。色々あって領主と揉めたのを聖院が介入しまして、現在はご実家の一族、八百比丘尼国の鳥羽…三重県で真珠養殖をやって頂いています。で、妹さんは地域を治める海賊大名の九鬼氏に嫁がれたので…)
「だからナディアもぼうりょく女だからかいぞくのおかしらにほれられたのです!くきのもりたかさんに聞いてみればわかりますよ? あの子がどれだけあばれたか!」
…知ってます。
聖院でも痴女皇国でも、あの放火魔のおじさんですら手を焼いた長島一向一揆、騎馬半月刀部隊を率いてしばき倒して一撃鎮圧したとか…。
いくらこの世界に鉄砲をわざと普及させてなかったとしても、あまりに無双してませんか。
(多分あの子は鬼さいぼう、きいていたとおもうのです…れんぽう世界はともかく、こちらではくきかいぞくは鬼のしそんですからね…)
まぁ、そんなこんなで。
俺たちがこんなの着るのかと泣きながらエロ水着で泳がされる豚扱いの元・男子3名と、どっちかっちゅーと細身であんまし筋肉ついてなさげな黒豚扱いの1名、アルトさんの鬼特訓でしごかれています。
ところで我々が遊泳特訓に使っている場所。
ナッソーの町の北側にあるパラダイスアイランドという小島です。
ここはナッソーの町の反対側になっていまして、連邦世界だと2本の橋でニュープロビデンス島…ナッソーがある島と繋がっていますが、痴女皇国世界の時代にそんなもん、ありません。
そしてこの島や他の珊瑚礁の存在、ナッソーの港に対して天然の防波堤のようになっています。
そしてこの島を視察している理由。
リゾート地にできへんかな。
ニュープロビデンス島にもケーブルビーチを始めとする美しい砂浜、あるのです。
あるのですが、さっき申し上げました例の毒林檎栽培。
この毒林檎、砂浜と普通の土壌の境目とか、あるいはマングローブ林の水辺に生える習性があります。
ですので毒林檎畑、もともとよく生えていた砂浜の防砂林を兼ねて作られている事が多いのです。すなわち、人間がええ場所やと思う辺り、毒林檎にとっても生育に良い場所なのですよ。
そんなわけで金属や強化セルロース複合材を普及させるまでは毒林檎の栽培を優先させざるを得ません。
ただ、今後、鉄道敷設や船舶の動力化を押し進めてまいりますと、資本家と言われる富裕市民がこの世界の統治階級に台頭してくるであろうと我々も予想しております。
そうなった暁にはこのバハマで海賊の子孫が外貨を稼ぐためにも、あらかじめ毒林檎があまり必要にならなくなった後の事も考えて、欧米富裕層を泊らせる別荘だのホテルだのカジノだのを建設する立地を求めた場合の計画を立てておこう。
決して助平水着を着てダリアといちゃいちゃしたいためではないのです(迫真)。
しかし、今。
お邪魔虫とは申しません。
反社作戦だのヲカマ退治だの、果ては年末年始から今に至る混乱の痴女宮にあって相応の功労実績を残して黒薔薇騎士団のトップに登り詰めたお方がですね。
あたしもSMプレイとか色々教わりましたしお世話になりました方ですけどねっ。
…だからジーナさんに突っ込んで下さいって!
「コメンダトーレ・ダリアをジーナ閣下に取られましたので…」
ちなみにジョスリーヌさん、妙な対抗意識をお持ちな方のようで、エロ水着の日焼け跡、きっちり体についてます。ハイレグTバックビキニのやつ。これのブラやクロッチ部の布面積をさらに半分くらいにしたような感じですかね。
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で、助けを呼びます。
「これこれジーナちゃん、ダリアちゃんは理恵ちゃんに返したげなさいよ…」
「そうですよかーさま。はい、ジョスリーヌさんはこっちへっ」
ええ、ベラちゃんと雅美さんに来てもらいました。
(しかしジョスリーヌさん、幹部や皇族を手当たり次第という気がしますが、よもや政府に何か吹き込まれてるとか)
(いやーそのーまぁー)
(えーと、可能な限り縁戚関係を持つか子供作って来い、ね)
(っていうか聖女作る必要が示唆されていたんじゃなかったのですか)
(つまりこの中ではベラちゃんかジーナちゃんを孕ませるか、あるいは孕ませてもらうのが最優先になるわよねぇ)
(ええーなんでそれをー)
(そりゃ次期情報部長で神種族眷属認定貰ってますし。おまけにエマちゃんボディ…これで4体目だっけ)
(えーと、かーさまとクリスおじさま、初代様が今はいないけどエマちゃん由来は…ああ、おかみ様と崇徳上皇陛下と阿波内侍さんもですよ。ただ、機能完全版はかーさまと初代様と…雅美さんのもM-IKLA22準拠体になってますね)
(ベラちゃんはマリアちゃん由来だったわよね、M-IKLA21系統)
(前から思ってたんですけど、そのMIDI準拠体って何なのですか…)
(その前に今後の人事の話がありますっ。えーっと、ジョスリーヌさんはペルセポネーゼが黒薔薇の団長ができるまでに成長したら、あたしの後釜として情報部長になってもらいます。この時までには、おそらく初代様が復活すると思うので、博子さんの広報ともども内務局所管になるわね。んでジーナちゃんは今、皇帝室長とか色々兼務押し付けられてて死にそうだけど、まず皇帝室長だけの単任務に戻すようにします)
(これは何かあると、うちがスケアクロウのメインパイロットとして動けるようにという初代様の配慮らしいのである。まぁ今回がまさにそれやねんけどな)
(では雅美さんはいずこにっ)
(えーとね、初代様の復活が間に合えば警務局長。アルトさんを将軍として動けるように空けておく必要があるのね)
(間に合わない場合はどーなるのでしょーか。わるいよかん)
(そんなに悪い話じゃないわよ。ジーナちゃんかあたしが内務局長するから。ただ、内務局長ってさー、昔の日本で言うと内務大臣か内閣官房長官クラスなのよねー。つまり痴女皇国の政策立案実行に関わるわけよ)
(そんなポジションにつけるには危険な人事という気がするのです、女かまきりもエロおばちゃんもっ)
(お黙りこのエロホトトギスっ…というのは置いといて、いささか真面目な話をするわよ。現段階で戦争してでも平定させたいのはまずフランス。続いて神聖ローマ帝国…そろそろオーストリア・ハンガリー二重帝国になりそうな気がするけど、それをされると乳上だけじゃ抑えが効かなくなるから。それまでに何らかの手を打ってドイツ・オーストリア帝国程度に留まって欲しいわけね)
(ふむふむ。軍事行動の可能性があるからジョスリーヌさんとか黒薔薇絡みの人事が優先されているのとも方向性は合致しますね)
(そしてこれが頭痛の種よぉ…いい、理恵ちゃん…この時代に早々とシベリア鉄道作る話にもなりかねないからよく聞いてね。今ノヴゴロドに英国と海蛮国が物流貿易センターを無理くり作ってるでしょ)
(ああ、美男公がいる…)
(あれはっきり言うと北方帝国に喧嘩売るためだから。一連の動きは最終的にロシアを痴女皇国の影響下に置くためよ。恐らく100年以上の長丁場仕事になるけど、何が何でも共産主義政権はロシアに作らせない。これマリアちゃんと家族会、そしてその上からの要請という名の指示だからね…あと、マリアちゃんが言ってくるけど、今回スケアクロウで来てもらってる理由。バハマの帰りはエチオピア経由で連邦地球の月にあるルナテックス・インダストリーズに行くから。招待状ってのが来てるみたいなのよ)
-------------------------------------------------
りええ「ちなみにこの話は闇落ちマリアの↓と繋がっていますよ」
https://novel18.syosetu.com/n0112gz/95/
みさき「あたしはどうなるのぉおおお」
まさみ「どうもこうもならないわよ。自分の道は自分で開きなさいっ」
りええ「雅美さんも痴女宮来た時に苦労した部類だから…」
まさみ「理恵ちゃんみたいなエリートコース…でもないよね」
マリア「ただ、りええが後進の道を開いたのも事実である。ゆっきーやおキヌちゃんなど、痴女皇国派遣を学生のうちから承諾してくれた人の方が教育はスムーズに行くのがわかったしな」
たのの「あたしが来た時もりええがいたから話が更にスムーズでした」
まさみ「ちなみに吉村。理恵ちゃんとかたのちゃん…田野瀬さんはあたしの高校の後輩よ。たのちゃんに至っては大学も後輩なんだよね」
マリア「そして雅美さんはあたしの高校の先輩でもあるのだ…」
みさき「お受験がみんなであたしをいじめるっ」
べらこ「と言うより、あたし雅美さんの後輩ですよ。しかも今絶賛通学中」
みさき「えええええそんなあああ」
べらこ「ちなみに運転免許はイタリアで取った国際免許を書き換えてるから無免許じゃないわよ」
マリア「そしてるっきーが母親なので自動的にボルジア家家系に繋がるのである。つまりガチの貴族だっ」
べらこ「あたしは直接の血縁じゃないんですが、マリアねーさんは英国貴族血統に入るのです。お父様がクリスおじさま、つまりワーズワース大公直系…」
マリア「だからプレップ行けとかナインズ入れとかうるさかったんだよ…」
べらこ「美咲さんと違うのは痴女皇国作っちゃった事ですねっ。往生際が悪すぎますっ」
マリア「ベラ子。おめーもナインズ候補なの…忘れてんなよ…お前が皇帝をキリキリ務めないとマリアンヌやスザンヌと同じ立場に立たされるんだぞ…」
まさみ「吉村…ガチのお嬢様やると、それはそれで大変だからね? あんたの親みたいに甘くないわよっ」
みさき「ふぇえええん!」
おかみ「ところで甚右衛門の嫁さん、誰かおらへんか」
みさき「それ誰ですか」
おかみ「なんやこいつは…よしわらの色里のもとじめやけど、いまでいうおとこの娘みたいなやつやぞ」
マリア「あー、庄司甚内くんか…」
おかみ「あと大名のあとつぎのよめさんのくちもあるぞ。これまたびせいねんいうやつや」
べらこ「わるいよかんがします」
おかみ「島津豊久言うねんけどな」
他全員「…妖怪首おいてけやないですか!」
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