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アルトリーネの鬼退治・家臣育成編
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みなさま。
無理難題を言う上司をどうしましょう。
さらに、ぐちを言うのがくせになった感のある上司を。
「ところでアルトくん。この秘書課めいた場所にあたし一人というのは大変に困る状態なのだが」何やらえらいさんらしい位置の席につかれた、くだんの上司。
「あたくしにそれを申されましても」
「君は将軍ではないのかっ部下の一人や二人都合できんのかっ。いや…お茶汲みなどという、昭和の時代に絶滅しまくった人種を今更求める気はないが…うん、将官個室くらいやったなぁ…あんな贅沢できたん…」
「さらに言うと、あたくしたちはお茶を積極的に求める体質ではなくなっているのですが」
「気分の問題というやつやがな。うーん」
「確かに聖母様のお悩みはわかるのですが」そこへちちうえが来ました。相変わらず乳上なちちです。
「おや、その爆乳は最近串刺しとの夜の生活がすれ違いでお悩みと評判のアルテローゼ東欧支部長」
「説明的な科白をありがとうございます。そうお思いでしたらちんぽ貸して下さいまし」
「ぐふうっ、いや…白うちの記憶を見せて貰ってるからこれが当たり前とは認識してるんだが、もうちょっと女の恥じらいというか何というか」
「痴女種になるとこれがあるんですよねぇ、思考が男化するの。あ、選抜女官研修生の皆様には見学頂いておりますので…あんっ、聖母様もおきばりをお願い致します!」
「で、痴女宮の場合、こういう行為が日常的光景ですが、これには皆様も慣れて頂く他ありません。例えばこのようにですね」
「あんっクレーニ…メーテヒルデ何をいきなりっ」
「そこで研修してる狼公女と同じ事ですわアルトリーネ様。昔を思い出して下さい。わたくしたちは隙があれば以下略。更に女官体質の騎士時代と違い、生ちんぽを装備しておりますのよ!ああっご覧なさい!このように突かれる事も自在なのですっ」
「これが研修か!研修の名に値するんかっ!」
「マリア様は毎日やっておられましたよ。というか鬼対策とか色街へのテコ入れの為にも女官増員がかかって、あたしにも負担が来てるんですが…嫁は嫁で精気管理の方が忙しいからとあたしにお鉢が!」
「ああっなぜダリアまでがっ」
「鬼対策で黒薔薇要員の鬼研修がこちらに来ているのですよっ仕方ないのですあるとさまっ」
「ぬうっ黒豚っ、アルト様に何をっ」
「つーか元クレーニャだから仕方ないけど、メーテヒルデがあたしよりアルトを優先するのが…」
で。みなさまをおちつかせます。
期間限定であたくしのリトルクロウをげどうちゃんに渡したかわりに預かっている腰の刀ですが、この鬼切丸という刀、鬼はもとより痴女の精気を吸うことができるそうです。というか、できました。
…ちちうえとクレーニャと、そしてダリアの頭にたんこぶを作るのと引き換えに、でしたが。
(ちなみに鬼切丸は本物を使うて貰わんと鬼に効かんのですが、小烏丸はまぁ言うたらただの刀ですわ。ただ…作られた経緯を聞かされたひには怖うて抜けまへんので、おかみさまに頼んでれぷりかを拵えてもらいました。本物は地下管制室のうちの机の後ろの棚に台を置いて飾らしてもろてますさかいに)確かに、連邦世界ではぶんかざいとして飾られているそうですね。
いたいいたいと泣きながら三人が新人さんたちをひきいて帰った後。
「むー、あの子らがモノになるのと台風のシーズンが微妙にすれ違うかギリギリやな。せめてカシウスとロンギヌスがおればなぁ…あいつら能力的にはアルト同等以上は期待できるんやろ?」ジーナ様が聞いておられるのは白マリ様。心話ではなく、こちらに来られています。
「だめよかーさん。あれを寝かしておかないとあたしと、うちのアルトがエコノミーモードで済めば御の字、下手したら勝手にスリープしちゃうのよ?」
「全く迷惑な機能をつけおってからに。…ああっまたぞろ人が足らぬ…」
「確かに、この巨大な島を守るだけならまだしも、カシミールや中国南部まで出向いて策源地破壊となりますと…単に殲滅だけならMIDI06使えば1分かかりませんが」いつのまにきはったんですかえまこはん。
「あーこれこれ。物騒なものを持ち出すでない」
「大丈夫ですよ。例の八百萬神域化情報光線撃つだけです。あれ、神種化光線とか人化光線とか色々応用が効きますから。例えば地域を神域化してしまえば、人類以上の高度知性体で神域対応機能がない者は全員自壊してアミノ酸結晶体に還元されますよっ」
「それ生きてんのかよ」
「知能は完全に奪われますねぇ。呼吸に近いガス交換反応は返しますから原始生命体に近い状態になりますが」
「…あの時の島根県で、あたしら下手したらそれになっとったんか…」
「たぶん。ま、今回の策源地破壊ではヒト種に戻って頂く予定です。ついでに痴女や鬼化阻止情報きっちり刷り込みますから、私かおかみさま神域状態が施工しないと二度と鬼や痴女にはなれないようにしてしまいますよ」
「つくづくチート兵器やなあれ。しかし、何もMIDIにせんでもカリバーンだけでそれ出来んのか」
「超光速粒子銃の外装タイプが必要になるから無理っす。つか連邦にもNBにもこれ渡したらダメっておっさん言ってますよ」
「まぁ、悪用したら神様行為し放題になるからのぅ。あと起動条件達成、エマ子だけで可能なんか?」
「やっぱダメっす。ミカ子加えてもNG。最低、ジーナお母様が面子に加わらないとあかんと言われました」
「そういう所はきっちり実装して来やがるのが何とも…ま、エマ子とうちだけで起動出来るなら進歩か。七人かき集めるのも大変やったからなー」
「って事はあたし達の方もエマ子任せで起動不可能って事か…一応起動試験しておくわよ。今後、聖院側でも鬼種を増殖された場合の抑止手段は絶対に必要になるから」
「起動しちゃえば私一人で操作できるんですけどね」
「で。アルトの補佐役。まさか、あのアナル漫画の人が、事もあろうに自営業公式求人勧誘漫画に描いたような犬・猿・雉で考えてないでしょうね」まりあさまないすつっこみ。
「ぎく」
「げ」
「…痴女宮というか高木家伝統のアホアホなノリで支援要求しないでよっ。こちらは例の呪いの人形の件があるから話は聞くつもりだけどさぁ」
(それについては意見がある。犬猿雉にこだわる必要ねぇんじゃねぇの? ほれ、助さん格さんとか風車のあれとか)
(うっかり八兵衛がアルト本人になりそうな気がする…)
「皆様。なんかまたあたくしで遊ぶおつもりでしょうか…とりあえず白ダリアとサリーは指名させて頂きますっ。最低どちらかを貸して頂ければあとは何とか致しますから。今回は餃子のおうしょうとやらがたいへん強いらしいので、アレーゼ様とマイレーネ様の指名が入っておりますのが痛いのです!おかみさまも言ってはったではないですか。やおよろず族の腕じまんちから自慢を出せば済むが、あの大陸をむじんの荒野にするからあかんと」
「それこそMIDIで無力化したらええんちゃうん」
「あー、…大陸でMIDI使ったらダメって今、言われました。あの闘将餃子男、武侠で名を売ってやがるので、鬼の状態で皆の見てる前で戦う心を折らなきゃ人民の心が傾かないと、おかみ様もおっさんも口を揃えて」
「あの二人が負ける事を考えていない口ぶりだが」
「八百萬属性付与がなされた現状で、単体で餃子男の百倍…マリア様同格以上。更に今年の例の会議で八百萬族に敘列するか検討する事を議題の一つに挙げる予定だそうです」
(もはや拳の王や拳聖どころか拳神扱いかよ…)
(超帝國拳聖としてアレの作中に出荷出来るんでは…)
「まぁ現状、どう勝つかより、いかにしてあそこの人民がこちらの反攻反撃もやむなしと納得させる勝ち方を思案してる状態だそうです。おかみさまが本来の姿で出撃するより、マイレーネパンチかアレーゼさんの剣撃一発でマケボノにする方があそこの連中には効き目があると」
「つまり、もはや拉麺男やなくて餃子男は撃破前提という訳やな」
「ならサリーと…あと、ダリア行かせるならサリーよりマリー付けた方がいいか…」
「あ…新婚…」
(ならちょうどいいじゃん。インドしばいた後でモルジブなりサントリーニなりイビサなり遊びに行かせて。ついでにタージ・マハールを一時接収して式やってやろーぜ)
と、いう訳で。ジーナ様ばとんたっち。
--
「なんであたしまで下見に!」
「っていうかジーナ様いないと誰がこんな街案内するんですか」
「色々怖いです…」
「そしてあたしのIDが何故生きてるのだろうか。正式に死亡した筈だが…これこれハゲのおっさんおっさん、今インドなんだが何故あたしのペイウォッチが生きておるのだね」
『連邦特認法案で痴女皇国国民として登録されているからだ。っていうかそういう話は宙兵隊ではなく日本政府に問い合わせろ! 一応お前らが英国大使館にいるのは教えたからインド政府から迎えが来る筈だ…頼むから大人しくしとけよ…』
で、面子。
エマ子。ダリア。マリー。あたし。
「とりあえずインド外務省から外交特使扱いで一時滞在を許可する言質は貰いました。ヘーズラット駅までお送りしますのでお乗り下さい」
「はぁ…すみません、大使公用車まで出して頂いて…」
「いえいえ。本国からは丁重に扱えと連絡が来ておりますから。あと、10時のガティマン急行の最後尾から1両前の車両にお乗り下されば良いとインド側から連絡を受けております」
「チケットとか大丈夫なんですかね」
「あ、ヘーズラット駅で向こうの職員が待っているそうです」
で。大使館施設が立ち並ぶ区域を抜け都市高速に乗りーので人混み溢れるでけぇ駅に連れて来られまして。
普通なら金網のところにあるX線検査装置が置かれたセキュリティゲートではなく通用口めいた所からホームへ。更に、自動小銃で武装した警官だか兵士だかが複数立ってる場所に連れて行かれまして、入線してきた列車のおけつから1両目の車両に押し込まれました。
まぁ普通に狭くもない1人がけ+2人がけリクライニングシートの客車だったんですが、インドではエコノミーだと新幹線と同じ横5人座りなのを知ってますので、これはかなりマシな部類なのでしょう。痴女体質だからいいものの、クソ寒いくらい冷房が効いてるのはまぁ、インドですから。
そしてこの列車、ホームでもわざわざ案内が流れてガティマーンエクスプレスうんたらかんたら。
案内役のインド軍の士官によればですね。
「ジーナセンセー。ガティマーン…がちまんきゅーこーって名前ははニホンでいうトッキュー、スーパーエクスプレスですねー。あとマンで変な想像しないヨーにねー」
ああ、教え子が来ました。シャーラット。君か。
「これニホンのシンカンセンのインド版です。あ、このガティマーンはアグラから先に行くからスペインか。昔のガティマーンならニジカン近くかかりましたケド、今は1時間デスよ?」
更に話を聞くと、どうも日本の新幹線と違って街中を走った後で高速線に乗り入れてからタージマハールのあるアグラのキャントンメント駅に向かう模様。
ばごぉおおおん。
「なーシャーラット。この列車、どう見ても180km/h近く出しとらんか。窓の外を見るに、高速線を走っておる雰囲気ではないのだが」
「あーインディアのエクスプレスはメイルみたいな大衆エクスプレス以外はみんなコレでーすよ。シャタブディもラジダニもエクスプレスはバンバン飛ばしますねー。ガティマーンは格別に速いでーすケド。駅のプラットホームでもガティマーンが来る時はガティマーンエクスプレスが全速力でつーかするから線路歩くなニゲロって警告叫んでマース」
「ようそれで死人が出ぇへんな…」
「たまに跳ね飛ばされて死んでマース」
「ま、まぁ…インドやしな」
なんか線路脇のゴミやら何やらが、列車の通過に合わせて巻き上げられ吹っ飛んで行ってます。時計のGPSアプリで測ってみたら確実に180キロ以上出てました。
更に、この時代でも線路を歩く奴が多数。そしてデリーの駅は防護柵ありましたが、途中駅にホームドアの類はありません。
そこをどばーんと通過していきます。駅を通過するから速度を落とすとかいう観念はないのでしょう。
真剣にあたし、アグラまで自分で操縦して飛んで行く選択をしなかった事を後悔しました。
車内食のカレーと紅茶はまあまあでしたが、人生最後になるかも知れない食事がこれとは、少し考えたいです。
(私がいますから事故を起こしても大丈夫ですって。それに皆さん、痴女種になってるんですよ?中国やサンティアゴ・ディ・コンポステラの事故くらいじゃ楽勝で脱出してピンピンしてますって。かー様に至っては、私と同じ有機体MIDIボディなのをお忘れですかっ)
(それでも嫌なものは嫌なのじゃ…あたし今、ヒラリーテンジン空港にバンシーで降りて来い言われた顔してると思う。いや、あっちの方がまだ全然まし。着陸支援なくても最悪何とか出来る。こっちの方がもっと嫌)
(そういえばジーナ様。聖院人事については聖母様にお話する件ではないと思うのですが、痴女皇国を経て聖院に厄介になったわたしからしますと、少し気になる点がありまして。よろしければ雑談としてお聞き頂けますと)
(ふんふん。どんなんが気になったん)あ、これマリー流の気の使い方ね。今の私じゃあまりバシバシものを言ったり、聖院のシステムに物申す話はしづらいから、聖母様がお聞きになられて気になるようなら関係者に伝えて問題視して欲しいと。
(痴女皇国と交流を持った結果、聖院経営に痴女宮での出来事を反映させているのは良いと思います。で、わたしが気になるのは、痴女皇国開闢当時のいわゆるやり過ぎ問題。これを必要悪視し過ぎて、清廉潔白な聖院を目指している事です)
(まぁ、白マリからもそれは聞いてるし、そっちのうちもその路線やわなぁ)
(ただ…今後、痴女皇国同様に色街の廃止または規模を縮小して買春目当てを取り込む事を画策する場合、淫売宿の客が期待する内容を提供できるのだろうかと)
(言わんとする事はわかる。そして聖院時代は意図的に色街に流していた部分やもんなぁ、単なるエロ客)
(もちろん我々痴女が本気を出せば簡単に男性は虜になるでしょう。ですが、本気を出さねば普通の人間女性と同じ。下手をすれば経験を積んだ売春婦に負けてしまいます)
(確かに、痴女皇国出身で向こうに長いマリーならではの着眼点やな。痴女宮勤務経験者なら勝てるやろか)
(手段を選ばないなら。極端な話、私はこれで法悦すら与えられますから)自分のちんちんを車内で出されるマリー。わわわ。
(これくらいの度胸がなくては痴女宮を生き抜く事など出来ませんでしたから。で、私が思いますに、痴女皇国の奔放で淫蕩な実態は、殿方の性欲で文字通りの糧を得ている我々には決して忌み嫌い遠ざけるものでもなかったなぁ、と考えております。まぁ、聖院の方が身体は楽ですが)
(マリー君。君の言いたい事はわかる。痴女皇国と似たような事を聖院でやるか、さもなくば…)
(聖院女官の教育過程に痴女皇国での研修を組み込む。双方で使い物になる人材育成が可能となる利点もあるかと)才女マリーとして聖院でもブイブイ言わせてるらしいんだよなぁ、この子。
(それに聖母様。御身に付ける秘書すら事欠く有様とお伺いしております。私なら10人くらい、今すぐ出せますよ)おおっ、マリーがなんか神々しく見える!
…確かにマリーは頂点からどん底、そして再び頂点に至っている子なんだよねぇ。
そして人生が狂った原因は痴女皇国、もっと言うとうちの方のマリ公にあるんだが、痴女の力の利点に気づいて「ここにいる方が結果的にお得」と得失を天秤にかけた部類。つまり、乳上様と似た境遇。しかも、その乳上とは、上司を上司と思わず部下を部下と思わずでバチバチやり合ってきた仲なのも知ってるし。
欠点は割と気が短い。あとベラ子よりツンツンしてる。読者のみなさんに分かりやすく言うと悪役令嬢タイプ。ただ、自分が部下を作らないと自分の財産にならないのがわかっていますね。
(まぁ、痴女皇国に捕まるのがもう少し遅かったら、確実になんとか王女だのなにがし公女だの、嫁入りに差し障る二つ名を冠されていたのは間違いないです。赤いお二方よりはお淑やかにしていたと思いますが…)誰の事を言いたいかわかりますよね、とニヤニヤしています。
(だがマリー君。我々の窮状は見ての通りだ。乳上も恐らく、君と組んでいた時代を思い返しているだろう。この点について打開策はあるかね)
(そういうところはマリア陛下のお母様ですわねぇ。これは聖院側の改装増築の後となりますが、逆に初期教育、私どもで預かればマイレーネ様や私の旋風に晒す事になりますよ。今回の改装で女官の教育課程は基本的に同内容になると伺っておりますし、痴女皇国環も聖環と呼称を戻して同一になるとか)
(なるほど。検討の価値はあるわ。マリ公2名。今の話についてどうよ)
(確かになぁ…今のうちの研修のすったもんだを見てると、最初の一週間だけでも聖院に預けたくもなるよなぁ)
(逆にこちらは今、おしとやかなのが多いのがね…武闘派がいない分、対立が陰湿化しやすいのよ…脳筋行動も取れるサリーがいるから回ってる所はあるわね)
(逆に痴女宮は文句があるならちんぽでカタをつける奴が揃ってるからな。んー。マリー。新婚早々で悪いが、可能なら早めに着手したい。白マリ。マリーをプロジェクトリーダーに任命できる?)
(いつでも。痴女皇国との転移無制限権限も渡せるわよ)
(ではマリー君。挙式の後、新婚旅行が済めばかかれるように準備を頼む。マリ公たちの話でわかる通り、君の晴れ舞台になるだろう。赤い二人と肩を並べてえっへんドヤ顔するためにもよろしく頼む)
(はっ聖母様。ぐふ、ぐふふふふ。あなた聞いたわね?あのクラ子…いえ、アル子さんはもちろん、あなたとも因縁浅からぬクレーニャさんもあなたへの生贄に出来るかも知れないチャンスよ!何としても成果を出さなくてはならないのよ!わかるでしょ!)
(は、はぁ…)
(いいこと? あなたはこのマリーを組み敷ける立場なのよ? わたしが要職に就き困難な勅命をこなすほどに、わたしだけでなくあなたも評価して頂けるのよ!)
(うちの方のダリア、大丈夫やろか…聞いたろ。おーいダリアー。あんたの方はどや、理恵ちゃん、大人しくしてるか?)
(…言いたくないんですけど、マリーと似た傾向、ありますよ…ええ。そっちのあたしには同情申し上げるとしか…)
(あー、そーだ。マリー。あんたはかーさんと直接話したことあんまねーだろ。一応言っとくが、あの懲罰服の惨劇を企画実行できる人間だから扱いには注意してくれ。実家の会社の役員もやってたし、軍隊経験が長いから規律や組織に慣れているだけで、本人は基本的に殴って言う事を聞かせる方が向いてるDQNだ。例えば、トリエステの港に木材を食い荒らして木屑に変えてしまう病原菌を撒き散らして船や港を使用不能にしてしまう作戦をためらいなくやる鬼だ。この時代に水泳が得意な人間がどれだけいるかや、船の価値を考えると普通はやらん作戦だ。だいたい船一隻作るのにどんだけ手間と木材使うんだよ。割と貴重品なんだぞ、船。相手がハプスブルクやメディチだし、ベネチアにも逆らったらこうなるぞと脅す効き目が期待できたからあたしは反対しなかったが…)
(えーやん。おかげでみんな、うちら怒らせたら人死に出さなくてもこれくらいはやるぞ、流行り病すら好きに撒き散らす事も出来るぞくらいは思い知ってくれたやんけ)
(わかるだろう。オーバーテクノロジー…連邦社会の技術を投入するにも躊躇がない。これで人死に禁止を言い渡してなかったら、マジにトリエステに船でなくて人に効く生物化学兵器を叩き込んでたのは間違いないな)
(まぁ確かに、今回でも対鬼地雷爆雷は使うが)
(武力行使に慎重なようで躊躇がないのはアルト様からも聞かされています。ちんぽ使用に躊躇がないのも、聖院側のジーナ様を見てましたらよく分かりますので。ほら、一時期痴女宮でもお暮らしでしたし、私も白薔薇で部屋付騎士をしておりましたから)
(あー、そうだったな。なら尚更取り扱い注意人物なのはわかるだろ)
(待てマリ公、あたしを危険物認定すんな)
(いいかかーさん、娘として忠告しとくぞ。あんた割とずぼらでガサツだからな。それと大阪人特有のドケチ癖のせいにしてるが、好きであのどビッチな私服にしてるのはバレているのだよ。更に言うと割と気分屋でど助平だからなマリー。あの人間が出来たクリス父様以外の男をあてがえば惨劇以外目に浮かばないんだよ。あの男日照り女日照りな軍隊でモテる部署に長年いて、しかもこの見た目で、浮いた話がついぞなかったサボテン女だからな?)
(ううっマリ公があたしに躊躇ない!またしても泣かされた!)
(聖院や痴女宮の中でもそうだぞ?あののほほんでホエホエなアルトだから付き合えてるんだからな?)
(ひぎいいいい)
(かーさんには割と振り回されてるからな、これくらいは甘んじて受けやがれっ)
(仲がよろしい母娘にしか見えませんが、まぁお付き合いの要領は心得ております。…ダリアさんはもとより、あの乳女めに鍛えられました件を思い出して頂きますと、このマリーがそれなりなのをご理解頂けますかと)で、マリーちゃん、これ見よがしに淫蟲穴を開くし…。
まぁ、うちの女の子、だいたいこんなもんよね…。
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ジーナ「うう、またしてもマリ公にしてやられた…寝ている間に懲罰服着せてやる…」
黒マリ「やめろやめろあれだけはやめやがれ」
マリー「ちなみに白ジーナ様がお住まいの間、私がお相手させて頂きましたのは数回。ほら、アルト様いらっしゃいましたし」
ジーナ「むしろマリーは乳上と絡み合ってる姿しか白うちの記憶に残ってないんだが」
マリー「何かあると食ってかかってましたからねぇ。あの方の入国の経緯もありましたし」
ジーナ「聖院の方ではどないやったん。主にちんぽおめこ方面」
マリー「あちらで血の気が多いのはサリーさんくらいですからねぇ。クライファーネさんも痴女宮に行かれましたから。逆に女官の皆様には、武闘派肉体派女官幹部が来たとか、えらい言われよう。…あの…私でも痴女宮ではおとなしい部類なんですよ?」
白マリ「だから掌握は楽だったみたいよ?もっとも、サリーとの線引きがあるから騎士には手を出さなかったみたいだけど」
マリー「サリーさんの顔を立てたとお思い下さい。私、痴女宮では白蛇騎士団ですわよ?更に豚から黒豚コースですから、騎士ルートを辿ってはおりますから」
黒マリ「んで負けん気は強い。主に乳上方面限定だが、かつて奴があたしの首を狙ったレベルで乳上を泣かせたがっていたからな?」
マリー「今でも隙あらば泣かす気満々ですが」
黒マリ「うちがるっきーやベラ子を受け入れる素地がある理由、はっきり言うとマリーと乳上のあれこれ他で、地位身分の高い系を扱うノウハウ蓄積したからなんだよな…」
マリー「そう言えばボルジアの家系の方々いらっしゃるんですよねぇ、今の痴女皇国…」
ジーナ「仁義なき戦い痴女宮編の予感」
マリー「得物はちんぽ、これ一本て斬り合わせて頂きます」
無理難題を言う上司をどうしましょう。
さらに、ぐちを言うのがくせになった感のある上司を。
「ところでアルトくん。この秘書課めいた場所にあたし一人というのは大変に困る状態なのだが」何やらえらいさんらしい位置の席につかれた、くだんの上司。
「あたくしにそれを申されましても」
「君は将軍ではないのかっ部下の一人や二人都合できんのかっ。いや…お茶汲みなどという、昭和の時代に絶滅しまくった人種を今更求める気はないが…うん、将官個室くらいやったなぁ…あんな贅沢できたん…」
「さらに言うと、あたくしたちはお茶を積極的に求める体質ではなくなっているのですが」
「気分の問題というやつやがな。うーん」
「確かに聖母様のお悩みはわかるのですが」そこへちちうえが来ました。相変わらず乳上なちちです。
「おや、その爆乳は最近串刺しとの夜の生活がすれ違いでお悩みと評判のアルテローゼ東欧支部長」
「説明的な科白をありがとうございます。そうお思いでしたらちんぽ貸して下さいまし」
「ぐふうっ、いや…白うちの記憶を見せて貰ってるからこれが当たり前とは認識してるんだが、もうちょっと女の恥じらいというか何というか」
「痴女種になるとこれがあるんですよねぇ、思考が男化するの。あ、選抜女官研修生の皆様には見学頂いておりますので…あんっ、聖母様もおきばりをお願い致します!」
「で、痴女宮の場合、こういう行為が日常的光景ですが、これには皆様も慣れて頂く他ありません。例えばこのようにですね」
「あんっクレーニ…メーテヒルデ何をいきなりっ」
「そこで研修してる狼公女と同じ事ですわアルトリーネ様。昔を思い出して下さい。わたくしたちは隙があれば以下略。更に女官体質の騎士時代と違い、生ちんぽを装備しておりますのよ!ああっご覧なさい!このように突かれる事も自在なのですっ」
「これが研修か!研修の名に値するんかっ!」
「マリア様は毎日やっておられましたよ。というか鬼対策とか色街へのテコ入れの為にも女官増員がかかって、あたしにも負担が来てるんですが…嫁は嫁で精気管理の方が忙しいからとあたしにお鉢が!」
「ああっなぜダリアまでがっ」
「鬼対策で黒薔薇要員の鬼研修がこちらに来ているのですよっ仕方ないのですあるとさまっ」
「ぬうっ黒豚っ、アルト様に何をっ」
「つーか元クレーニャだから仕方ないけど、メーテヒルデがあたしよりアルトを優先するのが…」
で。みなさまをおちつかせます。
期間限定であたくしのリトルクロウをげどうちゃんに渡したかわりに預かっている腰の刀ですが、この鬼切丸という刀、鬼はもとより痴女の精気を吸うことができるそうです。というか、できました。
…ちちうえとクレーニャと、そしてダリアの頭にたんこぶを作るのと引き換えに、でしたが。
(ちなみに鬼切丸は本物を使うて貰わんと鬼に効かんのですが、小烏丸はまぁ言うたらただの刀ですわ。ただ…作られた経緯を聞かされたひには怖うて抜けまへんので、おかみさまに頼んでれぷりかを拵えてもらいました。本物は地下管制室のうちの机の後ろの棚に台を置いて飾らしてもろてますさかいに)確かに、連邦世界ではぶんかざいとして飾られているそうですね。
いたいいたいと泣きながら三人が新人さんたちをひきいて帰った後。
「むー、あの子らがモノになるのと台風のシーズンが微妙にすれ違うかギリギリやな。せめてカシウスとロンギヌスがおればなぁ…あいつら能力的にはアルト同等以上は期待できるんやろ?」ジーナ様が聞いておられるのは白マリ様。心話ではなく、こちらに来られています。
「だめよかーさん。あれを寝かしておかないとあたしと、うちのアルトがエコノミーモードで済めば御の字、下手したら勝手にスリープしちゃうのよ?」
「全く迷惑な機能をつけおってからに。…ああっまたぞろ人が足らぬ…」
「確かに、この巨大な島を守るだけならまだしも、カシミールや中国南部まで出向いて策源地破壊となりますと…単に殲滅だけならMIDI06使えば1分かかりませんが」いつのまにきはったんですかえまこはん。
「あーこれこれ。物騒なものを持ち出すでない」
「大丈夫ですよ。例の八百萬神域化情報光線撃つだけです。あれ、神種化光線とか人化光線とか色々応用が効きますから。例えば地域を神域化してしまえば、人類以上の高度知性体で神域対応機能がない者は全員自壊してアミノ酸結晶体に還元されますよっ」
「それ生きてんのかよ」
「知能は完全に奪われますねぇ。呼吸に近いガス交換反応は返しますから原始生命体に近い状態になりますが」
「…あの時の島根県で、あたしら下手したらそれになっとったんか…」
「たぶん。ま、今回の策源地破壊ではヒト種に戻って頂く予定です。ついでに痴女や鬼化阻止情報きっちり刷り込みますから、私かおかみさま神域状態が施工しないと二度と鬼や痴女にはなれないようにしてしまいますよ」
「つくづくチート兵器やなあれ。しかし、何もMIDIにせんでもカリバーンだけでそれ出来んのか」
「超光速粒子銃の外装タイプが必要になるから無理っす。つか連邦にもNBにもこれ渡したらダメっておっさん言ってますよ」
「まぁ、悪用したら神様行為し放題になるからのぅ。あと起動条件達成、エマ子だけで可能なんか?」
「やっぱダメっす。ミカ子加えてもNG。最低、ジーナお母様が面子に加わらないとあかんと言われました」
「そういう所はきっちり実装して来やがるのが何とも…ま、エマ子とうちだけで起動出来るなら進歩か。七人かき集めるのも大変やったからなー」
「って事はあたし達の方もエマ子任せで起動不可能って事か…一応起動試験しておくわよ。今後、聖院側でも鬼種を増殖された場合の抑止手段は絶対に必要になるから」
「起動しちゃえば私一人で操作できるんですけどね」
「で。アルトの補佐役。まさか、あのアナル漫画の人が、事もあろうに自営業公式求人勧誘漫画に描いたような犬・猿・雉で考えてないでしょうね」まりあさまないすつっこみ。
「ぎく」
「げ」
「…痴女宮というか高木家伝統のアホアホなノリで支援要求しないでよっ。こちらは例の呪いの人形の件があるから話は聞くつもりだけどさぁ」
(それについては意見がある。犬猿雉にこだわる必要ねぇんじゃねぇの? ほれ、助さん格さんとか風車のあれとか)
(うっかり八兵衛がアルト本人になりそうな気がする…)
「皆様。なんかまたあたくしで遊ぶおつもりでしょうか…とりあえず白ダリアとサリーは指名させて頂きますっ。最低どちらかを貸して頂ければあとは何とか致しますから。今回は餃子のおうしょうとやらがたいへん強いらしいので、アレーゼ様とマイレーネ様の指名が入っておりますのが痛いのです!おかみさまも言ってはったではないですか。やおよろず族の腕じまんちから自慢を出せば済むが、あの大陸をむじんの荒野にするからあかんと」
「それこそMIDIで無力化したらええんちゃうん」
「あー、…大陸でMIDI使ったらダメって今、言われました。あの闘将餃子男、武侠で名を売ってやがるので、鬼の状態で皆の見てる前で戦う心を折らなきゃ人民の心が傾かないと、おかみ様もおっさんも口を揃えて」
「あの二人が負ける事を考えていない口ぶりだが」
「八百萬属性付与がなされた現状で、単体で餃子男の百倍…マリア様同格以上。更に今年の例の会議で八百萬族に敘列するか検討する事を議題の一つに挙げる予定だそうです」
(もはや拳の王や拳聖どころか拳神扱いかよ…)
(超帝國拳聖としてアレの作中に出荷出来るんでは…)
「まぁ現状、どう勝つかより、いかにしてあそこの人民がこちらの反攻反撃もやむなしと納得させる勝ち方を思案してる状態だそうです。おかみさまが本来の姿で出撃するより、マイレーネパンチかアレーゼさんの剣撃一発でマケボノにする方があそこの連中には効き目があると」
「つまり、もはや拉麺男やなくて餃子男は撃破前提という訳やな」
「ならサリーと…あと、ダリア行かせるならサリーよりマリー付けた方がいいか…」
「あ…新婚…」
(ならちょうどいいじゃん。インドしばいた後でモルジブなりサントリーニなりイビサなり遊びに行かせて。ついでにタージ・マハールを一時接収して式やってやろーぜ)
と、いう訳で。ジーナ様ばとんたっち。
--
「なんであたしまで下見に!」
「っていうかジーナ様いないと誰がこんな街案内するんですか」
「色々怖いです…」
「そしてあたしのIDが何故生きてるのだろうか。正式に死亡した筈だが…これこれハゲのおっさんおっさん、今インドなんだが何故あたしのペイウォッチが生きておるのだね」
『連邦特認法案で痴女皇国国民として登録されているからだ。っていうかそういう話は宙兵隊ではなく日本政府に問い合わせろ! 一応お前らが英国大使館にいるのは教えたからインド政府から迎えが来る筈だ…頼むから大人しくしとけよ…』
で、面子。
エマ子。ダリア。マリー。あたし。
「とりあえずインド外務省から外交特使扱いで一時滞在を許可する言質は貰いました。ヘーズラット駅までお送りしますのでお乗り下さい」
「はぁ…すみません、大使公用車まで出して頂いて…」
「いえいえ。本国からは丁重に扱えと連絡が来ておりますから。あと、10時のガティマン急行の最後尾から1両前の車両にお乗り下されば良いとインド側から連絡を受けております」
「チケットとか大丈夫なんですかね」
「あ、ヘーズラット駅で向こうの職員が待っているそうです」
で。大使館施設が立ち並ぶ区域を抜け都市高速に乗りーので人混み溢れるでけぇ駅に連れて来られまして。
普通なら金網のところにあるX線検査装置が置かれたセキュリティゲートではなく通用口めいた所からホームへ。更に、自動小銃で武装した警官だか兵士だかが複数立ってる場所に連れて行かれまして、入線してきた列車のおけつから1両目の車両に押し込まれました。
まぁ普通に狭くもない1人がけ+2人がけリクライニングシートの客車だったんですが、インドではエコノミーだと新幹線と同じ横5人座りなのを知ってますので、これはかなりマシな部類なのでしょう。痴女体質だからいいものの、クソ寒いくらい冷房が効いてるのはまぁ、インドですから。
そしてこの列車、ホームでもわざわざ案内が流れてガティマーンエクスプレスうんたらかんたら。
案内役のインド軍の士官によればですね。
「ジーナセンセー。ガティマーン…がちまんきゅーこーって名前ははニホンでいうトッキュー、スーパーエクスプレスですねー。あとマンで変な想像しないヨーにねー」
ああ、教え子が来ました。シャーラット。君か。
「これニホンのシンカンセンのインド版です。あ、このガティマーンはアグラから先に行くからスペインか。昔のガティマーンならニジカン近くかかりましたケド、今は1時間デスよ?」
更に話を聞くと、どうも日本の新幹線と違って街中を走った後で高速線に乗り入れてからタージマハールのあるアグラのキャントンメント駅に向かう模様。
ばごぉおおおん。
「なーシャーラット。この列車、どう見ても180km/h近く出しとらんか。窓の外を見るに、高速線を走っておる雰囲気ではないのだが」
「あーインディアのエクスプレスはメイルみたいな大衆エクスプレス以外はみんなコレでーすよ。シャタブディもラジダニもエクスプレスはバンバン飛ばしますねー。ガティマーンは格別に速いでーすケド。駅のプラットホームでもガティマーンが来る時はガティマーンエクスプレスが全速力でつーかするから線路歩くなニゲロって警告叫んでマース」
「ようそれで死人が出ぇへんな…」
「たまに跳ね飛ばされて死んでマース」
「ま、まぁ…インドやしな」
なんか線路脇のゴミやら何やらが、列車の通過に合わせて巻き上げられ吹っ飛んで行ってます。時計のGPSアプリで測ってみたら確実に180キロ以上出てました。
更に、この時代でも線路を歩く奴が多数。そしてデリーの駅は防護柵ありましたが、途中駅にホームドアの類はありません。
そこをどばーんと通過していきます。駅を通過するから速度を落とすとかいう観念はないのでしょう。
真剣にあたし、アグラまで自分で操縦して飛んで行く選択をしなかった事を後悔しました。
車内食のカレーと紅茶はまあまあでしたが、人生最後になるかも知れない食事がこれとは、少し考えたいです。
(私がいますから事故を起こしても大丈夫ですって。それに皆さん、痴女種になってるんですよ?中国やサンティアゴ・ディ・コンポステラの事故くらいじゃ楽勝で脱出してピンピンしてますって。かー様に至っては、私と同じ有機体MIDIボディなのをお忘れですかっ)
(それでも嫌なものは嫌なのじゃ…あたし今、ヒラリーテンジン空港にバンシーで降りて来い言われた顔してると思う。いや、あっちの方がまだ全然まし。着陸支援なくても最悪何とか出来る。こっちの方がもっと嫌)
(そういえばジーナ様。聖院人事については聖母様にお話する件ではないと思うのですが、痴女皇国を経て聖院に厄介になったわたしからしますと、少し気になる点がありまして。よろしければ雑談としてお聞き頂けますと)
(ふんふん。どんなんが気になったん)あ、これマリー流の気の使い方ね。今の私じゃあまりバシバシものを言ったり、聖院のシステムに物申す話はしづらいから、聖母様がお聞きになられて気になるようなら関係者に伝えて問題視して欲しいと。
(痴女皇国と交流を持った結果、聖院経営に痴女宮での出来事を反映させているのは良いと思います。で、わたしが気になるのは、痴女皇国開闢当時のいわゆるやり過ぎ問題。これを必要悪視し過ぎて、清廉潔白な聖院を目指している事です)
(まぁ、白マリからもそれは聞いてるし、そっちのうちもその路線やわなぁ)
(ただ…今後、痴女皇国同様に色街の廃止または規模を縮小して買春目当てを取り込む事を画策する場合、淫売宿の客が期待する内容を提供できるのだろうかと)
(言わんとする事はわかる。そして聖院時代は意図的に色街に流していた部分やもんなぁ、単なるエロ客)
(もちろん我々痴女が本気を出せば簡単に男性は虜になるでしょう。ですが、本気を出さねば普通の人間女性と同じ。下手をすれば経験を積んだ売春婦に負けてしまいます)
(確かに、痴女皇国出身で向こうに長いマリーならではの着眼点やな。痴女宮勤務経験者なら勝てるやろか)
(手段を選ばないなら。極端な話、私はこれで法悦すら与えられますから)自分のちんちんを車内で出されるマリー。わわわ。
(これくらいの度胸がなくては痴女宮を生き抜く事など出来ませんでしたから。で、私が思いますに、痴女皇国の奔放で淫蕩な実態は、殿方の性欲で文字通りの糧を得ている我々には決して忌み嫌い遠ざけるものでもなかったなぁ、と考えております。まぁ、聖院の方が身体は楽ですが)
(マリー君。君の言いたい事はわかる。痴女皇国と似たような事を聖院でやるか、さもなくば…)
(聖院女官の教育過程に痴女皇国での研修を組み込む。双方で使い物になる人材育成が可能となる利点もあるかと)才女マリーとして聖院でもブイブイ言わせてるらしいんだよなぁ、この子。
(それに聖母様。御身に付ける秘書すら事欠く有様とお伺いしております。私なら10人くらい、今すぐ出せますよ)おおっ、マリーがなんか神々しく見える!
…確かにマリーは頂点からどん底、そして再び頂点に至っている子なんだよねぇ。
そして人生が狂った原因は痴女皇国、もっと言うとうちの方のマリ公にあるんだが、痴女の力の利点に気づいて「ここにいる方が結果的にお得」と得失を天秤にかけた部類。つまり、乳上様と似た境遇。しかも、その乳上とは、上司を上司と思わず部下を部下と思わずでバチバチやり合ってきた仲なのも知ってるし。
欠点は割と気が短い。あとベラ子よりツンツンしてる。読者のみなさんに分かりやすく言うと悪役令嬢タイプ。ただ、自分が部下を作らないと自分の財産にならないのがわかっていますね。
(まぁ、痴女皇国に捕まるのがもう少し遅かったら、確実になんとか王女だのなにがし公女だの、嫁入りに差し障る二つ名を冠されていたのは間違いないです。赤いお二方よりはお淑やかにしていたと思いますが…)誰の事を言いたいかわかりますよね、とニヤニヤしています。
(だがマリー君。我々の窮状は見ての通りだ。乳上も恐らく、君と組んでいた時代を思い返しているだろう。この点について打開策はあるかね)
(そういうところはマリア陛下のお母様ですわねぇ。これは聖院側の改装増築の後となりますが、逆に初期教育、私どもで預かればマイレーネ様や私の旋風に晒す事になりますよ。今回の改装で女官の教育課程は基本的に同内容になると伺っておりますし、痴女皇国環も聖環と呼称を戻して同一になるとか)
(なるほど。検討の価値はあるわ。マリ公2名。今の話についてどうよ)
(確かになぁ…今のうちの研修のすったもんだを見てると、最初の一週間だけでも聖院に預けたくもなるよなぁ)
(逆にこちらは今、おしとやかなのが多いのがね…武闘派がいない分、対立が陰湿化しやすいのよ…脳筋行動も取れるサリーがいるから回ってる所はあるわね)
(逆に痴女宮は文句があるならちんぽでカタをつける奴が揃ってるからな。んー。マリー。新婚早々で悪いが、可能なら早めに着手したい。白マリ。マリーをプロジェクトリーダーに任命できる?)
(いつでも。痴女皇国との転移無制限権限も渡せるわよ)
(ではマリー君。挙式の後、新婚旅行が済めばかかれるように準備を頼む。マリ公たちの話でわかる通り、君の晴れ舞台になるだろう。赤い二人と肩を並べてえっへんドヤ顔するためにもよろしく頼む)
(はっ聖母様。ぐふ、ぐふふふふ。あなた聞いたわね?あのクラ子…いえ、アル子さんはもちろん、あなたとも因縁浅からぬクレーニャさんもあなたへの生贄に出来るかも知れないチャンスよ!何としても成果を出さなくてはならないのよ!わかるでしょ!)
(は、はぁ…)
(いいこと? あなたはこのマリーを組み敷ける立場なのよ? わたしが要職に就き困難な勅命をこなすほどに、わたしだけでなくあなたも評価して頂けるのよ!)
(うちの方のダリア、大丈夫やろか…聞いたろ。おーいダリアー。あんたの方はどや、理恵ちゃん、大人しくしてるか?)
(…言いたくないんですけど、マリーと似た傾向、ありますよ…ええ。そっちのあたしには同情申し上げるとしか…)
(あー、そーだ。マリー。あんたはかーさんと直接話したことあんまねーだろ。一応言っとくが、あの懲罰服の惨劇を企画実行できる人間だから扱いには注意してくれ。実家の会社の役員もやってたし、軍隊経験が長いから規律や組織に慣れているだけで、本人は基本的に殴って言う事を聞かせる方が向いてるDQNだ。例えば、トリエステの港に木材を食い荒らして木屑に変えてしまう病原菌を撒き散らして船や港を使用不能にしてしまう作戦をためらいなくやる鬼だ。この時代に水泳が得意な人間がどれだけいるかや、船の価値を考えると普通はやらん作戦だ。だいたい船一隻作るのにどんだけ手間と木材使うんだよ。割と貴重品なんだぞ、船。相手がハプスブルクやメディチだし、ベネチアにも逆らったらこうなるぞと脅す効き目が期待できたからあたしは反対しなかったが…)
(えーやん。おかげでみんな、うちら怒らせたら人死に出さなくてもこれくらいはやるぞ、流行り病すら好きに撒き散らす事も出来るぞくらいは思い知ってくれたやんけ)
(わかるだろう。オーバーテクノロジー…連邦社会の技術を投入するにも躊躇がない。これで人死に禁止を言い渡してなかったら、マジにトリエステに船でなくて人に効く生物化学兵器を叩き込んでたのは間違いないな)
(まぁ確かに、今回でも対鬼地雷爆雷は使うが)
(武力行使に慎重なようで躊躇がないのはアルト様からも聞かされています。ちんぽ使用に躊躇がないのも、聖院側のジーナ様を見てましたらよく分かりますので。ほら、一時期痴女宮でもお暮らしでしたし、私も白薔薇で部屋付騎士をしておりましたから)
(あー、そうだったな。なら尚更取り扱い注意人物なのはわかるだろ)
(待てマリ公、あたしを危険物認定すんな)
(いいかかーさん、娘として忠告しとくぞ。あんた割とずぼらでガサツだからな。それと大阪人特有のドケチ癖のせいにしてるが、好きであのどビッチな私服にしてるのはバレているのだよ。更に言うと割と気分屋でど助平だからなマリー。あの人間が出来たクリス父様以外の男をあてがえば惨劇以外目に浮かばないんだよ。あの男日照り女日照りな軍隊でモテる部署に長年いて、しかもこの見た目で、浮いた話がついぞなかったサボテン女だからな?)
(ううっマリ公があたしに躊躇ない!またしても泣かされた!)
(聖院や痴女宮の中でもそうだぞ?あののほほんでホエホエなアルトだから付き合えてるんだからな?)
(ひぎいいいい)
(かーさんには割と振り回されてるからな、これくらいは甘んじて受けやがれっ)
(仲がよろしい母娘にしか見えませんが、まぁお付き合いの要領は心得ております。…ダリアさんはもとより、あの乳女めに鍛えられました件を思い出して頂きますと、このマリーがそれなりなのをご理解頂けますかと)で、マリーちゃん、これ見よがしに淫蟲穴を開くし…。
まぁ、うちの女の子、だいたいこんなもんよね…。
--------------------------------------------
ジーナ「うう、またしてもマリ公にしてやられた…寝ている間に懲罰服着せてやる…」
黒マリ「やめろやめろあれだけはやめやがれ」
マリー「ちなみに白ジーナ様がお住まいの間、私がお相手させて頂きましたのは数回。ほら、アルト様いらっしゃいましたし」
ジーナ「むしろマリーは乳上と絡み合ってる姿しか白うちの記憶に残ってないんだが」
マリー「何かあると食ってかかってましたからねぇ。あの方の入国の経緯もありましたし」
ジーナ「聖院の方ではどないやったん。主にちんぽおめこ方面」
マリー「あちらで血の気が多いのはサリーさんくらいですからねぇ。クライファーネさんも痴女宮に行かれましたから。逆に女官の皆様には、武闘派肉体派女官幹部が来たとか、えらい言われよう。…あの…私でも痴女宮ではおとなしい部類なんですよ?」
白マリ「だから掌握は楽だったみたいよ?もっとも、サリーとの線引きがあるから騎士には手を出さなかったみたいだけど」
マリー「サリーさんの顔を立てたとお思い下さい。私、痴女宮では白蛇騎士団ですわよ?更に豚から黒豚コースですから、騎士ルートを辿ってはおりますから」
黒マリ「んで負けん気は強い。主に乳上方面限定だが、かつて奴があたしの首を狙ったレベルで乳上を泣かせたがっていたからな?」
マリー「今でも隙あらば泣かす気満々ですが」
黒マリ「うちがるっきーやベラ子を受け入れる素地がある理由、はっきり言うとマリーと乳上のあれこれ他で、地位身分の高い系を扱うノウハウ蓄積したからなんだよな…」
マリー「そう言えばボルジアの家系の方々いらっしゃるんですよねぇ、今の痴女皇国…」
ジーナ「仁義なき戦い痴女宮編の予感」
マリー「得物はちんぽ、これ一本て斬り合わせて頂きます」
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