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新生物ジャンル「痴女」
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何やらびっぷとかいう場所で新しい分類をされそうなアルトリーネでございます。
どないしましょ。
あたくし、ちんこ生やされましたけどね、
心境的には普通の乙女ですからね!
-----------------------------------------
なななななななななんですとー!
いえ、新生物に進化してたとか言われましても。
いつの間にか普通にクリス様とまぐわえてたり、いつの間にか発熱制御ができてるでしょとか申されましても。
「まー、あの放熱って、聖院内の殺菌消毒害虫防除とかの意味あんだけどね、いちばんでっかい理由。男のちんぽ簡単に突っ込めない突っ込ませない。これ」
なななななにゆえに。
「そりゃーアルトくん、前の上級以上でもいい加減別生物レベルよ?人類に対して優性種よ?あたしら純粋な人類を捕食対象にすらできるのよ?そんなんぽこぽこ増えたら困ると思わない?確かにあたしら人の食べ物食べなくていいけどさ、別にいただくものあるでしょ?」
「…あ…」
「で、これまた自動車の例えになるけど、排気ガス再燃焼システムみたいな感じで女官同士で精気ぐりぐり回して再利用してるのが従来。そしてあなたたちや、同様の身体改良を済ませた改良版痴女だと、何とエネルギー利用効率九割超え。やったー」
「ほうほう」
「さらに従来、金衣に集まって貯めて再分配していた精気集中管理システムにもメス入れたった。あそこいじらないとあたしもクレーゼ母様の二の舞だしね」
「どんな感じに変えたのかな?」クリス様が深く考え込む顔でおっしゃります。
「そーねー、とーさんにわかりやすくいうと、今行っておられる何とか大学みたいな場所のスパコンやストレージ管理みたいなもん。昔はでっかいの1個置いてた。今はちっさいのいっぱい。で、仮想ストレージにした。だからあたしがストレージ利用権限変更の命令入れたら簡単に銀が金になったりする。この子達がめっちゃ簡単に超野菜人になれる理屈がこれ。更に能力限定の金衣作れたりする」
「で、マリアの負担を減らしているということか…」
「さらにマリアちゃん複数同時存在可能。ただ現状二人以上できない」
「なーマリ公。あんた、二人以上に分裂しとく必要あるって考えてるやろ」
「マリ公って何よマリ公って、あたしハチ公じゃないよ!」
「だいたいあんたが長広舌になっとるときは確実に悪いこと考えとる。前からそうや」
「…うぐ」
「で、その話をここで詰めるだけの企画案は形としてあるんか。そしてそれをあたしらに今ここで見せる必要性、つまり根回しはいるか。それちょっと考えてみぃ。どうせお前、どんなに無茶な事考えてても、いずれはここにおる顔含めた面子に話せなあかんやろ、な」
「…あい。反対されまくりそうな事考えてまち」
「で、もう一つ娘の考えてる事を当ててみよう。まず、むっちゃあんたの趣味入りまくりの好きな事したい。で、それ絶対怒られる。だから並行して割と賛成されそうな事もする。こんな感じか」
「あたしおかーさんに頭の中見せたつもりないんだけどさー。何でこんなに当てんのよこのおばはん」
「やかまし。誰がおばはんじゃ。はいハリセン」
「…はいおかあさま」すぱこーん。夜の砂漠に響く打撃音。
「その打撃具は何ですか?」
「あたしの頭の祖国に伝わる懲罰武器。紙で作る。さっきみたいにいらん事言うたり笑い取りに行って滑った時に使うものです。簡単に作れますので、よろしければ見本にどうぞ」
「ふむふむ。まぁ糊と紙があれば割と簡単に作れそうですね」
「使い方はさっきのような感じで。使用に踏み切る基準は、しばかなあか…懲罰の必要あれど真剣に叩く必要はない場合に用いるとお考え下さい」
(やはりジーナ語ではない方がかっこいいです)
(ダリアも同じ)
(あんたら、おかーさんにストレス溜めるとこっちくるからやめて。あれで喋らせないと死ぬか暴れる生き物だから、関西人)
(ジーナさんに関西弁捨てろは、僕達の公用語にドイツ語を強要するようなものなので…まだ宮廷語として使用実績のあるフランス語にしますね、僕)
「どんだけ嫌われてんねんドイツ。わはは。で、ちょっとクリスごにょごにょ」
「了解。ただ、僕のお尻だけは狙わないでと言い聞かせてくれたら」…ちっ。
「誰じゃクリスのケツ狙いは。とりあえず君達ちょっと遊んでなさい。あたくしは娘とお話してるから」ジーナ様がマリア様に車に乗るよう促しています。カラカラという独特のえんじんの音がしたから長引くのでえあこんとやらを使うのでしょう。
「あががががががが」で、ダリアが倒れています。アーペディオーネ様も撃沈。
「あんっあんっあんっなんかこないだより続きません?クリス様あんっ」
「はぁ…んーちょっと長持ちしますねー。あと写生した後のリカバリーがものすごく早い。いわゆるケンジャタイムが1分くらいかな…はぁー、まりあーあったらウォーター…ぐぶぐぶ」
ええ、皆様ご想像の展開です。
展開なんですが。
持続時間とか体調異常がないかをとけいに録音しながらいたしておられるのはマリア様の指示ですかそうですか。
(だってーぱわーあっぷしたあんたらとしてる影響でおとーさんおかしくなると困るからね?金衣とのあれは熱問題がなかっても一般人には毒よ毒なのよっあたしらに近い体になってるから普通におめこできるのよっ)
(まりあさまも漫湖ではなくをめこなのですねあんあんあん)
(特定実母に毒されたから仕方ないじゃない!あたしに声聞かれたら嫌だからって、TAPPS乗ってすまん今から和泉葛城でおめことか大台ヶ原でおめこしてくる二時間で戻るとか普通に飛び交う家庭ってどうなのよ!そりゃあたしもすらっと口にするわよ!)
(そりゃ、やはり娘には聞かせたくないのがピロートークなんやけど…お前まさか赤ん坊の時から聞こえてたわけ?)
(…かーさん、あたしの能力わかってたら傍聴阻止不可能ってわかるでしょ?あたしも母親のアヘ声聞きたくないからなるべくフィルタリングしてたけどさー。ちなみに聖院にいてても、NBのニューポーツマスに停泊してるアークロイヤルの提督室でおめこ決めてる声聞こえてしまうからね、あたし!聞きたくないけど母親と父親の行動全て筒抜けなんだよ!泣きたいわよ!)
「えー。あれとハーミーズの提督室て、あたしら仕様言うてNBのイアン・フレミング情報教育センターご自慢の設計建造されてる部屋やで?クレーゼさんに罰でア◯フィスト拡張決めてる絶叫すら廊下に漏れへんねんで?」
(それでぶらぎがすがはいったのですねあんあん)
(…あの、ブラギ◯スって、ダイノサウルスみたいなメックのトイですよね?五歳モードのマリアの手くらいの首パーツの…)
(くりす…昔、アナルマスターベーションとしてあれを入れてアンビュランスで医者連れて行かれて大爆笑されたアホが我が頭の祖国にいてな…ちなみに入院中、ナースからは虫を見る目で見られていたらしい)
(我が国でもジャガイモが事故で入ったとかガラス瓶が事故で以下略だったのですが、何をどうすればあのようなものが事故で入るのかと、たっぷりワンアワー問い詰めたいのですけど)
(ちなみに事故と言わないと健康保険が効かないからね。それ以前に良い子はあんなもん入れないようにね)
(ところでアルトさんのアナルって結構拡張されてません?なんかスムーズに)
(あのー…そこのくるまのうんてんせきにいらっしゃるじょせいがですねー)
(…それでエクステンショングッズが…いや、いいです、理解したくないけど理解しました)
(そーですその短剣が聖院仕様のちんぽ柄になってますので、それを前にですねあんっあんあん)
(…これ…標準なんですか…)
(諸事情でうちでくれる剣全部それなんです…だからやめてくださいって何度も嘆願入れてるんですが…ああーあっあっあっ)
(まぁ、聖院の問題にはデリケートなものも多いという事で…あI'm comming,comming)
(あーおいちーちょくちょうきゅうしゅうー)
(何か今回ア○ルの話題多いよね。ちなみにクリス様、ジーナ様の…)
(正直、ちょっときついんですよ。かなり頑張ってもなかなか入らなくて…)
(…試したのか…試したんですね…)
(こらぁばらすなー。なお、カップルの七割がア○ルを試すのは事実らしいからな。嘘やけど)
(某掲示板軍板の「」系スレッドでも既婚者が割とそういう話をしてるらしいから、試してる人が多いのは事実ね。ってあそこ軍板なのに何の話してんのよ。火の鳥みたいなダメ鳥っぽいペンネームの漫画家の漫画じゃないんだから)
(天の声の周囲でな、日に一度はその掲示板を覗かないと死ぬ性質の逸般人じゃなくて、いわゆる一般人でもア○ルを試してる傾向はあるらしいで。ただ衛生的にひじょおおおおおおおおおおによろしくないと言うかHIV対策が進んだ我々ならともかくやらんで済むならあんま手を出さない方がいいジャンルかも知れんから注意な…って何言わすねん)
(なお下院でも割とやりたがる奴がいて断るの大変というのは、実際に大変な目にあったわたくしダリアも証言しておきます)
(ええ、暗黒大陸高原支部とか長槍朴里獅子王国支部でもそう言う傾向が)
(その、何とかキングは許しても某似せ絵得意な漫画家は許しません的国名どうにかならないのかしら…)
(変態が大変な某日の沈まない帝国的にア○ルはどうなんよ)
(その変態紳士の国的な価値観を皆様にすり込むいや、その…ジャガイモ話でもわかるようにですね滝のような汗)
(なお、あの国はインビジブルエロティシズムとか言う風潮がありましてね。後に日の丸鉢巻巻いて演説したホモでマッチョの文豪がですね、その変態紳士の国で描かれたと言う女の人が後ろ向きに座って、棒らしきを使っている絵を見たその先生ですね、書いてる文章の表現力とか日本語の使い方はものすごい皆様の手本になりそうなんだけど肝心の内容が教科書に載せるものとしてどうよな先生がですね、その柱一本残してはならない全焼扱いで保険金が降りない先生がですね「これは女のオナニーだよ」と大喜びしてたそうなんだわ)
(しかし、インビジブルで思い出したんですけど、我々キマル着てますよね。こちらは聖院の影響で女性の髪の毛を見せてはならないという戒律のある宗教は存在していないのですが、これでいいんでしょうか)
(まぁこれは北アフリカの方で一般的だが、そもそも直射日光回避のためにこの手のブツを被る習慣自体はあるようだからいいだろうクリス君)
(で、ジーナさんその下がどうなってるかなんですが)
(一言で言うとまいくろびきに。いじょう)
(風でめくれるとかしても知りませんよ…)
(これうちらのアラブ圏でのデフォルトに近いらしいからな。暑いのと、そういう服装を強制されてるせいでおなごどものすとれすがたまってたまって)
(だから天の声に暗殺者が派遣されるような危険な話は)
(それで思い出した。マリア、真珠の件どないなった)
(単純に言うと成功。あと教えたらできる。で、さっきの危険な傾向の話になるけど、まぁ悪魔が来たりて詩を作るとか言う件で、実際にこいつらキ○○イかとか言う性質が明らかになった例の宗教が支配する国の一つ。例の三重県ではフランケンシュタインみたいな人より遥かに尊敬されているパールキング。あのおじーちゃんとその一族を死刑にしろと言う名指し法律を通した事があるのよ)
(ふむふむ。そのパールキングという超人消しゴムになってそうな人はなにをしたのですか)
(一言で言うと、アルトくんの実家の商売上がったりにした。ペルシャ湾全域で。確か二十二万人だかが失業して飢饉にまで陥る大災害をもたらした)
(すみませんそのパールキングってひと、斬っていいですか)
(やめやめやめ、三重県民が長島一向一揆しそうな話やめい。ま、このパールキングは昔、別の商売をしておった。しかし、一念発起して真珠貝の中に自然に出来るものを取ってくるしかなかった真珠を養殖で量産することに成功したのよ)
(うちの実家潰しそうな話でなかったらすごいひとですね。確か、こっちでもそれ試したけど出来ないということに…)
(で、苦節試行の末にその養殖真珠を世界中に売り込んでうはうはがっぽがっぽ…でもないが、少なくとも、世界の真珠市場を日本産の真珠で席巻してしまった。で、それまではどこの真珠が欧米のご婦人方の胸などを飾っていたかやな)
(そーなのよーアルトくんちの実家のあたり一帯なのよー。で、ちょっと前に話が出ていたムハッラク島。ここが真珠の一大集積地兼市場。ここに行けば今でも当時の栄耀栄華を偲ぶ事が出来る記念館があるらしいわね)
(で、パールキングはその功績を称えられて昭和天皇陛下に勲章までもろた。あと、天の声の世代なら、修学旅行でクソ狭くて冷房もない二階建て電車に詰め込まれてあの辺に行かされ非常に高い確率でパールキングの偉業を称える博物館を見学した人も多いだろうと)
(なにか特定のでんしゃというものに深い恨みを抱いていそうな発言ですね)
(あんなもんのってよろこぶのはてつおたでもそうそうおらんという声が降ってきました)
(ま、天の声の恨みはともかくやな。そしてパールキングはあの辺の人に雇用を与えまくり当時の貴重な外貨獲得の手段をもたらした訳やけど、本人はこうなるとわかっててやった訳やないんやけど、自分らの商売上がったりにした奴が日本人のパールキングと知って、腹いせにそいつと一族を死刑にせぇやという法律作って通しやがった)
(わたくしの故郷のあたりもたいがいなどきゅんだったのですね)
(まぁ、実際にパールキングがあの辺に来ることなんかありえないし、わざわざ日本まで逮捕しにきたり死刑執行人を派遣するような内容じゃないから、単に夜道に気いつけやーとかこっち来たら五体満足で帰れる思うなや程度の捨て台詞的法律ね。ちなみにこういう個人を名指しで殴る蹴る殺すっていう法案を通すと、その国は近代社会で白い目で見られるから注意が必要よ!)
(法律通した訳とちゃうねんけど、実際にあの辺の「わし以外の神信じたらしばく」宗教あるやん。あれについて都合の悪いこと書いた日本人を日本で暗殺した話があってな…更に、ゴルディーニのおっさんの国では宗教を風刺した漫画を描いてよしと権利が定まっている。で、権威を風刺する権利を行使してその宗教をバカにした漫画描かせて載せた夕刊何とかみたいなのがあっちにあって、暗殺したるから首洗って待っとけやのめちゃくちゃな騒ぎになったことを覚えてる人も多いやろう)
(えー、聖院が宗教を広めないよう裏工作しまくってる理由の六割から七割くらいがですね、この黒い石目指して押し寄せる某宗教がらみだというのは、聖院の最高位のこのマリアちゃんが断言しておきますっ♪)
(何かこう、残り四割くらいがですね、うちの国まで来て宗教対立を煽る喧嘩をしていった眼鏡の神父の宗教という気がするのですが。ええ、白い人種差別主義者まがいの覆面を被った騎士団指揮して、僕たちが今いてるこの辺の近所まで攻め込んできた例のあの宗教)
(うん。おとーさんので正解。あのイエメンとか何とか独特の口調で叫ぶ聖職者のあれ。他あんま影響ないわね。あのパンチパーマの宗教は日本以外ではほとんど流行ってないし。多分パンチが知ったら泣くと思うわよ)
(これまた根来寺とか本願寺とか延暦寺が僧兵組織して攻めそうな話を…)
(そんな暴力坊主だから天魔王にしばかれるのよ!社会的に悪影響を及ぼすのは駄洒落山を開いて駄洒落を広めるとか、座ると膝が三つ出来そうなちんこで女皇帝を籠絡する程度にした方が無難なのよ!)
(そのBig C*ckな僧侶、ジーナさんの体の祖国にも類似品がいましたので触れない方がががが)
(ああ、らすぷーちんちんさんですね)
(悲しい…アルトくんのボケが否定できない…)
(何故にジーナ様がおとなしいのでしょうか。不思議です)
(簡単よダリア。ホルマリン漬けにされた実物が残ってんのよ、そのラスプーチンチンのちんちん)
(え)
(え)
(え)
(…うん。事実やねん…何でそんなん保存したんじゃお前ら…)
(ちなみにそれ、13インチですからメートル法圏の皆様は30センチの定規を用意してみてください。それがラスプーチンのラスプーチンです)
(何やらクリス様が先日のをかま春画を大英博物館に展示している話の仇を取った目になっています)
(うちの祖先の国だけが変態じゃないんだと顔で語られていますね)
(何かこう、東方の国といい、我が暗黒大陸から出ない方が人として幸せな人生を送れる気もします)
で。あたくしたちは翌朝、旅の貴人三人と護衛を装い、とある村に接近します。
朝の出漁の支度をする人々に近づき、とある家の家長の名を告げます。
で、その際にマリア様とジーナ様が外套をちら、と開きまして…。
(なぁマリア、あの宗教やったら絶対ここで大騒ぎしてるよな。戒律守れや言うて)
(かーさん、やっぱり流行ってないわあれ。ただ、逆に言うと別の何かが一気に広まる危険はあるね)
(しかしこのブラジルのサンバカーニバルまがい何とかならんのか)
(仕方ねーじゃん、あたしの手持ちじゃこれかクレーゼ母様の予備くらいなんだからさ)
そうです、お二方とも聖院金衣女性の日常装なんです、外套の下。
ものすごく豪華な露出狂の変態です。
ちなみにマリア様は黒髪にしてジーナ様より少し低めの体格にされています。大体クレーゼ様くらいですね。
で、話しかけた内容。
我らはさる国の一団であるが、彼の地の真珠について後ろの貴人自ら求めに来たのだが、産地も見たいという話になり、我が国に来ているサレルフィールなる女性の実家がこの辺りと聞いて訪ねて参った次第。ついては家長様に彼女からの言伝てを伝えたい。
などと適当な話をしましたところ。
…随分と老け込まれましたね、父様も母様も。
今、わたくしたちは実家の中に案内されています。
土と煉瓦といくばくかの木で建った、懐かしい家の中に。
で、マリア様が、もしも我らの来訪にて今日の漁に差し障りがあればのお詫びにと口上を申されて、くるまに積んできた魚や干物を渡したところ大変驚かれたり(原産国の日本でも結構な高級品を調達して来たそうです)。
で、聖院に寄って聞いたが重税を課せられ大変だと伺っている。サレルフィールの話もあるので、よろしければ、このいくばくかの金子を家計の助けと頂ければとか小さな袋を渡されたり(中身は砂金です)ジーナ様曰くの握らせるもの握らせて口を割らせる作戦に出ましたところですね。
「いや、正直、聖院様を頼らせて頂きたいのは山々なのですが、領主様が聖院様への地元民の出入りを監視していて、出てきた者や入る者に難癖をつけておりますので我々としても困っております」と。
「当時のサレルフィールの出奔の理由も察する事が出来ますが、何分にもご領主様でして…」母が顔を曇らせます。
なお、あたくしは金髪になっている上に例の金衣戦闘服外套羽織り姿です。加えて身長も伸ばしていますので、パッと見では確実にバレない自信があります。今も気付かれてませんし。
曰く、あの後探し回ったが娘の行方は知れず。捜索願いを官所に出すも領主様に呼び出しを食らって何故あの娘を差し出さぬなどと難癖をつけられ事あるごとに上がりを巻き上げられると困り果てていた。
幸いにして少々の習いでは真似がされぬ事をしているとは言え、最近は潜り服なるものを身につけた南方の漁民の獲る真珠に市場を席巻されており、我らの家業如何にしようかと頭突き合わせて家人一同悩んでいたとか。
で、やはりというか、サレルフィール…つまりわたくしの思い出したくもない俗名を差し出すことで、いくばくかの金子と漁権を保証する話になっていたらしく、ご破産になったので追い出そうとするが真珠の採集は素人には難しい、他から呼んでも収穫を収めるどころか他国横流し、下手をすれば他の漁家に結束されて領主の話に乗らぬどころか出資金を釣り上げられるという家臣の進言でようやくおとなしくなったのだとか。
ええ、ジーナ様の読み、ばっちり的中していました。
しかし、実家の困窮いかばかりか。
恨みはあれど父母。
どないしましょ。
たすけてまりあえもん。
(だからあたしをタヌキ型ロボットに。んっとね、あたしの話、この人たちに聞いてもらうけどいいね。で、条件。実はこれこれでこれこれ)
(了解しました)
「家長様。お困りの話はよくわかります。当時の禍根云々はともかく、サレルフィールの出奔を今後咎める事なかれというのを条件に、この聖院金衣騎士アルトリーネが誓わせて頂きましょう。我が主、金衣女聖マリアリーゼに、当家を救う策あり。その話を今からお聞き頂ける事を」あたくしは外套を脱いでから前に出てそう宣言すると、髪の毛の色を当時の黒色に戻します。
その姿に、気づく母。
口に指を当てて申します。
「聖院におきましては出家すれば俗名を捨てるが定め。その上に上級騎士ともなれば還俗し俗名に戻りたくとも、身体を維持するために金衣様にも叶わぬ掟破りをしましたところで一年と生きてはおれませぬ。従いまして、ここにいるは例え娘に面影あろうとも金衣の騎士アルトリーネ、いえ、アルトリーゼに存じます」と。
「更に、金衣ともなりますれば迂闊な肩入れは世の動きの天秤をあらぬ方へ傾けるが如し。我が主よりも私情にて行動をするに非ずの厳命を常より賜りてございます。今よりの話は我が主の口上に存じます故、わたくしめは主の守りの位置に戻らせて頂きます」と、父母に目配せをしてくるりと一回り。
お父様、お母様。娘の晴れ姿でございます。
やむを得ぬ事情とは申せ、無言の出奔申し訳ありませんでした。今日のお伺いはせめてものお詫び、と心で送ります。
父母の号泣の声と詫びの声が身にしみますが、今のわたくしは慈愛を以て世に立つ金衣騎士。
世に救いを、でございます。
差し出される手を取り、跪く娘は立派に騎士として成長いたしました。あとは我が主の救いの話を受けるかの決断のみでございます。道をお外しなきようと言い添えます。
その時、漁家の者が急を知らせに参ります。
北の道に一団あり。領主ではなく国軍の模様、と。
「アルト!ダリア!アーペディオーネ!抜剣!母様!TAPPS呼ぶ?カリバーンとババヤガー、遠隔でこっち飛ばしてくる?」
「その国軍の数による。マリア、1万未満なら金衣騎士三名だけで充分やろ。ほれ、あれ。あの技」ニヤリと笑うジーナ様。すっと目を閉じるマリア様がすぐに目を開き「衛星画像では百名くらい。かーさんにMM109と予備マガジン渡してでも余裕じゃない?」とニヤリ。雑魚ですね。
「さてアルトくん、金衣の初陣や。見事守ったりや」ジーナ様があたくしのお尻をパンと叩きます。
「…娘…いや、騎士様とはいえ三人で大丈夫なのでしょうか…」
「家長様の懸念はもっともですが、あの三人で三十万の軍勢を撃退または全滅可能。更に、金衣女聖のわたくしマリアリーゼも戦力に入れて頂きますと、この国を滅ぼす事も朝ごはん前ですわ」ほほほと笑うマリア様。…うちの父母をドン引きさせるのやめてくださいよ。
とりあえず、出陣です。朝日を背に金衣騎士三名、まずはお話を聞いてみましょうと向かいます。
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アルト「国軍って何しに来たんでしょ」
マリア「いきなりチェストしないように」
ダリア「いくらわたしでも流石にそれは」
アル子「北センチネル人じゃありませんので」
ジーナ「…(ちっ…TAPPS持ってきたら半径数百メートル麻痺可能なバラージスタン弾ぼこぼこ撃ち込んでストレス解消できたな…今からでも遅ないからマリアに頼もか…)」
クリス「気持ちはわかりますが、ここで生麦生米生たまごな事件を起こすのはやめましょう」
マリア「ちょうどお腹すいたし、1万人くらい追加で来ないかしら」
アルト「あたくしは司令官を敢えて逃がし、噂のほもほも美少年軍団の派遣をさせようかと」
ダリア「アルトリーネ様の案に乗ります」
アル子「そんなんいるんなら返す刀でコンスタンチノープルに攻め込みます」
クラ子「別の話から来ましたが、そこやめてください。わたくしが美少年狩りを狙ってますから」
アルト父母「…あの…この方々は一体…」
マリア「うちの女官騎士と二代目クライファーネは美少年が絡むと薩摩国人の目になりますの。お気になさらずに。ほほほ」
どないしましょ。
あたくし、ちんこ生やされましたけどね、
心境的には普通の乙女ですからね!
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なななななななななんですとー!
いえ、新生物に進化してたとか言われましても。
いつの間にか普通にクリス様とまぐわえてたり、いつの間にか発熱制御ができてるでしょとか申されましても。
「まー、あの放熱って、聖院内の殺菌消毒害虫防除とかの意味あんだけどね、いちばんでっかい理由。男のちんぽ簡単に突っ込めない突っ込ませない。これ」
なななななにゆえに。
「そりゃーアルトくん、前の上級以上でもいい加減別生物レベルよ?人類に対して優性種よ?あたしら純粋な人類を捕食対象にすらできるのよ?そんなんぽこぽこ増えたら困ると思わない?確かにあたしら人の食べ物食べなくていいけどさ、別にいただくものあるでしょ?」
「…あ…」
「で、これまた自動車の例えになるけど、排気ガス再燃焼システムみたいな感じで女官同士で精気ぐりぐり回して再利用してるのが従来。そしてあなたたちや、同様の身体改良を済ませた改良版痴女だと、何とエネルギー利用効率九割超え。やったー」
「ほうほう」
「さらに従来、金衣に集まって貯めて再分配していた精気集中管理システムにもメス入れたった。あそこいじらないとあたしもクレーゼ母様の二の舞だしね」
「どんな感じに変えたのかな?」クリス様が深く考え込む顔でおっしゃります。
「そーねー、とーさんにわかりやすくいうと、今行っておられる何とか大学みたいな場所のスパコンやストレージ管理みたいなもん。昔はでっかいの1個置いてた。今はちっさいのいっぱい。で、仮想ストレージにした。だからあたしがストレージ利用権限変更の命令入れたら簡単に銀が金になったりする。この子達がめっちゃ簡単に超野菜人になれる理屈がこれ。更に能力限定の金衣作れたりする」
「で、マリアの負担を減らしているということか…」
「さらにマリアちゃん複数同時存在可能。ただ現状二人以上できない」
「なーマリ公。あんた、二人以上に分裂しとく必要あるって考えてるやろ」
「マリ公って何よマリ公って、あたしハチ公じゃないよ!」
「だいたいあんたが長広舌になっとるときは確実に悪いこと考えとる。前からそうや」
「…うぐ」
「で、その話をここで詰めるだけの企画案は形としてあるんか。そしてそれをあたしらに今ここで見せる必要性、つまり根回しはいるか。それちょっと考えてみぃ。どうせお前、どんなに無茶な事考えてても、いずれはここにおる顔含めた面子に話せなあかんやろ、な」
「…あい。反対されまくりそうな事考えてまち」
「で、もう一つ娘の考えてる事を当ててみよう。まず、むっちゃあんたの趣味入りまくりの好きな事したい。で、それ絶対怒られる。だから並行して割と賛成されそうな事もする。こんな感じか」
「あたしおかーさんに頭の中見せたつもりないんだけどさー。何でこんなに当てんのよこのおばはん」
「やかまし。誰がおばはんじゃ。はいハリセン」
「…はいおかあさま」すぱこーん。夜の砂漠に響く打撃音。
「その打撃具は何ですか?」
「あたしの頭の祖国に伝わる懲罰武器。紙で作る。さっきみたいにいらん事言うたり笑い取りに行って滑った時に使うものです。簡単に作れますので、よろしければ見本にどうぞ」
「ふむふむ。まぁ糊と紙があれば割と簡単に作れそうですね」
「使い方はさっきのような感じで。使用に踏み切る基準は、しばかなあか…懲罰の必要あれど真剣に叩く必要はない場合に用いるとお考え下さい」
(やはりジーナ語ではない方がかっこいいです)
(ダリアも同じ)
(あんたら、おかーさんにストレス溜めるとこっちくるからやめて。あれで喋らせないと死ぬか暴れる生き物だから、関西人)
(ジーナさんに関西弁捨てろは、僕達の公用語にドイツ語を強要するようなものなので…まだ宮廷語として使用実績のあるフランス語にしますね、僕)
「どんだけ嫌われてんねんドイツ。わはは。で、ちょっとクリスごにょごにょ」
「了解。ただ、僕のお尻だけは狙わないでと言い聞かせてくれたら」…ちっ。
「誰じゃクリスのケツ狙いは。とりあえず君達ちょっと遊んでなさい。あたくしは娘とお話してるから」ジーナ様がマリア様に車に乗るよう促しています。カラカラという独特のえんじんの音がしたから長引くのでえあこんとやらを使うのでしょう。
「あががががががが」で、ダリアが倒れています。アーペディオーネ様も撃沈。
「あんっあんっあんっなんかこないだより続きません?クリス様あんっ」
「はぁ…んーちょっと長持ちしますねー。あと写生した後のリカバリーがものすごく早い。いわゆるケンジャタイムが1分くらいかな…はぁー、まりあーあったらウォーター…ぐぶぐぶ」
ええ、皆様ご想像の展開です。
展開なんですが。
持続時間とか体調異常がないかをとけいに録音しながらいたしておられるのはマリア様の指示ですかそうですか。
(だってーぱわーあっぷしたあんたらとしてる影響でおとーさんおかしくなると困るからね?金衣とのあれは熱問題がなかっても一般人には毒よ毒なのよっあたしらに近い体になってるから普通におめこできるのよっ)
(まりあさまも漫湖ではなくをめこなのですねあんあんあん)
(特定実母に毒されたから仕方ないじゃない!あたしに声聞かれたら嫌だからって、TAPPS乗ってすまん今から和泉葛城でおめことか大台ヶ原でおめこしてくる二時間で戻るとか普通に飛び交う家庭ってどうなのよ!そりゃあたしもすらっと口にするわよ!)
(そりゃ、やはり娘には聞かせたくないのがピロートークなんやけど…お前まさか赤ん坊の時から聞こえてたわけ?)
(…かーさん、あたしの能力わかってたら傍聴阻止不可能ってわかるでしょ?あたしも母親のアヘ声聞きたくないからなるべくフィルタリングしてたけどさー。ちなみに聖院にいてても、NBのニューポーツマスに停泊してるアークロイヤルの提督室でおめこ決めてる声聞こえてしまうからね、あたし!聞きたくないけど母親と父親の行動全て筒抜けなんだよ!泣きたいわよ!)
「えー。あれとハーミーズの提督室て、あたしら仕様言うてNBのイアン・フレミング情報教育センターご自慢の設計建造されてる部屋やで?クレーゼさんに罰でア◯フィスト拡張決めてる絶叫すら廊下に漏れへんねんで?」
(それでぶらぎがすがはいったのですねあんあん)
(…あの、ブラギ◯スって、ダイノサウルスみたいなメックのトイですよね?五歳モードのマリアの手くらいの首パーツの…)
(くりす…昔、アナルマスターベーションとしてあれを入れてアンビュランスで医者連れて行かれて大爆笑されたアホが我が頭の祖国にいてな…ちなみに入院中、ナースからは虫を見る目で見られていたらしい)
(我が国でもジャガイモが事故で入ったとかガラス瓶が事故で以下略だったのですが、何をどうすればあのようなものが事故で入るのかと、たっぷりワンアワー問い詰めたいのですけど)
(ちなみに事故と言わないと健康保険が効かないからね。それ以前に良い子はあんなもん入れないようにね)
(ところでアルトさんのアナルって結構拡張されてません?なんかスムーズに)
(あのー…そこのくるまのうんてんせきにいらっしゃるじょせいがですねー)
(…それでエクステンショングッズが…いや、いいです、理解したくないけど理解しました)
(そーですその短剣が聖院仕様のちんぽ柄になってますので、それを前にですねあんっあんあん)
(…これ…標準なんですか…)
(諸事情でうちでくれる剣全部それなんです…だからやめてくださいって何度も嘆願入れてるんですが…ああーあっあっあっ)
(まぁ、聖院の問題にはデリケートなものも多いという事で…あI'm comming,comming)
(あーおいちーちょくちょうきゅうしゅうー)
(何か今回ア○ルの話題多いよね。ちなみにクリス様、ジーナ様の…)
(正直、ちょっときついんですよ。かなり頑張ってもなかなか入らなくて…)
(…試したのか…試したんですね…)
(こらぁばらすなー。なお、カップルの七割がア○ルを試すのは事実らしいからな。嘘やけど)
(某掲示板軍板の「」系スレッドでも既婚者が割とそういう話をしてるらしいから、試してる人が多いのは事実ね。ってあそこ軍板なのに何の話してんのよ。火の鳥みたいなダメ鳥っぽいペンネームの漫画家の漫画じゃないんだから)
(天の声の周囲でな、日に一度はその掲示板を覗かないと死ぬ性質の逸般人じゃなくて、いわゆる一般人でもア○ルを試してる傾向はあるらしいで。ただ衛生的にひじょおおおおおおおおおおによろしくないと言うかHIV対策が進んだ我々ならともかくやらんで済むならあんま手を出さない方がいいジャンルかも知れんから注意な…って何言わすねん)
(なお下院でも割とやりたがる奴がいて断るの大変というのは、実際に大変な目にあったわたくしダリアも証言しておきます)
(ええ、暗黒大陸高原支部とか長槍朴里獅子王国支部でもそう言う傾向が)
(その、何とかキングは許しても某似せ絵得意な漫画家は許しません的国名どうにかならないのかしら…)
(変態が大変な某日の沈まない帝国的にア○ルはどうなんよ)
(その変態紳士の国的な価値観を皆様にすり込むいや、その…ジャガイモ話でもわかるようにですね滝のような汗)
(なお、あの国はインビジブルエロティシズムとか言う風潮がありましてね。後に日の丸鉢巻巻いて演説したホモでマッチョの文豪がですね、その変態紳士の国で描かれたと言う女の人が後ろ向きに座って、棒らしきを使っている絵を見たその先生ですね、書いてる文章の表現力とか日本語の使い方はものすごい皆様の手本になりそうなんだけど肝心の内容が教科書に載せるものとしてどうよな先生がですね、その柱一本残してはならない全焼扱いで保険金が降りない先生がですね「これは女のオナニーだよ」と大喜びしてたそうなんだわ)
(しかし、インビジブルで思い出したんですけど、我々キマル着てますよね。こちらは聖院の影響で女性の髪の毛を見せてはならないという戒律のある宗教は存在していないのですが、これでいいんでしょうか)
(まぁこれは北アフリカの方で一般的だが、そもそも直射日光回避のためにこの手のブツを被る習慣自体はあるようだからいいだろうクリス君)
(で、ジーナさんその下がどうなってるかなんですが)
(一言で言うとまいくろびきに。いじょう)
(風でめくれるとかしても知りませんよ…)
(これうちらのアラブ圏でのデフォルトに近いらしいからな。暑いのと、そういう服装を強制されてるせいでおなごどものすとれすがたまってたまって)
(だから天の声に暗殺者が派遣されるような危険な話は)
(それで思い出した。マリア、真珠の件どないなった)
(単純に言うと成功。あと教えたらできる。で、さっきの危険な傾向の話になるけど、まぁ悪魔が来たりて詩を作るとか言う件で、実際にこいつらキ○○イかとか言う性質が明らかになった例の宗教が支配する国の一つ。例の三重県ではフランケンシュタインみたいな人より遥かに尊敬されているパールキング。あのおじーちゃんとその一族を死刑にしろと言う名指し法律を通した事があるのよ)
(ふむふむ。そのパールキングという超人消しゴムになってそうな人はなにをしたのですか)
(一言で言うと、アルトくんの実家の商売上がったりにした。ペルシャ湾全域で。確か二十二万人だかが失業して飢饉にまで陥る大災害をもたらした)
(すみませんそのパールキングってひと、斬っていいですか)
(やめやめやめ、三重県民が長島一向一揆しそうな話やめい。ま、このパールキングは昔、別の商売をしておった。しかし、一念発起して真珠貝の中に自然に出来るものを取ってくるしかなかった真珠を養殖で量産することに成功したのよ)
(うちの実家潰しそうな話でなかったらすごいひとですね。確か、こっちでもそれ試したけど出来ないということに…)
(で、苦節試行の末にその養殖真珠を世界中に売り込んでうはうはがっぽがっぽ…でもないが、少なくとも、世界の真珠市場を日本産の真珠で席巻してしまった。で、それまではどこの真珠が欧米のご婦人方の胸などを飾っていたかやな)
(そーなのよーアルトくんちの実家のあたり一帯なのよー。で、ちょっと前に話が出ていたムハッラク島。ここが真珠の一大集積地兼市場。ここに行けば今でも当時の栄耀栄華を偲ぶ事が出来る記念館があるらしいわね)
(で、パールキングはその功績を称えられて昭和天皇陛下に勲章までもろた。あと、天の声の世代なら、修学旅行でクソ狭くて冷房もない二階建て電車に詰め込まれてあの辺に行かされ非常に高い確率でパールキングの偉業を称える博物館を見学した人も多いだろうと)
(なにか特定のでんしゃというものに深い恨みを抱いていそうな発言ですね)
(あんなもんのってよろこぶのはてつおたでもそうそうおらんという声が降ってきました)
(ま、天の声の恨みはともかくやな。そしてパールキングはあの辺の人に雇用を与えまくり当時の貴重な外貨獲得の手段をもたらした訳やけど、本人はこうなるとわかっててやった訳やないんやけど、自分らの商売上がったりにした奴が日本人のパールキングと知って、腹いせにそいつと一族を死刑にせぇやという法律作って通しやがった)
(わたくしの故郷のあたりもたいがいなどきゅんだったのですね)
(まぁ、実際にパールキングがあの辺に来ることなんかありえないし、わざわざ日本まで逮捕しにきたり死刑執行人を派遣するような内容じゃないから、単に夜道に気いつけやーとかこっち来たら五体満足で帰れる思うなや程度の捨て台詞的法律ね。ちなみにこういう個人を名指しで殴る蹴る殺すっていう法案を通すと、その国は近代社会で白い目で見られるから注意が必要よ!)
(法律通した訳とちゃうねんけど、実際にあの辺の「わし以外の神信じたらしばく」宗教あるやん。あれについて都合の悪いこと書いた日本人を日本で暗殺した話があってな…更に、ゴルディーニのおっさんの国では宗教を風刺した漫画を描いてよしと権利が定まっている。で、権威を風刺する権利を行使してその宗教をバカにした漫画描かせて載せた夕刊何とかみたいなのがあっちにあって、暗殺したるから首洗って待っとけやのめちゃくちゃな騒ぎになったことを覚えてる人も多いやろう)
(えー、聖院が宗教を広めないよう裏工作しまくってる理由の六割から七割くらいがですね、この黒い石目指して押し寄せる某宗教がらみだというのは、聖院の最高位のこのマリアちゃんが断言しておきますっ♪)
(何かこう、残り四割くらいがですね、うちの国まで来て宗教対立を煽る喧嘩をしていった眼鏡の神父の宗教という気がするのですが。ええ、白い人種差別主義者まがいの覆面を被った騎士団指揮して、僕たちが今いてるこの辺の近所まで攻め込んできた例のあの宗教)
(うん。おとーさんので正解。あのイエメンとか何とか独特の口調で叫ぶ聖職者のあれ。他あんま影響ないわね。あのパンチパーマの宗教は日本以外ではほとんど流行ってないし。多分パンチが知ったら泣くと思うわよ)
(これまた根来寺とか本願寺とか延暦寺が僧兵組織して攻めそうな話を…)
(そんな暴力坊主だから天魔王にしばかれるのよ!社会的に悪影響を及ぼすのは駄洒落山を開いて駄洒落を広めるとか、座ると膝が三つ出来そうなちんこで女皇帝を籠絡する程度にした方が無難なのよ!)
(そのBig C*ckな僧侶、ジーナさんの体の祖国にも類似品がいましたので触れない方がががが)
(ああ、らすぷーちんちんさんですね)
(悲しい…アルトくんのボケが否定できない…)
(何故にジーナ様がおとなしいのでしょうか。不思議です)
(簡単よダリア。ホルマリン漬けにされた実物が残ってんのよ、そのラスプーチンチンのちんちん)
(え)
(え)
(え)
(…うん。事実やねん…何でそんなん保存したんじゃお前ら…)
(ちなみにそれ、13インチですからメートル法圏の皆様は30センチの定規を用意してみてください。それがラスプーチンのラスプーチンです)
(何やらクリス様が先日のをかま春画を大英博物館に展示している話の仇を取った目になっています)
(うちの祖先の国だけが変態じゃないんだと顔で語られていますね)
(何かこう、東方の国といい、我が暗黒大陸から出ない方が人として幸せな人生を送れる気もします)
で。あたくしたちは翌朝、旅の貴人三人と護衛を装い、とある村に接近します。
朝の出漁の支度をする人々に近づき、とある家の家長の名を告げます。
で、その際にマリア様とジーナ様が外套をちら、と開きまして…。
(なぁマリア、あの宗教やったら絶対ここで大騒ぎしてるよな。戒律守れや言うて)
(かーさん、やっぱり流行ってないわあれ。ただ、逆に言うと別の何かが一気に広まる危険はあるね)
(しかしこのブラジルのサンバカーニバルまがい何とかならんのか)
(仕方ねーじゃん、あたしの手持ちじゃこれかクレーゼ母様の予備くらいなんだからさ)
そうです、お二方とも聖院金衣女性の日常装なんです、外套の下。
ものすごく豪華な露出狂の変態です。
ちなみにマリア様は黒髪にしてジーナ様より少し低めの体格にされています。大体クレーゼ様くらいですね。
で、話しかけた内容。
我らはさる国の一団であるが、彼の地の真珠について後ろの貴人自ら求めに来たのだが、産地も見たいという話になり、我が国に来ているサレルフィールなる女性の実家がこの辺りと聞いて訪ねて参った次第。ついては家長様に彼女からの言伝てを伝えたい。
などと適当な話をしましたところ。
…随分と老け込まれましたね、父様も母様も。
今、わたくしたちは実家の中に案内されています。
土と煉瓦といくばくかの木で建った、懐かしい家の中に。
で、マリア様が、もしも我らの来訪にて今日の漁に差し障りがあればのお詫びにと口上を申されて、くるまに積んできた魚や干物を渡したところ大変驚かれたり(原産国の日本でも結構な高級品を調達して来たそうです)。
で、聖院に寄って聞いたが重税を課せられ大変だと伺っている。サレルフィールの話もあるので、よろしければ、このいくばくかの金子を家計の助けと頂ければとか小さな袋を渡されたり(中身は砂金です)ジーナ様曰くの握らせるもの握らせて口を割らせる作戦に出ましたところですね。
「いや、正直、聖院様を頼らせて頂きたいのは山々なのですが、領主様が聖院様への地元民の出入りを監視していて、出てきた者や入る者に難癖をつけておりますので我々としても困っております」と。
「当時のサレルフィールの出奔の理由も察する事が出来ますが、何分にもご領主様でして…」母が顔を曇らせます。
なお、あたくしは金髪になっている上に例の金衣戦闘服外套羽織り姿です。加えて身長も伸ばしていますので、パッと見では確実にバレない自信があります。今も気付かれてませんし。
曰く、あの後探し回ったが娘の行方は知れず。捜索願いを官所に出すも領主様に呼び出しを食らって何故あの娘を差し出さぬなどと難癖をつけられ事あるごとに上がりを巻き上げられると困り果てていた。
幸いにして少々の習いでは真似がされぬ事をしているとは言え、最近は潜り服なるものを身につけた南方の漁民の獲る真珠に市場を席巻されており、我らの家業如何にしようかと頭突き合わせて家人一同悩んでいたとか。
で、やはりというか、サレルフィール…つまりわたくしの思い出したくもない俗名を差し出すことで、いくばくかの金子と漁権を保証する話になっていたらしく、ご破産になったので追い出そうとするが真珠の採集は素人には難しい、他から呼んでも収穫を収めるどころか他国横流し、下手をすれば他の漁家に結束されて領主の話に乗らぬどころか出資金を釣り上げられるという家臣の進言でようやくおとなしくなったのだとか。
ええ、ジーナ様の読み、ばっちり的中していました。
しかし、実家の困窮いかばかりか。
恨みはあれど父母。
どないしましょ。
たすけてまりあえもん。
(だからあたしをタヌキ型ロボットに。んっとね、あたしの話、この人たちに聞いてもらうけどいいね。で、条件。実はこれこれでこれこれ)
(了解しました)
「家長様。お困りの話はよくわかります。当時の禍根云々はともかく、サレルフィールの出奔を今後咎める事なかれというのを条件に、この聖院金衣騎士アルトリーネが誓わせて頂きましょう。我が主、金衣女聖マリアリーゼに、当家を救う策あり。その話を今からお聞き頂ける事を」あたくしは外套を脱いでから前に出てそう宣言すると、髪の毛の色を当時の黒色に戻します。
その姿に、気づく母。
口に指を当てて申します。
「聖院におきましては出家すれば俗名を捨てるが定め。その上に上級騎士ともなれば還俗し俗名に戻りたくとも、身体を維持するために金衣様にも叶わぬ掟破りをしましたところで一年と生きてはおれませぬ。従いまして、ここにいるは例え娘に面影あろうとも金衣の騎士アルトリーネ、いえ、アルトリーゼに存じます」と。
「更に、金衣ともなりますれば迂闊な肩入れは世の動きの天秤をあらぬ方へ傾けるが如し。我が主よりも私情にて行動をするに非ずの厳命を常より賜りてございます。今よりの話は我が主の口上に存じます故、わたくしめは主の守りの位置に戻らせて頂きます」と、父母に目配せをしてくるりと一回り。
お父様、お母様。娘の晴れ姿でございます。
やむを得ぬ事情とは申せ、無言の出奔申し訳ありませんでした。今日のお伺いはせめてものお詫び、と心で送ります。
父母の号泣の声と詫びの声が身にしみますが、今のわたくしは慈愛を以て世に立つ金衣騎士。
世に救いを、でございます。
差し出される手を取り、跪く娘は立派に騎士として成長いたしました。あとは我が主の救いの話を受けるかの決断のみでございます。道をお外しなきようと言い添えます。
その時、漁家の者が急を知らせに参ります。
北の道に一団あり。領主ではなく国軍の模様、と。
「アルト!ダリア!アーペディオーネ!抜剣!母様!TAPPS呼ぶ?カリバーンとババヤガー、遠隔でこっち飛ばしてくる?」
「その国軍の数による。マリア、1万未満なら金衣騎士三名だけで充分やろ。ほれ、あれ。あの技」ニヤリと笑うジーナ様。すっと目を閉じるマリア様がすぐに目を開き「衛星画像では百名くらい。かーさんにMM109と予備マガジン渡してでも余裕じゃない?」とニヤリ。雑魚ですね。
「さてアルトくん、金衣の初陣や。見事守ったりや」ジーナ様があたくしのお尻をパンと叩きます。
「…娘…いや、騎士様とはいえ三人で大丈夫なのでしょうか…」
「家長様の懸念はもっともですが、あの三人で三十万の軍勢を撃退または全滅可能。更に、金衣女聖のわたくしマリアリーゼも戦力に入れて頂きますと、この国を滅ぼす事も朝ごはん前ですわ」ほほほと笑うマリア様。…うちの父母をドン引きさせるのやめてくださいよ。
とりあえず、出陣です。朝日を背に金衣騎士三名、まずはお話を聞いてみましょうと向かいます。
-----------------------------------------
アルト「国軍って何しに来たんでしょ」
マリア「いきなりチェストしないように」
ダリア「いくらわたしでも流石にそれは」
アル子「北センチネル人じゃありませんので」
ジーナ「…(ちっ…TAPPS持ってきたら半径数百メートル麻痺可能なバラージスタン弾ぼこぼこ撃ち込んでストレス解消できたな…今からでも遅ないからマリアに頼もか…)」
クリス「気持ちはわかりますが、ここで生麦生米生たまごな事件を起こすのはやめましょう」
マリア「ちょうどお腹すいたし、1万人くらい追加で来ないかしら」
アルト「あたくしは司令官を敢えて逃がし、噂のほもほも美少年軍団の派遣をさせようかと」
ダリア「アルトリーネ様の案に乗ります」
アル子「そんなんいるんなら返す刀でコンスタンチノープルに攻め込みます」
クラ子「別の話から来ましたが、そこやめてください。わたくしが美少年狩りを狙ってますから」
アルト父母「…あの…この方々は一体…」
マリア「うちの女官騎士と二代目クライファーネは美少年が絡むと薩摩国人の目になりますの。お気になさらずに。ほほほ」
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