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聖院の性院な日常、その1
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聖院宮殿上級騎士女官たるアルトリーネ。
彼女は普通に院内の戒律を守り定めに生き、義務的に女官と性行為をする職務をこなす中級管理職。
…だが、外界からの知恵が彼女を変えた!
女王様に目覚め、業務改善を図るアルトリーネの奮闘の成果は如何に?
----------------------------
皆様。
女聖院本宮付上級女官のアルトリーネと申します。
よろしくお見知り置きを。
まずわたくしですが、現在の年齢は花のナントカ歳です。
…これ以上聞かないで下さい。斬りますわよ。
で、ここでわたくしどもの見た目、特に同僚のクライファーネについて注意事項がございます。
騙されてはなりません。
ええ、騙されてはならないのです。
奴が、ちょっとくらい若造りしていたって。
奴が、ジーナ様の旦那様のクリス様と歳格好を合わせていたって。
騙されてはならぬ理由。それはですね。
わたくしも正直そうなのですが、上級女官以上はな、な、な、な、何とですね。
割 と 好 き に で き ま す 。 外見。
といっても、若返るか歳を取るかなんですが、この若返りというのが結構効くらしいのですよ。殿方には。
ええ、登院される諸侯や、街に出た際の殿方の目つきでわかります。年相応の姿で行く場合と、ちょっとばかり気分も新たにと青春真っ盛りな心に合わせた時では皆様の見る目がやはり、変わってまいりますね。
ですので、クライファーネが14歳とか12歳くらいの犯罪的な…そうですね、まないたぼでぃというもので殿方の前に現れても誤魔化されないで頂きたいのです。もちろん、わたくしにもそれは可能です。
ですが、同僚ともども、この1年は花の宮殿騎士。見た目があまりに稚児過ぎては職務に差し支えがございます。それ以前に、さすがに普段の服装が合わなくなります。
ここでわたくしどもの正装、そちらで言うせいふくというものについて、皆さまの世界で言うところの出勤をしながら説明させて頂きましょう。
まず登院衣、これは本務で出勤する際の服装です。
文官用と武官用がございまして、とりあえず履物からして違います。
メルトリューレ…最近はメル子とか呼ばれておるようですね。または本人の性格言動からダメル子とも。ええ、あれは本当に駄目駄目です。ですが、とりあえずあれとわたくしを例にしましょう。
メル子はこの1年、文官なので足回りは革草履です。白で染めた単純なものを履いています。
で、わたくしの場合は武官ですので、革草履でも脚紐がついていてがっちり足と脚を縛るものを履きます。
そして、登院した場合は真っ先に下足処に参ります。これは文字通り靴や草履を預けるところでして、参拝の方用と、わたくしども女官用がございます。
参拝の方はこの下足処がお布施の場所になっておりまして、ここでお布施を納めて道衣を受け取り、それまで来ていた装束一式をお預かりする事になります。
この下足処を飛ばして行ける方につきましては出迎えが参りまして、専用の更衣処に案内されます。
諸国の王侯貴族様がこれに該当いたします。
もっとも、慣れておられる方は端から院内に合わせた道衣相当でお越しになられますが。
で、かんけいしゃとやらになりますわたくしども女官。
メル子の場合は、靴や草履を預けて素足になります。ですがわたくしは武官ですので、係の女官に声をかけるだけでこのまま参ります。
そして文官登院の際には下帯と胸布、そして羽織を身につけております。
ふんどし、ちゅーぶとっぷぶら、じゃけっとという単語でお聞きの方がご理解いただけるそうですが、よろしいでしょうか。
あたくしも務め代わりの際にはこの格好になります。
で、わたくしども武官。
びきにあーまーと言うのだとジーナ様から教えて頂きました。
文官の下帯とは全く異なります。革で出来ておりまして、前と後ろや左右とお尻の一部に銀板がはめ込まれたりぶら下がっております。文官の下帯のように締め込むのではなく「履く」という動作で身につけます。
女子の女子たる部分だけは下帯と同じ素材の内張りが取り付けられるようになっておりまして、これは毎日取り替えて洗うしきたりです。
乳帯もそうです。乳当てのところはかっぷと申しますのですか、袋のようになっておりまして、わたくしども上級女官用のものは下から乳を支えるだけのつくりでございます。下級がはーふかっぷ、上級がくぉーたーかっぷと説明せよと。はぁ。
この乳帯にも装甲としての銀板が嵌め込まれーのぶら下がりーのしております。革自体も白で染め上げてあり、わたくしの体に合わせてこしらえて頂きました。あまり若返れない最大の理由がこれでございます。
そして、乳帯のところにも乳当てと称する内張りをつけます。胸の小さいものはここで盛るげふんげふんげふん。
で、登院の際の装飾品は簡単な髪留めをつけて、聖環を左腕に嵌めておりますくらいですね。どうせ後で着替えて色々身につけますので。
で、下足処に何故用がないのに声をかけるかと申しますと、ここがわたくしどもの登院を申告する場所だからです。ジーナ様は、たいむかーどを押す事に該当すると言っておられました。
あと、急ぎに限り下足処の声掛けを省略してよい決まりになっております。特に武官は。
そして下足処から女官専用の扉を通ります。
ここには下級女官の騎士が交代で詰めておりまして、聖環をかざして浮いてくる光で、どの受け持ちの誰かを確かめて頂きます。もっとも、ここの騎士、わたくしの部下なので顔を見ただけで通そうとする者もいますが、ここの掟なので聖環を確かめさせます。
アルトリーネ様に相違ございません、という確認を受けて、扉を開けて頂きます。
…ここの扉番に当たると三交替となりまして夜のお仕事が入ります。ま、わたくしたち武官は三交代の受け持ちが多いので仕方ないのですが、正直夜のお勤めを嫌がる騎士もおります。ええ、乙女とは夜は寝たいもの。
ですので夜のお勤めになる者はなるべく頻繁に入れ替えるようにとのお言葉もいただいておりますし、他ならぬわたくしも配置には気を遣うところです。クライファーネはたまになにも、ほんとうになんもかんがえずにやらかしてアレーゼ様に叱られたりしておりますが。
で、わたくしは何を隠そう上級女官騎士。
2年に一度はメル子とお役目交代して文官になりますが、武官の際には上級に相応しい装いに改めます。
何もなければ登院衣まんまで帯剣するだけで良いのですが、そうは参りません。
まず、確実に上級女官として、それなりの場に列席する必要がございます。
ですので、着替えます。
そして聖院本宮のつくりといたしまして、下級女官の働きだけで回る下院と、上級以上が詰めている男人禁制の上院がございます。
で、奥の間に参りますと上院用と下院用の昇降籠が、それぞれ幾本も待っております。
こうそうえれべーたーとていそうかいようえれべーたーと申すそうですね。
水の圧力で動くそれを、操作担当の女官に行き先を告げて動かして頂きます。
上院の下側にある女官控処に到着しますと、同じく門番騎士に声をかけて聖環を改めさせます。
で、上院側の門番騎士は、上院用の騎士服を着ております。あたくしの登院服より銀板の面積が減り、飾りがついた感じだとご想像ください。
で、あたくし専用の控えの間に入りますが、ここで驚いて頂きましょう。
まず、個室。
ええ、あたくしやクライファーネといった上級女官には個室が与えられております。この部屋は執務室を兼ねておりまして、必要に応じて専属下級騎士を女官として付けて頂く事が出来ます。つまり、ひしょというものです。
もっとも、この下級騎士は…そうです、わたくしどもの習わしのアレですわアレ。吸い取るとか吸い上げると本編で散々しておりますアレ、アレの為に来ている事も多いので。
で、あたくしの個室は聖環で鍵をかけられますが、開いています。つまり、あたくし付けの女官が来ております。
「おはようございます、アルトリーネ様」部屋に入室すると、当番騎士がひざまずいて出迎えてくれます。ええ、上司がアレですからそう見えませんけど、わたくしの立場でも数多くの騎士にひざまずかれる程度には「えらいさん」ですのよ。えっへん。
そして今日の当番騎士はクレーニャですか。この子は還俗予定のある下級騎士で、本国に帰れば貴族の長女か次女になるはずですね。今は騎士女官という事で髪を後ろでまとめてお下げにしておりますが、本国ではどりるへあーという髪型になるとか。
「おはようございます。クレーニャ、ダリアリーネは?」夜番の上級騎士の名を告げます。あたくしと交代番を組まれている上級騎士です。ちなみにクライファーネも同じように夜番担当の騎士と組んでおりまして、今はゼアリューネがその担当ですね。
「は。ダリアリーネ様は既に交代儀の場でお待ちでございますれば」要ははよ着替えてくれという事です。
で、このクレーニャ、入院当初は鼻高々のお貴族様なお子でしたが、わたくしどもに仕えてはや数年、すっかり従順で忠実な騎士となりました。そのあかしを今からお見せしましょう。
「ふむ。時間がございませんか。困りましたね」にっこり会心の微笑み。
「…は、わたくしが申し開きを致します。なにとぞアルトリーネ様におかれましては朝のお色直しをば」ええ、片膝ついてわたくしを見上げるクレーニャの心を読まずとも、目が、顔が、鋼の意思で語っております。朝のお慈悲を頂きたいと。
「承知しました。クレーニャ」あたくしは首だけで何をすべきかを伝えます。首をくい、と振るだけで。
で、本編でもジーナ様がご説明されたかと存じますが、この聖院本宮の別名は巨瀑宮、滝の中にございます。
そしてわたくしどもの特性で、身体の周りにまといつく熱気を冷やす為に宮殿内には随所に水路が巡らされております。
そう、この室内にも水場がございます。厠という形で。
クレーニャはわたくしの下帯を外すと、厠壺の中に半身を沈めます。
厠と書いておりますが、風呂のようなもので、結構大きいです。
中には腰をかける凹の字形の石造りの便座が一つ。この便座に座りますと普通は胸から下が水浸しになります。
そして右足のところの踏み板を踏むと、便座下の蓋が落ちて厠壺の中の水が全て流されてしまいます。ですので、濡れたり流されて困るものはあらかじめ外しておくわけですね。
ですが、クレーニャはあらかじめ支度をして、厠壺の中の水をあらかた抜いておりました。壺に水を貯めるための栓も閉じております。
「用意のよい事です。さすがはクレーニャ。さぞ将来の夫も喜びましょう」
この褒めるという行為がとても大事だと、ジーナ様もクレーゼ様もおっしゃいます。人は褒められて伸びると申します。ええ、わたくしもそう思います。ご理解を頂けますでしょうか、あれーぜさま。
「おお、恐ろしき事を。クレーニャの忠誠はアルトリーネ様に捧げるものでございます」
「その殊勝さに免じて、己が剣で忠誠を示す事を許しましょう」あたくしの言葉に、クレーニャは大喜びで腰の短剣の柄を、自身の女の穴に挿し入れます。つまり、自分で慰めてよしと許したわけですね。
「素晴らしい顔ですよクレーニャ。さあ、忠義をお示しなさい」
自分で言うのも何ですが、ここでジーナ様がいたら大爆笑されておられたと思います。あのアルトリーネがじょおうさましてる、と。
うっさいです。あたくしのこの性癖や持って回った物言い、全てジーナ様ご指導の成果なんですからね。
ですが、この指導の効能あらたかでして、貴族令嬢そのものだったクレーニャが、今やこうしてあたくしの家畜、牝豚です。
いいじゃないですかジーナ様、あたくしに豚の奉仕を知るには自らも豚を飼うのがよい、えすえむぷれいでじょおうさまをやるにはまぞ、まぞやくをやるにはじょおうさまの振る舞いを知る方が良いって申されたの、ジーナ様ですからね。
ええ、正直この調教、始めた時は冷や冷やものでして、万一にもクレーニャが苦情を言ってきたら全てジーナ様に振ろうと思ってましたが、その必要はなかったようです。
ええ、今、あたくしの女を恍惚の表情で舐め回し、自分を慰めながら大喜びであたくしの小便を飲む牝豚が足元にいますので。
----------------------------
アルト「あのですねぇ、じーなさま」
べらこ「かーさま。メーテヒル…クレーニャさんも同席してもらってますけどね」
ダリア「ジーナさん…正直に言っちゃっていいですか。聖院のいらん知識、ことごとくジーナさんが最初に持ち込んだんじゃないかってですね、あたし思うんですよ。アルトさん、間違ってますかこれ」
アルト「まちがってはおりませんよダリア。だってあたくし、ジーナさまがはじめてせいいん世界に来た時からずーーーーーーーーっとおそばに」
猪公女「えっとですね、実はジーナ様の聖院世界初来訪の際に聖院所属だったのはあたくしクレーニャもなのですよ。で、アルトさんが間違ってない、聖院世界にSMだの変態行為だのといった危ない知識を持ち込んだのはジーナ様だというのはあたくしも証言致します。あと、メーテヒルデっていうのはあたくしの俗名ですよ。それと猪公女ってバラした天の声は殴ります。蹴ります。そして斬ります」
ダリア「まぁまぁ…それとですね、あたしとクレーニャさんの関係は後々ちょっと面白い事になります」
アルト「ダリアとあたくしのかんけいもちょっと、おもしろい事になりますね」
べらこ「あたしの解説どうしときましょ。この時点ではこの世にまだ生まれてませんからね」
アルト「かんたんです。べらこ陛下はべらこ陛下であり、あたくしやダリアやクレーニャのじょうしになります。それと、ジーナさまをかーさまとおよびになられたことで、どういう方かをそうぞうしてみましょう」
ダリア「ついでに言っておきます。ベラ子陛下は聖院世界最強の助平になります」
べらこ「…ダリアさん…最強は確かに間違ってません…ねーさんと並びますから…でもね、助平ってのはちょっと直して欲しいの(泣)」
猪公女「間違ってはいないと思うんです…あたくしの実家の近所に住んでたアレとかアレ、後に聖院で働く同僚になる女ですら勝てない存在になられますので…」
アルト「ひんとを申しますと、こんにちわ、マリアや闇堕ちマリアというおはなしと同じく、痴女皇国というくにがのちにできますよ。ふふふふふ」
ダリア「あたしもそこの…ふふふふふふふ」
べらこ「国の名前で全てを悟れる素敵な国家ですよっ。ふふふふふ」
彼女は普通に院内の戒律を守り定めに生き、義務的に女官と性行為をする職務をこなす中級管理職。
…だが、外界からの知恵が彼女を変えた!
女王様に目覚め、業務改善を図るアルトリーネの奮闘の成果は如何に?
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皆様。
女聖院本宮付上級女官のアルトリーネと申します。
よろしくお見知り置きを。
まずわたくしですが、現在の年齢は花のナントカ歳です。
…これ以上聞かないで下さい。斬りますわよ。
で、ここでわたくしどもの見た目、特に同僚のクライファーネについて注意事項がございます。
騙されてはなりません。
ええ、騙されてはならないのです。
奴が、ちょっとくらい若造りしていたって。
奴が、ジーナ様の旦那様のクリス様と歳格好を合わせていたって。
騙されてはならぬ理由。それはですね。
わたくしも正直そうなのですが、上級女官以上はな、な、な、な、何とですね。
割 と 好 き に で き ま す 。 外見。
といっても、若返るか歳を取るかなんですが、この若返りというのが結構効くらしいのですよ。殿方には。
ええ、登院される諸侯や、街に出た際の殿方の目つきでわかります。年相応の姿で行く場合と、ちょっとばかり気分も新たにと青春真っ盛りな心に合わせた時では皆様の見る目がやはり、変わってまいりますね。
ですので、クライファーネが14歳とか12歳くらいの犯罪的な…そうですね、まないたぼでぃというもので殿方の前に現れても誤魔化されないで頂きたいのです。もちろん、わたくしにもそれは可能です。
ですが、同僚ともども、この1年は花の宮殿騎士。見た目があまりに稚児過ぎては職務に差し支えがございます。それ以前に、さすがに普段の服装が合わなくなります。
ここでわたくしどもの正装、そちらで言うせいふくというものについて、皆さまの世界で言うところの出勤をしながら説明させて頂きましょう。
まず登院衣、これは本務で出勤する際の服装です。
文官用と武官用がございまして、とりあえず履物からして違います。
メルトリューレ…最近はメル子とか呼ばれておるようですね。または本人の性格言動からダメル子とも。ええ、あれは本当に駄目駄目です。ですが、とりあえずあれとわたくしを例にしましょう。
メル子はこの1年、文官なので足回りは革草履です。白で染めた単純なものを履いています。
で、わたくしの場合は武官ですので、革草履でも脚紐がついていてがっちり足と脚を縛るものを履きます。
そして、登院した場合は真っ先に下足処に参ります。これは文字通り靴や草履を預けるところでして、参拝の方用と、わたくしども女官用がございます。
参拝の方はこの下足処がお布施の場所になっておりまして、ここでお布施を納めて道衣を受け取り、それまで来ていた装束一式をお預かりする事になります。
この下足処を飛ばして行ける方につきましては出迎えが参りまして、専用の更衣処に案内されます。
諸国の王侯貴族様がこれに該当いたします。
もっとも、慣れておられる方は端から院内に合わせた道衣相当でお越しになられますが。
で、かんけいしゃとやらになりますわたくしども女官。
メル子の場合は、靴や草履を預けて素足になります。ですがわたくしは武官ですので、係の女官に声をかけるだけでこのまま参ります。
そして文官登院の際には下帯と胸布、そして羽織を身につけております。
ふんどし、ちゅーぶとっぷぶら、じゃけっとという単語でお聞きの方がご理解いただけるそうですが、よろしいでしょうか。
あたくしも務め代わりの際にはこの格好になります。
で、わたくしども武官。
びきにあーまーと言うのだとジーナ様から教えて頂きました。
文官の下帯とは全く異なります。革で出来ておりまして、前と後ろや左右とお尻の一部に銀板がはめ込まれたりぶら下がっております。文官の下帯のように締め込むのではなく「履く」という動作で身につけます。
女子の女子たる部分だけは下帯と同じ素材の内張りが取り付けられるようになっておりまして、これは毎日取り替えて洗うしきたりです。
乳帯もそうです。乳当てのところはかっぷと申しますのですか、袋のようになっておりまして、わたくしども上級女官用のものは下から乳を支えるだけのつくりでございます。下級がはーふかっぷ、上級がくぉーたーかっぷと説明せよと。はぁ。
この乳帯にも装甲としての銀板が嵌め込まれーのぶら下がりーのしております。革自体も白で染め上げてあり、わたくしの体に合わせてこしらえて頂きました。あまり若返れない最大の理由がこれでございます。
そして、乳帯のところにも乳当てと称する内張りをつけます。胸の小さいものはここで盛るげふんげふんげふん。
で、登院の際の装飾品は簡単な髪留めをつけて、聖環を左腕に嵌めておりますくらいですね。どうせ後で着替えて色々身につけますので。
で、下足処に何故用がないのに声をかけるかと申しますと、ここがわたくしどもの登院を申告する場所だからです。ジーナ様は、たいむかーどを押す事に該当すると言っておられました。
あと、急ぎに限り下足処の声掛けを省略してよい決まりになっております。特に武官は。
そして下足処から女官専用の扉を通ります。
ここには下級女官の騎士が交代で詰めておりまして、聖環をかざして浮いてくる光で、どの受け持ちの誰かを確かめて頂きます。もっとも、ここの騎士、わたくしの部下なので顔を見ただけで通そうとする者もいますが、ここの掟なので聖環を確かめさせます。
アルトリーネ様に相違ございません、という確認を受けて、扉を開けて頂きます。
…ここの扉番に当たると三交替となりまして夜のお仕事が入ります。ま、わたくしたち武官は三交代の受け持ちが多いので仕方ないのですが、正直夜のお勤めを嫌がる騎士もおります。ええ、乙女とは夜は寝たいもの。
ですので夜のお勤めになる者はなるべく頻繁に入れ替えるようにとのお言葉もいただいておりますし、他ならぬわたくしも配置には気を遣うところです。クライファーネはたまになにも、ほんとうになんもかんがえずにやらかしてアレーゼ様に叱られたりしておりますが。
で、わたくしは何を隠そう上級女官騎士。
2年に一度はメル子とお役目交代して文官になりますが、武官の際には上級に相応しい装いに改めます。
何もなければ登院衣まんまで帯剣するだけで良いのですが、そうは参りません。
まず、確実に上級女官として、それなりの場に列席する必要がございます。
ですので、着替えます。
そして聖院本宮のつくりといたしまして、下級女官の働きだけで回る下院と、上級以上が詰めている男人禁制の上院がございます。
で、奥の間に参りますと上院用と下院用の昇降籠が、それぞれ幾本も待っております。
こうそうえれべーたーとていそうかいようえれべーたーと申すそうですね。
水の圧力で動くそれを、操作担当の女官に行き先を告げて動かして頂きます。
上院の下側にある女官控処に到着しますと、同じく門番騎士に声をかけて聖環を改めさせます。
で、上院側の門番騎士は、上院用の騎士服を着ております。あたくしの登院服より銀板の面積が減り、飾りがついた感じだとご想像ください。
で、あたくし専用の控えの間に入りますが、ここで驚いて頂きましょう。
まず、個室。
ええ、あたくしやクライファーネといった上級女官には個室が与えられております。この部屋は執務室を兼ねておりまして、必要に応じて専属下級騎士を女官として付けて頂く事が出来ます。つまり、ひしょというものです。
もっとも、この下級騎士は…そうです、わたくしどもの習わしのアレですわアレ。吸い取るとか吸い上げると本編で散々しておりますアレ、アレの為に来ている事も多いので。
で、あたくしの個室は聖環で鍵をかけられますが、開いています。つまり、あたくし付けの女官が来ております。
「おはようございます、アルトリーネ様」部屋に入室すると、当番騎士がひざまずいて出迎えてくれます。ええ、上司がアレですからそう見えませんけど、わたくしの立場でも数多くの騎士にひざまずかれる程度には「えらいさん」ですのよ。えっへん。
そして今日の当番騎士はクレーニャですか。この子は還俗予定のある下級騎士で、本国に帰れば貴族の長女か次女になるはずですね。今は騎士女官という事で髪を後ろでまとめてお下げにしておりますが、本国ではどりるへあーという髪型になるとか。
「おはようございます。クレーニャ、ダリアリーネは?」夜番の上級騎士の名を告げます。あたくしと交代番を組まれている上級騎士です。ちなみにクライファーネも同じように夜番担当の騎士と組んでおりまして、今はゼアリューネがその担当ですね。
「は。ダリアリーネ様は既に交代儀の場でお待ちでございますれば」要ははよ着替えてくれという事です。
で、このクレーニャ、入院当初は鼻高々のお貴族様なお子でしたが、わたくしどもに仕えてはや数年、すっかり従順で忠実な騎士となりました。そのあかしを今からお見せしましょう。
「ふむ。時間がございませんか。困りましたね」にっこり会心の微笑み。
「…は、わたくしが申し開きを致します。なにとぞアルトリーネ様におかれましては朝のお色直しをば」ええ、片膝ついてわたくしを見上げるクレーニャの心を読まずとも、目が、顔が、鋼の意思で語っております。朝のお慈悲を頂きたいと。
「承知しました。クレーニャ」あたくしは首だけで何をすべきかを伝えます。首をくい、と振るだけで。
で、本編でもジーナ様がご説明されたかと存じますが、この聖院本宮の別名は巨瀑宮、滝の中にございます。
そしてわたくしどもの特性で、身体の周りにまといつく熱気を冷やす為に宮殿内には随所に水路が巡らされております。
そう、この室内にも水場がございます。厠という形で。
クレーニャはわたくしの下帯を外すと、厠壺の中に半身を沈めます。
厠と書いておりますが、風呂のようなもので、結構大きいです。
中には腰をかける凹の字形の石造りの便座が一つ。この便座に座りますと普通は胸から下が水浸しになります。
そして右足のところの踏み板を踏むと、便座下の蓋が落ちて厠壺の中の水が全て流されてしまいます。ですので、濡れたり流されて困るものはあらかじめ外しておくわけですね。
ですが、クレーニャはあらかじめ支度をして、厠壺の中の水をあらかた抜いておりました。壺に水を貯めるための栓も閉じております。
「用意のよい事です。さすがはクレーニャ。さぞ将来の夫も喜びましょう」
この褒めるという行為がとても大事だと、ジーナ様もクレーゼ様もおっしゃいます。人は褒められて伸びると申します。ええ、わたくしもそう思います。ご理解を頂けますでしょうか、あれーぜさま。
「おお、恐ろしき事を。クレーニャの忠誠はアルトリーネ様に捧げるものでございます」
「その殊勝さに免じて、己が剣で忠誠を示す事を許しましょう」あたくしの言葉に、クレーニャは大喜びで腰の短剣の柄を、自身の女の穴に挿し入れます。つまり、自分で慰めてよしと許したわけですね。
「素晴らしい顔ですよクレーニャ。さあ、忠義をお示しなさい」
自分で言うのも何ですが、ここでジーナ様がいたら大爆笑されておられたと思います。あのアルトリーネがじょおうさましてる、と。
うっさいです。あたくしのこの性癖や持って回った物言い、全てジーナ様ご指導の成果なんですからね。
ですが、この指導の効能あらたかでして、貴族令嬢そのものだったクレーニャが、今やこうしてあたくしの家畜、牝豚です。
いいじゃないですかジーナ様、あたくしに豚の奉仕を知るには自らも豚を飼うのがよい、えすえむぷれいでじょおうさまをやるにはまぞ、まぞやくをやるにはじょおうさまの振る舞いを知る方が良いって申されたの、ジーナ様ですからね。
ええ、正直この調教、始めた時は冷や冷やものでして、万一にもクレーニャが苦情を言ってきたら全てジーナ様に振ろうと思ってましたが、その必要はなかったようです。
ええ、今、あたくしの女を恍惚の表情で舐め回し、自分を慰めながら大喜びであたくしの小便を飲む牝豚が足元にいますので。
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アルト「あのですねぇ、じーなさま」
べらこ「かーさま。メーテヒル…クレーニャさんも同席してもらってますけどね」
ダリア「ジーナさん…正直に言っちゃっていいですか。聖院のいらん知識、ことごとくジーナさんが最初に持ち込んだんじゃないかってですね、あたし思うんですよ。アルトさん、間違ってますかこれ」
アルト「まちがってはおりませんよダリア。だってあたくし、ジーナさまがはじめてせいいん世界に来た時からずーーーーーーーーっとおそばに」
猪公女「えっとですね、実はジーナ様の聖院世界初来訪の際に聖院所属だったのはあたくしクレーニャもなのですよ。で、アルトさんが間違ってない、聖院世界にSMだの変態行為だのといった危ない知識を持ち込んだのはジーナ様だというのはあたくしも証言致します。あと、メーテヒルデっていうのはあたくしの俗名ですよ。それと猪公女ってバラした天の声は殴ります。蹴ります。そして斬ります」
ダリア「まぁまぁ…それとですね、あたしとクレーニャさんの関係は後々ちょっと面白い事になります」
アルト「ダリアとあたくしのかんけいもちょっと、おもしろい事になりますね」
べらこ「あたしの解説どうしときましょ。この時点ではこの世にまだ生まれてませんからね」
アルト「かんたんです。べらこ陛下はべらこ陛下であり、あたくしやダリアやクレーニャのじょうしになります。それと、ジーナさまをかーさまとおよびになられたことで、どういう方かをそうぞうしてみましょう」
ダリア「ついでに言っておきます。ベラ子陛下は聖院世界最強の助平になります」
べらこ「…ダリアさん…最強は確かに間違ってません…ねーさんと並びますから…でもね、助平ってのはちょっと直して欲しいの(泣)」
猪公女「間違ってはいないと思うんです…あたくしの実家の近所に住んでたアレとかアレ、後に聖院で働く同僚になる女ですら勝てない存在になられますので…」
アルト「ひんとを申しますと、こんにちわ、マリアや闇堕ちマリアというおはなしと同じく、痴女皇国というくにがのちにできますよ。ふふふふふ」
ダリア「あたしもそこの…ふふふふふふふ」
べらこ「国の名前で全てを悟れる素敵な国家ですよっ。ふふふふふ」
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主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
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