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精液の一滴は血の一滴だ -鋳物師の島 νησί παραγωγής νομισμάτων ・5
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で、千人卒以上の騎士たちが見守る中で、行為を済ませる偽女種と、財務局の女官…彼女たち、そろばん女という、ある意味では蔑称に捉えられかねない呼び方で呼ばれておりますけれどね。
ふふふ、皆、答えてみなさい…。
(実のところは、囲んでおる我らとて、財務で働いたことがあるのですよね…)
(よう覚えてはおらぬだけで…)
(確かにそろばん女の時だけ、顔を元に戻された覚えも)
そう…財務局に勤務中は、敢えて美女ではなくするか、目立たぬようにする措置も取られるのです…。
(我らの時は幸いにして、というべきか)
(設備の男連中と致しておりました覚えだけはうっすらとありますよ)
(あそこの場所、設備の寮は覚えてるんですけどね、財務の金庫に繋がる道とか、地下鉄の駅についてはあの辺の警備に入れと言われた時しか、はっきり思い出せないんですよねぇ)
ええ、この騎士たちの会話でお分かりでしょう。
まず、昔は設備部の男たちが、財務…ひいては両替処時代の女たちのめんどうも見てやっておったようなのです。
しかし、このことは関係者一同に記憶をぼかす処置が取られておる模様。
で、絶対確実に覚えている方にお聞きしましょう。
(ナンム母様。あの辺って母様も財務に関わってた時にいじっておられましたよね、地下の金蔵とか)
(そもそもあなたとペルセが生まれた後、マリアヴェッラが聖院学院の地下講堂のあたりをうろうろしておりましたでしょう…あそこから下が、ちょいとあきらかにできない場所なのですよ)
で、警備の都合上、聖院学院の地下を確実に知っているのは、ペルセ。
(地下墓所の寝台棚がちょうどあそこの下よ。そして、棚の裏側にちかてつの駅があるのよ…ほら、金庫から台車ごと持ち出し品を押して地下鉄に積み込む場所があるでしょ。あそこが墓所から繋がってるのよ…墓所の中を通って金銀を運んでるのは駅があるからよ)
そう…墓所と、懲罰具倉庫の作り…呪いや祟りの部類までもを利用して、機密を保っておるのですね。
でまぁ、ここでのえげつない姦淫。
あることに利用しております。
それは、4人ばかりの千人卒またはそれ以上の位にある警務騎士たちですけどね。
実はこの騎士たち、元来の所属は白薔薇騎士団、つまり痴女宮と門前町…それから痴女島全体と茸島の一部の警備を担当する防衛部隊の面子ですが、実は女官勤務主体者で編成されている青薔薇騎士団員としての顔もあるのです。
つまり、離宮の部屋付き女官を兼ねておる者も混じっています。
即ち、万卒以上。
(青薔薇兼務者なのは、千人卒以上の研修者…聖母教会でいう司教以上を目指す者たちが痴女宮に一旦は戻って来て研修を受けているからなのです。つまり、彼女たちは研修の過程で、本宮内の様々な幹部業務に携わっています)
と、傍のイヌカイに教えておきます。
つまり、従来の本宮で女官として鍛える流れではなく、聖母教会の現地採用者で本宮教育を受けている女官が昨今、増えている件とも関わりがあるのです。
で、この騎士たちは千人卒以上ですから、警務局や刑務局に配置された際に担当する部下も当然、それなりの数がおります。
その部下たちに対する処置ですけどね。
実は、この行為を盗み見させておるのです。
そして、興奮した騎士たちは、部下である百人卒未満の警務騎士に咥えさせております。
これまた、狂った行為とは言えるでしょう。
しかし、この同席は警備補助の名目なのです。
そして、同席と、上役騎士への奉仕の褒美として、いざ任期満了を前にした昇格査定とやらの際に、上役への献身を行った回数と精気流動の実績も見られて評価に上乗せされるそうです。
つまり、上官のペーオスに尽くす方が、後々有利なことになります。
で、15分刻みで女たちが入れ替わると同時に、騎士たちも入れ替わります。
そして、スコールの後で、百人卒未満の警務騎士、今度は警務罪人たちと組んで淋の森に向かうようにされていると、ペルセから教わります。
そして…この姦淫劇の記憶は…操作されてはいないようです。
私たちは、とりあえずは…罪人寮の屋上に移りましょう…。
こちらは、1週間目の「運命の別れ道」にある偽女種と、そろばん女たちの交わりの場。
しかし、見込みのありそうな偽女種や、女たちには密かに、エロスの加護を授けても良いとは聞いております。
(まぁ、できれば助けられるなら助けてやって欲しいところではありますわな…)
と申しますのは、ダリア統括騎士団長。
元来は副局長の地位にあるのはダリア統括なのですけど、ペルセの修行のためにと、副局長の地位を委任しておられます。
で、ダリア統括とは長年…でもないか、とにかく二人一組で動く事も多いアルト閣下。
(そうですねぇ…あたくしとしては、つみぶかいおとこにいいようにされかけた昔があります。ですから、ほんとうならば女をおかしたりいじめたおとこにはきびしくしたいところですね…)
ですが、と言葉を切って申されるには。
(アフロディーネちゃんも、あたくしのあねかいもうとになるのがほんとうのたちばですからいいますけど、反省をしているかどうかは、あたくしたちなら…いえ、かみさまのちからをつかえばもっとはっきりわかりますよね)
つまり、アルト閣下としては、無理からに苗床に放り込むのもどうよ、というお考え。
反省しているか、そして更生の余地があるかでも、連れて来られてから1週間を経過した者たちの扱いを変えるべきであると。
それと、アルト閣下は、はるかな昔からの血筋を辿れば、ナンム母様に行き着くのだそうです。
言ってみれば、神様の子孫のようなお方。
それと、ダリア統括…ええ、私たち神話神種族とご縁があるというか、ありすぎるくらいにありました。
アンドロメーダ王女の、子孫らしいのです…。
しかし、アンドロメーダその人ではないようですけどね、今のところは。
で、私としては、本当はキッコスに連れて行く…更生の余地があるとみなされた懲罰偽女種を拾い上げ、連れて行く支度をさせねばなりません。
ただ…百人卒の警務騎士女官の一人の想いと行動が、、気にはなったのです。
お仕事をしなくてはならないのですけど、恋や愛の芽生えを感じたからには無視、したくないのです…ううううう。
ええ、エロスと私は、本来ならば罪人を裁くよりも、人の色恋や婚姻を助ける立場。
(しかたありませんね…ダリア、あたくしがちょっとせきをはずしますよ…アフロちゃん、きになっているきしをおいかけてみてください…たしか、4じからりんのもり行きだったはずですね…デルフィリーネ、その百人卒のこはすうじでよばれているこですから、あふろちゃんの聖環にしきべつしんごうをおくってあげてください…)
つまり、私に代わって、懲罰偽女種の選別、アルト閣下がやってくださると。
ええ、助かるなんてもんじゃないです。
ただ、この交代、部局の境を越えて人が動く話ですので…。
(というかもともとは懲罰偽女種の管理、警務局ですからアルトリーゼの管轄ですわね)
(キッコス造幣工場に連れて行く偽女種の選択ならば、それは厚労局主導で女官慰労要員を送り込むという話であるから、二代目様…そして懲罰偽女種を管理している警務の長であるアルトリーゼの裁定範囲…財務局には誰それを回すとだけ、結果を伝えてくれればよろしい話)
と、厚労局長と財務局長にお墨付きをもらっておきます。
(アフロディーテ、あなたの性質は理解しております…百人卒者の善道も職務、お願いしますよ)
(というわけでアフロちゃんは、りんのもりにいってきてほしいのです…)
という訳で許可が出ましたので、ちょっと追いかけてみましょう。
まず、百人卒女官は身なりを整え、体を乾かすと罪人寮22階の警務局に連絡します。
この警務騎士扱い女官の今日の勤務は…と。
で、ペルセがゼアラニーネ・白薔薇騎士団長に問い合わせてくれた結果、その騎士のしふと表とかいうものを聖環に送ってくれますが、今日は12時始業の19時上がり、ですね。
そして、しふと表の上では、16時まで、この女官寮の屋上の儀式の補助として従事。
その後は上役騎士と別れ、今度は警務局の騎士として淋の森の巡回業務に入ります。
(前はいちいち警務部の事務所に来てましたからね…今は現場から現場ですさかい…)
(ただ、よめのもちこんだでんしぎじゅつとかいうものもはいっていて、この手のおうちゃくができるのですよね…)
(まぁ、心話と聖環でも、連邦世界の技術の代わりはできるとかマリアさん言うてましたけどな)
(それよりですね…アフロ、淋番の警務騎士の場合、指定された警務罪人とは罪人寮1階で落ち合った後、16時までに淋の森警備本部に連絡して淋番に入るからね…)
ええ、聖環の機能のおかげで、いちいち淋の森警備本部や港町警備本部に顔を出さなくても、出勤や配置場所到着を確認できるのです。
この辺は、連邦世界の煩雑な取り決めを知っている者ほどにありがたがってくれるようですね。
で、昨今の警務罪人ですけどね…ふふふふふ。
実は、この警務罪人と騎士女官との淋の森警備。
昨今ではあまり必要性がないのです、本来の。
と申しますのも、最近では本宮に寄らずに女を求める「行きずりコース」とかゆうものが出来ております。
この行きずりコースに客が集中しても困りますので、利用可能な罪人には罪環色を制限しております。
具体的には、真鍮色以上。
------------------------------------------------------
痴女皇国罪人報償支給額抜粋(聖院罪人も共通)
----------------
基本支給額(単位・南洋ルピー)
黒 10,000- 2万円(月額)
鉄 15,000- 3万円(月額)
銅 20,000- 4万円(月額)
真鍮 25,000- 5万円(月額)
銀 30,000- 6万円(月額)
金 35,000- 7万円(月額)
職級俸(単位・南洋ルピー)
警務職 3級 500-(月額)1千円 構内警備
警務職 2級 1,000-(月額)2千円 工場警備
警務職 1級 1,500-(月額)3千円 宮外警備
------------------------------------------------------
で、昨今の本宮罪人。
実は、ちょっと罪人報償の扱いと、本宮や淋の森の利用について若干、複雑な話になっているのです。
と申しますのも昨今の罪人寮、本当の意味での罪人の収監が減っております。
代わりに、ベラ子先生いわくの「職業訓練学校」めいた扱いにもなっておりまして、職人仕事を学びに来ている男性も少なからず。
そういう、「技術実習生」とやらの扱いの男たちと、本当の意味での罪人をひとくくりにしてしまうと、本来の目的とは関係ない警務の仕事までさせてしまうことになるでしょう。
しかし、罪人たちの間では、淋の森を使うことを嫌う者もいれば、あそこを大いに好む者あり。
そして、女官の間では、やはり、事が終わってからの身だしなみに手間がかかる苦情が出ていたのです。
そこで、淋の森を使う場合には割り増し料金とすることや、罪人福祉手当…要するに登院料すなわち売春のお代のきゃっしゅばっく率を減らすとか、色々と手を講じて淋の森に行くなら割り増しやで、としたのです。
(あ、アフロちゃん、ちょっとちょっと)
と、ベラ子陛下からお話が入ります。
(淋の森だけではなく、昨今の罪人については、収監期間を終えた後の報償金支給額を増やしてあげる意味もあって、本宮登院料金をキャッシュバックしてもらえるようになったことからまず、お教えしておくべきですね…)
つまり、売春料金を痴女皇国が持ってやる制度になったと。
これは、他のことで利益が出たり、あるいは資源を溜め込んだりなどで痴女宮の売春で赤字減損が発生しても、他のことで穴埋めができるようになった事が大きいそうです。
ただし、これは基本的な精気授受に限った話。
ジュネスの門前町店や、淋の森を使う場合はやはり、それなりに金子を必要としてしまいます。
で、罪人たちのやる気を出させるためにも、ちょっと特別なことをする場合には報償金から支出してもらう方向にしたそうです。
それと、ですね…聖母記念銀行港町支店の扱いなんですけど、実際には厚労局から人を出している案内所。
ここ、門前町の女遊びや本宮登院についてを旅行者に教える場所なんですけどね、ここに置いている案内や注意書き。
罪人食堂の入り口にも置かれてるんですけどね。
それ、淋の森の遊び方とか、女がうろついていそうな時間なども事細かく書かれてましてね…いわば、ややこしい方の遊びが面白いぞって煽ってるような内容なんですよ…。
ふふふ、皆、答えてみなさい…。
(実のところは、囲んでおる我らとて、財務で働いたことがあるのですよね…)
(よう覚えてはおらぬだけで…)
(確かにそろばん女の時だけ、顔を元に戻された覚えも)
そう…財務局に勤務中は、敢えて美女ではなくするか、目立たぬようにする措置も取られるのです…。
(我らの時は幸いにして、というべきか)
(設備の男連中と致しておりました覚えだけはうっすらとありますよ)
(あそこの場所、設備の寮は覚えてるんですけどね、財務の金庫に繋がる道とか、地下鉄の駅についてはあの辺の警備に入れと言われた時しか、はっきり思い出せないんですよねぇ)
ええ、この騎士たちの会話でお分かりでしょう。
まず、昔は設備部の男たちが、財務…ひいては両替処時代の女たちのめんどうも見てやっておったようなのです。
しかし、このことは関係者一同に記憶をぼかす処置が取られておる模様。
で、絶対確実に覚えている方にお聞きしましょう。
(ナンム母様。あの辺って母様も財務に関わってた時にいじっておられましたよね、地下の金蔵とか)
(そもそもあなたとペルセが生まれた後、マリアヴェッラが聖院学院の地下講堂のあたりをうろうろしておりましたでしょう…あそこから下が、ちょいとあきらかにできない場所なのですよ)
で、警備の都合上、聖院学院の地下を確実に知っているのは、ペルセ。
(地下墓所の寝台棚がちょうどあそこの下よ。そして、棚の裏側にちかてつの駅があるのよ…ほら、金庫から台車ごと持ち出し品を押して地下鉄に積み込む場所があるでしょ。あそこが墓所から繋がってるのよ…墓所の中を通って金銀を運んでるのは駅があるからよ)
そう…墓所と、懲罰具倉庫の作り…呪いや祟りの部類までもを利用して、機密を保っておるのですね。
でまぁ、ここでのえげつない姦淫。
あることに利用しております。
それは、4人ばかりの千人卒またはそれ以上の位にある警務騎士たちですけどね。
実はこの騎士たち、元来の所属は白薔薇騎士団、つまり痴女宮と門前町…それから痴女島全体と茸島の一部の警備を担当する防衛部隊の面子ですが、実は女官勤務主体者で編成されている青薔薇騎士団員としての顔もあるのです。
つまり、離宮の部屋付き女官を兼ねておる者も混じっています。
即ち、万卒以上。
(青薔薇兼務者なのは、千人卒以上の研修者…聖母教会でいう司教以上を目指す者たちが痴女宮に一旦は戻って来て研修を受けているからなのです。つまり、彼女たちは研修の過程で、本宮内の様々な幹部業務に携わっています)
と、傍のイヌカイに教えておきます。
つまり、従来の本宮で女官として鍛える流れではなく、聖母教会の現地採用者で本宮教育を受けている女官が昨今、増えている件とも関わりがあるのです。
で、この騎士たちは千人卒以上ですから、警務局や刑務局に配置された際に担当する部下も当然、それなりの数がおります。
その部下たちに対する処置ですけどね。
実は、この行為を盗み見させておるのです。
そして、興奮した騎士たちは、部下である百人卒未満の警務騎士に咥えさせております。
これまた、狂った行為とは言えるでしょう。
しかし、この同席は警備補助の名目なのです。
そして、同席と、上役騎士への奉仕の褒美として、いざ任期満了を前にした昇格査定とやらの際に、上役への献身を行った回数と精気流動の実績も見られて評価に上乗せされるそうです。
つまり、上官のペーオスに尽くす方が、後々有利なことになります。
で、15分刻みで女たちが入れ替わると同時に、騎士たちも入れ替わります。
そして、スコールの後で、百人卒未満の警務騎士、今度は警務罪人たちと組んで淋の森に向かうようにされていると、ペルセから教わります。
そして…この姦淫劇の記憶は…操作されてはいないようです。
私たちは、とりあえずは…罪人寮の屋上に移りましょう…。
こちらは、1週間目の「運命の別れ道」にある偽女種と、そろばん女たちの交わりの場。
しかし、見込みのありそうな偽女種や、女たちには密かに、エロスの加護を授けても良いとは聞いております。
(まぁ、できれば助けられるなら助けてやって欲しいところではありますわな…)
と申しますのは、ダリア統括騎士団長。
元来は副局長の地位にあるのはダリア統括なのですけど、ペルセの修行のためにと、副局長の地位を委任しておられます。
で、ダリア統括とは長年…でもないか、とにかく二人一組で動く事も多いアルト閣下。
(そうですねぇ…あたくしとしては、つみぶかいおとこにいいようにされかけた昔があります。ですから、ほんとうならば女をおかしたりいじめたおとこにはきびしくしたいところですね…)
ですが、と言葉を切って申されるには。
(アフロディーネちゃんも、あたくしのあねかいもうとになるのがほんとうのたちばですからいいますけど、反省をしているかどうかは、あたくしたちなら…いえ、かみさまのちからをつかえばもっとはっきりわかりますよね)
つまり、アルト閣下としては、無理からに苗床に放り込むのもどうよ、というお考え。
反省しているか、そして更生の余地があるかでも、連れて来られてから1週間を経過した者たちの扱いを変えるべきであると。
それと、アルト閣下は、はるかな昔からの血筋を辿れば、ナンム母様に行き着くのだそうです。
言ってみれば、神様の子孫のようなお方。
それと、ダリア統括…ええ、私たち神話神種族とご縁があるというか、ありすぎるくらいにありました。
アンドロメーダ王女の、子孫らしいのです…。
しかし、アンドロメーダその人ではないようですけどね、今のところは。
で、私としては、本当はキッコスに連れて行く…更生の余地があるとみなされた懲罰偽女種を拾い上げ、連れて行く支度をさせねばなりません。
ただ…百人卒の警務騎士女官の一人の想いと行動が、、気にはなったのです。
お仕事をしなくてはならないのですけど、恋や愛の芽生えを感じたからには無視、したくないのです…ううううう。
ええ、エロスと私は、本来ならば罪人を裁くよりも、人の色恋や婚姻を助ける立場。
(しかたありませんね…ダリア、あたくしがちょっとせきをはずしますよ…アフロちゃん、きになっているきしをおいかけてみてください…たしか、4じからりんのもり行きだったはずですね…デルフィリーネ、その百人卒のこはすうじでよばれているこですから、あふろちゃんの聖環にしきべつしんごうをおくってあげてください…)
つまり、私に代わって、懲罰偽女種の選別、アルト閣下がやってくださると。
ええ、助かるなんてもんじゃないです。
ただ、この交代、部局の境を越えて人が動く話ですので…。
(というかもともとは懲罰偽女種の管理、警務局ですからアルトリーゼの管轄ですわね)
(キッコス造幣工場に連れて行く偽女種の選択ならば、それは厚労局主導で女官慰労要員を送り込むという話であるから、二代目様…そして懲罰偽女種を管理している警務の長であるアルトリーゼの裁定範囲…財務局には誰それを回すとだけ、結果を伝えてくれればよろしい話)
と、厚労局長と財務局長にお墨付きをもらっておきます。
(アフロディーテ、あなたの性質は理解しております…百人卒者の善道も職務、お願いしますよ)
(というわけでアフロちゃんは、りんのもりにいってきてほしいのです…)
という訳で許可が出ましたので、ちょっと追いかけてみましょう。
まず、百人卒女官は身なりを整え、体を乾かすと罪人寮22階の警務局に連絡します。
この警務騎士扱い女官の今日の勤務は…と。
で、ペルセがゼアラニーネ・白薔薇騎士団長に問い合わせてくれた結果、その騎士のしふと表とかいうものを聖環に送ってくれますが、今日は12時始業の19時上がり、ですね。
そして、しふと表の上では、16時まで、この女官寮の屋上の儀式の補助として従事。
その後は上役騎士と別れ、今度は警務局の騎士として淋の森の巡回業務に入ります。
(前はいちいち警務部の事務所に来てましたからね…今は現場から現場ですさかい…)
(ただ、よめのもちこんだでんしぎじゅつとかいうものもはいっていて、この手のおうちゃくができるのですよね…)
(まぁ、心話と聖環でも、連邦世界の技術の代わりはできるとかマリアさん言うてましたけどな)
(それよりですね…アフロ、淋番の警務騎士の場合、指定された警務罪人とは罪人寮1階で落ち合った後、16時までに淋の森警備本部に連絡して淋番に入るからね…)
ええ、聖環の機能のおかげで、いちいち淋の森警備本部や港町警備本部に顔を出さなくても、出勤や配置場所到着を確認できるのです。
この辺は、連邦世界の煩雑な取り決めを知っている者ほどにありがたがってくれるようですね。
で、昨今の警務罪人ですけどね…ふふふふふ。
実は、この警務罪人と騎士女官との淋の森警備。
昨今ではあまり必要性がないのです、本来の。
と申しますのも、最近では本宮に寄らずに女を求める「行きずりコース」とかゆうものが出来ております。
この行きずりコースに客が集中しても困りますので、利用可能な罪人には罪環色を制限しております。
具体的には、真鍮色以上。
------------------------------------------------------
痴女皇国罪人報償支給額抜粋(聖院罪人も共通)
----------------
基本支給額(単位・南洋ルピー)
黒 10,000- 2万円(月額)
鉄 15,000- 3万円(月額)
銅 20,000- 4万円(月額)
真鍮 25,000- 5万円(月額)
銀 30,000- 6万円(月額)
金 35,000- 7万円(月額)
職級俸(単位・南洋ルピー)
警務職 3級 500-(月額)1千円 構内警備
警務職 2級 1,000-(月額)2千円 工場警備
警務職 1級 1,500-(月額)3千円 宮外警備
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で、昨今の本宮罪人。
実は、ちょっと罪人報償の扱いと、本宮や淋の森の利用について若干、複雑な話になっているのです。
と申しますのも昨今の罪人寮、本当の意味での罪人の収監が減っております。
代わりに、ベラ子先生いわくの「職業訓練学校」めいた扱いにもなっておりまして、職人仕事を学びに来ている男性も少なからず。
そういう、「技術実習生」とやらの扱いの男たちと、本当の意味での罪人をひとくくりにしてしまうと、本来の目的とは関係ない警務の仕事までさせてしまうことになるでしょう。
しかし、罪人たちの間では、淋の森を使うことを嫌う者もいれば、あそこを大いに好む者あり。
そして、女官の間では、やはり、事が終わってからの身だしなみに手間がかかる苦情が出ていたのです。
そこで、淋の森を使う場合には割り増し料金とすることや、罪人福祉手当…要するに登院料すなわち売春のお代のきゃっしゅばっく率を減らすとか、色々と手を講じて淋の森に行くなら割り増しやで、としたのです。
(あ、アフロちゃん、ちょっとちょっと)
と、ベラ子陛下からお話が入ります。
(淋の森だけではなく、昨今の罪人については、収監期間を終えた後の報償金支給額を増やしてあげる意味もあって、本宮登院料金をキャッシュバックしてもらえるようになったことからまず、お教えしておくべきですね…)
つまり、売春料金を痴女皇国が持ってやる制度になったと。
これは、他のことで利益が出たり、あるいは資源を溜め込んだりなどで痴女宮の売春で赤字減損が発生しても、他のことで穴埋めができるようになった事が大きいそうです。
ただし、これは基本的な精気授受に限った話。
ジュネスの門前町店や、淋の森を使う場合はやはり、それなりに金子を必要としてしまいます。
で、罪人たちのやる気を出させるためにも、ちょっと特別なことをする場合には報償金から支出してもらう方向にしたそうです。
それと、ですね…聖母記念銀行港町支店の扱いなんですけど、実際には厚労局から人を出している案内所。
ここ、門前町の女遊びや本宮登院についてを旅行者に教える場所なんですけどね、ここに置いている案内や注意書き。
罪人食堂の入り口にも置かれてるんですけどね。
それ、淋の森の遊び方とか、女がうろついていそうな時間なども事細かく書かれてましてね…いわば、ややこしい方の遊びが面白いぞって煽ってるような内容なんですよ…。
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