闇堕ち女帝マリア・痴女皇帝建国譚

すずめのおやど

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欧州傀儡雑技団ものがたり -Le cirque de marionnettes- 11.06

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マリー・テレーズ・シャルロット・ド・フランス。

この人物の発言に驚愕する私、フラメンシア・デ・ヴァロイス。

彼女は申し上げるまでもなく、アントワネット妃の長女…すなわち、フランス・ブルボン王家の正真正銘の後継者であり王女殿下です。

で、実際のご本人も、それはそれはもう、ばっきばきの王女殿下に相応しい性格の持ち主です。

その、しっかり者めいた性格に相応しい…そして、あろうことならばフランス王国を再びブルボン王家のものとしたいとまで考えておる発言ですけどね。

確かに、痴女皇国はもちろんのこと、フランスを我がものとして財務状況のカイゼンや行政区域の拡大を図りたい私ども…特に、スペイン王国ヴァロワ王家の長にして、南欧行政支局の長である我が不肖の母イザベル・デ・ヴァロイスにこの発言を聞かれたが最後、どう言うかは火を見るよりも明らかでしょう。

こんなもん、許すはずがありません。

しかし、王女の立場である私フラメンシアとしては、テレーズ王女の考えもわからなくはないのです。

ぐぬぬ。

イスパニアとヴァロワ王家の利益代表である我ら王女三姉妹としての意見は。

(そりゃ、わたくしたちだって立場が変われば生き残りに必死になるでしょうよ)

(それとねフラメンシア。あたくしたちはバレエを広める任務を仰せつかっておる立場。イスパニアがそれやっても良いのですが、フランスを我らに任される限りは、ブルボン王家にそのお役目をお任せする方がもろもろ都合が良いでしょう。すなわち、バレエを含めてテレーズ殿下にやる気を出させるためには、敢えて野心を摘み取るべきではないと思えますわよ)

と、クララ姉様とカタリナ姉様に諭されます。

しかし、夜の庭園は大人の世界。

これをお見せするのは、いかに王女殿下の要望や、背後のもろもろがあったとしても「ルイ16世陛下夫妻とお子様方の痴女種・偽女種化まかりならず」というお触れに触る気がするのです。

しかし、夜の庭園に連れ出してくれというテレーズ殿下の要望の真意は「庭園で助平やっとる連中と、同じことができる体に成長させてくれ」…すなわち、痴女種化しろということに尽きるのがすでに読めておるのです。

では、痴女種化してくれという殿下の思惑は…むろん、このフランスを支部化するのみならず、下手をすれば南欧行政支局やに昇格させた上で、その頂点に立つところまでお考えですね…。

いやはや、とんでもない野望をお持ちで。

で、テレーズ殿下の妹君である、マリー・ソフィー・エレーヌ・ベアトリクス・ド・フランス殿下はどないですの。

姉様に合意なさいますか。

(フラメンシアさま。ねーさまはしょうじき、おとことおんなのあれこれがきらいな人ですよ。フラメンシアさまたちはおすきなようですけど、そちらでいうオメコとやらをけぎらいなさってます)

どええええええ。

(ソフィーに聞くまでもございませんわよ…あんな穢らわしい猿もかくやの行為…犬にCoqをこすりつけられるようなものですわ…)

でええええええ。

しかし、潔癖症なのはわかります。

ですけどね、コレ、やらんと子供、できませんよ。

もう一つ申し上げますと、痴女種になると絶対に避けて通れない行為となります。

この不可避の行為に身を投じる、お覚悟はございますか。

ええ、痴女皇国内でもその悪名轟く助平女王の娘たる私に、ここは一日の長があるのです。

おめこできないと、黒薔薇騎士団員どころか女官の道にすら進めまへんねんで。

ふぉっふぉっふぉっ。

野心も結構ですが、痴女皇国の力を借りる限りはまず、ちんぽの相手が出来るかにかかっとりますのや。

(ぐ…確かにフラメンシア殿下が申される通り…そして我が弟たちもですね、お見通しかとは存じますがパパン…ルイ16世のおとなしい性格を引き継いでおります…皆様が申されるところの、そうしょくどうぶつとかいう部類なのです…)

あー…チンポルチーニとインポタケの効き目、あまり出てないって言われてましたね…。

というかあれ食べてギンギンになってるのはまだしも、ジョセフ殿下とシャルル殿下もあまりその方面に反応がないのです。

子供らしい好奇心でちんぽをいじろうとしたりはしても、そこから先に進まれるかどうかは不明っちゅう感じなんですよね。

(フラメンシア様であれば、我が祖父や曽祖父と相性は良かったと思いますが…)

つまり、発展家で後宮まで作らせてたっちゅう14世陛下や15世陛下なら、絶対に助平への道を驀進ばくしんしておったと。

童貞の機関車ならぬ、好色の機関車というべき両陛下の無頼ぶらいにして流浪さすらいにして驀進なさけむようというべき所業、マサミさんからも伺ってますし。

で、ブルボン王家のピストン大好きお爺様方はともかく、テレーズ様ご自身。

ちんぽ使わんと出世できん痴女皇国では、ちんぽを装備して使えないとあかんのですが…。

(そうとも言えんでしょう。プロフェスール、とりあえず王太子殿下たちをここに)

え。

見れば、ジョスリーヌ団長、王女殿下お二人を私のいる場所に連れて来ておしまいに。

(ふふふ…フラメンシア殿下、侃侃諤諤かんかんがくがくと言い合っておられてもラチが開かんでしょう。ここは小官やマリーセンセイに任せて頂けますか)

(フラメンシア殿下、世間にはオタメシという言葉があります。物は試し、痴女種を疑似体験頂くのですよ…)

そ、そげなことができるもんでしょうか。

マドモアゼル・ヴェロニクの言葉に、思わず反応する私です。

(いくつか方法がありますが、とりあえずは小官とマリーセンセイの身体の感覚を共有頂きましょう。ただ、マリーセンセイも小官も、人間凶器とでも申し上げるべき存在。王女殿下に体を渡せば大惨事になりかねません)

ああ、そうですね。黒薔薇騎士団と赤薔薇騎士団の頂点級の騎士であるマリアンヌ殿下とジョスリーヌ団長の体、野放図に使われては悪事のし放題も同然。

(そこで…アンヌマリー…そしてキュラシア、ちょっと協力してくれ)

む。

す、と闇に紛れて白と紫の騎士服姿が茂みの中から立ち上がります。

Anne-Marie de Lorraine アンヌマリー Ten thousand Suction(Limited Orge mode. Limited Hundred thousand)一万卒(限定鬼化能力者) Slut Visual. 痴女外観 The Three white rosy Musketeers, Holy Order knights, Imperial of Temptress. 聖隷騎士団

Curaçea Oranje D'lanoa Poiccard キュラシア Thousand Suction(Limited Hundred thousand ) 千人卒(限定十万) Slut Visual 痴女外観 Purple Rosy knights, Imperial of Temptress. 紫薔薇騎士団 

(IFFステータスからは読み取れないだろうが、二人とも私の娘でね。ちなみにアンヌマリーはプロフェスールの娘でもある)

(キュラシア嬢は私の義理の妹扱いなのですよ…かるめんがょぅι゛ょ、いえ養女にするすると言い張りましてね…バカロレアを通してサン・シールに入れるとか言い出してますよ、ジョスリン…)

(普通の娘として育ててくれと依頼したはずなのに…なのに…やはり私が育てた方が…)

(マドモアゼル・キュラシアの傅育ふいくをダシに仕事さぼろーとするからそうなるのですわよ…これはジョスリンの自業自得ですわねっ)

どうやら、親の思う道に進ませるどころか、テレーズ王女の真逆…つまり、痴女種として育った方のようですね、マドモアゼル・キュラシア…。

(スパンセーフラウ…フランシーフラウプリンセス…私の親の片割れ、マルハレータ・ヴァン・オラニエです…)

ええ、これで全てを察してくれと言わんばかりの、球根詐欺語混じりの心話が来ました。

つまり、マルハレータ殿下の隠し子でもあると。

で、この方々の意識や感覚を王女殿下たちには共有して貰うと。

では、王子様方はどうするのかと思うておりますと、セリム陛下とミルチャ殿下、乳上の手引きで庭園内を動いておる様子。

とりあえず、これで王女様方はまだしも王子様をわざわざ連れ出すこともなく「痴女種や偽女種になった場合はどうなるか」というお試し体験を頂く趣旨のようです。

どうなんですかね。

とりあえず私ども、愛の神殿の付近に身を潜めてみましょうか。

(くくく、後でじーーーーーっくりと調べていただきたい場所がございましてねぇ、その辺に)

え。

(ふふふ…我が母が私やソフィーの痴女種化とやらに反対した場合の隠したねに取っておきたいことがございましてね…マダム・ジョスリーヌやマドモアゼル・ドミニクは恐らくご存知でしょうけど…ふへへへへへ)

(それ以前に私が知ってます。その場所を利用していたのはアントワネット妃の恋人だった自由恋愛王国出身の伯爵であるハンス・アクセル・フォン・フェルセン…ルイ16世陛下公認の王妃殿下愛人よ。今は自由恋愛王国に帰ってますけどね)

えええええっ。

マサミさんのお話、ほんまですかそれ…あの王妃様に浮気相手がいるってことじゃないのでしょうか…しかも公認だったって、何なんですかそれ…。

(フラメンシアちゃん…有名な話よ…)

マサミさんからもたらされた、とんでもない暴露話。

あの堅物っぽい王妃様に、そんなスキャンダールがあったとはぁっ。

(フェルセン伯爵、今はフランスにいませんよ…革命騒動の前に自由恋愛王国に帰国してるんです…母様ご自身も、伯爵を追いかけて自由恋愛王国に押しかけて行きかねない時期もありましたし…)

で。

庭園のそこかしこで行われているおめこを覗くことよりも、そっちが本命とばかりにジョスリーヌ団長やマリーセンセイまでもが向かったその、愛の洞窟とかいう逢引きの場所とは。
https://x.com/725578cc/status/1824237212592116036

(ふふふ…確か、痴女種ともなれば過去の光景を再現できるとか…ここな愛の神殿や、その洞窟の中での逢瀬の証拠を掴み、お渡し頂きたいのですよ…わたくしとソフィーがバレエの練習を続けるには、その証拠が何よりの原動力となりましょう…)

つ、つまり…テレーズ殿下は実の母親の浮気の諸々をネタにして親を強請り、自分たちの痴女種化を認めさせようとしておるようなのです…。

(ええと、フラメンシア殿下…殿下のおかーさまならば、そりゃもう、夜の生活の一部始終が我が母どころじゃないのは存じております。しかし、エスパーニェと我がフランスでは受け止められ方が全く違うでしょう…おまけに、いざという時に自由恋愛国を頼ることも考えておったとは言えど、我が母の浮気は浮気、例え父様が認めておろうと世間的にはどうよという話でしょう。おまけに国民が困窮しとる時に逢引きとか、お宅さま方痴女皇国が介入頂いてなければ、それこそ革命派が我が母を首チョンパする格好の口実にしておったと思いますわよ…)
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