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欧州傀儡雑技団ものがたり -Le cirque de marionnettes- 9
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北方河原には、男もおる。
この衝撃は、南欧河原の頭たるアマヤのみならず、関係者である私たちをも震撼させました。
しかし、話を聞けば、純粋な河原の子でない方が多いという、新たな事実が発覚したのです。
種を明かせば北方帝国、従来は人の手によって東へと進み、土地を切り開こうとしておったとのことです。
しかし、北方帝国の広大な国土、人の足だけでは東西を横断するだけでも何年もかかる大旅行となってしまうような土地柄であり、聖母教会網を整備するだけでも一大事業。
そこで、北方の地では痴女皇国介入後、突貫工事で鉄の道を敷き、その鉄の道によって普通の道を作る資材機材や、更に町や村を住み良くするための何がしか…そして何よりも人を送り込む新たな試みが始まりました。
そして、痴女皇国の傘下に入ってから誕生したピオニールやコムソモールといった奉仕少年少女団、あるいは青年団なる組織によって、それらの町や村を慰労したり、あるいは文化文明…更には教育事業を補助することが企画されたのです。
しかし、何度も申しますが、地図を見ていてすら、我がイスパニアの何倍になるんじゃという広大な土地。
(ざっと30倍。17,098,242平方キロ対505,370平方キロ。ちなみに比丘尼国は378,000平方キロだ)
はぁ。
とにかく、そんな何もかもが広大な国ですから、ちょっとやそっとでは追いつきません。
そこで、痴女皇国や聖院に干渉される前の河原族が営んでいた曲芸団の構成や運営を踏襲して子作りしても良しとした上で、曲芸団を国営化してその数も増やしたのです。
この曲芸団は、農夫他の慰労や慰安を助けるばかりでなく、現地の聖母教会と協調して精気を収集する助けとなるなど、様々な目的をもって北方帝国内…そればかりか東方聖母教会の繋がりがある東欧行政局や中東行政局にまで、その興行の向かい先を広げておるそうなのです。
(ですから、ボリショイ曲芸団は1つだけではなくて、第1ボリショイから今は…第20ボリショイ曲芸団までが存在しています。いわば一種の軍隊のように、ボリショイ曲芸団本部の指揮となる複数のサーカス団が稼働しているはずですよ)
で、国営化されたことで、先ほど申し上げた少年少女団や青年団員も補助員として参加したり、あるいは今や北方役人の地位も得ている曲芸師、河原者の生まれでなくとも志すことも可能となったのです。
それと、流浪の踊り子や単独あるいは少人数で回る南欧河原者と違うのが、曲芸団ゆえに大所帯であること。
一座の中で結婚したり子が産まれることも、決して珍しいことではなかったようです。
「つまり、北方河原だけ男児が許されてずるいとか言っても、そもそもの河原芸のありようが似て異なるのでは仕方ありませんね…」
「ですが、南欧河原に後継を作るためにも男児がおった方が良いというのは、我らにもわかるのです。故に、曲芸一座を南欧河原にも開き、座員を自活で得るためにも男児の出産を認めて頂こう、これがフラメンシア殿下の要請を北方皇帝やアルテローゼ母様、シェヘラザードおばさまのみならずヴォイキッツァ母様が受けた理由なのです」
そして、金さん銀さんだけでなく、河原一座が派遣された理由は、単に我らに河原芸を伝えに来ただけではないのです。
向こうは向こうで、河原の存続のためにも、種族としての河原者一族を増やしたがっております。
そして、逆にこちらで流行りの舞踊河原の芸を学ぶことで、冬場でも聖母教会の礼拝堂や、大型教会の聖堂を利用した興行を行なって精気の授受に貢献し、河原としての収入も得ようという狙いがあるそうです。
つまり。
この第19ボリショイ一座の座長であるフェイドラ団長と、加えて金さん銀さんに。
くのいち踊り子三人衆、ちんぽ突っ込んでます。
そう、うちの河原踊り子の子種をモスクワに持ち帰り、向こうの苗床に仕込むのも、彼女たちの目的。
そして踊り子としての経験や知識を持ち帰ってもらうのです。
この儀式は、北方と南欧の河原にとっても、生活がかかった真剣なもの。
故に、私たちが邪魔するわけには行きません。
ですが、カメラは入っています。
(ふむ…うちの踊り子たちもちんぽの使い方がますます堂に入っておるというか)
(フラメンシア…この後、今度は向こうの精を貰うのよ…)
確かにエロもエロな光景…互いの仕事着、すなわち踊り子服の女たちが曲芸人の卑猥な姿の上に被さって、例によって布が股に食い込んだ尻を打ち振っておりますが、その目的たるや、大真面目なものです。
そして、映画の際でも、互いの切実な事情を訴え、子種をねだるセリフを互いに吐いて射精を求める描写となるはずなのです。
ですが、先生たちがいじめられているという風に受け取っているのが、向こうのお子様座員たち。
あっちの大人団員が「今邪魔すんな」と押し留めておりますが、事情をよく理解しない子供達からすると、なんであれなのということに。
そして、大人のお突き合いにも異様な興味を示す奴がその中におるのです。
むぅ…意を決して、私は姉様たちを誘って立ち上がります。
「つまりね、ここをこういじると、ちんぽが勃起するわけなのよ…で、お姉さんたちも白い汁を飛ばしているでしょ、これが女の穴の中に注がれて子供になるのよ…」
ええ、我々王女三人、子供団員の興味を逸らすために、その身を投げ出したのです。
この献身、誰か褒めてくれと思いながら。
(心中お察し申し上げます…)
(ええ、この悪趣味極まりないエロ芸、実はかつてのエリザベータ帝が皇帝執務を投げかけた際に考えられたもの…エリザベータ様の甥が見る前で、少年少女団に属する子らがエリザベータ様を直接に犯すことなく辱めた刑罰に端を発しておるのです)
北方帝国、一体どんな法規に基づいてこんな刑罰を執行しとるのでしょうか。
いえ、痴女皇国女官としてなら凌辱懲罰や羞恥懲罰が存在しますよ。
しかし、仮にも北方帝国の先帝に受けさせる懲罰にも思えません。
ましてや、フランスの現王妃の座を継続中のアントワネット殿下も、まかり間違ったら群衆に犯されていたかも知れないとか聞かされては、同じように王家の立場である私どもも、あまりゾッとしない話ではあるでしょう。
(しかし、こうして年端もいかない子供達に逸物を弄ばれるのもこれはこれで)
(カタリナ、変な性癖を育てぬように…)
で、焦って心話を入れて来る金さんと銀さん。
(こ、これはこれは王女様方に屈辱的なことをさせてしまいまして…)
(こんな子守りは流石に我らとて、望んでさせておりますわけでは…)
まぁまぁ、私もどんな感じか興味ありましたし、なんならうちの国の河原などの変態芸にしようかとも。
(これっフラメンシアっ)
(クララ姉様、芸人は芸のためなら身上をすり減らしてでも新しいネタの仕込みに挑むのでは)
(不謹慎が過ぎます…)
(いえいえ、実はこの子らとて、育てばキスカの使い方を覚えて貰わなくてはなりません。そこでですね…)
そして、金髪もっさもっさのお貴族様風カツラを被ったフェイドラ団長と、金さん銀さんの合計3人が見せた技。
子供達の代表格を男児から3人選びますと。
「まぁ、ご覧じろ…これが我らの得意とする傀儡わざ…今よりは、我らが体を子に使わせ、大人の体を得たように思わせるのです…」
そう、傀儡の秘術とかいうもの。
これを使うことで、逆に子供の体を操り曲芸を体に叩き込むそうですけど、単なる感覚共有に留まらないのです。
そのわざの正体は、言うまでもなく聖環を使用した上位の痴女種による下位の制御。
そして、年端もいかぬ児童…特に男児の好奇心を利用して女を犯す行為を疑似体験させることも行なっておるそうです。
(これを使いますると、数えで桁2つにならぬ年かさの子供らでも、逢い引きやおめこの疑似体験ができるのです…)
なんて恐ろしい。
つまりは、偽女種や男、あるいは今がまさにそうですが、ちんぽ持ちの痴女種女官の身体を男児に使わせるのです。
そして、穴役は穴役で、女児に身体を貸して穴を使わせ、一足お先に大人の身体でのみ味わえる楽しみに溺れさせるというもの。
ですので、金さん銀さんの制御によって、この場では最大三人ずつ合計6名の男児女児が、己の体が大人となってちんぽをおめこに突っ込むお楽しみを体験することとなるのです。
「ふふふふふ、これこそが我らの曲芸の真骨頂たる秘術、人間傀儡」
すげぇ、としか思えません。
と言うよりも、なんでこんな事をわざわざ編み出したのか。
(怖がるからです)
(曲芸では高所に上がるだけでなく、そこで危険な事をする必要があります。ですので、そもそも恐怖心を取り除くことから教育が始まるのですが…)
ええ、子供のうちから修練を重ねないと、曲芸師として大成しない理由がこれだそうです。
「運動神経、反射神経、筋力…全てを曲芸向けに仕上げていくために、子供のうちから鍛える必要があるのです」
「しかし、この修練を以てしても、全ての子が曲芸師向けでもない事を明らかにして行く過程に過ぎないのです…鳶職の資質のある者を選ぶに等しい、いえ、それ以上の何かを要求されるでしょう…」
で、編み出されたのがこの「傀儡方式」だそうです…。
つまり、軽業師なら軽業師が少年や少女の身体を乗っ取ることで、本来の曲芸団が期待していた動きをさせるのです。
ある意味ではとんでもない使い方もできそうですが、手っ取り早く特殊な動きをさせるためには有効ではあるとも思えます。
(歩兵を一糸乱れず突撃させるとか、色々と使い道が思い浮かぶのですが)
(せんそうよくない)
とりあえず、人を操るだけでなく、身体を入れ替えるが如き技を駆使できるのは理解しました。
では、この技術を使えば素人でも即戦力となり、曲芸団の人手不足など全くなくなるのか。
答えは…Non。
(フラメンシアがフランセースを使いたがる件)
(あんた一応スペインの王女なんだからスペイン語喋ろうよ…)
(親が両方ともフランセースだからしゃあないでしょうがぁっ)
で、この姉様方の発言。
これが、人手不足が解消しない理由です。
(えええええっ)
(いや…カタリナ様、フラメンシア様の申される通り…人形はあくまでも人形、自らで動けねば人形のままなのです)
いわば、今、うちの踊り子連中を犯している子供達は、いずれは自分の体でそれができなくてはなりません。
しかし、今は女を犯す動きを補正しているのと、本能に刻まれた行動をしているから、上手く行っている模様。
つまり、元来の人が可能な単純作業である生殖行為と、修練と試行の末に編み出された高等作業である軽業は同じように行かないようで…。
「操られている者にも資質があったほうが制御するにも容易となるのです。ですから、修練はやはり、行わせるべき。ただ…経験を積むことで、その動きはより円滑となり、恐怖心で体が固まることもなくなってゆくのです」
しかし、この技術は諸刃の剣とも思えますが、舞踏や舞踊、そして今後は取り入れられるであろう…フランシスカ様他の記憶にあった「体育の授業」に於いても強力な威力を発揮するように思えます。
つまり、聖母教会…ひいては痴女皇国の教育や、職業訓練においての習熟速度は普通に対象者を仕込むよりも、今でも大概早いのが、さらに高速化することになるのでは。
ただ、痴女種の制御ということは、相手が偽女種や痴女種でないと、その肉体限界を簡単に超えてしまう動きをさせかねません。
要研究、かつ、応用度高し。
これが、この傀儡技術を目の当たりにした私の現時点での感想です。
(闘牛騎士の鍛錬にも使えますわね)
(少なくとも怯懦や恐怖で体がすくむ事を無くせるのですから)
ええ、姉様方も応用に気づかれた模様。
ただ、闘牛をすぐ思い浮かべるのは、私同様、アレの訓練で何度も何度も、教習用の牛たぁ言え、見るからに恐ろしそうなツノ付きの牛をけしかけられて死ぬ思いをしたせいでしょう。
ほんっとにアレ、そこでゴロゴロしくさっとるワニや獅子の比じゃないんですよ、アレが突進してくる際の恐怖って言ったら!
-------------------------------------
いざべる「だから婦人騎士は闘牛騎士の修練も込みにしとるんですっ(怒)」
ふらめ「よりによってデカい牛ばかり教習で使いますか!」
くらら「せめて男衆だけでも、最初は子牛から…」
かたりな「ちなみにわたくしども、牛に追いかけられる訓練もやらされます。マドゥラ競牛仕様のソリを引かせた牛二頭より速く走れとかですわね」
ふらめ「もちろん、牛に負けたら遠慮なく牛に跳ね飛ばされたりソリに轢かれますわよ」
さしあ(あたしら紫薔薇騎士団かつ、くのいちでよかったわよね)
どりな(正規の婦人騎士団なら闘牛、絶対やらされるのよ…)
ふろ(名前。しかも素手で牛どついて倒せとか無茶言われるんですよ…不殺の掟があるってことで、そっちの世界の闘牛のように槍や剣で止め、刺さないんです…(泣))
この衝撃は、南欧河原の頭たるアマヤのみならず、関係者である私たちをも震撼させました。
しかし、話を聞けば、純粋な河原の子でない方が多いという、新たな事実が発覚したのです。
種を明かせば北方帝国、従来は人の手によって東へと進み、土地を切り開こうとしておったとのことです。
しかし、北方帝国の広大な国土、人の足だけでは東西を横断するだけでも何年もかかる大旅行となってしまうような土地柄であり、聖母教会網を整備するだけでも一大事業。
そこで、北方の地では痴女皇国介入後、突貫工事で鉄の道を敷き、その鉄の道によって普通の道を作る資材機材や、更に町や村を住み良くするための何がしか…そして何よりも人を送り込む新たな試みが始まりました。
そして、痴女皇国の傘下に入ってから誕生したピオニールやコムソモールといった奉仕少年少女団、あるいは青年団なる組織によって、それらの町や村を慰労したり、あるいは文化文明…更には教育事業を補助することが企画されたのです。
しかし、何度も申しますが、地図を見ていてすら、我がイスパニアの何倍になるんじゃという広大な土地。
(ざっと30倍。17,098,242平方キロ対505,370平方キロ。ちなみに比丘尼国は378,000平方キロだ)
はぁ。
とにかく、そんな何もかもが広大な国ですから、ちょっとやそっとでは追いつきません。
そこで、痴女皇国や聖院に干渉される前の河原族が営んでいた曲芸団の構成や運営を踏襲して子作りしても良しとした上で、曲芸団を国営化してその数も増やしたのです。
この曲芸団は、農夫他の慰労や慰安を助けるばかりでなく、現地の聖母教会と協調して精気を収集する助けとなるなど、様々な目的をもって北方帝国内…そればかりか東方聖母教会の繋がりがある東欧行政局や中東行政局にまで、その興行の向かい先を広げておるそうなのです。
(ですから、ボリショイ曲芸団は1つだけではなくて、第1ボリショイから今は…第20ボリショイ曲芸団までが存在しています。いわば一種の軍隊のように、ボリショイ曲芸団本部の指揮となる複数のサーカス団が稼働しているはずですよ)
で、国営化されたことで、先ほど申し上げた少年少女団や青年団員も補助員として参加したり、あるいは今や北方役人の地位も得ている曲芸師、河原者の生まれでなくとも志すことも可能となったのです。
それと、流浪の踊り子や単独あるいは少人数で回る南欧河原者と違うのが、曲芸団ゆえに大所帯であること。
一座の中で結婚したり子が産まれることも、決して珍しいことではなかったようです。
「つまり、北方河原だけ男児が許されてずるいとか言っても、そもそもの河原芸のありようが似て異なるのでは仕方ありませんね…」
「ですが、南欧河原に後継を作るためにも男児がおった方が良いというのは、我らにもわかるのです。故に、曲芸一座を南欧河原にも開き、座員を自活で得るためにも男児の出産を認めて頂こう、これがフラメンシア殿下の要請を北方皇帝やアルテローゼ母様、シェヘラザードおばさまのみならずヴォイキッツァ母様が受けた理由なのです」
そして、金さん銀さんだけでなく、河原一座が派遣された理由は、単に我らに河原芸を伝えに来ただけではないのです。
向こうは向こうで、河原の存続のためにも、種族としての河原者一族を増やしたがっております。
そして、逆にこちらで流行りの舞踊河原の芸を学ぶことで、冬場でも聖母教会の礼拝堂や、大型教会の聖堂を利用した興行を行なって精気の授受に貢献し、河原としての収入も得ようという狙いがあるそうです。
つまり。
この第19ボリショイ一座の座長であるフェイドラ団長と、加えて金さん銀さんに。
くのいち踊り子三人衆、ちんぽ突っ込んでます。
そう、うちの河原踊り子の子種をモスクワに持ち帰り、向こうの苗床に仕込むのも、彼女たちの目的。
そして踊り子としての経験や知識を持ち帰ってもらうのです。
この儀式は、北方と南欧の河原にとっても、生活がかかった真剣なもの。
故に、私たちが邪魔するわけには行きません。
ですが、カメラは入っています。
(ふむ…うちの踊り子たちもちんぽの使い方がますます堂に入っておるというか)
(フラメンシア…この後、今度は向こうの精を貰うのよ…)
確かにエロもエロな光景…互いの仕事着、すなわち踊り子服の女たちが曲芸人の卑猥な姿の上に被さって、例によって布が股に食い込んだ尻を打ち振っておりますが、その目的たるや、大真面目なものです。
そして、映画の際でも、互いの切実な事情を訴え、子種をねだるセリフを互いに吐いて射精を求める描写となるはずなのです。
ですが、先生たちがいじめられているという風に受け取っているのが、向こうのお子様座員たち。
あっちの大人団員が「今邪魔すんな」と押し留めておりますが、事情をよく理解しない子供達からすると、なんであれなのということに。
そして、大人のお突き合いにも異様な興味を示す奴がその中におるのです。
むぅ…意を決して、私は姉様たちを誘って立ち上がります。
「つまりね、ここをこういじると、ちんぽが勃起するわけなのよ…で、お姉さんたちも白い汁を飛ばしているでしょ、これが女の穴の中に注がれて子供になるのよ…」
ええ、我々王女三人、子供団員の興味を逸らすために、その身を投げ出したのです。
この献身、誰か褒めてくれと思いながら。
(心中お察し申し上げます…)
(ええ、この悪趣味極まりないエロ芸、実はかつてのエリザベータ帝が皇帝執務を投げかけた際に考えられたもの…エリザベータ様の甥が見る前で、少年少女団に属する子らがエリザベータ様を直接に犯すことなく辱めた刑罰に端を発しておるのです)
北方帝国、一体どんな法規に基づいてこんな刑罰を執行しとるのでしょうか。
いえ、痴女皇国女官としてなら凌辱懲罰や羞恥懲罰が存在しますよ。
しかし、仮にも北方帝国の先帝に受けさせる懲罰にも思えません。
ましてや、フランスの現王妃の座を継続中のアントワネット殿下も、まかり間違ったら群衆に犯されていたかも知れないとか聞かされては、同じように王家の立場である私どもも、あまりゾッとしない話ではあるでしょう。
(しかし、こうして年端もいかない子供達に逸物を弄ばれるのもこれはこれで)
(カタリナ、変な性癖を育てぬように…)
で、焦って心話を入れて来る金さんと銀さん。
(こ、これはこれは王女様方に屈辱的なことをさせてしまいまして…)
(こんな子守りは流石に我らとて、望んでさせておりますわけでは…)
まぁまぁ、私もどんな感じか興味ありましたし、なんならうちの国の河原などの変態芸にしようかとも。
(これっフラメンシアっ)
(クララ姉様、芸人は芸のためなら身上をすり減らしてでも新しいネタの仕込みに挑むのでは)
(不謹慎が過ぎます…)
(いえいえ、実はこの子らとて、育てばキスカの使い方を覚えて貰わなくてはなりません。そこでですね…)
そして、金髪もっさもっさのお貴族様風カツラを被ったフェイドラ団長と、金さん銀さんの合計3人が見せた技。
子供達の代表格を男児から3人選びますと。
「まぁ、ご覧じろ…これが我らの得意とする傀儡わざ…今よりは、我らが体を子に使わせ、大人の体を得たように思わせるのです…」
そう、傀儡の秘術とかいうもの。
これを使うことで、逆に子供の体を操り曲芸を体に叩き込むそうですけど、単なる感覚共有に留まらないのです。
そのわざの正体は、言うまでもなく聖環を使用した上位の痴女種による下位の制御。
そして、年端もいかぬ児童…特に男児の好奇心を利用して女を犯す行為を疑似体験させることも行なっておるそうです。
(これを使いますると、数えで桁2つにならぬ年かさの子供らでも、逢い引きやおめこの疑似体験ができるのです…)
なんて恐ろしい。
つまりは、偽女種や男、あるいは今がまさにそうですが、ちんぽ持ちの痴女種女官の身体を男児に使わせるのです。
そして、穴役は穴役で、女児に身体を貸して穴を使わせ、一足お先に大人の身体でのみ味わえる楽しみに溺れさせるというもの。
ですので、金さん銀さんの制御によって、この場では最大三人ずつ合計6名の男児女児が、己の体が大人となってちんぽをおめこに突っ込むお楽しみを体験することとなるのです。
「ふふふふふ、これこそが我らの曲芸の真骨頂たる秘術、人間傀儡」
すげぇ、としか思えません。
と言うよりも、なんでこんな事をわざわざ編み出したのか。
(怖がるからです)
(曲芸では高所に上がるだけでなく、そこで危険な事をする必要があります。ですので、そもそも恐怖心を取り除くことから教育が始まるのですが…)
ええ、子供のうちから修練を重ねないと、曲芸師として大成しない理由がこれだそうです。
「運動神経、反射神経、筋力…全てを曲芸向けに仕上げていくために、子供のうちから鍛える必要があるのです」
「しかし、この修練を以てしても、全ての子が曲芸師向けでもない事を明らかにして行く過程に過ぎないのです…鳶職の資質のある者を選ぶに等しい、いえ、それ以上の何かを要求されるでしょう…」
で、編み出されたのがこの「傀儡方式」だそうです…。
つまり、軽業師なら軽業師が少年や少女の身体を乗っ取ることで、本来の曲芸団が期待していた動きをさせるのです。
ある意味ではとんでもない使い方もできそうですが、手っ取り早く特殊な動きをさせるためには有効ではあるとも思えます。
(歩兵を一糸乱れず突撃させるとか、色々と使い道が思い浮かぶのですが)
(せんそうよくない)
とりあえず、人を操るだけでなく、身体を入れ替えるが如き技を駆使できるのは理解しました。
では、この技術を使えば素人でも即戦力となり、曲芸団の人手不足など全くなくなるのか。
答えは…Non。
(フラメンシアがフランセースを使いたがる件)
(あんた一応スペインの王女なんだからスペイン語喋ろうよ…)
(親が両方ともフランセースだからしゃあないでしょうがぁっ)
で、この姉様方の発言。
これが、人手不足が解消しない理由です。
(えええええっ)
(いや…カタリナ様、フラメンシア様の申される通り…人形はあくまでも人形、自らで動けねば人形のままなのです)
いわば、今、うちの踊り子連中を犯している子供達は、いずれは自分の体でそれができなくてはなりません。
しかし、今は女を犯す動きを補正しているのと、本能に刻まれた行動をしているから、上手く行っている模様。
つまり、元来の人が可能な単純作業である生殖行為と、修練と試行の末に編み出された高等作業である軽業は同じように行かないようで…。
「操られている者にも資質があったほうが制御するにも容易となるのです。ですから、修練はやはり、行わせるべき。ただ…経験を積むことで、その動きはより円滑となり、恐怖心で体が固まることもなくなってゆくのです」
しかし、この技術は諸刃の剣とも思えますが、舞踏や舞踊、そして今後は取り入れられるであろう…フランシスカ様他の記憶にあった「体育の授業」に於いても強力な威力を発揮するように思えます。
つまり、聖母教会…ひいては痴女皇国の教育や、職業訓練においての習熟速度は普通に対象者を仕込むよりも、今でも大概早いのが、さらに高速化することになるのでは。
ただ、痴女種の制御ということは、相手が偽女種や痴女種でないと、その肉体限界を簡単に超えてしまう動きをさせかねません。
要研究、かつ、応用度高し。
これが、この傀儡技術を目の当たりにした私の現時点での感想です。
(闘牛騎士の鍛錬にも使えますわね)
(少なくとも怯懦や恐怖で体がすくむ事を無くせるのですから)
ええ、姉様方も応用に気づかれた模様。
ただ、闘牛をすぐ思い浮かべるのは、私同様、アレの訓練で何度も何度も、教習用の牛たぁ言え、見るからに恐ろしそうなツノ付きの牛をけしかけられて死ぬ思いをしたせいでしょう。
ほんっとにアレ、そこでゴロゴロしくさっとるワニや獅子の比じゃないんですよ、アレが突進してくる際の恐怖って言ったら!
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いざべる「だから婦人騎士は闘牛騎士の修練も込みにしとるんですっ(怒)」
ふらめ「よりによってデカい牛ばかり教習で使いますか!」
くらら「せめて男衆だけでも、最初は子牛から…」
かたりな「ちなみにわたくしども、牛に追いかけられる訓練もやらされます。マドゥラ競牛仕様のソリを引かせた牛二頭より速く走れとかですわね」
ふらめ「もちろん、牛に負けたら遠慮なく牛に跳ね飛ばされたりソリに轢かれますわよ」
さしあ(あたしら紫薔薇騎士団かつ、くのいちでよかったわよね)
どりな(正規の婦人騎士団なら闘牛、絶対やらされるのよ…)
ふろ(名前。しかも素手で牛どついて倒せとか無茶言われるんですよ…不殺の掟があるってことで、そっちの世界の闘牛のように槍や剣で止め、刺さないんです…(泣))
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