闇堕ち女帝マリア・痴女皇帝建国譚

すずめのおやど

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尻球譚 -変態男爵の話 Histoire de fesses.- baron pervers -・10

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ジブラルタルを出て3日目。

RMSレーナ・イザベルと名付けられたインド洋航路船。

その長い航海の途中のどこかの海で、姉妹船というRMSクィーン・ヴィクトリアとすれ違いながら裂陰根さいごん砲珍民ほうちみん)・金太真顔まかおや上海といった港に寄港しつつ、最終目的地の比丘尼国は横濱よこはめなる港湾都市を目指すそうです。

(なんでRMS…英国王立郵便公社名なのかというと、スペインとイギリスの合同運航船なのです…痴女皇国世界の海運は痴女皇国海事部と英国が技術を提供してスペインが主要資材や資金の相当を拠出した形でハッテンしとるのです…)

しかし、その途上、ちょっと寄り道とばかりにマラッカ海峡通過後、東南東の方向に舵を切ります。

なぜ、素直に北東方向に転舵して裂陰根さいごんを目指さないのか。

今しも船が進む方向の右手には南洋島が見えておりますが、この海を挟んで反対側に痴女島が存在するからです。

そう、この巨船は痴女島の聖院港を目指しておるのです。

で、この航海で私はもちろん、夫のドナシアン・サド…そして仮面夫婦ではありますが、ルルド聖母教会で婚姻の儀式を挙げたジョルジュとシルヴィアのヴァタイユ夫妻、聖院港に向かう予定になっております。

で、前方を行くのは英国籍の戦艦と…そして、その英国籍の戦艦と同じ形に見える船が2隻。

この3隻の船のうち2隻、実は比丘尼国からの依頼を受けて英国が生産を委託されたそうでして…。

(ルネさんたちのお船の前を行くのが、大英帝国海軍ご自慢のドレイク級高速戦艦、その2番艦であるHMSネルソンです。で、ドレイク級の日本仕様とでもいうべき三笠級戦艦ですが、1番艦三笠とHMSドレイクがポーツマスでの建造、2番艦金剛とHMSネルソンがバロー造船所…ヴィッカース社が完全動力式軍艦用にと北イギリスに建設したお船用の工場での建造ですね…)

ベラ子陛下によれば、現地で完成した後は比丘尼国の要員を招いて操船訓練を続けておりましたが、晴れての引き渡しを兼ねて英国からはるばると日本までの航海に臨んでいるそうです。

(で、なんで造船所が分かれたのかといいますと、大型艦を建造できるドックの数もさりながらですね、三笠と金剛は発注者が違うのです、比丘尼国側の…)

(実際の運用は同じですよ…比丘尼国水軍の所轄に置かれますんで…)

(あれ、例によって舞鶴の首領どんって方がゴネたそうですね、家光さん…)

(そうそう、だから幕府の海軍府は敦賀つるが、朝廷の鎮守府は舞鶴まいづるに置くって話になっちゃいまして…あれは俺も家綱の代わりに朝廷に文句言いましたよ、さすがに…)

(なぜ家光さんが文句を言うのか解説しておきますと、比丘尼国と北方帝国の間で結んだ陰間茶屋相互防衛条約に基づいて、元来ならば2隻とも津軽太公望つりばか國は大湊鎮守府扱いで、実際には青森港を母港にする予定でした。つまり、満州馬賊王朝中原龍皇国がウラジオストックや助平えろへい記念市…ハバロフスクを侵略する可能性に対抗するための配置が考えられていました)

(そもそも美少年専門の男色淫売宿を相互に保護する防衛の約定というもの、それ自体が信じられませんが、まぁともかく)

ええ、なんですかそれと聞きましたが、本当に北方帝国と比丘尼国が交わした相互防衛のための取り決めがそうなっておるのだそうです。
https://ncode.syosetu.com/n6615gx/210/

ところが、軍艦の母港として水兵の宿舎やら倉庫やら、更には水軍の司令部を置く話になった際に、比丘尼国朝廷の籍を与えられたコンゴウなる紅茶中毒を想起させるお船の置き場所について、比丘尼国の本当の統治者である人外の超人たちの政治組織の内輪で文句が出たそうでしてね。

(ええ、舞鶴商会という質屋さんどん…金融業を営む人魚族の海やくざの大物から「朝廷のお船、それも軍船が大江山に近い場所から離れて置かれるっちゅうのも不思議な話やおまへんか」などと言う、一見もっともな物言いがついたのです)

(ただ、買ったのはあくまでも35サンチ砲でしたっけ、新開発の長距離砲をこれまた旋回式砲塔とやらに据えつけた戦艦ですからねぇ、もともとの中原龍皇国の侵略に備える目的で考えろってんなら九州か、せめて馬関しものせきに置いとくべきじゃねぇのって思いますよ、俺でも)

(確かに連邦世界の日本では舞鶴に海軍鎮守府が置かれてましたし、現在でも海上自衛軍舞鶴基地が存在するような軍港の街ですけど…)

首領どんいわく、肉じゃがはうちが発祥やと言うためらしい)

(かまぼこ定食とソースかつ丼だけで我慢してもらいましょうよ…)

(ベラ子、悪いがそれは舞鶴じゃなくて敦賀の名物だ…)

ともかく、私どもが乗るお船も含めて建造から運航に深く関わっているのが痴女皇国とあって、一種の親善艦隊として痴女島に寄港する航海日程が組まれたそうです。

で、図らずも我々の乗るレーナ・イザベル…イザベル女王号の前後を軍艦が護衛して航海する絵面になってしまっておるのが、今の状況。

「何やらこの、クイーン・エリザベス1世型客船と同じで、普段は重油焚きで航行する方式だとか」

いやその、そういうお話を私に聞かれましても。

ええとですね、ビアリッツ保養所での一夜の後、我々はルルドに向かい、ヴァタイユ伯爵…梅毒によって全盲状態となっていたジョルジュ少年の父親に対し、聖母の奇跡と称する聖水治療を行いました。

そしてその場でシルヴィア嬢とジョルジュ少年の婚姻に立ち合わせるとともに、ランス後期中高等学校中退となった代替学歴を補うとか、あるいはヴァタイユ伯の治療費の代替として、シルヴィア嬢の罰姦聖母教会尼僧女官化に合意頂くなどの理由で、聖院島改め痴女島への新婚旅行を申し渡したのです。

そしてヴァタイユ伯爵も、治療を名目として暫くはルルドの快癒祈願院なる治療施設に身を隠すことに合意なさいました。

で、私たちはルルド経由でトゥールーズ・マタビオ駅からアンダイエ・イルン・ブルゴスを経由してマドリードへ向かう列車に乗せられたのです。

で、我々に同行なさっておるのはですね。

マリカ団長は婦人騎士団の団長代行業務がおありとかでマドリードで降りられたのはよいとしましょう。

しかし、今回の痴女皇国支部長会議、南欧支部長たるイザベル陛下の名代でアウグスティーナ殿下が出席になるそうです。

つまり、南米行政局副局長待遇のエマネ様と、中米行政局長であるフランシスカ様も我々と同じ経路にて、移動中。

更に前方を行く軍艦。

アレーゼ・北米行政局長を名乗られる方が、その乗馬である「サト◯マツカゼ」なる黒い巨馬と共にお乗りです。

そのお馬は甲板の上にしつらえられた天幕の中におられるようですが。

(あの尋常でない大きさの馬、乗りこなしておられるだけでも普通じゃないだろ…)

(それとあの馬、海の上を走ってましたよ…)

(あ…ルネ殿、それ…多分、騎士研修でやらされるからちょっとだけ覚悟しておいてくれ…この後で向かう痴女宮本宮の背後には聖院湖という巨大な湖があるんだが、そこの湖上を歩行する特殊訓練を受けさせられるからな…)

えええええ。

(高いところから飛び降りる際の体重軽減術というものの訓練の一環でもある。ちなみにその聖院湖をせき止めている堤の上から地上に降りる訓練もやらされるぞ…)

(あ、ルネさんにアウグスティーナさん…千人卒ならその練習と検定については淋の森公園内の滝壺でやってます…沈んでもいいように…)

なるほど、多少はマシな場所があるようです…って結局はやるのではないですか…。

で。

その堤から飛び降りるという話を聞いていた私とマドモアゼル…いえ、マダム・シルヴィアは実際の聖院開闢記念大堤なる、黒く巨大で高々とそびえ立つ堤防を海上の遠くから見て、失神しかけました。

死ぬ。

どうやっても死ぬ。

そうとしか思えない高さです。

聞けば、ノートルダム寺院の尖塔のだいたい4倍の高さだって言うじゃないですか…並の人間はそんな高さから落ちれば普通に死ぬと思うのです。

「試しにやってみましょう。あの、ネルソンとかいうお船の上からでもいいんですよね」

と申されたのはエマネ様。

え。

背中から鳥の羽根のような翼を出されると、なんと前方を行く戦艦の、一番高い場所まで飛んで行かれます。

あの方、そんなことおできに。

(で、私は見ての通りに飛べますけど、今からはあえて翼を収納して飛び降りてみせましょう)

と、その宣言の通りのことをなさいます。

そして、どうやらそのネルソン号なる船の、長大な砲身が2つ突き出た場所の屋根らしきに見事、着地なさった様子。

その技には甲板の水兵や、船橋詰めの軍人の皆様もやんやの喝采を上げている様子。

で、一礼なさったエマネ様、ぱたぱた…というよりは、鷹や燕が飛ぶような勢いでこちらに戻って来られると、私の隣に再び着地。

(飛ぶのは無理としても、飛び降りる練習、あるんですよ…)

ひいいいいい。

それとですね。

支部長会とか幹部会に出席されるような上級の貴人の方々と、駆け出しの尼でもある私やシルヴィア様を一緒にされましても。

「ちなみに私も出来るぞ、聖院大堤からの跳躍降下と着陸」

そ、そりゃアウグスティーナ様であれば…。

「最初は胴体に縄をつけて飛び降りるんだが、もたもたしてるとアルト閣下に蹴られるからな…」

「ちなみにそれをやらされるのは罪人寮の東側ですけどね、下、森ですからね」

ええ、フランシスカ様もやらされたくちのようです…。

(ええと、ルネ・サド夫人とシルヴィア・バタイユ夫人だったか。二人なら恐らくはやらされないと思うが、もっと恐ろしい事を教えておこう。十万卒以上は飛び降りるだけじゃなくて「駆け上がる」か飛び上がるって項目が追加されるからな。オリューレはこれが苦手で騎士兼務職級が上がらないんだよ…だから業務報償の金額に不満がないなら、必ずしも騎士職級の最上位を無理からに目指させてはいないのだが、ある程度の身体訓練は残念ながら受けてもらわなくばならない点は了承願いたい…)

(おばさまが騎士団長でなくてよかったですね…聖院騎士団長当時はもっと厳しかったそうですから…)

(10回やらせてダメという判定が出るまでやらせざるを得なかったからな…)

え。

つまり、今、恐ろしい話を申されているのがアレーゼ様、ですか。

(ちなみにオリューレは黒薔薇資格を得てもなお、駆け上がるだけでなく飛び降りるのが苦手でね…女官業務に話を絞るならば逆に、あれの完璧さに敵う人物から数えた方が早いんだが)

(ベラ子陛下はまだしも、アレーゼ様にまで言われますと悲しいものが…)

(ディードリアーネさんが楽々と達成してなかったら、あたしもおばさまも慈悲の目で見てますけどね…)

見れば、茸島~南洋島航路とやらに従事しているという、大型の帆船が近くに来ております。

(実は全力を出せば、そのレーナ・イザベル号よりもオリューレさんとアニサちゃんが乗ってる帆船…オケアン型のマルセイユの方が速いのは内緒で)

ベラ子陛下いわく、この英国で作られた船たち、妙に進みすぎた技術で無理からに高速化された帆船よりは「まともに進化発展する過程での人類の科学技術」を経験させるためにも、敢えて昔の設計で作っておるそうです。

「本当に燃料費だけでも、馬鹿にならないのですね…」

(戦争とは元来、洒落にならないくらいにお金がかかるものなのです…連邦世界で30年戦争とかやってた時代のフランスや、その直前あたりまでのスペインが異常だったのです…)

(北米大陸でも本当なら独立戦争だ南北戦争だとやっていたらしいな…そうだマリアヴェッラ、アメリカの初代大統領選挙、本当にあの制度で行くのか…)

(決めたの、雅美さんと初代様と二代目様ですよ…姉も「他にいい方法ねぇよな…」とか渋い顔してましたけど…)

(まぁ、私にしても正直どうかと思うが…そっちに着いた時に話はしてみよう…)

----

でまぁ、痴女宮本宮を正面に見る、聖院港の専用埠頭とやらに繋がれたお船たち。

ネルソン提督や比丘尼国関係者を出迎えるマリアヴェッラ陛下に、本宮幹部の皆様方ですが。

「とりあえず私どもの支部長会議ってのがありまして…皆様お楽しみのアレにつきましては夕方の上陸許可時までに、遊び方のご案内を各船に派遣した説明役の女官からよくお聞きの上、門前町の一夜をお過ごしください。それと軍艦の関係者の方で船長と提督様につきましては、比丘尼国の方は神宮の痴女島分社、英国の方は英国国教会痴女島分教会にお越し下さい…」

「ネルソン閣下とエマ司祭、それとコリングウッド男爵、差し当たっては大使館に…」

アーネスト・サトウと名乗られた紳士が英国海軍関係者を車に案内するのを横目に、私たちは荷物鞄とともに待機させられます。

「ええと、ルネ夫人とシルヴィア夫人、そしてバタイユ様とサド様に於かれましては、宿舎が罰姦聖母教会・痴女島分教会となります。なりますが…とりあえず荷物、置いて来ましょうか」

え。

エマネ様やアウグスティーナ様、そして私たちを乗せたダンケ号とかいうくるま、なんと、ベラ子陛下の運転で埠頭を離れると、右手の工場ばかりが集まった辺りに進んで行きます。

あのその、本宮とかいう巨大な建物とは全く違う方角なのですが…。

しかし私の懸念は杞憂でした。

どうも、この痴女島の本宮が存在する一帯の見学を兼ねてくるまを走らせておるようなのです。

(工場街の外れに、聖院港の海底を東西に結ぶ海底トンネルが存在します。これで西側の門前町に抜けておかないと、酷道1号線より更に過酷な山道の酷道2号線を経由してあのダムの上に行くことになってしまいますから…)

--------痴女宮本宮・門前町要所略図-------

智秋記念牧場・一夢庵分院・痴女島北街港

酷    聖炎島(離宮・後宮)
道     |           18
1     |           w
号     |   聖 院 湖
線     |           36
↑     |           w
↑     |       
 1番停泊場 2番停泊場 3番停泊場 4番停泊場
聖院湖開闢記念大堤(→の先に精油施設や聖院空港)→酷道2号線
聖 院 痴女宮 女官寮 罪人寮 工場○ 工場● 聖院空港 
学 院 痴女宮 女官寮 罪人寮 工場○ 工場● 03
淋の森 参 道 運動場 運動場 工場○ 工場●
旅館街 参 道 倉庫街 倉庫街 倉庫街 倉庫街
旅館街 参 道 荷捌場 荷捌場 荷捌場 荷捌場 27
旅館街 参 道 聖院港 聖院港 聖院港 聖院港
門前町 参 道 (↑痴女宮向け一般船舶用)
市場街 聖院港(←痴女皇国関係艦専用)
市場街 聖院港(←痴女皇国関係艦専用)
倉庫街
聖院港(一般貨物・旅客用)

森←酷道1号線門前町方面他←←聖院開闢記念大堤ーーーーーー
森森森森森森森森森森森森森森|聖院開闢記念大堤ーーーーーー
森森森森森森森森↓連絡通路→|聖院学院本校寮 |痴女宮本宮
森森森森森森森森↓森森森森森|聖院学院本校校舎|痴女宮本宮
淋の森公園 大神宮|聖母教会|森   広    場
淋の森公園   広  場  |森森森森森森森森| 参 道
淋の森公園   広  場   ←←横  道→→
淋の森公園   広  場  |森森森森森森森森| 参 道
←港町            |森森森森森森森| 参 道
宿坊街北端 淋の森&ジュネス |森森森森森森森| 参 道
宿坊街  警備本部&淋の森店 |森森森森森森森| 参 道
宿坊街  |         |森森森森森森森| 参 道
宿坊街  |売春宿 門 売春宿|森森森森森森森| 参 道
宿坊街  |売春宿 前 売春宿|森森森森森森森| 参 道
宿坊街  |売春宿 町 売春宿|森森森森森森森| 参 道
宿坊街  |売春宿 ↓ 売春宿|森森森森森森森| 参 道

-------------------------------------------------

で、その海底の穴を越えて港の西側に出たくるま、まずは西側の港の側に立つ港町警備本部なる建物に連れて行かれます。

「ここで研修時に必要な報償金の支給や研修生登録を行なってしまいます…すみませーん、文教局付の罰姦聖母教会司祭特訓対象者と、偽女種助祭特訓対象者の登録お願いしまーす」

「はいはい、陛下、本宮の厚労局か文教局事務所でやったほーが早いんでは…」と、我々に聖環を嵌めた方の手首を差し出すように指示しながら、担当者らしき女官が何かのからくりを押し当ててくださいます。

「ここでやる方がセキュリティ登録も一括でできるじゃないですか…あっちだと警務局も回る必要があるんですよ…」

「そういえばこの方々、地下鉄で本宮に連れて行かれないんですか?」

「ああ、淋の森を経由しますから」

「ああ…それで、月間痴女宮に掲載されるような経験だけは避けてくれって警備本部長が心話流しておられるんですか…あれ、淋の森担当の警務騎士への警告ですよ…」

「あたしは暴れる気はないのです…」

なんとも気さくな応対ですが、どうも我々のような立場…つまり一種の特待生めいた研修者を臨時で受け入れる場合、ここに連れてきて何某かの手続きをすることが手順に決められておるようですね。

で、ベラ子陛下は皆の荷物をどこそこに運んでくれと、ダンケ号なるくるまの助手席にいた女官に命じると、私たちの先頭に立って歩き出されます。

「ここが淋の森の西側入口です。こちらからはこの門前町で働く一般住民や、一部の旅行者が森に入っていくくらいですね」

む。

これが噂の…と思いますが、とりあえず森の中に消えていく石畳風の道を歩き出す我々。

でまぁ、絶林檎の植え込みで隠されるかのような、禍々しく黒いちんぽ型の墓石が鎮座する祠ですとか、その更に向こうにある東屋や用具倉庫などが存在する青姦や売春でよく使われる公園部分ですとか、更には実際にまだ午前中だというのにぱこぱこあんあんとかいう音や、実際にまぐわっとる光景を目の当たりにします。

---------------------------------
森森森森森 滝 森 滝 森森森森
森森森森森 壺 森 壺 森森森森
森森森森森 2 森 1 森森森森
森森森森森 ↑ 森 ↑ 森森森森
森森森森森 墓 森森森森森
 ジュネス・教会前広場・本宮→
←税事務所・港町警備本部
森森森森森森森森森森森森森
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 門 前 町

そして、ずっこずっこと逸物を挿入されておる女官や騎士はともかく、男の方が筋肉質な連中、やたらと目につくのですが。

(ああ、夜勤明けの罪人が懇意の女官とおめこしていますね。普通は本宮のお部屋でこれをするのですが、警務罪人資格者なら淋の森が使えますから)

そして、この状態で姦淫している場合、恋愛というか男女の仲に近い状態のことが多い。

ベラ子陛下はそう、説明なさいます。

(確か、シモーヌちゃんもやたらめったら青姦が大好きだったようですね…)

(ええ、普通の農夫のようにベッドの上でなんて嫌、が口癖になるほどに…)

正直、あれは辛かったという顔をしているジョルジュ少年、いえヴァタイユ男爵。

ええそうです、ルルドの婚姻の際に、ヴァタイユ家の家督、一応は継ぐことになったのです。

で、名目上の痴女島来島理由は「爵位に相応しい教育を全うさせるため、聖院学院高等部卒業同等の資格を与えるための特別詰め込み学習を受けさせる」からだそうです…。

しかし、アウグスティーナ様は慣れておられますね、この淋の森…。

「支部幹部でも支部長会議や研修で呼ばれた者にとって、ここはなじみではあるのだ…そういえばエマネ様、今回は魔毒抜きをどうなさるので?」

「あー、今回は通常の支部長会議だっていうから連れて来なかったんですよね…聖院学院の生徒さんでも回してもらえたらいっかーとか思ってたし…」

「それであればバタイユ卿やサド卿の協力を仰いでも良いのでは。ほれ、どのみち若返るというか…卿たちも洗礼を受けているだろうからな…」

あー…エマネ様はその性質上、1日1回は少年とプータンおめこする必要があるお方でしたね…。

「私はなんとか我慢はできますけど…」フランシスカ様はエマネ様ほどには、中米や南米の方向けの特殊体質ではないようです。

しかし、この淋の森。入り口にあると言う神学部生徒向けの修練場も含めて、本当に誰かが絶対に性交しているというのは真実でした…。

「で、その修練士過程ですが、実のところ聖院学院神学部が茸島に移転設立されてからはこの修練場、元来の目的に使わなくなっているんですよ。以前は罰姦聖母教会を中心に、ここで少年を鍛えていた時期もあったのですが」
https://novel18.syosetu.com/n0112gz/154/

などなど、説明を受ける我々。

「現在はこの修練場、聖院学院初等部の生徒さんが利用していることが多いですね…」と、植え込みの茂みの中をちらりと覗かれるベラ子陛下。

で、私たちも覗き込んでみますとですね。

(昨今は偽女種として修練を受けている者もいますから…)

ええ、研修中の修道尼僧らしき人物が、修道服をまくって尻を露出させております。

そして、偽女種少年に奉仕させているのは、まず確実に尼僧の尻穴でしょう。

朝から尻穴舐め奉仕、という光景を見て絶句する、我々。

(これはアウグスティーナさんとジョルジュ君には馴染み深い光景ですね…)と、ニヤニヤしながら冷やかす、ベラ子陛下。

そう、アウグスティーナ様は卑猥な姦淫下着を履いた尻、こうして突き出してジョルジュ少年に舐めさせていたのです。

更には、その勃起した逸物をジョルジュ少年に咥えさせ、放つのをことのほかお好みであった様子。

(え、延命措置だよ…ジョルジュだって奉仕偽女種になったんだし…)

汗だらだらで言い訳しておられますが、実のところ、アウグスティーナ様の言い訳は正当なのです。

更に申し上げますと、うちの穀潰しも同様に、千人卒以上の痴女種のCoqすなわち逸物を咥えて射精させないと、延命されないのです。

(ですからシルヴィアさんもルネさんも、これ、ご主人たちにやらせる必要はあるんですよ…?)

(まぁ、私のを咥えさせた方が延命効果は高いらしいのだがね)

(ちなみにあたしのちんぽを咥えさせることもできますが、あたしが手加減しないと、指導偽女種になるか絶命するかの二択ですから…)

そう、あまり地位の高い幹部のちんぽ、迂闊に奉仕するだけで危険なのだそうです。

「では、エマネ様やフランシスカ様は…」

「ベラ子陛下が申された手加減もーどっちゅうのがあります。逆にこれをしないと指導偽女種でも危険なのです」

と、お二人が見せたそのブツ。

なんですかこの狂気じみた凶器。

下手な赤子の腕くらいはありそうですよ。

「このお二人にはラスプーチンちん互換として、統治に必要な大きさのちんぽを与えております。言い換えれば、中南米の統治には、このくらいの肉の凶器が必要なのです…」

ええ、聖母像を拝見しております立場ですが、なま聖母の巨根をあらためて見ると恐ろしいとしか申しようがありません。

しかも、恐る恐る触らせていただきますと、硬さがフランス人のそれじゃないのですよ。

こんなん、無理とばかりに、私は拒否反応が出たくちです。

しかし、シルヴィア嬢やサド卿、その巨根を見た瞬間に妖しく目を輝かせておりますよ…。

ですが、確かうちの穀潰し亭主も、そしてヴァタイユ卿も、偽女種状態の時は結構、になるのでは。

(ルネさん…密かに申しますよ、気取られないように…シルヴィアさんって、サド男爵を侯爵に戻したがってませんか…)

(ええ陛下、出来れば私どもの亭主二名について、伯爵や侯爵への復位助命を希望していた発言、聞き覚えがございます…わたくしにしてみれば、もはやどうでもいいと思うのですがね…)

(エマネです。ベラ子陛下よりも、もっとはっきり言いますね。お宅の旦那様、シルヴィア様は狙っておいでですよ…)

(フランシスカです。アウグスティーナさんは侠気の方ですから、シルヴィアさんともどもバタイユ氏の面倒を見る気ですけど、当のシルヴィアさんがこれだと…これは私の提案ですけどね、どうせサド卿と別れるおつもりなら、名目だけでもバタイユ卿と再婚するとか考えておいた方がよいのでは…それに私やエマネ様もベラ子陛下も、ルネさんには同情的な考えです。ルネさんの処遇については悪いようにしませんから、いずれは収まるべき鞘に収まることを考えておいていいんじゃないでしょうか…)

-----------------------------------------

るね「むむむむむ」

べらこ「フランスの奥様というのは泥棒猫にご主人を狙われる運命なのでしょうか」

るね「確かに…ブルボン朝の王陛下を見渡しましても、醜聞はもろもろ。今の16世陛下なんてそりゃもう、真面目な堅物の部類ですよ、本当」

てぃーな「で、当のルネ夫人にお聞きしたいのだが、ジョルジュ…バタイユ卿についてはどのように思っておいでか」

るね「正直、私があまり性交それ自体に積極的ではないせいもあると思うのですが、今、亭主が欲しいかと言われましても」

べらこ「これは裏話になりますが、サド侯爵はルネ夫人の実の妹さん…アンヌさんにも手を出してるんですよね…」

るね「ええ、マルセイユ事件を起こしてイタリアに逃げた時の話ですねっ(怒)」

てぃーな「どうも、元々サド卿はそのアンヌ夫人との結婚を切望していたが、ルネ夫人のお父君が猛反対した結果、ルネ夫人…あなたとの結婚に落ち着いたようだな」

るね「お見合いとか押し付け婚姻はあまりよろしくない実例になってしまった気がいたしますわ…」

てぃーな「ルネ夫人の面倒、私が見ようとか言ってるのもこれがあるんだよな…」

まりー「何でしたらストラスブールでも。優秀な尼僧であれば、働く場はございますわよ」

べらこ「実際にルネ夫人は、そしてシルヴィア夫人はどうなるのか、お話は続くのです…」

あると「あたくしのほうのおはなしもまだおわってないのに!」
https://novel18.syosetu.com/n5728gy/291/

べらこ(実は闇堕ちマリアのサド侯爵編、ある程度進めておかないとアルトさんの方のお話とつながらないのですよ…だからアルトさんはもうちょっと我慢、してくださいね…)

あると「しくしく」

るね(しかし、男どものその後について皆、あまり言及してないのがなんとも…)

てぃーな(多分、どうにでもなるからじゃないかな…)
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