闇堕ち女帝マリア・痴女皇帝建国譚

すずめのおやど

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尻球譚 -変態男爵の話 Histoire de fesses.- baron pervers -・1

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皆様に自己紹介させて頂きます私こと、ルネ・ペラージュ・ド・サド。

ええ、ドナスィエン・アルフォンス・サド…サド侯爵と言われた男の妻です。

ですが、私が手に取っておるのは、我が夫の盟友であり文筆家である、ジョルジュ・ヴァタイユの作品草稿。

これは、我が夫の著した「改訂版・淫蕩学院の百二十日」の前日譚となるものだそうです。

そして、聖母教会の尼僧との姦淫が如何に好色淫猥で変態の限りを尽くしたものとなるのかを克明に描かれた「改訂版」の執筆を依頼された我が夫も、男爵の位へと堕とされております。

で、ヴァタイユも我が夫同様、復位を餌に、以前の作品を書き直し、聖母教会の尼僧たるやいかなる変態淫乱女かを世に広めよという指示を受けておりまして。

では、なぜ、ヴァタイユ卿の執筆小説の原稿、この私が検閲しておるのか。

それは、私の私室の隣の部屋に答えの一つがあります。

(ふふふ、アルフォンス様…なかなかに興奮する展開ですわね…ああっおやめになって…隣には奥様がぁっ)

(構わぬものか、シルヴィア殿…そなたの亭主も我が妻ルネの尻に敷かれておる立場、れがそなたの身を貪っても、なんの不都合もあるまい…おお、この身体で過激な淫猥歌劇の主演を勤めたのか…どれ、ヴァタイユ卿の好むそなたの淫猥な助平服姿の尻をれに向けるのだ…)

ええ、なんてことでしょうか。

元々は歌劇女優であったシルヴィア様、ヴァタイユ卿とのそこはかとない不仲があったとは聞きましたが、何と我が夫ドナスィヤンとの不義密通を重ねる仲と成り果てたのです。

しかし、高慢なシルヴィア様では加虐趣味を極めた趣向性癖の持ち主たる我が夫と釣り合い、取れるのか。

(そこはそれ、餌というものがございますよ…ふほほほほほ、それよりルネ様、シモーヌ・エドワルダに我が亭主を取られることになりはしませんか…)

(お気遣いなく…ヴァタイユ様の性癖の原点は淫女シモーヌが全ての元凶です。それに、シモーヌは今や聖母教会司祭相当者であり、我が下女も同じ立場…手綱は引き締めておりますよ)

ええ、互いの亭主を交換した上で、亭主どもを文筆活動に向かわせ尻を蹴るのは公認行為なのですよ。

そのために、ノートルダム大聖堂や神学校から近いこのシテ宮を預けられた上で、私がシテ宮殿内の聖シャペル教会の司教、シルヴィア夫人を副司教に命じて頂いたのです。

で。

「ああっルネ様っ無慈悲が過ぎますっ」

「お黙り。ジョルジュ様はこの眺めを好まれるのです。今しばらくは私に奉仕なさい…」

ええ、尼僧服を捲り、淫猥な穴開き下着を食い込ませた尻を向ける先には、印字機に向かうヴァタイユ卿の顔が。

そして、私が跨ってちんぽを咥えさせておるのは、ジョルジュ・バタイユ様がかつて学生時代の学友であったというシモーヌ・エドワルダなる人物。

この女こそが、尼僧エドワルダという名の、ヴァタイユ卿の処女作のモデルとなった女なのです。

更には、貴族向け学校の同級生であったシモーヌとヴァタイユ様の淫行が問題となって、シモーヌのお家であるエドワルダ家はパリを追放される憂き目にも。

で、フランス病作戦の際に不能に悩まされたヴァタイユ卿の治療に関わった尼僧エドワルダ。

この変態尼僧こそが、パリを追い立てられ没落したエドワルダ家を離れて出家したシモーヌの姿だったのです。

そしてヴァタイユ卿に変態エロ小説を書かせるべくそそのかした、大悪女でもあります。

(ああっそのようなことを暴露なさいましては…)

(お黙りなさい…目玉の話なんて、ほとんど実話だそうではないですか…世が世なら火あぶり縛り首か、はたまたあのギロチンの餌食ですよ…)

ええ、このシモーヌ、とんでもない女なのです。

しかし、そのとんでもなさ故に、ヴァタイユ卿に性癖を植え付けたのみならず、我が夫の著作を痴女皇国向けに仕立てる事に成功した功労者として、痴女皇国では賞賛された立場でもあるのです…。

(あなたの変態にも程がある狂った頭の中身ゆえに、司祭に任じるしかなかったようですね…)

(ああっそんなっ)

(ただでもイザベル陛下からはお叱りを受けておるのですから、ジョルジュ様にはべすとせらーを目指してより一層、狂った話を書いて頂くしかないのです…シモーヌ、あなたの狂気に満ち満ちた学生生活の全ては関係者以外には口外無用となったのもむべなるかな。ジョルジュ様に、あなたの気の触れた性癖生活の全てをさらけ出すためにも、私との淫交に耽って牝の頭の中を余すところなく見せるのですよ…)

ええ、若かりし日のヴァタイユ卿がおかしくなった原因の全て、この女にあったのです。

その変態性癖趣味の原因となった全ては、このシモーヌの尻にありました。

もっと言うと、シモーヌの尻に食い込む下着の趣味に。

では、ヴァタイユ卿の出世作となった小説と、尻の話を組み合わせた改訂版、どんなものなのか。

確かにヴァタイユ卿が書かれた話そのものをご紹介させて頂ければ、ヴァタイユ卿もシモーヌも、どれだけ頭がいかれておったか、皆様にも理解可能ではないかと思うのです。

ですが、ヴァタイユ卿の書かれた元来の話、どちらかと言えば知的階級向け。

つまり、難解なのです。

で、その文言の難解さ故に、大衆向けのえろほんに編集し直す話が痴女皇国本国の内務局情報部出版課に持ち込まれておりまして、なるべく大衆の興味を引く写真または挿絵入りのえろほんへと仕立て直されたものが存在します。

すなわち…そのあらすじを私がお話しすればいいのですね、ジョスリーヌ分団長。

「すまないがルネ夫人、よろしくお願いしたい…」

はい。

ええ、我々がストラスブールからパリに移された理由。

痴女皇国の対フランス、ひいては欧州戦略のために、私の夫たるサドと、そしてヴァタイユ卿を操って書くべき話を書かせる環境を整えてやるためなのです。

そして有り体に言えば、ストラスブールのマリアンヌ公女には私たちの面倒見、荷が重いと判断されたからでもあるようです。

(まぁ、正直に申し上げますけどね、ストラスブールではあなた方の才能を光らせるにも困難でしょう。花の都パリだからこそ、あなた方の闇も活きるし光の当てようもあると思いますわよ)

(それにマダム・サド…この件は紫薔薇騎士団の扱いとなりますが、ジョスリーヌ分団長が仕切られます。よもやお二方と旦那様を無下にはなさらないでしょう…)

と、マリー支部長とブリュントレーネ副支部長にも言われましたし。

では…始めさせて頂きましょう。

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若かりし日のヴァタイユ卿は、クレルモン=フェランに近いビヨンでお生まれになりました。

しかし、先代のヴァタイユ伯爵は梅毒に身を冒され、全盲となっておしまいに。

そして家督を継ぐためにもと、当地の出身であったモンタギュー枢機卿の縁故紹介を得てランスのリセ…皆様の世界で申すところのちゅうがっこうとか、あるいはこうとうがっこうに該当する学校に入学する事になりました。

しかし…そのランスのリセに入ったのが全ての始まりでした。

そのリセに入学していた生徒に、シモーヌもおったのです…。

で、ここで問題です。

モンタギュー枢機卿、と私は申しました。

つまり、この時期にあって、既に聖母教会の要職者たる人物、フランスからも送り出されていたのです。

(この辺りの歴史は連邦世界の哲学者だったジョルジュ・バタイユに近いものがあるが、完全に一致というわけでもないな…何より、連邦世界のバタイユは平民の出だ)

で、ヴァタイユ少年の性癖を歪ませた理由たる、シモーヌ。

このシモーヌめは、ヴァタイユ家の親戚筋の貴族の娘であり、ランスの学校に通っている際のヴァタイユ少年の面倒を見ることも期待されておったのです。

つまり、ヴァタイユ少年はリセの寄宿舎ではなく、シモーヌの家に寄宿して通学する運びになったそうです。

で。

ここで、新たなる事実をお教えしましょう…。

シモーヌは…強姦作戦の対象者だったのです…。

つまり、シモーヌの下着はその時点で、淫蟲下着。

同じ屋根の下で暮らしておれば、そのうちにシモーヌの下着姿が目に入るかも知れませんでしたが、普通の貴族家ならば、その辺りの配慮はされたことでしょう。

しかし、シモーヌは積極的に、親や用人、あるいは教師や同級生の姿を盗みながらもヴァタイユ少年に己の着替えや諸々を晒しておったのです。

そう…その淫猥な下着が食い込んだ尻はもちろん、自慰行為に至るまでを徐々に、徐々に…赤裸々に。

(くくくくく…この子はちょうどいい玩具…司祭様からも誘惑すべきだと言われましたし…)

そしてヴァタイユ少年も、シモーヌの誘惑を拒むには、あまりに若い年齢だったのが災いしました。

恐らくは、生まれて初めて見る性的な事象が、淫蟲下着が食い込んだシモーヌの尻。

それをわざわざと見せつけられ、更には淫蟲下着を穿かされたのです…ええ、ヴァタイユ少年がおかしくなるにはあまりにも、条件が揃ってしまったのです。

(さぁバタイユ、日本のウキヨエのふんどし海女の春画集とやら、聖母教会の司祭様から拝借して参りましたよ…)

そう、エロホンを使ってまで、ヴァタイユ少年の性癖を歪ませ、狂わせようとしたシモーヌの姿が、過去を垣間見ても明瞭に記憶に残されていました。

更に、通常であれば二人きりになれるような場所、貴族の子女にはそう簡単に立ち入れないでしょう。

ですが、ランスの町にはノートルダム聖堂と、サン=レミ修道院が設けられておりました。

このランスのリセ、サン=レミ修道院に運営が委託されてしまっておったのです、その時点で。

で、強姦作戦によって痴女皇国や聖母教会に引っ張り込める脈ありと見做されていたシモーヌ、聖隷少女団への入団を志願し、親にも聞き入れられておりました。

しかし、サン=レミの教育司祭には「シモーヌにはヴァタイユの籠絡を最優先として行動させるべし」とのお触れが密かに出されておったのです…。

これは、今の私だからこそ知ることができた話ですが、強姦作戦というのは、単に名家の夫人や子女を犯すだけではなく、犯された女たちを痴女皇国の工作員として操ることまでが内容だったのです。

すなわち、シモーヌはエドワルダ家…そして可能であれば、ヴァタイユ家への工作を行わせるべき立場として聖母教会からは認識されております。

で、合法的に「ジョルジュ少年を籠絡する場所」のお膳立てが整えられた結果、修道院の学業教室や図書室を使用して良いとの許可、シモーヌに与えられました。

そして「シモーヌは聖隷少女団の活動の一環として、親元を離れて寄宿中のジョルジュ=バタイユ少年の学習支援をすること。そして自習のためにランス聖母教会はサン=レミ修道院の図書室や学習室を使ってよし」との書状が整えられ、エドワルダ家の当主に送られたのです。

つまり、授業が終了して下校する際も、二人は修道院に寄って自習できることに。

(ふふふふふ、見るのよジョルジュ…あの取り澄ました先生が偽女種に犯られてるわ…)

(あちらの告解室なんて…あれはフレジュス先生じゃないか…)

(そうよ…リセの教師といえど、しょせんは男と女…やることをやる必要があるのよ…)

で、特別に用意されたたぶれっとなる、ガラスの表示板に写し出される告解室の光景から目が離せないジョルジュ少年のCoqちんぽ、後ろに回って胸を押し付けながらまさぐるシモーヌ。

「ふふふ、聖母教会の教えだとね、ジョルジュ、あなたがこうして股間の棒をいきり立たせて興奮してるのはとっても、とっても罪深いことなの…あなたは今や大罪人なのよ…」などと囁き、若かりし頃のヴァタイユ少年の罪悪感を煽るのです。

「で、でもシモーヌ、先生たちはあの部屋の中でその罪人になるようなことをしてるじゃないか…」

「ほほほ、あれは聖母様に仕える尼僧だから許されたこと…そして忘れてもらっては困るのよ、この私も聖隷少女団の一員だから、尼僧見習いでもあることをね…だから、ジョルジュ…あなたの逸物をこうしていじくり回して気持ちよくしてあげることができるのよ、このシモーヌならね…」

ええ、何たる悪辣あくらつ極まりない教義。

しかし、罰姦聖母教会の教義は本当にこれなのです。

姦淫性交は元来、とても許されぬ大罪とされております。

しかし、その罪深い行為をしなくては子供が作れないのも事実です。

ですから、人々は聖母教会へ訪れ、その罪深い行為を尼僧に告解することで免罪を得るというのが推奨されておるのです。

そして、聖母に罪深い行為の全てを晒せば、咎めるどころかこういう風にしろと知恵を吹き込まれてしまいます。

更には、告解に来た者は…告解の代償に、加齢を捧げるべしとあります。

つまり、告解室に入るには肉体年齢の制限が設けられておりまして、必然的にこの時点で若返り処理を受けておらなくてはなりません。

もう、お分かりではないでしょうか。

そもそも告解のため、聖母教会を訪れること、それ自体が新たな罪を重ねる契機になってしまうのですよ…。

「ふふふふふ、隠さなくてもいいのよ…ジョルジュ、もはやあなたは普通のズロースなんぞを履いた女では、この逸物をみなぎらせるどころか萎えてしまうのでしょう? そしていいこと?今日を限りに、あなたは一人でしちゃだめ…最低でも聖母教会に来て、その赤黒く血走ったちんぽの先から勢いよく出るものをあたしか、さもなくば尼僧様方に献上することだけが、あなたの罪を許される行為なのよ…それにこれ、気持ちいいでしょ?」
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